JP2000312013A - ショットキーバリア半導体装置 - Google Patents

ショットキーバリア半導体装置

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JP2000312013A
JP2000312013A JP11871499A JP11871499A JP2000312013A JP 2000312013 A JP2000312013 A JP 2000312013A JP 11871499 A JP11871499 A JP 11871499A JP 11871499 A JP11871499 A JP 11871499A JP 2000312013 A JP2000312013 A JP 2000312013A
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epitaxial growth
growth layer
guard ring
schottky barrier
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Hideaki Yomo
秀明 四方
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 逆方向特性の耐圧が100V以上の超高耐圧
で、かつ、順方向電圧降下が小さいショットキーバリア
半導体装置を提供する。 【解決手段】 n+ 形の半導体基板1上に、n- 形のエ
ピタキシャル成長層2が、たとえば15μm以上の厚さ
に設けられている。そのエピタキシャル成長層2の動作
領域で、半導体基板1との境界部から上方にかけて、n
++形の埋込層6が設けられている。そして、埋込層6の
外周部でエピタキシャル成長層2の表面側にp+ 形のガ
ードリング4が形成されている。さらに、そのガードリ
ング4の内側で埋込層6上のエピタキシャル成長層2の
表面側に凹部7が形成され、凹部7に露出するエピタキ
シャル成長層2の表面上に、モリブデン(Mo)やチタ
ン(Ti)などの半導体層2とショットキーバリア(シ
ョットキー接合)を形成する金属層3が前述のガードリ
ング4にかかるように設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はショットキーバリア
ダイオードなどの半導体層上にショットキーバリアを形
成する金属層が設けられるショットキーバリア半導体装
置に関する。さらに詳しくは、100V以上の逆方向電
圧に耐え得る超高耐圧を維持しながら順方向の電圧降下
を小さくしたショットキーバリア半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ショットキーバリアダイオード(以下、
SBDという)は、スイッチング特性が高速で、順方向
損失が小さいため、高周波用の整流回路に広く用いられ
ている。従来のSBDは、たとえば図4に示されるよう
な構造になっている。
【0003】すなわち、図4において、1はたとえばシ
リコンなどからなるn+ 型の半導体基板で、2は半導体
基板1の上にエピタキシャル成長された、たとえばn-
型のエピタキシャル成長層、3はモリブデン(Mo)な
どからなり、ショットキーバリアを形成する金属層、4
は金属層3の外周近傍のエピタキシャル成長層2の表面
側にp型ドーパントが拡散されて形成されたガードリン
グである。5はエピタキシャル成長層2の表面に熱酸化
またはCVD法などにより形成された、たとえばSiO
2 などからなる絶縁膜である。
【0004】ガードリング4は、ショットキーバリアを
形成する金属層3の周辺での逆方向特性である耐圧が中
心部のそれに比して小さくなる現象があり、周辺での耐
圧を向上させるために形成されている。すなわち、ガー
ドリング4が設けられることにより、ショットキーバリ
ア周辺部での耐圧はガードリング4部のpn接合により
支配されることになり、ガードリング4とn+ 型の半導
体基板1との距離d1を大きくすることにより耐圧を大
きくすることができる。
【0005】しかし、耐圧を大きくするため、n- 型の
エピタキシャル成長層2の厚さを厚くしてd1 を大きく
すると、SBDの動作領域であるエピタキシャル成長層
2の厚さd2 も大きくなり、動作抵抗が大きくなる。そ
の結果、順方向電圧の降下が大きくなり、SBDの特徴
が減殺される。
【0006】この問題を解決するため、たとえば特開平
4−65876号公報に開示され、図5にその断面図が
