JP2000313173A - 熱転写記録材料 - Google Patents

熱転写記録材料

Info

Publication number
JP2000313173A
JP2000313173A JP11123362A JP12336299A JP2000313173A JP 2000313173 A JP2000313173 A JP 2000313173A JP 11123362 A JP11123362 A JP 11123362A JP 12336299 A JP12336299 A JP 12336299A JP 2000313173 A JP2000313173 A JP 2000313173A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
dye
layer
thermal transfer
substituted
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP11123362A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Hanmura
昌弘 半村
Shino Takao
志乃 高尾
Yoshihiko Tamura
仁彦 田村
Takeshi Takada
毅 高田
Nobuyuki Harada
信行 原田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP11123362A priority Critical patent/JP2000313173A/ja
Publication of JP2000313173A publication Critical patent/JP2000313173A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 熱転写の印字速度の高速化に対応し、十分な
印字濃度が得られ、巻き取り保管中に熱転写シートの裏
面側の耐熱滑性層へ染料が移行し、その移行した染料が
巻き返した時に、他の色の染料層や転写性保護層へ再転
移し汚染することがなく、十分に満足できる品質の印画
物が得られる熱転写記録材料を提供する。 【解決手段】 熱転写シートは、基材シートの上に染料
層を設け、染料層バインダー樹脂として、セルロースエ
ステルを用い、イエロー染料に下記一般式(1)のキノ
フタロン系色素を用い、マゼンタ染料に(3)のイミダ
ゾールアゾ系色素を使用し、シアン染料に(5)で表さ
れるシアノメチレン系色素を用いた。また、受容層にス
チレンホモポリマーを含有させることにより、巻き返し
た時に、汚染することがなく、また印字物の耐光性に優
れ、十分に満足できる品質の印画物が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱転写記録材料に
関し、さらに詳しくは、熱転写の印字速度の高速化に対
応して、十分な印字濃度が得られ、巻き取り保管中に熱
転写シートの裏面側の耐熱滑性層へ染料が移行し、その
移行した染料が巻き返した時に、他の色の染料層や転写
性保護層へ再転移して汚染することがなく、十分に満足
できる品質の印画物が得られる熱転写記録材料に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、種々の熱転写記録方法が知られて
いるが、それらの中でも、昇華転写用染料を記録材と
し、これをポリエステルフィルム等の基材シート上に適
当なバインダーで担持させた染料層を有する熱転写シー
トから、昇華染料で染着可能な被転写材、例えば、紙や
プラスチックフィルム等に染料受容層を形成した熱転写
受像シート上に昇華染料を熱転写し、各種のフルカラー
画像を形成する方法が提案されている。この場合には、
加熱手段として、プリンターのサーマルヘッドによる加
熱によって3色または4色の多数の加熱量が調整された
色ドットを熱転写受像シートの受容層に転移させ、該多
色の色ドットにより原稿のフルカラーを再現するもので
ある。このように形成された画像は、使用する色材が染
料であることから、非常に鮮明で、かつ透明性に優れて
いるため、得られる画像は中間色の再現性や階調性に優
れ、従来のオフセット印刷やグラビア印刷による画像と
同様であり、かつフルカラー写真画像に匹敵する高品質
画像の形成が可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、熱転写プリンタ
ーの印字速度の高速化が進むに従って、従来の熱転写記
録材料では十分な印字濃度が得られないという問題が生
じてきた。それに対し、熱転写シートの染料層におけ
る染料/樹脂(Dye/Binder)の比率を大きく
することを行ったが、巻き取り保管中に熱転写シートの
裏面側の耐熱滑性層へ染料が移行し、その移行した染料
が巻き返した時に、他の色の染料層や転写性保護層へ再
転移し(キックバック)、この汚染された層を受像シー
トへ熱転写すると、指定された色と異なる色相になった
り、いわゆる地汚れが生じたりする。画像形成時の熱
転写の際、高エネルギーをかけることを行ったが、染料
層と受容層とが融着し、いわゆる異常転写が起こる。そ
の異常転写を防止するため、受容層に多量の離型剤を添
加すると、印字感度が低下し印字濃度が下がってくる。
【0004】以上のように、熱転写の印字速度の高速化
に対応して、熱転写プリンター側の調節や使用する熱転
写シート及び熱転写受像シートの熱転写記録材料の調節
を行ったが、十分な印字濃度が得られなかったり、巻き
取り保管中に熱転写シートの裏面側の耐熱滑性層へ染料
が移行し、その移行した染料が巻き返した時に、他の色
の染料層や転写性保護層へ再転移して汚染したりして、
従来の熱転写記録材料を用いた印画物で十分に満足でき
る品質のものが得られなかった。
【0005】したがって、本発明の目的は、熱転写の印
字速度の高速化に対応して、十分な印字濃度が得られ、
巻き取り保管中に熱転写シートの裏面側の耐熱滑性層へ
染料が移行し、その移行した染料が巻き返した時に、他
の色の染料層や転写性保護層へ再転移して汚染すること
がなく、十分に満足できる品質の印画物が得られる熱転
写記録材料を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者らは鋭意研究した結果、基材シートの少な
くとも一方の面に染料層を設けた熱転写シートと、基材
の少なくとも一方の面に受容層を設けた熱転写受像シー
トからなる熱転写記録材料において、染料層と受容層を
重ね合わせ、加熱手段により染料層中の染料を受容層に
転写するもので、染料層のバインダー樹脂、色素と、受
容層のバインダー樹脂の組み合わせの中で、画像形成の
加熱時の離型性と熱転写の印字速度の高速化に対応し
た、高感度の印字が可能となる組み合わせを見出し、本
発明に至ったものである。熱転写シートだけを条件設定
し、熱転写受像シートの条件は問わないもの、また熱転
写受像シートだけを条件設定し、熱転写シートの条件は
問わないものでは、離型性や高感度等の性能が十分に満
足できる結果が得られないが、熱転写シートと熱転写受
像シートをセットで条件設定することにより、十分に満
足できる性能が発揮できた。
【0007】すなわち、該受容層がスチレン系ホモポリ
マーを含有するもので、染料層のイエロー染料層がセル
ロースエステルと、下記一般式(1)で表されるキノフ
タロン系色素及び/または下記一般式(2)で表される
ジシアノスチリル系色素の内から選ばれる少なくとも1
種を含有する。
【0008】
【化6】 (上記式中のR1 、R2 、R3 、R4 及びR5 は、それ
ぞれ独立に選定でき、水素原子、ハロゲン原子C1 〜C
8 のアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、ア
ルコキシアルコキシ基、アルコキシアルボニル基、チオ
アルコキシ基、アルキルスルホニル基、アミノ基、置換
あるいは非置換のフェノキシ基、または置換あるいは非
置換のチオフェノキシ基を表す。R6 、R7 は、それぞ
れ独立に選定でき、水素原子、アルキル基、アルコキシ
アルキル基、シクロアルキル基、アリル基、置換基を有
してもよいアリール基、アラルキル基、フルフリル基、
テトラヒドロフルフリル基、またはヒドロキシアルキル
基を表す。)
【0009】
【化7】 (上記式中のR1 は、アリル基、アルキル基を表し、R
2 は置換あるいは非置換のアルキル基、アリール基を表
し、Aは−CH2 −、−CH2 CH2 −、−CH 2 CH
2 O−、−CH2 CH2 OCH2 −、−CH2 CH2
CH2 CH2 −を表し、R3 はアルキル基を表す。)
【0010】また、マゼンタ染料層がセルロースエステ
ルと、下記一般式(3)で表されるイミダゾールアゾ系
色素及び/または下記一般式(4)で表されるピラゾロ
トリアゾールアゾメチン系色素の内から選ばれる少なく
とも1種を含有する。
【0011】
【化8】 (上記式中のRは、アルキル基、アルケニル基、アリー
ル基、シアノアルキル基、置換あるいは非置換のアルコ
キシカルボニルアルキル基を表し、R1 、R2 はアルケ
ニル基、アラルキル基、または置換あるいは非置換のア
ルキル基を表し、Xは水素原子、メチル基、メトキシ
基、ホルミルアミノ基、アルキルカルボニルアミノ基、
