JP2002048487A - 内面溝付伝熱管 - Google Patents

内面溝付伝熱管

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JP2002048487A
JP2002048487A JP2000233636A JP2000233636A JP2002048487A JP 2002048487 A JP2002048487 A JP 2002048487A JP 2000233636 A JP2000233636 A JP 2000233636A JP 2000233636 A JP2000233636 A JP 2000233636A JP 2002048487 A JP2002048487 A JP 2002048487A
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fin
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inner peripheral
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Tetsuya Kouchi
哲哉 古内
Kazumi Omori
一美 大森
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Mitsubishi Shindoh Co Ltd
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Mitsubishi Shindoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 混合冷媒やR32を使用した場合にも組成比
等の異なる境界層の発生を防ぎ、高い熱交換効率が得ら
れる内面溝付伝熱管を提供する。 【解決手段】 金属管1の内周面に、この金属管の軸線
方向に対して傾斜して延びる多数のフィン2が形成され
るとともに、これらフィン2と交差する多数の突条4が
形成され、金属管の内周面からのフィン2の高さは0.
1〜0.3mmとされ、金属管の内周面からの突条4の
高さは0.03〜0.1mmとされている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001 】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属管の内面に、
熱交換効率を高めるためのフィンを形成した内面溝付伝
熱管に関するものである。
【0002 】
【従来の技術】この種の内面溝付伝熱管は、空調装置や
冷却装置の熱交換器等において蒸発管または凝縮管とし
て主に使用されるもので、現在主流となっている伝熱管
は、引き抜きまたは押し出し加工により得られたシーム
レス(継ぎ目のない)管の内部に、外周面に螺旋溝が形
成されたフローティングプラグを通すことにより、金属
管の内周面の全面に亙って螺旋状のフィンを転造したも
のである。
【0003 】このような螺旋状フィンを形成した内面
溝付伝熱管では、管内を流れる蒸気流が十分に速けれ
ば、伝熱管の内部下側に溜まる冷媒液体が、蒸気流に押
し流されつつ螺旋状フィンに沿って巻き上げられ、管内
周面の全面に広がる。この作用により、管内周面の全面
がほぼ均一に濡れるから、管内周面の一部が乾いてしま
ういわゆるドライアウトを防ぐことができ、沸騰の生じ
る領域の面積を増して沸騰効率を高めることができる。
【0004 】一方、螺旋状フィンを形成した内面溝付
伝熱管を、冷媒気体を液化するための凝縮管として使用
した場合には、フィン先端が管内周面を濡らす液膜から
突出することにより、金属面と冷媒気体との接触効率を
高め、凝縮効率を高める効果が得られる。
【0005 】
【発明が解決しようとする課題】ところで、熱交換器用
の冷媒として、以前は「R12」と称されるクロロフル
オロカーボン(CFC)が使用されていたが、R12は
オゾン層を破壊する作用が強いために、現在では使用が
制限されている。
