JP2000308781A - ミシンの釜支え - Google Patents
ミシンの釜支えInfo
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- JP2000308781A JP2000308781A JP2000116899A JP2000116899A JP2000308781A JP 2000308781 A JP2000308781 A JP 2000308781A JP 2000116899 A JP2000116899 A JP 2000116899A JP 2000116899 A JP2000116899 A JP 2000116899A JP 2000308781 A JP2000308781 A JP 2000308781A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 上糸が釜支えと内釜とで構成される釜支え部
から抜ける際に、該上糸に抵抗が掛かるのを有効に防止
し得ると共に、メンテナンスが極めて容易となるミシン
の釜支えを提供する。 【解決手段】 釜支持体2に水平に配設した釜駆動軸3
に接続して回転される外釜5と、この外釜5の内部に相
対回転可能に嵌装される内釜6とからなる垂直釜に関し
て、前記内釜6を回転不能とするためのミシンの釜支え
14において、前記釜支持体2に固定されて延出する釜
支え14に凹部17を形成し、この凹部17を前記内釜
6に設けた凸部16に遊嵌させることにより、該内釜6
を回転不能に保持し得るよう構成したことを特徴とす
る。
から抜ける際に、該上糸に抵抗が掛かるのを有効に防止
し得ると共に、メンテナンスが極めて容易となるミシン
の釜支えを提供する。 【解決手段】 釜支持体2に水平に配設した釜駆動軸3
に接続して回転される外釜5と、この外釜5の内部に相
対回転可能に嵌装される内釜6とからなる垂直釜に関し
て、前記内釜6を回転不能とするためのミシンの釜支え
14において、前記釜支持体2に固定されて延出する釜
支え14に凹部17を形成し、この凹部17を前記内釜
6に設けた凸部16に遊嵌させることにより、該内釜6
を回転不能に保持し得るよう構成したことを特徴とす
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ミシンの釜支え
の改良に関するものである。
の改良に関するものである。
【0002】
【従来技術】ミシンの釜は、上糸に下糸を絡ませる作用
を行なうもので、これには回転軸線に対し釜本体が垂直
をなす垂直釜と、回転軸線に対し釜本体が水平をなす水
平釜とが知られている。例えば図7および図8は、従来
技術に係る垂直釜30を示すもので、水平に配設した釜
軸33の端部に取付けた外釜31と、この外釜31の内
部に嵌装した内釜32とから基本的に構成される。外釜
31は、前記釜軸33の回転に伴い一方向へ回転駆動さ
れ、内釜32は該外釜31の内部で相対回転自在に嵌装
されている。また内釜32の前面外周部には被支え部と
して機能する凹部34が形成され、ミシンのフレーム側
に固定した釜支え35の支え部35aに、該凹部34を
所要の空間を保持して嵌合させることにより、該内釜3
2が前記外釜31と共に回転するのを防止するようにな
っている。そして縫い針(図示せず)の下降に伴い、内
釜32における凹部34の後方位置に到来した上糸は、
所定のタイミングで外釜31に設けた剣先36により捕
捉される。そして上糸は、外釜31の回転に伴って内釜
32の周りを周回した後、所定のタイミングで天秤(図
示せず)により引上げられ、釜支え35の支え部35a
と内釜32の凹部34との間を通過して釜30から外さ
れる。これにより上糸と下糸とが絡み合って、一連のス
テッチが形成されるものである。
を行なうもので、これには回転軸線に対し釜本体が垂直
をなす垂直釜と、回転軸線に対し釜本体が水平をなす水
平釜とが知られている。例えば図7および図8は、従来
技術に係る垂直釜30を示すもので、水平に配設した釜
軸33の端部に取付けた外釜31と、この外釜31の内
部に嵌装した内釜32とから基本的に構成される。外釜
31は、前記釜軸33の回転に伴い一方向へ回転駆動さ
れ、内釜32は該外釜31の内部で相対回転自在に嵌装
されている。また内釜32の前面外周部には被支え部と
して機能する凹部34が形成され、ミシンのフレーム側
