JP2000309293A - 省スペース型自転車用ハンドル - Google Patents

省スペース型自転車用ハンドル

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JP2000309293A
JP2000309293A JP10896499A JP10896499A JP2000309293A JP 2000309293 A JP2000309293 A JP 2000309293A JP 10896499 A JP10896499 A JP 10896499A JP 10896499 A JP10896499 A JP 10896499A JP 2000309293 A JP2000309293 A JP 2000309293A
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JP
Japan
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handle post
connecting portion
curved surface
hole
post
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JP10896499A
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English (en)
Inventor
Ikusaburo Kusuki
幾三郎 楠木
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KUSUKI SEISAKUSHO KK
Original Assignee
KUSUKI SEISAKUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】自転車用ハンドルであり、比較的シンプルな構
成で、軽量化とコストダウンを図り、駐輪時に高さ及び
横幅方向が嵩張らさずに省スペースを図れ、かつ連結部
分での挟持固定の強度を向上する。 【解決手段】ハンドルバー抱持用部4をもつ副ハンドル
ポスト2を、主ハンドルポスト1上部の連結用部5で挟
持固定したもので、該連結用部5に、横断面横長状の縦
孔で、長手方向の両内側に副ハンドルポストの外周曲面
に沿い得る形状の内側曲面7,8をもつ副ハンドルポス
ト連結用孔6を設け、該連結用孔内に、横断面がほぼ三
日月状で内側曲面11が副ハンドルポストの外周曲面に
沿い、外側曲面10が連結用孔の内側曲面7に沿い得る
形状をもつ押圧用板9を介装させ、かつ連結用部の側壁
部に、上記押圧用板を副ハンドルポスト側へ押圧する押
圧用ボルト12を螺装して、副ハンドルポストを挟持固
定可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、駐輪時等に省スペ
ースを図ることができる自転車用ハンドルに関するもの
であり、駐輪時等の必要時に容易に自転車の横幅及び高
さ方向のスペースを少なくできるものでありながら、強
度的に優れると共に、シンプルな構成でコストダウンを
図れ、かつデザイン的にも優れたことを特徴とするもの
である。
【0002】
【従来の技術】近時、わが国における自転車台数がます
ます激増の傾向にあり、例えば駅前やスーパーマーケッ
トの駐輪場は殆ど常に満杯状態になっており、路上には
み出した自転車が自動車や通行人の邪魔になっているこ
とは各地で見られる。また、例えばマンションのような
集合住宅の居住者にとっては、そこの駐輪場が満杯で、
止むを得ず自転車を建物内・部屋内へ持ち込むことがあ
るが、嵩張るために廊下や室内で邪魔者になっている。
【0003】そこで、駐輪時に省スペースを図れる自転
車が必要となり、特に自転車の横幅を決めることになる
ハンドル部分についての省スペース化が必要であり、従
来より幾つかのものが提案されている。
【0004】例えば、1)ハンドルポスト上部のラッグ
部に形成した固定円盤上に、ハンドルバーを挟持した可
回動円盤を可回動に載置して、両円盤をバネ力で係止し
てあり、折り畳み時には可回動円盤を上方へ引き上げて
90度回動させ、ダボボルトをダボ穴へ係合させること
で、ハンドルバーが車体の前後方向と平行状になるよう
にしたもの(例えば実開昭63−122148号公報参
照)。
【0005】2)ハンドルバーを中央寄りの水平状部分
で2分割し、その各内側寄り端部に各々L形状溝を形成
して、ハンドルラッグに当たる上・下挟持板でボルトに
て締付け固定してあり、折り畳み時にはボルトを閉め、
L形状溝に沿って下方へ折り畳めるようにしたもの(例
えば実開昭63−123383号公報参照)。
【0006】3)ホークステムに嵌合固定される下部ハ
ンドルポストと、ハンドルバーを挟持する上部ハンドル
ポストと、上記両ハンドルポストの連結固定部とで構成
してあり、上部ハンドルポストには、その外側部に1つ
以上の係合用部を形成し、連結固定部は下部ハンドルポ
ストの上端部に設け、該連結固定部に上・下方向へ通挿
用孔を形成して、上部ハンドルポストを挿入するととも
に、連結固定部の片側部に、外側につまみ部付きでバネ
にて内側の通挿用孔内へ突出する係止部片を内装して、
上部ハンドルポストの係合用部へ係合可能とし、かつ連
結固定部の他側部を二股状として、そこに通挿用孔縮径
用の締付けネジを横設したもの(例えば実開平4−11
9790号公報参照)。
【0007】4)ハンドルポスト部の上部寄りを縮径
し、該縮径部にポスト部と同じ外径の短円筒体を套合固
定させて、該短円筒体にハンドルラッグ部を套合固定と
したもので、上記短円筒体には、外周にボール転動用の