【0006 】現在、家庭用空調装置や冷蔵庫の熱交換
器に多用されている冷媒は「R22」または「HCFC
22」と称されるヒドロクロロフルオロカーボンの一種
である。この物質は、クロロフルオロカーボンよりもオ
ゾン層を破壊する作用が弱いことから代替フロンとして
使用されてきたが、さらにオゾン層を破壊する作用の少
ない冷媒への要望が強まっている。
【0007 】代替冷媒の候補として有力なものは、R
410A(HFC410A)、R407C(HFC40
7C)といった混合冷媒である。混合冷媒とは、環境へ
の影響が少ない複数種のフッ素化合物を、最も高い熱交
換特性が得られるように混合したものであり、例えばR
410Aは、R32とR125とが50%:50%の割
合で混合されたもの、R407Cは、R32とR125
とR134aとが23%:25%:52%の割合で混合
されたものである。また、混合冷媒ではないが前記R3
2は次世代冷媒と称され、環境への影響がさらに小さい
ものである。
【0008 】しかし、本発明者らの研究によると、前
記混合冷媒を従来の熱交換器においてそのまま使用した
場合、R22を用いた場合に比べて、熱交換効率が期待
したほど高められないという問題が判明した。本発明者
らがこの現象を詳細に検討した結果、通常の螺旋状フィ
ンを有する内面溝付伝熱管を使用した場合には、フィン
間の螺旋溝に沿って混合冷媒が流れる際に、混合冷媒の
各成分の比重差や沸点差等の物性差により成分分離が起
き、冷媒流の中に組成比の異なる濃度境界層が発生し、
これにより所望の熱交換性能を発揮できず、熱交換効率
が低下するのである。
【0009 】また、前記R32は環境への影響が小さ
い利点を有するものの、現在の熱交換装置でそのまま使
用することは困難であるという問題があった。R32の
特性により、熱交換装置内部での作動温度が同じであれ
ば作動圧力を高めなければならず、作動圧力が高くなる
分、内面溝付伝熱管内部での平均密度が高くなり、内面
溝付伝熱管内における冷媒の蒸気速度は小さくなる。こ
のため、同じ内面溝付伝熱管を使った場合、従来の冷媒
に比べて流れが遅いために流れが乱れにくくなり、冷媒
流の中に境界層が生じて熱交換効率が低下するためであ
る。
【0010 】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、混合冷媒を使用した場合には組成比の異なる濃度境
界層の発生を防ぎ、R410AやR32などの高圧作動
冷媒を使用した場合には温度境界層の成長を抑制して、
いずれも高い熱交換効率が得られる内面溝付伝熱管を提
供することを課題としている。
【0011 】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る内面溝付伝熱管は、金属管の内周面
に、この金属管の軸線方向に対して傾斜して延びる多数
のフィンが形成されるとともに、これらフィンと交差す
る多数の突条が形成され、前記金属管の内周面からの前
記フィンの高さは0.1〜0.3mmとされ、前記金属
管の内周面からの前記突条の高さは0.03〜0.1m
mとされている。前記フィンは金属管の内周面の周方向
に沿って延びるジグザグ形状であってもよいし、螺旋状
であってもよい。
【0012 】本発明の第2の内面溝付伝熱管は、金属
管の内周面に、この内周面の周方向に沿ってジグザグ形
状をなして延びる多数のフィンが形成されるとともに、
これらフィンの屈折部を除く領域には、前記フィンと交
差する多数の突条が形成され、前記金属管の内周面から
の前記フィンの高さは0.1〜0.3mmとされ、前記
金属管の内周面からの前記突条の高さは0.03〜0.
1mmとされている。
【0013 】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施形態を説明する。 [第1実施形態]図1は本発明の第1実施形態に係る内
面溝付伝熱管を部分的に展開した平面図である。この内
面溝付伝熱管1は、銅,銅合金,アルミニウム,アルミ
ニウム合金等の熱伝導度の高い金属で形成され、その内