に固定した釜支え35の支え部35aに、該凹部34を
所要の空間を保持して嵌合させることにより、該内釜3
2が前記外釜31と共に回転するのを防止するようにな
っている。そして縫い針(図示せず)の下降に伴い、内
釜32における凹部34の後方位置に到来した上糸は、
所定のタイミングで外釜31に設けた剣先36により捕
捉される。そして上糸は、外釜31の回転に伴って内釜
32の周りを周回した後、所定のタイミングで天秤(図
示せず)により引上げられ、釜支え35の支え部35a
と内釜32の凹部34との間を通過して釜30から外さ
れる。これにより上糸と下糸とが絡み合って、一連のス
テッチが形成されるものである。
【0003】ところで内釜32は、前述の如く釜支え3
5によって、外釜31と共回りしないように支えられて
いる。しかし内釜32には、外釜31の回転により共回
りしようとする回転力が不可避的に作用するため、前記
釜支え35の支え部35aと内釜32の凹部34との間
に隙間が設けてあるにも拘らず、該外釜31の回転力に
より、図8に2点鎖線で示す如く、内釜32における凹
部34の一部(回転方向の後方部34a)が、釜支え3
5の支え部35aに定常的に当接した状態となってしま
う。その結果として、上糸が釜支え35の支え部35a
と内釜32の凹部34との間から抜け出る際に該上糸に
抵抗が掛かってしまい、これに起因して糸締まりに悪影
響を及ぼしたり、また最悪の場合には糸切れを生ずる等
の難点が指摘されている。
5によって、外釜31と共回りしないように支えられて
いる。しかし内釜32には、外釜31の回転により共回
りしようとする回転力が不可避的に作用するため、前記
釜支え35の支え部35aと内釜32の凹部34との間
に隙間が設けてあるにも拘らず、該外釜31の回転力に
より、図8に2点鎖線で示す如く、内釜32における凹
部34の一部(回転方向の後方部34a)が、釜支え3
5の支え部35aに定常的に当接した状態となってしま
う。その結果として、上糸が釜支え35の支え部35a
と内釜32の凹部34との間から抜け出る際に該上糸に
抵抗が掛かってしまい、これに起因して糸締まりに悪影
響を及ぼしたり、また最悪の場合には糸切れを生ずる等
の難点が指摘されている。
【0004】このため従来技術として、上糸が釜支え3
5の支え部35aと内釜32の凹部34との間を抜け出
るタイミングにおいて、前記内釜32を外釜31の回転
方向とは逆方向に回動させ、釜支え35の支え部35a
と凹部34の後方部34aとの当接部を離間させること
によって、抜け出る際の上糸に抵抗が掛からないように
した所謂「釜オープナー」と称される装置が提案されて
いる。
5の支え部35aと内釜32の凹部34との間を抜け出
るタイミングにおいて、前記内釜32を外釜31の回転
方向とは逆方向に回動させ、釜支え35の支え部35a
と凹部34の後方部34aとの当接部を離間させること
によって、抜け出る際の上糸に抵抗が掛からないように
した所謂「釜オープナー」と称される装置が提案されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来技術に係
る釜オープナーは、外釜31に接続する釜駆動軸等の回
転を駆動源としたリンク機構等の如き機械的な構成を主
体としている。しかるに釜が装着される空間には、経時
的な使用に伴ない糸屑等が溜まり易く、また釜の回転中
に潤滑油が飛散するために、該空間に装着された釜オー
プナーが故障し易い欠点を有している。また釜の装着空
間が小さいことに伴い、必然的に修理や補修等のメンテ
ナンスが困難で多くの手間と時間とを要し、また釜オー
プナーも複雑な機構が必要となって製作コストが嵩む等
の諸種の欠点があった。
る釜オープナーは、外釜31に接続する釜駆動軸等の回
転を駆動源としたリンク機構等の如き機械的な構成を主
体としている。しかるに釜が装着される空間には、経時
的な使用に伴ない糸屑等が溜まり易く、また釜の回転中
に潤滑油が飛散するために、該空間に装着された釜オー
プナーが故障し易い欠点を有している。また釜の装着空
間が小さいことに伴い、必然的に修理や補修等のメンテ
ナンスが困難で多くの手間と時間とを要し、また釜オー
プナーも複雑な機構が必要となって製作コストが嵩む等
の諸種の欠点があった。
【0006】
【発明の目的】本発明は、前述した欠点に鑑み、これを