凹溝を周設するとともに、その一部にボール係合用の凹
穴を形成し、上記ラッグ部には、短円筒体へ套合用孔の
側部に締付け用の縦割溝を形成して、横設したレバー付
き締付けネジで固定可能とすると共に、該ラッグ部内の
一部に、短円筒体の凹溝へ向けてバネで付勢したボール
を内装し、かつ上記凹穴の周方向の位置を、運転用時の
ハンドルバーの状態でボールが係合する如く形成したも
の(実用新案登録第2504458号公報参照)、等で
ある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の上記
省スペース型自転車用ハンドルには、次のような問題点
があった。即ち、上記1)のものは、可回動円盤と固定
円盤間の連結がバネ力と側方からのピンにより行われて
いる。そのため、両者はしっかりと固定ができず、ハン
ドルが上下方向や左右方向へガタついて、操縦安定性が
悪くなるおそれがあった。
【0009】また上記2)のものは、中央寄りの水平状
部分で2分割したハンドルバーを下方へ折り畳むので、
ハンドルバーの高さは低くなるが、横幅はハンドルバー
の元の幅のままである。そのため、自転車の横幅は変わ
らず、駐輪時の横幅方向の省スペースにはならなかっ
た。
【0010】上記3)のものは、上記1)・2)のもの
の問題点を解決すべく、本願と同一人の考案に係るもの
で、強度的に優れるとともに、駐輪時の横幅方向が小さ
くなるが、上部ハンドルと下部ハンドルとで構成される
ため、重量面とコスト面での問題が残るという指摘があ
った。
【0011】さらに、上記4)のものも本願と同一人の
考案に係るもので、比較的シンプルな構成で軽量化とコ
ストダウンを図れるとともに、駐輪時の自転車の横幅方
向を小さくできる。しかし高さを低くできず、自転車を
例えば建物内・部屋内へ持ち込んだ際に、廊下や室内で
嵩張って邪魔になる場合があった。
【0012】本発明は、上記従来の省スペース型自転車
用ハンドルがもつ問題点を解決することを課題として創
作したものである。即ち本発明の目的は、比較的シンプ
ルな構成で軽量化とコストダウンを図れ、駐輪時には容
易に横幅方向を小さくできると同時に、高さ方向への省
スペースも図ることができ、かつ連結部分の締付け強度
も十分にした、省スペース型自転車用ハンドルを提供す
ることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係る省スペース
型自転車用ハンドルの第1は、ホークステム3へ挿入し
て固定される主ハンドルポスト1に、ハンドルバー抱持
用部4を上端部に有する副ハンドルポスト2を、駐輪時
に回動かつ下方へ摺動可能に連結用部5で挟持固定した
ものであり、上記連結用部5は、主ハンドルポスト1上
部に前方へ突出する如く設けてあって、該連結用部5
に、横断面が横長状の縦孔で、長手方向の両内側に副ハ
ンドルポスト2の外周曲面に沿い得る形状の内側曲面
7,8をもつ副ハンドルポスト連結用孔6を形成し、該
連結用孔6内に、横断面がほぼ三日月状で、その内側曲
面11が副ハンドルポスト2の外周曲面に沿い得ると共
に、外側曲面10が内側曲面7に沿い得る形状の押圧用
板9を介装させ、かつ、連結用部5の側壁部に、上記押
圧用板9を副ハンドルポスト2側へ押圧する押圧用ボル
ト12を螺装して、副ハンドルポスト2を挟持固定可能
としたものである。
【0014】また、本発明に係る省スペース型自転車用
ハンドルの第2は、ホークステム3へ挿入して固定され
る主ハンドルポスト1に、ハンドルバー抱持用部4を上
端部に有する副ハンドルポスト2を、駐輪時に回動かつ
下方へ摺動可能に連結用部5で挟持固定したものであ
り、上記連結用部5は、主ハンドルポスト1上部に前方
へ突出する如く設けてあって、該連結用部5に、横断面
が横長状の縦孔で、長手方向の両内側に副ハンドルポス
ト2の外周曲面に沿い得る形状の内側曲面7,8をもつ
副ハンドルポスト連結用孔6を形成し、該連結用孔6内
に、横断面がほぼ三日月状で、その内側曲面11が副ハ
ンドルポスト2の外周曲面に沿い得ると共に、外側曲面
10が連結用孔6の内側曲面7に沿い得る形状の押圧用
板9を介装させ、連結用部5の側壁部に、上記押圧用板
9を副ハンドルポスト2側へ押圧する押圧用ボルト12
を螺装して、副ハンドルポスト2を挟持固定可能とし、
かつ、上記主ハンドルポスト1上部の連結用部5を、主
ハンドルポスト1外周で回動可能とし、該連結用部5内
に形成の空所27に、主ハンドルポスト1上部の外周面
29に沿い得る形状の内側曲面30をもつ圧接用部材2
8を内装すると共に、連結用部5の側壁部から該圧接用
部材28に締付用ボルト32を螺装し、該締付用ボルト
32の締付けで、圧接用部材28を主ハンドルポスト1
の外周面29へ圧接させて、連結用部5を主ハンドルポ
スト1に固定可能としたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】上記第1及び第2の発明の構成に
おいて、主ハンドルポスト1は、下部寄りをホークステ
ム3へ挿入して固定されるもので、鉄鋼製、ステンレス
鋼製またはアルミ合金その他の軽合金製とすることが望
ましく、外径は従来の一般的なハンドルポストと同様の
ものである。その上部に後記の如く連結用部5を設けて
ある。
【0016】副ハンドルポスト2は、上記主ハンドルポ
スト1上部に連結用部5にて挟持固定されるもので、こ
れも従来のハンドルポストと同様に鉄鋼製、ステンレス
鋼製または軽合金製とすることが望ましい。その外径は
上記主ハンドルポスト1と同じでもよいが、太くしても
よい。
【0017】該副ハンドルポスト2上端部には、従来の
ハンドルポストと同様に、ハンドルバー20を抱持して
固定するバー抱持用部4を設けてある。該バー抱持用部
