JP2000313035A - 射出成形プロセスシミュレーション方法、装置およびその結果を用いた樹脂成形品の製造方法 - Google Patents

射出成形プロセスシミュレーション方法、装置およびその結果を用いた樹脂成形品の製造方法

Info

Publication number
JP2000313035A
JP2000313035A JP11123850A JP12385099A JP2000313035A JP 2000313035 A JP2000313035 A JP 2000313035A JP 11123850 A JP11123850 A JP 11123850A JP 12385099 A JP12385099 A JP 12385099A JP 2000313035 A JP2000313035 A JP 2000313035A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
molding process
mold
injection molding
change
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11123850A
Other languages
English (en)
Inventor
Kunio Maeda
邦男 前田
Saneo Oda
実生 小田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Ltd filed Critical Teijin Ltd
Priority to JP11123850A priority Critical patent/JP2000313035A/ja
Publication of JP2000313035A publication Critical patent/JP2000313035A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 射出成形プロセスシミュレーションにおい
て、成形品の形状予測精度及び体積収縮率予測精度の向
上を課題とし、特に肉厚の厚い部分と薄い部分の共存す
る成形品について良好な形状予測精度及び体積収縮率予
測精度を達成することのできる射出成形プロセスシミュ
レーション方法を提供する。 【解決手段】 充填解析、保圧流動解析及び冷却解析を
行い、射出成形プロセス中の成形材料の温度変化、圧力
変化及び比容積変化を計算し、金型構造、成形条件及び
成形材料を評価する射出成形プロセスシミュレーション
方法において、成形品肉厚及び金型温度の関数として定
式化された状態量近似式を用いるとともに、該状態量近
似式に成形品肉厚毎に用意されたパラメータセットを用
いることを特徴とする射出成形プロセスシミュレーショ
ン方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂の射
出成形プロセスシミュレーションおよびその装置に関
し、特に溶融した熱可塑性樹脂を金型内に射出して硬化
させ、さらに成形品を室温に至らしめる一連の過程にお
いて成形品に発生する寸法変化及び形状変化を算出する
射出成形プロセスシミュレーション方法及びその装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、樹脂射出成形時の樹脂の挙動
やプラスチック成形品の反り変形を予測するためのシミ
ュレーションプログラムが知られている。
【0003】これらの方法及びその装置によれば、射出
成形プロセスにおける熱可塑性樹脂の挙動を計算するに
あたって、熱可塑性樹脂成形品のモデル形状を作成し、
有限要素法の計算が行えるようにモデル形状をメッシュ
に分割し、各メッシュに境界条件として成形条件及び樹
脂の物性データを与え、各メッシュについて、熱可塑性
樹脂が金型キャビティ内を充填する過程における運動方
程式、エネルギー保存の式及び連続の式を、有限要素法
において定式化された式を用いることにより、溶融樹脂
の挙動を算出している。これらの方法及び装置ではさら
に充填後の保圧過程及び冷却過程における成形品の収縮
を算出するため、熱可塑性樹脂の状態量である圧力
(p)、比容積(v)及び温度(T)の関係式(以下、
pvT曲線と略称することがある)を用いて体積収縮率
を算出している。
【0004】通常、成形プロセス(以下、プロセスを過
程、成形プロセスを成形過程と称する場合がある)を図
