JP2000306968A - モニタ用兼校正用の標準シリコンウェーハ - Google Patents

モニタ用兼校正用の標準シリコンウェーハ

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JP2000306968A
JP2000306968A JP11116861A JP11686199A JP2000306968A JP 2000306968 A JP2000306968 A JP 2000306968A JP 11116861 A JP11116861 A JP 11116861A JP 11686199 A JP11686199 A JP 11686199A JP 2000306968 A JP2000306968 A JP 2000306968A
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silicon wafer
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standard silicon
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JP11116861A
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Kenji Hori
憲治 堀
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Mitsubishi Materials Silicon Corp
Mitsubishi Materials Corp
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Mitsubishi Materials Silicon Corp
Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複雑な加工を要することなく、多数回再使用
でき、清浄度を調べる工程がエピタキシャル成長工程で
あってもエピ炉内の清浄度を正確に測定できるモニタ用
の標準シリコンウェーハを得る。また複雑な加工を要す
ることなく、品質が安定して、パーティクルカウンタの
検出精度を正確に校正することができる校正用の標準シ
リコンウェーハを得る。 【解決手段】 工程中に増加したウェーハ表面上の点欠
陥又はパーティクルをパーティクルカウンタを用いて検
出するためのモニタ用の標準シリコンウェーハは、ベー
カンシー固まり及びインタースチシャル固まりが存在し
ないことを特徴とする。またパーティクルカウンタのパ
ーティクル検出精度を調べるための校正用の標準シリコ
ンウェーハは、ベーカンシー固まり及びインタースチシ
ャル固まりが存在しないことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は工程中に増加したウ
ェーハ表面上のnmサイズの点欠陥又はパーティクルを
パーティクルカウンタを用いて検出するためのモニタ用
の標準シリコンウェーハ、或いはパーティクルカウンタ
のパーティクル検出精度を調べるための校正用の標準シ
リコンウェーハに関するものである。
【0002】
【従来の技術】多結晶シリコンを融解して単結晶インゴ
ットを育成した後、このインゴットをスライスして作製
されたシリコンウェーハは、ラッピング工程、面取り工
程、鏡面研磨工程、及び必要に応じて化学研磨工程や洗
浄工程を経て最終製品のシリコンウェーハになる。そし
てこのウェーハを用いて集積回路が製造されている。半
導体デバイスの高性能化及び高集積密度化に伴い、要求
される品質はますます厳しくなり、極めて高レベルの加
工精度や清浄度が求められている。清浄度に関しては、
多結晶シリコンを取り扱う工程から集積回路を製造する
までの間、製造又は加工処理する工程の環境を殆ど無塵
な雰囲気にしておくことが要求される。そのため、シリ
コンに関係する製造設備、加工設備及び検査設備などを
新設又は改造した場合、或いは作業環境の定期点検にお
いて、その工程で発生する塵埃による汚染の程度、即ち
清浄度を調べている。
【0003】各工程における清浄度は、工程中の被処理
品を清浄度測定用サンプルとした場合に清浄度の測定が
困難であることから、ヘイズフリー(haze free)であ