好適に解決するべく提案されたものであって、上糸が釜
支えと内釜とで構成される釜支え部から抜ける際に、該
上糸に抵抗が掛かるのを有効に防止すると共に、メンテ
ナンスが極めて容易となるミシンの釜支えを提供するこ
とを目的とする。
好適に解決するべく提案されたものであって、上糸が釜
支えと内釜とで構成される釜支え部から抜ける際に、該
上糸に抵抗が掛かるのを有効に防止すると共に、メンテ
ナンスが極めて容易となるミシンの釜支えを提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を克服し、所期
の目的を達成するために本発明は、釜支持体に水平に配
設した釜駆動軸に接続して回転される外釜と、この外釜
の内部に相対回転可能に嵌装される内釜とからなる垂直
釜に関して、前記内釜を回転不能とするためのミシンの
釜支えにおいて、前記釜支持体に固定されて延出する釜
支えに凹部を形成し、この凹部を前記内釜に設けた凸部
に遊嵌させることにより、該内釜を回転不能に保持し得
るよう構成したことを特徴とする。
の目的を達成するために本発明は、釜支持体に水平に配
設した釜駆動軸に接続して回転される外釜と、この外釜
の内部に相対回転可能に嵌装される内釜とからなる垂直
釜に関して、前記内釜を回転不能とするためのミシンの
釜支えにおいて、前記釜支持体に固定されて延出する釜
支えに凹部を形成し、この凹部を前記内釜に設けた凸部
に遊嵌させることにより、該内釜を回転不能に保持し得
るよう構成したことを特徴とする。
【0008】
【作用】内釜の凸部は、外釜が回転駆動されるに伴っ
て、釜支えの凹部における外釜の回転方向の前方側へ定
常的に当接するが、天秤の引上げ作用による上糸の釜か
らの抜け出しタイミング時には、釜支えの凹部と内釜の
凸部との間に上糸抜け出しのための隙間が確保される。
従って釜からの抜け出し時に、上糸に抵抗が掛かること
はない。
て、釜支えの凹部における外釜の回転方向の前方側へ定
常的に当接するが、天秤の引上げ作用による上糸の釜か
らの抜け出しタイミング時には、釜支えの凹部と内釜の
凸部との間に上糸抜け出しのための隙間が確保される。
従って釜からの抜け出し時に、上糸に抵抗が掛かること
はない。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係るミシンの釜支
えの好適実施例を、添付図面を参照しながら以下説明す
る。
えの好適実施例を、添付図面を参照しながら以下説明す
る。
【0010】図1は、垂直釜を支持した釜支持体を一部
破断して示した平面図である。釜支持体2には釜駆動軸
3が回転自在に水平支持され、この釜駆動軸3の先端に
垂直釜1の一部を構成する外釜5が固定されている。釜
駆動軸3の他端には従動ギヤ7が固着され、該従動ギヤ
7は、釜支持体2に貫通支持した駆動軸8に固定した駆
動ギヤ10と噛合している。従って、図示しない駆動源
により前記駆動軸8を一方向に回転させることにより、
両ギヤ7,10および釜駆動軸3を介して外釜5は、図
2において反時計方向に回転駆動される。なお釜支持体
2の上面は、図2に示すように、縫い針(図示せず)の
挿通を許容する針孔11を設けた針板12により覆われ
ている。
破断して示した平面図である。釜支持体2には釜駆動軸
3が回転自在に水平支持され、この釜駆動軸3の先端に
垂直釜1の一部を構成する外釜5が固定されている。釜
駆動軸3の他端には従動ギヤ7が固着され、該従動ギヤ
7は、釜支持体2に貫通支持した駆動軸8に固定した駆
動ギヤ10と噛合している。従って、図示しない駆動源
により前記駆動軸8を一方向に回転させることにより、
両ギヤ7,10および釜駆動軸3を介して外釜5は、図
2において反時計方向に回転駆動される。なお釜支持体
2の上面は、図2に示すように、縫い針(図示せず)の
挿通を許容する針孔11を設けた針板12により覆われ
ている。
【0011】外釜5の内部には、該外釜5に対して相対
的に回転可能な内釜6が嵌装されている。但し内釜6
は、釜支持体2にネジ13で固定されて垂直釜1の手前
側へ延出する釜支え14により回転不能に保持されてい
る。なお釜支え14は、取付位置を微調整し得るように
なっている。すなわち、内釜6における針落ち孔部15
の前方に位置する前面に凸部16が形成され、また釜支
え14には、該凸部16の遊嵌を許容する空間を保持し