2のpvT曲線を用いて説明する。成形プロセスは、成
形過程は高温高圧の溶融樹脂が温調された金型内に流れ
込む過程(0〜1:充填過程)、溶融樹脂が金型内に充
満され補償流動を開始する過程(1〜2:圧縮過程)、
成形品のひけを防止するために一定の圧力を金型内に保
持する補償流動過程(2〜3:保圧過程)、ゲートがシ
ールし金型内の圧力が解放される過程(3〜4:圧力解
放過程)、温調された金型により成形品を金型外部に突
き出すことが可能な温度まで冷却される過程(4〜5:
冷却固化過程)及び成形品が金型外部に突き出されて成
形品温度が室温まで至る放冷過程(5〜6:放冷過程)
からなる。
【0005】体積収縮率は、図2の4〜6の過程での成
形品の比容積の変化を計算して求められる。さらに具体
的には、体積収縮率は、上記の過程において成形材料の
状態量であるpvT曲線を用いて、圧力が解放(p=
0)された時点の比容積と室温での比容積の差から算出
する。よって、体積収縮率の計算結果の精度はpvT曲
線の精度に左右される。
【0006】計算に使用されるpvT曲線の測定は、測
定装置の能力から20℃/min程度の冷却速度で行っ
ているのが普通である。しかし、実際の成形時の成形品
の冷却速度は、薄肉品(1mm以下)の場合、時には1
000℃/min以上にもなることがある。
【0007】特に、結晶性樹脂のpvT曲線は、樹脂の
冷却速度により、大幅に変化することが知られている。
この原因は、到達結晶化度の低下、結晶化温度の低下の
ためであると考えられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように測定条件に
より大きく変わる、測定によりに算出されたpvT曲線
をそのまま用いた場合、体積収縮率の計算精度は当然に
低下する。
【0009】仮に、pvT曲線を適宜加工して入力して
も、入力できるpvT曲線は従来は1つであったので偏
肉成形品の場合、肉厚により異なる冷却速度をシミュレ
ーションに反映することができず、計算の精度は低いも
のであった。
【0010】すなわち、従来の方法では、体積収縮率の
算出に用いられるpvT曲線は成形品の肉厚による挙動
の違いを考慮せずにパラメータセットが設定されてお
り、このため特に肉厚の厚い部分と薄い部分が共存する
成形品のシミュレーションにおいて、正確なシミュレー
ション結果が得ることは困難であった。
【0011】本発明は、射出成形プロセスシミュレーシ
ョンにおいて、成形品の形状予測精度及び体積収縮率予
測精度の向上を課題とし、特に肉厚の厚い部分と薄い部
分の共存する成形品について良好な形状予測精度及び体
積収縮率予測精度を達成することのできる射出成形プロ
セスシミュレーション方法を提供することを課題とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の射出成形プロセスシミュレーション方法
は、充填解析、保圧流動解析及び冷却解析を行い、射出
成形プロセス中の成形材料の温度変化、圧力変化及び比
容積変化を計算し、金型構造、成形条件及び成形材料を
評価する射出成形プロセスシミュレーション方法におい
て、成形品肉厚及び金型温度の関数として定式化された
状態量近似式を用いるとともに、該状態量近似式に成形
品肉厚毎に用意されたパラメータセットを用いるもので
ある。
【0013】また、本発明の射出成形プロセスシミュレ
ーション装置は、充填解析、保圧流動解析および冷却解
析を行い、射出成形プロセス中の成形材料の温度変化及
び圧力比容積変化を計算し、金型構造、成形条件及び成
形材料を評価する射出成形プロセスシミュレーション装
置において、少なくとも、(A)樹脂が金型内に流入す
るときの温度変化及び圧力の変化を算出する充填解析
部、(B)成形品肉厚及び金型温度の関数として定式化
された状態量近似式を用いるとともに、該状態量近似式
に成形品肉厚毎に用意されたパラメータセットを用いて
pvT曲線を算出するpvT曲線算出部 及び(C)成
形過程での成形材料の温度変化、圧力変化及び比容積変
化を算出し、さらに圧力が解放される時点での温度分布
を算出する保圧冷却解析部を備えた構成とする。
【0014】本発明の射出成形プロセスシミュレーショ
ン装置は、上記構成に成形品肉厚毎に異なるパラメータ
セットを入力することのできる入力部を備えた構成とす
ることができる。
【0015】本発明の射出成形プロセスシミュレーショ
ン装置は、保圧冷却解析部で求められた成形品の温度分
