JP3629705B2 - プラズマ処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は,プラズマ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より,例えば気密な処理容器内に形成された処理室内に,例えば上部電極と下部電極とを対向配置すると共に,処理容器の外周に磁石を備えたエッチング装置が提案されている。かかる装置においては,下部電極上に被処理体,例えば半導体ウェハ(以下,「ウェハ」と称する。)を載置した後,処理室内に所定の処理ガスを導入する。次いで,例えば上部電極に対して,例えば13.56MHzのプラズマ生成用高周波電力を印加し,下部電極と上部電極との間にグロー放電を生じさせると共に,この放電により処理ガスを解離させ,プラズマを励起させる。さらに,処理室内は,磁石により所定の磁界が生じているため,プラズマ中の電子がE×Bドリフトを起こし,さらに処理ガスの解離が促進される。また,下部電極には,例えば380kHzのバイアス用高周波電力が印加されているため,プラズマ中の所定の正イオンがウェハの被処理面に効果的に引き込まる。このようにして引き込まれた正イオンは,プラズマ中で生成され,ウェハの表面に吸着している反応種であるラジカル,例えば酸化膜(SiO2膜)に対するエッチングの場合はCF系ラジカルをイオン衝撃により活性化する。そして,この活性化されたラジカルが被エッチング物質と反応することにより,ウェハに対して所定のエッチング処理が施される構成となっている。
【0003】
しかし,プラズマ生成用高周波電力は,上部電極に対して連続発振(以下,「CW」と称する。)されているため,処理室内の電子温度が上昇して処理ガスの解離が過度に進行し,選択比及びエッチングレートが低下するという問題が生じることがある。すなわち,例えば表面にSiO2膜が形成されたSiから成るウェハに対して,例えばC4F8とArとCOとO2とから成る混合ガス(処理ガス)を用いてエッチング処理を施す場合には,電子温度の上昇に伴って,CF4の解離が急激に進み,Fラジカルが多く生成されてしまうことがある。その結果,反応種となるイオンであるCFラジカルや,CF2ラジカルや,CF3ラジカルの生成量が減少し,エッチングレートが低下する場合があった。さらに,Fラジカルがウェハを形成するSi及びウェハの被処理面表面に形成されたレジスト膜をエッチングするため,それらSi及びレジスト膜に対するSiO2の選択比が低下する場合があった。従って,上述の如くCWのプラズマ生成用高周波電力を用いて処理を行う場合,選択比及びエッチングレートなどの向上には,自ずと限界が生じ,特に最近の半導体デバイスの超微細加工においては,その限界の克服が技術的要求項目として挙げられている。
【0004】
さらに,CWのプラズマ生成用高周波電力を用いてエッチング処理を施す場合には,上述した正イオンの入射により,ウェハの被処理面表面に形成されたレジスト膜に正の電荷が生じることがある。その結果,このチャージング現象,すなわちレジスト膜上の正の電荷により,プラズマ中からウェハ表面に対して引き込まれる正イオンの軌道が曲げられていまい,所望の形状,例えば垂直な形状を得られなくなってしまう場合がある。
【0005】
そこで,最近では,パルス制御された,すなわち所定の間隔でオン・オフ制御されたプラズマ生成用高周波電力を,例えば上部電極に対して印加することによって,処理室内にパルスプラズマを励起し,そのパルスプラズマによって被処理体の処理を行う技術が提案されている。かかる技術により,処理室内に間欠的なパルスプラズマが励起されるため,処理室内の電子温度の上昇を抑制することができ,かつ処理ガスを任意の速度で解離させることが可能となるため,選択比やエッチングレートなどを向上させることができる。
【0006】
また,発明者らの知見によれば,パルス制御されたプラズマ生成用高周波電力を用いた場合には,特にそのパルスのオフ時に生成されるアフターグロープラズマによって負イオンのみが生成され,この負イオンによりレジスト膜に生じた正の電荷が解消される。この負イオンを多く生成させるガスをしては,例えばSF6,Cl2等が知られており,SF6は例えばポリシリコン膜に対するエッチングプロセスに,またCl2は例えばAl膜に対するエッチングプロセスに使用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,処理時には,プラズマ生成用高周波電力のパルスのオン・オフに伴って,いわゆるプラズマ回路(等価回路)のインピーダンスが短時間で急激に変化することがある。従って,下部電極に印加されるバイアス用高周波電力のバイアス用高周波電力用の整合回路が,プラズマ生成用高周波電力のパルスのオン・オフの変化に追従することができず,いわゆる反射波を緩和することが困難になるという問題が生じることがある。その結果,励起されたプラズマ中の正イオン等を被処理体の被処理面に効果的に引き込むことができず,均一な処理を被処理体に施すことが困難となる場合がある。
