JP2000310495A - 内面溝付伝熱管 - Google Patents

内面溝付伝熱管

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JP2000310495A
JP2000310495A JP11118774A JP11877499A JP2000310495A JP 2000310495 A JP2000310495 A JP 2000310495A JP 11118774 A JP11118774 A JP 11118774A JP 11877499 A JP11877499 A JP 11877499A JP 2000310495 A JP2000310495 A JP 2000310495A
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fins
fin
tube
transfer tube
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Takao Fukatami
崇夫 深民
Shin Kikuchi
心 菊地
Seiichi Ishikawa
誠一 石川
Tetsuya Kouchi
哲哉 古内
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Mitsubishi Shindoh Co Ltd
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Mitsubishi Shindoh Co Ltd
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    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
    • F28F1/00Tubular elements; Assemblies of tubular elements
    • F28F1/10Tubular elements and assemblies thereof with means for increasing heat-transfer area, e.g. with fins, with projections, with recesses
    • F28F1/40Tubular elements and assemblies thereof with means for increasing heat-transfer area, e.g. with fins, with projections, with recesses the means being only inside the tubular element

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧力損失を抑えながら熱交換効率を高められ
る内面溝付伝熱管を提供する。 【解決手段】 この内面溝付伝熱管は、金属管1の内周
面に、周方向へジグザグに延びる多数のフィン2が形成
され、これらフィン2の直線部分の少なくとも一部に
は、凹部6が形成されている。凹部6は、金属管1の軸
線に対して傾斜する螺旋状の仮想線に沿って配列されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属管の内面に、
熱交換効率を高めるためのフィンを形成した内面溝付伝
熱管に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の内面溝付伝熱管は、空調装置や
冷却装置の熱交換器等において蒸発管または凝縮管とし
て主に使用されるもので、最近では内面の全面に亙って
螺旋状のフィンを形成した伝熱管が広く市販されてい
る。
【0003】現在主流となっている伝熱管は、引き抜き
または押し出し加工により得られたシームレス(継ぎ目
のない)管の内部に、外周面に螺旋溝が形成されたフロ
ーティングプラグを通すことにより、金属管の内周面の
全面に亙ってフィンを転造する方法により製造されてい
る。
【0004】このような螺旋状フィンを形成した内面溝
付伝熱管では、管内を流れる蒸気流が十分に速ければ、
伝熱管の内部下側に溜まる熱媒液体が、蒸気流に押し流
されつつ螺旋状フィンに沿って巻き上げられ、管内周面
の全面に広がる。この作用により、管内周面の全面がほ
