JP2000311882A - 局所真空処理装置 - Google Patents

局所真空処理装置

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JP2000311882A
JP2000311882A JP11120632A JP12063299A JP2000311882A JP 2000311882 A JP2000311882 A JP 2000311882A JP 11120632 A JP11120632 A JP 11120632A JP 12063299 A JP12063299 A JP 12063299A JP 2000311882 A JP2000311882 A JP 2000311882A
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JP
Japan
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opening
workpiece
vacuum processing
vacuum chamber
valve
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JP11120632A
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English (en)
Inventor
Masayasu Kakinuma
正康 柿沼
Toshitaka Kawashima
利孝 河嶋
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 被加工物に対して安定した真空処理を行うこ
とができ、真空処理のサイクル時間も比較的短く、且
つ、構造が簡単な局所真空処理装置を提供する。 【解決手段】 被加工物1を所定の位置に位置決めした
後、不活性ガス導入口6から真空槽3内に不活性ガスを
導入し、真空槽3内の気圧を大気圧以上にした状態で、
支点軸12を中心に弁部10のアーム13を90度左回
り方向に回転させて弁体11を開口部2から離脱させ、
被加工物の位置まで真空槽を下降移動させて開口部を被
加工物で閉じた後、被加工物上における開口部の投影面
積部分のエッチングを行う。次に、不活性ガス導入口6
から真空槽内に不活性ガスを導入して気圧を大気圧以上
にした状態で、アーム13を90度右回り方向に回転さ
せ、弁体をOリング7に均一に密着して開口部を閉じ
る。このため、電極部5の表面は大気中の酸素により酸
化することはない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被加工物に対し
て、局所的に真空処理を行う局所真空処理装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば、半導体ウエハやガラ
ス板等の被加工物に対して、局所的にドライエッチング
やスパッタ成膜等の真空処理を行う局所真空処理装置が
ある。この局所真空処理装置は、例えば、被加工物を密
着させるための真空パッキン付の開口部を有した主真空
室と、この真空室内の空気を排気口を介して真空引きす
る真空ポンプとを備えて構成されている。
【0003】このような構成の局所真空処理装置では、
主真空室に設けられた開口部に被加工物の真空処理を行
う部分の周囲を密着させて、真空ポンプによって主真空
室内の空気を真空引きして内部を所定の真空度にし、所
定の真空処理を行う。例えば、真空処理としてドライエ
ッチングやスパッタ成膜等を行う場合には、主真空室内
にプロセスガスを導入し、主真空室内に設けられた電極
等により作り出される電界によってプロセスガスをプラ
ズマ化し、これにより発生したリアクティブイオンによ
って開口部に露出した被加工物に対して、局所的にドラ
イエッチングやスパッタ成膜等の処理を行う。この真空
処理を終えると、主真空室内に大気導入を行って被加工
物が主真空室に設けられた開口部から離される。次に、
新たな被加工物に対して真空処理を行う場合には、新た
な被加工物を主真空室に設けられた開口部に密着させ、
再び真空室内の空気を真空引きする処理を行い、上記と
同様の処理を繰り返す。しかし、上記した従来の局所真
空処理装置では、被加工物に対して真空処理を行う度に
主真空室全体に対して真空引きおよび大気導入という気
圧制御を行う必要があるので、処理全体に時間が掛かる
という問題があった。また、大気導入毎に電極等が大気
