JP2000310387A - 管路ライニング方法及び管路ライニング材 - Google Patents
管路ライニング方法及び管路ライニング材Info
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- JP2000310387A JP2000310387A JP11118850A JP11885099A JP2000310387A JP 2000310387 A JP2000310387 A JP 2000310387A JP 11118850 A JP11118850 A JP 11118850A JP 11885099 A JP11885099 A JP 11885099A JP 2000310387 A JP2000310387 A JP 2000310387A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 円滑に遂行することが可能な管路ライニング
方法を提供する。 【解決手段】 下流側下水管9の上流端部に土嚢11を
積み上げて下水管9の高さの約3/4の高さの止水部1
3を構成する。下水管5の高さの約1/3の深さの下水
15が滞留してから、上流側下水管17の下流端部をエ
アプラグ19で閉塞して上流側からの下水21の流れを
遮断する。そして、上流側マンホール1から下流側マン
ホール3に向かって引込み用ロープ23を用いて筒状の
ライニング材27を引き込み、その後、ライニング材2
7を下水管5の内面7に押し付けてライニング層を構成
する。
方法を提供する。 【解決手段】 下流側下水管9の上流端部に土嚢11を
積み上げて下水管9の高さの約3/4の高さの止水部1
3を構成する。下水管5の高さの約1/3の深さの下水
15が滞留してから、上流側下水管17の下流端部をエ
アプラグ19で閉塞して上流側からの下水21の流れを
遮断する。そして、上流側マンホール1から下流側マン
ホール3に向かって引込み用ロープ23を用いて筒状の
ライニング材27を引き込み、その後、ライニング材2
7を下水管5の内面7に押し付けてライニング層を構成
する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、管路を内側からラ
イニングする管路ライニング方法及びこの方法に用いる
ライニング材に関し、特に、地中に埋設された地中管路
の全長又は長い範囲を一度にライニングするライニング
技術に関する。
イニングする管路ライニング方法及びこの方法に用いる
ライニング材に関し、特に、地中に埋設された地中管路
の全長又は長い範囲を一度にライニングするライニング
技術に関する。
【0002】
【従来の技術】地中に埋設された下水管等の地中管路を
非掘削的に補修する方法としては、ライニング材又は裏
打ち材を地中管路内に挿入して配置し、このライニング
材を地中管路の内面に押し付けてライニング層を形成す
るといった方法が多く用いられている。地中管路の全長
又は長い範囲を一度にライニングする場合には、ライニ
ングしようとする管路の管径及び長さに適合した、通常
は筒状のライニング材を準備し、このライニング材を管
路内に挿入し、管路内面に押し付けてライニング層を形
成する。ライニング材は例えば幅方向中央で2つに折ら
れ、ワイヤ又はロープに引っ張られて管路内に引き込ま
れ、所定位置に配置される。そして、ライニング材の内
側に加圧水を直接供給し、又はライニング材の内側に加
圧水を用いて膜状体を反転挿入し、このライニング材を
管路内面に押し付ける。あるいは、加圧水を用いてライ
ニング材自体を反転させ、管路内面に押し付けながら管
路内に挿入する場合もある。
非掘削的に補修する方法としては、ライニング材又は裏
打ち材を地中管路内に挿入して配置し、このライニング
材を地中管路の内面に押し付けてライニング層を形成す
るといった方法が多く用いられている。地中管路の全長
又は長い範囲を一度にライニングする場合には、ライニ
ングしようとする管路の管径及び長さに適合した、通常
は筒状のライニング材を準備し、このライニング材を管
路内に挿入し、管路内面に押し付けてライニング層を形
成する。ライニング材は例えば幅方向中央で2つに折ら
れ、ワイヤ又はロープに引っ張られて管路内に引き込ま
れ、所定位置に配置される。そして、ライニング材の内
側に加圧水を直接供給し、又はライニング材の内側に加
圧水を用いて膜状体を反転挿入し、このライニング材を
管路内面に押し付ける。あるいは、加圧水を用いてライ
ニング材自体を反転させ、管路内面に押し付けながら管
路内に挿入する場合もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、管路内に下
水などが流れている場合には、管路内面へのライニング
材の押付け作業に支障をきたさないように、かつライニ
ング層と管路内面との間に多量の水分が閉じ込められる
といった事態を避けるために、ライニング材の挿入に先
立ち下水などの管路内流水を遮断している。したがっ
て、ライニング材を引き込む場合には、粗い管路内面上
でライニング材を引きずることとなるので、挿入摩擦抵
抗が大きく、大がかりな引込み用ウインチが必要とな
り、さらにライニング材を損傷しないようにゆっくりと
引き込まなくてはならないために作業性が良くない。特
に、大径のしかも長い管路に適合させるライニング材は
重量が増大するので作業性は著しく低下し、また、管路
が曲がっている場合あるいは屈曲している場合には、曲
がり部分あるいは屈曲部分でライニング材が管路内面に
強く接触するので、挿入作業性は極端に悪化する。
水などが流れている場合には、管路内面へのライニング
材の押付け作業に支障をきたさないように、かつライニ