ぼ均一に濡れるから、管内周面の一部が乾いてしまうい
わゆるドライアウトを防ぐことができ、沸騰の生じる領
域の面積を増して沸騰効率を高めることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記螺旋状
フィンを有する内面溝付伝熱管では、伝熱管の内周面全
面に亘って均一に熱媒液体が回るため、内周面全面に亘
ってほぼ均一な厚さの液膜が発生する傾向がある。この
ため、凝縮管として使用する場合には、均一な液膜によ
ってフィンの金属面と熱媒気体との間の熱伝導が阻害さ
れ、熱伝導率が低下する問題を有していた。
【0006】この問題を改善するため、金属管の内面
に、周方向に向けてジグザグに延びるフィンを形成した
内面溝付伝熱管が従来から提案されている。このような
ジグザグフィンを有する内面溝付伝熱管によれば、熱媒
流の下流側へ凸となるフィン屈曲点の近傍領域(以下、
谷領域という)に熱媒液体が集められ、熱媒液体が前記
谷領域内のフィン屈折点に沿って集中して流れるため、
その他の領域では液膜の厚さを相対的に薄くすることが
でき、フィンの金属面が熱媒気体に直接接触する確率を
増し、熱媒気体の凝縮効率を高めることができる。
【0007】しかし、熱媒液体が集中して流れる谷領域
においては、個々のフィンの屈折点を逐一乗り越えなが
ら熱媒液体が流れるため、単純な螺旋状フィンを形成し
た内面溝付伝熱管に比べて圧力損失が大きいという問題
を有していた。
【0008】そこで、特開平9−257384号公報に
は、金属管の内面にジグザグ形状をなすフィンを形成す
ると共に、このフィンの屈折部を通って管軸方向に延び
る浅い溝を形成した内面溝付伝熱管が提案されている。
この内面溝付伝熱管によれば、谷形領域に熱媒液体が集
められると、この熱媒液体がフィン屈折点に形成されて
いる縦溝に沿って集中して円滑に流れるため、圧力損失
を軽減することが可能である。
【0009】しかし、前記公報記載の内面溝付伝熱管を
実際に作成して性能を調べると、確かに圧力損失は小さ
いものの、熱交換効率の向上効果が小さいことが判明し
た。その理由を本発明者らが詳細に検討した結果、次の
ように推測できた。すなわち、ジグザグ形状の溝を形成
した内面溝付伝熱管内での熱媒液体の流れは、単に谷形
領域に集められるだけではなく、ある程度の勢いをもっ
て熱媒が流れている場合には、谷形領域のフィン屈折点
を熱媒液体が乗り越えた際に熱媒液体の一部が管壁から
離れて飛び出し、いったん宙に浮いてから再び管壁に落
下する。この現象が繰り返されることにより、常に熱媒
液体の一部は宙に浮いた状態となり、その分、金属面と
熱媒気体との接触確率が高められている。また、この飛
散効果により、熱媒液体の攪拌や、熱媒液体と熱媒気体
との熱交換も促進されるため、これらの作用の相乗とし
て熱交換効率が高められているのである。
【0010】これに対し、特開平9−257384号公
報の内面溝付伝熱管は、フィン屈折点において熱媒液体
を飛散させる効果に乏しいため、圧力損失が低減される
にもかかわらず、熱交換効率がそれほど上昇しないと考
えられる。
【0011】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、圧力損失を抑えながら熱交換効率を高められる内面
溝付伝熱管を提供することを課題としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る内面溝付伝熱管は、金属管の内周面
に、周方向へジグザグに延びる多数のフィンが形成され
るとともに、これらフィンの直線部分の少なくとも一部
には、凹部が形成されていることを特徴としている。
【0013】前記凹部は、前記金属管の軸線方向に延び
る仮想線に沿って配列されていてもよいし、前記金属管
の軸線に対して傾斜する螺旋状の仮想線に沿って配列さ
れていてもよいし、前記金属管の長手方向に延びて径方
向に蛇行する仮想線に沿って配列されていてもよいし、
前記金属管の径方向に延びる仮想線に沿って配列されて
いてもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】[第1実施形態]図1および図2
は、本発明に係る内面溝付伝熱管の第1実施形態を部分
的に展開した平面図および断面図である。この内面溝付
伝熱管1は、限定はされないが一般に銅,銅合金,アル
ミニウム,アルミニウム合金等の金属で形成され、その
内周面には、周方向にジグザグに延びるフィン2が互い
