JP2000309401A - ごみ集積ボックス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 不使用時には、交通等の妨げにならないよう
にコンパクトに折畳むことが可能であり、折畳み状態に
おいては美観を損ねることのないごみ集積ボックスを提
供する。 【解決手段】 前後方向に伸縮自在な一対のパンタグラ
フ伸縮機構５と、パンタグラフ伸縮機構５の前端部に設
けられた前面パネル４とによってごみ収容部２を形成
し、パンタグラフ伸縮機構５の吊元端部にパンタグラフ
伸縮機構５と前面パネル４が収納可能な収納枠７を立設
し、蓋体３を前記収納枠７の上部前端位置に枢着し、パ
ンタグラフ伸縮機構５を伸長した状態において、ごみ集
積ボックス１を形成し、パンタグラフ伸縮機構５を縮め
た状態において、パンタグラフ伸縮機構５と前面パネル
６を収納枠７の内部に収容し、蓋体３を前面パネル４と
平行状に重ね合わせる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、ごみ収集場所に
設置され、家庭あるいは事業所などから排出されるごみ
類を一時的に集積しておく、ごみ集積ボックスに関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】ゴミ収集場所に出された家庭ごみ等の袋
を鳥獣類あるいは風雨等から保護し、内容物の散乱を防
止するために、金属等により形成されたごみ集積ボック
スがごみ収集場所に設置されている。これらごみ集積ボ
ックスとしては、金属製フレーム材で枠組した箱体に、
金網等を張設してごみ収容部を形成し、ごみ収容部の上
部に設けたごみ投入口を開閉可能とする蓋体を設けたも
のが多く見受けられる。

【０００３】ごみ収集ボックスの多くは、ごみの回収作
業が容易な道路等に面した公共スペースに設置されてい
るため、不使用時においては、歩行者や車両等の交通の
妨げとなったり、ごみ集積ボックスが設置されているス
ペースは他の目的に使用されることがなく、スペースの
有効利用が図れないものであった。特に、都市部におい
てはスペースの確保が困難となり、あまり大きな容積の
ごみ集積ボックスを設置することができず、ごみ集積ボ
ックスに収納できなかったごみ袋がごみ集積ボックスの
周りに置かれる等して、ごみが散乱する原因となってい
る。

【０００４】このような事情に鑑み、不使用時にはごみ
集積ボックスを折畳んで小さくすることにより、ごみ集
積ボックスの省スペース化する試みが為されている（例
えば、特開平９−３１５５０５号、同９−２６３３０１
号、同８−３１０６０１号、同８−４０４３６号、同６
−８６９１６号公報等）。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
折畳み可能なごみ集積ボックスにおいては、ごみ収容部
を形成する側壁を内方に回動して折畳むため、ごみ収容
部が折畳まれる方向と側壁が回動する方向とが一致せ
ず、ごみ集積ボックスの折畳み操作が円滑に行えないも
のであった。また、折畳んだ状態においても、ごみ収容
部を形成する金網パネルが目視されるため、無骨なごみ
集積ボックスによって美観の悪化を招くものであった。

【０００６】本発明の目的とするところは、ごみ集積ボ
ックスを折畳みあるいは展開操作する際の操作性を改善
すると共に、折畳み状態においては美観を損ねることの
ないごみ集積ボックスを提供することを目的とするもの
である。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明者等はこのような
事情に鑑み鋭意検討を重ねた結果、ごみ収容部と蓋体を
有するごみ集積ボックスであって、ごみ収容部が左右両
側に位置する前後方向に伸縮自在なパンタグラフ伸縮機
構と、該パンタグラフ伸縮機構の前端部に設けられた前
面パネルを備え、パンタグラフ伸縮機構の吊元端部にパ
ンタグラフ伸縮機構と前面パネルが収容可能な収納枠を
立設し、蓋体を前記収納枠の上部前端位置に枢着し、パ
ンタグラフ伸縮機構を伸長した状態において蓋体をパン
タグラフ伸縮機構と前面パネルの上部に覆設してごみ集
積ボックスを形成し、パンタグラフ伸縮機構を縮めた状
態においてパンタグラフ伸縮機構と前面パネルを収納枠
の内部に収容し、蓋体を前面パネルと重ね合わせたこと
により、所期の目的を達成しうることを認め本発明を完
成するに至った。