にさらされるため、例えば、電極の酸化や水分吸着等に
よる汚染等によって、真空引き後にドライエッチングや
スパッタ成膜等を行う際にアーキング等が発生し、プロ
セスが不安定になるという問題もあった。
【0004】このような問題点を解決する手段を備えた
装置の一つとして、いわゆるロードロック機構を利用し
たロードロック式真空処理装置がある。このロードロッ
ク式真空処理装置は、例えば、所定の真空度で電極が発
生する電界によりプロセスガスをプラズマ化しリアクテ
ィブイオンを発生させる主真空室と、この主真空室とは
独立に気圧制御が行われる予備真空室と、主真空室と予
備真空室との間に設けられた弁体とを備えたものであ
る。この装置では、主真空室を真空に保ったまま予備真
空室のみを大気圧にして、被加工物の被加工部分以外の
部分にマスクが形成された被加工物を予備真空室内に入
れた後、予備真空室を真空引きする。そして、予備真空
室が所定の真空度に達したら、弁体を開いて被加工物を
主真空室に変位させ、主真空室内で生成するプラズマに
よって被加工物に対して真空処理を行う。被加工物に対
する真空処理を終えると、被加工物を予備真空室に変位
させ弁体を閉じ、予備真空室に大気を導入して被加工物
を取り出す。次に、新たな被加工物に対して真空処理を
行う場合には、上記と同様の処理を繰り返す。このよう
に、ロードロック式真空処理装置では、被加工物に対し
て真空処理を行う度に主真空室に対して真空引きおよび
大気導入という気圧制御を行わないため、処理全体の時
間を短縮できると共に、電極等の汚染を防ぐことがで
き、安定化した真空処理を行うことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たロードロック式真空処理装置は、装置全体の構造が複
雑であるため、装置のコストが高く、煩雑なメンテナン
スを要するといった問題や、被加工物に対して、局所的
にドライエッチングやスパッタ成膜等の真空処理を行う
ために、被加工物にマスクを形成しなければならず、処
理工程が増えてしまうといった問題もあった。
【0006】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、被加工物に対して安定した真空処理
を行うことができ、サイクル時間も比較的短く、且つ、
構造が簡単な局所真空処理装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による局所真空処
理装置は、気圧制御が適宜行われる気圧制御空間で、被
加工物の一部分と反応させる反応種を生成する反応種生
成部と、反応種の出口となると共に被加工物の一部分が
密着される開口部と、気圧制御空間に不活性ガスを導入
する不活性ガス導入部とを有する真空槽と、開口部に密
着する密着面が形成された弁体を有し、開口部の開閉を
行う弁部とを備えたものである。
【0008】この局所真空処理装置では、真空槽の開口
部に被加工物の一部分を密着させて開口部を閉じ、真空
槽内を減圧した状態で、反応種生成部によって反応種を
生成し、開口部を介して反応種と被加工物の一部分とを
反応させることにより、被加工物に対する局所的な真空
処理を行う。被加工物を開口部から離脱させる際には、
不活性ガス導入部により真空槽内に不活性ガスを導入さ
れる。新たに別の被加工物の一部分を局所的に真空処理
するまでの間は、弁部によって開口部を閉じることが好
ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0010】図1ないし図3は、本発明の実施の形態に
係る局所真空処理装置の構成を示す断面図である。この
局所真空処理装置は、真空処理としてリアクティブイオ
ンによって被加工物上の薄膜の一部分のみを局所的にエ
ッチングする装置である。
【0011】この局所真空処理装置は、気圧制御が適宜
行われる真空室3aが内部に形成されると共に被加工物
の一部分が密着される開口部2を有する真空槽3と、開
口部2に密着する密着面11aが形成された弁体11を
有し開口部2の開閉を行う弁部10とを備えている。開
口部2は、真空槽3の底面に形成され、その周囲には気
密性保持用のOリング7が設けられている。
【0012】真空槽3は、被加工物1と反応させるリア
クティブイオンの原料としてのプロセスガスを真空室3
aに導入するプロセスガス導入口4と、真空室3aに電
界を発生させる電極部5と、不活性ガス(例えば窒素ガ
ス)を真空室3aに導入するための不活性ガス導入口6
とを有している。また、真空槽3の側部には、真空室3