に平行に多数形成され、これらフィン2同士の間は溝4
とされている。さらに、個々のフィン2の直線部分(屈
折部を除く部分)の少なくとも一部には、凹部6が形成
されている。
【0015】この実施形態のフィン2は、管軸回りの周
方向90゜毎に屈折しているため、図1のように展開し
た状態において、個々のフィン2は「W」形状をなして
いる。ただし、本発明はこの形状に限定されず、周方向
180゜毎に屈折する「V」形状としてもよいし、周方
向60゜毎に屈折する「VVV」形状としてもよいし、
周方向45゜、36゜、または30゜毎に屈折する各形
状としてもよい。管内周面を一周する間のフィン屈折回
数は偶数の方が好ましいが、場合によっては奇数であっ
てもよい。さらには、フィン2の屈折間隔は周方向にお
いて不均等であってもよい。
【0016】フィン2の直線部分と管軸とがなす傾斜角
度αは限定はされないが、5〜20゜であることが望ま
しい。傾斜角度αが20゜を越えるとフィン2が流れを
遮る効果が大きく圧力損失が大きくなるため好ましくな
い。また、傾斜角度αが5゜未満であると、フィン2が
流れに対して平行に近くなり、フィン2によって熱媒液
体を上方へかき上げる効果並びに伝熱効率向上効果が低
減する。
【0017】ただし、内面溝付伝熱管の外径が7mm以
下である場合には、傾斜角度αは5〜15゜と小さいこ
とが望ましい。内面溝付伝熱管の外径が7mm以下の場
合には、傾斜角度が小さくないと圧力損失が大きくなる
からである。
【0018】溝4の内底面からのフィン2の高さH(図
3参照)は、本発明では限定されないが、好ましくは
0.10〜0.50mm、さらに好ましくは0.15〜
0.25mmとされる。フィン2が低すぎると熱媒液体
をかき上げる効果が小さくなり、フィン2が高すぎると
圧力損失が増大するからである。フィン2の底幅W(管
軸と直交する方向での幅/図1参照)も限定されない
が、好ましくは0.05〜0.50mm、さらに好まし
くは0.10〜0.25mmとされる。フィン2の高さ
Hと底幅Wとの比H/Wは0.3〜3.0程度であると
好ましい。この範囲であれば、熱媒液体をかき上げる効
果と圧力損失とのバランスが良好になる。
【0019】フィン2の断面形状は、三角形状、二等辺
三角形状、頂角が丸く面取りされた三角形状、半円状、
円弧状、矩形状、台形状、面取りされた台形状などいか
なる形状であってもよい。また、フィン2の各側面が金
属管内面に対してなす角度は、内面溝付伝熱管を流れる
熱媒の上流側において下流側よりも小さくされていても
よい。この場合、熱媒液体がフィン2を乗り越えて流れ
やすくなるので、フィン2の高さが同じであっても圧力
損失がより小さくなる。
【0020】また、フィン2の屈曲点2Aの内側(鋭角
側)には、図4に示すように、相対的に緩やかな傾斜面
10が形成されていてもよい。このような傾斜面10が
形成されていると、熱媒液体がフィン2の屈曲点2Aを
乗り越えて流れやすくなるので、フィン2の高さが同じ
であっても圧力損失がより小さくなる。傾斜面10と管
内面とがなす角度は10〜85゜程度であるとよく、よ
り好ましくは60〜80゜である。
【0021】この実施形態の凹部6は、フィン2の各直
線部分の中央を通って管軸と平行に延びている。すなわ
ち、1つのフィン2に対して計4つの凹部6が形成され
ている。ただし、本発明ではこの構成に限定されず、フ
ィン2の直線部分に形成されていさえすれば、いずれか
一方の屈折部寄りの位置に形成されていてもよいし、一
ケ所の直線部に2以上の凹部6が形成されていてもよ
い。
【0022】凹部6の開口幅W2(管軸に対して直交す
る向きの幅/図1参照)は限定されないが、好ましくは
0.05〜2mmとされ、より好ましくは0.2〜1m
mである。開口幅W2が上記範囲内であると、圧力損失
を低減する効果が高く、しかもジグザグ状フィンが本来
有する熱伝導効率を損なうことがない。
【0023】凹部6の断面形状は限定されず、V字状で
あってもよいし、底面がほぼ平坦なコ字状や台形状、ま
たは底面が湾曲しているU字状であってもよい。凹部6
のフィン2の上端からの深さは、フィン2の高さHより
も小さいことが好ましく、より好ましくは高さHの60
〜90%とされる。このような範囲内であると、管軸方
向に並んだ凹部6に沿う箇所で内面溝付伝熱管の強度が
相対的に低下することが防止できる。
【0024】内面溝付伝熱管1の直径や肉厚は限定され
