JP2000309319A - 扁平薄肉ブローボトル - Google Patents

扁平薄肉ブローボトル

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JP2000309319A JP2000052466A JP2000052466A JP2000309319A JP 2000309319 A JP2000309319 A JP 2000309319A JP 2000052466 A JP2000052466 A JP 2000052466A JP 2000052466 A JP2000052466 A JP 2000052466A JP 2000309319 A JP2000309319 A JP 2000309319A
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秀一 古塩
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正史 米山
Hiroaki Tokuda
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 押潰しが容易にできるよう壁面を薄肉とした
ブローボトルにおいて、保形性を保つよう一定の強度を
有するとともに、とくに搬送工程においてトラブルが発
生しないようボトル胴部の形状を改良補強した扁平薄肉
ブローボトルを提供することを目的とする。 【解決手段】 口部と肩部、胴部および底部とからなる
扁平薄肉ボトルであって、胴部は、前後壁面と側壁面と
からなっており、前後壁面は、横断面が楕円であり、側
壁面は、前後壁面の楕円両端を切截する垂直な平面であ
って、表面に複数個の補強部が配設されていることを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、扁平薄肉ボトル、
とくに胴部の形状を改良、補強した扁平薄肉ブローボト
ルに関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】近年、プラスチック成
形材料の節減とともに再利用が奨励され、廃棄ボトルの
押潰し回収ということからもボトルの薄肉化が求められ
るようになっており、手で簡単に押潰して廃棄すること
ができる薄肉ボトルは周知となっている。
【0003】しかしながら、従来の薄肉ボトルは、例え
ばPPの場合、単位容量あたりの樹脂重量は0.09g
/ml前後であったが、樹脂重量をそれより低くし、
0.07g/ml以下となると、胴部を補強しなければ
ボトルとしての保形性を保つことが困難になるという問
題が生じる場合もあった。
【0004】また、ブロー成形したボトルの作業ステー
ションへの搬送工程で、胴部が楕円形の場合、前後のボ
トルがその長径面が線接触するので、衝突した場合に変
形し易いという問題があった。さらにまた線接触である
ので、接触が相互にずれて、ボトルが搬送方向に対して
斜めになり種々のトラブルが発生するという問題があっ
た。
【0005】本発明は、上記問題を解決することを課題
とし、押潰しが容易にできるよう壁面を薄肉としたブロ
ーボトルにおいて、保形性を保つよう一定の強度を有す
るとともに、とくに搬送工程においてトラブルが発生し
ないようボトル胴部の形状を改良補強した扁平薄肉ブロ
ーボトルを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するため、扁平薄肉ブローボトルとして、口部と肩
部、胴部および底部とからなる扁平薄肉ボトルであっ
て、胴部は、前後壁面と側壁面とからなっており、前後
壁面は、横断面が楕円であり、側壁面は、前後壁面の楕
円両端を切截する垂直な平面であって、表面に複数個の
補強部が配設されていることを特徴とする構成を採用す
る。
【0007】上記構成に付加して側壁面の表面に配設さ
れた補強部として、上下に一定間隔をもって配設された
凹部であることを特徴とする構成を採用し、実施例とし
て、円形凹部、角形凹部、横凹リブ、X字形凸リブを設
けた角形凹部、X字形凹リブ、波形凹リブ、またはX字
形凸リブ等を採用する。
【0008】側壁面の別実施態様として、表面の周縁に
一定巾の端縁部を形成して、その内側を凹部とし、該凹
部に複数個の補強部が配設されていることを特徴とする
構成を採用し、その補強部の実施例として、横凸リブ、
縦横の凸リブ、またはX字形凸リブを採用する。
【0009】またボトルの素材、樹脂量として、ボトル
単位容量あたりの樹脂重量が0.01g/ml〜0.0
7g/mlのPPまたはPEを素材樹脂として成形され
ていることを特徴とする構成を採用する。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態につい
て、図面を参照して説明する。図1,2において、Aは
ダイレクトブローによって成形された扁平状の薄肉ブロ
ーボトルで、口部1、肩部2、胴部3、底部4とからな
っており、素材樹脂としてPE、PP、その他の合成樹
脂が用いられ、単層または積層としてブロー成形されて
いる。
【0011】口部1は、上部口筒部5と口部の中間部に
位置する把持リング6とその下方から肩部に続く下部口
筒部7とからなっている。上部口筒部5の外周面には、
ネジ8が設けられ、把持リング6の外周面は、口部1の
上部口筒部5および下部口筒部7から突出しており、外
