JP2000310620A - 清浄度の評価を付した金属材料 - Google Patents

清浄度の評価を付した金属材料

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JP2000310620A
JP2000310620A JP11119789A JP11978999A JP2000310620A JP 2000310620 A JP2000310620 A JP 2000310620A JP 11119789 A JP11119789 A JP 11119789A JP 11978999 A JP11978999 A JP 11978999A JP 2000310620 A JP2000310620 A JP 2000310620A
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metallic
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cleanliness
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Yoshiyuki Kato
恵之 加藤
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2291/00Indexing codes associated with group G01N29/00
    • G01N2291/04Wave modes and trajectories
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    • G01N2291/00Indexing codes associated with group G01N29/00
    • G01N2291/26Scanned objects
    • G01N2291/269Various geometry objects
    • G01N2291/2696Wheels, Gears, Bearings

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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 最近の冶金技術の向上による鋼などの金属材
料の清浄度の大幅な改善に対応し、信頼できる清浄度の
評価が付された金属材料を提供することを課題とする。 【解決手段】 金属材料の所定部分に設定したn個の検
査部位毎の超音波探傷法により走査・検出した最大非金
属介在物径データaj (j=1,n)から下記式(1)
および(1’)により算出の該金属材料全体中の推定最
大非金属介在物径amax に基づき清浄度の評価を付した
金属材料とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、清浄度の評価を付
した金属材料に関するものである。より詳しくは、超音
波探傷法により、検査対象の金属材料の所定の検査部位
を走査して、そこに含まれる非金属介在物のデータを取
り、これらのデータから所定の式により当該金属材料全
体中の推定最大非金属介在物径を算出して、この推定最
大非金属介在物径に基づき清浄度の評価を付した金属材
料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近の冶金技術の向上から、鋼などの金
属材料の清浄度が大幅に改善され、20ミクロンを越え
る中型〜大型の金属材料中非金属介在物は一段と少なく
なり、かつ、金属材料中非金属介在物の大きさも小さく
なっている。このような中で、偶発的に、あるいはきわ
めて低い確率で発生する大型介在物の存在が重要な問題
となっている。
【0003】ところが、本発明の如き、最大介在物径を
意識して清浄度の評価を付した金属材料は従来提供され
ていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
高清浄度の金属材料を原料としてこれを加工する業界に
おいては、原料金属材料の高清浄度を前提として厳しい
加工工程が設計されるが、原料金属材料の清浄度にバラ
ツキがあると、不良品の多発など、生産性の大幅な低下
を招く。
【0005】例えば、高負荷のかかるベアリング鋼、ば
ね鋼、駆動力伝達シャフト用鋼、ギア−用鋼などではあ
る大きさ以上の介在物の存在で早期破損が発生する。こ
のため、このような業界においては、原料金属材料の高
清浄度の評価の付された、あるいは、一定の高清浄度が
ある程度保証された原料金属材料製品の提供が要望され
ている。
【0006】そこで、本発明者は、最近の冶金技術の向
