JP4748178B2 - 点欠陥の凝集体が存在しないシリコンウェーハの製造方法 - Google Patents
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Description
このOSF、COP及びLDを有しない無欠陥のシリコンウェーハが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。この無欠陥のシリコンウェーハは、シリコン単結晶インゴット内での空孔型点欠陥の凝集体及び格子間シリコン型点欠陥の凝集体がそれぞれ存在しないパーフェクト領域を[P]とするとき、パーフェクト領域[P]からなるインゴットから切出されたシリコンウェーハである。パーフェクト領域[P]は、格子間シリコン型点欠陥が支配的に存在する領域[I]と、シリコン単結晶インゴット内で空孔型点欠陥が支配的に存在する領域[V]との間に介在する。
一方、半導体デバイスメーカーの中には、OSF、COP及びLDを有しない上に、デバイス工程で生じる汚染をゲッタリングする能力を有するシリコンウェーハを求めるメーカーが存在する。ゲッタリング能力が十分に備わっていないウェーハでは、デバイス工程での汚染により接合リーク等を生じ、これにより製品の歩留まりを低下させる。
本発明の目的は、パーフェクト領域[P]からなるインゴットから切出されたシリコンウェーハであっても、ウェーハ面内で均一なゲッタリング効果が得られるシリコンウェーハを製造する方法を提供することにある。
なお、前記V/GのVはインゴットの引上げ速度(mm/分)を、Gはインゴット−シリコン融液の接触面の温度勾配(℃/mm)をいい、前記パーフェクト領域[P]は引上げたシリコン単結晶インゴット内での格子間シリコン型点欠陥が支配的に存在する領域を[I]とし、空孔型点欠陥が支配的に存在する領域を[V]とするとき、格子間シリコン型点欠陥の凝集体及び空孔型点欠陥の凝集体が存在しない領域をいい、前記領域[PI]は前記領域[I]に隣接し、かつ侵入型転位を形成し得る最低の格子間シリコン型点欠陥濃度未満の格子間シリコン型点欠陥濃度を有する領域をいい、前記領域[PV]は前記領域[V]に隣接し、かつ酸化誘起積層欠陥を形成し得る最低の空孔型点欠陥濃度未満の空孔型点欠陥濃度を有する領域をいう。
一般的に、CZ法によりホットゾーン炉内のシリコン融液からシリコン単結晶のインゴットを引上げたときには、シリコン単結晶における欠陥として、点欠陥(point defect)と点欠陥の凝集体(agglomerates:三次元欠陥)が発生する。点欠陥は空孔型点欠陥と格子間シリコン型点欠陥という二つの一般的な形態がある。空孔型点欠陥は一つのシリコン原子がシリコン結晶格子で正常的な位置の一つから離脱したものである。このような空孔が空孔型点欠陥になる。一方、原子がシリコン結晶の格子点以外の位置(インタースチシャルサイト)で発見されるとこれが格子間シリコン点欠陥になる。
またウェーハ裏面のポリシリコン層の形成は、上記条件で引上げられたインゴットをスライスして作製されたシリコンウェーハの裏面に、CVD(Chemical Vapor Deposition)法により例えばSiH4を用いて650℃±30℃の温度でポリシリコン層が厚さ0.1〜1.6μm、好ましくは0.5〜1.0μmで形成される。ポリシリコン層の厚さが0.1μm未満ではイントリンシックゲッタリング効果に乏しく、1.6μmを超えると生産性が低下する不具合を生じる。なお、本発明のシリコンウェーハ中の酸素濃度は、1×1018〜1.45×1018/cm3(旧ASTM)に制御される。
<実施例1>
原料の多結晶シリコンに純炭素を加えてこれを融解し、このシリコン融液からインゴット全長が図3に示した位置P2に対応する領域であって、図1に示したV/Gが(V/G)1以上(V/G)2以下の領域に入り、かつ領域[PV]/領域[PI]が面積比で約1になるようにインゴットを引上げた。引上げられたインゴットからスライスされたシリコンウェーハをラッピングし、面取り加工を施した後、化学エッチング処理によりウェーハ表面のダメージを除去して鏡面シリコンウェーハを得た。この鏡面シリコンウェーハ裏面にCVD法により、SiH4を用いて650℃で1.0μmの厚さでポリシリコン層を形成した。その後、鏡面研磨してシリコンウェーハを得た。