ング層と管路内面との間に多量の水分が閉じ込められる
といった事態を避けるために、ライニング材の挿入に先
立ち下水などの管路内流水を遮断している。したがっ
て、ライニング材を引き込む場合には、粗い管路内面上
でライニング材を引きずることとなるので、挿入摩擦抵
抗が大きく、大がかりな引込み用ウインチが必要とな
り、さらにライニング材を損傷しないようにゆっくりと
引き込まなくてはならないために作業性が良くない。特
に、大径のしかも長い管路に適合させるライニング材は
重量が増大するので作業性は著しく低下し、また、管路
が曲がっている場合あるいは屈曲している場合には、曲
がり部分あるいは屈曲部分でライニング材が管路内面に
強く接触するので、挿入作業性は極端に悪化する。
【0004】そして、ライニング材あるいは膜状体を反
転させて管路内又はライニング材の内側に挿入する場合
にも、反転終了筒状部と未反転部との間の摩擦抵抗は比
較的大きいので、やはり大がかりな加圧水装置が必要と
なるとともに、作業性も良くない。
転させて管路内又はライニング材の内側に挿入する場合
にも、反転終了筒状部と未反転部との間の摩擦抵抗は比
較的大きいので、やはり大がかりな加圧水装置が必要と
なるとともに、作業性も良くない。
【0005】そこで、本発明は円滑に遂行することが可
能な管路ライニング方法を提供することを目的とする。
また、本発明はこのような管路ライニング方法に用いる
のに特に適したライニング材の提供をも目的とする。
能な管路ライニング方法を提供することを目的とする。
また、本発明はこのような管路ライニング方法に用いる
のに特に適したライニング材の提供をも目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明の方法は、管路の内面をライニングする管路ラ
イニング方法であって、前記管路の前記内面に適合する
ような、柔軟性を有するライニング材を準備する準備工
程と、準備された前記ライニング材を前記管路内に挿入
して所定位置に配置する挿入工程と、前記所定位置に配
置された前記ライニング材を前記管路の前記内面に押し
付けてライニング層を形成する押付け工程と、を備え、
前記挿入工程は、前記ライニング材への挿入抵抗を十分
に低減させる挿入抵抗低減手段を用いて行われる、とい
うものである。ここでは、十分な浮力をライニング材に
与える深さの管路内の流水又は滞留水を挿入抵抗低減手
段として利用することができる。流水又は滞留水はま
た、ライニング材と管路内面との間を潤滑する。管路内
に水又は液体を滞留させるには、管路下流側に土嚢やエ
アプラグを配置して地中管流水又は給水装置からの供給
水を適当な深さとなるように溜めておく。また、管路内
に適当な深さの水又は液体を流すには、地中管流水をそ
のまま利用したり、あるいは流水制御手段を用いて地中
管流水の流れを多少減少させたり、または地中管流水に
給水装置からの供給水を加えたりするが、地中管水が流
れていない場合には、給水装置からの供給水のみによっ
て適当深さの流水をつくり出す。ライニング材は通常、
筒状体、多くの場合繊維製の筒状体に硬化性樹脂を含浸
させて構成されるが、この筒状体の外面側には流水又は
滞留水が内部に浸入して浮力が低下するのを防止する、
流体遮断用の不透過性又は不透水性のフィルム層を設け
ておくのが効果的である。このフィルム層はまた、含浸
された硬化性樹脂が外側に流れ出すのを防止する。流水
又は滞留水の深さは管路内の高さの1/4乃至1/2で
あることが好ましい。流水又は滞留水の深さが管路内の
高さの1/4未満であると、管路内面の下側との間の摩
擦抵抗を効果的に減少させるだけの浮力をライニング材
に与えることができず、また管路内の高さの1/2を越
えるとライニング材が浮き上がって又は過度に浮き上が
ってライニング材の上端が管路内面の上側に接触してし
まう。ライニング材の管路内面への押付けは、流水を実
質的に遮断して又は滞留水を実質的に流出させて行われ
る。すなわち、押付けは管路内の水分をできるだけ除去
して行われるが、管路内の例えば接続部分などに水分が
多少溜まっていても押付け工程には支障がなく、また管
路内に多少の流水が存在していても押付け工程を開始す
る場合もある。
の本発明の方法は、管路の内面をライニングする管路ラ
イニング方法であって、前記管路の前記内面に適合する
ような、柔軟性を有するライニング材を準備する準備工
程と、準備された前記ライニング材を前記管路内に挿入
して所定位置に配置する挿入工程と、前記所定位置に配
置された前記ライニング材を前記管路の前記内面に押し
付けてライニング層を形成する押付け工程と、を備え、
前記挿入工程は、前記ライニング材への挿入抵抗を十分
に低減させる挿入抵抗低減手段を用いて行われる、とい
うものである。ここでは、十分な浮力をライニング材に
与える深さの管路内の流水又は滞留水を挿入抵抗低減手
段として利用することができる。流水又は滞留水はま
た、ライニング材と管路内面との間を潤滑する。管路内
に水又は液体を滞留させるには、管路下流側に土嚢やエ
アプラグを配置して地中管流水又は給水装置からの供給
水を適当な深さとなるように溜めておく。また、管路内
に適当な深さの水又は液体を流すには、地中管流水をそ
のまま利用したり、あるいは流水制御手段を用いて地中
管流水の流れを多少減少させたり、または地中管流水に
給水装置からの供給水を加えたりするが、地中管水が流
れていない場合には、給水装置からの供給水のみによっ
て適当深さの流水をつくり出す。ライニング材は通常、
筒状体、多くの場合繊維製の筒状体に硬化性樹脂を含浸
させて構成されるが、この筒状体の外面側には流水又は
滞留水が内部に浸入して浮力が低下するのを防止する、