上による鋼などの金属材料の清浄度の大幅な改善に対応
し、清浄度の評価を付した金属材料を提供せんと企図し
たものである。
【0007】まず本発明者は、ある金属材料に含まれる
最大介在物径が当該金属材料の基本的加工性能を決定付
けるものと考えた。
【0008】しかし、1kg〜2tのロットあるいはそ
れ以上(例えば2〜200t)というようなロットの大
きい金属材料中の最大介在物径を特定することは、従来
からの光学顕微鏡による方法などによってはきわめて困
難である。
【0009】そこで本発明者は、ある金属材料全体中の
最大介在物径を精度良く推定することによって、清浄度
の評価を付した金属材料を提供することに想到したもの
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解
決する手段を提供するものであり、その要旨は特許請求
の範囲に記載の通りである。以下、詳述する。
【0011】本願請求項1に記載の発明は、「金属材料
の所定部分に設定したn個の検査部位毎の超音波探傷法
により走査・検出した最大非金属介在物径データa
j (j=1,n)から下記式(1)および(1’)によ
り算出の該金属材料全体中の推定最大非金属介在物径a
max に基づき清浄度の評価を付したことを特徴とする金
属材料。」である。 [式1] 最大非金属介在物径aj (j=1,n)と基
準化変数yj ( j=1,n)の一次回帰式 a=ty+u・・・・・・・・・・・(1) ただし、n=検査回数 基準化変数yj =−ln[ −ln{j/(n+1)}] (j=1,
n) t=回帰係数 u=定数 [式1’]金属材料全体中の推定最大非金属介在物径a
max の算出式(回帰式) amax =t×ymax +u・・・・・・・・・・(1’) Vo =検査基準体積(mm3 ) V=予測を行う体積(mm3 ) T(再帰期間)=(V+Vo )/Vomax (基準化変数)=−ln[ −ln{(T−1)/
T}] まず本発明者は、種々の研究の結果、20ミクロンを越
える金属材料中非金属介在物が一段と少なくなり、か
つ、大きさも小さくなっている状況で、偶発的に、ある
いはきわめて低い確率で発生する大型介在物を検出する
ことは、実際上、顕微鏡観察による方法では到底困難で
あるとの結論に至った。このような大型介在物は被検面
に現れるとは限らず、むしろ隠れて観察されない場合が
多いものと考えられた。
【0012】このため、顕微鏡観察による方法を利用し
て、十分に信頼できる清浄度の評価が付された大量の金
属材料を得ようとすることは、実際上適当ではないと考
えられた。
【0013】そこで本発明者は種々検討の結果、まず超
音波探傷法、とくに高周波焦点型装置を利用することに
想到したものである。超音波探傷法は基本的に非破壊検
査法であり、ラフな試料調整大体積検査,迅速検査とい
った利点が期待できるものであった。
【0014】この超音波探傷法を基本的に採用したこと
により、従来の1000倍から数万倍の体積の、信頼に
足る清浄度を評価した金属材料を得ることができる。
【0015】また、本発明の次の特徴は、金属材料の所
定部分に、超音波探傷するn個の検査部位を設定される
点にある。
【0016】検査部位の設定は、例えば、図1に示すよ
うに、金属材料、例えば連続鋳造鋼片のトップ、ミド
ル、ボトムに設定するなど、金属材料の性質に合わせて
大型非金属介在物の発生しやすい部位に設定する。設定
した検査部位からは同じ形状の試験片を複数個(例えば
3個)採取することが好ましい。これにより、全部位を
効率的に検査することができるのである。また、金属材
料、例えば連続鋳造鋼片のトップ、ミドル、ボトムの全
部位に検査部位(検査試料)を設定すれば、鋳造の初
期、中期、末期に対応する部位を検査することができ
る。
【0017】検査部位(検査試料)毎の超音波探傷によ
り走査する面積は、例えば、最大面積700×700m
2 から最小面積1.0×1.0mm2 といった範囲が
可能である。また、探傷深さは、0.1mmから5mm
程度が通常である(平均深さ約1mm)。
【0018】よって、本発明の金属材料における常用走
査面積を(20〜100mm)×(20〜100mm)
=400〜10000mm2 /個とし、検査部位(検査
試料)数n=30〜60個とすると、チャージあたりの
走査検査面積は12000〜600000mm2 /チャ
ージ、深さを考慮して体積換算(×100倍・層)を求
めると、1.2×106〜60×106mm3 /チャージと
なる。したがって、例えば、光学顕微鏡では多くても検
査面積は1000mm2 /チャージであるが、これに比
べて千〜数万倍の検査を実施したことになるのである。
【0019】次に本発明では、上記各検査部位毎の最大
非金属介在物径aj (j=1,n)を検出する。最大非