アルキルスルホニルアミノ基、またはアルコキシカルボ
ニルアミノ基を表し、Yは水素原子、メチル基、メトキ
シ基、またはハロゲン原子を表す。)
【0012】
【化9】 (上記式中のR1 、R2 は、それぞれ独立に水素原子、
置換あるいは非置換のアルキル基、ビニル基、アリル
基、アリール基、アルコキシアルキル基、アラルキル
基、アルコキシカルボニルアルキル基、カルボキシアル
キル基、またはアルコキシカルボキシアルキル基を表
し、R1 とR2 とは互いに環を形成してもよい。R3
水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、置換あるいは非置換
のアルキル基、アルキルホルミルアミノ基、アルキルス
ルホニルアミノ基、ホルミルアミノ基、アリルホルミル
アミノ基、スルホニルアミノ基、アリルスルホニルアミ
ノ基、カルバモイル基、スルファモイル基、アミノ基、
カルボキシル基、アルコキシ基またはウレイド基を表
し、R4 、R5 は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ
基、ニトロ基、置換あるいは非置換のアルキル基、アリ
ル基、置換あるいは非置換のアリール基、アラルキル
基、アルコキシアルキル基、アラルキルオキシアルキル
基、チオアルキル基、アリルオキシアルキル基、アリー
ルオキシアルキル基、カルボモイル基、スルファモイル
基、オキシカルボニル基、アミノ基、ホルミルアミノ
基、スルホニルアミノ基、アルコキシカルボニルアルキ
ル基、複素環基、シクロアルキル基、アルキルチオ基、
アルキルスルフィニル基、またはアルキルスルホニル基
を表す。)
【0013】さらに、シアン染料層が下記一般式(5)
で表されるシアノメチレン系色素を少なくとも含有す
る。
【0014】
【化10】 (上記式中のAはシアノ基、アルコキシカルボニル基、
アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキ
ルカルバモイル基、アリールカルバモイル基、アルキル
カルボニル基、アリールカルボニル基、アルキルスルホ
ニル基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホ
ニル基、またはアリール基を表し、R1 は置換あるいは
非置換のアルキル基、アラルキル基、またはアリール基
であるか、あるいはZと一緒に5員環または6員環を形
成する原子あるいは原子団を表し、R2 は置換あるいは
非置換のアルキル基、アラルキル基、またはアリール基
を表し、R1 とR2 とは酸素原子または窒素原子を含ん
でもよい5員環または6員環を形成してもよー。R3
水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキ
ル基、アルコキシ基、アシルアミノ基を表し、R4 は水
素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル
基、アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、アシルアミノ
基、アリール基を表し、Zは水素原子であるか、または
1 と一緒に5員環または6員環を形成する原子あるい
は原子団を表し、n及びmはそれぞれ1または2を表
す。)
【0015】以上に規定した熱転写シートと熱転写受像
シートの組み合わせによる熱転写記録材料が、熱転写の
印字速度の高速化に対応して、十分な印字濃度が得ら
れ、巻き取り保管中に熱転写シートの裏面側の耐熱滑性
層へ染料が移行し、その移行した染料が巻き返した時
に、他の色の染料層や転写性保護層へ再転移して汚染す
ることがなく、また印字物の耐光性に優れ、十分に満足
できる品質の印画物が得られる。
【0016】上記のイエロー染料層と、マゼンタ染料層
及びシアン染料層を基材シート上に面順次に繰り返し設
ける熱転写シートと、上記の熱転写受像シートの組み合
わせからなる熱転写記録材料が好ましく用いられる。ま
た、前記熱転写シートの基材シートの染料層を形成する
面と同一面に転写性保護層を面順次に繰り返し設け、受
容層に染料を転写後に該転写性保護層を受容層に転写す
ることが好ましく行われる。前記受容層は、フタル酸エ
ステル系可塑剤、リン酸エステル系可塑剤、セバシン酸
エステル系可塑剤、アジピン酸エステル系可塑剤、ポリ
カプロラクトン、ポリエステル系可塑剤の内から選ばれ
る少なくとも1種を含有していることが望ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を詳細に説明
する。 (熱転写シート)本発明の熱転写シートは、基材シート
の上に染料層を設け、染料層バインダー樹脂として、セ
ルロースエステルを用い、イエロー染料に上記一般式
(1)のキノフタロン系色素及び/または上記一般式
(2)のジシアノスチリル系色素の内から選ばれる少な
くとも1種を用い、マゼンタ染料に上記一般式(3)の
イミダゾールアゾ系色素及び/または下記一般式(4)
で表されるピラゾロトリアゾールアゾメチン系色素の内
から選ばれる少なくとも1種を使用し、シアン染料に上
記一般式(5)のシアノメチレン系色素を用いた。尚、
熱転写シートで基材シートの他方の面に、サーマルヘッ
ドの粘着を防止し、かつ滑り性を良くする等のために、
耐熱層を設けることが可能である。
【0018】(基材シート)基材シートは、従来公知の
ある程度の耐熱性と強度を有するものであれば、いずれ
のものでもよく、例えば、0.5〜50μm、好ましく
は1〜10μm程度の厚さの紙、各種加工紙、ポリエス
テルフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレン
フィルム、ポリサルホンフィルム、アラミドフィルム、
ポリカーボネートフィルム、ポリビニルアルコールフィ
ルム、セロファン等であり、特に好ましいものは、ポリ
エステルフィルムである。上記のような基材シートは、
その表面に形成する染料層との密着力が乏しい場合に
は、その表面にプライマー処理やコロナ放電処理を施す
のが好ましい。
【0019】尚、本発明に用いる二軸配向ポリエステル
フィルムは未延伸のポリエチレン−2、6−ナフタレー
トフィルムを二軸延伸後、熱固定し、更に熱固定後に弛
緩処理を行うことによって製造することができる。例え
ば、未延伸フィルムをTg〜(Tg+60)℃の温度で
縦方向に延伸し、横方向に2〜6倍率で二軸延伸し、
(Tg+50)℃〜(Tg+140)℃で1〜100秒
間熱固定する。延伸はIRヒーター、ロール、テンター
等を用いる方法で行うことができ、縦方向と横方向を同
時に延伸しても良く、又縦方向、横方向に逐次に延伸し
ても良い。更に弛緩処理を必要とする場合、熱固定後ロ
ールに巻き取るまでの間に行うが、弛緩処理方法として
は熱固定ゾーンの途中でテンター幅を縮め、フィルム幅
方向に0〜3%の弛緩処埋を行う方法、フィルムの両端
部を切り離し、フィルムのTg以上融解温度以下の温度
条件下においてフィルムの供給速度に対して引取速度を
減速させる方法、2つの速度の異なる搬送ロールの間に
おいてIRヒーターで加熱する方法、加熱搬送ロール上
にフィルムを搬送させ、加熱搬送ロール後の搬送ロール
の速度を減速させる方法、熱固定後熱風を吹き出すノズ
ル上にフィルムを搬送させながら、供給速度よりも引取
速度を減速させる方法、あるいは製膜機で巻取った後、
加熱搬送ロール上にフィルムを搬送させ、搬送ロールの
速度を減速させる方法、加熱オーブンやIRヒーターに
よる加熱ゾーンを搬送させながら加熱ゾーン後のロール
速度を加熱ゾーン前のロール速度より減速する方法があ
り、いずれの方法を用いても良く、供給側の速度に対し
て引取側の速度の減速率を0.1〜3.0%にして弛緩
処理を行う。又、熱寸法安定性を良くするために、弛緩
処理のほか熱固定ゾーンの途中でテンター幅を広げ、フ
ィルム幅方向に緊張処理を0〜3.0%施しても良い。
【0020】このようにして、製膜した該二軸配向ポリ
エステルフィルムの密度は1.3530〜l.3600
g/cm3 、更には1.3560〜1.3598g/c
3が好ましい。この範囲より小さいと結晶化度が小さ
くなり熱寸法安定性に劣り、この範囲より大きいと結晶
化度が大きすぎて厚みむらの原因となる。なお、最終的
に熱転写リボンを得る場合、基材フィルムと熱転写色材
層との接着性を向上させるため、縦延伸後、ポリエステ
ル系樹脂やアクリル系樹脂を各々単独、またはそれらを
混合し、メラミン系架橋剤で硬化させた易接着層を塗布
してもよい。ただし、易接着層のコート量は0.1g/
cm2 以下が好ましく、コート量むらは縦方向、幅方向
ともに±15%範囲内であることが望ましい。
【0021】(染料層)熱転写シートは、通常イエロ
ー、マゼンタ、シアンの各色の染料層を基材シート上に
面順次に繰り返し設けることが行われるが、イエロー、
マゼンタ、シアンの各色の染料層を、別々の基材シート
に一色ずつ形成することも可能である。また、以下に説
明するイエロー、マゼンタ、シアンの各色の染料層で使
用する染料を組み合わせて、ブラックやセピア、グリー
ン、グレー等の色相の染料層を有する熱転写シートでも
使用可能である。まず、イエロー染料層では、一般式
(1)のキノフタロン系色素及び/または一般式(2)
のジシアノスチリル系色素の内から選ばれる少なくとも
1種を使用する。