ってCOPフリー(Crystal Originated Particles fre
e)であるシリコンウェーハをモニタ用の標準シリコン
ウェーハとして用いて、このウェーハ表面をパーティク
ルカウンタで測定することにより調べている。ここでヘ
イズとは、ウェーハをスポットライトで照射したときに
ウェーハ表面の光が当ったスポットが白っぽく見える表
面現象である。またCOPとは、RCA洗浄法の中でS
C−1洗浄をした後にレーザパーティクルカウンタでパ
ーティクルとしてカウントされた結晶に起因した底の深
いエッチピットである。標準シリコンウェーハとしてヘ
イズフリー及びCOPフリーであることが要求されるの
は、ヘイズやCOPがウェーハ表面に存在すると、塵埃
の量、即ちパーティクルの数が少ない場合には、パーテ
ィクルがウェーハ表面に存在しても、ヘイズやCOPの
存在によりパーティクルカウンタがパーティクルを正確
に検出できないためである。
【0004】従来、この標準シリコンウェーハは次の方
法により作られる。先ず鏡面研磨工程の終ったヘイズフ
リーであってCOPの存在するシリコンウェーハを用意
する。次いでこのウェーハの表面に単結晶シリコンのエ
ピタキシャル層を約10〜40μmの厚さで積層するこ
とにより、ウェーハ表面をCOPのない(COPフリ
ー)状態にする。この状態ではエピタキシャル層の形成
のためウェーハ表面はヘイズフリーではなくなるが、更
にこのウェーハ表面を研磨し洗浄することにより、表面
がCOPフリーかつヘイズフリーの標準シリコンウェー
ハが得られる。
【0005】この標準シリコンウェーハを用いて工程の
清浄度を調べる場合には、先ず清浄度を調べる前の標準
ウェーハ表面の点欠陥又はパーティクルをレーザパーテ
ィクルカウンタで測定する。パーティクルカウンタでは
ウェーハ表面をレーザ光で走査して、付着したパーティ
クルからの光散乱強度を測定することにより、パーティ
クルの位置と大きさを認識する。上記標準ウェーハ表面
はヘイズフリーであってCOPフリーであるため、点欠
陥又はパーティクルを高精度で検出することができる。
次いでこの標準ウェーハを清浄度を調べる必要のある工
程に所定時間静置し、或いは連続処理工程の場合には被
処理品と一緒に移動する。その後、静置又は移動した標
準ウェーハの表面における点欠陥又はパーティクルを再
度同一のパーティクルカウンタで測定し、静置又は移動
前後の点欠陥又はパーティクルの数の差からその工程に
おける清浄度を求めている。清浄度の測定が済んだ標準
ウェーハはエピタキシャル層が残存するように研磨し洗
浄された後、再度使用される。
【0006】またパーティクルカウンタの検出精度を調
べるために、上記標準シリコンウェーハが校正用ウェー
ハとしても使われている。通常、シリコンウェーハ製造
工場から半導体デバイス製造工場などへ出荷される製品
ウェーハは、発注時にユーザが規定したウェーハ表面の
厳しい精度検査に合格したものである。製品ウェーハの
評価時には、ウェーハ製造工場側のみならずユーザ側で
も、独自に準備したパーティクルカウンタによって、ウ
ェーハ表面の点欠陥又はパーティクルを測定している
が、ウェーハ製造工場のパーティクルカウンタとユーザ
側のパーティクルカウンタとの間で検出精度が異なる場
合には、ウェーハ製造工場のパーティクルカウンタでは
良品と評価されたものが、ユーザ側のパーティクルカウ
ンタでは不良品と評価される場合が発生する。このため
に、これらのパーティクルの測定スケールを標準シリコ
ンウェーハで校正してから、実際の製品ウェーハのパー
ティクルの評価が行われている。
【0007】このスケール校正時には、予め標準シリコ
ンウェーハの表面にパーティクルの代替物である粒径が
既知でばらつきの小さいポリスチレンラテックス粒子を
所定量だけ付着しておく。次いでパーティクルカウンタ
で、この校正用の標準シリコンウェーハを用いてそのパ
ーティクルを測定する。そしてこのときのカウンタの測
定レベルを基準にして、実際の製品ウェーハのパーティ
クル検査時におけるレーザ受光部の信号強度を何μmに
するか決定している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の標準シ
リコンウェーハは、モニタ用であっても、また校正用で
あっても、エピタキシャル層の形成や研磨・洗浄を必要
とするため、複雑な加工工程数が多く、品質のばらつき