示されるように、金属層3が設けられる半導体層2の表
面をエッチングして凹部を形成し、その凹部内に金属層
3を設けることにより、n型の半導体層2と金属層3と
の接合面をガードリング4の表面より下側にして、SB
Dの動作領域の厚さd2 を薄くしている。なお、図5に
おいて図4と同じ部分には同じ符号を付してある。
【0007】また、特開平10−117000号公報に
開示され、図6に示されるように、n- 形エピタキシャ
ル成長層2の底部にn+ 形埋込層6を設けることによ
り、SBDの動作領域の厚さd2 を薄くし、順方向電圧
を低くする方法も採られている。図6においても、図4
〜5と同じ部分には同じ符号が付されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来のSBDは、前述
のいずれの構造のものも、耐圧が40〜60V程度の1
00V以下のもので、前述のn- 形エピタキシャル成長
層の厚さが5〜6μm程度で、距離d1 は3μm程度、
距離d2 も5μm程度以下のものである。しかし、近
年、SBDの順方向電圧の低い特性を利用して、高電圧
を取り扱う電源電圧などにSBDを使用することが試み
られており、100V以上、たとえば500〜600V
程度の超高耐圧のSBDが要求されている。このような
超高耐圧のSBDを従来の100V以下の耐圧のSBD
構造の物の延長で製造しようとしても、順方向電圧が低
いSBDを得ることができない。そのため、従来は10
0V以上の超高耐圧のショットキーバリア半導体装置は
得られていない。たとえば、100V以上の高耐圧にす
るためには、前述の距離d1 を、たとえば10μm程度
(エピタキシャル成長層の厚さで15μm程度)以上に
しなければならないことを見出したが、この距離を大き
くすればするほど、前述の表面側のエッチングによる凹
部やn+ 形埋込層の形成だけでは高耐圧で順方向電圧の
低いSBDが得られない。すなわち、エッチングによる
凹部の深さをあまり深くすると、金属層3のステップカ
バレジが悪くなり、角部で金属層の分離などの問題が生
じる。また、埋込層6を上方まで形成しようとすると、
+ 形基板や埋込領域からの不純物がガードリング4の
下側にも拡散して高耐圧が得られないという問題が生じ
る。
【0009】本発明はこのような知見に基づきなされた
もので、逆方向特性の耐圧が100V以上、さらに好ま
しくは200V以上の超高耐圧で、かつ、順方向電圧降
下が小さいショットキーバリア半導体装置を提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によるショットキ
ーバリア半導体装置は、第1導電形の半導体基板と、該
半導体基板上にエピタキシャル成長により設けられる第
1導電形で前記半導体基板より不純物濃度が低いエピタ
キシャル成長層と、該エピタキシャル成長層と前記半導
体基板との境界部から前記エピタキシャル成長層の表面
側に広がって設けられる第1導電形で該エピタキシャル
成長層より不純物濃度が高い埋込層と、該埋込層の外周
部で前記エピタキシャル成長層の表面側に形成される第
2導電形のガードリングと、該ガードリングの内側で前
記埋込層上の前記エピタキシャル成長層の表面側に形成
される凹部と、該凹部の露出面に前記ガードリングにか
かるように設けられるショットキーバリアを形成する金
属層とからなっている。
【0011】この構造にすることにより、凹部の段差に
よる金属層のステップカバレジの問題を生じることな
く、また、埋込層のせり上がり量を抑制することがで
き、ガードリングの下側への不純物の拡散を最小限に防
止することができる。その結果、動作領域のn- 形層の
厚さを小さくして順方向の動作電圧を下げることができ
ながら、逆方向の耐圧を充分に高くすることができる。
【0012】前記エピタキシャル成長層の厚さが15μ
m以上である場合に、100V以上の高耐圧用となりと
くに効果が大きい。また、エピタキシャル成長層の厚さ
を20μm以上にすることにより、200V以上の耐圧
を得ることができる。
【0013】前記半導体基板とエピタキシャル成長層と
の境界から前記エピタキシャル成長層側への前記埋込層
の延びる高さが、前記エピタキシャル成長層の厚さの6
0%以下、さらに好ましくは50%以下であればガード
リング下方への不純物拡散を抑制することができて、高
耐圧を得やすいため好ましい。
【0014】前記凹部の深さが15μm以下、さらに好
ましくは、10μm以下であれば、ステップカバレジの