周面の一部または全周にわたってローレット9が刻設さ
れている。下部口筒部7は所定の高さを有し、その外周
は上部口筒部5よりも拡径され肩部2に続いている。
【0012】口部1は、胴部2と比較して肉厚となつて
いるが、それでも従来のものと比較して薄肉となってい
るので、口部の中間部に外方に突出するよう把持リング
6を形成することによって口部を強化して、ボトルを把
持できるようにし、その外周面にローレット9を設ける
ことによって、把持したボトルが廻動しないようにして
いる。
【0013】肩部2と胴部3の間には、段部10が形成
され、図3、4に示すよう肩部2及び胴部3の断面形状
は、前後を楕円面とし、両側を平面とした扁平断面11
となっている。胴部3は、前後壁面12と左右の側壁面
13とからなっており、側壁面13は、前後壁面12の
楕円面を切截する垂直な平面で、その上端は肩部2まで
延び、その端縁と前後壁面12の端部との間は細幅の弧
状壁14によって接続されている。
【0014】胴部3の前後壁面12は、横方向にのびる
凹溝15が上下に等間隔に配設されており、凹溝15に
よって、前後壁面12は上下方向に波うった壁面となっ
ている。左右の側壁面13は、弧状壁14と一定の角度
をもって交わり、側壁面13の表面には上下方向に等間
隔に複数個の円形の補強凹部16が配設されている。胴
部3の下端部には、上部との間に段差を有する膨出周壁
17が配設されており、底部4に続いている。
【0015】図1,2,5に示すように、底部4は、底
周壁18と底壁19とからなっており、底周壁18は、
僅かに傾斜した前後壁20と、所定角度に傾斜した左右
側壁21とから形成されている。底周壁18と胴部3の
膨出周壁17との接続部には、全周にわたる上横リブ2
2が設けられており、前後壁20には、一定間隔を置い
て複数個の縦リブ23が設けられている。
【0016】底周壁18の下端部には、全周にわたる下
横リブ24が配設され、該下横リブ24の下側には、中
央部を上に窪んだ湾曲面25とした底壁19が連続して
いる。底周壁18は上下の横リブ22,24と縦リブ2
3によって補強され、左右側壁21が傾斜して底周壁1
8下端と底壁19との接続部が肉厚となっているので、
底部4はボトルの落下衝撃、座屈に対して強化されてい
る。
【0017】次に、成形方法について説明すると、本発
明のボトルは、従来より周知のダイレクトブロー成形に
よって成形される。保形性を保ち、押潰しが簡単にでき
る薄肉ボトルとして、従来例のものではPP、またはP
Eの場合、0.09g/ml前後の樹脂重量が使用され
ていたが、本発明は胴部壁面と底部周壁に補強部を配設
することによって、単位容量あたりの樹脂重量を低く
し、PPまたはPEの場合、樹脂重量を0.01〜g/
m0.07g/mlとしている。
【0018】薄肉ボトルとして、胴部周壁の肉厚は0.
6mm前後より少なくするが、さらに押潰しが簡単にで
きるようにするためには、胴部周壁の肉厚を0.3mm
以下とすることが好ましい。好ましい実施例では、胴部
の側壁面の肉厚は0.1〜0.15mmであり、胴部の
前後壁面で0.15〜0.3mmである。
【0019】次に、上記構成に基づく作用効果について
説明する。前後壁面12は、横方向にのびる凹溝15に
よって補強され、側壁面13と弧状壁14の交線は垂直
な角部として補強リブと同様の働きをするとともに、側
壁面13表面に等間隔に複数個の補強凹部16が配設さ
れているので、胴部の座屈強度が向上されている。側壁
面13の表面が平面であるので、成形されたボトルの搬
送工程で、前後のボトルが衝突した場合に側壁面13が
面接触し、変形することはない。また、側壁面13が面
接触するので、搬送ボトルの長径方向を搬送方向に並べ
ることになり、ボトルの配列が乱されない。
【0020】次に、側壁面の表面に配設された補強部に
ついて、各種の実施例について説明する。前記実施形態
では、補強部として円形の凹部16を示したが、図6に
示すような補強部を配設してもよい。イは、角形の平底
凹部16aを配設したものである。ロは、横方向に延び
る凹リブ16bを配設したものである。ハは、角形の平
底凹部16cにX字形の凸リブ16dを配設したもので
ある。ニは、側壁面の表面にX字状の凹溝16eまたは
凸リブ16fを配設したものである。凸リブ16fの場
合には、リブの上端面が面接触することになり、実施形
態のものと同等の作用効果をもたらす。ホは、上下方向
に延びる波形の凹リブを配設したものである。これらの
補強部は、いずれも上記側壁面の作用効果を達成するこ
とができる。
【0021】次に、本発明の第2実施形態について図面
を参照して説明する。本実施形態は、前記第1実施形態
における胴部の側壁面の形状を変更したもので、口部、
肩部、底部等の構成、胴部の断面形状、前後壁面の構成
は同一であるので、図の符号に添字aを付して表して説
明を簡略にし、以下側壁面を中心に説明する。図7にお
いて、Aaは、ブローボトルであり、口部1a、肩部2
a、胴部3a、底部4aとからなっている。
【0022】胴部3aは、前記第1実施形態のそれと同
形の前後壁面12aと左右の側壁面30とからなってい
る。側壁面30は、その表面の周縁全周にわたって一定
巾の端縁部31が形成され、該端縁部31の内側は平底
凹部32となっている。平底凹部32は、その底面に横
方向に延び、左右の端縁部31に接続された複数個の凸
