JP2000121272A - 内面溝付伝熱管および熱交換器 - Google Patents

内面溝付伝熱管および熱交換器

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JP2000121272A
JP2000121272A JP10292641A JP29264198A JP2000121272A JP 2000121272 A JP2000121272 A JP 2000121272A JP 10292641 A JP10292641 A JP 10292641A JP 29264198 A JP29264198 A JP 29264198A JP 2000121272 A JP2000121272 A JP 2000121272A
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flat
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fin
parallel
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JP10292641A
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Takao Fukatami
崇夫 深民
Tetsuya Kouchi
哲哉 古内
Seiichi Ishikawa
誠一 石川
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Mitsubishi Shindoh Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Shindoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 拡管作業によっても一部のフィンが潰されず
に尖った先端を維持し、かつ、溝内での液面レベルを低
下させフィン露出面を拡大し、これにより高い凝縮性能
を発揮する内面溝付伝熱管および熱交換器を提供する。 【解決手段】 金属管1の内周面に、この金属管の軸線
方向に対して平行または傾斜した多数の頭部平坦なフィ
ン2が互いに平行に形成されると共に、これら頭部平坦
なフィン2同士の間には、1列または2列の尖ったフィ
ン4が前記頭部平坦なフィン2と平行に形成され、前記
頭部平坦なフィン2は先端部が平坦に潰れた断面形状を
有し、前記尖ったフィン4は前記頭部平坦なフィン2の
高さの0.01〜1倍の高さを有し先端部の断面形状が
凸をなしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属管の内面に、
熱交換効率を高めるためのフィンを形成した内面溝付伝
熱管およびそれを用いた熱交換器に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の内面溝付伝熱管は、空調装置や
冷却装置の熱交換器等において蒸発管または凝縮管とし
て主に使用されるもので、最近では内面の全面に亙って
螺旋状のフィンを形成した伝熱管が広く市販されてい
る。
【0003】現在主流となっている伝熱管は、引き抜き
または押し出し加工により得られたシームレス(継ぎ目
のない)管の内部に、外周面に螺旋溝が形成されたフロ
ーティングプラグを通すことにより、金属管の内周面の
全面に亙ってフィンを転造する方法により製造されてい
る。
【0004】このような螺旋状フィンを形成した内面溝
付伝熱管では、管内を流れる蒸気流が十分に速ければ、
伝熱管の内部下側に溜まる熱媒液体が、蒸気流に押し流
されつつ螺旋状フィンに沿って巻き上げられ、管内周面
の全面に広がる。この作用により、管内周面の全面がほ
ぼ均一に濡れるから、管内周面の一部が乾いてしまうい
わゆるドライアウトを防ぐことができ、沸騰の生じる領
域の面積を増して沸騰効率を高めることができる。
【0005】一方、螺旋状フィンを形成した内面溝付伝
熱管を、熱媒気体を液化するための凝縮管として使用し
た場合には、フィン先端が管内周面を濡らす液膜から突
出することにより、金属面と熱媒気体との接触効率を高
め、凝縮効率を高める効果が得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般的な熱
交換器において内面溝付伝熱管を使用する場合、放熱板
に予め内面溝付伝熱管の外径よりも僅かに大きい内径を
有する貫通孔を形成しておき、この貫通孔に内面溝付伝
熱管を挿入したうえ、内面溝付伝熱管の中に拡管プラグ
を押し込み、内面溝付伝熱管を拡径させて放熱板を固定
する方法が採られている。
【0007】この時の拡管作業により、内面溝付伝熱管
の内面に形成されている全てのフィンは全長に亘って先
端部が潰されることになり、拡管前には尖った断面形状
を有していたとしても、拡管によりフィンが断面台形状
に変形される。このようにフィン頭頂部が平坦に潰され
てしまうと、この平坦面に熱媒液体が表面張力で溜まり
やすく、図6に示すようにフィン20の頭頂部20A
を、断熱作用を有する熱媒液体Lが覆うことになる。よ
って、フィンの金属面の露出割合が低下し、金属面と熱