布、該温度及び室温での熱可塑性樹脂の比容積を用いて
成形品の各部分の体積収縮率を算出する体積収縮算出部
を備えた構成とすることができる。
【0016】これらの、射出成形プロセスシミュレーシ
ョン方法または射出成形プロセスシミュレーション装置
で得られた結果は、射出成形に利用することができ、樹
脂成形品の製造に利用することができる。そこで、本発
明は、また、上記の射出成形プロセスシミュレーション
方法で得られたシミュレーション結果を用いて成形する
ことを特徴とする樹脂成形品の製造方法であり、本発明
は、また、上記の射出成形プロセスシミュレーション装
置で得られたシミュレーション結果を用いて成形するこ
とを特徴とする樹脂成形品の製造方法である。
【0017】
【発明の作用】入力部は、状態量近似式を成形品の肉厚
に応じて入力する。
【0018】充填解析部は、樹脂が金型内に流入すると
きの温度変化及び圧力の変化を算出する。
【0019】pvT曲線算出部は、成形品肉厚及び金型
温度の関数として定式化された状態量近似式を用い、該
状態量近似式のパラメータセットとして成形品肉厚毎に
用意されたパラメータセットを用いてpvT曲線を算出
する。
【0020】状態量近似式としては、好ましくは、関数 v=f(p,T,h,Tmold) (但し、vは比容積、pは成形圧力、Tは樹脂温度、h
は成形品肉厚、Tmoldは金型温度である。)を用いる。
【0021】保圧冷却解析部は、成形過程での成形材料
の温度変化、圧力変化及び比容積変化を算出し、さらに
圧力が解放される時点での温度分布を算出する。
【0022】保圧冷却解析部は、成形過程における成形
材料の温度変化、圧力変化及び比容積変化を算出する保
圧流動解析部並びに圧力が解放された時点での成形品の
温度分布を求める冷却解析部からなることができる。
【0023】体積収縮算出部は、保圧冷却解析部で求め
られた成形品の温度分布、該温度及び室温での熱可塑性
樹脂の比容積を用いて成形品の各部分の体積収縮率を算
出する。
【0024】尚、本発明の射出成形プロセスシミュレー
ション装置は、複数の機器から構成されるシステムに適
用しても1つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0025】
【実施例】以下、本発明の一実施利を説明することによ
り本発明を更に詳細に説明する。本実施例の成形プロセ
スシミュレーション方法は、金型構造、成形条件及び成
形材料等を評価する成形プロセスシミュレーションにお
いて、少なくとも成形プロセス中の成形材料の温度変
化、圧力変化及び比容積変化を算出し、その成形品各部
の圧力が解放される時点を算出し、その時点の成形品の
温度分布を用いて、肉厚に応じて定められたpvT曲線
から樹脂の比容積を算出し、その比容積と室温まで冷却
された時点での樹脂の比容積から樹脂の体積収縮率を算
出するものである。
【0026】pvT曲線を肉厚及び金型温度の関数とし
て定式化した方法を、以下に説明する。pvT曲線の肉
厚及び金型温度への依存の算出においては、結晶化温度
Tc及び到達結晶化度Xcが重要である。到達結晶化度
Xcは、Xc=(ρ−ρa)/(ρc−ρa)で定義さ
れ、pvT曲線の屈曲点である。ρaは成形樹脂が完全
非晶の時の密度、ρcは成形樹脂が完全結晶化したとき
の密度を表す。
【0027】pvTデータの近似式は、下記に示す2領
域Tait式を用いた。 v=v0(T)(1−Q・ln(1+p/R(T))+
vv(T、p) Q=0.0894,Tc=c1+c2・p ここで、T>=Tcのとき v0(T) =c3+c4(T−c1) R(T) =c5・exp(−c6(T−c1)) vv(T,p)=0 T<Tcのとき v0(T) =c7+c8(T−c1) R(T) =c9・exp(−c10(T−c
1)) vv(T,p)=c11・exp(c12・T−c13
p)
【0028】成形品肉厚がhの場合、成形品肉厚方向に
平均化された結晶化温度がTからT+△T(h)になっ
たとき、 c1’=c1+△T(h) c3’=c3−c4・△T(h) c4’=c4 c5’=c5・exp(c6・△T(h)) c6’=c6
【0029】成形品肉厚がh、金型温度がTmoldの場
合、成形品肉厚方向に平均化された到達結晶化度がXc
(h,Tmold)になったとき、室温での比容積vx
(h,Tmold)は、 vx(h,Tmold)=1/((ρc−ρa)Xc(h、
mold)+ρa) で表される。
