JP2000313666A - ガラス状炭素製円筒及びその製造法、チャンバー内壁保護部材並びにチャンバー内壁保護部材を用いたプラズマ発生装置 - Google Patents

ガラス状炭素製円筒及びその製造法、チャンバー内壁保護部材並びにチャンバー内壁保護部材を用いたプラズマ発生装置

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JP2000313666A
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glassy carbon
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wall
chamber
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Takayuki Suzuki
孝幸 鈴木
Yasuo Hyakki
康夫 百鬼
Mitsuji Kamata
充志 鎌田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 寸法精度及び量産性に優れ、プラズマ発生装
置のチャンバー内壁保護部材などに適したガラス状炭素
製円筒及びその製造法、またプラズマ発生装置チャンバ
ーとの密着性な良好なチャンバー内壁保護部材並びにチ
ャンバー内壁保護部材を用いたプラズマ発生装置を提供
する。 【解決手段】 外径が200mm以上及び真円度が3.0
mm以下であるガラス状炭素製円筒、円筒を、高さ方向で
少なくとも2個以上に分割した形状の熱硬化性樹脂硬化
体を接合して一体化してなるガラス状炭素製円筒、円筒
を、高さ方向で少なくとも2個以上に分割した形状の熱
硬化性樹脂硬化体を作製し、これを接合し、一体化して
円筒形状とした後、熱処理してガラス状炭素化すること
を特徴とするガラス状炭素製円筒の製造法、ガラス状炭
素製円筒からなるチャンバー内壁保護部材2並びに上記
のチャンバー内壁保護部材2をプラズマ発生装置チャン
バー1内に装着してなるプラズマ発生装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス状炭素製円
筒及びその製造法に関する。また本発明は、チャンバー
内壁保護部材並びにチャンバー内壁保護部材を用いたプ
ラズマ発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ガラス状炭素とは熱硬化性樹脂を炭化焼
成して得られる炭素材料で、ガラス状の非常に均質、緻
密な構造を有する。この材料は、一般の炭素材料の特徴
である導電性、化学的安定性、耐熱性、高純度等の性質
に加え、構成粒子の脱落がないという優れた特長を有す
る。このため、ガラス状炭素は半導体製造装置部材とし
て、プラズマエッチング装置の上部電極等に適用されて
いる。さらに近年、半導体デバイスの高性能化に伴い、
チャンバー内壁を保護するために円筒形状のガラス状炭
素製円筒が必要になってきた。
【0003】チャンバー内壁保護部材などの円筒形状の
用途においては、円筒の寸法精度(真円度)が重要とな
る。ガラス状炭素は熱硬化性樹脂硬化体を焼成(炭化)
することにより得られ、さらに必要に応じ高温処理(黒
鉛化)を行う。この製法においては、焼成前の熱硬化性
樹脂硬化体の段階での真円度が、最終の熱処理後の真円
度に大きく影響する。
【0004】チャンバー内壁保護部材は一般に直径が2
00〜600mm及び高さが100〜300mm程度と大型
である。円筒の直径が小さい場合には熱圧成形などの一
般的な手法で所望の形状を得ることができるが、大型円
筒の場合はプレス及び金型の大きさの制約があるため前
記手法での製作は困難であり、注型、遠心成形等の方法
で円筒形状の成形を行う方法が量産性の点からは好まし
い。
【0005】一般に、成形した熱硬化性樹脂を硬化させ
る場合に、良好な寸法精度、真円度を達成するために
は、所要形状の治具で拘束しながら熱処理する必要があ
る。ところが円筒形状の場合、内周、外周を共に治具拘
束して真円度の良好な円筒を得ることは困難であった。
また、硬化の際の収縮率は、熱硬化性樹脂の重合度のば
らつきなどにより変動するため、正確な直径の制御も同
様に困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】請求項1及び2記載の
発明は、寸法精度及び量産性に優れ、プラズマ発生装置
