JP2000306752A - ロータリートランス - Google Patents

ロータリートランス

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JP2000306752A
JP2000306752A JP11116510A JP11651099A JP2000306752A JP 2000306752 A JP2000306752 A JP 2000306752A JP 11116510 A JP11116510 A JP 11116510A JP 11651099 A JP11651099 A JP 11651099A JP 2000306752 A JP2000306752 A JP 2000306752A
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JP
Japan
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core
lead wire
coil
lead
rotary transformer
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JP11116510A
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Akihiko Miyamoto
明彦 宮本
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インダクタンスを精密に設定することを可能
とする。 【解決手段】 コア8には、コイル20の巻き始めリー
ド線28を導出する溝30が形成され、一方、コイル2
0の巻き終わりリード線32を導出する溝34が形成さ
れている。溝30、34は、共にコア10の外周部36
からコア10の半径方向に延在して環状溝16に至り、
溝30の位置とコア8の中心を結ぶ仮想直線と、溝34
の位置とコアの中心を結ぶ仮想直線とが成す角度はおお
むね90度に設定されている。コイル20の巻き始めリ
ード線28は溝30内に延在してコア8の外部に導出さ
れ、コイル20の巻き終わりリード線32は、溝34内
に延在してコア8の外部に導出されている。そして、コ
イル20の本体38は、整数回ではなく、非整数回、巻
回されて環状溝16内に収容されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気録画装置のロ
ータ部とステータ部との間で信号を授受する場合などに
用いるロータリートランスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気録画装置(VTR)などのように磁
気ヘッドをロータ部に取り付けて回転させ、その状態で
磁気記録媒体に対して信号の記録または再生を行う装置
では、回転しているロータ部の磁気ヘッドとステータ部
側の電子回路との間で信号を授受するためにロータリー
トランスが用いられている。図8は、このような従来の
ロータリートランスの一例を示す断面側面図、図9は図
8のロータリートランスのロータ部を示す分解斜視図、
図10は図8のロータリートランスのステータ部を示す
分解斜視図である。図8に示したロータリートランス1
02は、ロータ部104とステータ部106とから成
り、ロータ部104およびステータ部106は共に、そ
れぞれ円盤状のコア108、110により構成され、コ
ア108、110は板面を対向させ隙間112を形成し
て対向配置されている。
【0003】コア108、110には、それぞれの対向
面114上に各コアの中心を中心に環状溝116、11
8が形成されて、コア108の環状溝116、118内
にはコイル120、122がそれぞれ収容され、コア1
10の環状溝116、118内にはコイル124、12
6がそれぞれ収容されている。この例では、コイル12
0、124は第1チャンネルの信号をロータ部104と
ステータ部106との間で授受するためのものであり、
コイル122、126は第2チャンネルの信号をロータ
部104とステータ部106との間で授受するためのも
のである。
【0004】そして、コア108には、コア108、1
10を充分に近接配置できるようにするため、コイル1
20の巻き始めリード線128および巻き終わりリード
線130を上記隙間112を通過することなくコアの外
部に導出するリード線導出部132が形成され、また、
コア110にも、コイル3の巻き始めリード線128お
よび巻き終わりリード線130を上記隙間112を通過
することなくコアの外部に導出するリード線導出部13
6が形成されている。
【0005】この例では、コア108のリード線導出部