た凹部17が形成されている。そしてミシンの運転に伴
なって、外釜5は前述の如く図2で反時計方向へ回転駆
動されるが、内釜5は回転駆動されずに略停止した状態
に保持される。
的に回転可能な内釜6が嵌装されている。但し内釜6
は、釜支持体2にネジ13で固定されて垂直釜1の手前
側へ延出する釜支え14により回転不能に保持されてい
る。なお釜支え14は、取付位置を微調整し得るように
なっている。すなわち、内釜6における針落ち孔部15
の前方に位置する前面に凸部16が形成され、また釜支
え14には、該凸部16の遊嵌を許容する空間を保持し
た凹部17が形成されている。そしてミシンの運転に伴
なって、外釜5は前述の如く図2で反時計方向へ回転駆
動されるが、内釜5は回転駆動されずに略停止した状態
に保持される。
【0012】内釜6における凸部16は、図5に拡大し
て図示する如く、その平面において先細状に緩く湾曲
し、かつ左右非対称となるように成形されている。すな
わち、凸部16における左側端面16aは、右側端面1
6bよりも全体としてなだらかな緩斜面となっている。
換言すれば、内釜6の凸部16において、前記外釜5に
捕捉された上糸aが当接する部位は、該内釜6の前面に
対し鈍角状に傾斜させた曲面からなる平断面先細形状の
側端面16aとして形成されるものである。また凸部1
6の形成位置は、次のようになっている。例えば図2に
おいて、外釜5が反時計方向に回転することによって、
内釜6にも同じく反時計方向の回転力が作用する。この
ため内釜6における凸部16の緩斜面16a(左側端
面)が、釜支え14における凹部17の左側壁面17a
に定常的に当接することになる。この状態において凸部
16は、図3(c)および図4(c)に示すように、内
釜6の中心よりも左側に変位した位置に突出するよう形
成されている。
て図示する如く、その平面において先細状に緩く湾曲
し、かつ左右非対称となるように成形されている。すな
わち、凸部16における左側端面16aは、右側端面1
6bよりも全体としてなだらかな緩斜面となっている。
換言すれば、内釜6の凸部16において、前記外釜5に
捕捉された上糸aが当接する部位は、該内釜6の前面に
対し鈍角状に傾斜させた曲面からなる平断面先細形状の
側端面16aとして形成されるものである。また凸部1
6の形成位置は、次のようになっている。例えば図2に
おいて、外釜5が反時計方向に回転することによって、
内釜6にも同じく反時計方向の回転力が作用する。この
ため内釜6における凸部16の緩斜面16a(左側端
面)が、釜支え14における凹部17の左側壁面17a
に定常的に当接することになる。この状態において凸部
16は、図3(c)および図4(c)に示すように、内
釜6の中心よりも左側に変位した位置に突出するよう形
成されている。
【0013】
【実施例の作用】次に、この実施例に係るミシンの釜支
えの作用につき説明する。図示しない縫い針が下降し、
該縫い針の下端部が針板12の針孔11を通過して下死
点に達した後、上昇に転じて所定量だけ上昇したタイミ
ング(所謂「針釜タイミング」)をもって、上糸aは外
釜5に設けた剣先5aにより捕捉される。この剣先5a
が下死点位置を少し通り過ぎた時点で、図3(a)、図
4(a)および図5(a)に示す如く内釜6の前面に沿
って移動してきた上糸aは、凸部16の左側端面16a
に接触するに到る。
えの作用につき説明する。図示しない縫い針が下降し、
該縫い針の下端部が針板12の針孔11を通過して下死
点に達した後、上昇に転じて所定量だけ上昇したタイミ
ング(所謂「針釜タイミング」)をもって、上糸aは外
釜5に設けた剣先5aにより捕捉される。この剣先5a
が下死点位置を少し通り過ぎた時点で、図3(a)、図
4(a)および図5(a)に示す如く内釜6の前面に沿
って移動してきた上糸aは、凸部16の左側端面16a
に接触するに到る。
【0014】前記の状態から外釜5が更に回転すると、
図3(b)、図4(b)および図5(b)に示す如く、
内釜6の前面に沿って移動する上糸aにより凸部16
は、内釜6に作用している反時計方向の回転力に抗して
同図の右方へ押され、結果的に内釜6が時計方向に回動
するに至る。この内釜6の時計方向への回動により、凸
部16の緩斜面16a(左側端面)と、凹部17におけ
る左側壁面17aとの間に隙間が確保され、上糸aはそ