のチャンバー内壁保護部材などに適したガラス状炭素製
円筒を提供するものである。請求項3記載の発明は、寸
法精度及び量産性に優れ、プラズマ発生装置のチャンバ
ー内壁保護部材などに適したガラス状炭素製円筒の製造
法を提供するものである。
【0007】請求項4記載の発明は、寸法精度及び量産
性に優れ、プラズマ発生装置チャンバーとの密着性が良
好なチャンバー内壁保護部材を提供するものである。請
求項5記載の発明は、寸法精度及び量産性に優れ、プラ
ズマ発生装置チャンバーとの密着性が良好なチャンバー
内壁保護部材を用いたプラズマ発生装置を提供するもの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、外径が200
mm以上及び真円度が3.0mm以下であるガラス状炭素製
円筒に関する。また、本発明は、円筒を、高さ方向で少
なくとも2個以上に分割した形状の熱硬化性樹脂硬化体
を接合して一体化してなるガラス状炭素製円筒に関す
る。また、本発明は、円筒を、高さ方向で少なくとも2
個以上に分割した形状の熱硬化性樹脂硬化体を作製し、
これを接合し、一体化して円筒形状とした後、熱処理し
てガラス状炭素化することを特徴とするガラス状炭素製
円筒の製造法に関する。
【0009】また、本発明は、前記のガラス状炭素製円
筒又は前記の製造法により得られるガラス状炭素製円筒
からなるプラズマ発生装置のチャンバー内壁保護部材に
関する。さらに、本発明は、前記のチャンバー内壁保護
部材をプラズマ発生装置チャンバー内に装着してなるプ
ラズマ発生装置に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明でいうガラス状炭素とは、
一般に知られるものであり、外観が黒色ガラス状で、破
面も光沢ある貝殻状を示す硬質で非晶質の炭素である。
ガラス状炭素は、一般に、熱硬化性樹脂硬化物を、炭化
して得ることができる。用いられる熱硬化性樹脂として
は特に制限はないが、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、
不飽和ポリエステル樹脂、フラン樹脂、メラミン樹脂、
アルキッド樹脂、キシレン樹脂等を挙げることができ、
またこれらの樹脂の混合物を用いることもできる。これ
らの樹脂の中では、特性の良好なガラス状炭素が得られ
るフラン樹脂、フェノール樹脂又はこれらの混合樹脂を
用いることが好ましい。上記の熱硬化性樹脂を成形、硬
化、焼成(炭化)、さらに必要に応じ高温熱処理してガ
ラス状炭素とすることができる。
【0011】本発明になるガラス状炭素製円筒は、外径
が200mm以上の円筒であることが必要とされ、上限に
ついては特に制限はないが、チャンバー内壁保護部材な
どに使用する場合は、800mm以下とすることが好まし
く、250〜600mmの範囲であることがさらに好まし
い。外径が200mm未満であると、プラズマエッチン
グ、プラズマCVD等の方法により処理する半導体ウエ
ハーが入らないか、たとえ入っても周囲に十分な空間が
得られず、均一な処理ができなくなる。なお大きすぎる
場合は、自重により変形が生じ、寸法精度が悪くなる傾
向がある。
【0012】前記の円筒の長さは、20〜500mmの範
囲が好ましく、50〜400mmの範囲がさらに好まし
い。20mm未満では円筒の強度が弱いため、円筒の両端
面の変形が大きくなる傾向にあり、一方、500mmを超
えると長さ方向の変形が大きくなり、良好な円筒が得ら
れなくなる傾向にある。また、円筒の厚さは、0.2〜
20mmの範囲が好ましく、0.5〜10mmの範囲がさら
に好ましい。0.2mm未満では強度が弱くなる傾向にあ
り、一方、20mmを超えると焼成時の揮発分の揮散が困
難になり、割れ、ふくれが生じ易くなる傾向がある。
【0013】前記以外に本発明になるガラス状炭素製円
筒は、真円度が3.0mm以下、好ましくは2.5mm以
下、さらに好ましくは2.0mm以下とされ、3.0mmを
超えるとプラズマ発生装置チャンバーとのギャップが大
きくなり、円筒とチャンバー内壁との間で異常放電が生
じ易くなったり、プラズマの均一性を悪化させることが
ある。
【0014】さらに、本発明においては、円筒を、高さ
方向で少なくとも2個以上に分割した形状の熱硬化性樹
脂硬化体を接合して一体化すれば寸法精度と真円度の良
好なガラス状炭素製円筒を得ることができる。なお分割
なしでガラス状炭素製円筒を作製した場合は、寸法精度