【0030】図2においてpvT曲線上でp=0の時v
xになる温度Tx(h,Tmold)は、 Tx(h,Tmold)=1/c8・(vx(h,Tmold
−c7)+c1 室温とTx(h,Tmold)の差δT(h,Tmold)は、 δT(h,Tmold)=室温−Tx(h,Tmold) 以上から、 c7’=c7−c8・δT(h、Tmold) c8’=c8 c9’=c9・exp(c10・△T(h)) c11’ =c3’−c7’
【0031】次に、c12’、c13’は、上記より求
めたc3’、c4’、c5’、c6’、c7’、c
8’、c9’、c10’及びc1’から最小値探索アル
ゴリズムを用いて溶融域のカーブと個体域のカーブが滑
らかに結ぶようにフィッティングした。
【0032】以上のパラメータをTait式のパラメー
タとして用い、肉厚と金型温度に依存するpvT曲線を
作成した。
【0033】以下、図を用いて更に具体的に説明する。
図1は、射出成形品の成形品収縮を予測する成形プロセ
スシミュレーション方法を実行した装置の概略の構成図
である。
【0034】図1において入力部は成形品の形状デー
タ、物性データ、成形条件データ、解析パラメータを入
力する。形状データは節点及び要素データからなる。物
性データは粘度、状態方程式、比熱及び熱伝導率データ
からなる。成形条件データは樹脂温度、射出時間、保圧
圧力、保圧時間、冷却時間及び金型温度データからな
る。解析パラメータは解析値出力データの設定パラメー
タ及び収束判定パラメータからなる。
【0035】金型内に樹脂を高温高圧で流入するときの
温度及び圧力等の変化挙動を算出する充填解析部には入
力部で作成された入力データが与えられる。この充填解
析部の出力は第一記憶部に導かれる。
【0036】充填完了時からゲートがシールし補償流動
が終了し、その後金型により冷却されるまでの樹脂の温
度、圧力等の状態変化挙動を算出する保圧冷却解析部に
は、第一記憶部に記憶された充填解析結果とpvT曲線
作成部で作成された肉厚と金型温度に依存するpvT曲
線が与えられる。
【0037】この保圧冷却解析部の出力は解析時間毎に
逐次体積収縮率計算部に導かれる。保圧冷却解析部の出
力と体積収縮率計算部の出力は第二記憶部に導かれ、各
状態量を出力するCRT等を備えた出力部に導かれる構
成である。
【0038】次に、上記構成の成形プロセスシミュレー
ション装置の動作について説明する。図2において、入
力部において、解析対象となるモデル形状を2次元のシ
ェル形状で作成し、解析可能にするためにメッシュ分割
して形状データを作成する。
【0039】また、実際に成形に用いる樹脂の物性デー
タをデータベースから選択し、成形条件設定部から所望
データを設定し、解析パラメータ設定部から所望の解析
パラメータを設定し、金型に溶融樹脂が充填する際の挙
動を充填解析部で計算した。
【0040】充填完了時の溶融樹脂の状態である圧力、
温度、剪断速度及び金型流路に対する固化層の比等をリ
スタートファイルとして第一記憶部に出力した。充填過
程中の樹脂の温度、圧力等の変化挙動の算出方法は従来
の充填解析と同様の方法によった。
【0041】次に、保圧冷却解析部を説明する。保圧冷
却解析は充填解析の結果であるリスタートデータを初期
条件として肉厚及び金型温度毎にパラメータ化された複
数の異なるpvT曲線を成形品の肉厚情報をもとに計算
に用いてpvT曲線に沿って金型内の樹脂の圧力変化、
温度変化及び密度変化を解析した。pvT曲線の肉厚及
び金型温度への依存データはpvTデータ作成部によっ
て作成した。表1はこの計算で用いた、金型温度が40
℃の時の肉厚が3mm、2mm、1mmでのpvT曲線
近似式のパラメータである。
【0042】
【表1】
【0043】体積収縮率算出部では保圧冷却解析から導
かれた樹脂の温度及び圧力から各点で圧力が解放された
時点の温度を読み込み、成形品の肉厚情報をもとに選択
された肉厚と金型温度に依存するpvT曲線からその時
点の比容積を算出し、設定した室温での比容積との差か
ら体積収縮率を算出した。この結果を第二記憶部に格納
した。
【0044】出力部では保圧冷却解析部及び体積収縮算
出部で得られた温度、圧力及び体積収縮率等の出力をC
RT等の表示部に表示した。
【0045】図4は本発明の方法及び装置により、図3
で表される偏肉成形品に対して算出した体積収縮率分布
を成形品の場所をX軸にとりグラフに表したものであ
る。図4はまた、市販の射出成形過程解析プログラム