aに真空処理を行うために必要な雰囲気を作り出すため
に、真空排気するための排気口8が設けられている。こ
の排気口8は、排気バルブ8aを介して図示しない真空
ポンプに接続されている。更に、真空槽3の上部には、
空気圧により真空槽3に力を加えて真空槽3を上昇,下
降させるエアシリンダ20が設けられている。エアシリ
ンダ20には、上昇,下降動作時に真空槽3のガイドと
なる図示しない直動ガイドが取り付けられていると共
に、図示しない筐体等に接続され支持されている。ま
た、プロセスガス導入口4は、ガスバルブ4aを介し
て、図示しないプロセスガス供給源に接続され、不活性
ガス導入口6は、ガスバルブ6aを介して、図示しない
不活性ガス供給源に接続されている。
【0013】なお、開口部2,真空室3a,リアクティ
ブイオン,真空槽3,弁部10,密着面11aおよび弁
体11は、それぞれ本発明の開口部,気圧制御空間,反
応種,真空槽,弁部,密着面および弁体11に相当し、
プロセスガス導入口4および電極部5により構成される
部分は、本発明の反応種生成部に相当する。
【0014】弁部10は、図中右側の支点軸12によっ
て一端部が支持され他端部には穴13aが形成されたア
ーム13と、アーム13と弁体11との間において穴1
3aの周囲に設けられ弾性体としての圧縮ばね14とを
有している。支点軸12は、図示しない軸受に支持され
ている。圧縮ばね14は、伸縮可能なコイル状のもので
ある。また、弁体11の中心部には、密着面と反対側の
面に鉛直方向すなわち穴13aの方向に向けて棒状のシ
ャフト15が形成されている。このシャフト15は、穴
13aに挿通され、挿通された側の一端部には、穴13
aの径よりも大きいストッパ板16が設けられている。
ストッパ板16は、シャフト15が穴13aから抜けな
いようにするためのものである。なお、弁体11,支点
軸12,穴13a,アーム13,圧縮ばね14,シャフ
ト15およびストッパ板16は、それぞれ本発明の弁
体,支点軸,穴,アーム,圧縮ばね,シャフトおよび止
具に相当する。
【0015】弁部10は、弁体11を開口部2に密着さ
せた状態から、支点軸12を中心にアーム13を例えば
略90度左回り方向に回転させて弁体11を開口部2か
ら離脱させ、図1の破線で示した状態のようにして開口
部2を開けることができるようになっている。また、弁
部10は、図1の破線で示した状態から支点軸12を中
心にアーム13を例えば略90度右回り方向に回転させ
ることにより弁体11を変位させて開口部2を閉じるこ
とができるようになっている。上記のアーム13の回転
動作は、支点軸12に取り付けられた図示しない回転ア
クチュエータの駆動により行われるようになっている。
なお、圧縮ばね14は、弁体11とアーム13とが反発
する方向に力を加え、弁体11とアーム13とを略平行
に保たせるようになっている。これにより、弁部10で
開口部2を閉じる際には、弁体11がOリング7に均一
に密着するため開口部2を確実に密閉することができる
ようになっている。また、被加工物1を開口部2から離
脱させる際には、不活性ガス導入口6から真空室3aに
不活性ガスを導入し、真空槽3内の気圧を大気圧より高
くして大気中の酸素や水分が、真空槽3内の真空室3a
に浸入しないようにし、電極部5等の汚染を防ぐように
なっている。
【0016】電極部5は、平行平板型のものであり、絶
縁カラー21を介して真空槽10内の上部に取り付けら
れ、真空槽3の開口部16に対して同芯上に配置されて
いる。絶縁カラー21と真空槽3との間には、気密保持
用の図示しないOリング等が設けられている。真空槽1
0内の電極5の周囲には、電界遮蔽用のシールド板が設
けられている。また、電極5には、冷却水パイプが取り
付けられており、冷却が可能な構造となっている。更
に、電極5は、大気側で電源50に接続されており、プ
ロセスに応じて、直流電源と高周波電源とを適当に選択
して使用できるようになっている。なお、被加工物1に
対する局所的なエッチングを行う際には、真空槽3の下
方に設置された被加工物1の位置まで変位させるように
なっている。すなわち、真空槽3をエアシリンダ20に
より下降させ、被加工物1の一部分を、Oリング7を介
して開口部2に密着させて開口部2を閉じ、真空室3a
が所定の真空度に達するまで減圧した後、真空室3aに
プロセスガスを導入し、電極が発生する電界によりプロ
セスガスをプラズマ化させリアクティブイオンを生成
し、このリアクティブイオンと被加工物1の一部分とを
開口部2を介して反応させるようになっている
