JP4587545B2 - 吸収器用伝熱管 - Google Patents
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Description
【技術分野】
本発明は、吸収式冷凍機や吸収式ヒートポンプ等の吸収器内に上下方向に配管される吸収器用伝熱管に係り、特に、管内に流入する冷媒蒸気を、管内面に沿って流下せしめられる吸収剤にて吸収せしめると共に、かかる吸収剤を管外の冷却媒体により冷却するようにした構造の吸収器用伝熱管に関するものである。
【0002】
【背景技術】
一般に、上述の如き吸収式冷凍機や吸収式ヒートポンプ等の吸収器に用いられる伝熱管としては、管内面が平滑な円形断面の平滑管が採用されているが、かかる平滑管は、その伝熱性能が低いために、吸収器の高性能化や小型化等の要求に対処することが困難であった。
【0003】
そこで、そのような問題を解消せしめるべく、近年では、吸収器用伝熱管の内面に各種の溝や突起物等を形成して、管内面における伝熱面積を増大せしめることにより、伝熱性能を向上させる試みが、多く為されてきている。
【0004】
例えば、特開平9−33137号公報や特開平9−72629号公報等には、リード角や溝深さ、或いは溝幅等が比較的に大きな螺旋溝を管軸方向に連続して設けることによって、管内面での伝熱面積を、より増大せしめるようにした吸収器用伝熱管が開示されている。しかしながら、本発明者等の実験によれば、このような伝熱管では、伝熱性能が期待される程高められ得ず、しかも、伝熱性能向上効果が伝熱面積増大率に比べて明らかに小さいといった問題を有していることが判明した。
【0005】
また、特開平9−61082号公報には、管内面に、管軸方向に延びる螺旋溝が、その延出方向に対して直角な断面、換言すれば、管軸に対して直角な断面において左右非対称形状を呈する形態をもって形成された吸収器用伝熱管が提案されている。然るに、かくの如き構造を有する伝熱管にあっては、その製造に際して、例えば、螺旋溝の左右非対称な断面形状に対応した突起を有する加工工具が必要となるため、そのような特殊な形状の加工工具が果たして作製可能であるかどうかといった点において問題があり、また、たとえかかる加工工具が作製可能であったとしても、左右非対称の断面形状を呈する螺旋溝が、左右対称の断面形状を有する螺旋溝の形成時と同様な加工スピードを維持しつつ形成し得るか否かといった点において、大きな問題が残されることとなる。
【0006】
さらに、特開平7−167529号公報には、管内面に、管軸方向に連続して螺旋状に延びるフィンを設けると共に、このフィンを部分的に変形させることにより、該フィンを分断するようにして管軸方向に延びる複数の流路を形成してなる伝熱管が明らかにされているが、そこでは、管内に適当なバイトを挿入し、このバイトにより管内面を切り起こすことによりフィンを形成した後、このフィンが形成された管内に、外周面に軸方向に延びる突起を有するプラグを挿入して、引抜加工を行なうことにより、流路が形成されるようになっているところから、目的とする吸収器用伝熱管を得るには、フィン形成加工と流路形成加工の二段階の加工操作を行なわなければならず、そのために、かかる伝熱管においても、管内面に螺旋溝が設けられてなる一般的な螺旋溝付管を得る場合に比して、加工スピードが不可避的に低下してしまうといった問題が存していたのである。
【0007】
一方、特開平8−94272号公報には、吸収器用伝熱管として、管内面に、互いに交差する溝を、比較的に狭い溝幅をもって複数形成して、相互に独立した突起を多数設けてなる、所謂クロス溝付管が明らかにされているが、このようなクロス溝付管にあっても、管内面に、一方向に向かって螺旋状に延びる螺旋溝のみが設けられた螺旋溝付管に比べて加工スピードが低下することは必至であり、しかも、かかる螺旋溝付管よりも高い伝熱性能を得られるかどうかも、いささか疑問であったのである。
【0008】
また、特開平10−115494号公報には、管内面に球冠状の突起を千鳥格子状に設けてなる吸収器用伝熱管が明らかにされているが、このような形状の突起は、平板に対する圧延加工やプレス加工等によらなければ成形することが出来ないため、目的とする伝熱管が、リーク信頼性が低いばかりでなく、余分な造管操作を要する分だけ加工スピードが不可避的に低下する溶接管でしか製造され得ないこととなり、その点において大きな問題が存していたのである。
【0009】
さらに、特開平5−106935号公報等には、管内に、伝熱部材からなる中子を管内面に接触せしめて挿入配置してなる吸収器用伝熱管も提案されている。しかしながら、このような伝熱管を得る際には、先ず、中子を成形し、それから、その中子を管内部に挿入するといった独立した二つの工程を行なう必要があるため、管内面に各種の溝や突起を一体的に形成する場合に比して、加工スピードが大幅に低下することが避けられないのである。