媒気体との直接接触による熱交換が阻害され、その分、
凝縮性能が抑制される問題を有していた。
【0008】また、全てのフィンが断面台形状である
と、フィンの体積が大きいためにフィン同士の間に形成
される溝の容積が比較的小さく、熱媒液体の液面レベル
が高くなるため、フィンの金属面の露出割合が制限され
る。よって、この点からも、凝縮性能が抑制されてい
た。
【0009】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、拡管作業によっても一部のフィンが潰されずに尖っ
た先端を維持し、かつ、溝内での液面レベルを低下させ
フィン露出面を拡大し、これにより高い凝縮性能を発揮
する内面溝付伝熱管および熱交換器を提供することを課
題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る内面溝付伝熱管(拡管前)は、金属管
の内周面に、この金属管の軸線方向に対して平行または
傾斜した多数の高いフィンが互いに平行に形成されると
共に、これら高いフィン同士の間には、1列または2列
の低いフィンが前記高いフィンと平行に形成され、前記
低いフィンは前記高いフィンの高さの0.01〜0.9
8倍の高さを有しその先端部の断面形状が凸をなしてい
ることことを特徴としている。
【0011】一方、拡管後の本発明に係る内面溝付伝熱
管は、金属管の内周面に、この金属管の軸線方向に対し
て平行または傾斜した多数の頭部平坦なフィンが互いに
平行に形成されると共に、これら頭部平坦なフィン同士
の間には、1列または2列の尖ったフィンが前記頭部平
坦なフィンと平行に形成され、前記頭部平坦なフィンは
先端部が平坦に潰れた断面形状を有し、前記尖ったフィ
ンは前記頭部平坦なフィンの高さの0.01〜1倍の高
さを有し先端部の断面形状が凸をなしていることを特徴
としている。
【0012】また、本発明に係る熱交換器は、複数の内
面溝付伝熱管と、これら内面溝付伝熱管の外周に貫通固
定されてなる複数の放熱板とを具備し、金属管の内周面
に、この金属管の軸線方向に対して平行または傾斜した
多数の頭部平坦なフィンが互いに平行に形成されると共
に、これら頭部平坦なフィン同士の間には、1列または
2列の尖ったフィンが前記頭部平坦なフィンと平行に形
成され、前記頭部平坦なフィンは先端部が平坦に潰れた
断面形状を有し、前記尖ったフィンは前記頭部平坦なフ
ィンの高さの0.01〜1倍の高さを有し先端部の断面
形状が凸をなしていることを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】[第1実施形態]図1および図2
は、本発明に係る内面溝付伝熱管の第1実施形態を示す
断面図である。この実施形態は拡管前または拡管後のい
ずれであってもよい。すなわち、この内面溝付伝熱管1
の外周には既に放熱板が固定されていてもよいし、ある
いは放熱板が固定されていない状態であってもよい。
【0014】この実施形態の内面溝付伝熱管1は、断面
円形の金属管の内周面に、この金属管の軸線方向に対し
て傾斜した頭部平坦なフィン2および尖ったフィン4が
一定間隔を空けて交互かつ平行に形成され、隣り合う頭
部平坦なフィン2と尖ったフィン4との間には溝6が形
成されたものである。この実施形態では、頭部平坦なフ
ィン2および尖ったフィン4が交互に形成されている
が、頭部平坦なフィン2同士の間に、平行な2列の尖っ
たフィン4を形成してもよく、その場合にもほぼ同様の
効果が得られる。頭部平坦なフィン2同士の間に3列以
上の尖ったフィン4を形成することも可能ではあるが、
特に利点は得られない。
【0015】頭部平坦なフィン2は、図3に示すよう
に、頭頂部が平坦に潰れた略台形状の断面形状を有す
る。一方、尖ったフィン4は略三角形状の断面形状を有
し、尖ったフィン4の頭頂部は必然的にある程度の丸み
は帯びているにせよ、尖った状態とされている。尖った
フィン4の先端断面が丸みを帯びている場合、その曲率
半径は0.1mm以下であることが望ましく、より好ま
しくは0.05mm以下である。尖ったフィン4の頭頂
部が尖っているほど、頭頂部における液切れが良好とな
り、活性の高い金属エッジが露出して尖ったフィン4に
よる凝縮効率が高められるからである。
【0016】尖ったフィン4の高さH2は、頭部平坦な
フィン2の高さH1の0.01〜1倍であることが好ま
しく、より好ましくは0.1〜1倍、最適には0.8〜
1倍である。高さH2が高さH1の0.01倍未満で
は、液膜からの尖ったフィン4の露出率が低下して十分
に凝縮性能を高めにくい。一方、高さH2が高さH1の
1倍より大きいことは拡管後であればあり得ないし、拡
管前であれば尖ったフィン4の先端が拡管により潰れる
ことが避けられないから好ましくない。
【0017】頭部平坦なフィン2の高さH1は限定され
ないが、好ましくは0.1〜0.3mm、より好ましく
は0.15〜0.25mmとされる。頭部平坦なフィン
2が低すぎると拡管時に尖ったフィン4を保護する効果
が小さくなり、頭部平坦なフィン2が高すぎると圧力損
失が増大して好ましくない。
【0018】尖ったフィン4の高さH2は限定されない
が、前述した相対比率を満たす範囲で、好ましくは0.