132は、コア108の外周部から環状溝116、11
8に至る、コア108の半径方向に延在する溝138に
より構成され、一方、コア110のリード線導出部13
6は、環状溝116内に形成され、対向面114と反対
側の面に至る貫通孔137により構成されている。そし
て、コア108のコイル120の巻き始めリード線12
8および巻き終わりリード線130は共に、上記溝13
8内に収容してコアの外部に導出され、一方、コア11
0のコイル3の巻き始めリード線128および巻き終わ
りリード線130は共に、上記貫通孔137を通じてコ
アの外部に導出されている。
【0006】また、図9に示したように、コア108の
コイル120の巻き始めリード線128および巻き終わ
りリード線130は、コイル部140とほぼ同一面内に
延在しているのに対して、コア110のコイル3の巻き
始めリード線128および巻き終わりリード線130
は、図10に示したように、貫通孔へ挿入すべくコイル
部140の延在面とほぼ直交する方向に屈曲されてい
る。
【0007】なお、図9などでは省略されているが、コ
ア108のコイル122(図8)に関しても、その巻き
始めリード線および巻き終わりリード線は共に上記溝1
38を通じてコアから導出される。また、図10では省
略されているが、コア110のコイル126の巻き始め
リード線および巻き終わりリード線は、コア110の環
状溝118内に形成された、貫通孔137と同様の不図
示の貫通孔を通じてコア110の外部に導出される。な
お、コイル122の巻き始めリード線および巻き終わり
リード線に関しては、本例では、溝138とは反対側に
形成された同様の溝142を通じてコア108の外部に
導出する構成とすることも可能である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ロータリー
トランス102に求められる特性としてはコア108、
110を組み合わせた場合の全体のインダクタンス[μ
H]が特に重要であり、ロータ部104とステータ部1
06との間で効率よく信号を授受するためには、このイ
ンダクタンスの値を、ロータ部104に接続される磁気
ヘッドや、ステータ部106に接続される電子回路など
の仕様に合わせて最適な値に設定する必要があ。そのた
め、従来は、磁気ヘッドや、ステータ部106側の電子
回路の特性に合わせてコイル120、122の巻数を調
整していた。
【0009】しかし、インダクタンスの値は磁気回路の
理論上、コイルの巻数の2乗に比例することから、単に
巻数を変えるだけでは、インピーダンス値を細かく高精
度に調整することは困難である。たとえば、巻数が6回
のときインダクタンスが53μHのコイルの場合、巻数
を5回にするとインダクタンスは37μHとなり、一
方、7回にするとインダクタンスは72μHとなる。こ
のように、巻数を変えるだけでは、インダクタンスは非
常に大きいピッチで変化してしまい、インダクタンスを
精密に設定することは難しい。
【0010】本発明はこのような問題を解決するために
なされたもので、その目的は、インダクタンスを精密に
設定することが可能なロータリートランスを提供するこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、隙間を形成して対向配置された2つの円盤
状のコアと、各コアの中心を中心に巻回されたコイルと
を含み、各コアは前記コアの中心を中心に形成された環
状の溝を相手方コアとの対向面に有し、各コアの前記コ
イルは環状溝内に収容され、各コアには、前記コイルの
巻き始めリード線および巻き終わりリード線を前記コア
間の前記隙間を通過することなく前記コアの外部に導出
するリード線導出部が形成されているロータリートラン
スであって、前記リード線導出部は、少なくとも一方の
前記コアの前記コイルの巻き始めリード線を導出する第
1のリード線導出部と、前記コイルの巻き終わりリード
線を導出する第2のリード線導出部とを含み、前記第1
および第2のリード線導出部は、前記環状溝の延在方向
において相互に異なる位置に形成され、前記第1および
第2のリード線導出部が前記環状溝の延在方向において
相互に異なる位置に形成された前記コアでは前記コイル
が非整数回、巻回されていることを特徴とする。したが
って、本発明のロータリートランスでは、コイルを整数
回、巻回して得られるインダクタンスと、その整数回よ
り1回多いかまたは1回少ない整数回、コイルを巻回し
て得られるインダクタンスとの中間のインダクタンスを
得ることができ、その結果、インダクタンスを従来より
精密に設定することが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態例につい
て図面を参照して説明する。図1は本発明によるロータ