【0010】
このように、従来の吸収器用伝熱管にあっては、何れも、伝熱性能と加工性の少なくともどちらかにおいて、何等かの問題が内在するものであったのである。
【0011】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は、より高度な伝熱性能が発揮され得ると共に、優れた加工性が実現可能な吸収器用伝熱管を提供することにある。
【0012】
【解決手段】
そして、本発明にあっては、かかる課題の解決のために、吸収器内に上下方向に延びる状態で配管され、管内面に沿って管軸方向に流下せしめられる、臭化リチウム水溶液からなる吸収剤にて、蒸発器から管内に流入する冷媒蒸気を吸収せしめると共に、管外の冷却媒体によって、該管内の吸収剤を冷却するようにした、銅、銅合金又はアルミニウム合金からなる吸収器用伝熱管において、0.8〜1.5mmの高さと0.6〜3.0mmの幅とを有すると共に、管軸に対して直角な断面形状が、その中心軸に対して略左右対称な形状とされ、且つ先端角部または先端部全体が外方に向かって突出せる形態の湾曲形状とされた突条を、管内面に、管軸方向において5〜15mmのピッチで、該管軸方向に向かって螺旋状に連続して延びるように、1周当たり1〜3条形成したことを特徴とする吸収器用伝熱管を、その要旨とするものである。
【0013】
すなわち、この本発明に従う吸収器用伝熱管にあっては、管内面に、管軸に対する直角断面形状が略左右対称な形状とされた突条が、比較的に広い幅をもって、管軸方向に螺旋状に延びるように形成されているところから、例えば、突条を管内面に一体形成する際にも、転造加工等、造管工程を要しない加工方法が有利に採用され得るばかりでなく、そのような転造加工、或いは管外面に放熱フィンを拡管装着する際等に、広幅の突条が傾倒せしめられるようなことがなく、それらの加工が安定的に行なわれ得るのであり、しかも、左右非対称な断面形状を有する螺旋溝が管内面に設けられてなる従来の伝熱管、つまり、互いに隣合う螺旋溝同士の間に、管軸に対する直角断面形状が、その中心軸に対して左右非対称な形状のフィンが設けられてなる従来管とは異なって、転造加工による管内面の加工に際して、外周面に左右非対称な形状の突起を有する、作製困難な、特殊な加工工具を何等用いる必要がないのであり、それらによって、従来の螺旋溝付管の形成時と略同様な加工スピードが確実に且つ安定的に確保され得るのである。
【0014】
また、本発明に係る吸収器用伝熱管においては、管内面に形成される突条の高さが比較的に高くされているところから、突条の側面のうち、管内を流下せしめられる吸収剤が広がる上側側面の面積が有利に広くされて、該突条の上側側面での吸収剤の保持能力が効果的に高められ得、それにより、管内を流下せしめられる吸収剤が突条に沿って管周方向に効率良く分散せしめられて、該突条の上側側面の全面における吸収剤に対する濡れ性が効果的に高められ得る。
【0015】
さらに、かかる吸収器用伝熱管にあっては、突条の先端角部またはその先端部全体が、外方に向かって突出せる形態の湾曲形状とされているところから、突条の上側側面上に形成された吸収剤液膜が、突条の先端部を乗り越えてオーバーフローし易くなっており、それによって、突条の上側側面上の吸収剤液膜の厚さが必要以上に厚くなることなく、適当な厚さに維持されると共に、オーバーフローした吸収剤が、突条の下側側面や互いに隣合う突条同士の間の平滑な面上にも十分に広がって、それらの面上における吸収剤に対する濡れ性も効果的に高められ、その結果、突条の下側側面の全面と互いに隣合う突条同士の間の平滑な面の全面にも、吸収剤液膜が、良好に且つ確実に形成され得る。
【0016】
しかも、本発明に係る吸収器用伝熱管においては、突条の管軸方向におけるピッチが十分に大きくされていると共に、突条の1周当たりの条数が少なくされているため、隣合う突条同士の間の平滑面の面積における、管内面の総面積に対する割合が十分に大きく為され得、それによって、実機のように界面活性剤を使用した場合に、それら突条間の平滑面上で、より活発なマランゴニ対流が誘起され、以て、吸収剤の液膜撹乱が効果的に促進され得ることとなる。
【0017】
それ故、本発明に従う吸収器用伝熱管においては、管内面の全面における濡れ性の向上により、管内面の全面に吸収剤液膜が確実に且つ良好に形成されることによって、管内面における渇き面の発生が有利に防止され得て、吸収剤による冷媒蒸気の吸収率が効果的に高められ得るのであり、そして、このような管内面の全面での濡れ性向上作用と前述せる吸収剤液膜撹乱の促進作用とが相俟って、吸収伝熱性能がより一層有利に高められ得るのである。