【0022】また、イエロー染料層では、一般式(1)
のキノフタロン系色素及び/または一般式(2)のジシ
アノスチリル系色素の内から選ばれる少なくとも1種を
色素全体の30重量%以上含有させることが良く、より
好ましくは色素全体の50重量%以上含有させる。さら
に、イエロー染料層では、上記のキノフタロン系色素及
び/またはジシアノスチリル系色素の他に、イエロー色
素として従来公知の色素を使用でき、特に下記一般式
(6)で表されるピリドンアゾ系色素や、下記一般式
(7)で表されるピラゾロンメチン系色素を使用するこ
とが好ましい。
【0023】
【化11】 (上記式中のR1 はC1 〜C3 のアルキル基、C3 〜C
8 のアルコキシアルキル基、シクロアルキル基、アラル
キル基またはアリル基を表し、R2 はC1 〜C8のアル
キル基、C3 〜C8 のアルコキシアルキル基、C7 〜C
8 のアラルキル基、シクロアルキル基またはアリル基を
表す。)
【0024】
【化12】 (上記式中のR1 、R2 は、それぞれ独立に選定でき、
置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていて
もよい低級アルケニル基、または置換されていてもよい
アリール基を表し、また、R3 、R4 は、それぞれ独立
に選定でき、置換されていてもよい低級アルキル基等を
表す。)
【0025】マゼンタ染料層は一般式(3)で表される
イミダゾールアゾ系色素及び/または下記一般式(4)
で表されるピラゾロトリアゾールアゾメチン系色素の内
から選ばれる少なくとも1種を含有する。また、マゼン
タ染料層では、一般式(3)のイミダゾールアゾ系色素
及び/または一般式(4)のピラゾロトリアゾールアゾ
メチン系色素の内から選ばれる少なくとも1種をマゼン
タ染料層の色素全体の30重量%以上含有させることが
良く、より好ましくは色素全体の50重量%以上含有さ
せる。さらに、マゼンタ染料層では、上記のイミダゾー
ルアゾ系色素及び/またはピラゾロトリアゾールアゾメ
チン系色素の他に、マゼンタ色素として従来公知の色素
を使用でき、特に下記一般式(8)で表されるアントラ
キノン系色素、下記一般式(9)で表されるトリシアノ
スチリル系色素や、下記一般式(10)で表されるベン
ゼンアゾ系色素を使用することが好ましい。
【0026】
【化13】 (上記式中のRは、水素原子、アルキル基、アルコキシ
基、アルケニル基を表す。)
【0027】
【化14】 (上記式中のR1 、R2 、R3 は、水素原子、置換ある
いは非置換のアルキル基、アリール基、アラルキル基、
アルケニル基を表す。)
【0028】
【化15】 (上記式中のRは水素原子、C1 〜C8 のアルキル基、
1 〜C8 のアルコキシ基、C3 〜C8 のアルコキシア
ルキル基、ハロゲン原子を表し、Xはメチル基、メトキ
シ基、ホルミルアミノ基、C1 〜C8 のアルキルカルボ
ニルアミノ基、C 1 〜C8 のアルキルスルホニルアミノ
基、C1 〜C8 のアルコキシカルボニルアミノ基を表
し、Yは水素原子、C1 〜C4 のアルコキシ基、メチル
基、ハロゲン原子を表し、R1 、R2 は、アリル基、C
1 〜C8 のアルキル基、C3 〜C8 のアルコキシアルキ
ル基、アラルキル基、ヒドロキシアルキル基を表す。)
【0029】シアン染料層は、一般式(5)で表される
シアノメチレン系色素を使用する。また、シアン染料層
では、一般式(5)のシアノメチレン系色素をシアン染
料層の色素全体の30重量%以上含有させることが良
く、より好ましくは色素全体の50重量%以上含有させ
る。さらに、シアン染料層では、上記の(5)のシアノ
メチレン系色素の他に、シアン色素として従来公知の色
素を使用でき、特に下記一般式(11)で表されるアン
トラキノン系色素、下記一般式(12)で表されるイン
ドアニリン系色素、下記一般式(13)で表される染料
を使用することが好ましい。
【0030】
【化16】 (上記式中のR1 、R2 は、水素原子、アルキル基、置
換あるいは非置換のアリール基、アルケニル基を表し、
3 、R4 は水素原子、アルキル基、アルケニル基、フ
ェノキシ基を表す。)
【0031】
【化17】 (上記式中のR1 は、水素原子、フッ素原子により置換
されていてもよいアルキル基、アルコキシ基、ホルミル
アミノ基、フッ素原子により置換されていてもよいアル
キルカルボニルアミノ基またはハロゲン原子を表し、R
2 は水素原子、フッ素原子により置換されていてもよい
アルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子を表し、
3 、R4 はフッ素原子により置換されていてもよいア
ルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子を表し、
R、R5 、R6 は水素原子、C1-6 の置換あるいは非置
換のアルキル基またはアリール基を表す。)
【0032】
【化18】 (上記式中のZは、CN、COOR1 またはCONR3
4 を表し、R1 、R2及びR3 はそれぞれ単独に、水
素、置換もしくは非置換アルキル基、置換もしくは非置
換シクロアルキル基、または置換もしくは非置換アリー
ル基を表し、またはR2 とR3 が一緒になって複素環式
核もしくは置換複素環式核を閉鎖するのに必要な原子を
表し、YはOR4 またはNR3 4 またはCNを表し、
4 は水素、置換もしくは非置換アルキル基、置換もし
くは非置換シクロアルキル基、置換もしくは非置換アリ
ール基、SO3 7 、COR7 、CSR7 またはPOR
7 8 を表し、R5 及びR6 はそれぞれ独立にR4 に示
した意義の一つを有し、または置換もしくは非置換アミ
ノ基を表し、またはR3 とR4 が一緒になって、脂肪族
もしくは芳香族環縮合を有する複素環式核を含む複素環
式核もしくは置換複素環式核を閉鎖するのに必要な原子
を表し、R7 及びR8 はそれぞれ独立に置換もしくは非
置換アルキル基、置換もしくは非置換シクロアルキル
基、置換もしくは非置換アルケニル基、置換もしくは非
置換アラルキル基、置換もしくは非置換アリール基、置
換もしくは非置換アルキルオキシ基、置換もしくは非置
換アリールオキシ基、置換もしくは非置換アルキルチオ
基、置換もしくは非置換アリールチオ基、置換もしくは
非置換アミノ基、または置換もしくは非置換複素環式基
を表し、またはR7 とR8 が一緒になって5員もしくは
6員環を閉環するのに必要な原子を表し、XはN−A
r、N−Het、CR9 10、N−NR1112またはN
−N=CR1314を表し、Arは置換もしくは非置換ア
ミノ基、置換もしくは非置換アルキルオキシ基、置換も
しくは非置換アリールオキシ基、置換もしくは非置換ア
ルキルチオ基、置換もしくは非置換アリールチオ基、ヒ
ドロキシ基、メルカプト基からなる群から選択した置換
基によってパラ位で置換された芳香族核を表し、Het
は置換もしくは非置換複素環式環を表し、R9 及びR10
はそれぞれ独立に水素、置換もしくは非置換アルキル
基、置換もしくは非置換シクロアルキル基、置換もしく
は非置換アリール基、置換もしくは非置換アルケニル
基、置換もしくは非置換アルキニル基、置換もしくは非
置換複素環式環、シアノ基、ハロゲン、SO3 7 、C
OR7 、CSR7 またはPOR7 8 を表し、またはR
9とR10が一緒になって、置換もしくは非置換複素環式
環を含む置換もしくは非置換環を閉環するのに必要な原
子を表し、R11は置換もしくは非置換芳香族複素環式環
を含む置換もしくは非置換芳香族環を表し、R12はR4
について示した意義の一つを有し、R13及びR14はそれ
ぞれ独立に水素、置換もしくは非置換アルキル基、置換
もしくは非置換シクロアルキル基、または置換もしくは
非置換アリール基を表し、またはR13とR14は一緒にな
って脂肪族もしくは芳香族環縮合を有する複素環式核を
含む置換もしくは非置換複素環式核を閉環するのに必要
な原子を表す。)
【0033】染料層には、上記に説明した染料と、セル
ロースエステルを主体としたバインダー樹脂を含有す
る。セルロースエステルはセルロースと有機酸とのエス
テルによって製造されるもので市販されたものとしては
CAB、CAP、CA等があるが、その化学構造からし
てセルロース安息香酸エステル、トルイル酸エステル等
の芳香族エステルや炭素数4以上の脂肪酸エステル、例
えばカプロン酸、ラウリル酸等のエステルも使用できる
ことは言うまでもない。セルロースエステルの分子量は
CABが10,000〜70,000、CAPが10,
000〜80,000、CAが30,000〜60,0
00程度が好ましい。また、エステル化度は、無極性有
機溶媒、例えばベンゼン、トルエン等に可溶となる範囲
が好ましい。市販されているセルロースエステルのエス
テル化度をみると、アセチル化度は、CABが2〜30
%、CAPが0.5〜3.0%、CAが約40%、ブチ
リル化度はCABが17〜60%、プロピオニル化度は
CAPが約50%となっている。また、本発明に適した
市販のセルロースエステルとしては、例えばイーストマ
ンコダック社製のセルロースアセテートブチレートCA
B551−a01、CAB551−0.1、CAB55
1−0.2、CAB531−1、CAB500−1、C
AB500−5、CAB553−0.4、CAB381
−0.1、CAB381−0.5、CAB381−0.