問題が生じにくいため好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】つぎに、図面を参照しながら本発
明のショットキーバリア半導体装置について説明をす
る。図1は、本発明のショットキーバリア半導体装置の
一実施形態であるSBDの断面説明図である。
【0016】本発明者は、前述のように、100V以
上、とくに500〜600V程度の高い逆方向電圧にも
耐え得るようなSBDを製造するため鋭意検討を重ね
た。すなわち、ガードリング4の下の低不純物濃度(n
- 形)のエピタキシャル成長層2の厚さを厚くして高い
耐圧を確保しながら、順方向電圧を下げるため、埋込層
6を動作領域の表面側に達するように形成しようとして
も、耐圧を充分に上げることができなかった。この原因
を調べた結果、埋込層6を充分に上の方まで拡散させる
ため、n- 形半導体層2をエピタキシャル成長する際の
温度を高くしたり、エピタキシャル成長層を停止してさ
らに高温を維持して拡散させようとしても、埋込層6を
形成するために導入した不純物の濃度は段々薄くなって
おり、その上方への拡散スピードは低下し、逆にn+
の半導体基板1の不純物がエピタキシャル成長層2に拡
散しガードリング4と半導体基板1との距離d1 が小さ
くなったり、埋込層6から横方向への拡散が進み、埋込
層6とガードリング4との距離が近くなるためであるこ
とが判明した。
【0017】すなわち、埋込層6を形成するための不純
物としては、リン(P)やヒ素(As)などの拡散係数
の大きいものを使用し、n+ 形半導体基板1の不純物と
しては、アンチモン(Sb)などの拡散係数の小さいも
のを使用することにより拡散係数に10倍程度の差をも
たせて行っているが、埋込層6の上方への拡散がある程
度進むとその不純物濃度が薄くなるため拡散スピードも
低下し、温度を上げたり時間を稼いで埋込層6の拡散を
さらに進めようとすると、半導体基板1などからガード
リング4の下側への拡散が進むことに原因があることを
見出した。この埋込層6をエピタキシャル成長層2へせ
り上げる高さbは、エピタキシャル成長層2の厚さcの
60%が限界であることが判明し、さらに好ましくは、
エピタキシャル成長層の厚さcの60%以下、好ましく
は50%以下であった。
【0018】さらに、埋込層6を使用しないで、表面側
に凹部7を形成することにより、順方向電圧を下げるこ
とを試みても、低不純物濃度のエピタキシャル成長層2
の厚さが15μm以上、たとえば50〜60μm程度も
あると、少々の深さの凹部7の形成ではとても順方向電
圧を下げるところまでいかず、逆に余り凹部7を深く形
成すると、段差が大きくなり、その上に形成する金属層
3が角部を完全に被覆することができず、断線が生じて
SBDの特性を低下させてしまう。この凹部7の深さ
は、15μm程度、さらに好ましくは10μm程度が限
界であることが判明した。
【0019】そこで、本発明者は、表面側の凹部7の深
さを10μm程度に形成すると共に、n- 形のエピタキ
シャル成長層2の成長する厚さに応じて埋込層6を上部
にせり上げることにより、ガードリング4の下への不純
物の拡散を防止して高耐圧で順方向電圧の低いSBDが
得られることを見出した。
【0020】本発明のショットキーバリア半導体装置
は、図1にその一実施形態のSBDの断面説明図が示さ
れるように、第1導電形(n+ 形)の半導体基板1上
に、第1導電形で半導体基板1より不純物濃度が低い
(n- 形)エピタキシャル成長層2が、たとえば15μ
m以上の厚さに設けられている。その低不純物濃度のエ
ピタキシャル成長層2の動作領域で、半導体基板1との
境界部から上方にかけて、n - 形のエピタキシャル成長
層2より不純物濃度が高いn++形の埋込層6が設けられ
ている。そして、埋込層6の外周部でエピタキシャル成
長層2の表面側に第2導電形(p+ 形)のガードリング
4が形成されている。さらに、そのガードリング4の内
側で埋込層6上のエピタキシャル成長層2の表面側に凹
部7が形成され、凹部7に露出するエピタキシャル成長
層2の表面上に、モリブデン(Mo)やチタン(Ti)
などの半導体層2とショットキーバリア(ショットキー
接合)を形成する金属層3が前述のガードリング4にか
かるように設けられている。
【0021】すなわち、埋込層6と凹部7の両方がバラ
ンスよく形成されることにより、動作領域のエピタキシ
ャル成長層2の厚さd2 を小さくして順方向電圧を下げ
ながら、ガードリング4の底面と半導体基板1であるn