【0018】
従って、かくの如き本発明に従う吸収器用伝熱管にあっては、優れた加工性が有利に実現され得るばかりでなく、より高度な吸収伝熱性能が極めて効果的に発揮され得ることとなるのである。
【0019】
なお、このような優れた特徴を有する本発明に従う吸収器用伝熱管においては、有利には、前記突条が、管内面に密接して挿着されたコイル状の中子にて形成される。これによって、管内面に対する特別な塑性加工等を行なうことなく、突条が形成され得るのであり、以て製作性の向上が効果的に図られ得ることとなるである。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体的に明らかにするために、本発明に係る吸収器用伝熱管の具体的な構成について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
【0021】
先ず、図1には、本発明に従う構造を有する吸収器用伝熱管の一例が、管軸方向に垂直な方向で切断した横断面形態における端面図において示されており、また、図2には、そのような吸収器用伝熱管を管軸方向に平行に切断した縦断面図示されている。それらの図からも明らかなように、吸収器用伝熱管10は、円形横断面を有する中空の直管形状を呈しており、その内面に、突条としてのリブ12が、一体的に形成されている。
【0022】
なお、この吸収器用伝熱管10は、吸収式冷凍機や吸収式ヒートポンプ等の吸収器内に、上下方向に延びる状態で配管されるものであって、吸収剤と冷媒蒸気の流通路を管内部において上下方向に延出して形成し得るように、円形の他、楕円形や扁平な長円形等の適当な断面形状を呈する中空管体構造において、構成されるものである。そして、かかる吸収器用伝熱管10においては、その構成材料として、要求される伝熱性能や冷媒及び吸収剤の種類等に応じて、銅や銅合金、アルミニウム合金等の適当な金属材が、適宜に用いられて、形成されるものである。また、この吸収器用伝熱管10は、例えば、連続する一本の素管内に、所定のプラグを回転可能に挿入する一方、該素管を所定のダイスにて挟持した状態で、該ダイスを回転せしめつつ、素管を管軸方向に引抜き移動せしめることにより、該素管内面に、該プラグの外周面に設けられた凹溝に対応した突条(リブ)を形成し得るように構成されてなる、従来と同様な構造の転造加工装置を用いた、公知の転造加工を行なうことによって、容易に製造される。
【0023】
ところで、図1乃至図3からも明らかなように、本実施形態の吸収器用伝熱管10にあっては、管内面に一体形成されたリブ12が、管軸方向に向かって螺旋状に連続して延出せしめられており、それによって、吸収器内に配置された状態下において管内の流通路内に流入せしめられた吸収剤が、リブ12の上側側面上に液膜を形成しつつ、該リブ12に沿って管周方向に分散せしめられて、流下せしめられるようになっている。
【0024】
また、そのような螺旋状形態をもって延びるリブ12は、その高さ(図3においてhにて示される寸法)が、0.8〜1.5mmの範囲内とされている。このリブ12の高さ:hが0.8mmよりも低いものは、リブ12の側面が必然的に狭くなるため、上述の如く、リブ12に沿って管周方向に分散しつつ、管内を流下せしめられる吸収剤が広がるリブ12の上側側面の面積が小さくなり、その分だけ、リブ12の上側側面での吸収剤の保持能力が低下してしまい、その結果、かかる吸収剤のリブ12に沿った管周方向への分散量が小さくなってしまうのである。また、吸収器用伝熱管10は限られた肉厚を有しているため、そのような管内面に1.5mmを上回る過度に高いリブ12を形成する場合には、その形成方法として、前述の如き転造加工を採用することが困難となる。
【0025】
すなわち、本実施形態の吸収器用伝熱管10にあっては、リブ12の高さ:hが0.8〜1.5mmの範囲内とされていることによって、リブ12の形成に際して、加工スピードに優れた転造加工が有利に採用可能とされていると共に、管内を流下せしめられる吸収剤が、リブ12に沿って管周方向に効率良く分散せしめられて、該リブ12の上側側面の全面における吸収剤に対する濡れ性が効果的に高められ、以てリブ12の上側側面の全面に、吸収剤液膜が確実に形成され得るようになっているのである。
【0026】