005〜0.25mm、より好ましくは0.12〜0.
25mmとされる。尖ったフィン4が低すぎると凝縮効
率を向上する効果が小さくなり、高すぎると内面溝付伝
熱管1内を流れる熱媒の圧力損失が増大して好ましくな
い。
【0019】頭部平坦なフィン2の底幅T1(フィン長
手方向に対し直交する方向での値とする。以下同様)は
本発明では限定されないが、0.01〜1mmであるこ
とが好ましく、より好ましくは0.1〜0.5mmとさ
れる。底幅T1が過剰に大きいと溝6の容量がその分減
って液面レベルが高くなるため好ましくない。また、底
幅T1が小さすぎると頭部平坦なフィン2の強度が低下
し、拡管時の変形が激しくなるので好ましくない。
【0020】尖ったフィン4の底幅T2は本発明では限
定されないが、0.01〜1mmであることが好まし
く、より好ましくは0.1〜0.5mmとされる。底幅
T2が過剰に大きいと溝6の容量がその分減って液面レ
ベルが高くなるため好ましくない。また、底幅T2が小
さすぎると形成が困難である。
【0021】フィン2,4の管軸に対する傾斜角度(螺
旋角)α(図2参照)は制限されず、必要に応じてはフ
ィン2,4の向きが内面溝付伝熱管1の軸線と平行であ
ってもよいが、一般には5〜30゜であることが好まし
く、より好ましくは10〜25゜、最適には15〜20
゜とされる。螺旋角が30゜を越えるとフィン2,4が
流れを遮って圧力損失が大きくなるため好ましくなく、
逆に、螺旋角が5゜未満であると、フィン2,4が流れ
に対して平行に近くなり、フィン2,4によって熱媒液
体を上方へかき上げる効果並びに伝熱効率向上効果が低
下する。ただし、内面溝付伝熱管1の外径が7mm以下
で、しかも、内面溝付伝熱管1を流れる熱媒の流量が2
0kg/hour以下である場合には、フィン2,4の
螺旋角αが5〜12゜と小さい方がかき上げ効果が良好
となる。
【0022】頭部平坦なフィン2の両側面は必ずしも平
面でなくてもよいが、平面にされている場合には、これ
ら両側面のなす角度(頂角)が定義できる。この頂角は
限定されないが好ましくは0〜50゜であり、さらに好
ましくは10〜30゜とされる。このような範囲内であ
れば、熱媒液体をかき上げる効果と圧力損失とのバラン
スが良好になるだけでなく、凝縮管として使用した際に
は、個々の頭部平坦なフィン2のエッジ2Bが露出する
傾向を高めることができ、熱媒気体と金属面との接触面
積を増して高い凝縮効率を得ることができる。
【0023】尖ったフィン4の両側面も必ずしも平面で
なくてもよいが、平面にされている場合、その頂角は限
定されないが好ましくは0〜50゜であり、さらに好ま
しくは10〜30゜とされる。このような範囲内であれ
ば、頭頂部の液切れがいっそう良好になり、熱媒気体と
金属面との接触面積を増して高い凝縮効率を得ることが
できる。
【0024】溝6の幅Wは限定されないが、溝6の容量
を十分に確保し、フィン2、4の間隔を適切にして熱交
換効率を高め、かつ拡管に堪えるようにするには、0.