を生じ易い不具合があった。またモニタ用の標準シリコ
ンウェーハの場合、エピタキシャル層の厚さに応じて再
使用できる回数が制限される問題点があった。また清浄
度を調べる工程がエピタキシャル成長工程であって、エ
ピタキシャル層付きの標準シリコンウェーハでエピ炉内
の清浄度を調べようとすると、エピタキシャル成長中に
標準シリコンウェーハのエピタキシャル層の下のウェー
ハ(基板)において、侵入型転位(Interstitial-type
Large Dislocation、以下、L/Dという。)が存在す
るとこのL/D固まりが顕在化し、この固まりが標準シ
リコンウェーハのエピタキシャル層表面の欠陥密度を増
大させてしまうため、正確に清浄度を測定できない不具
合があった。これは基板であるウェーハ表面の転位(Di
slocation)がエピ炉における加熱で成長するためと考
えられる。更に校正用の標準シリコンウェーハの場合、
品質のばらつきにより、複数のパーティクルカウンタ間
の検出精度を正確に校正することができない欠点があっ
た。
【0009】本発明の目的は、複雑な加工を要すること
なく、多数回再使用できるモニタ用の標準シリコンウェ
ーハを提供することにある。本発明の別の目的は、清浄
度を調べる工程がエピタキシャル成長工程であっても、
エピ炉内の清浄度を正確に測定できるモニタ用の標準シ
リコンウェーハを提供することにある。本発明の更に別
の目的は、複雑な加工を要することなく、品質が安定し
て、パーティクルカウンタの検出精度を正確に校正する
ことができる校正用の標準シリコンウェーハを提供する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
工程中に増加したウェーハ表面上の点欠陥又はパーティ
クルをパーティクルカウンタを用いて検出するためのモ
ニタ用の標準シリコンウェーハにおいて、ベーカンシー
固まり及びインタースチシャル固まりが存在しないこと
を特徴とするモニタ用の標準シリコンウェーハである。
ベーカンシー固まり及びインタースチシャル固まりが存
在しないシリコンウェーハは、エピタキシャル層の形成
や研磨・洗浄を不要とし、モニタ用ウェーハとして多数
回再使用できる。
【0011】請求項2に係る発明は、複数のパーティク
ルカウンタ間のパーティクル検出精度を調べるための校
正用の標準シリコンウェーハにおいて、ベーカンシー固
まり及びインタースチシャル固まりが存在しないことを
特徴とする校正用の標準シリコンウェーハである。ベー
カンシー固まり及びインタースチシャル固まりが存在し
ないシリコンウェーハは、品質が安定しているため、パ
ーティクルカウンタの検出精度を正確に校正することが
できる。
【0012】
【発明の実施の形態】先ず初めに、べーカンシー固まり
(vacancy agglomerates)及びインタースチシャル固ま
り(interstitial agglomerates)について説明する。
チョクラルスキー(CZ)法によりホットゾーン炉内の
シリコン融液からシリコン単結晶のインゴットを引上げ
たときに、シリコン単結晶における欠陥には一般的に点
欠陥(point defect)と固まり(agglomerates:三次元
欠陥)がある。点欠陥はべーカンシー点欠陥とインター
スチシャル点欠陥という二つの一般的な形態がある。べ
ーカンシー点欠陥は一つのシリコン原子がシリコン結晶
格子で正常的な位置の一つから離脱したものである。こ
のようなべーカンシーがべーカンシー点欠陥になる。一
方、原子がシリコン結晶の非格子地点(インタースチシ
ャルサイト)で発見されるとこれがインタースチシャル
点欠陥になる。
【0013】点欠陥は一般的にシリコン融液(溶融シリ
コン)とインゴット(固状シリコン)の間の接触面で形
成される。しかし、インゴットを継続的に引上げること
によって接触面であった部分は引上げとともに冷却し始
める。冷却の間、べーカンシー点欠陥又はインタースチ
シャル点欠陥のそれぞれ拡散が欠陥を互いに合併して、
べーカンシー固まり又はインタースチシャル固まりが形
成される。言い換えれば、固まりは点欠陥の合併に起因
して発生する三次元構造である。べーカンシー固まりは
前述したCOPの他に、LSTD(Laser Scattering T
omograph Defects)又はFPD(Flow Pattern Defect