【0017】次に、上記のような構成の局所真空処理装
置の動作について説明する。
【0018】まず、被加工物1を所定の位置に位置決め
して置く。この場合、例えば、被加工物1の一部分が真
空槽3に形成された開口部2の真下に位置するように被
加工物1を位置決めして置く(図1の状態)。そして、
ガスバルブ6aを開いて不活性ガス導入口6から真空槽
3内に不活性ガス(例えば窒素)を導入し、真空槽3内
の気圧を大気圧以上にする。次に、支点軸12に取り付
けられた図示しない回転アクチュエータを駆動させ、支
点軸12を中心に弁部10のアーム13を例えば略90
度左回り方向に回転させて弁体11を開口部2から離脱
させる。このとき、上記したように、真空槽3内の気圧
を大気圧以上にしておけば、大気中の酸素や水分が、真
空槽3内に浸入しにくくなり、電極部5等の水分吸着や
酸化等による汚染が防止される。回転アクチュエータの
駆動は、例えば、アーム13が支点軸12に対して鉛直
下向きになったところで止める(図2の状態)。この状
態から、エアシリンダ20を動作させ図示しない直動ガ
イドでガイドしながら真空槽3の下方に置かれた被加工
物1の位置まで真空槽3を下降させる。エアシリンダ2
0の動作は、被加工物1の表面がOリング7を介して開
口部2に密着したところで止める。これにより、開口部
2が被加工物1で閉じられる。その後、ガスバルブ6a
を閉じて不活性ガス導入口6からの真空槽3内への不活
性ガスの導入を止める(図3の状態)。
【0019】次に、排気バルブ8aを開いて真空室3a
を真空引きして減圧する。真空室3aの気圧が被加工物
1をエッチングするのに適した真空度に達したら、ガス
バルブ4aを開いて、プロセスガスを真空室3aに導入
する。例えば、被加工物1上に形成されたSiO2 膜を
エッチングする場合には、CF4 等のガスを導入する。
この場合、CF4 等のガスにO2 ガス等を添加してもよ
い。この状態で、電極部5に電源50からの電圧を印加
してプラズマを発生させ、リアクティブイオン等を生成
し、リアクティブイオンによって、被加工物1上におけ
る開口部2の投影面積部分のエッチングを行う。
【0020】エッチング処理が終了したら、電極5への
電圧印加用の電源50をオフし、ガスバルブ4aを閉じ
る。そして、真空室3aに残留したプロセスガスを十分
排気した後、排気バルブ8aを閉じる。次に、ガスバル
ブ6aを開き不活性ガス導入口6から真空槽3内へ不活
性ガス(例えば窒素)を導入する。真空槽3内への不活
性ガスの導入により、真空槽3内の気圧が大気圧以上な
ると、開口部2に密着していた被加工物1が開口部2か
ら離脱できる状態となる。この状態で、図示しない直動
ガイドでガイドしながらエアシリンダ20により真空槽
3を上昇させる(図2の状態)。このときも真空槽3内
の気圧を大気圧より高くしておけば、大気中の酸素や水
分が、真空槽3内に浸入しにくくなり、電極部5等の水
分吸着や酸化等による汚染が防止される。そして、支点
軸12に取り付けられた図示しない回転アクチュエータ
を駆動させ、支点軸12を中心に弁部10のアーム13
を例えば略90度右回り方向に回転させる。これによ
り、まず弁体11がOリング7に当接し圧縮ばね14が
少したわみ、ストッパ板16がアーム13から離れ、弁
体11はフローティング状態となる。そのため、弁体1
1がOリング7に均一に当たり開口部2は閉じられる
(図1の状態)。すなわち、圧縮ばね14は、弁体11
とアーム13とが反発する方向に力を加え、弁体11と
アーム13とを略平行に保つ。このとき、ストッパ板1
6は、シャフト15が穴13aから抜けることを防止す
る。これにより、弁部10で開口部2を閉じる際には、
弁体11がOリング7に均一に当たり開口部2を確実に
密閉することができる。
【0021】これらの動作において、エッチング処理を
終えてから、弁部10により開口部2が閉じれるまでの
間は、比較的短時間であり、かつ、不活性ガスを導入し
て真空槽3内をほとんど不活性ガスで満たし、真空槽3
内を大気圧以上の高圧力としているため、電極部5の表
面等は大気中の酸素による酸化が防止される。なお、上
記一連の動作の後は、例えば、不活性ガスの導入を続け
真空槽3内を大気圧以上の高圧力にしておくか、もしく
は、不活性ガスの導入を停止し排気バルブ8aを開けて
真空引きするようにすれば、次に新たな被加工物をエッ
チングするまでの間も電極部5等の水分吸着や酸化等に
よる汚染が防止される。続いて、新たな被加工物をエッ
チングする場合には、図1のように被加工物1を所定の