5BP、CAB381−2、CAB381−2BP、C
AB381−20、CAB381−20BP、CAB1
71−15S、セルロースアセテートプロピオネートで
はCAP482−0.5、CAP482−20、CAP
504−0.2、セルロースアセテートではCA−39
4−60S、CA−398−3、CA−398−6、C
A−398−10、CA−398−30等が挙げられ
る。染料の熱転写層中に含有される割合は、染料の昇華
(溶融)温度、発色した状態でのカバリングパワー(演
色性)の大小にもよるが、上記バインダー成分に対する
染料の重量比(染料/バインダー比)が0.3以上が好
ましく、更に好ましくは0.3〜3.0であり、最も好
ましくは0.55〜2.5である。染料/バインダー比
が0.3未満では印字濃度、熱感度等の画像品質におい
て好ましくなく、一方、3.0を超えるとフィルムへの
密着性および保存性が低下する傾向がある。
【0034】なお、バインダー樹脂はセルロースエステ
ルの他には、少量で従来公知のものがいずれも使用で
き、好ましいものを例示すれば、ポリビニルアセタール
樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビ
ニルピロリドン、ポリアクリルアミド等のビニル系樹
脂、ポリエステル等が挙げられる。
【0035】また、印画時の被転写材との離型性を高め
る為に、アクリル系、ビニル系、ポリエステル系、ポリ
ウレタン系、ポリアミド系又はセルロース系樹脂の主鎖
にグラフト結合したポリシロキサンセグメント、フッ化
炭素セグメント、及び長鎖アルキルセグメントから選ば
れる少なくとも1種の離型性セグメントを有するグラフ
トコポリマーを、熱移行性染料を担持するためのバイン
ダー樹脂を加えてもよい。染料層には、その他の成分と
して、公知の添加剤、例えば離型剤、滑剤、充填剤等を
含有させてもよい。
【0036】このような染料層は、適当な溶剤中に上記
のバインダー樹脂と染料と、必要に応じて添加剤を加え
て、各成分を溶解又は分散させて、染料層形成用インキ
を調製し、上記の基材シート上に、例えば、グラビア印
刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバース
ロールコーティング法等の形成手段により塗布し、乾燥
して形成することができる。染料層の塗工厚は、乾燥状
態で0.2μm乃至3μmが好ましく、さらに0.3μ
m乃至2μmがより好ましい。
【0037】(転写性保護層)転写性樹脂層を構成する
透明樹脂層は、耐摩擦性、透明性、硬度等に優れた樹脂
を適宜用いることができる。具体的には、ポリエステル
樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン
樹脂、アクリルウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体樹脂、これらの樹脂のシリコーン変性樹脂、及
びこれらの樹脂の混合物が挙げられる。また、アクリル
系モノマー等を電離放射線照射により架橋硬化した樹脂
等も用いることができる。アクリルモノマーの具体例と
しては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ト
リメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリ
メチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエ
リスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエ
リスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレング
リコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレー
ト、プロピレングリコールジグリシジルエーテルジ(メ
タ)アクリレート、ソルビトールテトラグリシジルエー
テルテトラ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0038】また、電離放射線で硬化される物質は上記
モノマーに限らず、オリゴマーとして使用してもよい。
更に、上記物質の重合体又はその誘導体からなるポリエ
ステルアクリレート系、エポキシアクリレート系、ウレ
タンアクリレート系、ポリエーテルアクリレート系等の
アクリル反応性重合体も使用可能である。更に、その他
のアクリル系樹脂と混合して用いてもよい。また、これ
らの樹脂の転写時の膜切れ性を考慮して、シリカ、アル
ミナ、炭酸カルシウム、プラスチックピグメント等の透
明性の高い微粒子やワックス等を、透明性を害さない程
度に含有させても良いし、画像の耐摩擦性、光沢等を向
上させるために、滑剤等を含有させても良いし、画像の
耐光性を向上させるために、光安定剤、酸化防止剤、紫
外線吸収剤等を含有させても良い。
【0039】透明樹脂層は、前記の透明樹脂層用の樹脂
に必要な添加剤を加えたものを、適当な有機溶剤に溶解
したり或いは有機溶剤や水に分散した分散体を、例え
ば、グラビアコート、グラビアリバースコート、ロール
コート等の形成手段により、前記の基材フィルム上に塗
布及び乾燥することにより形成される。透明樹脂層は任
意の厚みに形成することができるが、好ましくは、乾燥
後の厚みで0.1〜50μmであり、更に好ましくは1
〜10μmである。
【0040】前記透明樹脂層の形成に先立って、転写性
樹脂層の転写性を向上させるために、基材シートと透明
樹脂層との間に離型層を設けることができる。離型層
は、ワックス類、シリコーンワックス、シリコーン樹
脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール
樹脂、アイオノマー樹脂等の剥離剤から形成する。形成
方法は前記透明樹脂層と同様に形成することができ、乾
燥後の厚みは0.1〜2μmが好ましい。又、転写後の
保護層に艶消し処理がなされていることが望まれる場
合、離型層中に各種の粒子を含有させるか、或いは、表
面をマット化処理した基材シートを用いることにより、
転写後の保護層表面をマット状にすることもできる。
【0041】透明樹脂層上には、転写性樹脂層の転写性
を向上させるために、接着剤層を設けることができる。
接着剤層は、例えば、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹
脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合
体樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等の加熱時
に良好な接着性を有する樹脂からなり、これらの樹脂の
溶液を塗布及び乾燥することによって、好ましくは0.
1〜5μmの厚みに形成される。
【0042】(耐熱層)上記の如き本発明の熱転写シー
トは、その裏面に、サーマルヘッドの熱によるステッキ
ングや印字しわなどの悪影響を防止するため、耐熱層を
設けることが好ましい。上記の耐熱層を形成する樹脂と
しては、従来公知のものであればよく、例えば、ポリビ
ニルブチラール樹脂、ポリビニルアセトアセタール樹
脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合
体、ポリエーテル樹脂、ポリブタジエン樹脂、スチレン
/ブタジエン共重合体、アクリルポリオール、ポリウレ
タンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエ
ーテルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタン
又はエポキシのプレポリマー、ニトロセルロース樹脂、
セルロースナイトレート樹脂、セルロースアセトプロピ
オネート樹脂、セルロースアセテートブチレート樹脂、
セルロースアセテートヒドロジエンフタレート樹脂、酢
酸セルロース樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリイミド
樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩素化ポリオレフィン樹
脂等が挙げられる。
【0043】これらの樹脂からなる耐熱層に添加あるい
は上塗りする滑り性付与剤としては、燐酸エステル、シ
リコーンオイル、グラファイトパウダー、シリコーン系
グラフトポリマー、フッ素系グラフトポリマー、アクリ
ルシリコーングラフトポリマー、アクリルシロキサン、
アリールシロキサン等のシリコーン重合体が挙げられる
が、好ましくは、ポリオール、例えば、ポリアルコール
高分子化合物とポリイソシアネート化合物及び燐酸エス
テル系化合物からなる層であり、更に充填剤を添加する
ことがより好ましい。
【0044】耐熱層は、上記に記載した樹脂、滑り性付
与剤、更に充填剤を、適当な溶剤により、溶解又は分散
させて、耐熱層形成用インキを調製し、これを、上記の
基材シートの他方に面に、例えば、グラビア印刷法、ス
クリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースコーティ
ング法等の形成手段により塗布し、乾燥して形成するこ
とができる。
【0045】(熱転写受像シート)本発明の熱転写受像
シートは、基材の少なくとも一方の面に受容層を設け、
該受容層がスチレン系ホモポリマーを含有している。基
材としては、例えば、ポリオレフィン系又はポリスチレ
ン系等の合成紙、上質紙、アート紙、コート紙、キャス
トコート紙、壁紙、裏打用紙、合成樹脂又はエマルジョ
ン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添
紙、板紙等、セルロース繊維紙、ポリオレフィン、ポリ
塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレ
ン、ポリメタクリレート、ポリカーボネート等の各種の
プラスチックフィルム又はシート等が使用でき、又、こ
れらの合成樹脂に白色顔料や充填剤を加えて成膜した白
色不透明シート或いは発泡させた発泡シート等も使用で
き、特に限定されない。又、上記基材の任意の組み合わ
せによる積層体も使用できる。これらの基材の厚みは任
意でよいが、10〜300μmが好ましい。
【0046】基材の表面に、設けられる染料受容層は、
熱転写シートから移行してくる染料を受容し、形成され
た画像を維持するためのものである。染料受容層を形成
するための樹脂は、スチレン系ホモポリマーを主体と
し、他のバインダー樹脂を加えることができる。受容層
の熱可塑性樹脂のスチレン系ホモポリマーはスチレン系
モノマーが単独で重合したポリマーであり、耐光性、耐
熱性に優れ、充分な透明性を有したものである。スチレ
ン系ホモポリマーは、その分子量は重量平均で10,0
00〜500,000程度のものが使用できる。
【0047】受容層は、フタル酸エステル系可塑剤、リ
ン酸エステル系可塑剤、セバシン酸エステル系可塑剤、
アジピン酸エステル系可塑剤、ポリカプロラクトン、ポ
リエステル系可塑剤の内から選ばれる少なくとも1種を
含有している。上記のような可塑剤が好ましいのは、記
録感度が高く、充分な印字濃度が得られ、画像鮮明性が
高く、また記録された画像の各種耐久性、保存安定性、
特に耐光性に優れた熱転写受像シートが得られるからで
ある。
【0048】可塑剤として、特にリン酸エステル化合物
が好ましく用いられる。リン酸エステル化合物は、下記
式(A)で示される。