s)と呼ばれる欠陥を含み、インタースチシャル固まり
は前述したL/D固まりを含む。FPDとは、インゴッ
トをスライスして作製されたシリコンウェーハを30分
間セコ(Secco)エッチング液で化学エッチングしたと
きに現れる特異なフローパターンを呈する痕跡の源であ
り、LSTDとは、シリコン単結晶内に赤外線を照射し
たときにシリコンとは異なる屈折率を有し散乱光を発生
する源である。
【0014】本発明のモニタ用の標準シリコンウェーハ
又は校正用の標準シリコンウェーハは、CZ法によりホ
ットゾーン炉内のシリコン融液からインゴットをボロン
コフ(Voronkov)の理論に基づいた所定の引上げ速度プ
ロファイルで引上げ、このインゴットをスライスして作
製される。この所定のインゴットの引上げ速度プロファ
イルは、インタースチシャル固まりを防止することがで
きる程度に十分高くし、かつべーカンシー固まりを防止
することができる程度に十分低くする。このようなイン
ゴットをスライスして作られたウェーハは、点欠陥は含
むがべーカンシー固まり及びインタースチシャル固まり
がない無欠陥(pure)シリコンウェーハになる。
【0015】このボロンコフの理論は、欠陥の数が少な
い高純度インゴットを成長させるために、インゴットの
引上げ速度をV、ホットゾーン構造でインゴット−シリ
コン融液の接触面の温度勾配をGとするときに、V/G
を制御することである。この理論では、図1に示すよう
に、V/Gは関数としてべーカンシー及びインタースチ
シャル濃度を図式的に表現し、ウェーハでべーカンシー
/インタースチシャル混合の発生がV/Gによって決定
されることを説明している。より詳しくは、V/G比が
臨界点以上ではべーカンシー豊富インゴットが形成され
る反面、V/G比が臨界点以下ではインタースチシャル
豊富インゴットが形成される。
【0016】本発明の所定の引上げ速度プロファイル
は、インゴットがホットゾーン炉内のシリコン溶融物か
ら引上げられる時、温度勾配に対する引上げ速度の比
(V/G)がインタースチシャル固まりを防止する第1
臨界比((V/G)1)以上であって、べーカンシー固ま
りをインゴットの中央にあるべーカンシー豊富領域内に
制限する第2臨界比((V/G)2)以下に維持されるよ
うに決められる。
【0017】この引上げ速度のプロファイルは、実験的
に基準インゴットを軸方向にスライスすることで、実験
的に基準インゴットをウェーハにスライスすることで、
またはこれらの技術を組合わせることで、シミュレーシ
ョンによって上記ボロンコフの理論に基づき決定され
る。即ち、この決定は、シミュレーションの後、インゴ
ットの軸方向スライス及びスライスされたウェーハの確
認を行い、更にシミュレーションを繰り返すことにより
なされる。シミュレーションのために複数種類の引上げ
速度が所定の範囲で決められ、複数個の基準インゴット
が成長される。図2に示すように、シミュレーションの
ための引上げ速度プロファイルは1.2mm/分のよう
な高い引上げ速度(a)から0.5mm/分の低い引上
げ速度(c)及び再び高い引上げ速度(d)に調整され
る。上記低い引上げ速度は0.4mm/分又はそれ以下
であることもあってもよく、引上げ速度(b)及び(d)
での変化は線形的なものが望ましい。
【0018】異なった速度で引上げられ複数個の基準イ
ンゴットは各別に軸方向にスライスされる。最適のV/
Gが軸方向のスライス、ウェーハの確認及びシミュレー
ションの結果の相関関係から決定され、続いて最適な引
上げ速度プロファイルが決定され、そのプロファイルで
インゴットが製造される。実際の引上げ速度プロファイ
ルは所望のインゴットの直径、使用される特定のホット
ゾーン炉及びシリコン融液の品質等を含めてこれに限定
されない多くの変数に依存する。
【0019】図3はシミュレーションと実験的な技術の
結合を利用して決定された100cmの長さと200m
mの直径を有するインゴットを成長させるための引上げ
速度のプロファイルを示す。ここでは三菱マテリアルシ
リコン(株)生野工場で製作されたモデル名Q41のC
Z法に基づいたホットゾーン炉が使用された。
【0020】引上げ速度を徐々に低下させてV/Gを連
続的に低下させ、再び引上げ速度を徐々に高めてV/G
を連続的に高めたときのインゴットの断面図を描いてみ
ると、図4に示される事実が分かる。図4には、インゴ
ット内でのべーカンシー豊富領域が[V]、インタース