4は鉄鋼製やステンレス鋼製でもよいが、軽合金製でも
よい。
【0018】上記連結用部5は、主ハンドルポスト1上
部に前方へ突出する如く固設してあり、これも鉄鋼製、
ステンレス鋼製または軽合金製とすることが望ましい。
該連結用部5には、開口部が横断面横長状の縦孔である
副ハンドルポスト連結用孔6を形成してある。
【0019】該連結用孔6は、連結用部5を前後方向へ
長めのものとして、開口部をその前後方向へ横長状の縦
孔とし、その前・後の内側に副ハンドルポスト2の外周
曲面に沿い得る形状の内側曲面7,8を形成したもので
ある(例えば図4参照)。しかしそれに限らず、連結用
部5を左右方向へ長めのものとして、開口部をその左右
方向へ横長状の縦孔とし、その左・右の内側に副ハンド
ルポスト2の外周曲面に沿い得る形状の内側曲面7,8
を形成してもよい(例えば図8参照)。
【0020】上記連結用孔6は、連結用部5の上端から
下端まで横断面横長状の同じ形状の通孔に形成してもよ
い。しかしそれに限らず、下端から上端寄りにかけては
横断面横長状の孔とするが、押圧用板6を設ける側の上
部で上縁部6aを残し、上方から見て副ハンドルポスト
2が係合可能な丸孔になるように形成しておくことが望
ましい。即ち、連結用孔6が前後方向へ横長状のもので
は前上縁部6aを残し(例えば図2・図6参照)、左右
方向へ横長状のもの(例えば図8参照)では片側の上縁
部6aを残して、上方から見て丸孔に形成しておけばよ
い。この丸孔の内径を、副ハンドルポスト2の外径より
僅かに大きめとしておくことで、押圧用板9の上端部が
上方へ露出しなくなり、雨滴等に触れず錆発生の防止と
共に、体裁が良くなる。
【0021】上記で、横断面横長状の連結用孔6は、そ
の長径Dが副ハンドルポスト2の外径と押圧用板9の最
大厚との和より少し大きめであればよく、押圧用ボルト
12を緩めた際に押圧用板5の内側曲面11が副ハンド
ルポスト2の外周曲面との間で隙間が生じ得る程度の大
きさにしておく(例えば図7参照)。
【0022】また、該連結用孔6の長手方向の両内側曲
面7,8は、副ハンドルポスト2の外径より僅かに大き
い内径となる半径で円弧状に形成しておけばよく、ここ
で僅かに大きいとは、該連結用孔6へ副ハンドルポスト
2を支障なく挿入可能である大きさでよい。
【0023】該連結用孔6の形成は、切削によってもよ
いが、連結用部5をダイカスト成形するならその際に同
時形成しておいてもよい。なお該連結用孔6を、太めの
副ハンドルポスト2に対応して大径に形成してある場合
に、細めの副ハンドルポストを用いたいならば、該細め
の副ハンドルポストに補助短筒(図示略)を套装させ
て、太めの副ハンドルポスト2と同径になるようにして
用いればよい。
【0024】また押圧用板9は、上記連結用部5の連結
用孔6の長手方向の内側部へ係合可能に、横断面がほぼ
三日月状をしており、その外側曲面10は連結用孔6の
内側曲面7へ沿い得る形状に、また内側曲面11は副ハ
ンドルポスト2の外周曲面へ沿い得る形状に形成してあ
る(例えば図5・図7参照)。材質は副ハンドルポスト
2の外周曲面を傷つけぬように、軽合金製とすることが
望ましいが、それに限らない。
【0025】また該押圧用板9の周方向の長さは、副ハ
ンドルポスト2の外周曲面を周方向へ3分の1から2分
の1程度の範囲で接触可能なものが望ましい。なお該押
圧用板9の形成も、例えば金属板の切削形成やダイカス
ト成形によればよい。
【0026】上記連結用部5の側壁部には、連結用孔6
内へ向けて雌ネジ孔13を形成し、該雌ネジ孔13に押
圧用ボルト12を螺装してあり、該押圧用ボルト12の
締付け時に奥側端が押圧用板9を押圧可能としてある。
該押圧用板9が副ハンドルポスト2の外周曲面を押圧す
ることにより、副ハンドルポスト2を連結用孔6の他側
の内側曲面8との間で挟持固定可能としてある。上記雌
ネジ孔13を設ける位置は、連結用孔6が前後方向へ横
長状のものでは連結用部5の前壁部に(例えば図2・図
7参照)、また左右方向へ横長状のものでは連結用部5
の横壁部に(例えば図8参照)形成すればよい。
【0027】さらに、上記副ハンドルポスト2には、走
行中に過大な力が作用した際の不用意な抜けや下がりを
無くすと共に、位置決めをするための手段を設けておく
ことが望ましい。それには、副ハンドルポスト2の側面
下部寄りに、外側方へ少し突出した突起部15,16を
設けると共に、連結用部5の側部に該突起部15,16
が係合可能な凹欠状の係止用部17,18を設けておけ
ばよい(例えば図1・図6参照)。その場合には、連結
用部5の連結用孔6の内面の一部に、突起部15,16
が通過可能な大きさの縦凹溝19を形成しておくように
する(例えば図2・図4参照)。
【0028】上記押圧用ボルト12は、頭部にL形レン
チ係合用の角孔をもつものが望ましいが、それに限らな
い。また押圧用板9が連結用孔6内から脱落せぬよう
に、脱落係止用手段を設けておくのがよく、例えば連結
用部5から押圧用板9へ小ネジ14を螺装しておけばよ
い(例えば図2・図9参照)。
【0029】また上記第2の発明では、連結用部5を主
ハンドルポスト1上部に、駐輪時等の必要時に周方向へ
回動可能となるように取り付けたものである。即ち、主
ハンドルポスト1上部に設ける連結用部5を、主ハンド
ルポスト1上部で周方向へ回動可能に套合しておくと共
に、該連結用部5内の空所27に、主ハンドルポスト1
上部の外周面29に沿い得る内側曲面30をもつ圧接用
部材28を、横方向へ摺動可能に内装すると共に、側壁
部から該圧接用部材28に締付用ボルト32を螺装して
ある(例えば図10参照)。
【0030】この締付用ボルト32は、自転車を走行す
る通常時には締付けてあり、圧接用部材28が連結用部