【化19】 (但し、式中のR1 、R2 、R3 はそれぞれアルキル基
またはアリール基の何れかを表す。)リン酸エステル化
合物の可塑剤として、具体的には、例えば、トリメチル
ホスフェート、トリブチルホスフェート、トリエチルホ
スフェート、トリフェニルホスフェート、トリトリルホ
スフェート、トリキシレニルホスフェート、ジフェニル
トリルホスフェート、フェニルジトリルホスフェート、
ジフェニルキシレニルホスフェート、ジフェニルジキシ
レニルホスフェート、トリベンジルホスフェート、トリ
(2−フェニルエチル)ホスフェート等が挙げられる。
【0049】フタル酸エステル化合物は、下記式(B)
で示される。
【化20】 (但し、式中のR4 、R5 はそれぞれアルキル基または
アリール基の何れかを表す。)
【0050】フタル酸エステル化合物の可塑剤は、具体
的には、例えば、ジメチルフタレート、ジエチルフタレ
ート、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート(=
2−エチルヘキシルフタレート)、ジシクロヘキシルフ
タレート、ジフェニルフタレート等が挙げられる。アジ
ピン酸エステル系化合物の可塑剤は、例えば、アジピン
酸ジイソオクチル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン
酸ジオクチル、アジピン酸ジデシル、アジピン酸デシル
イソオクチル等が挙げられる。また、セバシン酸エステ
ル系化合物の可塑剤は、例えば、セバシン酸ジオクチ
ル、セバシン酸ジブチル等が挙げられる。
【0051】充分な染着性を得るために、フタル酸エス
テル系可塑剤、リン酸エステル系可塑剤、セバシン酸エ
ステル系可塑剤、アジピン酸エステル系可塑剤の内から
選ばれる少なくとも1種を、受容層樹脂100部に対し
て20部〜100部、更に好ましくは40部から70部
添加することが好ましい。添加量が20部未満では、充
分な染着性が得られず、100部を越えると染料の定着
性が不足し、記録時に滲みや地汚れが発生する。
【0052】また、記録に用いる熱転写シートの染料等
に応じて、濃度、鮮明性、あるいは各種保存性を改善す
るために、受容層樹脂として使用できる従来公知のスチ
レン系ポリマーを除く如何なる樹脂を更にブレンドする
ことができる。例えば、ポリウレタン系樹脂、ポリエス
テル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹
脂、アクリル系樹脂、セルロース系樹脂、ポリスルフォ
ン系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体,ポリ塩化
ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアセター
ル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリプロピレン系
樹脂、ポリエチレン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの樹脂のブ
レンド比は、スチレン系ホモポリマー100部に対し
て、5〜50部の範囲であることが好ましい。5部未満
では添加による改質の効果が発現しにくく、一方、50
部を越えると、耐光性に優れるというスチレン系樹脂の
特質が損なわれる。
【0053】本発明の熱転写受像シートは前記の基材の
少なくとも一方の面に、上記の如きスチレン系ホモポリ
マーを含むバインダー樹脂を使用し、フタル酸エステル
系可塑剤、リン酸エステル系可塑剤、セバシン酸エステ
ル系可塑剤、アジピン酸エステル系可塑剤、ポリカプロ
ラクトン、ポリエステル系可塑剤のうちから選ばれる少
なくとも1種の可塑剤を添加し、更に他の必要な添加
剤、例えば、離型剤、架橋剤、硬化剤、触媒、紫外線吸
収剤、酸化防止剤、光安定化剤等を適宜加えたものを、
適当な有機溶剤に溶解し、グラビア印刷法、スクリーン
印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティン
グ法等の形成手段により塗布及び乾燥して染料受容層を
形成することによって得られる。染料受容層は、任意の
厚みに形成することができるが、好ましくは、乾燥後の
厚みで1〜50μmであり、更に好ましくは1〜10μ
mである。
【0054】上記染料受容層の形成に際しては、染料受
容層の白色度を向上させ転写画像の鮮明度を高める目的
で、酸化チタン、酸化亜鉛、カオリンクレー、炭酸カル
シウム、微粉末シリカ等の顔料や充填剤を添加すること
ができる。又、熱転写時における熱転写シートとの融着
を防止するために、離型剤を添加することができる。好
ましい離型剤としては、シリコーンオイル、リン酸エス
テル系界面活性剤、フッ素系界面活性剤等が挙げられる
が、シリコーンオイルが好ましい。シリコーンオイルと
しては、エポキシ変性、アルキル変性、アミノ変性、カ
ルボキシル変性、アルコール変性、フッ素変性、アルキ
ルアラルキルポリエーテル変性、エポキシ・ポリエーテ
ル変性、ポリエーテル変性等の変性シリコーンオイルが
好ましい。離型剤は1種又は2種以上のものが使用さ
れ、受容層樹脂100重量部に対し、0.5〜30重量
部の割合で含有される。このような離型剤を染料受容層
に添加することにより、離型剤が染料受容層表面にブリ
ードアウトし、離型層が形成される。
【0055】基材と染料受容層との密着性やクッション
性を向上させるために、必要に応じて中間層を設けるこ
とができる。このようなクッション層を設けることによ
り、印字時にノイズがなく、画像情報に対応した画像を
再現性よく転写形成することができる。中間層樹脂とし
ては、例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリ
ウレタン樹脂、ブタジエンラバー、エポキシ樹脂等が挙
げられる。また基材の裏面には滑性層を設けることもで
きる。滑性層としてはメチル(メタ)アクリレート等の
アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等のビ
ニル系樹脂等が挙げられる。更に熱転写受像シートには
検知マークを設けることも可能である。検知マークは熱
転写シートと熱転写受像シートとの位置合わせや熱転写
受像シートの表裏を判別するのに便利であり、例えば、
光電管検知装置により検知しうる検知マークを基材の裏
面等に印刷等により設けることができる。
【0056】熱エネルギーを付与する例は、サーマルヘ
ッド加熱やレーザー光照射などが挙げられる。上記の熱
転写シートと被転写材を使用して熱転写を行う際の熱エ
ネルギーの付与手段は、従来公知の付与手段がいずれも
使用でき、例えば熱転写プリンター(例えば、日立製作
所製ビデオプリンターVY−100)等の記録装置によ
って、記録時間をコントロールすることにより、5乃至
100mJ/mm2 程度の熱エネルギーを付与すること
によって、所望の画像が形成される。
【0057】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を示し、本発明を
詳述する。尚、文中、部又は%とあるのは特に断りのな
い限り重量基準である。 (実施例1〜12)基材シートとして、厚さ6μmのポ
リエチレンテレフタレートフィルムの一方の表面に、下
記組成のイエロー染料層形成用塗工液、マゼンタ染料層
形成用塗工液、シアン染料層形成用塗工液をグラビア印
刷機により、イエロー染料層と、マゼンタ染料層及びシ
アン染料層を基材シート上に面順次に繰り返し設けるよ
うに、塗布、乾燥させた。各実施例で使用するイエロ
ー、マゼンタ、シアンの染料層形成用塗工液の組合せ
は、表13、14、15の通りである。各染料層は、乾
燥状態で全て塗工厚1μmである実施例の熱転写シート
を作製した。また、基材シートには、以下の条件で耐熱
層をあらかじめ設けておいた。基材シートの他方の面
に、下記組成の耐熱層用インキを、グラビア印刷機によ
り、塗布、乾燥させて、乾燥状態で塗工厚1μmの耐熱
層を設け、さらに60℃にて5日間オーブン中で加熱熟
成して、硬化処理を行った。
【0058】(実施例13)基材シートとして、厚さ3
μmのポリエチレンナフタレートフィルムを使用した。
その他については、上記の実施例1の熱転写シートと同
様にして、実施例13の熱転写シートを作成した。
【0059】イエロー染料層形成用塗工液<Y1> キノフタロン系色素(表1の化学式21で示す色素) 2.5部 ジジアノスチリル系色素(表2の化学式24で示す色素) 1.5部 セルロースアセテートブチレート 3.5部 (CAB381−20、Eastman Chemical社製) メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 90部
【0060】イエロー染料層形成用塗工液<Y2> キノフタロン系色素(表1の化学式22で示す色素) 2.0部 ジシアノスチリル系色素(表2の化学式25で示す色素) 2.0部 ピリドンアゾ系色素(表3の化学式27で示す色素) 1.0部 セルロースアセテートブチレート 3.5部 (CAB381−20、Eastman Chemical社製) メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 90部
【0061】イエロー染料層形成用塗工液<Y3> キノフタロン系色素(表1の化学式23で示す色素) 2.0部 ジシアノスチリル系色素(表2の化学式26で示す色素) 0.5部 ピリドンアゾ系色素(表3の化学式28で示す色素) 0.5部 ピラゾロンメチン系色素(表4の化学式29で示す色素) 2.0部 セルロースアセテートブチレート 3.5部 (CAB381−20、Eastman Chemical社製) メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 90部
【0062】
【表1】 表中の(i)は、iso−を意味する。また、(n)
は、n−を意味し、以下の表で使用するものも全て同じ
意味である。
【0063】
【表2】
【0064】
【表3】
【0065】
【表4】
【0066】マゼンタ染料層形成用塗工液<M1> イミダゾールアゾ系色素 2.5部 (表5の化学式30で示す色素) ピラゾロトリアゾールアゾメチン系色素 1.0部 (表6の化学式33で示す色素) アントラキノン系色素 1.0部 (表7の化学式36で示す色素) セルロースアセテートブチレート 3.5部 (CAB381−20、Eastman Chemical社製) メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 90部
【0067】マゼンタ染料層形成用塗工液<M2> イミダゾールアゾ系色素 2.5部 (表5の化学式31で示す色素) ピラゾロトリアゾールアゾメチン系色素 2.0部 (表6の化学式34で示す色素) ベンゼンアゾ系色素 0.5部 (表8の化学式38で示す色素) セルロースアセテートブチレート 3.5部 (CAB381−20、Eastman Chemical社製) メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 90部
【0068】マゼンタ染料層形成用塗工液<M3> イミダゾールアゾ系色素 2.0部 (表5の化学式32で示す色素) ピラゾロトリアゾールアゾメチン系色素 0.5部 (表6の化学式35で示す色素) アントラキノン系色素 2.0部 (表7の化学式37で示す色素) ベンゼンアゾ系色素 0.5部 (表8の化学式39で示す色素) セルロースアセテートブチレート 3.5部 (CAB381−20、Eastman Chemical社製) メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 90部