位置に位置決めして置き、上記と同様の手順で処理を行
う。
【0022】なお、エッチング処理後において、弁部1
0により開口部2を閉じる機構としては、図1ないし図
3に示した例の他にも、例えば図4ないし図6に示した
ような機構を採用すれば、同様の作用および効果が得ら
れる。図4ないし図6は、弁部10の変形例を表したも
のである。例えば、図4の機構は、圧縮ばね14やスト
ッパ板16を用いないで弁体11とアーム13との間に
板ばね17を設けたものであり、図5の機構は、圧縮ば
ね14やストッパ板16を用いないで弁体11とアーム
13との間にOリング18を設けたものである。
【0023】また、図6の機構は、弁体11の密着面1
1aと反対側の面に、弁体11を開口部2の面に対して
鉛直方向に変位させる鉛直方向変位手段としての直動ア
クチュエータ19bが設けられ、この直動アクチュエー
タ19bには、水平方向変位手段の一部としての直動ア
ーム19aが設けられ、この直動アーム19aには、水
平方向変位手段の一部としての直動アクチュエータ19
cが設けられている。直動アクチュエータ19bおよび
直動アクチュエータ19cは、例えば、エアシリンダで
あってもよい。
【0024】図6の機構では、直動アクチュエータ19
cの駆動により、直動アーム19aと弁体11とを開口
部2の面に対して水平方向(図6中左方向)に変位させ
る。そして、弁体11が開口部2の真下に位置するとこ
ろで、直動アクチュエータ19cの駆動を止める。次
に、直動アクチュエータ19bを駆動させ、弁体11を
鉛直方向に上昇させる。弁体11の密着面11aがOリ
ング7に密着したら直動アクチュエータ19bの駆動を
止め、開口部2を閉じる。開口部2を開ける場合には、
直動アクチュエータ19bを駆動させ、弁体11を鉛直
方向に下降させる。次に、直動アクチュエータ19cの
駆動により、直動アーム19aと弁体11とを開口部2
の面に対して水平方向(図6中右方向)に変位させ、弁
部10が開口部2の真下に位置しないように弁部10を
退避させる。図4ないし図6に示した機構のものでは、
いずれも弁体11がOリング7に均一に密着するため開
口部2を確実に密閉することができる。
【0025】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、真空槽3の開口部2に被加工物1の一部分を密着さ
せて開口部2を閉じ、真空槽3内を減圧した状態でプロ
セスガスを真空室3aに導入し、電極部5により電界を
発生させてプロセスガスをプラズマ化させてリアクティ
ブイオンを生成し、開口部2を介してリアクティブイオ
ンと被加工物1の一部分とを反応させることにより、被
加工物1に対する局所的なエッチングを行い、被加工物
1を開口部2から離脱させる際には、不活性ガス導入口
6より真空槽3内に不活性ガスを導入し、新たに別の被
加工物の一部分を局所的に真空処理するまでの間は、弁
部10によって開口部2を閉じるようにしたので、大気
中の酸素や水分が、真空槽3内に浸入しにくくなり、電
極部5への酸化や水分吸着が起こりにくくなるためエッ
チングを安定して行うことができる。
【0026】また、本実施の形態によれば、不活性ガス
導入口6より真空室3aに不活性ガスを導入して真空槽
3内の気圧を大気圧以上にした状態で被加工物1の一部
分を開口部2に密着させ開口部2を閉じた後、不活性ガ
ス導入口6よりの真空室3aへの不活性ガス導入を止
め、被加工物1をエッチングするのに適した真空度に達
するまで真空槽3内を減圧し、プロセスガス導入口4か
らプロセスガスを導入し電極部5により電界を発生させ
プロセスガスをプラズマ化させリアクティブイオンを生
成し、開口部2を介してリアクティブイオンと被加工物
1の表面の一部分とを反応させるようにしたので、大気
中の酸素や水分が真空槽内により浸入しにくくなり、真
空処理をより一層安定して行うことができる。
【0027】また、弁体11を支持するためのアーム1
3と、弁体11とアーム13との間に設けられ弁体11
とアーム13とが反発する方向に力を加える圧縮ばね1
4とを有するように弁部を構成するようにしたので、弁
体が開口部に均一に当たり開口部を確実に密閉すること
ができる。
【0028】なお、本発明は、上記実施の形態に限定さ
れるものではなく、種々の変形実施が可能である。例え
ば、上記実施の形態においては、真空処理としてエッチ
ングの場合について説明したが、エッチングだけに限ら
ず、本発明の局所真空処理装置を、スパッタリング(ス