ないが、一般的な伝熱管の寸法および肉厚であればよ
く、例えば外径が4〜10mm、肉厚は0.2〜0.5
mm程度とされてもよい。勿論、この範囲を外れたもの
も製造可能である。
【0025】内面溝付伝熱管1の製造方法は限定されな
いが、次のような方法が可能である。まず、金属条材を
用意し、この条材の表面にフィン2および溝4を転造す
る。この場合の転造には、フィン2および溝4と相補形
状をなす溝および突条が形成された転造ロールを用いて
転造を行えばよい。次に、フィン2および溝4が形成さ
れた金属条材の表面に、凹部6と相補的な突条が形成さ
れている転造ロールを用いて凹部6を転造する。そし
て、転造の完了した金属条材をロールフォーミング法に
より管状に丸めた上、突き合わせた端縁同士を連続的に
溶接すればよい。このような電縫加工法を用いれば内面
溝付伝熱管が効率よく製造できる。この場合には、内面
溝付伝熱管1の周方向の一部に、図2に示すように管軸
方向に延びる溶接部8が形成されることになる。溶接部
8の位置は限定されないが、フィン2の屈折点を通るよ
うにするとよい。
【0026】溶接部8が形成される場合、フィン2と溶
接部8との交差部では、図2に示すように、溶接部8の
両側にそれぞれ一定幅の溝無し部分12が溶接部8と平
行に形成されていてもよい。これら溝無し部分12は、
板条材を電縫加工して管状にする際に、板条材の端面に
発生する溶接電流密度を均一化するために望ましいもの
である。
【0027】溶接部8は、伝熱管1に拡管プラグを通し
ての拡管加工を阻害しないように、フィン2の突出量よ
り突出量が小さい突条であることが好ましい。溶接部8
の断面形状は限定されないが、一般的には半楕円状など
の形状をなしている。必要に応じては、電縫加工によっ
て生じる突起状の溶接部8を機械加工により除去しても
よい。
【0028】この実施形態では、内面溝付伝熱管1の断
面形状が円形であるが、本発明は断面円形に限らず、必
要に応じて断面楕円形や偏平管状等としてもよい。さら
に、内面溝付伝熱管1の内部に純水やアルコール、フロ
ン、混合溶媒などの作動液を減圧下で封入して管の両端
を閉じ、ヒートパイプとして使用することも可能であ
る。
【0029】この内面溝付伝熱管1は、例えば空調装置
や冷却器などの熱交換器に組み込まれて使用され、蒸発
管として管外から供給される熱量により管内を流れる熱
媒液体を気化させるか、凝縮管として管内を流れる熱媒
気体を凝縮させて管外に熱を放出する目的で使用され
る。
【0030】いずれの場合においても、図3または図4
に示すように、内面溝付伝熱管1内を流れる熱媒液体の
一部は、行く手を阻むフィン2に沿って流れ、その一部
は凹部6を通ってフィン2を通過し、また他の一部は、
熱媒流の下流側へ向けて凸をなすフィン屈曲点2Aに集
められて、フィン屈曲点2Aを乗り越えて流れる。
【0031】すなわち、この内面溝付伝熱管では、凹部
6を形成したため、フィン2を通過する熱媒液体量と、
フィン屈曲点2Aを乗り越えて流れる熱媒液体量との比
率をコントロールすることができ、内面溝付伝熱管を流
れる熱媒の圧力損失を軽減することが可能である。ま
た、熱媒流の上流側に対して凸をなすフィン屈曲点2A
では熱媒液体の量が減少して液膜が薄くなり、フィン2
が熱媒気体に直接接触しやすくなるから、凝縮管として
使用した場合における熱伝導効率を高めることが可能で
ある。
【0032】さらに、凹部6はフィン屈曲点2Aに形成
されていないから、熱媒液体の一部はフィン屈曲点2A
から飛散して管壁から浮き上がり、管壁に接触している
熱媒液体量を減らすことが可能である。よって、フィン
2の金属面の露出割合を高めて熱伝導率を高めることが
でき、前記圧力損失を低減する効果、および金属面の露
出割合を高める効果の相乗により、熱交換効率を向上で
きる。
【0033】[第2実施形態]図5は、本発明に係る内
面溝付伝熱管の第2実施形態を示している。第1実施形
態では、凹部6が管軸と平行な仮想線に沿って配列され
ていたが、この実施形態では、凹部6が管軸に対して傾
斜している螺旋状の仮想線に沿って配列されていること
を特徴としている。このような構成によれば、熱媒液体
の一部が凹部6を通って螺旋状に流れるため、熱媒液体
の過剰な偏在を防ぐことが可能である。また、凹部6が
管軸方向に揃っていないことにより、凹部6を転造した
後の金属条材をロールフォーミングにより管状に丸める
際に、金属条材の断面が多角形状になりやすいという問