【0008】
本発明は,従来のプラズマ処理装置が有する上記のような問題点に鑑みて成されたものであり,プラズマ生成用高周波電力にパルス制御された高周波電力を用いる場合に,バイアス用高周波電力のマッチングを所望の状態で合わせることが可能な,新規かつ改良されたプラズマ処理装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は,処理室内に少なくとも1つの電極を配置し,処理室内に処理ガスを導入すると共に,電極に対して高周波電力を印加して,処理室内に配置された被処理体に対して所定のプラズマ処理を施すプラズマ処理装置に適用されるものである。そして,上記課題を解決するため,本発明によれば,電極には,パルス制御されたプラズマ生成用高周波電力と,プラズマ生成用高周波電力の周波数よりも低い周波数のバイアス用高周波電力とが,それそれに対応する整合器を介して印加されると共に,バイアス用高周波電力用の整合器は,並列に接続されたプラズマ生成用高周波電力のパルスのオン時に対応する第1整合回路と,プラズマ生成用高周波電力のパルスのオフ時に対応する第2整合回路とから構成され,第1整合回路及び第2整合回路は,プラズマ生成用高周波電力のパルスのオン・オフによってそれぞれ切り替えられることを特徴としている。
【0010】
かかる構成によれば,上述したプラズマ回路のインピーダンスの変化,すなわちプラズマ生成用高周波電力のパルスのオン・オフ時のインピーダンスの変化に対応して,バイアス用高周波電力用の第1整合回路と第2整合回路とが切り替えられるため,常時所望の状態でバイアス用高周波電力のマッチングを合わせることができる。その結果,被処理体の被処理面に対して正イオンを所望の状態で効果的に引き込むことができ,高選択比かつ高エッチングレートで均一な処理を施すことができる。
【0011】
また,請求項2に記載の発明は,バイアス用高周波電力は,連続発振される高周波電力であることを特徴としている。かかる構成によれば,CWのバイアス用高周波電力が電極に印加されるため,例えばプラズマ生成用高周波電力が数十μsec以下または数百μsce以上の間隔でパルス制御される場合には,いわゆるアフターグロー時を含めてプラズマ生成用高周波電力のみにより励起されたプラズマ中の正イオンを,常時効果的に被処理体に引き込むことができる。また,例えばプラズマ生成用高周波電力が数十μsec〜数百μsceの間隔でパルス制御される場合は,そのパルスのオフ時にはバイアス用高周波電力によりプラズマが励起され,かつそのバイアス用高周波電力によりプラズマ中の正イオンが効果的に被処理体に引き込むことができる。その結果,被処理体に対して,さらに高エッチングレートでの処理を施すことができる。
【0012】
さらに,請求項3に記載の発明は,バイアス用高周波電力は,パルス制御された高周波電力であることを特徴としている。かかる構成によれば,パルス制御されたバイアス用高周波電力が電極に印加されるため,バイアス用高周波電力のパルスのオン時には,上述したCWのバイアス用高周波電力と同様に,プラズマ中の正イオンを被処理体の被処理面に効果的に引き込むことができる。また,バイアス用高周波電力のパルスのオフ時には,例えば被処理体にコンタクトホールを形成する場合,そのコンタクトホール内に正イオンよりもラジカルを相対的に多く進入させることができる。その結果,正イオンがコンタクトホール内の被エッチング面を直接叩くことによって起こるエッチングストップを,効果的に防止することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照しながら,本発明にかかるプラズマ処理装置をエッチング装置に適用した,実施の形態について詳細に説明する。図1に示したエッチング装置100には,導電性素材,例えば表面が陽極酸化処理されたアルミニウムから成る閉塞自在な略円筒形状の処理容器102内に,処理室104が形成されていると共に,処理容器102は接地線106により接地されている。また,処理室104の底部には,絶縁性素材,例えばセラミックスから成る絶縁支持板108が設けられている。そして,この絶縁支持板108の上部に,被処理体,例えば表面にSiO2膜が形成されたSiから成るウェハWを載置すると共に,下部電極となるサセプタ110が配置されている。
【0014】