5の空所27内で主ハンドルポスト1上部の外周面29
に圧接して、連結用部5が主ハンドルポスト1上部に固
定されている(例えば図10・図11・図13参照)。
【0031】次に、本発明に係る省スペース型自転車用
ハンドルの使用状態は、以下のようになる。この省スペ
ース型自転車用ハンドルの取り付けは、上記第1・第2
の発明も従来の自転車と類似であって、ホークステム3
に主ハンドルポスト1の下部寄りを挿入して、引き上げ
ネジ棒21の回動でウス22を引き上げて固定させてお
く。そして本発明での副ハンドルポスト2を、主ハンド
ルポスト1上部の連結用部5の連結用孔6内に挿入し
て、ハンドルバー20が所定の高さになり、かつ車体に
対して横へ直交状となる位置で、連結用部5側壁に設け
た押圧用ボルト12を締め付けておけばよい。
【0032】上記の押圧用ボルト12の締付けにより、
横断面三日月状の押圧用板9が内側曲面11を副ハンド
ルポスト2外周曲面へ沿う状態で押圧して、該副ハンド
ルポスト2を連結用孔6の他方の内側曲面8へ押し付け
る。これにより、該副ハンドルポスト2は押圧用板9の
内側曲面11と連結用孔6の内側曲面8との間で挟持固
定されることになる(例えば図1・図2・図7参照)。
【0033】この挟持固定に関して、従来一般には外側
の筒体に設けた割り溝付きの抱持用部を、締付けボルト
やカム付きレバーハンドルで締め付けて抱持固定してい
る場合が多かった(例えば、実開昭63−152790
号公報,実開平4−119790号公報,実開平7−2
7992号公報参照)。その締付けボルトやカムは抱持
用部の外側に設けてあり、そこに締付け力を加えるもの
であるから、締付け力は内側の筒体の中心軸方向へ作用
していない。また割り溝付き抱持用部の弾性力に抗して
締め付けるので、締付け力の全てが有効に内側の筒状物
の締付け固定に役立つわけではなかった。
【0034】これに対して本発明の上記連結用部の構造
では、押圧用ボルト12を締め付けることによる押圧力
(締付け力)Pが、押圧用板9を介して副ハンドルポス
ト2の中心軸方向へ作用している(例えば図7参照)。
しかも、該押圧用ボルト12の押圧力(締付け力)Pの
全てが、押圧用板9を介して副ハンドルポスト2を押圧
するためにのみ作用する(例えば図7参照)。その結
果、ここでの副ハンドルポスト2の挟持固定は、従来手
段に比べてきわめて強固に行われている。
【0035】この省スペース型自転車用ハンドルをもつ
自転車を、駐輪時等で省スペース化する必要がある場合
は、上記第1および第2の発明ともに次のように操作・
作動させればよい。即ち、連結用部5の側壁部から螺装
してある押圧用ボルト12を緩めて、押圧用板9が副ハ
ンドルポスト2の外周面を押圧する力を解除する。これ
で副ハンドルポスト2は、連結用部5による挟持固定が
無くなって連結用孔6内でフリーとなり、連結用部5に
対して回動可能であると共に、昇降可能となっている。
【0036】そこで、副ハンドルポスト2を下方へいっ
ぱいに押し下げればよく、これでこの自転車はハンドル
部の高さを低くすることができる。しかしこのままで
は、ハンドルバー20が車体に対して横方向へ直交して
おり、横幅方向へは嵩張ったままである。そこでハンド
ルバー20を持って、副ハンドルポスト2を周方向へ9
0度回動させればよく、これでハンドルバー20が車体
に沿って平行状になるから、横幅も嵩張らなくなり省ス
ペース化される(例えば図3参照)。
【0037】駐輪時の省スペース状態から通常の走行状
態にするには、副ハンドルポスト2を引き上げて、ハン
ドルバー20を所定の高さにすると共に、ハンドルバー
20が車体に対し横へ直交する状態にまで副ハンドルポ
スト2を回動させ、連結用部5の側壁部から上記押圧用
ボルト12を締め付ければよい。押圧用ボルト12の締
付け力が、上記のハンドル取り付けの場合と同様に、三
日月状の押圧用板9を介して副ハンドルポスト2の中心
軸に向かって作用し、連結用孔6の他方の内側曲面8へ
押し付けて強固に挟持固定される。
【0038】副ハンドルポスト2側面下部寄りに突起部
15,16を設け、連結用部5側部に突起部15,16
を係止可能な係止用部17,18と、連結用孔6内面に
縦凹溝19を設けたものでは、少し違った使用状態とな
る。
【0039】即ち、副ハンドルポスト2を連結用部5の
連結用孔9内へ挿入したり、昇・降させたりする際に
は、突起部15,16が連結用孔9内面の縦凹溝19に
係合可能な位置まで副ハンドルポスト2を回動させ、こ
の状態で差し入れたり昇・降させればよい(例えば図3
参照)。その後、該副ハンドルポスト2を締付け固定す
る場合は、上記と同様にハンドルバー20が車体に対し
て横へ直交状になるように副ハンドルポスト2を周方向
へ回動させ、押圧用ボルト12で締付け固定すればよ
い。
【0040】上記突起部15,16の副ハンドルポスト
2周方向上での位置を、バー抱持用部4が前を向きハン
ドルバー20が車体に対し横へ直交状になる際の副ハン
ドルポスト2の側面位置としてあれば、該突起部15,
16が連結用部5側部の係止用部17,18と係合する
位置まで副ハンドルポスト2を回動させれば、ハンドル
バー20が車体に対して横へ直交状になるよう正しく位
置決めされたことになる(例えば図1・図2・図6参
照)。
【0041】また上記副ハンドルポスト2の突起部15
が連結用部5の上方位置に有れば、自転車走行中に副ハ
ンドルポスト2を下方へ押す過大な力が加わっても、該
突起部15が連結用部5の上縁で係止されて、副ハンド
ルポスト2が不用意に降下することがない(例えば図1
・図6参照)。同じく突起部16が連結用部5の下方位
置に有れば、副ハンドルポスト2を上方へ引き上げる過