題を防止できる。また、凹部6が螺旋状に配置されてい
るため、内面溝付伝熱管に外から力が掛かった場合にも
第1実施形態より潰れにくい利点を有する。
【0034】仮想線の本数は特に限定されないが、一般
には2〜16本程度が好ましい。あまり本数が少なくて
は圧力損失を低減する効果が乏しくなるし、本数が多す
ぎるとジグザグ形状フィン本来の優れた効果を損ねるた
めである。仮想線と管軸とがなす角度βは限定されない
が、0〜30゜程度であることが好ましく、より好まし
くは0〜5゜とされる。この範囲であると、熱媒液体が
凹部6を通って螺旋状に流れるため、熱媒液体の過剰な
偏在を防ぐ効果が高い。
【0035】凹部6の配列角度βは、フィン2と凹部6
とが適度に交差するように、フィン直線部の傾斜角度α
よりも小さいことが好ましい。特に好ましい組み合わせ
は、角度αが5〜20゜、角度βが0〜5゜である。な
お、角度はいずれも絶対値をいうものとする。
【0036】内面溝付伝熱管の外径が7mm以下の場合
には、角度αが10〜15゜、角度βが0〜5゜である
と好ましい。この場合には、凹部6に沿って熱媒液体を
回転させて熱媒液体を過剰な偏在が生じないように内面
溝付伝熱管の内面に広げつつ、ジグザグ形状のフィン2
によって金属面と熱媒気体とが直接接触する確率を高め
ることができ、圧力損失を低減し、高い熱交換率を得る
ことが可能である。他の構成は第1実施形態と同様でよ
い。
【0037】[第3実施形態]図6は、本発明の第3実
施形態を示している。この実施形態では、凹部6が管軸
方向に延びて径方向に蛇行する例えばサイン波状の仮想
線に沿って配列されていることを特徴とする。このよう
な構成によっても、熱媒液体の一部が凹部6を通って蛇
行して流れるため、熱媒液体の過剰な偏在を防ぐことが
可能である。また、凹部6が管軸方向に揃っていないこ
とにより、凹部6を転造した後の金属条材をロールフォ
ーミングにより管状に丸める際に、金属条材の断面が多
角形状になりやすいという問題を防止できる。また、凹
部6が蛇行して配置されているため、内面溝付伝熱管に
外から力が掛かった場合にも潰れにくい利点を有する。
他の構成は前述した実施形態と同様でよい。
【0038】仮想線の本数は特に限定されないが、一般
には4〜16本程度が好ましい。あまり本数が少なくて
は圧力損失を低減する効果が乏しくなるし、本数が多す
ぎるとジグザグ形状フィン本来の優れた効果を損ねるた
めである。凹部6はフィン屈曲点2Aを越えてフィン直
線部の各列にまたがって形成されていてもよいし、フィ
ン直線部の各列のうち特定の列のみに形成されていても
よい。
【0039】仮想線の蛇行の周期および振幅は、仮想線
と管軸とがなす最大角度がフィン直線部の傾斜角度αよ
りも小さくなる範囲であることが好ましい。あまり蛇行
が激しいと凹部6を通って熱媒液体が通りにくくなるた
めである。一部の凹部6はフィン屈曲点2A上に形成さ
れていてもよいが、その数はなるべく少ないことが好ま
しい。
【0040】仮想線は互いに平行であっても、図6に示
すようにフィン屈曲点2Aをつなぐ線を境界として線対
称であってもよいが、線対称に配置した場合には、凹部
6を転造する際に転造ロールと金属条材とのズレが生じ
にくいという利点を有する。
【0041】[第4実施形態]図7は、本発明の第4実
施形態を示している。この第4実施形態は、凹部6が管
軸と直交する方向に延びる仮想線に沿って配列されてい
ることを特徴とする。このような構成によっても、熱媒
液体の一部が凹部6を通ってフィン2を通過するため、
圧力損失を低下するとともに、熱媒液体の過剰な偏在を
防ぐことが可能である。また、凹部6が管軸方向に揃っ
ていないことにより、凹部6を転造した後の金属条材を
ロールフォーミングにより管状に丸める際に、金属条材
の断面が多角形状になりやすいという問題を防止でき
る。また、凹部6が千鳥状に配置されているため、内面
溝付伝熱管に外から力が掛かった場合にも潰れにくい利
点を有する。他の構成は前述した実施形態と同様でよ
い。
【0042】[第5実施形態]図8および図9は、本発
明の第5実施形態を示している。この第5実施形態は、
第1実施形態における問題点、すなわち、凹部6の配列
線に沿う部分で強度が低下する問題を解決するものであ
り、凹部6をつなぐように補強リブ6Aを形成したこと
を特徴とする。この実施形態では特に、補強リブ6Aの
上端面が凹部6の底面と同じ高さになるように、かつ、
同じ幅になるように形成されている。補強リブ6Aの断