このサセプタ110は,導電性素材,例えば表面が陽極酸化処理されたアルミニウムから成る略円筒形状であり,絶縁支持板108及び処理容器102の底部を遊貫する昇降軸112によって支持されている。また,昇降軸112は,処理容器102外部に設置されている駆動モータM114によって上下動自在である。従って,この駆動モータM114の作動により,サセプタ110は,図1中の矢印方向に上下動自在に移動可能な構成となっている。さらに,サセプタ110と絶縁支持板108との間には,昇降軸112の外方を囲むように伸縮自在な気密部材であるベローズ116が設けられており,処理室104内を気密に保つように構成されている。
【0015】
また,サセプタ110の内部には,不図示の温度調節機構,例えばセラミックヒータや冷媒循環路が設けられていると共に,不図示の温度センサが設けられている。従って,処理時には,サセプタ110を介してウェハWを所定の温度,例えば25℃に維持するように構成されている。
【0016】
さらに,サセプタ110上には,ウェハWを吸着保持するための静電チャック118が設けられている。この静電チャック118は,導電性の薄膜118aを例えばポリイミド系の樹脂118bによって上下から挟持した構成となっている。そして,処理容器102外部に設置された高圧直流電源120から所定の高電圧,例えば1.5〜2.0kVの電圧を薄膜118aに印加すると,クーロン力によりウェハWが静電チャック118の上面に吸着,保持される構成となっている。
【0017】
また,静電チャック118の外周で,かつサセプタ110の周縁を囲む位置には,絶縁性素材,例えば石英から成る略環状のフォーカスリング122が設けられている。従って,このフォーカスリング122により,プラズマ中のエッチャントイオンを効果的にウェハWに入射させることができる。
【0018】
一方,処理室104の上部には,例えばセラミックスから成る略環状の絶縁支持材124を介して,導電性材料,例えばアルミニウムから成る略円盤状の上部電極支持部材126が設けられていると共に,この上部電極支持部材126は,接地線128によって接地されている。また,上部電極支持部材126の下面には,導電性材料,例えば単結晶シリコンから成る略円盤状の上部電極130が密着して取り付けられている。この上部電極130は,サセプタ110と対向する位置に配置されている。さらに,上部電極130の周縁には,絶縁性材料,例えば石英から成る略環状のシールドリング132が取り付けられており,このシールドリング132によって,プラズマの拡散を防止し,プラズマ生成空間に所望の高密度プラズマを励起させることができる。
【0019】
また,上部電極支持部材126と上部電極130との間には,中空部134が形成されていると共に,この中空部134には,ガス導入管136が接続されている。さらに,ガス導入管136には,バルブ138及び流量調節器MFC140を介して,ガス供給源142が接続されている。また,上部電極130には,中空部134と処理室104とを連通する貫通孔130aが設けられている。従って,ガス供給源142から供給される所定の処理ガス,例えばCF2とO2とSF6とBCl3とから成る混合ガスは,ガス導入管136を介して,一旦中空部134内に導入された後,貫通孔130aからウェハWの被処理面に均一に吐出される構成となっている。
【0020】
また,処理容器102の下方側壁には,処理室104内の排ガスを排気するための排気管144が接続されていると共に,この排気管144には,真空引き機構P146が接続されている。従って,処理時には,真空引き機構P146を作動させることにより,処理室104内を所定の減圧雰囲気,例えば10mTorrの減圧度にまで真空引きすることができる。また,排気管144と処理室104とが連通する部分には,パンチング板から成る排気板148が設けられているため,処理室104内の排ガスを均一に排気することができる。
【0021】
また,処理容器102の外部側壁の所定位置には,処理室104内に所定の磁界を形成させるための,コイル150が配置されている。従って,処理時には,このコイル150から発生した磁界によってプラズマ中の電子がE×Bドリフトを起こし,この電子の衝突により処理ガスの解離がより一層促進され,プラズマ密度を向上させることができる。
【0022】
次に,本実施の形態にかかる高周波電力の印加構成について説明する。本実施の形態においては,サセプタ110に対して,プラズマ生成用高周波電力とバイアス用高周波電力とが印加されるように構成されている。すなわち,サセプタ110には,給電経路152が接続されていると共に,この給電経路152には,第1分岐経路154と第2分岐経路156とが接続されている。第1分岐経路154には,整合回路から成る整合器158,後述のプラズマ生成用高周波電力のパルスのオン・オフを検出するための検出器160を介して,第1高周波電源162が接続されている。
【0023】