の隙間を通過して凸部16の前方への通抜けが可能な状
態となる。
図3(b)、図4(b)および図5(b)に示す如く、
内釜6の前面に沿って移動する上糸aにより凸部16
は、内釜6に作用している反時計方向の回転力に抗して
同図の右方へ押され、結果的に内釜6が時計方向に回動
するに至る。この内釜6の時計方向への回動により、凸
部16の緩斜面16a(左側端面)と、凹部17におけ
る左側壁面17aとの間に隙間が確保され、上糸aはそ
の隙間を通過して凸部16の前方への通抜けが可能な状
態となる。
【0015】次いで更に外釜5が回転すると、図3
(c)、図4(c)および図5(c)に示すように、内
釜6の前面に沿って移動する上糸aは、凸部16の緩斜
面16a(左側端面)を滑りつつ該凸部16の前面と凹
部17との隙間を通抜けて、凸部16の右側端面16b
側へ移動する。そして上糸aが完全に右側へ移動し切る
と、凸部16に対する上糸aの押圧力が解除されるた
め、常時作用している回転力により内釜6は反時計方向
への回動を行ない、凸部16の緩斜面16a(左側端
面)が再び凹部17の左側壁面17aに当接する状態に
復帰する。
(c)、図4(c)および図5(c)に示すように、内
釜6の前面に沿って移動する上糸aは、凸部16の緩斜
面16a(左側端面)を滑りつつ該凸部16の前面と凹
部17との隙間を通抜けて、凸部16の右側端面16b
側へ移動する。そして上糸aが完全に右側へ移動し切る
と、凸部16に対する上糸aの押圧力が解除されるた
め、常時作用している回転力により内釜6は反時計方向
への回動を行ない、凸部16の緩斜面16a(左側端
面)が再び凹部17の左側壁面17aに当接する状態に
復帰する。
【0016】この後は、内釜6の回転に伴う天秤(図示
せず)の糸引き上げ作用により上糸aが引き上げられ、
外釜5の剣先5aが略上死点に達した時点で、該上糸a
は内釜6の凸部16と釜支え14の凹部17との間から
抜け出るに至る。しかしこの時点では、図5(c)に示
すように、内釜6における凹部16の右側端面16b
と、釜支え14における凹部17の右側壁面17bとの
間に隙間が確保されているために、上糸aは無抵抗でこ
れら隙間から抜け出るようになる。
せず)の糸引き上げ作用により上糸aが引き上げられ、
外釜5の剣先5aが略上死点に達した時点で、該上糸a
は内釜6の凸部16と釜支え14の凹部17との間から
抜け出るに至る。しかしこの時点では、図5(c)に示
すように、内釜6における凹部16の右側端面16b
と、釜支え14における凹部17の右側壁面17bとの
間に隙間が確保されているために、上糸aは無抵抗でこ
れら隙間から抜け出るようになる。
【0017】本実施例に係る釜支えでは、外釜5の回転
と共に内釜6に回転力が作用して、図5(a)に示すよ
うに、該内釜6における凸部16の緩斜面16a(左側
端面)が釜支え14における凹部17の左側壁面17a
に当接して、上糸aの凸部16の乗越え(図3(b)の
状態から図3(c)の状態に推移する過程)が阻止され
る状態となっている。しかし上糸aは、外釜5の剣先5
aに捕捉された後に、該外釜5の回転に伴い内釜6の前
面に沿って移動する過程で凸部16と係合し、該内釜6
を所要のタイミングで一旦反対方向へ回動させてその阻
止状態を解除するよう作用する。従って該上糸a自体が
釜オープナーとしての役目を果たすようになり、凸部1
6を円滑に乗り越えることができる。従って釜オープナ
ー等の複雑な機構を備えなくても、天秤の引き上げ作用
により上糸aは釜1から円滑に抜け出ることができ、こ
のため糸締まりに悪影響を及ぼしたり、糸切れを生じた
りする等の不都合が解消される。
と共に内釜6に回転力が作用して、図5(a)に示すよ
うに、該内釜6における凸部16の緩斜面16a(左側
端面)が釜支え14における凹部17の左側壁面17a
に当接して、上糸aの凸部16の乗越え(図3(b)の
状態から図3(c)の状態に推移する過程)が阻止され
る状態となっている。しかし上糸aは、外釜5の剣先5
aに捕捉された後に、該外釜5の回転に伴い内釜6の前
面に沿って移動する過程で凸部16と係合し、該内釜6
を所要のタイミングで一旦反対方向へ回動させてその阻
止状態を解除するよう作用する。従って該上糸a自体が
釜オープナーとしての役目を果たすようになり、凸部1
6を円滑に乗り越えることができる。従って釜オープナ