大な力が加わっても、該突起部16が連結用部5の下縁
で係止され、副ハンドルポスト2の不用意な抜け出しが
無くなる。
【0042】上記で副ハンドルポスト2を押し下げよう
とした際に、副ハンドルポスト2が長いものでは、その
下端部が直下にある前泥ヨケ上面に当たって十分に下が
らないことがある。その場合に、主ハンドルポスト1の
引き上げネジ棒21を緩めて主ハンドルポスト1を回動
可能とし、周方向へ少し回動させればよい。これで、副
ハンドルポスト2が前泥ヨケの直上位置からずれて、下
端部が前泥ヨケに当たらなくなるから、後は上記と同様
に該副ハンドルポスト2を下方へいっぱいに押し下げる
と共に、連結用部5内で周方向へ回動させて、ハンドル
バー20が車体と平行状になるようにすればよい。
【0043】これを再び走行時の状態に戻す際には、副
ハンドルポスト2をその下端部が前泥ヨケに当たらぬ程
度まで少し持ち上げた状態で、主ハンドルポスト1を回
動させて元の位置へ戻し、引き上げネジ棒20を締め付
けてホークステム3に固定しておく。後は上記と同様
に、副ハンドルポスト2を所定位置まで引き上げ、かつ
連結要部5内で回動させて、連結用部5の押圧用ボルト
12を締め付け、押圧用板9を介して副ハンドルポスト
2を連結用部5内で挟持固定させればよい。
【0044】上記の副ハンドルポスト2を押し下げる場
合に、上記第2の本発明では、連結用部5の側壁部にあ
る締付用ボルト32を緩めて、空所27内の圧接用部材
28の内側曲面30が主ハンドルポスト1上部の外周面
29に圧接した状態を解除する。これで、連結用部5が
主ハンドルポスト1上で周方向へ可回動となるから、こ
れを回動させることで(例えば図2・図14参照)、副
ハンドルポスト2下端部は前泥ヨケの直上位置から外れ
るから、副ハンドルポスト2を押し下げても前泥ヨケに
当たらなくなる。
【0045】またこれを走行時の状態に戻す際には、副
ハンドルポスト2をその下端部が前泥ヨケに当たらぬ程
度まで少し持ち上げ、連結用部5を主ハンドルポスト1
上部で周方向へ回動させて元の位置へ戻し、連結用部5
の側壁部にある締付用ボルト32を締め付ければよい。
空所27内で圧接用部材28の内側曲面30が主ハンド
ルポスト1上部寄りの外周面29に圧接されて、連結用
部5がホークステム3上部に固定される。上記と異な
り、主ハンドルポスト1の引き上げネジ棒21を回動さ
せたり、主ハンドルポスト1自体を回動させたりするこ
となく、副ハンドルポスト2の押し下げができる。
【0046】
【実施例】図1ないし図15は、本発明に係る省スペー
ス形自転車用ハンドルの実施例を示すが、その内の図1
0ないし図15は、上記第2の発明で主ハンドルポスト
1と連結用部5との固定手段を中心に示している。
【0047】主ハンドルポスト1は、従来の自転車用ハ
ンドル部と同様に、下部寄りをホークステム3上部へ挿
入して固定するものであり、引き上げネジ棒21で下端
部のウス22を側方へ移動させて、ホークステム3内に
固定させる。該主ハンドルポスト1の材質は、ここでは
鉄鋼製として、外径を22.2mm程度としてある。そ
の上部には後記の如く副ハンドルポスト2を連結固定す
る連結用部5を設けてある。
【0048】副ハンドルポスト2は、上記連結用部5で
挟持固定されるものであり、ここでは材質をステンレス
鋼製とし、長さが255mm、外径を28.6mm程度
としてある。該副ハンドルポスト2上端部には、従来の
ハンドルポストと同様に、ハンドルバー20を固定する
バー抱持用部4を設けてあり、ここではアルミ合金製と
してある。
【0049】上記連結用部5は、図1ないし図7で示し
たものは前後方向へ横長状をしており、後方下部に形成
した丸孔で主ハンドルポスト1上端に嵌合させて固設し
てあり、ここではアルミ合金製としてある。そして該連
結用部5の中央寄りから前部寄りにかけて、横断面が前
後方向へ横長状の縦孔を形成して、副ハンドルポスト連
結用孔6としてある。
【0050】上記連結用孔6の短径dは、副ハンドルポ
スト2を通挿可能で、かつ摺動と回動が可能な大きさ
で、上記副ハンドルポスト2の外径28.6mm程度よ
り僅かに大きく、ここでは29.0mm程度に形成して
ある。また該連結用孔6の長径Dは、副ハンドルポスト
2の外径と後記押圧用板9の最大厚との和より少し大き
めにしてあり、ここでは36.0mm程度にしてある。
なお連結用部5の上下方向の長さは、ここでは前部で5
5mm程度としてある。
【0051】上記押圧用板9は、ここではアルミ合金製
として、上記連結用孔6内に介装してある。即ち、該押
圧用板9は横断面三日月状をしており、外側曲面10は
連結用孔6前部の内側曲面7に沿い得るように、横断面
がここでは半径14.3mm程度の凸円弧状の曲面に、
また内側曲面8は副ハンドルポスト2の外周曲面に沿い
得るように、横断面がここでは半径14.4mm程度の
凹円弧状の曲面に形成してある。該押圧用板9の横方向
の厚みは、押圧用ボルト12を緩めた際に内側曲面11
が副ハンドルポスト2の外周曲面との間で少し隙間が生
じる程度に、ここでは中央寄りの最も厚い部分で6.0
mm程度としてある。
【0052】連結用部5の連結用孔6は、ここでは連結
用部5の下部から穿設して形成し、これを下方から見れ
ば上記の如く横断面横長状であるが、該連結用孔6の前
上縁部6aを押圧用板9の横断面三日月状に対応した形
状で残し、後部寄りはそのまま貫通させてある。したが
って、該連結用孔6を上方から見れば、副ハンドルポス
ト2を係合可能に副ハンドルポスト2の外径より0.1
ないし0.2程度大きめの丸孔になっている(例えば図
3・図6参照)。
【0053】また該連結用部5には、ここでは側壁部の
前壁部から連結用孔6内へ向けて雌ネジ孔13を形成し