流体遮断用の不透過性又は不透水性のフィルム層を設け
ておくのが効果的である。このフィルム層はまた、含浸
された硬化性樹脂が外側に流れ出すのを防止する。流水
又は滞留水の深さは管路内の高さの1/4乃至1/2で
あることが好ましい。流水又は滞留水の深さが管路内の
高さの1/4未満であると、管路内面の下側との間の摩
擦抵抗を効果的に減少させるだけの浮力をライニング材
に与えることができず、また管路内の高さの1/2を越
えるとライニング材が浮き上がって又は過度に浮き上が
ってライニング材の上端が管路内面の上側に接触してし
まう。ライニング材の管路内面への押付けは、流水を実
質的に遮断して又は滞留水を実質的に流出させて行われ
る。すなわち、押付けは管路内の水分をできるだけ除去
して行われるが、管路内の例えば接続部分などに水分が
多少溜まっていても押付け工程には支障がなく、また管
路内に多少の流水が存在していても押付け工程を開始す
る場合もある。
【0007】管路の内面又はライニング材に潤滑剤を塗
布することにより挿入抵抗低減手段を構成することもで
きる。潤滑剤は管路内面のみに塗布しておいてもよい
し、ライニング材にのみ塗布しておいてもよいが、管路
内面及びライニング材の両方に塗布しておくのが得策で
ある。ライニング材には通常、外面側にのみ潤滑剤が塗
布される。ライニング材を反転して管路内に挿入する場
合には、ライニング材の反転終了状態で内面側となる側
に潤滑剤が塗布される。地中管内に引き込んだライニン
グ材に膜状体を反転挿入する場合にも、膜状体の反転終
了状態で内面側となる側に潤滑剤を塗布しておくのが好
ましい。潤滑剤としては安価なサラダ油を用いるのが得
策である。管路内面に潤滑剤を塗布するには、潤滑剤噴
出口を備えた遠隔操作式の管内作業装置を管路内で移動
させ、潤滑剤を管路内面に吹き付けるという方法を採用
できる。
布することにより挿入抵抗低減手段を構成することもで
きる。潤滑剤は管路内面のみに塗布しておいてもよい
し、ライニング材にのみ塗布しておいてもよいが、管路
内面及びライニング材の両方に塗布しておくのが得策で
ある。ライニング材には通常、外面側にのみ潤滑剤が塗
布される。ライニング材を反転して管路内に挿入する場
合には、ライニング材の反転終了状態で内面側となる側
に潤滑剤が塗布される。地中管内に引き込んだライニン
グ材に膜状体を反転挿入する場合にも、膜状体の反転終
了状態で内面側となる側に潤滑剤を塗布しておくのが好
ましい。潤滑剤としては安価なサラダ油を用いるのが得
策である。管路内面に潤滑剤を塗布するには、潤滑剤噴
出口を備えた遠隔操作式の管内作業装置を管路内で移動
させ、潤滑剤を管路内面に吹き付けるという方法を採用
できる。
【0008】ライニング材を管路内に反転挿入する場
合、および膜状体をライニング材の内側に反転挿入する
場合には加圧水を用いることができるが、この加圧水内
に潤滑剤を添加しておけば、ライニング材あるいは膜状
体に潤滑剤を塗布する特別の作業を省略することができ
る。
合、および膜状体をライニング材の内側に反転挿入する
場合には加圧水を用いることができるが、この加圧水内
に潤滑剤を添加しておけば、ライニング材あるいは膜状
体に潤滑剤を塗布する特別の作業を省略することができ
る。
【0009】曲がり部分が形成されている管路にライニ
ング材を引き込む場合には、管路の曲がり部分内側にロ
ーラ又は回転ローラをライニング材が接触するように配
置し、ライニング材が管路の内側と強く摺動しないよう
にしておくのが好ましい。
ング材を引き込む場合には、管路の曲がり部分内側にロ
ーラ又は回転ローラをライニング材が接触するように配
置し、ライニング材が管路の内側と強く摺動しないよう
にしておくのが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。
施の形態を説明する。
【0011】図1は本発明の管路ライニング方法を下水
管に適用して補修する場合を示す図であり、ライニング
材の引込み前の状態を示す図、図2はライニング材を引
き込んだ状態を示す図、図3は下水管内面にライニング
層を形成した状態を示す図である。
管に適用して補修する場合を示す図であり、ライニング
材の引込み前の状態を示す図、図2はライニング材を引
き込んだ状態を示す図、図3は下水管内面にライニング
層を形成した状態を示す図である。
【0012】上流側マンホール1と下流側マンホール3
との間の下水管5(管路)の内面7にライニング層を形
成してこの下水管5を補修するにあたっては、先ず、自
走式の管内作業装置(図示せず)を下水管5内で走行さ
せ、下水管5内のテレビカメラによる状態調査及びこの
状態調査に基づく、張り出した木の根の除去などの前処
理作業、そして下水管5内の高圧水洗浄を行っておく。
多くの場合、管内作業装置を走行させる際には下水の流
れを遮断しておくが、高圧水洗浄を行った後に下水の遮
断状態を解除して再び下水を流しておく。次に、下流側
下水管9の上流端部(下流側マンホール3近傍)に堰止
め手段としての土嚢11を積み上げて下水管9の高さの
約3/4の高さの止水部13を構成する。そして、下水
管5の高さの約1/3の深さの下水15を滞留させてか
ら、上流側下水管17の下流端部(上流側マンホール1
近傍)を遮断手段としてのエアプラグ19で閉塞して上
流側からの下水21の流れを遮断する(図1)。堰止め
手段及び遮断手段を補修対象下水管の下流側の下水管及
び上流側の下水管に配置してマンホール間の下水管の全
長を補修することにより、ライニング材の引込み作業及
びマンホール内での作業員のその他の補修作業に支障が
生じるのを避けることができる。そして、エアプラグ1