及び真円度が悪く本発明の目的を達成することができな
い。
【0015】前記のガラス状炭素製円筒を製造するに
は、円筒を、高さ方向で少なくとも2個以上に分割した
形状の熱硬化性樹脂硬化体(以下分割円筒ともいう)を
作製し、これを接着により一体化して円筒形状とした
後、熱処理してガラス状炭素化する方法が、高い寸法精
度と真円度を有するガラス状炭素製円筒を高い生産効率
で得ることができるので好ましい。
【0016】すなわち、熱硬化性樹脂硬化体が円筒形状
品の場合には、熱処理時に治具で内外周を拘束するのが
難しく、十分な真円度を得るのが困難である。また、樹
脂の硬化収縮のばらつきから、直径の寸法変動も大き
い。これに対し本発明の製造法における、分割円筒の場
合には、正確な曲率を有する治具で挟んで拘束が可能で
あるため、正確な曲率の硬化体を得ることができる。ま
たあらかじめ若干大きく成形し、正確な周長に加工した
分割品を接着することで、直径の寸法精度も向上させる
ことができる。
【0017】また、円筒形状の熱硬化性樹脂硬化体の場
合、中空の物品を熱処理するため、熱処理の乾燥機への
詰め効率が大変悪く量産性に欠ける。これに対し、分割
円筒の場合、治具と硬化体を交互に積層して熱処理する
ことにより、詰め効率を上げることができ、量産性を大
きく改善し、コスト低減も図ることができる。本発明に
おける熱処理時の治具と硬化体の積層方法の一例を図1
に示す。なお図1において、9は熱硬化性樹脂成形体及
び10は治具である。
【0018】本発明において、分割された各熱硬化性樹
脂硬化体を形成する方法に特に制限はなく、(1)所要
形状の型枠を用いて注型により成形する方法、(2)樹
脂ブロック(円柱、直方体等)を作製し、機械加工によ
り所要形状に加工する方法、(3)遠心成型法により円
筒形状に成形しこれを切断する方法、(4)充分な柔軟
性を有する平板の成形体を作製し、治具ではさんで分割
円筒形状に硬化する方法等が挙げられる。これらの中
で、注型、遠心成形等の方法で、十分な柔軟性を有する
平板状の成形体を作製し、先述の様に治具で挟んで分割
円筒形状に硬化する方法が量産性の点から好ましい。治
具の材質は、金属、木材、セラミックス、樹脂、黒鉛材
等の何れでも良い。
【0019】円筒は高さ方向に分割することが必要とさ
れるが、その分割の方向性については特に制限はなく、
例えば高さ方向に平行な平面で分割する方法、高さ方向
に斜めに分割する方法、高さ方向に鉤形状又は波形状に
分割する方法等が挙げられるが、本発明においては作業
性などの点から高さ方向に平行な平面で分割するするこ
とが好ましい。
【0020】熱硬化性樹脂の硬化は、成形温度以上の温
度で行い、必要に応じて段階的に昇温させながら処理す
ることができる。この処理は、最高温度70〜200℃
とすることが好ましく、この熱処理を行い、十分に硬化
を進める必要がある。樹脂の硬化が不十分であると、焼
成の際、組織に欠陥が生じたり、著しい場合には発泡、
割れが発生し、良好な特性のガラス状炭素製円筒を得る
ことができない場合がある。なお、この樹脂の硬化段階
で、焼成時の収縮率を見込んで高さ方向の寸法加工や、
必要な穴加工等を施してもよい。
【0021】本発明において成形する熱硬化性樹脂硬化
体は、円筒を高さ方向で少なくとも2個以上に分割した
形状であるが、分割数が少ないほど接着作業は簡単であ
るものの、一方で曲率の精度、硬化時の詰め効率は低下
する。これらの点から、3〜6個に分割することが好ま
しく、3〜4個に分割することがさらに好ましい。
【0022】以上のようして得られた分割円筒形状の熱
硬化性樹脂硬化体を、必要に応じて正確な周長に切断
し、これを接合して円筒形状とすることができる。分割
品の端部の断面形状は特に制限はなく、例えば、図2の
(a)、(b)、(c)に示すような形状のものなどが
挙げられる。なお図2において、11は熱硬化性樹脂硬
化体である。
【0023】得られた熱硬化性樹脂硬化体は、接合して
円筒とすることができる。なお、分割した熱硬化性樹脂
硬化体を接合して一体化する場合、高温熱処理により接
合して一体化してもよいが、本発明においては接着剤を
用いて接合し、一体化すれば接合強度などの点から好ま
しい。接着剤の種類に特に制限はないが、焼成によりガ
ラス状炭素となる熱硬化性樹脂を使用することが好まし
い。中でも、完成品の物理特性の均一性の観点から、被
接着物である分割円筒と同一の樹脂を用いるのが良い。