+ 形半導体層との距離d1 を大きく保つことにより高耐
圧のSBDが得られた。
【0022】半導体基板1は、たとえば不純物濃度が1
×1019cm-3程度のn+ 型のシリコンからなり、厚さ
がたとえば200〜250μm程度のものが用いられ
る。低不純物濃度(n- 形)のエピタキシャル成長層2
は、動作層となる層で、不純物濃度がたとえば1×10
15cm-3程度になるようにエピタキシャル成長されてい
る。このn- 形層2は、余り不純物濃度が高いと耐圧が
弱くなり、耐圧を向上させるため、できるだけ不純物濃
度が低くなるように形成されている。また、この半導体
層2の厚さは、厚いほど耐圧が高くなり、所望の耐圧が
得られるように厚く形成される。100V程度の耐圧を
得るためには、10μm以上、たとえばc=15μm程
度、200Vの耐圧を得るためには、20μm以上、た
とえばc=25μm程度、400Vの耐圧を得るために
は、たとえばc=50μm程度、600Vの耐圧を得る
ためには、たとえばc=60μm程度の厚さに成長する
必要がある。
【0023】埋込層6は半導体基板1の表面に予めイオ
ン注入などにより導入された不純物が、n- 形層2のエ
ピタキシャル成長工程、ガードリング4形成のための拡
散工程、または表面に酸化膜5を形成する際の熱処理工
程でエピタキシャル成長層2の表面側にせり上がって形
成されるもので、動作領域部でのn- 形層2の厚さd 2
が後述する凹部7の形成と合せて5〜20μm程度にな
るように形成される。この埋込層6のせり上がり中に、
ガードリング4の下方にn+ 形半導体基板1または埋込
層6形成用の不純物ができるだけ拡散しないように、エ
ピタキシャル成長や、酸化膜の形成工程を行い、リン
(P)やヒ素(As)などの拡散係数の大きい不純物が
拡散し、アンチモン(Sb)などの拡散係数の小さい不
純物は余り拡散しないようにすることが好ましい。この
埋込層6のせり上がる高さbは不純物の拡散係数と温度
およびその時間により精密にコントロールすることがで
き、前述のドーパントを使用することにより、埋込層6
の不純物の拡散と半導体基板1の不純物の拡散とでは拡
散係数を10:1程度とすることができ、ガードリング
4の下に余り拡散させることなく動作領域のn- 形層2
の厚さd2 を相当小さくすることができる。
【0024】しかし、前述のように、エピタキシャル成
長層2の厚さcに対して、余り高さbを大きくしようと
すると、埋込層6のせり上がりスピードが極端に低下
し、半導体基板1や埋込層6の横方向への拡散が顕著と
なってくる。前述の100V、200V、400V、6
00Vの耐圧を得るためのエピタキシャル成長層2の厚
さcに対して、本発明者が最適なせり上がり高さbを調
べた結果、それぞれb=5μm、10μm、20μm、
30μm程度であった。すなわち、エピタキシャル成長
層2の厚さbに対して、60%以下、さらに好ましくは
50%以下であった。
【0025】凹部7は、動作領域(ガードリング4の内
側)からガードリング4の内周にかかる部分のn- 形層
2の表面からフッ硝酸などのエッチング液によりエッチ
ングすることにより10μm程度の深さに形成されてい
る。この深さaがガードリング4の深さgより深くなる
と、両者の境界部でのエッチングレートの差による段差
が生じて耐圧低下につながるため、ガードリング4にか
からないようにそれより内周側で形成する必要がある
が、図1に示される例のように、ガードリング4の深さ
gより浅く形成する場合は、ガードリング4の内周側に
かかるようにエッチングされても支障はない。この深さ
aは、深い程動作領域の直列抵抗を小さくすることがで
きるため好ましいが、あまり深くするとこの表面に設け
られる金属層3がその段差部(エッジ部)で充分に成膜
することができないため、ステップカバレジを考慮する
と、15μm程度以下、さらに好ましくは10μm程度
以下の深さにすることが好ましい。これより深い凹部7
を形成すると、ステップカバレジが悪くなり、金属層3
に断線部が生じ、その上の電極が半導体層とショートす
るなどの問題が非常に生じやすくなることが判明した。
すなわち、この深さを5μm、10μm、15μm、2
0μmと変化させてカバレジの状態を調べた結果、20
μm以上になると非常にカバレジが悪くなり、15μm
以下にする必要があった。
【0026】そのため、本発明では、この凹部7の深さ
を15μm以下、さらに好ましくは10μm程度とし、
あとは埋込層6のせり上がりにより動作領域の半導体層
の厚さd2 が小さくなるように形成されている。10μ