9に過大な水圧が加わらないように、さらに上流側のマ
ンホール(図示せず)からさらに下流側のマンホール
(図示せず)への下水バイパスを構成し、下水21を迂
回させて流すのが好ましい。下水管5が使用されていな
い場合や、下水流量が極端に少なく、適当深さの滞留水
を確保するのに時間がかかる場合には、エアプラグ19
を配置するとともに止水部13を構成してから、給水車
(給水装置:図示せず)によって上流側マンホール1を
通して下水管5内に給水して供給水を滞留させることと
なるが、滞留水を利用することなく、下水管5の内面7
にサラダ油やシリコンオイルなどの潤滑剤を塗布した
り、引き込まれるライニング材の外面に潤滑剤を塗布し
て挿入抵抗を低減させる場合もある。
との間の下水管5(管路)の内面7にライニング層を形
成してこの下水管5を補修するにあたっては、先ず、自
走式の管内作業装置(図示せず)を下水管5内で走行さ
せ、下水管5内のテレビカメラによる状態調査及びこの
状態調査に基づく、張り出した木の根の除去などの前処
理作業、そして下水管5内の高圧水洗浄を行っておく。
多くの場合、管内作業装置を走行させる際には下水の流
れを遮断しておくが、高圧水洗浄を行った後に下水の遮
断状態を解除して再び下水を流しておく。次に、下流側
下水管9の上流端部(下流側マンホール3近傍)に堰止
め手段としての土嚢11を積み上げて下水管9の高さの
約3/4の高さの止水部13を構成する。そして、下水
管5の高さの約1/3の深さの下水15を滞留させてか
ら、上流側下水管17の下流端部(上流側マンホール1
近傍)を遮断手段としてのエアプラグ19で閉塞して上
流側からの下水21の流れを遮断する(図1)。堰止め
手段及び遮断手段を補修対象下水管の下流側の下水管及
び上流側の下水管に配置してマンホール間の下水管の全
長を補修することにより、ライニング材の引込み作業及
びマンホール内での作業員のその他の補修作業に支障が
生じるのを避けることができる。そして、エアプラグ1
9に過大な水圧が加わらないように、さらに上流側のマ
ンホール(図示せず)からさらに下流側のマンホール
(図示せず)への下水バイパスを構成し、下水21を迂
回させて流すのが好ましい。下水管5が使用されていな
い場合や、下水流量が極端に少なく、適当深さの滞留水
を確保するのに時間がかかる場合には、エアプラグ19
を配置するとともに止水部13を構成してから、給水車
(給水装置:図示せず)によって上流側マンホール1を
通して下水管5内に給水して供給水を滞留させることと
なるが、滞留水を利用することなく、下水管5の内面7
にサラダ油やシリコンオイルなどの潤滑剤を塗布した
り、引き込まれるライニング材の外面に潤滑剤を塗布し
て挿入抵抗を低減させる場合もある。
【0013】次ぎに、上流側マンホール1から下流側マ
ンホール3に、滞留水(符号15)による浮力を利用す
ることによって引込み用ロープ23を通し、この引込み
用ロープ23の先端を、下流側マンホール3の上方に配
置されたウインチ25に接続するとともに、ロープ23
の後端を予め準備された筒状のライニング材27の先端
に取り付ける。そして、ウインチ25によって引込み用
ロープ23を巻き取ることにより、滞留水内でライニン
グ材27を移動させて下水管5内に挿入し、下水管5の
全長に亘って延びるように配置する(挿入工程:図
2)。ライニング材27は滞留水により必要かつ十分な
浮力を受けるので、下水管5の内面7下側との摺動抵抗
は小さく、また内面7上側とも実質的に非接触状態であ
り、下水管5内に容易に引き込まれることとなる。な
お、引込み用ロープ23は、管内作業装置に取り付けて
調査・前処理作業時に下水管5内に挿通させておくこと
もできる。
ンホール3に、滞留水(符号15)による浮力を利用す
ることによって引込み用ロープ23を通し、この引込み
用ロープ23の先端を、下流側マンホール3の上方に配
置されたウインチ25に接続するとともに、ロープ23
の後端を予め準備された筒状のライニング材27の先端
に取り付ける。そして、ウインチ25によって引込み用
ロープ23を巻き取ることにより、滞留水内でライニン
グ材27を移動させて下水管5内に挿入し、下水管5の
全長に亘って延びるように配置する(挿入工程:図
2)。ライニング材27は滞留水により必要かつ十分な
浮力を受けるので、下水管5の内面7下側との摺動抵抗
は小さく、また内面7上側とも実質的に非接触状態であ
り、下水管5内に容易に引き込まれることとなる。な
お、引込み用ロープ23は、管内作業装置に取り付けて
調査・前処理作業時に下水管5内に挿通させておくこと
もできる。
【0014】ライニング材27を下水管5内の所定位置
に挿入配置してから、止水部13を取り除き、滞留水
(符号15)を下流側に流して排除する。そして、ライ
ニング材27の内側に先端部まで延びるように、栓金具
28を通過して挿入されているホース29からボイラ
(図示せず)で加熱された加圧水を供給する。止水部1
3を構成しないで下水21の流れを利用する場合には、
ここでエアプラグ19を用いて下水流を遮断して排除す
る。ライニング材27は、図4に示すように、未硬化の
不飽和ポリエステル樹脂あるいはエポキシ樹脂等の熱硬
化性樹脂を含浸しているガラス繊維やポリエステル繊維
等の繊維層又は筒状繊維31(筒状体)の外側及び内側
に、ポリエチレン、ポリウレタン又はナイロン製等の不
透水性フィルム層又は不透水性フィルム33、33´が
設けられて下水管5の内面7に適合するように柔軟に形
成されたものであり、加熱された加圧水の供給によりこ
のライニング材27は筒状にふくらんで下水管5の内面
7に押し付けられ(図4の状態)、また、繊維層31の
熱硬化性樹脂は硬化する(押付け工程)。その後、ライ