01〜1mm程度であると好ましく、より好ましくは
0.1〜0.5mm程度とされる。
【0025】内面溝付伝熱管1の材質は限定されない
が、一般には銅,銅合金,アルミニウム,アルミニウム
合金等の熱伝導性に優れた金属で形成される。内面溝付
伝熱管1の直径や肉厚は限定されないが、一般的な伝熱
管の寸法および肉厚であればよく、例えば外径が6〜1
0mm、肉厚は0.2〜0.3mm程度とされてもよ
い。勿論、この範囲を外れたものも製造可能である。
【0026】内面溝付伝熱管1の製造方法は限定されな
いが、電縫加工法を用いれば効率よく製造でき、この場
合には、図1に示すように、内面溝付伝熱管1の周方向
の一部に、管軸方向に延びる溶接部8が形成されること
になる。電縫加工法を採用する場合、図2に示すよう
に、電縫前の板条材の両側にそれぞれ一定幅のフィン無
し部分10Aを、側縁とそれぞれ平行に形成しておくと
よい。これらフィン無し部分10Aは、板条材を電縫加
工して管状にする際に、板条材の端面に発生する溶接電
流密度を均一化する作用を奏する。また、このようなフ
ィン無し部分10Aを形成した場合、図1に示すよう
に、溶接部8の両側にそれぞれ一定幅のフィン無し部分
10が形成され、軸線方向に延びる溝として作用するこ
とになる。このように軸線方向に延びる溝10が存在す
ると、この溝10によってフィン2、4が分断されるの
で、フィン2、4に沿って熱媒液体が広がりすぎること
が抑制できる。
【0027】溶接部8は、内面溝付伝熱管1に拡管プラ
グを通しての拡管加工を阻害しないように、頭部平坦な
フィン2の高さH1より突出量が小さい突条であること
が好ましい。溶接部8の断面形状は限定されないが、一
般的には半楕円状などの形状をなしている。必要に応じ
ては、電縫加工によって生じる突起状の溶接部8を機械
加工により除去してもよい。
【0028】上記構成からなる内面溝付伝熱管1によれ
ば、太く頭部平坦なフィン2と細く尖ったフィン4とを
交互に形成した構成なので、放熱板固定のための拡管を
行う際に拡管荷重を太く頭部平坦なフィン2で支え、拡
管作業によって尖ったフィン4が潰れることを防止でき
る。また、図5に示すように、拡管によって潰れた平坦
面2Cには熱媒液体Lが表面張力で断面凸状に残留しや
すく、熱媒液体によって金属面と熱媒気体との直接接触
が妨げられるが、尖ったフィン4の先端部は尖っている
ため、頭部平坦なフィン2に比べて液切れが良く、尖っ
たフィン4の先端部は熱媒液体の膜に覆われずに露出し
やすい。このため、活性の高い尖った先端部に熱媒気体
が触れて凝縮液化しやすく、図6に示すように全てのフ
ィン20の頭頂部に20Aに熱媒液体が残留する従来の
内面溝付伝熱管に比べて凝縮効率が高められる。
【0029】また、一つ置きに相対的に細く尖ったフィ
ン4を形成したので、図6に示すように全てのフィン2
0を拡管作業に堪えるだけの太さおよび高さにした従来
品の溝22に比べ、溝6の容量を大きくすることがで
き、その分、溝6内での熱媒液体Lの液面レベルを低く
して、フィン2,4の先端部の露出を促進し、前述した
凝縮性能向上効果を高めることが可能である。
【0030】[第2実施形態]前述した実施形態は、拡
管前のものであっても拡管後のものであってもよかった
が、拡管前の内面溝付伝熱管1に限っては、図4に示す
ようなフィン形状を有していてもよい。この実施形態で
は、拡管後に頭部平坦なフィン2となるべき断面三角形
状をなす高いフィン2Aが形成されており、これら高い
フィン2Aが拡管によって頭頂部が潰れて図3のような
台形状に変形する。
【0031】この実施形態における拡管前の高いフィン
2Aの高さH3は限定されないが、好ましくは0.1〜
0.5mm、より好ましくは0.1〜0.3mmとされ
る。また、尖ったフィン4(=低いフィン)の高さH2
は、高いフィン2Aの高さH3の0.01〜0.98倍
であることが好ましく、より好ましくは0.1〜0.9
8倍、最適には0.8〜0.98倍である。この範囲内
であれば、拡管前の高いフィン2Aの高さH3が拡管に
より前述した高さH1の範囲に収まることになり、第1
実施形態と同じ効果を奏する。