ー等の複雑な機構を備えなくても、天秤の引き上げ作用
により上糸aは釜1から円滑に抜け出ることができ、こ
のため糸締まりに悪影響を及ぼしたり、糸切れを生じた
りする等の不都合が解消される。
【0018】
【発明の効果】以上に説明した如く、本願発明に係るミ
シンの釜支えによれば、複雑な機構の釜オープナーによ
らずに上糸を釜から円滑に抜き出し得るので、糸締まり
に悪影響を及ぼしたり、また糸切れを生ずることがな
く、良好な縫いを行なうことができる。また釜オープナ
ーが不要であることから、製作コストの低減が可能にな
ると共に、メンテナンスが容易となる等の有益な利点も
得られる。
シンの釜支えによれば、複雑な機構の釜オープナーによ
らずに上糸を釜から円滑に抜き出し得るので、糸締まり
に悪影響を及ぼしたり、また糸切れを生ずることがな
く、良好な縫いを行なうことができる。また釜オープナ
ーが不要であることから、製作コストの低減が可能にな
ると共に、メンテナンスが容易となる等の有益な利点も
得られる。
【図1】釜および釜支持体を一部破断して示す平面図で
ある。
ある。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】上糸が釜から抜出す過程を経時的に示した釜の
正面図である。
正面図である。
【図4】図3における内釜の凸部、釜支えの凹部および
上糸の各状態を正面から示す要部拡大正面図である。
上糸の各状態を正面から示す要部拡大正面図である。
【図5】図4における内釜の凸部、釜支えの凹部および
上糸の各状態を上方から示す要部拡大平面図である。
上糸の各状態を上方から示す要部拡大平面図である。
【図6】図5(c)のB−B線断面図である。
【図7】従来の釜支え構造を示す平面図である。
【図8】図7において、内釜の凸部および釜支えの凹部
を拡大して示す説明図である。
を拡大して示す説明図である。
1 釜 2 釜支持体 3 釜駆動軸 5 外釜 6 内釜 14 釜支え 16 凸部 16a 緩斜面(左側端面) 16b 側端面(右側端面) 17 凹部 a 上糸
Claims (1)
- 【請求項1】 釜支持体に水平に配設した釜駆動軸に接
続して回転される外釜と、この外釜の内部に相対回転可
能に嵌装される内釜とからなる垂直釜に関して、前記内
釜を回転不能とするためのミシンの釜支えにおいて、 前記釜支持体に固定されて延出する釜支えに凹部を形成
し、この凹部を前記内釜に設けた凸部に遊嵌させること
により、該内釜を回転不能に保持し得るよう構成したこ
とを特徴とするミシンの釜支え。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000116899A JP2000308781A (ja) | 2000-01-01 | 2000-04-18 | ミシンの釜支え |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000116899A JP2000308781A (ja) | 2000-01-01 | 2000-04-18 | ミシンの釜支え |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24086195A Division JPH0956952A (ja) | 1995-08-25 | 1995-08-25 | ミシンの釜支え構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000308781A true JP2000308781A (ja) | 2000-11-07 |
Family
ID=18628300
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000116899A Withdrawn JP2000308781A (ja) | 2000-01-01 | 2000-04-18 | ミシンの釜支え |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000308781A (ja) |
-
2000
- 2000-04-18 JP JP2000116899A patent/JP2000308781A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20021105 |