金属介在物径aj の検出方法には、個々に異なった部位
からn個検査する方法、1ケの大きい試片を分割する方
法などがある。
【0020】各検査部位又は検査試料における最大非金
属介在物径aj (j=1,n)を求める方法としては、
超音波波高データ同士を比較して超音波波高データの最
大値を求め、この超音波波高データの最大値から換算し
て最大非金属介在物径を求める方法と、超音波波高デー
タを換算して非金属介在物径データDi を算出し、非金
属介在物径データDi 中から最大非金属介在物径を求め
る方法の、いずれの方法でもよい。
【0021】次に、このようにして検出した各検査部位
毎の最大非金属介在物径aj (j=1,n)から上記式
(1)および(1’)により被検対象金属材料中の推定
最大非金属介在物径amax を算出する。
【0022】この式は鋼中の介在物を酸溶解で抽出し、
あるいは削り込んで顕微鏡で観察して寸法を求めたもの
であり、超音波波高と直径を対応させることによって、
被検対象金属材料の一部のデータから被検対象金属材料
全体中の最大非金属介在物径amax を極めて精度良く推
定することに成功したものである。
【0023】しかして、本発明の金属材料には、このよ
うにして求めた推定最大非金属介在物径に基づいて、例
えば、次のような評価を付される。
【0024】
【表1】
【0025】本願請求項2に記載の発明は、「金属材料
の所定部分に設定したn個の検査部位毎の非金属介在物
からの超音波反射波の最大値データIj (j=1,n)
から下記式(2)および(2’)により算出の該金属材
料全体中の推定最大超音波反射波高Imax から求めた推
定最大非金属介在物径に基づき清浄度の評価を付したこ
とを特徴とする金属材料。」である。 [式2]最大非金属介在物からの超音波反射波高データ
j (j=1,n)と基準化変数yj ( j=1,n)の
一次回帰式 I=ty+u・・・・・・・・・・・・・・(2) ただし、 n=検査回数 基準化変数yj =−ln[ −ln{j/(n+1)}] (j=1,
n) t=回帰係数 u=定数 [式2’]金属材料全体中の推定最大非金属介在物から
の超音波反射波高データImax の算出式 Imax =t×ymax +u・・・・・・・・・・(2’) Vo =検査基準体積(mm3 ) V=予測を行う体積(mm3 ) T(再帰期間)=(V+Vo )/Vomax (基準化変数)=−ln[ −ln{(T−1)/
T}] 上記のように、非金属介在物径と非金属介在物からの超
音波反射波高データとの間には相関関係があるため、ま
ず非金属介在物からの超音波反射波高データから、上記
式により被検対象金属中の推定最大非金属介在物からの
超音波反射波高データImax を算出し、次いで、該推定
最大超音波反射波高データImax から推定最大非金属介
在物径を換算して求める手順としても良いのである。
【0026】本願請求項3に記載の発明は、「金属材料
の所定部分に設定したn個の検査部位の数nが20以上
であることを特徴とする請求項1または2のいずれかに
記載の金属材料。」である。
【0027】検査部位の数nについては、デ−タのばら
つきの少ない金属材料についてはn=20以上で信頼性
のある評価が得られ、統計計算的には、一般的にn=3
0〜60が好ましい。なお、上限は作業負担などを考慮
して定めることができる。
【0028】本発明の金属材料としては、Mg合金、A
l合金、Ti合金、Cr合金、Fe合金、Co合金、N
i合金、Cu合金、Zn合金、Ag合金、An合金をは
じめとする各種金属材料が広く挙げられるが、好適なも
のとしてFe合金、Ni合金などが挙げられ、特に好適
なものとして金属材料がAl≧0.005wt%含有の
高清浄度鋼などが挙げられる。
【0029】すなわち、本願請求項4に記載の発明は、
「金属材料がAl≧0.005wt%含有の高清浄度鋼
であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記
載の金属材料。」である。
【0030】金属材料がAl≧0.005wt%含有の
高清浄度鋼である場合は、アルミキルド鋼等、気泡を抑
えたり、介在物の元となる酸素を下げるため、脱酸を意
図してアルミを添加した鋼種あるいは合金を対象とす
る。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳細に説明する。な
お実施例は鋼材によるもので示すが、本発明の金属材料
はこれに限定されるものではない。
【0032】〔実施例1〕 1.被検対象金属材料およびその処理 被検対象金属材料として、連続鋳造法により製造した、
チャージ当たり165tの高炭素Cr軸受鋼(棒管用)
を圧延した丸棒状鋼片から採取した9個の部位の試料を
用い、以下のようにして、清浄度の評価を付した本発明