リートランスの一例を構成するロータ部を示す分解斜視
図、図2は本発明によるロータリートランスの一例を構
成するステータ部を示す分解斜視図、図3は図1、図2
のロータ部およびステータ部により構成したロータリー
トランスの全体を示す断面側面図である。
【0013】図3に示したロータリートランス2は、一
例として磁気録画装置で用いられるものであり、磁気録
画装置のロータ側に取り付けられるロータ部4と、磁気
録画装置のステータ側に取り付けられるステータ部6と
から成る。ロータ部4およびステータ部6は共に、それ
ぞれ円盤状の磁性体から成るコア8、10により構成さ
れ、コア8、10は板面を対向させ隙間12を形成して
中心をほぼ一致させて対向配置されている。コア8、1
0には、図1、図2に示したように、それぞれの対向面
14上に各コアの中心を中心に環状溝16、18が形成
されて、コア8の環状溝16、18内にはれぞれコイル
20、22が収容され、コア10の環状溝16、18内
にはそれぞれコイル24、26が収容されている(図
3)。コイル20、24は、本実施の形態例では、第1
チャンネルの信号をロータ部4とステータ部6との間で
授受するためのものであり、コイル22、26は、本実
施の形態例では、第2チャンネルの信号をロータ部4と
ステータ部6との間で授受するためのものである。
【0014】コイル20、22は本実施の形態例では磁
気録画装置のロータ側に設けられた不図示の磁気ヘッド
に電気的に接続され、一方、コイル24、26は磁気録
画装置のステータ側に設けられた不図示の電子回路に電
気的に接続され、その結果、ロータリートランス2を通
じて磁気ヘッドと上記電子回路との間で信号の授受が可
能となっている。
【0015】図1、図3に示したように、コア8には、
コイル20の巻き始めリード線28を導出する第1のリ
ード線導出部として溝30が形成され、一方、コイル2
0の巻き終わりリード線32を導出する第2のリード線
導出部として溝34が形成されている。溝30、34
は、共にコア8の外周部36からコア8の半径方向に延
在して環状溝16に至り、溝30の位置とコア8の中心
を結ぶ仮想直線と、溝34の位置とコアの中心を結ぶ仮
想直線とが成す角度はおおむね90度に設定されてい
る。すなわち、溝30、34の延在方向が成す角度はお
おむね90度である。
【0016】コイル20の巻き始めリード線28は溝3
0内に延在してコア8の外部に導出され、一方、コイル
20の巻き終わりリード線32は、溝34内に延在して
コア8の外部に導出されている。そして、コイル20の
本体38は、本実施の形態例では整数回ではなく、非整
数回、巻回されて環状溝16内に収容されている。図
1、図3では省略されているが、コイル22に関しても
同様であり、非整数回、巻回した上で、巻き始めリード
線は溝30を通じて、一方、巻き終わりリード線は溝3
4を通じてコア8の外部に導出される。
【0017】一方、コア10には、図2、図3に示した
ように、コイル24の巻き始めリード線28を導出する
第1のリード線導出部として貫通孔40が形成され、一
方、コイル24の巻き終わりリード線32を導出する第
2のリード線導出部として貫通孔42が形成されてい
る。
【0018】貫通孔40、42は、共にコア10の環状
溝16内に形成され、コア10の、対向面14と反対側
の面に貫通している。貫通孔40の位置とコア10の中
心を結ぶ仮想直線と、貫通孔42の位置とコアの中心を
結ぶ仮想直線とが成す角度はおおむね90度に設定され
ている。
【0019】コイル24の巻き始めリード線28は貫通
孔40を通じてコア10の外部に導出され、一方、コイ
ル24の巻き終わりリード線32は、貫通孔42を通じ
てコア10の外部に導出されている。そして、コイル2
4の本体44は、本実施の形態例では整数回ではなく、
非整数回、巻回されて環状溝16内に収容されている。
図2では省略されているが、コイル26に関しても同様
であり、非整数回、巻回した上で、巻き始めリード線は
貫通孔41を通じて、一方、巻き終わりリード線は貫通
孔43を通じてコア10の外部に導出される。
【0020】このように本実施の形態例のロータリート
ランス2では、コア8、10に対して各コイル20、2
2、24、26をそれぞれ非整数回、巻回するので、コ
イルを整数回、巻回して得られるインダクタンスと、そ
の整数回より1回多いかまたは1回少ない整数回、コイ
ルを巻回して得られるインダクタンスとの中間のインダ
クタンスを得ることができ、その結果、インダクタンス
を従来より精密に設定することが可能である。また、こ
のような構造のコアおよびコイルは従来通りの方法で容
易に製造することができるので、従来より製造コストが
上昇することはない。