てあり、そこに六角孔付きの押圧用ボルト12を螺装
し、該ボルト12奥端部で押圧用板9の外側曲面を押圧
して、副ハンドルポスト2側へ押圧可能としてある。こ
こでの押圧用ボルト12は、外径が11mm程度のもの
を用いている。
【0054】14は押圧用板の脱落防止手段としての小
ネジを示し、ここでは連結用部5の前壁部で上記雌ネジ
孔13の下位置に雌ネジ孔を形成して、該雌ネジ孔に該
小ネジ14を螺装し、該小ネジ14の奥端部を押圧用板
9に形成した丸孔23に係合させてある(例えば図2参
照)。
【0055】15,16は、副ハンドルポスト2の抜け
防止や位置決め用の突起部を示し、ここではバー抱持用
部4を前方へ向けた際、即ちハンドルバー4が車体に対
して横へ直交するようにした際の副ハンドルポスト2側
部の下部寄りに、70mm程度の間隔を置いて上・下2
か所に各ビスを螺装し、各2mm程度を外側方へ突出さ
せたものである(例えば図1・図3・図6参照)。また
17,18は、上記突起部15,16が係合可能な凹欠
状の係止用部を示し、ここでは連結用部5側部の上縁と
下縁に形成してある(例えば図1・図3・図6参照)。
【0056】19は、連結用部5の連結用孔6に形成し
た縦凹溝を示し、ここでは連結用孔6の後部内側面に設
けてあり、副ハンドルポスト2の側部に設けた上記突起
部15,16が通過可能な大きさとしてある(例えば図
2・図3・図6参照)。
【0057】図8は、連結用部5を上記とは異なり左右
方向へ長めのものとし、該連結用部5に横断面が左右方
向へ横長状の縦孔を形成して、副ハンドルポスト連結用
孔6とした実施例を示している。そしてここでは、該連
結用孔6の右内側に横断面三日月状の押圧用板9を介装
して、連結用部5の右側壁部に形成した雌ネジ孔13に
螺装した押圧用ボルト12で、押圧用板9を副ハンドル
ポスト2側へ押圧可能としてある。
【0058】また図9は、押圧用板の脱落防止手段の他
の実施例を示し、ここでは連結用部5の側壁に形成した
段付き丸孔25に頭付き小ネジ14を遊合させ、該小ネ
ジ14の奥端部を押圧用板9の部分雌ネジ孔23aに螺
装させてある。小ネジ14を段付き丸孔25内で遊合さ
せたことで、押圧用板9は副ハンドルポスト2側へ移動
可能であり、また頭付き小ネジ14が段付き丸孔25に
係合していることで、押圧用板9の脱落が一層確実に防
止される。
【0059】さらに図10ないし図15は、本発明の第
2のものに関する実施例を示しており、連結用部5の主
ハンドルポスト1上部での固定手段が、連結用部5を主
ハンドルポスト1上部で必要に応じて周方向へ回動可能
に固定した点で、上記とは異なる。
【0060】即ち、上記のものでは連結用部5が、主ハ
ンドルポスト1上部に嵌合固着されているが、ここでは
該連結用部5を、その後部寄りに形成してある縦向きの
套合孔26で、主ハンドルポスト1上部に周方向へ回動
可能に套合して支承用環状部33で支承させ、該連結用
部5内の圧接用部材28により、主ハンドルポスト1上
で挟持固定させてある。
【0061】該連結用部5内には、上記丸孔26と連通
する空所27を形成してあるが、該丸孔26は連結用部
5内の片側寄りから少なくとも中央部寄りへの横幅を有
すものである。そして該空所27内には、主ハンドルポ
スト1上部の外周面29に沿い得る内側曲面30をもつ
圧接用部材28を、横方向即ち空所27の幅方向へ摺動
可能に内装してある。
【0062】また該空所27は、圧接用部材28の内側
曲面30と反対側面34が当接する内側面35を、空所
27の横方向即ち幅方向と平行な面に形成してある(例
えば図13・図14参照)。これは、後記締付用ボルト
32の締付けで圧接用部材28が引き寄せられて横方向
へ摺動する際に、内側曲面30が主ハンドルポスト1上
部の外周面29から離れる方向へ圧接用部材28が逃げ
るのを阻止するためである。
【0063】また上記圧接用部材28の形状は、連結用
部5内で空所27が片側寄りから始まるのに対応して、
左右対称状ではなく、内側曲面30が少し片側寄り部分
の多い曲面形状にしてある(例えば図13・図14・図
15参照)。これも、後記締付用ボルト32の締付けで
圧接用部材28が引き寄せられて横方向へ摺動時に、内
側曲面30が主ハンドルポスト1上部の外周面29を強
く圧接できるようにするためである。圧接用部材28が
空所27内へ摺動可能な幅は、3〜6mm程度が望まし
いが、ここでは5mmとしてある。
【0064】そして、連結用部5の前壁部から形成した
段付き横孔31に締付用ボルト32を通挿して、奥側で
上記圧接用部材28に形成した雌ネジ孔36に螺装させ
てある。該締付用ボルト32の締付けにより圧接用部材
28を引き寄せて、その内側曲面30を主ハンドルポス
ト1上部の外周面29へ強く圧接させることにより、駐
輪時等の必要な場合以外は連結用部5を主ハンドルポス
ト1上部に挟持固定してある。
【0065】なお、上記第1および第2の発明に関し
て、図示は省略したが、副ハンドルポスト2として、外
径が例えば主ハンドルポスト1と同じ22.2mm程度
のものを用いる場合には、該副ハンドルポスト2の外周
に、外径が28.6mm程度の太さになるカラー(補助
短筒)を套装させて用いればよい。
【0066】また連結用孔6は、上記図示例とは異なり
断面横長状のままで上下方向へそのまま貫通させてもよ
い。図において、24は押圧用板9の外側曲面10に形
成した凹所で、押圧用ボルト12の奥端部を受ける部分
を示す(例えば図5・図7参照)。また上記で示した各
寸法値は一例であり、それに限るものでないことは言う
までもない。
【0067】
【発明の効果】上記本発明に係る省スペース形自転車用
ハンドルは、従来のこの種のものと比べて、比較的シン