一方,第2分岐経路156には,整合器163が接続されていると共に,この整合器163は,上記パルスのオン・オフにそれぞれ対応する第1整合回路164と第2整合回路166とが並列に接続される構成となっている。さらに,整合器163の第1整合回路164及び第2整合回路166には,これら第1整合回路164と第2整合回路166とを,上記パルスのオン・オフに基づいて切り替えるスイッチング回路168が接続されていると共に,このスイッチング回路168には,第2高周波電源170が接続されている。また,スイッチング回路168には,このスイッチング回路168を制御するための制御器172が接続されていると共にこの制御器172には,検出器160が接続されている。
【0024】
そして,処理時には,第1高周波電源162からパルス制御,例えば数十msec以下の間隔でオン・オフするパルス制御されたプラズマ生成用高周波電力,例えば13.56MHzの高周波電力が,検出器160,整合器158,分岐経路154及び給電経路152を介してサセプタ110に印加される構成となっている。このように,所望の状態でパルス制御されたプラズマ生成用高周波電力がサセプタ110に印加されると,パルスのオン時に上昇した電子温度が,オフ時に緩和されるため,結果的に電子温度の上昇を抑制することができる。そして,この電子温度の上昇の抑制によって反応ガスの過度の解離を抑えることができるため,結果的に対下地,対レジスト膜に対する選択比の向上を図ることができると共に,高エッチングレートでかつ均一な処理をウェハWに施すことができる。また,プラズマ生成用高周波電力のパルスのオフ時には,特にCl2,SF6については,アフターグロープラズマの発生により負イオンが生じ,正イオンによってウェハWの被処理面に形成されたレジスト膜に生じた正の電荷が解消されるため,この負イオンによってプラズマ中からウェハWの表面に引き込まれる正イオンの軌道が曲げられることなく,被処理面対して垂直に入射させることができる。
【0025】
また,第2高周波電源170からは,CWまたはパルス制御されたバイアス用高周波電力,例えば380kHzの高周波電力が,スイッチング回路168,第1整合回路164または第2整合回路166,分岐経路156及び給電経路152を介してサセプタ110に印加される構成となっている。この際,第1整合回路164と第2整合回路166とは,プラズマ生成用高周波電力のパルスのオン・オフに基づいて,スイッチング回路168により切り替えられる構成となっている。すなわち,まずプラズマ生成用高周波電力のパルスのオンまたはオフを検出器160によって検出し,このパルスのオン・オフ情報を制御器172に伝達する。次いで,制御器172は,パルスのオン・オフ情報に基づいてスイッチング回路168を制御し,図2に示したように,パルスのオン時には第1整合回路164のみが作動するように,またパルスのオフ時には第2整合回路166のみが作動するように切り替える構成となっている。
【0026】
従って,プラズマ生成用高周波電力のパルスのオン・オフによって,プラズマ回路のインピーダンスが変化した場合でも,バイアス用高周波電力のマッチングを所望の状態で合わせることができる。その結果,励起されたプラズマ中の正イオンを常時所望の状態でウェハWの被処理面に引き込むことができる。
【0027】
また,バイアス用高周波電力がCWであり,かつプラズマ生成用高周波電力が例えば数十μsec以下または数百μsce以上の間隔でパルス制御される場合には,CF系ラジカルを所望の状態にコントロールすることができる。また,バイアス用高周波電力がCWであり,かつプラズマ生成用高周波電力が例えば十μsec〜数百μsce間隔でパルス制御される場合には,プラズマ生成用高周波電力のパルスのオン時には,そのプラズマ生成用高周波電力によって励起されたプラズマを,またプラズマ生成用高周波電力のオフ時には,バイアス用高周波電力によって励起されたプラズマを効果的にウェハWに引き込むことができる。従って,上記いずれの場合でも,常時プラズマ中のイオンをウェハWに引き込むことができ,エッチングレートを向上させることができる。
【0028】
また,バイアス用高周波電力もパルス制御する場合には,そのパルスのオン時には,上述したCWのバイアス用高周波電力と同様にエッチャントイオンを効果的にウェハWに引き込むことができる。また,バイアス用高周波電力のパルスのオフ時には,例えばウェハWの被処理面にコンタクトホールを形成する場合,そのコンタクトホール内にプラズマ中のラジカルを進入させることができる。ところで,バイアス用高周波電力をCWとした場合には,プラズマ中の正イオンが随時コンタクトホール内に引き込まれ,そのコンタクトホール内の反応生成物が随時外部に吹き出すため,ラジカルがコンタクトホール内に進入し難くなる場合がある。そして,そのコンタクトホール内にラジカルが進入し難くなった場合,引き込まれた正イオンが直接被エッチング面を叩いてしまうため,その被エッチング面が変質して,エッチングが進行しなくなるいわゆるエッチングストップを起こす場合がある。そこで,バイアス用高周波電力をパルス制御することにより,上述したエッチングストップを起こしやすいコンタクトホールに対するエッチングを,非常に効率的に行うことができる。