周面には、周方向へ向けてジグザグに延びる多数のフィ
ン2が形成されるとともに、これらフィン2と交差する
ように多数の突条4が内周面の周方向に延びるジグザグ
形状に形成され、フィン2同士の間は溝6となってい
る。内面溝付伝熱管1の内面の周方向の一部には、金属
管の内面から盛り上がり、管軸方向AXに延びる溶接部
10が形成され、この溶接部10の両側には一定幅のフ
ィン無し部分8がそれぞれ形成されている。なお、この
実施形態では、管軸方向AXに対するフィン2の傾斜方
向と突条4の傾斜方向は互いに逆である。
【0014 】この実施形態のフィン2は、周方向90
゜毎に屈折しているため、管内周面を展開した状態にお
いて、個々のフィン2は「W」形状をなしている。ただ
し、本発明はこの形状に限定されず、後述するように螺
旋状フィンとしてもよいし、周方向180゜毎に屈折す
る「V」形状としてもよいし、周方向60゜毎に屈折す
る「VVV」形状としてもよいし、周方向45゜、36
゜、または30゜毎に屈折する各形状としてもよい。管
内周面を一周する間のフィン屈折回数(図1では4回)
は偶数の方が好ましいが、場合によっては奇数であって
もよい。さらには、フィン2の屈折間隔は周方向におい
て不均等であってもよい。
【0015 】本発明において重要なパラメーターは、
フィン2および突条4の管内周面からの高さである。図
3に示すように、フィン2の高さH1は0.1〜0.3
mmとされ、より好ましくは0.2〜0.25mmとさ
れている。この範囲であるとジグザグ形状のフィン2の
特性を生かして良好な熱交換効率を得ることができる。
【0016 】突条4の高さH2は0.03〜0.1m
mとされ、フィン2の高さH1の15〜40%に過ぎな
い。より好ましい突条4の高さH2は0.05〜0.0
8mmである。上記範囲であると、混合冷媒を使用した
場合に境界層の発生を防ぐ効果が高く、しかも内面溝付
伝熱管1内を流れる混合冷媒の圧力損失を増大させるこ
とが少ない。この効果を説明すると以下の通りである。
【0017 】混合冷媒が内面溝付伝熱管1内を流れる
際には、その少なくとも一部は各溝6の中を流れてい
く。この時に、溝6内に突条4が形成されていなけれ
ば、溝6内の流れは整った流れとなり、この整った流れ
の中で比重差や沸点差によって混合冷媒の各成分の分離
が進行し、組成比の異なる複数の境界層が流れの中に発
生する。このような境界層が発生すると、これら境界層
毎の物性は混合冷媒本来の物性とは若干異なっているた
め、熱交換器が最適に動作する凝縮条件および蒸発条件
では良好に凝縮または蒸発しなくなり、熱交換効率の低
下を招く。
【0018 】一方、突条4が形成されていると、これ
ら突条4は溝6を一定間隔毎に横切る障害物となるが、
突条4はフィン2よりも遙かに低いため、大抵の場合
は、溝6内を流れる混合冷媒流の中に没した状態とな
り、混合冷媒流は突条4を容易に乗り越えて流れてい
く。このとき、溝6に沿って流れる混合冷媒流の特に底
部付近に境界層が発生していたとしても、混合冷媒流が
突条4を乗り越えて流れる過程で境界層が突条4によっ
て攪乱され、効果的に破壊される。よって、混合冷媒流
の中に組成比の異なる境界層が発生することがなくな
り、混合冷媒本来の物性通りに凝縮又は蒸発することに
なる。
【0019 】しかも突条4はフィン2よりも背が低
く、混合冷媒流は突条4を容易に乗り越えて流れていく
から、突条4が溝6内を流れる混合冷媒流を阻害するこ
とは少ない。したがって、内面溝付伝熱管1内を流れる
混合冷媒の圧力損失を増大させる弊害が少ない。このよ
うに、圧力損失をあまり増大させることなく、境界層の
発生を防いで混合冷媒本来の性能が発揮できるから、本
実施形態の内面溝付伝熱管によれば、高い熱交換性能を
得ることが可能である。
【0020 】また、R32を使用した場合には、作動
圧力を高くするために伝熱管内における冷媒の蒸気速度
が小さくなることが避けられないが、この実施形態の内
面溝付伝熱管によれば、前記同様の優れた乱流促進効果
により、冷媒流の中に乱れを生じさせ、熱交換効率が低