(肉厚によらず一定のpvT曲線のパラメータを用いる
計算方法)による同一モデル同一条件での解析実施結果
であり、さらに実際の射出成形品の実験データを同様に
グラフに表したものである。
【0046】図4中の△で表した本発明の方法による解
析結果と、○で表した実験データとはかなり近似するこ
とを確認でき、□で表した従来の方法による解析結果よ
り、特に、肉厚による体積収縮率変化の挙動が格段に高
い精度で予測できることが分かる。
【0047】本発明のプロセスシミュレーション方法に
よると、結晶性の熱可塑性樹脂の射出成形品の形状変化
及び体積収縮を正確に予測することがでる。特に成形品
に肉厚の厚い部分と薄い部分が共存する複雑な形状の成
形品の場合にも成形品の変形挙動及び体積収縮を高い精
度で予測できる。
【0048】
【発明の効果】本発明によると、結晶性樹脂の成形品の
変形挙動及び体積収縮率の予測精度の向上が達成され、
射出成形プロセスシミュレーションの計算精度を向上す
ることができる。成形収縮の予測精度の向上は、製品開
発・設計の初期段階で不具合の予測とそれに対する対策
を実施する上での強力な支援となり、産業上非常に有効
なものとなる。
【0049】本発明の射出成形プロセスシミュレーショ
ン方法及び装置によれば、結晶性熱可塑性樹脂の射出成
形品の成形収縮を高い精度で予測できる。特に、肉厚の
薄い部分と、厚い部分の共存する成形品の形状変化及び
体積収縮を高に精度で算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の射出成形品の射出成形プロセスシミュ
レーション方法とその装置の概略の構成図である。
【図2】体積収縮率の従来の算出方法を説明するための
pvT曲線図である。
【図3】実施例に用いた成形品である段差状偏肉成形品
の図面である。
【図4】本発明の方法及び装置により射出成形プロセス
シミュレーションを行った場合の体積収縮率分布及び従
来の方法で行った場合の体積収縮率分布並びに実験によ
って得られた体積収縮率分布である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 充填解析、保圧流動解析及び冷却解析を
    行い、射出成形プロセス中の成形材料の温度変化、圧力
    変化及び比容積変化を計算し、金型構造、成形条件及び
    成形材料を評価する射出成形プロセスシミュレーション
    方法において、成形品肉厚及び金型温度の関数として定
    式化された状態量近似式を用いるとともに、該状態量近
    似式に成形品肉厚毎に用意されたパラメータセットを用
    いることを特徴とする射出成形プロセスシミュレーショ
    ン方法。
  2. 【請求項2】 状態量近似式が関数 v=f(p,T,h,Tmold) (但し、vは比容積、pは成形圧力、Tは樹脂温度、h
    は成形品肉厚、Tmoldは金型温度である。)で表わされ
    る請求項1に記載の射出成形プロセスシミュレーション
    方法。
  3. 【請求項3】 充填解析、保圧流動解析および冷却解析
    を行い、射出成形プロセス中の成形材料の温度変化、圧
    力変化及び比容積変化を計算し、金型構造、成形条件及
    び成形材料を評価する射出成形プロセスシミュレーショ
    ン装置において、少なくとも、(A)樹脂が金型内に流
    入するときの温度変化及び圧力の変化を算出する充填解
    析部、(B)成形品肉厚及び金型温度の関数として定式
    化された状態量近似式を用いるとともに、該状態量近似
    式に成形品肉厚毎に用意されたパラメータセットを用い
    てpvT曲線を算出するpvT曲線算出部 及び(C)
    成形過程での成形材料の温度変化、圧力変化及び比容積
    変化を算出し、さらに圧力が解放される時点での温度分
    布を算出する保圧冷却解析部を備える射出成形プロセス
    シミュレーション装置。
  4. 【請求項4】 成形品肉厚毎に異なるパラメータセット
    を入力することのできる入力部を備える請求項3に記載
    の射出成形プロセスシミュレーション装置。
  5. 【請求項5】 保圧冷却解析部で求められた成形品の温
    度分布、該温度及び室温での熱可塑性樹脂の比容積を用
    いて成形品の各部分の体積収縮率を算出する体積収縮算
    出部を備える請求項3に記載の射出成形プロセスシミュ