実施例の金属材料を製造した。
【0033】図1に示すように、前記丸棒状鋼片に示す
〜の部分に、それぞれ3か所又は4か所の検査部位
を設定し、圧鍛比9で圧鍛して、各検査部位から70×
70×12mmの試験片計30個を切り出した。次に、
各試験片の表面に湿式研磨を実施し、Rmax≦ 4.0μm 以
下とした。このようにして70×70×12mmの試験
片を得、70×70mm面を走査面とした。 2.検査データの採取 上記のように処理した各試験片について、走査面の外周
4mmを除く62×62mmの部分を測定部分とし、探
傷試験は深さ約1.5mmの所で深さ方向で約1.0m
mの間に存在する介在物について実施した。探触子が基
準面積相当部を走査するときに超音波探傷を行い、その
反射波高を測定してさらに反射強度距離補正係数により
補正を加え(図3)データとして記録した。超音波探傷
には、焦点型探触子を用い、50〜125MHzの条件
で走査した。図4に、超音波探傷時の模式図を示す。
【0034】各々の検査試料からの超音波反射波高値を
大きい順に5個まで個別評価し、同時に<介在物反射波
高値(%)、検出位置(x、y、z座標)、反射波特性
(波形反転有無−すなわち空洞/介在物識別)>の組合
せデータとして求めた。その結果を表2に示す。
【0035】
【表2】
【0036】実際にはCスコープ画像を分割指定し、 ス
タートポイントを指定して走査した。計算後ワークシー
ト作成し、メモリーに読込んだ。 5個のデータ採取数は
試験後測定値の異常有無を確認し最適値を取捨選択して
解を求めるための予備データを含むものである。
【0037】各検査部位毎に最適値を取捨選択し、各検
査部位毎の最大反射波高値を選択した。
【0038】次いで、各検査部位毎の最大反射波高値か
ら、検量線(介在物反射波高値−介在物直径の関係)に
より最大非金属介在物径aj(j=1,n)を求めた。 3.被検対象金属材料中の最大非金属介在物径の推定 上記のようにして求めた、30個の各試験片(検査部
位)毎の最大非金属介在物径aj (j=1,n)から推
定最大非金属介在物径amax を求めた。
【0039】まず表面波エコーや空洞波形など異常値を
除外して求めた各試験片(検査部位)毎の最適な最大反
射波高値と検量線により求めた最大非金属介在物径aを
最小値から順に並べ、小さい順にa1 、a2 、・・・a
j と定義した。
【0040】ここで試料の順位を表わす1、2、・・・
jを対数で2回計算したものが、[式1]但し書きにあ
る基準化変数yjである。このj、aj 、yjの一例が表
3である。介在物径を横軸にとり、この基準化変数を縦
軸とし、介在物径の小さいもの(即ちa1 )から順にプ
ロットしたものが図5の●印である。そしてこの●を一
次回帰したものが図5の右側の右上がりの直線である。
【0041】
【表3】
【0042】ここで超音波探傷試験による各試験片内の
最大介在物を小さい順に並べている。極値確率用紙に印
すと図5のように表され、縦軸の基準化変数yは、試料
の累積分布(確率)を2回対数をとり、直線化すること
で求められる。ある体積Vに対し、その領域内に含まれ
る最大径介在物amax を予測するには、先に求められた
基準化変数yの直線に基づき、その体積Vに相当する縦
軸(基準化変数)の値から、対応する介在物径を求めれ
ば良い。予測を行う体積Vに対する基準化変数であるy
maxは、再帰期間T(=(V+V0)/V0)から求める
ことができる。すなわち、この換算式が[式1’]で、
[式1’]但し書きにあるT(再帰期間)で予測したい
その体積Vに相当する縦軸(基準化変数)の値を求めれ
ば良い。
【0043】例えば図5の場合、予測したい体積27万
mm3 に対し、右側の右上がりの直線が示す最大介在物
径は30.3μmとなる。体積27万mm3 は重量に換
算すると2120gになる。また超音波探傷で厚さ1.
0mm程度を測定したものとみなすと、520mm四方
の面内に存在する最大介在物径を推定したことになる。
再帰期間Tは、この場合求められる介在物径に等しいか
それよりも大きい数値が見出されるに要する平均の観測
回数を与えるものである。 4.被検対象金属材料の清浄度の評価 被検対象金属材料の清浄度の評価は、推定最大介在物
径:amax 、検査基準体積:V0 mm3 、予測を行う体
積:Vmm3 として与えることができる。
【0044】本実施例1では、被検対象金属材料である
丸棒状鋼塊の清浄度の評価は、推定最大介在物径:a
max =30.3μm、検査基準体積:Vo =3800m
3 、予測を行う体積:V=270000mm3 となっ
た。
【0045】以上のようにして推定最大介在物径の評価
が付された高炭素Cr軸受鋼を得た。
【0046】以上の高炭素Cr軸受鋼を、酸溶解抽出に
よる介在物調査を行ったところ、最大介在物径は35.