<実施例2>
原料の多結晶シリコンに加える純炭素の量を多くした以外、実施例1と同様にして鏡面ウェーハを得た。
<実施例3>
ウェーハ裏面のポリシリコン層の厚さを1.5μmにした以外は、実施例1と同様にして鏡面ウェーハを得た。
<実施例4>
ウェーハ裏面のポリシリコン層の厚さを1.5μmにした以外は、実施例2と同様にして鏡面ウェーハを得た。
インゴット全長が図3に示した位置P2に対応する領域であって、図1に示したV/Gが臨界点以上(V/G)2以下の領域に入り、かつ領域[PV]/領域[PI]が面積比で約1になるようにインゴットを引上げた。引上げられたインゴットからスライスされたシリコンウェーハをラッピングし、面取り加工を施した後、化学エッチング処理によりウェーハ表面のダメージを除去して鏡面ウェーハを得た。
<比較例2>
原料の多結晶シリコンに加える純炭素の量を比較例1より多くし、ウェーハ裏面に実施例1と同様にして1.0μmの厚さでポリシリコン層を形成した。それ以外は、比較例1と同様にして鏡面ウェーハを得た。
ウェーハ裏面のポリシリコン層の厚さを1.5μmにした以外は、比較例2と同様にして鏡面ウェーハを得た。
実施例1〜4及び比較例1〜3の各シリコンウェーハ中のカーボン濃度を荷電粒子放射化分析により、ウェーハ中の酸素濃度をフーリエ変換赤外分光(FT−IR)によりそれぞれ測定した。更に各ウェーハを酸素雰囲気下、800℃で4時間熱処理した後、酸素雰囲気下、1000℃で16時間熱処理した。熱処理した後、各ウェーハを劈開し、更にウェーハ表面をライト(Wright)エッチング液で選択エッチングを行い、光学顕微鏡の観察により、ウェーハ表面から深さ300μmにおけるウェーハ中心部と、ウェーハの半径の1/2付近の酸素析出物(Bulk Micro Defect、以下、BMDという。)を測定しその密度を求めた。これらの結果を表1に示す。
Claims (1)
- 多結晶シリコン原料に純炭素を添加して前記原料を融解しこのシリコン融液からV/G(mm 2 /分・℃)を制御することによりパーフェクト領域[P]からなるシリコン単結晶インゴットを引上げ、前記パーフェクト領域[P]からなるインゴットから切出されたシリコンウェーハをラッピングし面取り加工を施した後、化学エッチング処理によりウェーハ表面のダメージを除去した点欠陥の凝集体が存在しない鏡面シリコンウェーハを製造する方法において、
前記純炭素を前記インゴット中の炭素濃度が1〜5×1015/cm3 になるように多結晶シリコン原料に添加するとともに、前記インゴット中の酸素濃度が1×1018〜1.45×1018/cm3(旧ASTM)になるように、かつ領域[PV]と領域[PI]の双方からなり領域[PV]/領域[PI]が面積比で約1になるように前記V/G(mm 2 /分・℃)を制御することにより前記インゴットを引上げ、
前記鏡面シリコンウェーハ裏面に厚さ0.1〜1.6μmのポリシリコン層を形成することによりシリコンウェーハを製造し、
前記製造したシリコンウェーハは酸素雰囲気下、800℃で4時間熱処理した後、1000℃で16時間熱処理すると、ウェーハ表面から深さ300μmにおけるウェーハ中心部とウェーハの半径の1/2付近の双方において1×108/cm3〜1×10 11 /cm3の酸素析出物が作られるウェーハであることを特徴とする点欠陥の凝集体が存在しないシリコンウェーハの製造方法。
なお、前記V/GのVはインゴットの引上げ速度(mm/分)を、Gはインゴット−シリコン融液の接触面の温度勾配(℃/mm)をいい、前記パーフェクト領域[P]は引上げたシリコン単結晶インゴット内での格子間シリコン型点欠陥が支配的に存在する領域を[I]とし、空孔型点欠陥が支配的に存在する領域を[V]とするとき、格子間シリコン型点欠陥の凝集体及び空孔型点欠陥の凝集体が存在しない領域をいい、前記領域[PI]は前記領域[I]に隣接し、かつ侵入型転位を形成し得る最低の格子間シリコン型点欠陥濃度未満の格子間シリコン型点欠陥濃度を有する領域をいい、前記領域[PV]は前記領域[V]に隣接し、かつ酸化誘起積層欠陥を形成し得る最低の空孔型点欠陥濃度未満の空孔型点欠陥濃度を有する領域をいう。
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