リブ33が上下方向に一定の間隔を置いて配設されてい
る。
【0023】次に、作用効果について説明する。側壁面
30の端縁部31は、縦リブとして作用し、凸リブ33
は、横方向の補強リブとなるので側壁面30が補強さ
れ、前記第1実施形態の側壁面と同様の作用効果がもた
らされる。
【0024】次に、平底凹部に配設した補強部につい
て、各種の実施例について説明する。上記の実施形態で
は、補強部として凸リブ33を示したが、図8に示すよ
うな補強部を配設してもよい。図において、イは、X字
状の凸リブ33aを配設したものである。ロは、横方向
に延びる凸リブ33bとともに、上下方向に一本、また
は二本の縦凸リブ33cを配設したものである。これら
の補強部は、いずれも上記側壁面の作用効果を達成する
ことができる。
【0025】次に、素材樹脂と成形方法についての実施
例について説明する。上記実施形態では、薄肉ボトルの
素材としてPP,PEを用いダイレクトブローによって
成形された薄肉ボトルについて説明したが、PP、PE
T、その他の合成樹脂を素材としたプリフォームを用い
て延伸ブロー成形することによっても上記の薄肉ボトル
を成形することができる。
【0026】また、積層ブロー成形にあたっては、外層
にPP、内層にPEを接着層を介して積層すること、外
層にPP、内層にPE、中間層にEV0H(エチレン・
ビニールアルコール共重合体)、Ny(ナイロン)を積
層して用いることができる。
【0027】
【発明の効果】本発明は、上記のように構成されている
から、次の効果を奏する。前後壁面に横方向にのびる凹
溝を配設して前後壁面を上下方向に波うった壁面とし、
側壁面の表面に複数個の補強凹部を配設しているので、
胴部が補強される。胴部の側壁面が平面であるので、搬
送工程で前後のボトルの側壁面が面接触し、前後のボト
ルが衝突によって変形されることはなく、また搬送ボト
ルの長径方向を搬送方向に並べ、ボトルの配列が乱され
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1実施形態ブローボトルの正面図であ
る。
【図2】ボトルの側面図である。
【図3】ボトルの平面図である。
【図4】ボトル胴部の図2のA−A線における横断面図
である。
【図5】ボトルの底面図である。
【図6】補強部の各種実施例を説明する側壁面の表面図
である。
【図7】第2実施形態ブローボトルの側面図である。
【図8】補強部の各種実施例の説明図で、(a)は側壁
面の表面図、(b)は図(a)のA−A線における横断
面図で、(c)は図(a)のB−B線における横断面図
である。
【符号の説明】
A,Aa ブローボトル 1,1a 口部 2,2a 肩部 3,3a 胴部 4,4a 底部 11 扁平断面 12,12a 前後壁面 13,30 側壁面 14 弧状壁 15 凹溝 16 補強凹部 31 端縁部 32 平底凹部 33 凸リブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 米山 正史 千葉県松戸市稔台310 株式会社吉野工業 所松戸工場内 (72)発明者 徳田 博昭 東京都江東区大島3丁目2番6号 株式会 社吉野工業所内 Fターム(参考) 3E033 AA02 BA13 BA15 BA16 BA21 BB08 CA02 CA20 DA03 DB01 DD05 EA02 EA04 EA05 FA03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 口部と肩部、胴部および底部とからなる
    扁平薄肉ボトルであって、胴部は、前後壁面と側壁面と
    からなっており、 前後壁面は、横断面が楕円であり、 側壁面は、前後壁面の楕円両端を切截する垂直な平面で
    あって、表面に複数個の補強部が配設されていることを
    特徴とする扁平薄肉ブローボトル。
  2. 【請求項2】側壁面の表面に配設された補強部が、上下
    に一定間隔をもって配設された凹部であることを特徴と
    する請求項1記載の扁平薄肉ブローボトル。
  3. 【請求項3】側壁面は、表面の周縁に一定巾の端縁部を
    形成して、その内側を凹部とし、該凹部に補強部が配設
    されていることを特徴とする請求項1記載の扁平薄肉ブ
    ローボトル。
  4. 【請求項4】ボトル単位容量あたりの樹脂重量が0.0
    1g/ml〜0.07g/mlのPPまたはPEを素材
    樹脂として成形されていることを特徴とする請求項1記
    載の扁平薄肉ブローボトル。
  5. 【請求項5】ボトルが積層ブロー成形されていることを
    特徴とする請求項1〜4記載の薄肉ブローボトル。
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JP2003226321A (ja) * 2002-01-31 2003-08-12 Yoshino Kogyosho Co Ltd 薄肉ブローボトル
JP2012180122A (ja) * 2011-03-02 2012-09-20 Kirin Brewery Co Ltd プラスチックボトル及びそれを用いた飲料製品
JP2022028000A (ja) * 2017-08-31 2022-02-14 株式会社吉野工業所 絞出し容器

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