【0032】[第3実施形態]図7は、本発明の第3実
施形態を示し、この実施形態では、頭部平坦なフィン2
および尖ったフィン4のそれぞれの頭頂部に凹部12お
よび凹部14を形成したことを新たな特徴としている。
このような凹部12,14を形成すると、フィン2,4
の頭頂部における排液性をさらに高めることができ、フ
ィン頭頂部を露出しやすくして凝縮性能を向上できる。
他の構成は第1実施形態または第2実施形態と同様でよ
い。
【0033】凹部12,14を形成する方法としては、
フィン2、4を転造した後に軽い転造を行って凹部1
2、14を形成してもよいし、あるいは、フィン2,4
を転造するロールに凹部12、14を形成するための凸
部を予め形成しておいてもよい。なお、凹部14は場合
によっては形成されなくてもよい。凹部12に比べると
凹部14の効果は少ないからである。凹部12,14の
深さは限定されないが、それぞれフィン2,4の高さの
5〜50%程度であることが好ましい。凹部12、14
の形状は限定されず、三角形状であってもU字状であっ
てもよい。凹部12、14の形成ピッチは限定されない
が、それぞれフィン2,4の長手方向に0.5〜3mm
程度の間隔を空けて形成されていることが好ましい。
【0034】[第4実施形態]図8は、本発明の第4実
施形態を示し、この実施形態では、フィン2,4および
溝6をジグザグ形状に形成したことを特徴としている。
このようにジグザグ形状のフィンを形成した場合には、
フィンを螺旋状に形成した場合に比べて、フィン2,4
が熱媒を撹乱する効果を高めることができ、熱交換効率
をさらに高めることが可能である。他の構成は、第1実
施形態、第2実施形態または第3実施形態と同様でよ
い。
【0035】なお、前述した各実施形態では、内面溝付
伝熱管1の断面形状が円形とされていたが、本発明は断
面円形に限らず、必要に応じて断面楕円形や偏平管状等
としてもよい。さらに、内面溝付伝熱管1の内部に純水
やアルコール、フロン、混合溶媒などの作動液を減圧下
で封入して管の両端を閉じ、ヒートパイプとして使用す
ることも可能である。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る第1
の内面溝付伝熱管は、金属管の内周面に、この金属管の
軸線方向に対して平行または傾斜した多数の高いフィン
が互いに平行に形成されると共に、これら高いフィン同
士の間には、1列または2列の低いフィンが前記高いフ
ィンと平行に形成され、前記低いフィンは前記高いフィ
ンの高さの0.01〜0.98倍の高さを有しその先端
部の断面形状が凸をなしているものであるから、放熱板
固定のための拡管を行う際に拡管荷重を高いフィンで支
え、拡管作業によって低いフィンが潰れることを防止で
きる。低いフィンの先端部は凸状に尖っているため、高
いフィンに比べて液切れが良く、低いフィンの先端部は
熱媒液体の膜に覆われずに露出しやすい。このため、活
性の高い尖った先端部に熱媒気体が触れて凝縮液化しや
すく、従来の内面溝付伝熱管に比べて凝縮効率が高めら
れる。また、高いフィンの間に細く低いフィンを形成し
たので、全てのフィンを拡管作業に堪えるだけの太さお
よび高さにした従来品に比べ、フィン間の溝の容量を大
きくすることができ、その分、熱媒液体の液面レベルを
低くして、フィン先端部露出を促進し、前述した凝縮性
能向上効果を高めることが可能である。
【0037】また、本発明に係る第2の内面溝付伝熱管
は、金属管の内周面に、この金属管の軸線方向に対して
平行または傾斜した多数の頭部平坦なフィンが互いに平
行に形成されると共に、これら頭部平坦なフィン同士の
間には、1列または2列の尖ったフィンが前記頭部平坦
なフィンと平行に形成され、前記頭部平坦なフィンは先
端部が平坦に潰れた断面形状を有し、前記尖ったフィン
は前記頭部平坦なフィンの高さの0.01〜1倍の高さ
を有し先端部の断面形状が凸をなしているものであるか
ら、放熱板固定のための拡管を行う際に拡管荷重を頭部
平坦なフィンで支え、拡管作業によって尖ったフィンが
潰れることを防止できる。尖ったフィンの先端部は尖っ
ているため、頭部平坦なフィンに比べて液切れが良く、