パッタ成膜)、化学気相成長法およびその他の真空処理
にも用いることができる。また、電極部5は、平行平板
型のものに限らず、例えば、誘導結合型やホロカソード
型の他、マイクロ波を真空室3a内に導入するマイクロ
波導入用のアンテナや、マグネットを内蔵したマグネト
ロン型のもの等を用いるようにしてもよい。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし1
1のいずれか1に記載の局所真空処理装置によれば、真
空槽の開口部に被加工物の一部分を密着させて開口部を
閉じ、真空槽内を減圧した状態で、反応種生成部によっ
て反応種を生成し、開口部を介して反応種と被加工物の
一部分とを反応させることにより、被加工物に対する局
所的な真空処理を行い、被加工物を開口部から離脱させ
る際には、不活性ガス導入部により真空槽内に不活性ガ
スを導入し、新たに別の被加工物の一部分を局所的に真
空処理するまでの間は、弁部によって開口部を閉じるよ
うにしたので、大気中の酸素や水分が、真空槽内に浸入
しにくくなり、反応種生成部への酸化や水分吸着が起こ
りにくくなるため真空処理を安定して行うことができる
という効果を奏する。
【0030】特に、請求項2に記載の局所真空処理装置
によれば、不活性ガス導入部より気圧制御空間に不活性
ガスを導入して真空槽内の気圧を大気圧以上にした状態
で被加工物の一部分を開口部に密着させ開口部を閉じた
後、不活性ガス導入部よりの気圧制御空間への不活性ガ
ス導入を止め、被加工物を真空処理するのに適した真空
度に達するまで真空槽内を減圧し、反応種生成部により
反応種を生成し、開口部を介して反応種と被加工物の表
面の一部分とを反応させるようにしたので、大気中の酸
素や水分が真空槽内に浸入しにくくなり、真空処理をよ
り一層安定して行うことができると共に、気圧制御を真
空槽のみで行うようにしたので、構造を簡単化すること
ができ、気圧制御に費やす時間を短縮することができ
る。
【0031】また、請求項6に記載の局所真空処理装置
によれば、弁体を支持するためのアームと、弁体とアー
ムとの間に設けられ弁体とアームとが反発する方向に力
を加えるための伸縮可能な弾性体とを有するよう弁部を
構成したので、弁体が開口部に均一に当たり開口部を確
実に密閉することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る局所真空処理装置
の構成を示す断面図である。
【図2】図1に示した局所真空処理装置において、支点
軸を中心に弁部のアームを略90度左回り方向に回転さ
せて弁体を開口部から離脱させた状態を示す断面図であ
る。
【図3】図2に示した局所真空処理装置において、被加
工物の位置まで真空槽を下降させ、被加工物の表面が開
口部に密着した状態を示す断面図である。
【図4】図1ないし図3中の圧縮ばねやストッパ板を用
いずに、弁体とアームとの間に板ばねを設けた場合の弁
部近傍を表す断面図である。
【図5】図1ないし図3中の圧縮ばねやストッパ板を用
いずに、Oリングを設けた場合の弁部および開口部の近
傍を表す断面図である。
【図6】弁部の変形例の一構造を表す断面図である。
【符号の説明】
1…被加工物、2…開口部、3…真空槽、3a…真空
室、4…プロセスガス導入口、5…電極部、6…不活性
ガス導入口6、7…Oリング、8…排気口、10…弁
部、11…弁体、12…支点軸、13…アーム、14…
圧縮ばね、15…シャフト、16…ストッパ板、17…
板ばね、18…Oリング、19a…直動アーム、19b
…直動アクチュエータ、19c…直動アクチュエータ、
19d…直動ガイド

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工物の一部分に対して局所的に真空
    処理を行う局所真空処理装置であって、 気圧制御が適宜行われる気圧制御空間で、前記被加工物
    の一部分と反応させる反応種を生成する反応種生成部
    と、前記反応種の出口となると共に前記被加工物の一部
    分が密着される開口部と、前記気圧制御空間に不活性ガ
    スを導入する不活性ガス導入部とを有する真空槽と、 前記開口部に密着する密着面が形成された弁体を有し、
    前記開口部の開閉を行う弁部と を備えたことを特徴と
    する局所真空処理装置。
  2. 【請求項2】 前記被加工物に対する局所的な真空処理
    は、前記不活性ガス導入部より前記気圧制御空間に不活
    性ガスを導入して前記真空槽内の気圧を大気圧以上にし
