JP2000007312A - 深穴を有するガラス状カーボン成形体の製造方法 - Google Patents

深穴を有するガラス状カーボン成形体の製造方法

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JP2000007312A
JP2000007312A JP10181151A JP18115198A JP2000007312A JP 2000007312 A JP2000007312 A JP 2000007312A JP 10181151 A JP10181151 A JP 10181151A JP 18115198 A JP18115198 A JP 18115198A JP 2000007312 A JP2000007312 A JP 2000007312A
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deep hole
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glassy carbon
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Shintaro Hironaka
慎太郎 弘中
Makoto Ishii
誠 石井
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Showa Denko Materials Co Ltd
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 寸法精度の優れた深穴を有するガラス状カー
ボン成形体の製造方法を提供する。 【解決手段】 一方又は双方に溝が施された2体の樹脂
成形体を、溝部が深穴形状になるように樹脂で接着して
重ね合わせ、得られた成形体を硬化させた後、ガラス状
カーボン化する深穴を有するガラス状カーボン成形体の
製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス成形治具等
に有用な深穴を有するガラス状カーボン成形体の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】ガラス状カーボンは一般の炭素材料が有
する軽量、耐熱性、耐食性、電気伝導性などの性質を備
えているほか、ガス不透過性で硬度が高い、発塵性が少
ないなどの特徴を有することから、エレクトロニクス産
業、原子力産業、航空産業等各種の分野で広範な用途に
使用されつつある。
【0003】しかしながら、ガラス状カーボンは脆く割
れやすいため、複雑な形状の加工、又は高精度な加工は
困難という問題点がある。ガラス状カーボンの用途の拡
大に伴い、加工に関する要求性能は一層高度になってお
り、特に高度な寸法精度が要求されている。
【0004】ガラス状カーボンは、金属又はダイヤモン
ド等の工具で加工できるが、この加工法は工具からの摩
擦力及び振動により、クラック等の損傷が発生しやすく
好ましくない。また、脆性材料の加工方法として、超音
波加工があるが、この加工法は深穴加工においては、深
さが穴径の10倍を超えると研磨剤の流れが悪くなり、
さらに切削粉が排出されにくくなるため、真直度等の寸
法精度が低下し好ましくない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、寸法
精度の優れた深穴を有するガラス状カーボン成形体の製
造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、一方又は双方
に溝が施された2体の樹脂成形体を、溝部が深穴形状に
なるように樹脂で接着して重ね合わせ、得られた成形体
を硬化させた後、ガラス状カーボン化することを特徴と
する深穴を有するガラス状カーボン成形体の製造方法に
関する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づいて詳
細に説明する。図1は、半円の溝加工が施された樹脂成
形体の斜視図であり、直方体の樹脂成形体1の上面に半
円の溝2が加工されている。図2は上記の樹脂成形体を
2体用意し、溝部を重ねて組合せ、液状の樹脂3で接着
した状態を示す斜視図である。この2体の接着した樹脂
成形体を硬化させ、ガラス状カーボン化(炭化及び高温
処理)すると、深穴を有するガラス状カーボン成形体が
得られる。この方法で製造する場合、樹脂成形体は硬度
が低く加工性が良いため、金属又はダイヤモンド等の工
具で容易に溝を加工できる。また樹脂成形体に溝を加工
するとき発生する切削粉は、樹脂成形体に直接穴を空け
る場合と異なり、溝の周辺に逃げることができるため、
寸法精度の低下はない。加工する溝の形状には、特に制
限はなく、半円状、V字状、U字状、四角形状等が挙げ
られる。また、溝加工する樹脂成形体は、双方でも一方
でもよい。これらのうち、半円状の溝加工を施した2体
の成形体を真円形状になるように重ね合わせる方法は、
精度の高い円形の深穴が形成できるので好ましい。2体
の樹脂成形体の接着は液状の樹脂(樹脂の溶液)を用い
るのが好ましく、硬化前の樹脂成形体と同じ成分の液状
の樹脂で接着すると均質な接着部が得られるので好まし
い。液状の樹脂の粘度は0.4〜1.8Pが好ましい。
また、液状の樹脂の塗布量は、厚さ0.1〜0.3mm
程度とすることが好ましい。
【0008】樹脂で接着された樹脂成形体を好ましくは
130〜200℃で硬化させ、不活性雰囲気中でガラス
状カーボン化(炭化及び高温処理)することにより、深
穴を有するガラス状カーボン成形体が得られる。炭化及
び高温処理の温度に特に制限はないが、通常800〜3
000℃である。
【0009】本発明に用いられる溝が施された樹脂成形
体は、熱硬化性樹脂を、目的とする形状に、所定の温度
で成形することにより得られる。その成形方法には特に
制限はない。本発明に用いる熱硬化性樹脂としては特に
制限はないが、フラン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ
樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、アルキ
ッド樹脂、キシレン樹脂等を挙げることができる。ま