ニング材27に端部処理を施してライニング層35を形
成するとともに、エアプラグ19を取り外してライニン
グ作業を完了する(図3)。なお、繊維層31に含浸さ
せる硬化性樹脂として常温硬化性や紫外線硬化性のもの
を用いることもできるし、繊維層31に接着剤を塗布し
ておいてもよい。また、ライニング材としてシート状の
ものを用いることもできる。
に挿入配置してから、止水部13を取り除き、滞留水
(符号15)を下流側に流して排除する。そして、ライ
ニング材27の内側に先端部まで延びるように、栓金具
28を通過して挿入されているホース29からボイラ
(図示せず)で加熱された加圧水を供給する。止水部1
3を構成しないで下水21の流れを利用する場合には、
ここでエアプラグ19を用いて下水流を遮断して排除す
る。ライニング材27は、図4に示すように、未硬化の
不飽和ポリエステル樹脂あるいはエポキシ樹脂等の熱硬
化性樹脂を含浸しているガラス繊維やポリエステル繊維
等の繊維層又は筒状繊維31(筒状体)の外側及び内側
に、ポリエチレン、ポリウレタン又はナイロン製等の不
透水性フィルム層又は不透水性フィルム33、33´が
設けられて下水管5の内面7に適合するように柔軟に形
成されたものであり、加熱された加圧水の供給によりこ
のライニング材27は筒状にふくらんで下水管5の内面
7に押し付けられ(図4の状態)、また、繊維層31の
熱硬化性樹脂は硬化する(押付け工程)。その後、ライ
ニング材27に端部処理を施してライニング層35を形
成するとともに、エアプラグ19を取り外してライニン
グ作業を完了する(図3)。なお、繊維層31に含浸さ
せる硬化性樹脂として常温硬化性や紫外線硬化性のもの
を用いることもできるし、繊維層31に接着剤を塗布し
ておいてもよい。また、ライニング材としてシート状の
ものを用いることもできる。
【0015】ところで、ライニング材27は通常、外側
に不透水性フィルム33を有し、硬化性樹脂を過飽和状
態で含浸している繊維製筒体内に、外側(反転終了状態
での外側)に繊維材が設けられた不透水性フィルム33
´を予め工場内で反転挿入して製造される(準備工
程)。不透水性フィルム33´を反転挿入させると、繊
維製筒体と繊維材とが接触し、この繊維製筒体と繊維材
とにより筒状繊維31が形成される。不透水性フィルム
33´は後端部(反転前の状態での後端部)に取付紐を
介してホース29が取り付けられるので、不透水性フィ
ルム33´を反転挿入させることにより製造されたライ
ニング材27内にはこのホース29が挿入状態で配置さ
れることとなる。不透水性フィルム33´を反転させる
には、加圧水又は加圧気体が用いられるが、水などの液
体及び空気などの気体を同時に用いる場合もある。ある
いは押圧シリンダなどの機械的加圧手段を用いることも
できるが、不透水性フィルム33´の反転時には、未反
転部と反転終了筒状部との間に比較的大きな摩擦抵抗が
作用するため、大きな加圧力を加えなければならない。
そこで、不透水性フィルム33´の内面側(反転終了状
態での内面側)にサラダ油又はシリコンオイルなどの潤
滑剤を塗布しておくのが好ましいが、反転時に使用する
加圧水などに潤滑剤を添加しておけば(潤滑剤のみを用
いて加圧水を構成することも可能ではある)、潤滑剤の
付着作業が簡単となる。なお、ライニング材27の外側
の不透水性フィルム33に接着剤を塗布しておき、押し
付けたときに下水管5の内面7にライニング材27が接
着固定されるように構成してもよい。
に不透水性フィルム33を有し、硬化性樹脂を過飽和状
態で含浸している繊維製筒体内に、外側(反転終了状態
での外側)に繊維材が設けられた不透水性フィルム33
´を予め工場内で反転挿入して製造される(準備工
程)。不透水性フィルム33´を反転挿入させると、繊
維製筒体と繊維材とが接触し、この繊維製筒体と繊維材
とにより筒状繊維31が形成される。不透水性フィルム
33´は後端部(反転前の状態での後端部)に取付紐を
介してホース29が取り付けられるので、不透水性フィ
ルム33´を反転挿入させることにより製造されたライ
ニング材27内にはこのホース29が挿入状態で配置さ
れることとなる。不透水性フィルム33´を反転させる
には、加圧水又は加圧気体が用いられるが、水などの液
体及び空気などの気体を同時に用いる場合もある。ある
いは押圧シリンダなどの機械的加圧手段を用いることも
できるが、不透水性フィルム33´の反転時には、未反
転部と反転終了筒状部との間に比較的大きな摩擦抵抗が
作用するため、大きな加圧力を加えなければならない。
そこで、不透水性フィルム33´の内面側(反転終了状
態での内面側)にサラダ油又はシリコンオイルなどの潤
滑剤を塗布しておくのが好ましいが、反転時に使用する
加圧水などに潤滑剤を添加しておけば(潤滑剤のみを用
いて加圧水を構成することも可能ではある)、潤滑剤の
付着作業が簡単となる。なお、ライニング材27の外側
の不透水性フィルム33に接着剤を塗布しておき、押し
付けたときに下水管5の内面7にライニング材27が接
着固定されるように構成してもよい。
【0016】ライニング材27は内側が空気抜きされ、
折り畳まれた状態で、例えば保冷車に載せられて補修現
場まで搬送されるため、ライニング材27をそのまま滞
留水(符号15:図1参照)中に浸しても大きな浮力は
得られない。しかも、ライニング材27は多量の硬化性
樹脂を含浸しているので比較的重量が大きい。したがっ
て、滞留水中を引っ張って移動させる際に、ライニング
材27と下水管5の内面7下側との間の摩擦抵抗を十分
に低減できないおそれや水圧の影響を受けるおそれがあ
る。そこで、補修現場でライニング材27の内側に、引