【0021】なお、本実施の形態例では、コア8に溝3
0、34を形成し、コア10に貫通孔40〜43を形成
するとしたが、逆に、コア10に溝30、34を形成
し、コア8に貫通孔40〜43を形成することも無論可
能であり、同様の効果を得ることができる。また、たと
えばコア8の溝34を、図1の位置に対して、コア8の
中心を挟んで反対側に配置して、溝30と90度の角度
を成すように形成することも可能であり、この場合にも
同様の効果を得ることができる。そして、1チャンネル
分の信号のみを伝達すればよい場合には、コア8、10
にはそれぞれ1つの環状溝のみを設ければよく、その場
合にも本発明は無論有効である。さらに、ロータリート
ランス2に要求される性能水準によっては、コア8、1
0のうちの一方にのみ本発明を適用することも可能であ
る。
【0022】次に、本発明の第2の実施の形態例に説明
する。図4は本発明の第2の実施の形態例のロータリー
トランスのロータ部を示す分解斜視図、図5は第2の実
施の形態例のロータリートランスのステータ部を示す分
解斜視図である。図中、図1、図2と同一の要素には同
一の符号が付されている。第2の実施の形態例のロータ
部46およびステータ部48が上記ロータ部4およびス
テータ部6と異なるのは、リード線の導出に用いる溝3
4および貫通孔42の位置の点においてである。すなわ
ち、図4に示したロータ部46を構成するコア8には、
コイル50の巻き始めリード線28を導出する第1のリ
ード線導出部として溝30が形成され、一方、コイル5
0の巻き終わりリード線32を導出する第2のリード線
導出部として溝52が形成されている。
【0023】溝30、52は、共にコア8の外周部36
からコア8の半径方向に延在して環状溝16に至り、溝
30の位置とコア8の中心を結ぶ仮想直線と、溝52の
位置とコアの中心を結ぶ仮想直線とが成す角度はおおむ
ね180度に設定されている。すなわち、溝30、52
の延在方向が成す角度はおおむね180度である。そし
て、コイル50の巻き始めリード線28は溝30内に延
在させてコア8の外部に導出し、一方、コイル50の巻
き終わりリード線32は、溝52内に延在させてコア8
の外部に導出でき、コイル50の本体38は、本実施の
形態例では整数回ではなく、非整数回、巻回して環状溝
16内に収容することができる。
【0024】図4には示されていないが、コア8の環状
溝18にもコイルを収容して、その巻き始めリード線お
よび巻き終わりリード線をそれぞれ溝30、52を通じ
てコア8の外部に導出することができ、環状溝18に収
容するコイルについても、整数回ではなく、非整数回、
巻回したものとすることができる。
【0025】一方、図5に示したように、ステータ部4
8のコア10には、コイル54の巻き始めリード線28
を導出する第1のリード線導出部として貫通孔40が形
成され、一方、コイル54の巻き終わりリード線32を
導出する第2のリード線導出部として貫通孔56が形成
されている。貫通孔40、56は、共にコア10の環状
溝16内に形成され、コア10の、対向面14と反対側
の面に貫通している。貫通孔40の位置とコア10の中
心を結ぶ仮想直線と、貫通孔56の位置とコアの中心を
結ぶ仮想直線とが成す角度はおおむね180度に設定さ
れている。
【0026】そして、コイル54の巻き始めリード線2
8は貫通孔40を通じてコア10の外部に導出し、一
方、コイル54の巻き終わりリード線32は、貫通孔5
6を通じてコア10の外部に導出でき、コイル54の本
体55は、本実施の形態例では整数回ではなく、非整数
回、巻回して環状溝16内に収容することができる。図
5には示されていないが、コア10の環状溝18にもコ
イルを収容して、その巻き始めリード線および巻き終わ
りリード線をそれぞれ貫通孔40、56と同様の位置関
係を有する、環状溝18内の不図示の貫通孔を通じてコ
ア10の外部に導出することができ、環状溝18に収容
するコイルについても、整数回ではなく、非整数回、巻
回したものとすることができる。
【0027】したがって、第2の実施の形態例でも、コ
ア8、10に対して各コイルをそれぞれ非整数回、巻回
できるので、コイルを整数回、巻回して得られるインダ
クタンスと、その整数回より1回多いかまたは1回少な
い整数回、コイルを巻回して得られるインダクタンスと
の中間のインダクタンスを得ることができ、その結果、
インダクタンスを従来より精密に設定することが可能で
ある。また、このような構造のコアおよびコイルは従来
通りの方法で容易に製造することができるので、従来よ
り製造コストが上昇することはない。
【0028】次に、本発明の第3の実施の形態例に説明
する。図6は本発明の第3の実施の形態例のロータリー
トランスのロータ部を示す分解斜視図、図7は第3の実