チシャル豊富領域が[I]、及びベーカンシー固まり及
びインタースチシャル固まりが存在しないパーフェクト
領域が[P]としてそれぞれ示される。図4に示すよう
に、インゴットの軸方向位置P1及びP6は、中央にべー
カンシー豊富領域を含む。位置P3及びP4はインタース
チシャル豊富リング及び中央のパーフェクト領域を含
む。また位置P2及びP5は中央にべーカンシーがないし
縁部分にインタースチシャルもないので全てパーフェク
ト領域である。
【0021】図4から明らかなように、複数個の位置P
1及びP6にそれぞれ対応したウェーハW1及びW6は、中
央にべーカンシー豊富領域を含む。ウェーハW3及びW4
はインタースチシャル豊富リング及び中央のパーフェク
ト領域を含む。またウェーハW2及びW5は中央にべーカ
ンシーがないし縁部分にインタースチシャルもないので
全てパーフェクト領域である。ウェーハW2及びW5は、
図5に示すように全てパーフェクト領域を作るように選
定して決められた引上げ速度プロファイルで成長したイ
ンゴットをスライスして作製される。図6はその平面図
である。参考までに、別の引上げ速度プロファイルで成
長したインゴットをスライスして作製されたウェーハW
1及びW6が図7に示される。図8はその平面図である。
【0022】本発明のモニタ用の標準シリコンウェーハ
又は校正用の標準シリコンウェーハは、上記ウェーハW
2又はW5であって、このウェーハをラッピングし、面取
り加工を施した後、鏡面研磨して得られる。
【0023】
【実施例】次に本発明の実施例を比較例とともに説明す
る。 <実施例1>図5に示されるインゴットからスライスさ
れたシリコンウェーハ(図4に示すウェーハW2又は
5)をラッピングし、面取り加工を施した後、鏡面研
磨することにより、ベーカンシー固まり及びインタース
チシャル固まりが存在しないシリコンウェーハを用意し
た。レーザパーティクルカウンタ(KLA-Tenco
r社製、SFS6200)を用いて、このウェーハの表
面における0.09μm以上のサイズの欠陥(COP及
びヘイズを含む。)を調べた。その結果を図9(a)に
示す。次いで粒径がそれぞれ0.100μm、0.15
6μm、0.208μmのポリスチレンラテックス粒子
を室温の超純水に所定の割合で添加して第1、第2及び
第3のウェーハ汚染用液を調製した。これらのウェーハ
汚染用液を各別に上記シリコンウェーハに噴霧して乾燥
した。強制汚染したシリコンウェーハの0.09μm以
上のサイズの欠陥(COP及びヘイズを含む。)及びパ
ーティクル(粒子)を同様に調べた。その結果を図10
(a)に示す。
【0024】<比較例1>図4に示すウェーハW1又は
6をラッピングし、面取り加工を施した後、鏡面研磨
することにより、表面がヘイズフリーであってCOPの
存在するシリコンウェーハを用意した。このウェーハの
表面における0.09μm以上のサイズの欠陥(COP
及びヘイズを含む。)を実施例1と同じパーティクルカ
ウンタで調べた。その結果を図9(b)に示す。次いで
実施例1と同様にして上記ヘイズフリーであってCOP
の存在するシリコンウェーハを3種類の液で強制汚染し
てウェーハの0.09μm以上のサイズの欠陥(COP
及びヘイズを含む。)及びパーティクルを同様に調べ
た。その結果を図10(b)に示す。
【0025】<比較例2>比較例1と同一のシリコンウ
ェーハの表面に単結晶シリコンのエピタキシャル層を約
10μmの厚さで積層することにより、表面がCOPフ
リーであってヘイズの存在するシリコンウェーハを用意
した。このウェーハの表面における0.09μm以上の
サイズの欠陥(COP及びヘイズを含む。)を実施例1
と同じパーティクルカウンタで調べた。その結果を図9
(c)に示す。次いで実施例1と同様にして上記COP
フリーであってヘイズの存在するシリコンウェーハを3
種類の液で強制汚染してウェーハの0.09μm以上の
サイズの欠陥(COP及びヘイズを含む。)及びパーテ
ィクルを同様に調べた。その結果を図10(c)に示
す。
【0026】図9(a)〜(c)から明らかなように、
比較例1のシリコンウェーハでは、0.12μm以下の
COPがパーティクルとしてカウントされ、比較例2の
シリコンウェーハではヘイズが0.12μm以下のパー
ティクルとしてカウントされた。これに対して実施例1
のシリコンウェーハではCOPはカウントされず、0.