込み時に要求されるライニング材27全体の柔軟性をそ
こなわない程度で、空気を供給して密閉し、全体的なラ
イニング材27の比重を滞留水や流水と同程度、あるい
は滞留水や流水よりも小さくしておくことが好ましい。
空気の供給量はまた、ライニング材27が滞留水又は流
水中で大きく浮き上がって上端部が下水管5の内面7上
側に接触しない程度に抑えておくべきである。さらに、
滞留させる液体を空気が供給されていないライニング材
27よりも比重の大きなものとすることも可能である。
折り畳まれた状態で、例えば保冷車に載せられて補修現
場まで搬送されるため、ライニング材27をそのまま滞
留水(符号15:図1参照)中に浸しても大きな浮力は
得られない。しかも、ライニング材27は多量の硬化性
樹脂を含浸しているので比較的重量が大きい。したがっ
て、滞留水中を引っ張って移動させる際に、ライニング
材27と下水管5の内面7下側との間の摩擦抵抗を十分
に低減できないおそれや水圧の影響を受けるおそれがあ
る。そこで、補修現場でライニング材27の内側に、引
込み時に要求されるライニング材27全体の柔軟性をそ
こなわない程度で、空気を供給して密閉し、全体的なラ
イニング材27の比重を滞留水や流水と同程度、あるい
は滞留水や流水よりも小さくしておくことが好ましい。
空気の供給量はまた、ライニング材27が滞留水又は流
水中で大きく浮き上がって上端部が下水管5の内面7上
側に接触しない程度に抑えておくべきである。さらに、
滞留させる液体を空気が供給されていないライニング材
27よりも比重の大きなものとすることも可能である。
【0017】図5はマンホールの両側の下水管を一度に
補修する場合のライニング材27の挿入状態を概念的に
示す平面図、図6はライニング材27の挿入状態を概念
的に示す断面図である。
補修する場合のライニング材27の挿入状態を概念的に
示す平面図、図6はライニング材27の挿入状態を概念
的に示す断面図である。
【0018】下水管5だけでなく、上流側下水管17を
も一度に補修する場合には、より上流側のマンホールか
ら上流側マンホール1を通過して下流側マンホール3
に、より長く形成されたライニング材27を引き込んで
配置することとなるが、図5に示すように、下水管5と
上流側下水管17とは、それぞれの管軸延長方向が交差
する状態でマンホール1に接続され、したがって、この
マンホール1部分で管路が屈曲し又は曲がっている場合
も少なくない。このような曲がり部分37を有する管路
内でライニング材27を引っ張って移動させると、ライ
ニング材27が曲がり部分37の内側、より具体的には
下水管5及び上流側下水管17のマンホール1への開口
縁部を強く擦りながら移動することとなる。したがっ
て、引込み抵抗又は挿入抵抗が大きくなって引込み作業
性が良くない。そこで、曲がり部分37にライニング材
27の内側と当接するように回転ローラ39を立設して
おく。回転ローラ39は、回転軸が垂直又はほぼ垂直と
なるように、あるいは垂直から約20°以下の傾きを有
するように、かつ回転軸下端が下水管5及び上流側下水
管17の管軸延長線の交点近傍又はこの交点よりも内側
に位置するように配置される。この回転ローラ39は、
比較的長い支持軸41にローラ本体43を回転可能に取
り付けたものであり、支持軸41の下端部がマンホール
1内の流水路45に押し付けられた状態で上方に又は斜
め上方に延びるように配置され、適当な支持手段、例え
ば油圧ジャッキ(図示せず)により支持軸41の上端部
が支持されていて、ライニング材27の内側はこのロー
ラ本体43の外周面の外側部分に当接し、ローラ本体4
3を回転させながら(矢印X)ライニング材27は管路
内を移動する(矢印Y)。なお、この場合にも、滞留水
などによる浮力あるいは潤滑剤を利用して挿入抵抗を低
減することが好ましい。また、ライニング材27のマン
ホール1内を通過して硬化している部分は除去されるの
が普通である。
も一度に補修する場合には、より上流側のマンホールか
ら上流側マンホール1を通過して下流側マンホール3
に、より長く形成されたライニング材27を引き込んで
配置することとなるが、図5に示すように、下水管5と
上流側下水管17とは、それぞれの管軸延長方向が交差
する状態でマンホール1に接続され、したがって、この
マンホール1部分で管路が屈曲し又は曲がっている場合
も少なくない。このような曲がり部分37を有する管路
内でライニング材27を引っ張って移動させると、ライ
ニング材27が曲がり部分37の内側、より具体的には
下水管5及び上流側下水管17のマンホール1への開口
縁部を強く擦りながら移動することとなる。したがっ
て、引込み抵抗又は挿入抵抗が大きくなって引込み作業
性が良くない。そこで、曲がり部分37にライニング材
27の内側と当接するように回転ローラ39を立設して
おく。回転ローラ39は、回転軸が垂直又はほぼ垂直と
なるように、あるいは垂直から約20°以下の傾きを有
するように、かつ回転軸下端が下水管5及び上流側下水
管17の管軸延長線の交点近傍又はこの交点よりも内側
に位置するように配置される。この回転ローラ39は、
比較的長い支持軸41にローラ本体43を回転可能に取
り付けたものであり、支持軸41の下端部がマンホール
1内の流水路45に押し付けられた状態で上方に又は斜
め上方に延びるように配置され、適当な支持手段、例え
ば油圧ジャッキ(図示せず)により支持軸41の上端部
が支持されていて、ライニング材27の内側はこのロー
ラ本体43の外周面の外側部分に当接し、ローラ本体4
3を回転させながら(矢印X)ライニング材27は管路
内を移動する(矢印Y)。なお、この場合にも、滞留水
などによる浮力あるいは潤滑剤を利用して挿入抵抗を低