0μmであり、本発明の金属材料の評価の精度の高さが
実証された。
【0047】〔実施例2〕ばね鋼(JIS鋼種 SUP
10)を電気炉で150ton溶解した。これをRH脱
ガス後連続鋳造で断面が380×450mmの鋳片(ブ
ルーム)に鋳造した。そして分塊圧延しφ167mmで
重量が2tonのビレットを得た。このビレットから試
料を切出し、上述の実施例1と同様にして、試料調整、
超音波探傷、評価を行ったところ、このバネ加工に供し
た圧延材約2ton中に存在し得る最大介在物径は63
μmであると推定された。
【0048】次に、このビレットを圧延し、φ5の弁バ
ネに加工した。このバネを使用試験したところ、使用中
に破断したので、破断部を調査すると60μm介在物が
確認された。
【0049】〔実施例3〕超音波探傷法により超音波反
射波の最大値データIj(j=1,n)を得て、[式
2]および[式2’]により清浄度の評価をした以外
は、実施例1と同様の条件で、推定最大介在物径の評価
が付された高炭素Cr軸受鋼を得た。
【0050】〔実施例4〕JIS SCM鋼(Al=
0.025%)を用いた以外は、実施例1に準じて求め
られた推定最大非金属介在物径、および各試料片を酸溶
解して得られた介在物の最大径の実測値を、以下に示
す。
【0051】
【表4】
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、高精度の、高い信頼性
を持った清浄度評価を付した金属材料を提供することが
できる。
【0053】また、最近の鋼などの金属材料の清浄度の
大幅な向上に対応し、一段と要望が強くなっている清浄
度の評価を付した金属材料を提供するものであり、当業
界のニーズに答える極めて有用な発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】被検対象金属材料における検査部位の設定の一
例を示す図である。
【図2】非金属介在物からの超音波反射波高強度と非金
属介在物径との対比検量線を示す図である。
【図3】焦点型超音波探触子による超音波探傷におけ
る、非金属介在物の焦点位置からのずれと超音波反射波
の状況を示す模式図である。
【図4】焦点型超音波探触子による超音波探傷の状況を
示す模式図である。
【図5】最大介在物径の推定における光学顕微鏡法と本
発明における方法とを比較して示した図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属材料の所定部分に設定したn個の検
    査部位毎の超音波探傷法により走査・検出した最大非金
    属介在物径データaj (j=1,n)から下記式(1)
    および(1’)により算出の該金属材料全体中の推定最
    大非金属介在物径amax に基づき清浄度の評価を付した
    ことを特徴とする金属材料。 [式1] 最大非金属介在物径aj (j=1,n)と基
    準化変数yj ( j=1,n)の一次回帰式 a=ty+u・・・・・・・・・・・(1) ただし、n=検査回数 基準化変数yj =−ln[ −ln{j/(n+1)}] (j=1,
    n) t=回帰係数 u=定数 [式1’]金属材料全体中の推定最大非金属介在物径a
    max の算出式(回帰式) amax =t×ymax +u・・・・・・・・・・(1’) Vo =検査基準体積(mm3 ) V=予測を行う体積(mm3 ) T(再帰期間)=(V+Vo )/Vomax (基準化変数)=−ln[ −ln{(T−1)/
    T}]
  2. 【請求項2】 金属材料の所定部分に設定したn個の検
    査部位毎の非金属介在物からの超音波反射波の最大値デ
    ータIj (j=1,n)から下記式(2)および
    (2’)により算出の該金属材料全体中の推定最大超音
    波反射波高Imax から求めた推定最大非金属介在物径に
    基づき清浄度の評価を付したことを特徴とする金属材
    料。 [式2]最大非金属介在物からの超音波反射波高データ
    j (j=1,n)と基準化変数yj ( j=1,n)の
    一次回帰式 I=ty+u・・・・・・・・・・・・・・(2) ただし、 n=検査回数 基準化変数yj =−ln[ −ln{j/(n+1)}] (j=1,
    n) t=回帰係数 u=定数 [式2’]金属材料全体中の推定最大非金属介在物から
    の超音波反射波高データImax の算出式 Imax =t×ymax +u・・・・・・・・・・(2’) Vo =検査基準体積(mm3 ) V=予測を行う体積(mm3 ) T(再帰期間)=(V+Vo )/Vomax (基準化変数)=−ln[ −ln{(T−1)/
    T}]
  3. 【請求項3】 金属材料の所定部分に設定したn個の検
    査部位の数nが20以上であることを特徴とする請求項
    1または2のいずれかに記載の金属材料。
  4. 【請求項4】 金属材料がAl≧0.005wt%含有
    の高清浄度鋼であることを特徴とする請求項1乃至3の
    いずれかに記載の金属材料。
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