施の形態例のロータリートランスのステータ部を示す分
解斜視図である。図中、図1、図2と同一の要素には同
一の符号が付されている。第3の実施の形態例のロータ
部58およびステータ部60が上記ロータ部4およびス
テータ部6と異なるのは、第1および第2のリード線導
出部の形成の仕方の点においてである。すなわち、図6
に示したロータ部58を構成するコア8には、コイル6
2の巻き始めリード線28を導出する第1のリード線導
出部として溝30が形成され、一方、コイル62の巻き
終わりリード線32を導出する第2のリード線導出部と
して貫通孔57が形成されている。
【0029】溝30は、コア8の外周部36からコア8
の半径方向に延在して環状溝16に至り、一方、貫通孔
57は環状溝16内に形成され、コア8の、対向面14
と反対側の面に貫通している。溝30の位置とコア8の
中心を結ぶ仮想直線と、貫通孔56の位置とコア8の中
心を結ぶ仮想直線とが成す角度は本実施の形態例おおむ
ね180度に設定されている。そして、コイル62の巻
き始めリード線28は溝30内に延在させてコア8の外
部に導出し、一方、コイル62の巻き終わりリード線3
2は、貫通孔57を通じてコア8の外部に導出でき、コ
イル62の本体63は、本実施の形態例では整数回では
なく、非整数回、巻回して環状溝16内に収容すること
ができる。
【0030】図6には示されていないが、コア8の環状
溝18にもコイルを収容して、その巻き始めリード線お
よび巻き終わりリード線をそれぞれ溝30、および環状
溝18に形成した、貫通孔58と同様の位置関係を有す
る貫通孔を通じてコア8の外部に導出することができ、
環状溝18に収容するコイルについても、整数回ではな
く、非整数回、巻回したものとすることができる。
【0031】一方、図7に示したように、コア10に
は、コイル64の巻き始めリード線28を導出する第1
のリード線導出部として貫通孔68が形成され、一方、
コイル64の巻き終わりリード線32を導出する第2の
リード線導出部として溝66が形成されている。
【0032】溝66は、コア10の外周部36からコア
10の半径方向に延在して環状溝16に至り、一方、貫
通孔68は環状溝16内に形成され、コア10の、対向
面14と反対側の面に貫通している。溝66の位置とコ
ア10の中心を結ぶ仮想直線と、貫通孔68の位置とコ
ア10の中心を結ぶ仮想直線とが成す角度は本実施の形
態例おおむね180度に設定されている。
【0033】そして、コイル64の巻き終わりリード線
30は溝66内に延在させてコア10の外部に導出し、
一方、コイル64の巻き始めリード線28は、貫通孔6
8を通じてコア10の外部に導出でき、コイル64の本
体65は、本実施の形態例では整数回ではなく、非整数
回、巻回して環状溝16内に収容することができる。図
7には示されていないが、コア10の環状溝18にもコ
イルを収容して、その巻き始めリード線および巻き終わ
りリード線をそれぞれ溝66、および環状溝18に形成
した、貫通孔68と同様の位置関係を有する貫通孔を通
じてコア10の外部に導出することができ、環状溝18
に収容するコイルについても、整数回ではなく、非整数
回、巻回したものとすることができる。
【0034】したがって、第4の実施の形態例でも、コ
ア8、10に対して各コイルをそれぞれ非整数回、巻回
できるので、コイルを整数回、巻回して得られるインダ
クタンスと、その整数回より1回多いかまたは1回少な
い整数回、コイルを巻回して得られるインダクタンスと
の中間のインダクタンスを得ることができ、その結果、
インダクタンスを従来より精密に設定することが可能で
ある。また、このような構造のコアおよびコイルは従来
通りの方法で容易に製造することができるので、従来よ
り製造コストが上昇することはない。[表1]は本発明
にもとづき、コイルの巻数を非整数回とした場合のロー
タリートランスにおいて得られるインダクタンスを実測
および計算した結果を示している。
【0035】
【表1】 この実測および計算では、[表1]に示したように、ロ
ータ側およびステータ側のコイルの巻数を5回から6回
まで5段階に設定し、各巻数ごとに組み合わせインダク
タンスを求めた。
【0036】[表1]に示した巻数5.5回は、図4、
図5に示したように、溝30、52や貫通孔40、56
が相互に180度の角度を成して形成されている場合で
ある。また、巻数5.75回は、図1、図2に示したよ
うに、溝30、34や貫通孔40、42が相互に90度
の角度を成して形成されている場合であり、巻数5.2
5回は、上述のように、第1の実施の形態例で溝34や
貫通孔42を、コアの中心を挟んで図1、図2の位置と
反対側に形成した場合である。
【0037】[表1]から分かるように、従来のロータ