減することが好ましい。また、ライニング材27のマン
ホール1内を通過して硬化している部分は除去されるの
が普通である。
【0019】図7はライニング材27を下水管5内に反
転して挿入する場合を示す断面図である。
転して挿入する場合を示す断面図である。
【0020】ライニング材27を下水管5内に反転して
挿入する場合には、下水管5の上流側開口端付近に先端
が位置するように、ライニング材27が内側に挿入され
た金属製の導入パイプ47を配置する。ライニング材2
7の先端部は折り返されて導入パイプ47の先端外周部
にクランプ49により固定されている。加熱された加圧
水をこの導入パイプ47内に供給すると、ライニング材
27は反転しながら下水管5内に挿入される(挿入工
程)。この場合には、ライニング材27の反転終了筒状
部Aと未反転部Bとの間に比較的大きな摩擦抵抗が作用
するので、加圧水による反転圧力を大きなものとしなけ
ればならないが、ライニング材27の反転終了状態で内
側となる不透水性フィルム33の内面51に潤滑剤を塗
布することにより、反転挿入時の摩擦抵抗をかなり低減
させることができる。ここでも、潤滑剤としてサラダ油
やシリコンオイルを用いることができる。そして、ライ
ニング材27を全体的に反転させ、熱硬化性樹脂が硬化
するまで加圧状態を維持することによりライニング層を
形成する(押付け工程)。
挿入する場合には、下水管5の上流側開口端付近に先端
が位置するように、ライニング材27が内側に挿入され
た金属製の導入パイプ47を配置する。ライニング材2
7の先端部は折り返されて導入パイプ47の先端外周部
にクランプ49により固定されている。加熱された加圧
水をこの導入パイプ47内に供給すると、ライニング材
27は反転しながら下水管5内に挿入される(挿入工
程)。この場合には、ライニング材27の反転終了筒状
部Aと未反転部Bとの間に比較的大きな摩擦抵抗が作用
するので、加圧水による反転圧力を大きなものとしなけ
ればならないが、ライニング材27の反転終了状態で内
側となる不透水性フィルム33の内面51に潤滑剤を塗
布することにより、反転挿入時の摩擦抵抗をかなり低減
させることができる。ここでも、潤滑剤としてサラダ油
やシリコンオイルを用いることができる。そして、ライ
ニング材27を全体的に反転させ、熱硬化性樹脂が硬化
するまで加圧状態を維持することによりライニング層を
形成する(押付け工程)。
【0021】ところで、ライニング材27の不透水性フ
ィルム33に均一に潤滑剤を塗布する作業は手間がかか
る。ここで、ライニング材27の下水管5内への反転挿
入時に用いられる加圧水内に潤滑剤を添加しておけば、
不透水性フィルム33に潤滑剤を塗布する作業を省くこ
とができる。また、ライニング材の下水管5内への挿入
は、先ず、外側に不透水性フィルムが設けられた筒状繊
維を下水管5内に引き込み、その後、この筒状繊維内に
筒状の不透水性フィルム(ライニング作業終了時に抜き
取られることもある)を加圧水を用いて反転させて挿入
することによっても行われるが、この場合に使用する加
圧水に潤滑剤を添加しておけば、やはり挿入時の摩擦抵
抗を低減させることができる。
ィルム33に均一に潤滑剤を塗布する作業は手間がかか
る。ここで、ライニング材27の下水管5内への反転挿
入時に用いられる加圧水内に潤滑剤を添加しておけば、
不透水性フィルム33に潤滑剤を塗布する作業を省くこ
とができる。また、ライニング材の下水管5内への挿入
は、先ず、外側に不透水性フィルムが設けられた筒状繊
維を下水管5内に引き込み、その後、この筒状繊維内に
筒状の不透水性フィルム(ライニング作業終了時に抜き
取られることもある)を加圧水を用いて反転させて挿入
することによっても行われるが、この場合に使用する加
圧水に潤滑剤を添加しておけば、やはり挿入時の摩擦抵
抗を低減させることができる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、管路を全長にわた
って、又は比較的長い範囲にわたってライニングする場
合に本発明を適用すれば、管路内への挿入時にライニン
グ材に作用する摩擦抵抗を十分低減でき、したがって円
滑にライニング作業を遂行することができる。
って、又は比較的長い範囲にわたってライニングする場
合に本発明を適用すれば、管路内への挿入時にライニン
グ材に作用する摩擦抵抗を十分低減でき、したがって円
滑にライニング作業を遂行することができる。
【図1】本発明の管路ライニング方法を下水管に適用し
て補修する場合を示す図であり、ライニング材の引込み
前の状態を示す図である。
て補修する場合を示す図であり、ライニング材の引込み
前の状態を示す図である。
【図2】ライニング材を引き込んだ状態を示す図であ
る。
る。
【図3】下水管内面にライニング層を形成した状態を示
す図である。
す図である。
【図4】ライニング材の構成を示す斜視図である。
【図5】マンホールの両側の下水管を一度に補修する場
合のライニング材の挿入状態を概念的に示す平面図であ
る。
合のライニング材の挿入状態を概念的に示す平面図であ
る。
【図6】ライニング材の挿入状態を概念的に示す断面図
である。
である。
【図7】ライニング材を下水管内に反転して挿入する場
合を示す断面図である。
合を示す断面図である。
5 下水管(管路) 7 内面 15 下水(挿入抵抗低減手段) 27 ライニング材
Claims (9)
- 【請求項1】 管路の内面をライニングする管路ライニ
ング方法であって、前記管路の前記内面に適合するよう
な、柔軟性を有するライニング材を準備する準備工程
と、 準備された前記ライニング材を前記管路内に挿入して所
定位置に配置する挿入工程と、 前記所定位置に配置された前記ライニング材を前記管路