面形状は、台形状や矩形状であってもよいし、ドーム状
であってもよい。また、図10に示すように、フィン屈
曲点2Aの谷側部分に緩やかな傾斜面10を形成しても
よい。他の構成は前述した実施形態と同様でよい。
【0043】以上、本発明の実施形態を個別に説明した
が、本発明は上記実施形態のみに限定されるものではな
く、上記各実施形態の構成を適宜組み合わせてもよい。
例えば、第5実施形態のような補強リブ6Aを第2〜第
4実施形態に組み合わせてもよい。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る内面
溝付伝熱管によれば、内面溝付伝熱管内を流れる熱媒液
体の一部は、傾斜したフィンに沿って流れ、その一部は
凹部を通ってフィンを通過し、また他の一部は、熱媒流
れに対して谷側となるフィン屈曲点に集められて、フィ
ン屈曲点を乗り越えて流れる。よって、フィンを通過す
る熱媒液体量と、フィン屈曲点を乗り越えて流れる熱媒
液体量との比率が適当になり、内面溝付伝熱管を流れる
熱媒の圧力損失を軽減することが可能である。
【0045】また、熱媒流れに対して山側となるフィン
屈曲点では熱媒液体の量が減少して液膜が薄くなり、フ
ィンが熱媒気体に直接接触しやすくなるうえ、熱媒液体
の一部はフィン屈曲点から飛散して管壁から浮き上がる
ため、管壁に接触している熱媒液体量を減らすことが可
能である。よって、フィンの金属面の露出割合を高めて
熱伝導率を高めることができ、前記圧力損失を低減する
効果との相乗により、特に凝縮管として使用した場合に
おける熱交換効率を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る内面溝付伝熱管の第1実施形態
を一部展開した平面図である。
【図2】 同実施形態の断面図である。
【図3】 同実施形態のフィン屈曲点近傍を示す拡大斜
視図である。
【図4】 同実施形態の変形例のフィン屈曲点近傍を示
す拡大斜視図である。
【図5】 本発明の第2実施形態を示す内面を一部展開
した平面図である。
【図6】 本発明の第3実施形態を示す内面を一部展開
した平面図である。
【図7】 本発明の第4実施形態を示す内面を一部展開
した平面図である。
【図8】 本発明の第5実施形態を示す内面を一部展開
した平面図である。
【図9】 同実施形態のフィン屈曲点近傍を示す拡大斜
視図である。
【図10】 同実施形態の変形例のフィン屈曲点近傍を
示す拡大斜視図である。
【符号の説明】
1 内面溝付伝熱管 2 フィン 2A フィン屈曲点 4 溝 6 凹部 6A 補強リブ 8 溶接部 10 傾斜面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 誠一 福島県会津若松市扇町128の7 三菱伸銅 株式会社若松製作所内 (72)発明者 古内 哲哉 福島県会津若松市扇町128の7 三菱伸銅 株式会社若松製作所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属管(1)の内周面に、周方向へジグ
    ザグに延びる多数のフィン(2)が形成されるととも
    に、これらフィン(2)の直線部分の少なくとも一部に
    は、凹部(6)が形成されていることを特徴とする内面
    溝付伝熱管。
  2. 【請求項2】 前記凹部(6)は、前記金属管(1)の
    軸線方向に延びる仮想線に沿って配列されていることを
    特徴とする請求項1記載の内面溝付伝熱管。
  3. 【請求項3】 前記凹部(6)は、前記金属管(1)の
    軸線に対して傾斜する螺旋状の仮想線に沿って配列され
    ていることを特徴とする請求項1記載の内面溝付伝熱
    管。
  4. 【請求項4】 前記凹部(6)は、前記金属管(1)の
    長手方向に延びて径方向に蛇行する仮想線に沿って配列
    されていることを特徴とする請求項1記載の内面溝付伝
    熱管。
  5. 【請求項5】 前記凹部(6)は、前記金属管(1)の
    径方向に延びる仮想線に沿って配列されていることを特
    徴とする請求項1記載の内面溝付伝熱管。
  6. 【請求項6】 前記凹部(6)は、前記フィン(2)の
    屈折箇所には形成されていないことを特徴とする請求項
    1記載の内面溝付伝熱管。
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