さらに、リブ12の幅(図3においてwにて示されるリブ12の最大幅寸法)は、0.6〜3.0mmとされている。何故なら、幅:wが0.6mmを下回るリブ12は極めて薄肉となるため、かかる薄肉のリブ12を形成すること、ひいてはそのようなリブ12を有する吸収器用伝熱管10を製造することが困難となるからであり、また、たとえ、0.6mmを下回る幅のリブ12が形成される場合にあっても、例えば、管内に拡管プラグを挿入し、この拡管プラグを管軸方向移動させて、管外面に放熱フィンを装着する際に、リブ12が薄肉であるが故に、かかるリブ12の潰れや倒れ等が生ずる可能性が極めて高くなってしまうからである。一方、リブ12の幅:wが3.0mm以下と規定されているのは、リブ12を3.0mmよりも大きな幅:wをもって形成した場合、リブ12の肉厚が過剰に厚くなり過ぎて、互いに隣合うリブ12同士の間隔が狭くなり、それによって、それら互いに隣合うリブ12同士の間に形成される平滑面の面積が、管内面の総面積に比べて過剰に小さくなってしまい、その結果、例えば、実機のように界面活性剤を使用した場合に、リブ12間の平滑面上で、マランゴニ対流が生じ難くなり、吸収剤の液膜撹乱が低下して、そのような液膜撹乱の促進作用による伝熱性能の向上が望めなくなるからである。
【0027】
また、図1からも明らかなように、かかるリブ12は、管軸に直角な断面における端面に2条設けられている。換言すれば、吸収器用伝熱管10においては、リブ12の1周当たりの条数が2条とされているのであるが、このリブ12の1周当たりの条数は、1〜3条の範囲内とされていなければならない。何故なら、リブ12が、1周当たり4条以上の過剰に多い条数で設けられると、隣合うリブ12同士の間に形成される平滑面の面積が、管内面の総面積に比べて小さくなり過ぎて、リブ12の幅を過剰に大きくした場合と同様に、リブ12間の平滑面上でのマランゴニ対流の発生が困難となり、吸収剤の液膜撹乱が低下して、かかる液膜撹乱の促進作用による伝熱性能の向上が望めなくなるからである。なお、リブ12の1周当たりの条数が0とされる場合には、吸収器用伝熱管12が、内面が平滑な平滑管として形成されることとなるため、従来の平滑管に対する伝熱性能の向上が得られないことは、言うまでもないところである。
【0028】
さらに、ここでは、リブ12の管軸方向におけるピッチ(図2においてPにて示される寸法)が、5〜15mmの範囲内とされている。かかるピッチ:Pが5mmを下回る場合、互いに隣合うリブ12同士の間隔が狭くなり、それらの互いに隣合うリブ12同士の間に形成される平滑面の面積が管内面の総面積に比べて小さくなり過ぎて、前述の如く、リブ12の幅を過剰に大きくした場合やリブ12の1周当たりの条数を過剰に増やした場合と同様に、リブ12間の平滑面上でのマランゴニ対流の発生が困難となって、吸収剤液膜撹乱の促進作用による伝熱性能の向上が望めなくなってしまうからである。一方、かかるリブ12のピッチ:Pが15mmよりも大きくされると、リブ12の形成による管内面の面積増加量が著しく低く抑えられ、それによって、リブ12形成に伴う伝熱面積の増大による伝熱性能の向上が望めなくなってしまう。それ故、かかる吸収器用伝熱管10では、リブ12の管軸方向におけるピッチ:Pが、5〜15mmの範囲内とされているのである。
【0029】
そして、本実施形態の吸収器用伝熱管10においては、螺旋状に延びるリブ12の管軸に対する直角断面形状が、図3に示される如く、その中心軸:mに対して左右対称な形状とされた、全体として先端部に向かうに従って次第に狭幅となる略台形形状とされている。これにより、例えば、かかるリブ12の管軸に対する直角断面形状が、中心軸:mに対して左右非対称な形状とされたリブを有する伝熱管を製造する場合とは異なって、上述の如き公知の転造加工装置を用いて吸収器用伝熱管10を製造する際に、素管内に挿入されて、管内面にリブ12を形成するプラグとして、中心軸に対して左右対称な断面形状を呈する、製作が容易で、且つ素管内に挿入された状態下での該素管のスムーズな引抜き移動を可能と為すプラグを用いることが出来、以て、吸吸収器用伝熱管10の加工スピードが、左右非対称な形状のリブを有する伝熱管のそれに比して十分に大きく、且つ従来の一般的な螺旋溝付管の加工スピードと略同様な程度において、確保され得るようになっているのである。
【0030】
また、そのように、管軸に対する直角断面形状が略台形形状とされたリブ12は、先端部の両側角部が、何れも、外方に向かって突出せる形態の湾曲形状とされており、これによって、上述の如く、リブ12に沿って管内を流下せしめられる吸収剤にて該リブ12の上側側面上に形成される液膜が、リブ12の先端部を乗り越えてオーバーフローし易くされて、かかるリブ12の上側側面上の吸収剤液膜の厚さが必要以上に厚くなることなく、適当な厚さに維持されると共に、オーバーフローした吸収剤が、リブ12の下側側面や互いに隣合うリブ12同士の間の平滑な面上にも十分に広げられ得るようになっている。そして、結果として、それらリブ12の下側側面や互いに隣合うリブ12同士の間の平滑な面上における吸収剤に対する濡れ性が効果的に高められて、それらの面の全面にも、吸収剤液膜が良好に且つ確実に形成され得るようになっているのである。