た、上記の樹脂の混合物を用いても良い。好ましくはフ
ェノール樹脂及び/又はフラン樹脂である。
【0010】熱硬化性樹脂を好ましくは70〜120℃
で樹脂成形体に成形した後、所定の溝を有する形状に加
工し、得られた溝加工された樹脂成形体を液状の樹脂で
接着し、乾燥し、深穴を有する成形体を得る。溝の加工
方法には特に制限はないが、好ましくはエンドミルが用
いられる。液状の樹脂としては樹脂成形体の成形に用い
られる熱硬化性樹脂が好ましく用いられる。
【0011】次いで、得られた深穴を有する成形体を好
ましくは130〜200℃で硬化処理を行ない、次い
で、高純度の治具、及び炉を用いて不活性雰囲気中(通
常、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスや窒素、水素、
ハロゲンガス等の非酸化性ガスの少なくとも1種類の気
体からなる酸素を含まない雰囲気、減圧又は真空下)に
おいて、好ましくは900〜1400℃の温度で焼成炭
化する。次いで、同じく不活性雰囲気中で、好ましくは
1700℃以上の温度で高温処理すると、深穴を有する
ガラス状カーボン成形体が得られる。
【0012】ガラス状カーボン成形体の溝内面の仕上げ
加工は、ドリルなどの工具で行うが、方法及び加工時期
については特に制限はない。こうして得られたガラス状
カーボン成形体は、例えば、粉末ガラスをその深穴に入
れ、加熱、溶解、焼結するためのガラス成形治具などと
して用いられる。
【0013】
【実施例】フラン樹脂(日立化成工業(株)製VF−3
03)100重量部にパラトルエンスルホン酸0.3重
量部を添加し十分混合した後、該樹脂を型に注入し50
℃で3日、70℃で3日、90℃で3日乾燥硬化し、縦
60mm、横250mm、厚さ5mmの樹脂成形体Aと
縦30mm、横250mm、厚さ5mmの樹脂成形体B
を得た。樹脂成形体Aに先端が平らで直径4mmのエン
ドミルで図3に示すように長さ200mm、深さ3mm
の直方体形状の溝5を加工した。次いで、先端が直径2
mmの球形のエンドミルで、図3に示すように溝5の中
心に端部から長さ150mm、深さ1mmの半円の溝6
を加工した。次に樹脂成形体Bを溝5の形状に合わせ、
縦4mm、横200mm、厚さ3mmに加工し、面仕上
げを施した。次いで縦方向の中心に、樹脂成形体Aと同
様に、図4に示すように長さ150mm、深さ1mmの
半円の溝8を加工した。次いで、樹脂成形体Aと樹脂成
形体Bを溝6と溝8が重なるように組み合わせた。樹脂
成形体Aと樹脂成形体Bの接触面にはあらかじめ液状の
樹脂(VF−303 100重量部にパラトルエンスル
ホン酸0.3重量部を添加混合したもの)を厚さ0.2
mmを目安に、ヘラで均一に塗布しておいた。重ね合わ
せた樹脂成形体Aと樹脂成形体Bを再度50℃で3日、
70℃で3日、90℃で3日乾燥し、液状樹脂を硬化さ
せた。乾燥中にはみ出した樹脂はドリルで除去した。次
いで得られた成形体を160℃までを5℃/hで昇温
し、160℃で3日間保持し硬化処理を行った。次いで
環状炉に入れ窒素気流中で1000℃の温度で焼成炭化
した後、高純度の雰囲気炉を用い不活性雰囲気下で20
00℃の温度で高温処理を行い、ガラス状カーボン成形
体を得た。
【0014】このガラス状カーボンの深穴を超音波探傷
器で測定した結果、穴径1.6mm、深さ120mm、
真直度(JISB0621に準拠)は0.1mmであっ
た。
【0015】
【比較例1】深穴のない縦50mm、横200mm、厚
さ4mmガラス状カーボン成形体を実施例と同様に製作
し、ダイヤモンドコートのドリルで穴径1.5mm、深
さ120mmの深穴を加工した。この深穴を超音波探傷
器で測定した結果、真直度は1.0mmであった。
【0016】
【比較例2】深穴のない縦50mm、横200mm、厚
さ4mmガラス状カーボン成形体を実施例と同様に製作
し、超音波加工で穴径1.5mm、深さ120mmの深
穴を加工した。この深穴を超音波探傷機で測定した結
果、真直度は0.5mmであった。
【0017】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、深穴の寸法
精度が大幅に向上された深穴を有するガラス状カーボン
成形体を容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】半円の溝加工が施された樹脂成形体の斜視図。
【図2】2枚の樹脂成形体を重ね合わせた状態を示す斜
視図。
【図3】半円の溝加工が施された樹脂成形体の斜視図。
【図4】半円の溝加工が施された樹脂成形体の斜視図。
【符号の説明】
1 樹脂成形体 2 溝 3 液状の樹脂 4 樹脂成形体A 5 溝 6 溝 7 樹脂成形体B 8 溝

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方又は双方に溝が施された2体の樹脂
    成形体を、溝部が深穴形状になるように樹脂で接着して
    重ね合わせ、得られた成形体を硬化させた後、ガラス状
    カーボン化することを特徴とする深穴を有するガラス状
    カーボン成形体の製造方法。
JP10181151A 1998-06-26 1998-06-26 深穴を有するガラス状カーボン成形体の製造方法 Pending JP2000007312A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004273449A (ja) * 2003-02-18 2004-09-30 Unitika Ltd 燃料電池用セパレータおよびその製造方法
JP2005317372A (ja) * 2004-04-28 2005-11-10 Unitika Ltd ガラス状カーボン構造体およびその製造方法
JP2021003548A (ja) * 2019-06-25 2021-01-14 森田アルミ工業株式会社 竿受け具

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP7361377B2 (ja) 2019-06-25 2023-10-16 森田アルミ工業株式会社 竿受け具

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