尖ったフィンの先端部は熱媒液体の膜に覆われずに露出
しやすい。このため、活性の高い尖った先端部に熱媒気
体が触れて凝縮液化しやすく、従来の内面溝付伝熱管に
比べて凝縮効率が高められる。また、頭部平坦なフィン
の間に細く尖ったフィンを形成したので、全てのフィン
を拡管作業に堪えるだけの太さおよび高さにした従来品
に比べ、フィン間の溝の容量を大きくすることができ、
その分、熱媒液体の液面レベルを低くして、フィン先端
部露出を促進し、前述した凝縮性能向上効果を高めるこ
とが可能である。
【0038】また、本発明に係る熱交換器は、前述した
内面溝付伝熱管を使用したものであるから、特に凝縮性
能が良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る内面溝付伝熱管の一実施形態の
断面図である。
【図2】 同実施形態を一部展開した平面図である。
【図3】 同実施形態のフィンの断面拡大図である。
【図4】 同実施形態の拡管前のフィンの断面拡大図で
ある。
【図5】 同実施形態の作用を説明するための断面拡大
図である。
【図6】 従来の内面溝付伝熱管の問題点を示す断面拡
大図である。
【図7】 本発明の他の実施形態のフィン形状を示す断
面拡大図である。
【図8】 本発明の他の実施形態のフィン形状を示す一
部展開した平面図である。
【符号の説明】
1 内面溝付伝熱管 2 頭部平坦なフィン 4 尖ったフィン(低いフィン) 6 溝 8 溶接部 10 フィン無し部分 10A フィン無し部分 2A 高いフィン(拡管前) 2B エッジ 2C 平坦面 L 熱媒液体 12 凹部 14 凹部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属管の内周面に、この金属管の軸線方
    向に対して平行または傾斜した多数の高いフィンが互い
    に平行に形成されると共に、これら高いフィン同士の間
    には、1列または2列の低いフィンが前記高いフィンと
    平行に形成され、前記低いフィンは前記高いフィンの高
    さの0.01〜0.98倍の高さを有しその先端部の断
    面形状が凸をなしていることを特徴とする内面溝付伝熱
    管。
  2. 【請求項2】 前記高いフィンおよび前記低いフィンの
    先端部には、それぞれの長手方向に間隔を空けて凹部が
    それぞれ形成されていることを特徴とする請求項1記載
    の内面溝付伝熱管。
  3. 【請求項3】 金属管の内周面に、この金属管の軸線方
    向に対して平行または傾斜した多数の頭部平坦なフィン
    が互いに平行に形成されると共に、これら頭部平坦なフ
    ィン同士の間には、1列または2列の尖ったフィンが前
    記頭部平坦なフィンと平行に形成され、前記頭部平坦な
    フィンは先端部が平坦に潰れた断面形状を有し、前記尖
    ったフィンは前記頭部平坦なフィンの高さの0.01〜
    1倍の高さを有し先端部の断面形状が凸をなしているこ
    とを特徴とする内面溝付伝熱管。
  4. 【請求項4】 前記頭部平坦なフィンおよび前記尖った
    フィンの先端部には、それぞれの長手方向に間隔を空け
    て凹部がそれぞれ形成されていることを特徴とする請求
    項3記載の内面溝付伝熱管。
  5. 【請求項5】 複数の内面溝付伝熱管と、これら内面溝
    付伝熱管の外周に貫通固定されてなる複数の放熱板とを
    具備し、金属管の内周面に、この金属管の軸線方向に対
    して平行または傾斜した多数の頭部平坦なフィンが互い
    に平行に形成されると共に、これら頭部平坦なフィン同
    士の間には、1列または2列の尖ったフィンが前記頭部
    平坦なフィンと平行に形成され、前記頭部平坦なフィン
    は先端部が平坦に潰れた断面形状を有し、前記尖ったフ
    ィンは前記頭部平坦なフィンの高さの0.01〜1倍の
    高さを有し先端部の断面形状が凸をなしていることを特
    徴とする熱交換器。
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