【0031】
なお、このリブ12の管軸に対する直角断面形状は、図3に示されるような略台形形状に何等限定されるものではなく、上述せるように、伝熱管10自体の製作性や管内面の吸収剤に対する濡れ性を高める上で、中心軸:mに対して略左右対称な形状であり、且つ先端角部または先端部全体が外方に向かって突出せる形態の湾曲形状とされておれば、如何なる形状であっても良いのであるが、前述の如き転造加工装置を用いて、リブ12を形成する場合には、例えば、図4〜図8に示される如き形状が適宜に採用されることとなる。
【0032】
すなわち、図4や図5に示される如く、管軸に対する直角断面形状が、半円状(図4)や半楕円状(図5)の上底を有する、中心軸:mに対して左右対称な略台形形状とされ、且つ該上底が半円状(図4)や半楕円状(図5)とされていることにより、先端面が湾曲面形状とされて、先端部全体が外方に向かって突出せる形態の湾曲形状とされたリブ12を形成したり、図6に示されるように、管軸に対する直角断面形状が、中心軸:mに対して左右対称な略矩形形状とされ、且つ先端角部が外方に向かって突出せる形態の湾曲形状とされたリブ12を形成したり、或いは図7及び図8に示される如く、管軸に対する直角断面形状が中心軸:mに対して左右対称な略矩形形状とされ、且つ先端面が半円状(図7)や半楕円状(図8)の湾曲面形状とされていることにより、先端部全体が外方に向かって突出せる形態の湾曲形状とされたリブ12を形成しても良いのである。また、その他、図示されてはいないものの、管軸に対する直角断面形状が、半円形状や半楕円形状とされて、先端部を含む全体が外方に向かって突出せる形態の湾曲形状とされたリブ12を形成することも、可能である。
【0033】
このように、本実施形態の吸収器用伝熱管10においては、管内面に、適度な高さ:hを有するリブ12が、螺旋状に連続して延びるように形成されていることにより、リブ12の上側側面の全面における吸収剤に対する濡れ性が効果的に高められている一方、リブ12の先端角部が外方に向かって突出せる形態の湾曲形状とされていることにより、リブ12の先端部を乗り越えて容易にオーバーフローせしめられた吸収剤が、リブ12の下側側面や互いに隣合うリブ12同士の間の平滑な面上にも十分に広げられて、それら面上における吸収剤に対する濡れ性も有利に高められているところから、管内面の全面に、吸収剤液膜が確実に且つ良好に形成され得るのである。しかも、リブ12の上側側面上に形成された吸収剤液膜が、リブ12の先端部を乗り越えて容易にオーバーフローせしめられるため、該リブ12の上側側面上に形成される吸収剤液膜の厚さが、適当な厚さに維持され得るのである
【0034】
また、本実施形態に係る吸収器用伝熱管10にあっては、リブ12が適度な幅:wと管軸方向に対する大きなピッチ:Pをもって、1周当たり、比較的に少ない条数で形成されていることによって、隣合うリブ12同士の間の平滑面の面積における、管内面の総面積に対する割合が十分に大きく為されて、実機のように界面活性剤を使用した場合に、それら突条間の平滑面上で、より活発なマランゴニ対流が誘起され、その結果、吸収剤の液膜撹乱が促進され得るようになっている。
【0035】
従って、このような本実施形態の吸収器用伝熱管10においては、管内面の全面に、吸収剤液膜が適当な厚さで確実に形成されることによって、吸収剤による冷媒蒸気の吸収率が効果的に高められ得るのであり、そして、このような管内面の全面での濡れ性向上作用と前述せる吸収剤液膜撹乱の促進作用との相乗作用とにて、吸収伝熱性能が更に一層有利に高められ得るのである。
【0036】
そして、かかる吸収器用伝熱管10にあっては、リブ12が、転造加工にて容易に形成可能な高さ:hや幅:wを有して構成されると共に、リブ12の管軸対する直角断面形状が、その中心軸:mに対して左右対称な形状とされた略台形形状とされていることにより、従来の一般的な螺旋溝付管の製造時における加工スピードと略同等の加工スピードが確保され得るようになっているところから、上述の如き高度な吸収伝熱性能の実現に加えて、優れた加工性が極めて有利に実現され得ることとなるのである。
【0037】
なお、ここにおいて、前述せる実施形態では、吸収器用伝熱管10を与える素管に対して転造加工を行なうことにより、突条としてのリブ12が管内面に一体成形されて形成されていたが、例えば、図9に示されるように、細い金属線をコイル状に巻回してなるコイルばねにて構成された中子14を用い、これを管内面に密接せしめられるように、管内に挿入して、固着せしめることにより、管内面に、螺旋状に連続して延びる突条16を、かかる中子14にて形成して、吸収器用伝熱管18を構成することも可能である。