【０００８】さらに本発明は、パンタグラフ伸縮機構の
上端部を前方に向けて傾斜状に低くしたことにより、ご
み袋の投入並びに搬出を容易にしたものである。

【０００９】

【作用】この発明によれば、ごみ集積ボックスの折畳み
方向と一致する方向において、パンタグラフ伸縮機構を
伸縮動作することにより、ごみ収容部を形成したり、折
畳み収納を可能としたので、ごみ集積ボックスの展開並
びに折畳みの操作が良好に行い得る。また、パンタグラ
フ伸縮機構の長さと、蓋体の奥行長を変更することによ
って、容積の異なるごみ集積ボックスを簡単に形成し得
るものである。

【００１０】ごみ集積ボックスを折畳んだ状態において
は、パンタグラフ伸縮機構と前面パネルが収納枠の内部
に収納され、前面パネルと平行状となる蓋体によってご
み集積ボックスの前面部が覆われるので、無骨なパンタ
グラフ伸縮機構等が外部に露出することなく、折畳み状
態における外観を良好に保つことができる。

【００１１】

【発明の実施の形態】発明の実施の形態を実施例によっ
て具体的に説明する。図中１は本発明ごみ集積ボックス
であり、ごみ集積ボックス１はごみ収容部２とごみを投
入あるいは搬出する開口部を開閉可能とする蓋体３とを
備えている。ごみ収容部２は、前面パネル４と両側に位
置するパンタグラフ伸縮機構５とによって囲われてお
り、周りの空間から区画形成されている。

【００１２】パンタグラフ伸縮機構５は、Ｘ字状に交叉
する斜桟５１が所定位置においてピン結合され、斜桟５
１と連結される縦桟５２が均等に配設されている。パン
タグラフ伸縮機構５の前端位置から三つ目の縦桟５２の
下端にはキャスタ５３が設けられており、パンタグラフ
伸縮機構５の伸縮動作を円滑なものとしている。パンタ
グラフ伸縮機構５の最前端に位置する縦桟５２、５２に
は前面パネル４が架設されており、前面パネル４は上下
に分割された２枚のパネル材４１、４１によって構成さ
れている。上側のパネル材４１の下端部と下側のパネル
材４１の上端部はヒンジ結合されており、上側のパネル
材４１が前方に向けて回動可能に構成されている。上側
のパネル材４１は、図１に示した起立状態が保持できる
よう図示しないロック機構によって縦桟５２と連結可能
である。

【００１３】パンタグラフ伸縮機構５の吊元端部は支柱
６に連結されており、支柱６の外側位置には上端が連結
された門型を呈する収納枠７が立設している。収納枠７
の上部連結部７１の前端部には蓋体３の後端３１が枢着
されており、収納枠７に対して蓋体３が回動可能に取付
けられている。なお、支柱６は収納枠７と別個に形成し
たが、収納枠７にパンタグラフ伸縮機構５の吊元端部を
直に連結することにより、支柱６を省略することも可能
である。

【００１４】パンタグラフ伸縮機構５を伸長した状態に
おいては、蓋体３の回動端３２を最前端に位置する縦桟
５２の上端に載置して、蓋体３を前面パネル４とパンタ
グラフ伸縮機構５の上部に覆設し、蓋体３の下方への回
動を阻止している。パンタグラフ伸縮機構５の縦桟５２
は前方に至るに連れて上端位置が低くなっており、蓋体
３も縦桟５２の上端と平行に傾斜した状態にして閉じら
れる。この場合、ごみ収容部２の容積は少なくなるが、
前面パネル４の上端が低くなるので、ごみ袋の投入、搬
出作業が容易となる。

【００１５】収納枠７の前後方向の奥行長は、パンタグ
ラフ伸縮機構５のたたみ幅に相当する長さとなってお
り、パンタグラフ伸縮機構５と前面パネル６が収納枠７
内に収容可能である。パンタグラフ伸縮機構５と前面パ
ネル４を収納枠７内に収容した状態においては、収納枠
７の前端位置で回動可能に取付けられている蓋体３がさ
らに下方に向けて回動し、収納枠７に収容されている前
面パネル４と平行となる状態まで回動する。