【0029】
以上,本発明の好適な実施の一形態について,添付図面を参照しながら説明したが,本発明はかかる構成に限定されない。特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇において,当業者であれば,各種変更例及び修正例に相当し得るものであり,それら変更例及び修正例についても本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0030】
例えば,上記実施の形態において,プラズマ生成用高周波電力とバイアス用高周波電力とをサセプタ110に印加する構成を例に挙げて説明したが,本発明はかかる構成に限定されるものではなく,上部電極にプラズマ生成用高周波電力を印加し,サセプタにバイアス用高周波電力を印加する構成としても実施可能である。
【0031】
また,上記実施の形態において,プラズマ生成用高周波電力とバイアス用高周波電力とを,給電経路152を介してサセプタ110に印加する構成を例に挙げて説明したが,本発明はかかる構成に限定されるものではなく,それぞれ別々の給電手段を通じてサセプタに印加する構成としてもよい。
【0032】
さらに,上記実施の形態において,プラズマ生成用高周波電力のパルスのオン・オフを検出器160によって検出する構成を例に挙げて説明したが,本発明はかかる構成に限定されるものではなく,制御器によって,プラズマ生成用高周波電力を供給する高周波電源から直接パルスのオン・オフを検出する構成としてもよい。
【0033】
さらにまた,上記実施の形態において,処理容器102の外部側壁にコイル150を設けた構成を例に挙げて説明したが,本発明はかかる構成に限定されるものではなく,特に磁界発生手段を備えない構成であっても,本発明は実施可能である。
【0034】
また,上記実施の形態において,ウェハWに対してエッチング処理を施す例を挙げて説明したが,本発明はかかる構成に限定されるものではなく,被処理体としてLCD用ガラス基板を用いることができると共に,本発明は各種プラズマ処理に対しても適用することができる。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば,バイアス用高周波電力用の整合器を,プラズマ生成用高周波電力のパルスのオン・オフにそれぞれ対応する第1整合回路と第2整合回路とから構成すると共に,そのパルスのオン・オフに基づいて第1整合回路と第2整合回路とを切り替える構成とした。従って,プラズマ生成用高周波電力のパルスのオン時またはオフ時のいずれの場合においても,所望の状態でバイアス用高周波電力のマッチングを合わせることができる。その結果,被処理体に対して,高選択比かつ高エッチングレートで均一なプラズマ処理を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用可能なエッチング装置を示した概略的な断面図である。
【図2】図1に示した整合回路の切り替えを説明するための説明図である。
【符号の説明】
100 エッチング装置
102 処理容器
104 処理室
110 サセプタ
130 上部電極
158,163 整合器
160 検出器
162 第1高周波電源
164 第1整合回路
166 第2整合回路
168 スイッチング回路
170 第2高周波電源
172 制御器
Claims (3)
- 処理室内に少なくとも1つの電極を配置し,前記処理室内に処理ガスを導入すると共に,前記電極に対して高周波電力を印加して,前記処理室内に配置された被処理体に対して所定のプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において,
前記電極には,パルス制御されたプラズマ生成用高周波電力と,前記プラズマ生成用高周波電力の周波数よりも低い周波数のバイアス用高周波電力とが,それそれに対応する整合器を介して印加され,
前記バイアス用高周波電力用の前記整合器は,並列に接続された前記プラズマ生成用高周波電力のパルスのオン時に対応する第1整合回路と,前記プラズマ生成用高周波電力のパルスのオフ時に対応する第2整合回路とから構成され,
前記第1整合回路及び前記第2整合回路は,前記プラズマ生成用高周波電力のパルスのオン・オフによってそれぞれ切り替えられることを特徴とする,プラズマ処理装置。 - 前記バイアス用高周波電力は,連続発振される高周波電力であることを特徴とする,請求項1に記載のプラズマ処理装置。
- 前記バイアス用高周波電力は,パルス制御された高周波電力であることを特徴とする,請求項1に記載のプラズマ処理装置。
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