【0038】
このような吸収器用伝熱管18にあっても、コイル状の中子14にて形成された突条16が、前記実施形態の吸収器用伝熱管10におけるリブ12と同一の範囲の幅と高さにて形成され、また管軸に対する直角断面形状も、かかるリブ12のそれと同様に、中心軸:mに対して左右対称な略台形形状とされると共に、先端角部が外方に突出せる如き形態の湾曲形状とされている。これによって、本実施形態の吸収器用伝熱管18においても、前記実施形態の吸収器用伝熱管10と同様な吸収伝熱性能が実現され得るのである。
【0039】
なお、かかる中子14にて形成される突条16の管軸に対する直角断面形状も、上記例示のものに何等限定されるものではなく、かかる直角断面形状の中心軸に対して略左右対称な形状とされ、且つ先端角部または先端部全体が外方に向かって突出せる形態の湾曲形状とされておれば良い。従って、管内面に形成された突条16を与える中子14として、例えば、該直角断面形状が、円形状や楕円形状、或いは半円形状や半楕円形状を呈する金属線等がコイル状が巻回されてなるもの等も、適宜に採用され得るのである。そして、その中でも、かかる中子14として、断面円形状を呈する既製のコイルばねを用いる場合には、目的とする吸収器用伝熱管18が、より容易に得られることとなる。
【0040】
因みに、本発明に従う構造を有する吸収器用伝熱管が、上述の如き優れた特徴を発揮するものであることを確認するために、本発明者等が行った、かかる吸収器用伝熱管の幾つかの評価試験について、以下に示す。
【0041】
[評価試験1]
すなわち、先ず、図3に示される如く、本発明において規定される断面形状及び先端部形状と、下記表1に示された寸法諸元を有するリブ12が、管内面に一体形成されてなる、本発明に従う構造とされた吸収器用伝熱管(実施例1)と、図9に示される如く、本発明において規定される断面形状及び先端部形状と、下記表1に示された寸法諸元を有するコイル状の中子14が管内に挿着されて、該中子14により、管内に突条が形成されてなる吸収器用伝熱管(実施例2)とを準備した。
【0042】
また、比較のために、管内面が平滑面とされた公知の平滑管(比較例1)と、管内面に複数の螺旋溝が形成されて、それらの螺旋溝間に、管軸方向に向かって螺旋状に延びるフィンが形成されるものの、それらのフィンの管軸方向におけるピッチや1周当たりの条数が本発明の範囲外とされた2種類の螺旋溝付管(比較例2及び比較例3)と、管内面に、互いに交差するクロス溝が形成されて、相互に独立した突起が多数設けられてなるクロス溝付管(比較例4)とを準備した。それら比較例1〜4の伝熱管の寸法諸元も、下記表1に示した。
【0043】
なお、それら準備された6種類の伝熱管(実施例1及び実施例2、比較例1〜4)は全て、銅材質とした。また、下記表1において、高さは、実施例1及び実施例2では、リブの高さと中子にて形成される突条の高さを示し、比較例2及び比較例3では、互いに隣合う螺旋溝同士の間に形成されるフィンの高さをそれぞれ示し、比較例4では、クロス溝の形成によって管内面に突設される突起の高さを示す。更に、軸方向ピッチは、実施例1,2では、管軸方向におけるリブ及び突条のピッチを示し、比較例2,3では、前記フィンの管軸方向におけるピッチを示し、比較例4では、互いに交差するクロス溝のうちの一方の溝の管軸方向におけるピッチと、他方の溝の管軸方向におけるピッチとを示す。更にまた、条数又は個数は、実施例1,2では、1周当たりのリブ及び突条の条数を示し、比較例2,3では、前記フィンの1周当たりの条数を示し、比較例4では、1周当たりの前記突起の個数を示す。
【0044】
【表1】
【0045】
そして、それら準備された6種類の伝熱管(実施例1及び実施例2、比較例1〜4)と、従来より公知の伝熱性能測定装置と、吸収剤として臭化リチウム水溶液とを用い、かかる伝熱性能測定装置の試験セクションに対して、各種伝熱管を単管で組み付けて、図10に示される如き吸収剤と冷媒の流通下で、下記表2に示される測定条件により、吸収伝熱性能試験を、公知の方法に従って実施して、前記6種類の伝熱管における膜レイノルズ数:Ref に応じた熱通過率:Kを測定した。そして、それら6種類の伝熱管の膜レイノルズ数:Ref と熱通過率:Kとの関係を、図11に示した。なお、吸収伝熱性能試験における試験区間の有効長は、1mとした。また、膜レイノルズ数:Ref は、次式にて得られるものである。
Ref =4Γ/μS
ここで、Γ:吸収剤液膜流量(=吸収剤質量流量/管内周長)[kg/m・s]μS :吸収剤粘度 [kg/m・s]
【0046】
【表2】
【0047】