接着後に、接着した樹脂を硬化させるため、先述と同様
の熱処理を実施することができる。
【0024】次いで、不活性雰囲気中(通常、ヘリウ
ム、アルゴン等の不活性ガスや窒素、水素、ハロゲンガ
ス等の非酸化性ガスの少なくとも一種の気体からなる酸
素を含まない雰囲気、減圧若しくは真空下又は黒鉛粉、
炭素粉等に埋没させて大気を遮断した雰囲気)において
通常約900℃以上の温度、好ましくは1000〜12
00℃の温度で焼成炭化する。その後、好ましくは13
00〜3000℃で高温熱処理を行いガラス状炭素とす
ることができる。前記方法でガラス状炭素製円筒を得た
後、必要に応じて、ダイヤモンドドリル加工、超音波加
工などの公知の加工方法で、寸法の仕上加工や、必要な
穴加工等を施すこともできる。
【0025】以上のようにして得られるガラス状炭素製
円筒は、本発明のチャンバー内壁保護部材として好適に
使用される。本発明のチャンバー内壁保護部材を装着し
てなるプラズマ発生装置の一例の概略図を図3に示す。
【0026】本発明でいうプラズマ発生装置のチャンバ
ー内壁保護部材とは、プラズマとチャンバー内壁の間に
設置されるものである。図3のプラズマ発生装置では、
プラズマ発生装置チャンバー1の内部に、上部電極4、
下部電極6が設置され、下部電極6の上に半導体ウエハ
5が置かれる。ガス導入口3からガスが導入され、ガス
排気口8から真空ポンプでガスが排気される。上部電極
4と下部電極6の間に高周波の電圧がかけられ、中央部
にプラズマ7を発生させる。このとき、ガラス状炭素製
円筒からなるチャンバー内壁保護部材2は、チャンバー
の内面を保護しており、プラズマによるチャンバーの消
耗を防ぐ。また、同時に発生するデポ膜は、チャンバー
内壁保護部材の表面に付着するので、該部材はデポ膜の
チャンバー内面への付着も防いでいる。さらに保護部材
はチャンバーから外すことが出来るため、その表面に付
着したデポ膜の除去作業が効率よく行える。
【0027】本発明のプラズマ発生装置は、その例を図
3に示したとおり、前記チャンバー内壁保護部材をプラ
ズマ発生装置チャンバー内壁に接するように装着された
ものである。この点以外は特に制限はない。このプラズ
マ発生装置を使用し、プラズマエッチング、プラズマC
VD等のプラズマを用いる方法により半導体ウエハ等を
処理することができる。
【0028】
【実施例】実施例1 フラン樹脂初期縮合物(日立化成工業(株)製、商品名
VF−302)100重量部に、パラトルエンスルホン
酸20重量部及びエチレングリコール80重量部を混合
した硬化剤を1.5重量部添加し、十分混合し原料とし
た。該原料を遠心成形法により成形し、長さが425m
m、幅が230mm及び厚さが5.3mmの板状の成形体4
枚を得た。これをそれぞれ黒鉛製の型に挟んで分割円筒
形に硬化した。
【0029】前記黒鉛製の型は凹型及び凸型形状のもの
を一組とし、凹型は、曲率半径が200mm及び長さが2
40mmであり、凸型は、曲率半径が194.5mm及び長
さが240mmである。硬化条件は、40℃で3日、80
℃で3日硬化させた後さらに150℃で3日間保持して
熱硬化性樹脂硬化体を得た。この4枚の熱硬化性樹脂硬
化体をそれぞれ外周の長さが314.2mmとなるように
切断加工した。端部は図2(b)に示すように段のつい
た形状とした。この熱硬化性樹脂硬化体11の端部に、
前記と同様のフラン樹脂に硬化剤を混合した接着剤を塗
布し、それぞれの熱硬化性樹脂硬化体3を密着させて固
定した。これを40℃で1日、80℃で1日、150℃
で1日間保持して接着剤を硬化させ、樹脂円筒を得た。
【0030】次に前記の樹脂円筒を、窒素気流中で2℃
/時間の昇温速度で、1000℃の温度で焼成炭化し
た。次いで不活性雰囲気下で2000℃の温度で高温処
理しガラス状炭素製円筒を得た。この結果、樹脂円筒は
焼成炭化及び高温処理中に約25%収縮した。本方法の
再現性を確認するため、全く同一の条件でさらに4個の
ガラス状炭素製円筒を製作した。得られた5個のガラス
状炭素製円筒の平均直径は299.7〜300.5mmで
あり、真円度は0.6〜1.2mmの範囲であった。
【0031】比較例1 円筒分割方式の効果を確認するため、実施例1と同様の
形状の円筒を、分割をしない一体物で製作した。原料樹
脂は、実施例1と同じ物を用いた。遠心成形機の金型を
内径417mmとし、5個の成形体を作成し、実施例1と
同じ条件で、硬化、焼成、高温処理を実施した。なお、
成形体の硬化は、治具で拘束することができないため、