下する現象を抑制することができる。したがって、この
実施形態の内面溝付伝熱管を使用することにより、環境
への影響が小さいR32を、従来と同様の熱交換装置に
より使用することが可能となる。
【0021 】図2において、フィン2の直線部と突条
4の直線部との交差角度αは限定されないが、5〜90
°であることが好ましく、より好ましくは30〜60°
である。交差角度αがあまり小さいと溝6内を流れる混
合冷媒流を攪乱する効果が減少し、交差角度αが90°
を越えると、やはり攪乱効果が若干低下するためであ
る。
【0022 】フィン2の直線部と金属管1の軸線方向
とがなすフィンリード角βは限定されないが、0〜30
°であることが好ましく、より好ましくは15〜25°
である。フィンリード角βがあまり大きいとフィン2が
流れを遮る傾向が増し、圧力損失が大きくなるため好ま
しくない。
【0023 】ただし、内面溝付伝熱管1の外径が7m
m以下である場合には、フィンリード角βは5〜15゜
と小さいことが望ましい。内面溝付伝熱管1の外径が7
mm以下の場合には、傾斜角度が小さくないと圧力損失
が大きくなるからである。
【0024 】フィン2の断面形状は、三角形状、二等
辺三角形状、頂角が丸く面取りされた三角形状、半円
状、円弧状、矩形状、台形状、面取りされた台形状など
いかなる形状であってもよい。また、フィン2の各側面
が金属管内面に対してなす角度は、内面溝付伝熱管1を
流れる冷媒の上流側において下流側よりも小さくされて
いてもよい。この場合、冷媒液体がフィン2を乗り越え
て流れやすくなるので、フィン2の高さが同じであって
も圧力損失がより小さくなる。
【0025 】図2および図3に示すように、管内面の
周方向におけるフィン2のピッチP1は限定されない
が、0.2〜0.5mmであることが好ましく、より好
ましくは0.3〜0.4mmとされる。また、管内面の
周方向におけるフィン2の底幅W1は限定されないが、
0.1〜0.3mmであることが好ましく、より好まし
くは0.15〜0.25mmとされる。このような範囲
内であると熱交換効率が良好である。
【0026 】一方、突条4の断面形状は、三角形状、
二等辺三角形状、頂角が丸く面取りされた三角形状、半
円状、円弧状、矩形状、台形状、面取りされた台形状な
どいかなる形状であってもよい。
【0027 】フィン2の長手方向における突条4のピ
ッチP2は限定されないが、0.3〜5mmであること
が好ましく、より好ましくは0.2〜3mmとされる。
また、フィン2の長手方向における突条4の底幅W2は
限定されないが、0.1〜4.5mmであることが好ま
しく、より好ましくは0.2〜2.5mmとされる。こ
のような範囲内であると混合冷媒に対する攪乱効果が良
好である。
【0028 】内面溝付伝熱管1の直径や肉厚は限定さ
れないが、一般的な伝熱管の寸法および肉厚であればよ
く、例えば外径が4〜10mm、肉厚は0.2〜0.5
mm程度とされてもよい。この範囲を外れたものも製造
可能である。
【0029 】内面溝付伝熱管1の製造方法は限定され
ないが、次のような方法が採用できる。まず、金属製の
板条材を用意し、この板条材を転造ロールで圧延するこ
とにより、板条材の表面にフィン2および突条4を形成
する。転造ロールの外周面には、フィン2および突条4
と相補形状をなす溝を形成しておく。次に、転造の完了
した板条材をロールフォーミング法により管状に丸めた
上、誘導加熱コイルなどにより板条材の両側縁を加熱
し、溶融した両側縁同士をスクイズロールにより突き合
わせて連続的に溶接する。このような電縫加工法を用い
れば、内面溝付伝熱管1が連続的に効率よく製造でき
る。
【0030 】なお、電縫管加工法を使用した場合に
は、内面溝付伝熱管1の周方向の一部に、管軸方向AX
に延びる溶接部10が形成される。溶接部10の位置は
限定されないが、フィン2の屈折点を通るようにすると
よい。また、電縫加工法を使用する場合には、予め板条
材の両側縁に沿って一定幅のフィン無し部分8を形成し
ておくことが望ましい。これらフィン無し部分8は、板
条材を誘導コイルにより加熱する際に、板条材の端面に