図11から明らかように、本発明において規定される形状のリブが、本発明の範囲内の高さと幅と管軸方向におけるピッチと1周当たりの条数とをもって、管内に一体形成された吸収器用伝熱管(実施例1)と、本発明において規定される形状を有するコイル状の中子が、本発明の範囲内の高さと幅と管軸方向におけるピッチと1周当たりの条数とをもって管内に挿着されてなる吸収器用伝熱管(実施例2)は、平滑管(比較例1)や、隣合う螺旋溝同士の間に、本発明の範囲外の高さと軸方向におけるピッチと1周当たりの条数とを有するフィンが形成されたされた2種類の螺旋溝付管(比較例2,3)、及びクロス溝付管(比較例4)に比べて、熱通過率:Kが、膜レイノルズ数:Ref の全領域において明らかに大きな値となっている。しかも、かかる実施例1及び実施例2の吸収器用伝熱管においては、膜レイノルズ数:Ref の増加に伴って、熱通過率:Kも増加しているのに対して、比較例1〜4の伝熱管は、何れも、膜レイノルズ数:Ref が160〜170の付近で、熱通過率:Kがピーク値を示し、それ以上の膜レイノルズ数:Ref 領域では、膜レイノルズ数:Ref の増加に伴って、熱通過率:Kが徐々に低下する傾向を示している。このことから、本発明に従う構造を有する吸収器用伝熱管が、従来の平滑管、クロス溝付管、螺旋溝付管等に比して、吸収伝熱性能において優れたものであることが、明確に認識され得るのである。
【0048】
[評価試験2]
次に、管内面に形成されるリブの1周当たりの条数が伝熱管の吸収伝熱性能に及ぼす影響を調べるために、下記表3に示される如き、本発明の範囲内の寸法諸元を有し、且つ互いに異なるリブ条数を有する本発明に従う構造の3種類の吸収器用伝熱管(実施例3〜5)と、本発明において規定された断面形状や先端部形状を有するものの、1周当たりのリブ条数が本発明の範囲外とされた、下記表2に示される寸法諸元を有する2種類の伝熱管(比較例5及び比較例6)と、前述せる評価試験1において使用された伝熱性能測定装置と、吸収剤として臭化リチウム水溶液とを用い、かかる伝熱性能測定装置の試験セクションに対して、準備された5種類の伝熱管(実施例3〜5、比較例5及び比較例6)をそれぞれ単管で組み付けて、評価試験1と同様な条件により、それと同様な方法で、吸収伝熱性能試験を実施して、それら5種類の伝熱管の膜レイノルズ数:Ref =150における熱通過率:Kを測定した。そして、前記評価試験1で測定された平滑管(比較例1)の膜レイノルズ数:Ref =150における熱通過率:Kの値を基準(=1.0)として、かかる5種類の伝熱管におけるリブの条数に応じた熱通過率:Kの、該基準となる熱通過率:Kに対する比率を、それぞれ求めた。その結果から得られた、5種類の伝熱管の熱通過率比とリブの条数との関係を、図12に示した。なお、ここでの吸収伝熱性能試験における試験区間の有効長も、1mとした。
【0049】
【表3】
【0050】
図12からも明らかなように、1周当たりのリブ条数が、1〜3条の本発明の範囲内とされた実施例3〜5の吸収器用伝熱管は、熱通過率比が1.4〜1.6の範囲内となっているのに対して、1周当たりのリブ条数が、4条若しくは5条の本発明の範囲外とされた比較例5及び比較例6の伝熱管は、熱通過率比が1.25若しくは1.1といった明らかに小さな値となっている。このことから、1周当たりのリブの条数を本発明において規定される範囲内とすることによって、吸収器用伝熱管の吸収伝熱性能が高められ得ることが判る。
【0051】
[評価試験3]
引き続き、管内面に形成されるリブの高さが伝熱管の吸収伝熱性能に及ぼす影響を調べるために、下記表4に示される如き、本発明の範囲内の寸法諸元を有し、且つ互いに異なるリブ高さを有する本発明に従う構造の4種類の吸収器用伝熱管(実施例6〜9)と、本発明において規定された断面形状や先端部形状を有するものの、リブの高さが本発明の範囲外とされた、下記表4に示される寸法諸元を有する2種類の伝熱管(比較例7及び比較例8)と、前述せる評価試験1において使用された伝熱性能測定装置と、吸収剤として臭化リチウム水溶液とを用い、かかる伝熱性能測定装置の試験セクションに対して、準備された6種類の伝熱管(実施例6〜9、比較例7,8)をそれぞれ単管で組み付けて、評価試験1と同様な条件により、それと同様な方法で、吸収伝熱性能試験を実施して、それら6種類の伝熱管の膜レイノルズ数:Ref =150における熱通過率:Kを測定した。そして、前記評価試験1で測定された平滑管(比較例1)の平滑管の膜レイノルズ数:Ref =150における熱通過率:Kの値を基準(=1.0)として、かかる6種類の伝熱管におけるリブの高さに応じた熱通過率:Kの、該基準となる熱通過率:Kに対する比率を、それぞれ求めた。その結果から得られた、6種類の伝熱管の熱通過率比とリブの高さとの関係を、図13に示した。なお、ここでの吸収伝熱性能試験における試験区間の有効長も、1mとした。