    レーション装置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の方法で得られたシミュ
    レーション結果を用いて成形することを特徴とする樹脂
    成形品の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項3に記載の装置で得られたシミュ
    レーション結果を用いて成形することを特徴とする樹脂
    成形品の製造方法。
JP11123850A 1999-04-30 1999-04-30 射出成形プロセスシミュレーション方法、装置およびその結果を用いた樹脂成形品の製造方法 Pending JP2000313035A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11123850A JP2000313035A (ja) 1999-04-30 1999-04-30 射出成形プロセスシミュレーション方法、装置およびその結果を用いた樹脂成形品の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11123850A JP2000313035A (ja) 1999-04-30 1999-04-30 射出成形プロセスシミュレーション方法、装置およびその結果を用いた樹脂成形品の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000313035A true JP2000313035A (ja) 2000-11-14

Family

ID=14870954

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11123850A Pending JP2000313035A (ja) 1999-04-30 1999-04-30 射出成形プロセスシミュレーション方法、装置およびその結果を用いた樹脂成形品の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000313035A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006346941A (ja) * 2005-06-14 2006-12-28 Toyota Motor Corp 射出成形方法および射出成形型
JP2009233881A (ja) * 2008-03-26 2009-10-15 Polyplastics Co 射出成形プロセス解析方法
JP2010228247A (ja) * 2009-03-26 2010-10-14 Honda Motor Co Ltd シミュレーションシステム
ITSA20100009A1 (it) * 2010-03-22 2011-09-23 Univ Degli Studi Salerno Metodo e dispositivo per la determinazione dell'accuratezza dimensionale di manufatti stampati ad iniezione
CN102490329A (zh) * 2011-12-13 2012-06-13 北京化工大学 一种利用聚合物pvt关系特性的等比容工艺控制方法
WO2021088440A1 (zh) * 2019-11-08 2021-05-14 浙江大学 一种压铸模具冷却过程模拟试验机
CN117644624A (zh) * 2024-01-29 2024-03-05 南通浩澄科技有限公司 一种汽车外饰件注塑成型控制系统

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006346941A (ja) * 2005-06-14 2006-12-28 Toyota Motor Corp 射出成形方法および射出成形型
JP4591692B2 (ja) * 2005-06-14 2010-12-01 トヨタ自動車株式会社 射出成形方法および射出成形型
JP2009233881A (ja) * 2008-03-26 2009-10-15 Polyplastics Co 射出成形プロセス解析方法
JP2010228247A (ja) * 2009-03-26 2010-10-14 Honda Motor Co Ltd シミュレーションシステム