m程度の深さに形成する場合でも、ステップカバレジを
よくして、金属層3の成膜に段切れが生じなくするため
には、凹部7の側壁のテーパの角度θが、半導体層2の
表面に対して45〜65゜程度になるように、KOHま
たはNaOHなどの異方性エッチング液によりエッチン
グすることが好ましい。
【0027】動作領域の周囲のエピタキシャル成長層2
の表面側には、p+ 形領域のガードリング4が5〜20
μm程度の深さに設けられている。ガードリング4は、
前述のように、ショットキー接合の周辺部での耐圧を向
上するために設けられている。ガードリング4の部分に
は埋込層6は形成されていないため、ガードリング4の
下側は不純物濃度が低いエピタキシャル成長層2の厚さ
が殆どそのまま残っている(厳密には、前述のように半
導体基板1の不純物が埋込層6の不純物の拡散係数の1
/10程度であるため、埋込層6のせり上がり高さbの
1/10程度の厚さはn+ 形層1がせり上がって、その
分小さくなっている)。なお、埋込層6とガードリング
4との間隔hも距離d1 と同程度になるように形成され
る。
【0028】エピタキシャル成長層2の凹部7内の表面
にモリブデン(Mo)やチタン(Ti)などの半導体層
とショットキーバリア(ショットキー接合)を形成する
金属層3が設けられている。金属層3の上および半導体
基板1の裏面にはNiやAuなどからなる電極が形成さ
れる(共に図示されていない)。なお、5は絶縁膜であ
る。
【0029】以上の説明で述べた耐圧が100V、20
0V、400V、600Vのそれぞれの特性を得るため
の凹部7の深さa、埋込層6のせり上がり高さb、エピ
タキシャル成長層2の厚さc、ガードリング4の深さ
g、ガードリング4の底部と半導体基板1との距離d1
および動作領域のn- 形層2の厚さd2 のそれぞれの最
適な値を表1にまとめる。
【0030】
【表1】
【0031】本発明のSBDによれば、たとえば100
V、200V、400V、600Vの耐圧用として前述
の寸法で製造したSBDは、100A/cm3 の電流密
度を得るのに、その順方向電圧は、0.6V、0.65
V、0.8V、0.9Vの順方向特性が得られた。この1
00V耐圧用のSBDにおいて、本発明のSBDの順方
向の電圧・電流特性(順方向電圧VF に対する順方向電
流密度(A/cm3 )I F の関係)Aは、図2に示され
るように、従来の構造で高耐圧用として考えられる電圧
・電流特性Bに対して、遥かに良好な特性が得られ、他
の高耐圧用についても同様の傾向の特性が得られた。
【0032】つぎに、このショットキーバリア半導体装
置の製法について、図3を参照しながら説明をする。
【0033】まず、図3(a)に示されるように、不純
物濃度が1×1019cm-3程度と高く、厚さが500μ
m程度の半導体基板1の表面にSiO2 などの保護膜を
形成し、動作領域を形成する部分が開口するようにパタ
ーニングをしてマスク11を形成する。ついで、900
〜1100℃程度でリンなどのn形不純物を0.5〜2
時間程度拡散して、不純物濃度が1×1016〜1×10
21cm-3程度の不純物濃度が高い高濃度不純物領域12
を形成する。この高濃度不純物領域12の形成は、イオ
ン注入により行ってもよい。
【0034】つぎに、図3(b)に示されるように、半
導体基板1の表面の全面に比抵抗が0.1〜10Ω・c
m(不純物濃度が1×1014〜1×1016cm-3程度)
のn- 型エピタキシャル成長層2を20〜50μm程度
エピタキシャル成長して堆積する。
【0035】その後、図3(c)に示されるように、熱
酸化法などにより動作領域の外周部に開口部を有するマ
スク13を形成し、ボロンなどのp型不純物をたとえば
1180℃程度で1〜5時間程度熱拡散しガードリング
4を形成する。この際、高濃度不純物領域12のn型不
純物がn- 型エピタキシャル成長層2にもせり上がって
埋込層6が形成される。
【0036】ついで、図3(d)に示されるように、S
iO2 などにより動作領域からガードリング4上にかか
る部分が露出するようにように、マスク14を形成し、
エピタキシャル成長層2を10μm程度の深さまでエッ
チングする。このエッチングをKOHまたはNaOHの
ような異方性のアルカリエッチング液を用いて行うと、
凹部7の側壁の水平面に対する角度θが55°程度の傾
斜を有するようにエッチングされ、側壁がテーパ状の凹
部7が形成される。すなわち、異方性エッチング液を使
用することにより、側壁がテーパ形状の凹部7を形成す