    た状態で前記被加工物の一部分を前記開口部に密着させ
    前記開口部を閉じた後、前記不活性ガス導入部よりの前
    記気圧制御空間への不活性ガス導入を止め、前記被加工
    物を真空処理するのに適した真空度に達するまで前記真
    空槽内を減圧し、前記反応種生成部により前記反応種を
    生成し、前記開口部を介して前記反応種と前記被加工物
    の表面の一部分とを反応させることにより行われること
    を特徴とする請求項1記載の局所真空処理装置。
  3. 【請求項3】 前記被加工物に対する局所的な真空処理
    を行った後、前記不活性ガス導入部より前記気圧制御空
    間に不活性ガスを導入し前記真空槽内の気圧を大気圧以
    上にした状態で、前記被加工物が前記開口部から離脱さ
    れ、前記開口部は開放状態にされることを特徴とする請
    求項2記載の局所真空処理装置。
  4. 【請求項4】 前記弁部は、前記被加工物が離脱され開
    放状態となった前記開口部に、前記弁体の密着面を密着
    させることにより、前記開口部を閉じることを特徴とす
    る請求項3記載の局所真空処理装置。
  5. 【請求項5】 前記被加工物の一部分を前記開口部に密
    着させ前記開口部を閉じる動作は、前記真空槽を前記被
    加工物の位置まで変位させて行うことを特徴とする請求
    項4記載の局所真空処理装置。
  6. 【請求項6】 前記弁部は、前記弁体を支持するための
    アームと、前記弁体と前記アームとの間に設けられ前記
    弁体と前記アームとが反発する方向に力を加えるための
    伸縮可能な弾性体とを有することを特徴とする請求項5
    記載の局所真空処理装置。
  7. 【請求項7】 前記弁体は、前記密着面と反対側の面に
    鉛直方向に棒状のシャフトが設けられていると共に、前
    記アームは、一端部が支点軸によって支持され他端部が
    前記シャフトが挿通される穴を有し、この穴に前記シャ
    フトが抜けないようにするための止具が設けられ、更
    に、前記弾性体は、伸縮可能な圧縮ばねであることを特
    徴とする請求項6記載の局所真空処理装置。
  8. 【請求項8】 前記弁部は、前記支点軸を中心に前記ア
    ームを回転させることにより、前記弁体を前記開口部に
    密着させ前記開口部を閉じる、もしくは、前記弁体を前
    記開口部から離脱させ前記開口部を開くことを特徴とす
    る請求項7記載の局所真空処理装置。
  9. 【請求項9】 前記弁部は、前記弁体を前記開口部の面
    に対して鉛直方向に変位させる鉛直方向変位手段と、こ
    の鉛直方向変位手段を含め前記弁体を前記開口部の面に
    対して水平方向に変位させる水平方向変位手段とを有す
    ることを特徴とする請求項5記載の局所真空処理装置。
  10. 【請求項10】 前記反応種生成部は、前記真空室に反
    応種の原料を導入する原料導入部と、前記真空室に真空
    処理を行うのに適した雰囲気を作り出すための電界を発
    生させる電極部とを有することを特徴とする請求項1記
    載の局所真空処理装置。
  11. 【請求項11】 前記真空処理として、エッチング、ス
    パッタリングまたは化学気相成長法による処理が行われ
    ることを特徴とする請求項1記載の局所真空処理装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004207577A (ja) * 2002-12-26 2004-07-22 Tamura Seisakusho Co Ltd 真空処理装置及び真空処理方法
KR20200117214A (ko) * 2019-04-03 2020-10-14 세메스 주식회사 기판지지 모듈

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JP2004207577A (ja) * 2002-12-26 2004-07-22 Tamura Seisakusho Co Ltd 真空処理装置及び真空処理方法
KR20200117214A (ko) * 2019-04-03 2020-10-14 세메스 주식회사 기판지지 모듈
KR102226270B1 (ko) 2019-04-03 2021-03-09 세메스 주식회사 기판지지 모듈

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