発生する溶接電流密度を均一化する効果を奏する。
【0031 】溶接部10は、伝熱管1に拡管プラグを
通しての拡管加工を阻害しないように、フィン2の突出
量より突出量が小さい突条であることが好ましい。溶接
部10の断面形状は限定されないが、一般的には半楕円
状などの形状をなしている。必要に応じては、電縫加工
によって生じる突起状の溶接部10を機械加工により除
去してもよい。
【0032 】上記構成からなる第1実施形態によれ
ば、前述したように、R410A(HFC410A)や
R407C(HFC407C)等の混合冷媒を流して凝
縮管または蒸発管として使用した場合に、混合冷媒流中
に濃度境界層が発生することを防止する効果が高く、し
かも内面溝付伝熱管1内を流れる混合冷媒の圧力損失を
高めることが少ない。したがって、混合冷媒本来の性能
が発揮できるから、高い熱交換性能を得ることが可能で
ある。また、R410AやR32などの高圧作動冷媒を
使用した場合にも、温度境界層の成長を抑制する効果が
高いから、これら環境への影響が小さい冷媒を効率よく
使用することが可能となる。
【0033 】さらに、フィン2をジグザグ形状として
上述した条件で形成した場合には、フィン2による熱交
換促進作用を高めることができ、この点からも高い熱交
換性能を得ることができる。
【0034 】[第2実施形態]図4は本発明の第2実施
形態を示す部分展開した平面図である。先の第1実施形
態では突条4とフィン2の傾斜の向きは常に逆であった
が、この実施形態では突条4の傾斜の向きをフィン2と
同じにし、かつ、突条4のリード角γを第1実施形態よ
りも大きくしたことを特徴としている。他の構成は第1
実施形態と同様でよい。このような構成によっても、前
述した効果を得ることができる。
【0035 】[第3実施形態]図5は本発明の第3実施
形態を示す図である。第1および第2実施形態ではフィ
ン2および突条4の展開形状がW字状であったが、この
実施形態ではフィン2および突条4を螺旋状にし、フィ
ン2と突条4の傾斜方向を逆にしたことを特徴としてい
る。他の構成は第1実施形態と同様でよい。このような
構成によっても、前述した効果を得ることができる。
【0036 】[第4実施形態]図6は本発明の第4実施
形態を示す図である。この実施形態ではフィン2および
突条4を螺旋状にし、しかもフィン2と突条4の傾斜方
向を等しくしている。他の構成は第1実施形態と同様で
よい。このような構成によっても、前述した効果を得る
ことができる。
【0037 】[第5実施形態]図7は本発明の第5実施
形態を示し、この実施形態は、フィン2の屈折部12と
重なる領域において突条4をなくしたことを特徴として
いる。フィン屈折部12の周方向の幅は限定されない
が、管内周面の5〜50%程度、より好ましくは10〜
25%であればよい。
【0038 】フィン屈折部12を形成した領域では、
フィン屈折部12の補強効果により板条材が硬くなる傾
向があるため、図1のような構成であると、ロールフォ
ーミングの際に、フィン2の直線部が形成されている領
域に比較してやや曲げ加工しにくい。そこで、この実施
形態では、フィン屈折部12が形成されている領域で突
条4を省くことにより、フィン屈折部12が形成されて
いる領域では突条4による補強効果を差し引き、板条材
の曲げ加工が板条材の全幅に亘って均一に行いやすくで
きた。
【0039 】以上、複数の実施形態を説明したが、本
発明はこれら実施形態のみに限定されるものではなく、
さまざまな変形が可能である。例えば、各実施形態の特
徴部分を組み合わせてもよい。また、前述した各実施形
態では内面溝付伝熱管1の断面形状が円形であったが、
本発明は断面円形に限らず、必要に応じて断面楕円形や
偏平管状等としてもよい。さらに、内面溝付伝熱管1の
内部に純水やアルコール、フロン、混合溶媒などの作動
液を減圧下で封入して管の両端を閉じ、ヒートパイプと
して使用することも可能である。
【0040 】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明に係る内面