【００１６】なお、図中５４はパンタグラフ伸縮機構５
の伸縮動作を不能とするロック杆であり、最前端の縦桟
５２に枢着され、最前端の縦桟５２と三本目の縦桟５２
との間に掛け渡し、縦桟５２、５２間の距離を固定する
ことにより、パンタグラフ伸縮機構５の伸縮動作を防い
でいる。ロック杆５４はパンタグラフ伸縮機構５の伸長
状態を維持するものであるが、パンタグラフ伸縮機構５
を縮めた状態において、ロック杆５４の先端を他の縦桟
５２に掛け渡して固定することにより、パンタグラフ伸
縮機構５が伸長動作するのを防止することができる。

【００１７】以上の構成からなる本発明ごみ集積ボック
ス１によれば、図４に示した使用状態において、ごみ収
容部２内にごみ袋を投入する場合、先ず前面パネル４と
パンタグラフ伸縮機構５の上部に覆設している蓋体３を
上方に持ち上げ、ごみ袋をごみ収容部２内に投入する。
この時、上側のパネル材４１を前方に回動することによ
り、ごみ投入口が大きくなり、大きなごみ袋の投入が可
能となる。ごみ袋を投入した後は、蓋体３を閉じて、区
画形成されたごみ収容部２に収容されたごみ袋は鳥獣類
から保護される。ごみを搬出する際は、ごみを投入した
際と同様に蓋体３を持ち上げて、ごみ収容部２内のごみ
袋を取り出して完了する。

【００１８】ごみ集積ボックス１を使用しない時は、縦
桟５２、５２間に掛け渡していたロック杆５４を外すこ
とにより、パンタグラフ伸縮機構５が伸縮動作可能とな
り、前面パネル４を後方に向けて押すことにより、パン
タグラフ伸縮機構５が縮められ、パンタグラフ伸縮機構
５と前面パネル４が収納枠７内に収容される。さらに蓋
体３を前面パネル４と平行となる状態まで回動させ、図
６に示した折畳み状態が完了する。折畳み状態における
ごみ集積ボックス１のパンタグラフ伸縮機構５は、収納
枠７並びに蓋体３により隠蔽されているので、これらが
外部から目視されることがなく、ごみ集積ボックス１の
外観を良好なものとすることができる。

【００１９】

【発明の効果】この発明は、ごみ集積ボックスをコンパ
クトに折畳むことができるので、不使用時に歩行者や車
両等の交通の妨げになることがなく、スペースの有効利
用を図ることができる。また、パンタグラフ伸縮機構が
伸縮動作する方向と、ごみ集積ボックスを折畳みあるい
は展開する方向とが一致しているので、操作性を良好な
ものとすることができる。さらに、折畳み状態において
は、収納枠の内部にパンタグラフ伸縮機構と前面パネル
が収容され、ごみ集積ボックスの前面は蓋体によって覆
われているので、不使用時の景観を悪化させないもので
ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明ごみ集積ボックスを表わす全体斜視図

【図２】 本発明ごみ集積ボックスの蓋体を開けた状態
を表わす全体斜視図

【図３】 本発明ごみ集積ボックスの折畳み状態を表わ
す全体斜視図

【図４】 本発明ごみ集積ボックスの縦断面図

【図５】 本発明ごみ集積ボックスの蓋体を開けた状態
を表わす縦断面図

【図６】 本発明ごみ集積ボックスの折畳み状態を表わ
す縦断面図

【符号の説明】

１ ごみ集積ボックス ２ ごみ収容部 ３ 蓋体 ４ 前面パネル ５ パンタグラフ伸縮機構 ７ 収納枠

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ごみ収容部と蓋体を有するごみ集積ボッ
   クスであって、ごみ収容部が左右両側に位置する前後方
   向に伸縮自在なパンタグラフ伸縮機構と、該パンタグラ
   フ伸縮機構の前端部に設けられた前面パネルを備え、パ
   ンタグラフ伸縮機構の吊元端部にパンタグラフ伸縮機構
   と前面パネルが収容可能な収納枠を立設し、蓋体を前記
   収納枠の上部前端位置に枢着し、パンタグラフ伸縮機構
   を伸長した状態において蓋体をパンタグラフ伸縮機構と
   前面パネルの上部に覆設してごみ集積ボックスを形成
   し、パンタグラフ伸縮機構を縮めた状態においてパンタ
   グラフ伸縮機構と前面パネルを収納枠の内部に収容し、
   蓋体を前面パネルと重ね合わせたことを特徴とするごみ
   集積ボックス。
2. 【請求項２】 パンタグラフ伸縮機構の上端部を前方に
   向けて傾斜状に低くしたことを特徴とする請求項１に記
   載のごみ集積用ボックス。