プルな構成で、軽量化とコストダウンを図れると共に、
駐輪時に高さを低くできると同時に横幅方向を小さくで
き、省スペースを図ることができ、しかも連結部分の締
付け強度を十分なものにできる。
【0068】即ち、従来の省スペース型自転車用ハンド
ルは、連結用部がしっかりと固定できず、ハンドルが上
下方向や左右方向へガタつき、操縦安定性が悪かった
り、高さは低くなるが横幅がハンドルバーの幅のまま
で、横幅方向に嵩張ったり、構造が大型化して重量面と
コスト面で問題が残ったりした。
【0069】これに対して本発明に係る省スペース型自
転車用ハンドルでは、上記第1および第2の発明におい
て、 1)上記の如く、主ハンドルポストと副ハンドルポスト
をもつ構造ながら、高さ方向と横幅方向の省スペース化
を図れる自転車用ハンドルとしてはシンプルな構成に出
来上がっており、近時の自転車で必要な軽量化とコスト
ダウンを図ることができ、かつデザイン的にも優れたも
のになっている。
【0070】2)自転車走行時に、ハンドルバーの高さ
を通常の自転車と同様に所定の高さに設定できることは
勿論のこと、駐輪時に省スペース化を図ろうとする場合
は、連結用部の押圧用ボルトを緩めるという簡単な操作
だけで、副ハンドルポストを下方まで押し下げて高さ方
向の省スペースを図れると共に、該副ハンドルポストを
周方向へ90度ほど回動させてハンドルバーを車体と平
行状にでき、横幅方向への省スペースも図ることができ
る。
【0071】3)さらに、この省スペース型自転車用ハ
ンドルでは、連結用部の押圧用ボルトを締付けると、三
日月状の押圧用板が副ハンドルポスト外周曲面を押圧し
て、連結用孔の他側の内側曲面との間で該副ハンドルポ
ストを挟持固定するものである。そのため従来の連結手
段と異なり、押圧用ボルトによる押圧力を、押圧用板を
介して副ハンドルポストの中心軸に向かって作用させる
ことができ、かつ押圧用ボルトの締付け力の全てを、押
圧用板を介して副ハンドルポストに作用させることがで
きる。これにより、連結用部での副ハンドルポストの挟
持固定が、従来のものよりきわめて強固にできて、ハン
ドルのガタツキが無くなり操縦安定性も向上させること
ができる。
【0072】4)副ハンドルポストが長過ぎる場合に
は、駐輪時に副ハンドルポストを押し下げようとして
も、その下端部が直下位置の前泥ヨケ上面に当たって十
分に下げられないことがある。その場合には、引き上げ
ネジ棒を少し緩めて主ハンドルポストを少し周方向へ回
動させれば、副ハンドルポストの下端部が前泥ヨケの直
上位置から外れるから、副ハンドルポストは最下方まで
押し下げられて、常に高さ方向の省スペースを図ること
ができる。
【0073】5)上記の場合に第2の発明では、主ハン
ドルポスト上部に設けてある連結用部を、必要時には周
方向へ回動可能な構成としてあるから、締付用ボルトを
緩めれば圧接用部材の圧接状態が解除され、連結用部は
主ハンドルポスト上で周方向へ回動できる。これで、上
記と同様に副ハンドルポストの下端部が前泥ヨケの直上
位置から外れるから、副ハンドルポストは最下方まで押
し下げられるようになり、常に高さ方向の省スペースを
図ることができる。上記と異なり、主ハンドルポストの
引き上げネジ棒の回動や、主ハンドルポスト自体の回動
は不要で、締付用ボルトの回動だけでよい。
【0074】6)なお、副ハンドルポスト側部下部寄り
に、外側方への突起部を形成すると共に、連結用部の側
部に上記突起部を係合可能な係止用部を形成したもので
は、一旦連結用部に挿入した副ハンドルポストは、走行
中に過大な力が作用しても該突起部が連結用部で係止さ
れるから、副ハンドルポストの抜け出しや最下方まで降
下することを防止でき、安心して走行できる。また走行
状態に戻すために副ハンドルポストを回動時に、突起部
が係止用部に係合する位置まで回動させることで、ハン
ドルバーが車体に対し横方向へ直交状になるように、正
しく位置決めすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る省スペース型自転車用ハンドルの
実施例で、走行状態時の側面図である。
【図2】図1で示したものの一部切り欠き側面図であ
る。
【図3】図1で示したものの駐輪状態時の側面図であ
る。
【図4】図1で示したもので用いた連結用部についての
中央部横断平面図である。
【図5】図1で示したもので用いた押圧用板の斜視図で
ある。
【図6】図1で示したものを連結用部の上方位置で横断
した平面図である。
【図7】図1で示したものを連結用部の中央部で横断し
た平面図である。
【図8】連結用部の他の実施例を示す中央部横断平面図
である。
【図9】押圧用板脱落防止手段の他の実施例を示す拡大
縦断側面図である。
【図10】本発明の第2のものの実施例で、走行状態時
の側面図である。
【図11】図10で示したものを連結用部の中央部で横
断した平面図である。
【図12】図11で示した連結用部を、主ハンドルポス
ト上で周方向へ90度回動させた状態の平面図である。
【図13】図11で示したものの要部拡大図である。
【図14】図12で示したものの要部拡大図である。
【図15】図10で示した実施例で用いた圧接用部材の
斜視図である。
【符号の説明】
1−主ハンドルポスト 2−副ハンドルポスト 3−ホークステム 4−バー抱持用部 5−連結用部 6−連結用孔 6a−上縁部 7−内側曲面 8−内側曲面 9−押圧用板 10−外側曲面 11−内側曲面 12−押圧用ボルト 13−雌ネジ孔 14−小ネジ 15−突起部 16−突起部 17−係止用部 18−係止用部 19−縦凹溝 20−ハンドルバー 21−引き上げネジ棒 22−ウス 23−丸孔 23a−雌ネジ孔 24−凹所 25−段付き丸孔 26−套合孔 27−空所 28−圧接用部材 29−外周面 30−内側曲面 31−段付き横孔 32−締付用ボルト 33−支承用環状部 34−反対側面 35−内側面 36−雌ネジ孔 d−短径 D−長径 P−押圧力