ITSA20100009A1 (it) * 2010-03-22 2011-09-23 Univ Degli Studi Salerno Metodo e dispositivo per la determinazione dell'accuratezza dimensionale di manufatti stampati ad iniezione
CN102490329A (zh) * 2011-12-13 2012-06-13 北京化工大学 一种利用聚合物pvt关系特性的等比容工艺控制方法
WO2021088440A1 (zh) * 2019-11-08 2021-05-14 浙江大学 一种压铸模具冷却过程模拟试验机
US11752545B2 (en) 2019-11-08 2023-09-12 Zhejiang University Testing machine for simulating die-casting die cooling process
CN117644624A (zh) * 2024-01-29 2024-03-05 南通浩澄科技有限公司 一种汽车外饰件注塑成型控制系统
CN117644624B (zh) * 2024-01-29 2024-04-09 南通浩澄科技有限公司 一种汽车外饰件注塑成型控制系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6816820B1 (en) Method and apparatus for modeling injection of a fluid in a mold cavity
Zhao et al. Process parameters optimization of injection molding using a fast strip analysis as a surrogate model
JP2000313035A (ja) 射出成形プロセスシミュレーション方法、装置およびその結果を用いた樹脂成形品の製造方法
JP2004171045A (ja) 三次元解析用メッシュ生成方法および射出成形プロセスシミュレーション方法
JP4855866B2 (ja) 射出成形解析方法、そり変形解析方法およびその装置
WO2022048101A1 (zh) 一种塑料制件开模收缩率的预测方法及系统
JP2001191336A (ja) 金型設計装置と金型形状の設計方法
JP6639899B2 (ja) 成形品の設計支援方法、成形品の設計支援装置、コンピュータ・ソフトウェア、記憶媒体
JP2001293748A (ja) 射出成形プロセスシミュレーション装置および形状精度予測方法
JP2001205683A (ja) 射出成形プロセスのシミュレーション装置、方法および記憶媒体
JP2955509B2 (ja) 金型の設計方法および装置
JP3439308B2 (ja) 金型キャビティにおける圧力損失の予測方法とそれを使用した射出成形機
JP2010030259A (ja) 成形品形状の予測方法、キャビティ形状の予測方法及びそれらの装置、成形品形状又はキャビティ形状の予測プログラムとその記憶媒体
JPH0655597A (ja) 射出成形プロセスシミュレーション方法及びその装置
JP2001246655A (ja) 射出成形時の挙動予測方法及び装置、金型設計方法
JP2003320577A (ja) ブロー成形材料挙動の数値解析方法および装置
JP2004025457A (ja) 射出成形シミュレーション方法
WO2024063084A1 (ja) 樹脂成形品のボイドを予測する方法、樹脂成形品のボイドを低減する方法及び記録媒体
JP3999049B2 (ja) 射出成形過程シミュレーション方法
JP2010214906A (ja) 結晶性樹脂の射出成形シミュレーション方法
JP2024046201A (ja) 樹脂成形品のボイドを予測する方法、樹脂成形品のボイドを低減する方法、樹脂成形品のボイドを予測するためのプログラム及び樹脂成形品のボイドを低減するためのプログラム
JP2003291175A (ja) 樹脂成形過程における成形品の変形予測方法、予測システム、成形品の製造方法および成形品
JP2002219739A (ja) 射出成形品の変形量予測方法
JP2024046200A (ja) 樹脂成形品のボイドを予測する方法、樹脂成形品のボイドを低減する方法、樹脂成形品のボイドを予測するためのプログラム及び樹脂成形品のボイドを低減するためのプログラム
JPH02258229A (ja) 成形プロセスシミュレーション方法およびその装置