の前記内面に押し付けてライニング層を形成する押付け
工程と、を備え、 前記挿入工程は、前記ライニング材への挿入抵抗を十分
に低減させる挿入抵抗低減手段を用いて行われる、こと
を特徴とする管路ライニング方法。 - 【請求項2】 前記挿入抵抗低減手段は、前記管路内を
流れる又は前記管路内に滞留した、十分な浮力を前記ラ
イニング材に与える深さの流水又は滞留水であり、 前記押付け工程は、前記流水を実質的に遮断して又は前
記滞留水を実質的に流出させて行われる、ことを特徴と
する請求項1記載の管路ライニング方法。 - 【請求項3】 前記流水又は前記滞留水の前記深さは前
記管路内の高さの1/4乃至1/2である、ことを特徴
とする請求項2記載の管路ライニング方法。 - 【請求項4】 前記挿入抵抗低減手段は、前記管路の前
記内面又は前記ライニング材に塗布された潤滑剤であ
る、ことを特徴とする請求項1記載の管路ライニング方
法。 - 【請求項5】 管路の内面をライニングする管路ライニ
ング方法であって、前記管路の前記内面に適合するよう
な、柔軟性を有する筒状のライニング材を準備する準備
工程と、 準備された前記ライニング材を加圧水を用いて反転さ
せ、前記内面に押し付けながら前記管路内に挿入する挿
入工程と、 前記ライニング材を前記管路の前記内面に押し付けられ
た状態に維持してライニング層を形成する押付け工程
と、を備え、 前記加圧水には潤滑剤が添加されている、ことを特徴と
する管路ライニング方法。 - 【請求項6】 管路の内面をライニングする管路ライニ
ング方法であって、 前記管路の前記内面に適合するような、柔軟性を有する
筒状のライニング材を準備する準備工程と、 準備された前記ライニング材を前記管路内に引き込み、
その後、前記ライニング材が前記内面に押し付けられる
ように、このライニング材の内側に加圧水を用いて筒状
の膜状体を反転させて挿入する挿入工程と、 前記ライニング材を前記管路の前記内面に押し付けられ
た状態に維持してライニング層を形成する押付け工程
と、を備え、 前記加圧水には潤滑剤が添加されている、ことを特徴と
する管路ライニング方法。 - 【請求項7】 曲がり部分が形成された管路の内面をラ
イニングする管路ライニング方法であって、 前記管路の前記内面に適合するような、柔軟性を有する
ライニング材を準備する準備工程と、 準備された前記ライニング材を前記管路内に引き込んで
挿入し、所定位置に配置する挿入工程と、 前記所定位置に配置された前記ライニング材を前記管路
の前記内面に押し付けてライニング層を形成する押付け
工程と、を備え、 前記挿入工程は、前記管路の前記曲がり部分内側に配置
された回転可能なローラに前記ライニング材を接触させ
て行われる、ことを特徴とする管路ライニング方法。 - 【請求項8】 管路の内面に適合するように形成され、
十分な深さの流水又は滞留水の存在下で前記管路内に挿
入されてライニング層を構成する柔軟性を有するライニ
ング材であって、 外面側に前記流水又は前記滞留水の浸入を遮断する不透
水性のフィルム層が設けられている、ことを特徴とする
ライニング材。 - 【請求項9】 管路の内面に適合するように形成され、
前記管路内に挿入されてライニング層を構成する柔軟性
を有するライニング材であって、 潤滑剤が塗布されている、ことを特徴とするライニング
材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11118850A JP2000310387A (ja) | 1999-04-26 | 1999-04-26 | 管路ライニング方法及び管路ライニング材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11118850A JP2000310387A (ja) | 1999-04-26 | 1999-04-26 | 管路ライニング方法及び管路ライニング材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000310387A true JP2000310387A (ja) | 2000-11-07 |
Family
ID=14746694
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11118850A Pending JP2000310387A (ja) | 1999-04-26 | 1999-04-26 | 管路ライニング方法及び管路ライニング材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000310387A (ja) |
-
1999
- 1999-04-26 JP JP11118850A patent/JP2000310387A/ja active Pending
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Legal Events
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060302 |
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A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080922 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080926 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090203 |