【0052】
【表4】
【0053】
図13からも明らかなように、熱通過率比は、リブ高さが1.2mmであるときにピークとなって、リブ高さが1.2mmを下回る領域やそれを上回る領域では、徐々に減少する傾向にある。それ故に、リブ高さが0.8〜1.5mmの本発明の範囲内とされた実施例6〜9の吸収器用伝熱管は、熱通過率比が、かかるピーク値を含んだ1.35〜1.42の範囲の高い値となっている。それに対して、リブの高さが、0.5mm、或いは2.0mmの本発明の範囲外とされた比較例7,8の伝熱管は、熱通過率比が1.27以下といった明らかに小さな値となっており、また、リブの高さが0.8mmを下回る領域や1.5mmを上回る領域では、リブ高さの変化量に対する熱通過率比の低下の割合が、リブ高さが0.8〜1.5mmの範囲内のそれに比して、大きくなっている。このことから、リブの高さを本発明において規定される範囲内とすることによって、吸収器用伝熱管の吸収伝熱性能が高められ得ることが容易に認識される。
【0054】
以上、本発明の具体的な構成について詳述してきたが、これはあくまでも例示に過ぎないのであって、本発明は、上記の記載によって、何等の制約をも受けるものではなく、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものである。そして、そのような実施形態が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもないところである。
【0055】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明に従う吸収器用伝熱管にあっては、より高度な吸収伝熱性能が極めて効果的に発揮され得るのであり、またそれに加えて、優れた加工性が有利に実現され得るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う吸収器用伝熱管の一例を示す横断面の端面説明図である。
【図2】図1に示された吸収器用伝熱管の縦断面説明図である。
【図3】図1における部分拡大説明図である。
【図4】図1に示された吸収器用伝熱管の内面に形成されるリブの形状の異なる別の例を示す図3に対応する図である。
【図5】図1に示された吸収器用伝熱管の内面に形成されるリブの形状の他の異なる例を示す図3に対応する図である。
【図6】図1に示された吸収器用伝熱管の内面に形成されるリブの形状の更に他の異なる例を示す図3に対応する図である。
【図7】図1に示された吸収器用伝熱管の内面に形成されるリブの形状の別の異なる別の例を示す図3に対応する図である。
【図8】図1に示された吸収器用伝熱管の内面に形成されるリブの形状の更に別の異なる例を示す図3に対応する図である。
【図9】本発明に従う吸収器用伝熱管の別の例を示す図2に対応する図である。
【図10】実施例及び比較例としての各種伝熱管の伝熱性能を測定する測定装置における吸収剤と冷媒の流通状態を示す説明図である。
【図11】実施例及び比較例としての各種伝熱管について、膜レイノルズ数と熱通過率との関係を示すグラフである。
【図12】実施例及び比較例としての各種伝熱管について、熱通過率比とリブの条数との関係を示すグラフである。
【図13】実施例及び比較例としての各種伝熱管について、熱通過率比とリブの高さとの関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10,18 吸収器用伝熱管 12 リブ
14 中子 16 突条
Claims (2)
- 吸収器内に上下方向に延びる状態で配管され、管内面に沿って管軸方向に流下せしめられる、臭化リチウム水溶液からなる吸収剤にて、蒸発器から管内に流入する冷媒蒸気を吸収せしめると共に、管外の冷却媒体によって、該管内の吸収剤を冷却するようにした、銅、銅合金又はアルミニウム合金からなる吸収器用伝熱管において、
0.8〜1.5mmの高さと0.6〜3.0mmの幅とを有すると共に、管軸に対して直角な断面形状が、その中心軸に対して略左右対称な形状とされ、且つ先端角部または先端部全体が外方に向かって突出せる形態の湾曲形状とされた突条を、管内面に、管軸方向において5〜15mmのピッチで、該管軸方向に向かって螺旋状に連続して延びるように、1周当たり1〜3条形成したことを特徴とする吸収器用伝熱管。 - 前記突条が、管内面に密接して挿着されたコイル状の中子にて形成されている請求項1に記載の吸収器用伝熱管。
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