【0069】
【表5】
【0070】
【表6】 表中の(t)は、tert−を意味する。
【0071】
【表7】
【0072】
【表8】
【0073】シアン染料層形成用塗工液<C1> シアノメチレン系色素(表9の化学式40で示す色素) 2.5部 一般式(13)の色素 2.0部 (表10の化学式43で示す色素) セルロースアセテートブチレート 3.5部 (CAB381−20、Eastman Chemical社製) メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 90部
【0074】シアン染料層形成用塗工液<C2> シアノメチレン系色素(表9の化学式41で示す色素) 2.0部 一般式(13)の色素 1.0部 (表10の化学式44で示す色素) アントラキノン系色素 2.5部 (表11の化学式45で示す色素) セルロースアセテートブチレート 3.5部 (CAB381−20、Eastman Chemical社製) メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 90部
【0075】シアン染料層形成用塗工液<C3> シアノメチレン系色素(表9の化学式42で示す色素) 3.0部 アントラキノン系色素 0.5部 (表11の化学式46で示す色素) インドアニリン系色素 2.0部 (表12の化学式47で示す色素) セルロースアセテートブチレート 3.5部 (CAB381−20、Eastman Chemical社製) メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 90部
【0076】
【表9】
【0077】
【表10】
【0078】
【表11】
【0079】
【表12】
【0080】耐熱層用インキ組成 ポリビニルブチラール樹脂: 3.6部 積水化学工業株式会社製 エスレックBX−1 ポリイソシアネート: 8.6部 大日本インキ株式会社製 バーノックD750 燐酸エステル系界面滑性剤: 2.8部 第一工業製薬株式会社製 プライサーフA208S タルク:日本タルク株式会社製ミクロエースP−3 0.7部 メチルエチルケトン 32部 トルエン 32部
【0081】尚、実施例10〜12の熱転写シートにつ
いては、上記イエロー染料層とシアン染料層との間に、
下記組成の離型層形成用塗工液を乾燥時0.5g/m2
になる割合で塗布及び乾燥した後、その上に下記組成の
転写性保護層形成用塗工液を乾燥時2g/m2 になる割
合で塗布及び乾燥し、これを面順次に繰り返し、基材シ
ートの染料層を形成する面と同一面に設けた。
【0082】離型層形成用塗工液 アイオノマー樹脂(ケミパールS659、三井化学(株)製) 10部 水/エタノール(重量比2/3) 100部
【0083】転写性保護層形成用塗工液 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 20部 (デンカビニル#1000ALK、電気化学工業(株)製) ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤 10部 (TINUVIN328、CIBA−GEIGY CO.製) メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 80部
【0084】次いで、以下の要領で実施例で使用する被
転写材である熱転写受像シートを作製した。受容層形成用塗工液<R1> 市販ポリスチレン樹脂(重量平均分子量250,000) 70部 ジシクロヘキシルフタレート 30部 エポキシ変性シリコーン 5部 (信越化学工業(株)製、X−22−3000T) メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 400部
【0085】受容層形成用塗工液<R2> 市販ポリスチレン樹脂(重量平均分子量250,000) 70部 ジフェニルフタレート 30部 エポキシ変性シリコーン 5部 (信越化学工業(株)製、X−22−3000T) メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 400部
【0086】受容層形成用塗工液<R3> 市販ポリスチレン樹脂(重量平均分子量250,000) 70部 トリフェニルフォスフェート 30部 エポキシ変性シリコーン 5部 (信越化学工業(株)製、X−22−3000T) メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 400部
【0087】上記の受容層形成のための塗工液を、基材
としての合成紙(王子油化株式会社製ユポFPG15
0)の一面に、グラビア版を用いたリバースコーティン
グ法により塗布、乾燥させて、被転写材を作製した。塗
布量は乾燥時4.5g/m2 である。尚、各実施例で使
用する被転写材は下表13,14,15の通りである。
【0088】(比較例1〜34)基材シートとして、厚
さ6μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの一方
の表面に、下記組成のイエロー染料層形成用塗工液、マ
ゼンタ染料層形成用塗工液、シアン染料層形成用塗工液
をグラビア印刷機により、イエロー染料層と、マゼンタ
染料層及びシアン染料層を基材シート上に面順次に繰り
返し設けるように、塗布、乾燥させた。各比較例で使用
するイエロー、マゼンタ、シアンの染料層形成用塗工液
の組合せは、表13、14、15の通りである。各染料
層は、乾燥状態で全て塗工厚1μmである比較例の熱転
写シートを作製した。また、基材シートには、実施例で
設けた耐熱層を同条件であらかじめ設けておいた。
【0089】イエロー染料層形成用塗工液<Y4> キノフタロン系色素(表1の化学式21で示す色素) 14.29部 ジシアノスチリル系色素(表2の化学式24で示す色素) 8.57部 アクリロニトリル−スチレン共重合体 20部 (ダイセル化学工業(株)製、セビアンJD) メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 70部
【0090】イエロー染料層形成用塗工液<Y5> キノフタロン系色素(表1の化学式21で示す色素) 14.29部 ジシアノスチリル系色素(表2の化学式24で示す色素) 8.57部 フェノキシ樹脂 20部 (PKHH、Union Carbide社製) メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 70部
【0091】イエロー染料層形成用塗工液<Y6> キノフタロン系色素(表1の化学式23で示す色素) 0.5部 ジシアノスチリル系色素(表2の化学式26で示す色素) 0.3部 ビリドンアゾ系色素(表3の化学式28で示す色素) 2.0部 ピラゾロンメチン系色素(表4の化学式29で示す色素) 2.0部 セルロースアセテートブチレート 3.5部 (CAB381−20、Eastman Chemical社製) メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 90部
【0092】イエロー染料層形成用塗工液<Y7> キノフタロン系色素(表1の化学式23で示す色素) 0.5部 ジシアノスチリル系色素(表2の化学式26で示す色素) 0.5部 ピリドンアゾ系色素(表3の化学式28で示す色素) 2.5部 ピラゾロンメチン系色素(表4の化学式29で示す色素) 2.5部 セルロースアセテートブチレート 3.5部 (CAB381−20、Eastman Chemical社製) メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 90部
【0093】マゼンタ染料層形成用塗工液<M4> イミダゾールアゾ系色素 14.29部 (表5の化学式30で示す色素) ピラゾロトリアゾールアゾメチン系色素 5.71部 (表6の化学式33で示す色素) アントラキノン系色素 1.43部 (表7の化学式36で示す色素) アクリロニトリル−スチレン共重合体 20部 (ダイセル化学工業(株)製、セビアンJD) メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 70部
【0094】マゼンタ染料層形成用塗工液<M5> イミダゾールアゾ系色素 14.29部 (表5の化学式30で示す色素) ピラゾロトリアゾールアゾメチン系色素 5.71部 (表6の化学式33で示す色素) アントラキノン系色素 5.71部 (表7の化学式36で示す色素) フェノキシ樹脂 20部 (PKHH、Union Carbide社製) メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 70部
【0095】マゼンタ染料層形成用塗工液<M6> イミダゾールアゾ系色素 0.4部 (表5の化学式32で示す色素) ピラゾロトリアゾールアゾメチン系色素 0.4部 (表6の化学式35で示す色素) アントラキノン系色素 2.0部 (表7の化学式37で示す色素) ベンゼンアゾ系色素 2.0部 (表8の化学式39で示す色素) セルロースアセテートブチレート 3.5部 (CAB381−20、Eastman Chemical社製) メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 90部
【0096】マゼンタ染料層形成用塗工液<M7> イミダゾールアゾ系色素 0.4部 (表5の化学式32で示す色素) ピラゾロトリアゾールアゾメチン系色素 0.4部 (表6の化学式35で示す色素) アントラキノン系色素 3.0部 (表7の化学式37で示す色素) ベンゼンアゾ系色素 2.5部 (表8の化学式39で示す色素) セルロースアセテートブチレート 3.5部 (CAB381−20、Eastman Chemical社製) メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 90部
【0097】シアン染料層形成用塗工液<C4> シアノメチレン系色素(表9の化学式40で示す色素) 14.29部 一般式(13)の色素 11.43部 (表10の化学式43で示す色素) アクリロニトリル−スチレン共重合体 20部 (ダイセル化学工業(株)製、セビアンJD) メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 70部
【0098】シアン染料層形成用塗工液<C5> シアノメチレン系色素(表9の化学式40で示す色素) 14.29部 一般式(13)の色素 11.43部 (表10の化学式43で示す色素) フェノキシ樹脂 20部 (PKHH、Union Carbide社製) メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 70部
【0099】シアン染料層形成用塗工液<C6> シアノメチレン系色素(表9の化学式42で示す色素) 1.0部 アントラキノン系色素 2.0部 (表11の化学式46で示す色素) インドアニリン系色素 1.5部 (表12の化学式47で示す色素) セルロースアセテートブチレート 3.5部 (CAB381−20、Eastman Chemical社製) メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 90部