09μm近傍で僅かにヘイズがカウントされた。図10
(a)〜(c)から明らかなように、比較例1のシリコ
ンウェーハでは、0.12μm以下のCOPがパーティ
クルとしてカウントされるため、また比較例2のシリコ
ンウェーハではヘイズが0.12μm以下のパーティク
ルとしてカウントされるため、粒径0.156μm及び
0.208μmのポリスチレンラテックス粒子の分布全
体が明瞭であるけれども、粒径0.100μmのポリス
チレンラテックス粒子の分布の平均値が不明瞭であり、
スレッシュホールドを正確に決められなかった。これに
対して実施例1のシリコンウェーハではCOPはカウン
トされず、0.09μm近傍で僅かにヘイズがカウント
されるに過ぎないため、粒径0.156μm及び0.2
08μmのポリスチレンラテックス粒子の分布は勿論の
こと、粒径0.100μmのポリスチレンラテックス粒
子の分布は明瞭であって、その平均値、即ちそのスレッ
シュホールドを正確に決めることができた。
【0027】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、ベ
ーカンシー固まり及びインタースチシャル固まりが存在
しないウェーハをモニタ用の標準シリコンウェーハとす
ることにより、複雑な加工を要することなく、多数回再
使用できる利点がある。また清浄度を調べる工程がエピ
タキシャル成長工程であってもエピ炉内の清浄度を正確
に測定することができる。更にベーカンシー固まり及び
インタースチシャル固まりが存在しないウェーハを校正
用の標準シリコンウェーハとすることにより、複雑な加
工を要することなく、品質が安定して、パーティクルカ
ウンタの検出精度を正確に校正することができる優れた
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ボロンコフの理論を基づいた、V/G比が臨界
点以上ではべーカンシー豊富インゴットが形成され、V
/G比が臨界点以下ではインタースチシャル豊富インゴ
ットが形成されることを示す図。
【図2】所望の引上げ速度プロファイルを決定するため
の引上げ速度の変化を示す特性図。
【図3】本発明によるベーカンシー豊富ウェーハ及びパ
ーフェクトウェーハをそれぞれ成長させるための引上げ
速度プロファイルを図式的に示した特性図。
【図4】本発明による基準インゴットのベーカンシー豊
富領域、インタースチシャル豊富領域及びパーフェクト
領域を示すX線トモグラフィの概略図。
【図5】本発明のベーカンシー固まり及びインタースチ
シャル固まりが存在しないインゴット及びウェーハの説
明図。
【図6】そのウェーハの平面図。
【図7】中央にベーカンシー豊富領域と、このベーカン
シー豊富領域とウェーハの縁部分の間の無欠陥領域を有
するインゴット及びウェーハの説明図。
【図8】そのウェーハの平面図。
【図9】実施例1、比較例1及び比較例2のウェーハの
表面における0.09μm以上のサイズの欠陥(COP
及びヘイズを含む。)の分布状況を示す図。
【図10】粒径0.100μm、0.156μm及び
0.208μmのポリスチレンラテックス粒子で強制汚
染した実施例1、比較例1及び比較例2のウェーハの表
面における0.09μm以上のサイズの欠陥(COP及
びヘイズを含む。)及びパーティクルの分布状況を示す
図。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工程中に増加したウェーハ表面上の点欠
    陥又はパーティクルをパーティクルカウンタを用いて検
    出するためのモニタ用の標準シリコンウェーハにおい
    て、 ベーカンシー固まり及びインタースチシャル固まりが存
    在しないことを特徴とするモニタ用の標準シリコンウェ
    ーハ。
  2. 【請求項2】 パーティクルカウンタのパーティクル検
    出精度を調べるための校正用の標準シリコンウェーハに
    おいて、 ベーカンシー固まり及びインタースチシャル固まりが存
    在しないことを特徴とする校正用の標準シリコンウェー
    ハ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113281304A (zh) * 2021-04-01 2021-08-20 上海新昇半导体科技有限公司 一种退火炉降温速率校准的方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113281304A (zh) * 2021-04-01 2021-08-20 上海新昇半导体科技有限公司 一种退火炉降温速率校准的方法
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