フリーの状態で行った。得られた5個のガラス状炭素製
円筒は、平均直径は295.3〜306.2mmであり、
真円度は2.5〜5.8mmの範囲であった。なお、比較
例1の円筒の場合、硬化時の乾燥機内の占有体積は、実
施例1の分割品の場合の、約1.3倍であった。
【0032】実施例1で得た5個のガラス状炭素製円筒
を内径が301mmのプラズマ発生装置チャンバーに装着
したところ、チャンバーと円筒とのギャップは最大で
2.1mmであった。これに対し比較例1で得た5個のガ
ラス状炭素製円筒を前記と同様のプラズマ発生装置チャ
ンバーに装着しようとしたが、そのうちの2個は、最大
直径がプラズマ発生装置チャンバーよりも大きいため装
着することはできなかった。残りの3個については、プ
ラズマ発生装置チャンバーに装着することはできたが、
プラズマ発生装置チャンバーと円筒とのギャップは最大
で7.5mmであった。
【0033】
【発明の効果】請求項1及び2記載のガラス状炭素製円
筒は、寸法精度及び量産性に優れ、プラズマ発生装置の
チャンバー内壁保護部材などに適する。請求項3記載の
製造法によれば、寸法精度及び量産性に優れ、プラズマ
発生装置のチャンバー内壁保護部材などに適したガラス
状炭素製円筒を製造することができる。
【0034】請求項4記載のチャンバー内壁保護部材
は、寸法精度及び量産性に優れ、プラズマ発生装置チャ
ンバーとの密着性に優れる。請求項5記載のプラズマ発
生装置は、寸法精度及び量産性に優れ、プラズマ発生装
置チャンバーとの密着性が良好なチャンバー内壁保護部
材を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造法における熱処理時の熱硬化性硬
化体の積層方法の一例を示す概略図である。
【図2】本発明の分割された熱硬化性硬化体の組み合わ
せと接合の状態の例を示す、円周方向の断面図である。
【図3】本発明のチャンバー内壁保護部材を有してなる
本発明のプラズマ発生装置の一例の概略図である。
【符号の説明】
1 プラズマ発生装置チャンバー 2 チャンバー内壁保護部材 3 ガス導入口 4 上部電極 5 半導体ウエハ 6 下部電極 7 プラズマ 8 ガス排気口 9 熱硬化性樹脂成形体 10 治具 11 治具熱硬化性樹脂硬化体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C23C 16/44 H01L 21/302 B (72)発明者 鎌田 充志 茨城県日立市鮎川町三丁目3番1号 日立 化成工業株式会社山崎工場内 Fターム(参考) 4G032 AA07 AA13 BA01 BA04 GA06 4G075 AA23 CA02 CA47 CA63 EB01 EB42 EC21 4K030 FA01 KA05 KA08 KA16 KA46 5F004 BA04 BB13 BB23 BB29

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外径が200mm以上及び真円度が3.0
    mm以下であるガラス状炭素製円筒。
  2. 【請求項2】 円筒を、高さ方向で少なくとも2個以上
    に分割した形状の熱硬化性樹脂硬化体を接合して一体化
    してなるガラス状炭素製円筒。
  3. 【請求項3】 円筒を、高さ方向で少なくとも2個以上
    に分割した形状の熱硬化性樹脂硬化体を作製し、これを
    接合し、一体化して円筒形状とした後、熱処理してガラ
    ス状炭素化することを特徴とするガラス状炭素製円筒の
    製造法。
  4. 【請求項4】 請求項1若しくは2記載のガラス状炭素
    製円筒又は請求項3記載の製造法により得られるガラス
    状炭素製円筒からなるプラズマ発生装置のチャンバー内
    壁保護部材。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のチャンバー内壁保護部材
    をプラズマ発生装置チャンバー内に装着してなるプラズ
    マ発生装置。
JP11118892A 1999-04-27 1999-04-27 ガラス状炭素製円筒及びその製造法、チャンバー内壁保護部材並びにチャンバー内壁保護部材を用いたプラズマ発生装置 Pending JP2000313666A (ja)

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