【0100】シアン染料層形成用塗工液<C7> シアノメチレン系色素(表9の化学式42で示す色素) 1.0部 アントラキノン系色素 2.5部 (表11の化学式46で示す色素) インドアニリン系色素 3.0部 (表12の化学式47で示す色素) セルロースアセテートブチレート 3.5部 (CAB381−20、Eastman Chemical社製) メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 90部
【0101】尚、比較例27〜34の熱転写シートにつ
いては、上記イエロー染料層とシアン染料層との間に、
実施例で使用した離型層形成用塗工液を乾燥時0.5g
/m 2 になる割合で塗布及び乾燥した後、その上に実施
例で使用した転写性保護層形成用塗工液を乾燥時2g/
2 になる割合で塗布及び乾燥し、これを面順次に繰り
返し、基材シートの染料層を形成する面と同一面に設け
た。
【0102】次いで、以下の要領で比較例で使用する被
転写材である熱転写受像シートを作製した。受容層形成用塗工液<R4> 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 70部 (デンカビニル#1000A、電気化学工業(株)製) エポキシ変性シリコーン 10部 (X−22−3000T、信越化学工業(株)製) メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 400部
【0103】受容層形成用塗工液<R5> 芳香族飽和ポリエステル樹脂 70部 (バイロン200、東洋紡績(株)製) エポキシ変性シリコーン 10部 (X−22−3000T、信越化学工業(株)製) メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 400部
【0104】上記の受容層形成のための塗工液を、基材
としての合成紙(王子油化株式会社製ユポFPG15
0)の一面に、グラビア版を用いたリバースコーティン
グ法により塗布、乾燥させて、被転写材を作製した。塗
布量は乾燥時4.5g/m2 である。尚、各比較例で使
用する被転写材は下表13,14,15の通りである。
【0105】画像形成 以上の各熱転写シートと被転写材である熱転写受像シー
トとを、被転写材の受容面である受容層面と熱転写シー
トの染料層面とを対向して重ね、イエロー、マゼンタ、
シアンの順に熱転写シートの染料層が設けられている側
と反対側の面から、下記条件にて熱転写記録を行い、各
色のグラデーション画像を形成した。
【0106】(印字条件) ・サーマルヘッド :KGT−217−12MPL2
0(京セラ(株)製) ・発熱体平均抵抗値 :3195(Ω) ・主走査方向印字密度:300dpi ・副走査方向印字密度:300dpi ・印字電力 :0.12(W/dot) ・1ライン周期 :5(msec.) ・印字開始温度 :40(℃) ・階調制御方法 :1ライン周期中に、1ライン周
期を256等分割したパルス長をもつ分割パルスの数を
0〜255個まで可変できるマルチパルス方式のテスト
プリンターを用い、各分割パルスのDuty比を60%
に固定し、階調によってライン周期当たりのパルス数を
0ステップでは0個、1ステップでは17個、2ステッ
プでは34個と、0から255まで17個毎に順次増加
させることにより、0ステップから15ステップまでの
16階調を制御。
【0107】保護層の転写 次いで、上記で形成した印画物において、実施例10〜
12と比較例27〜34の熱転写シートには転写性保護
層を有しているので、保護層面と熱転写受像シートの印
画面を対向させて重ね合わせ、下記条件で印画面全面に
保護層を転写した。
【0108】(印字条件) ・サーマルヘッド :KGT−217−12MPL2
0(京セラ(株)製) ・発熱体平均抵抗値 :3195(Ω) ・主走査方向印字密度:300dpi ・副走査方向印字密度:300dpi ・印字電力 :0.12(W/dot) ・1ライン周期 :5(msec.) ・印字開始温度 :40(℃) ・階調制御方法 :1ライン周期中に、1ライン周
期を256等分割したパルス長をもつ分割パルスの数を
0〜255個まで可変できるマルチパルス方式のテスト
プリンターを用い、各分割パルスのDuty比を60%
に固定し、ライン周期当たりのパルス数を210個に固
定し、ベタ印画を行い、印画面に保護層を転写。
【0109】(評価)印画物及び熱転写シートを用い
て、イエロー、マゼンタ、シアンの各色単位で、耐光
性、印字濃度及び耐キックバック性の評価を行った。評
価方法は以下の通りである。 (耐光性)前記のように得られた熱転写受像シートにつ
いて、前記の熱転写フィルムを用い、前記の印字条件で
熱転写記録を行って、各色について下記の条件にて耐光
性試験を行った。
【0110】 照射試験器:アトラス社製 Ci135 光源 :キセノンランプ フィルター:内側はIRフィルター、外側はソーダライ
ムガラス ブラックパネル温度:45℃ 照射強度:1.2(w/m2 )・・・420nmでの測
定値 照射エネルギー:200(KJ/m2 )・・・420n
mでの積算値
【0111】照射前の光学反射濃度が1.0近傍のステ
ップについて、照射の前後における光学濃度の変化を測
定し、下記式により、残存率を算出した。 残存率(%)=(〔照射後の光学反射濃度〕/〔照射前
の光学反射濃度〕)×100 この残存率に基づいて、以下の基準にて耐光性を評価し
た。 ○:残存率が80%以上 △:残存率が70%以上80%未満 ×:残存率が70%未満
【0112】(印字濃度)前記のように得られた熱転写
受像シートについて、前記の熱転写フィルムを用い、前
記の印字条件で熱転写記録を行い、光学濃度を測定し、
下記の基準にて評価した。 ○:比較例21の印字濃度を基準としたときに、光学反
射濃度がOD値1.0付近のステップで102%以上で
ある。 △:比較例21の印字濃度を基準としたときに、光学反
射濃度がOD値1.0付近のステップで98%以上10
2%未満である。 ×:比較例21の印字濃度を基準としたときに、光学反
射濃度がOD値1.0付近のステップで98%未満であ
る。
【0113】(耐キックバック性)前記のように得られ
た熱転写シートにおいて、各色の染料層面と耐熱層面と
を重ね合わせて、荷重を2kgf/cm2 、温度を50
℃として100時間保存し、背面に染料を移行(キッ
ク)させた。染料はイエロー、マゼンタ、シアンの各色
毎に、上記の耐キックバック性を調べる。つまり、上記
の染料を移行させた背面と、上記の染料層または保護層
面とを重ね合わせ、荷重を2kgf/cm2 、温度を6
0℃として4時間保存し、染料層または保護層面に染料
を移行(バック)させた。染料をバックさせる前と、バ
ックさせた後の染料層面または保護層面の濃度(O.
D.値)をマクベス反射濃度計(サカタインクス(株)
製)にて測定し、下記式にて耐キックバック性(ΔO.
D.)を求め、下記の基準にて評価した。
【0114】ΔO.D.=(バックさせた後のO.D.
値)−(バックさせる前のO.D.値) 尚、染料移行させる色素に対応したフィルターでO.
D.値は測定する。評価基準 ◎:ΔO.D.≦0.03で耐キックバック性が極めて
良好である。 ○:0.03<ΔO.D.≦0.06で耐キックバック
性が良好である。 △:0.06<ΔO.D.≦0.09で耐キックバック
性がやや悪い。 ×:0.09<ΔO.D.で耐キックバック性が悪い。 評価結果を表13,14,15に示す。
【0115】
【表13】
【0116】
【表14】
【0117】
【表15】
【0118】
【発明の効果】本発明によれば、以上のように、熱転写
シートは、基材シートの上に染料層を設け、染料層バイ
ンダー樹脂として、セルロースエステルを用い、イエロ
ー染料に上記一般式(1)のキノフタロン系色素及び/
または上記一般式(2)のジシアノスチリル系色素の内
から選ばれる少なくとも1種を用い、マゼンタ染料に上
記一般式(3)のイミダゾールアゾ系色素及び/または
上記一般式(4)のピラゾロトリアゾールアゾメチン系
色素の内から選ばれる少なくとも1種を使用し、シアン
染料に上記一般式(5)で表されるシアノメチレン系色
素を用いた。また、熱転写受像シートの受容層にスチレ
ンホモポリマーを含有させて、熱転写の印字速度の高速
化に対応して、十分な印字濃度が得られ、巻き取り保管
中に熱転写シートの裏面側の耐熱滑性層へ染料が移行
し、その移行した染料が巻き返した時に、他の色の染料
層や転写性保護層へ再転移して汚染することがなく、ま
た印字物の耐光性に優れ、十分に満足できる品質の印画
物が得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田村 仁彦 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 高田 毅 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 原田 信行 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 2H111 AA01 AA09 AA17 AA27 AA52 BA14 BA39 BA42 BA47 BA48 BA49 BA53 BA67 BA74 BA75 CA03 CA30 CA33 CA48

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材シートの少なくとも一方の面に染料
    層を設けた熱転写シートと、基材の少なくとも一方の面
    に受容層を設けた熱転写受像シートからなる熱転写記録
    材料において、染料層と受容層を重ね合わせ、加熱手段
    により染料層中の染料を受容層に転写するもので、該染
    料層のイエロー染料層がセルロースエステルと、下記一
    般式(1)で表されるキノフタロン系色素及び/または
    下記一般式(2)で表されるジシアノスチリル系色素の
    内から選ばれる少なくとも1種を含有し、かつ該受容層
    がスチレン系ホモポリマーを含有することを特徴とする
    熱転写記録材料。 【化1】 (上記式中のR1 、R2 、R3 、R4 及びR5 は、それ
    ぞれ独立に選定でき、水素原子、ハロゲン原子C1 〜C
    8 のアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、ア
    ルコキシアルコキシ基、アルコキシアルボニル基、チオ
    アルコキシ基、アルキルスルホニル基、アミノ基、置換
    あるいは非置換のフェノキシ基、または置換あるいは非
    置換のチオフェノキシ基を表す。R6 、R7 は、それぞ
    れ独立に選定でき、水素原子、アルキル基、アルコキシ
    アルキル基、シクロアルキル基、アリル基、置換基を有
    してもよいアリール基、アラルキル基、フルフリル基、
    テトラヒドロフルフリル基、またはヒドロキシアルキル
    基を表す。) 【化2】 (上記式中のR1 は、アリル基、アルキル基を表し、R
    2 は置換あるいは非置換のアルキル基、アリール基を表
    し、Aは−CH2 −、−CH2 CH2 −、−CH 2 CH
    2 O−、−CH2 CH2 OCH2 −、−CH2 CH2
    CH2 CH2 −を表し、R3 はアルキル基を表す。)
  2. 【請求項2】 基材シートの少なくとも一方の面に染料
    層を設けた熱転写シートと、基材の少なくとも一方の面
    に受容層を設けた熱転写受像シートからなる熱転写記録
    材料において、染料層と受容層を重ね合わせ、加熱手段