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ホークステム3へ挿入して固定される主ハ
    ンドルポスト1に、ハンドルバー抱持用部4を上端部に
    有する副ハンドルポスト2を、駐輪時に回動かつ下方へ
    摺動可能に連結用部5で挟持固定したものであり、 上記連結用部5は、主ハンドルポスト1上部に前方へ突
    出する如く設けてあって、該連結用部5に、横断面が横
    長状の縦孔で、長手方向の両内側に副ハンドルポスト2
    の外周曲面に沿い得る形状の内側曲面7,8をもつ副ハ
    ンドルポスト連結用孔6を形成し、 該連結用孔6内に、横断面がほぼ三日月状で、その内側
    曲面11が副ハンドルポスト2の外周曲面に沿い得ると
    共に、外側曲面10が連結用孔6の内側曲面7に沿い得
    る形状の押圧用板9を介装させ、 かつ、連結用部5の側壁部に、上記押圧用板9を副ハン
    ドルポスト2側へ押圧する押圧用ボルト12を螺装し
    て、副ハンドルポスト2を挟持固定可能とした、省スペ
    ース型自転車用ハンドル。
  2. 【請求項2】ホークステム3へ挿入して固定される主ハ
    ンドルポスト1に、ハンドルバー抱持用部4を上端部に
    有する副ハンドルポスト2を、必要時に回動かつ下方へ
    摺動可能に連結用部5で挟持固定したものであり、 上記連結用部5は、主ハンドルポスト1上部に前方へ突
    出する如く設けてあって、該連結用部5に、横断面が横
    長状の縦孔で、長手方向の両内側に副ハンドルポスト2
    の外周曲面に沿い得る形状の内側曲面7,8をもつ副ハ
    ンドルポスト連結用孔6を形成し、 該連結用孔6内に、横断面がほぼ三日月状で、その内側
    曲面11が副ハンドルポスト2の外周曲面に沿い得ると
    共に、外側曲面10が連結用孔6の内側曲面7に沿い得
    る形状の押圧用板9を介装させ、 連結用部5の側壁部に、上記押圧用板9を副ハンドルポ
    スト2側へ押圧する押圧用ボルト12を螺装して、副ハ
    ンドルポスト2を挟持固定可能とし、 かつ、上記主ハンドルポスト1上部の連結用部5を、主
    ハンドルポスト1外周で回動可能とし、該連結用部5内
    に形成の空所27に、主ハンドルポスト1上部の外周面
    29に沿い得る形状の内側曲面30をもつ圧接用部材2
    8を内装すると共に、連結用部5の側壁部から該圧接用
    部材28に締付用ボルト32を螺装し、 該締付用ボルト32の締付けで、圧接用部材28を主ハ
    ンドルポスト1の外周面29へ圧接させ、連結用部5を
    主ハンドルポスト1に固定可能とした、省スペース型自
    転車用ハンドル。
  3. 【請求項3】連結用部5の副ハンドルポスト連結用孔6
    を、前後方向へ長めの縦孔に形成して、その前・後内側
    に副ハンドルポスト2の外周曲面に沿い得る形状の内側
    曲面7,8を形成し、 連結用部5の前壁部に、上記押圧用板9を副ハンドルポ
    スト2側へ押圧する押圧用ボルト12を螺装して、副ハ
    ンドルポスト2を挟持固定可能としてなる、請求項1ま
    たは2に記載の省スペース型自転車用ハンドル。
  4. 【請求項4】連結用部5の副ハンドルポスト連結用孔6
    を、左右方向へ長めの縦孔に形成して、その両内側に副
    ハンドルポスト2の外周曲面に沿い得る形状の内側曲面
    7,8を形成し、 連結用部5の横壁部に、上記押圧用板9を副ハンドルポ
    スト2側へ押圧する押圧用ボルト12を螺装して、副ハ
    ンドルポスト2を挟持固定可能とした、請求項1または
    2に記載の省スペース型自転車用ハンドル。
  5. 【請求項5】連結用部5の副ハンドルポスト連結用孔6
    を、押圧用板5が介装される側の上部で上縁部6aがほ
    ぼ三日月状に残り、上方から見て副ハンドルポスト2の
    外径と同程度の丸孔になるよう形成した、請求項1、
    2、3または4に記載の省スペース型自転車用ハンド
    ル。
  6. 【請求項6】副ハンドルポスト2の側面下部寄りに、外
    側方への突起部15,16を形成すると共に、連結用部
    5の側部に該突起部15,16を係止可能な係止用部1
    7,18を形成した、請求項1、2、3、4または5に
    記載の省スペース型自転車用ハンドル。
  7. 【請求項7】主ハンドルポスト1上部の連結用部5を、
    後部寄りの縦向き套合用孔26で周方向へ回動可能に設
    け、該連結用部5内にその片側寄りから少なくとも中央
    部寄りへの横幅をもち、上記丸孔26と連通する空所2
    7を形成して、該空所27内に、主ハンドルポスト1上
    部の外周面29に沿い得る形状の内側曲面30をもつ圧
    接用部材28を、横方向へ摺動可能に内装し、 連結用部5の横側壁部から形成した段付き横孔31に締
    付用ボルト32を通挿して、その先寄り部分を上記圧接
    用部材28の雌ネジ孔36に螺装させ、 該締付用ボルト32の締付けで、圧接用部材28の内側
    曲面30を主ハンドルポスト1の外周面29へ圧接させ
    て、連結用部5を主ハンドルポスト1に固定可能とし
    た、請求項2、3、4、5または6に記載の省スペース
    型自転車用ハンドル。
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