ることができ、金属層3の段切れがなく、金属層3を介
しての耐圧低下やショート不良をなくすることができ
る。
【0037】そして、その露出する半導体層の表面にM
o(モリブデン)またはTi(チタン)などのショット
キーバリアを形成する金属層3を真空蒸着などにより成
膜することにより、図1に示されるようなSBDが得ら
れる。なお、図示されていないが、さらに半導体基板1
の裏面を研磨して200〜250μm程度に薄くした
後、金属層3の表面および半導体基板の裏面にAuまた
はNiなどの電極材料を蒸着して、パターニングをした
後、各チップにダイシングすることにより、SBDのチ
ップが形成される。なお、5は絶縁膜である。
【0038】本発明によれば、不純物濃度が低いエピタ
キシャル成長層を厚く形成すると共に、埋込層および凹
部の両方により、動作領域の低不純物濃度のエピタキシ
ャル成長層部分を薄くしているため、ショットキーバリ
ア半導体装置の特徴である低い順方向電圧を維持しなが
ら、超高耐圧のショットキーバリア半導体装置が得られ
た。すなわち、凹部の深さを余り深くすると、その上に
設けられる金属層やその上の電極膜のステップカバレジ
が低下して、段切れなどにより耐圧が低くなったり、電
極用金属とショートするなどの問題が発生するため好ま
しくない。一方、埋込層のみをエピタキシャル成長層の
上部までせり上げて動作領域の直列抵抗を下げようとす
ると、ガードリングの下側にも不純物が拡散してきて耐
圧を低下させてしまうが、凹部の深さおよび埋込層のせ
り上がり部分の高さがそれぞれ制御されることにより、
順方向電圧を下げながら高耐圧を確保することができ
た。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、100V以上、たとえ
ば400〜600V程度の超高耐圧を必要とするショッ
トキーバリア半導体装置においても、ショットキーバリ
ア半導体装置の特性である低い順方向電圧を維持しなが
ら、かつ、高耐圧のショットキーバリア半導体装置を実
現することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のショットキーバリア半導体装置の一実
施形態の断面説明図である。
【図2】図1のSBDの順方向の電圧と電流との特性図
である。
【図3】図1のSBDの製造工程を示す説明図である。
【図4】従来のSBDの一例の断面説明図である。
【図5】従来のSBDの他の一例の断面説明図である。
【図6】従来のSBDのさらに他の一例の断面説明図で
ある。
【符号の説明】
1 半導体基板 2 エピタキシャル成長層 3 金属層 4 ガードリング 6 埋込層 7 凹部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電形の半導体基板と、該半導体基
    板上にエピタキシャル成長により設けられる第1導電形
    で前記半導体基板より不純物濃度が低いエピタキシャル
    成長層と、該エピタキシャル成長層と前記半導体基板と
    の境界部から前記エピタキシャル成長層の表面側に広が
    って設けられる第1導電形で該エピタキシャル成長層よ
    り不純物濃度が高い埋込層と、該埋込層の外周部で前記
    エピタキシャル成長層の表面側に形成される第2導電形
    のガードリングと、該ガードリングの内側で前記埋込層
    上の前記エピタキシャル成長層の表面側に形成される凹
    部と、該凹部の露出面に前記ガードリングにかかるよう
    に設けられるショットキーバリアを形成する金属層とか
    らなるショットキーバリア半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記エピタキシャル成長層の厚さが15
    μm以上である請求項1記載のショットキーバリア半導
    体装置。
  3. 【請求項3】 前記半導体基板とエピタキシャル成長層
    との境界から前記エピタキシャル成長層側への前記埋込
    層の延びる高さが、前記エピタキシャル成長層の厚さの
    60%以下である請求項1または2記載のショットキー
    バリア半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記凹部の深さが15μm以下である請
    求項1、2または3記載のショットキーバリア半導体装
    置。
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