溝付伝熱管によれば、混合冷媒を流して凝縮管または蒸
発管として使用した場合に、混合冷媒流中に濃度境界層
が成長することを抑制する効果が高く、しかも内面溝付
伝熱管内を流れる混合冷媒の圧力損失を高めることが少
ない。したがって、混合冷媒本来の性能が発揮できるか
ら、高い熱交換性能を得ることが可能である。
【0041 】また、R32などの高圧作動冷媒を使用
した場合には、伝熱管内における冷媒の蒸気速度が小さ
くなることが避けられないが、本発明の内面溝付伝熱管
によれば、冷媒流の中に温度境界層が成長して熱交換効
率が低下する現象を抑制することができる。したがっ
て、本発明の内面溝付伝熱管を使用することにより、環
境への影響が小さいR32等を従来と同様の熱交換装置
により使用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る内面溝付伝熱管の第1実施形態
を示す一部展開した平面図である。
【図2】 同実施形態のフィンと突条を示す拡大平面図
である。
【図3】 図2中のIII−III線断面図である。
【図4】 本発明の他の実施形態を示す一部展開した平
面図である。
【図5】 本発明の他の実施形態を示す一部展開した平
面図である。
【図6】 本発明の他の実施形態を示す一部展開した平
面図である。
【図7】 本発明の他の実施形態を示す一部展開した平
面図である。
【符号の説明】
1 内面溝付伝熱管 2 フィン 4 突条 6 溝 8 フィン無し部分 10 溶接部 12 フィン屈折部 α フィンと突条との交差角度 β フィンリード角 γ 突条リード角 P1 フィンピッチ P2 突条ピッチ H1 フィン高さ H2 突条高さ W1 フィン底幅 W2 突条底幅 AX 管軸方向

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属管(1)の内周面に、この金属管の
    軸線方向に対して傾斜して延びる多数のフィン(2)が
    形成されるとともに、これらフィン(2)と交差する多
    数の突条(4)が形成され、前記金属管の内周面からの
    前記フィンの高さは0.1〜0.3mmとされ、前記金
    属管の内周面からの前記突条の高さは0.03〜0.1
    mmとされていることを特徴とする内面溝付伝熱管。
  2. 【請求項2】 前記フィン(2)は金属管(1)の内周
    面の周方向に沿って延びるジグザグ形状であることを特
    徴とする請求項1記載の内面溝付伝熱管。
  3. 【請求項3】 前記フィン(2)は螺旋状であることを
    特徴とする請求項1記載の内面溝付伝熱管。
  4. 【請求項4】 前記フィン(2)の直線部と前記金属管
    (1)の軸線方向とがなす角度は0〜30°であり、前
    記フィン(2)の直線部と前記突条(4)の直線部との
    交差角度は5〜90°であることを特徴とする請求項1
    〜3のいずれかに記載の内面溝付伝熱管。
  5. 【請求項5】 金属管(1)の内周面に、この内周面の
    周方向に沿ってジグザグ形状をなして延びる多数のフィ
    ン(2)が形成されるとともに、これらフィン(2)の
    屈折部(12)を除く領域には、前記フィンと交差する
    多数の突条(4)が形成され、前記金属管の内周面から
    の前記フィンの高さは0.1〜0.3mmとされ、前記
    金属管の内周面からの前記突条の高さは0.03〜0.
    1mmとされていることを特徴とする内面溝付伝熱管。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008267779A (ja) * 2006-10-19 2008-11-06 Furukawa Electric Co Ltd:The 伝熱管
CN107990778A (zh) * 2017-12-26 2018-05-04 金龙精密铜管集团股份有限公司 高效内螺纹铜管

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