    により染料層中の染料を受容層に転写するもので、該染
    料層のマゼンタ染料層がセルロースエステルと、下記一
    般式(3)で表されるイミダゾールアゾ系色素及び/ま
    たは下記一般式(4)で表されるピラゾロトリアゾール
    アゾメチン系色素を含有し、かつ該受容層がスチレン系
    ホモポリマーを含有することを特徴とする熱転写記録材
    料。 【化3】 (上記式中のRは、アルキル基、アルケニル基、アリー
    ル基、シアノアルキル基、置換あるいは非置換のアルコ
    キシカルボニルアルキル基を表し、R1 、R2 はアルケ
    ニル基、アラルキル基、または置換あるいは非置換のア
    ルキル基を表し、Xは水素原子、メチル基、メトキシ
    基、ホルミルアミノ基、アルキルカルボニルアミノ基、
    アルキルスルホニルアミノ基、またはアルコキシカルボ
    ニルアミノ基を表し、Yは水素原子、メチル基、メトキ
    シ基、またはハロゲン原子を表す。) 【化4】 (上記式中のR1 、R2 は、それぞれ独立に水素原子、
    置換あるいは非置換のアルキル基、ビニル基、アリル
    基、アリール基、アルコキシアルキル基、アラルキル
    基、アルコキシカルボニルアルキル基、カルボキシアル
    キル基、またはアルコキシカルボキシアルキル基を表
    し、R1 とR2 とは互いに環を形成してもよい。R3
    水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、置換あるいは非置換
    のアルキル基、アルキルホルミルアミノ基、アルキルス
    ルホニルアミノ基、ホルミルアミノ基、アリルホルミル
    アミノ基、スルホニルアミノ基、アリルスルホニルアミ
    ノ基、カルバモイル基、スルファモイル基、アミノ基、
    カルボキシル基、アルコキシ基またはウレイド基を表
    し、R4 、R5 は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ
    基、ニトロ基、置換あるいは非置換のアルキル基、アリ
    ル基、置換あるいは非置換のアリール基、アラルキル
    基、アルコキシアルキル基、アラルキルオキシアルキル
    基、チオアルキル基、アリルオキシアルキル基、アリー
    ルオキシアルキル基、カルボモイル基、スルファモイル
    基、オキシカルボニル基、アミノ基、ホルミルアミノ
    基、スルホニルアミノ基、アルコキシカルボニルアルキ
    ル基、複素環基、シクロアルキル基、アルキルチオ基、
    アルキルスルフィニル基、またはアルキルスルホニル基
    を表す。)
  3. 【請求項3】 基材シートの少なくとも一方の面に染料
    層を設けた熱転写シートと、基材の少なくとも一方の面
    に受容層を設けた熱転写受像シートからなる熱転写記録
    材料において、染料層と受容層を重ね合わせ、加熱手段
    により染料層中の染料を受容層に転写するもので、該染
    料層のシアン染料層がセルロースエステルと、下記一般
    式(5)で表されるシアノメチレン系色素を含有し、か
    つ該受容層がスチレン系ホモポリマーを含有することを
    特徴とする熱転写記録材料。 【化5】 (上記式中のAはシアノ基、アルコキシカルボニル基、
    アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキ
    ルカルバモイル基、アリールカルバモイル基、アルキル
    カルボニル基、アリールカルボニル基、アルキルスルホ
    ニル基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホ
    ニル基、またはアリール基を表し、R1 は置換あるいは
    非置換のアルキル基、アラルキル基、またはアリール基
    であるか、あるいはZと一緒に5員環または6員環を形
    成する原子あるいは原子団を表し、R2 は置換あるいは
    非置換のアルキル基、アラルキル基、またはアリール基
    を表し、R1 とR2 とは酸素原子または窒素原子を含ん
    でもよい5員環または6員環を形成してもよー。R3
    水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキ
    ル基、アルコキシ基、アシルアミノ基を表し、R4 は水
    素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル
    基、アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、アシルアミノ
    基、アリール基を表し、Zは水素原子であるか、または
    1 と一緒に5員環または6員環を形成する原子あるい
    は原子団を表し、n及びmはそれぞれ1または2を表
    す。)
  4. 【請求項4】 請求項1に記載するイエロー染料層と、
    請求項2に記載するマゼンタ染料層及び請求項3に記載
    するシアン染料層を基材シート上に面順次に繰り返し設
    ける熱転写シートと、請求項1〜3に記載する熱転写受
    像シートの組み合わせからなることを特徴とする熱転写
    記録材料。
  5. 【請求項5】 前記熱転写シートの基材シートの染料層
    を形成する面と同一面に転写性保護層を面順次に繰り返
    し設け、受容層に染料を転写後に該転写性保護層を受容
    層に転写することを特徴とする上記の請求項1〜4のい
    ずれかに記載する熱転写記録材料。
  6. 【請求項6】 前記受容層は、フタル酸エステル系可塑
    剤、リン酸エステル系可塑剤、セバシン酸エステル系可
    塑剤、アジピン酸エステル系可塑剤、ポリカプロラクト
    ン、ポリエステル系可塑剤の内から選ばれる少なくとも
    1種を含有していることを特徴とする上記の請求項1〜
    5のいずれかに記載する熱転写記録材料。
JP11123362A 1999-04-30 1999-04-30 熱転写記録材料 Withdrawn JP2000313173A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11123362A JP2000313173A (ja) 1999-04-30 1999-04-30 熱転写記録材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11123362A JP2000313173A (ja) 1999-04-30 1999-04-30 熱転写記録材料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000313173A true JP2000313173A (ja) 2000-11-14

Family

ID=14858721

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11123362A Withdrawn JP2000313173A (ja) 1999-04-30 1999-04-30 熱転写記録材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000313173A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014198432A (ja) * 2013-03-29 2014-10-23 大日本印刷株式会社 熱転写シート
WO2017171012A1 (ja) * 2016-03-31 2017-10-05 大日本印刷株式会社 昇華型熱転写シート、昇華型熱転写シートと被転写体との組合せ
WO2017171060A1 (ja) * 2016-03-31 2017-10-05 大日本印刷株式会社 昇華型熱転写シート、昇華型熱転写シートと被転写体との組合せ
JP2018089874A (ja) * 2016-12-05 2018-06-14 大日本印刷株式会社 熱転写シートと被転写体の組合せ

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014198432A (ja) * 2013-03-29 2014-10-23 大日本印刷株式会社 熱転写シート
WO2017171012A1 (ja) * 2016-03-31 2017-10-05 大日本印刷株式会社 昇華型熱転写シート、昇華型熱転写シートと被転写体との組合せ
WO2017171060A1 (ja) * 2016-03-31 2017-10-05 大日本印刷株式会社 昇華型熱転写シート、昇華型熱転写シートと被転写体との組合せ
KR20180118212A (ko) * 2016-03-31 2018-10-30 다이니폰 인사츠 가부시키가이샤 승화형 열전사 시트, 승화형 열전사 시트와 피전사체의 조합
JPWO2017171012A1 (ja) * 2016-03-31 2019-02-28 大日本印刷株式会社 昇華型熱転写シート、昇華型熱転写シートと被転写体との組合せ
KR102220685B1 (ko) * 2016-03-31 2021-03-02 다이니폰 인사츠 가부시키가이샤 승화형 열전사 시트, 승화형 열전사 시트와 피전사체의 조합
JP2018089874A (ja) * 2016-12-05 2018-06-14 大日本印刷株式会社 熱転写シートと被転写体の組合せ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4319964B2 (ja) 熱転写シート
JP4816518B2 (ja) 熱転写シート
JP4562640B2 (ja) 熱転写シート
EP0661170B1 (en) Thermal transfer sheet
EP1980408A2 (en) Heat-sensitive transfer sheet and image-forming method
JPH1086535A (ja) 黒色系熱転写シート
JP2001071650A (ja) 熱転写記録材料
JP2000309172A (ja) 熱転写記録材料
JP3596921B2 (ja) 熱転写シート
JP3596922B2 (ja) 熱転写シート
JP2005035122A (ja) 熱転写シート
JP2000280637A (ja) 熱転写記録材料
JP3236683B2 (ja) 熱転写用染料及び熱転写シート
JP2001018539A (ja) 熱転写記録材料
JP2000313173A (ja) 熱転写記録材料
JP4969888B2 (ja) 染料層用インキ組成物
JP2003220768A (ja) 熱転写記録材料
WO2005032841A1 (en) Transfer of protection overcoat to a thermal dye tranferimage
JP4559994B2 (ja) 熱転写シート
JP4166879B2 (ja) 熱転写受像シート
JP4202508B2 (ja) 熱転写受像シート
JP2007262179A (ja) 染料層用インキ組成物
JP4559991B2 (ja) 熱転写シート
JP2006182036A (ja) 熱転写シート
JPH06286346A (ja) 熱転写シート

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060704