リートランスでは、コイルの巻数は5回か6回のいずれ
かにしか設定できず、したがって、インダクタンスは3
5.83μHまたは53.32μHのいずれかとなる
が、本発明によるロータリートランスでは、その中間の
40.07、44.04、ならびに48.18μH(い
ずれも実測値)のインダクタンスに設定でき、より精密
にインダクタンスを設定することが可能である。
【0038】なお、理論値は次式により算出した。
【0039】
【数1】理論値 = L1×n22/n12 ただし、L1=53.32[μH]、n1=6とし、n
2に[表1]に示した各巻数を代入した。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、隙間を形
成して対向配置された2つの円盤状のコアと、各コアの
中心を中心に巻回されたコイルとを含み、各コアは前記
コアの中心を中心に形成された環状の溝を相手方コアと
の対向面に有し、各コアの前記コイルは環状溝内に収容
され、各コアには、前記コイルの巻き始めリード線およ
び巻き終わりリード線を前記コア間の前記隙間を通過す
ることなく前記コアの外部に導出するリード線導出部が
形成されているロータリートランスであって、前記リー
ド線導出部は、少なくとも一方の前記コアの前記コイル
の巻き始めリード線を導出する第1のリード線導出部
と、前記コイルの巻き終わりリード線を導出する第2の
リード線導出部とを含み、前記第1および第2のリード
線導出部は、前記環状溝の延在方向において相互に異な
る位置に形成され、前記第1および第2のリード線導出
部が前記環状溝の延在方向において相互に異なる位置に
形成された前記コアでは前記コイルが非整数回、巻回さ
れていることを特徴とする。したがって、本発明のロー
タリートランスでは、コイルを整数回、巻回して得られ
るインダクタンスと、その整数回より1回多いかまたは
1回少ない整数回、コイルを巻回して得られるインダク
タンスとの中間のインダクタンスを得ることができ、そ
の結果、インダクタンスを従来より精密に設定すること
が可能となる。また、このような構造のコアおよびコイ
ルは従来通りの方法で容易に製造することができるの
で、従来より製造コストが上昇することはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるロータリートランスの一例を構成
するロータ部を示す分解斜視図である。
【図2】本発明によるロータリートランスの一例を構成
するステータ部を示す分解斜視図である。
【図3】図1、図2のロータ部およびステータ部により
構成したロータリートランスの全体を示す断面側面図で
ある。
【図4】本発明の第2の実施の形態例のロータリートラ
ンスのロータ部を示す分解斜視図である。
【図5】第2の実施の形態例のロータリートランスのス
テータ部を示す分解斜視図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態例のロータリートラ
ンスのロータ部を示す分解斜視図である。
【図7】第3の実施の形態例のロータリートランスのス
テータ部を示す分解斜視図である。
【図8】従来のロータリートランスの一例を示す断面側
面図である。
【図9】図8のロータリートランスのロータ部を示す分
解斜視図である。
【図10】図8のロータリートランスのステータ部を示
す分解斜視図である。
【符号の説明】
2……ロータリートランス、4……ロータ部、6……ス
テータ部、8……コア、10……コア、12……隙間、
14……対向面、16……環状溝、18……環状溝、2
0……コイル、22……コイル、24……コイル、26
……コイル、28……巻き始めリード線、30……溝、
32……巻き終わりリード線、34……溝、36……外
周部、38……本体、40……貫通孔、42……貫通
孔、44……本体、46……ロータ部、48……ステー
タ部、50……コイル、52……溝、54……コイル、
56……貫通孔、58……ロータ部、60……ステータ
部、62……コイル、64……コイル、66……溝、6
8……貫通孔、102……ロータリートランス、104
……ロータ部、106……ステータ部、108……コ
ア、110……コア、112……隙間、114……対向
面、116……環状溝、118……環状溝、120……
コイル、122……コイル、124……コア、126…
…コア、128……巻き始めリード線、130……巻き
終わりリード線、132……リード線導出部、134…
…リード線、136……リード線導出部、138……
溝、140……コイル部、142……溝。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 隙間を形成して対向配置された2つの円
    盤状のコアと、 各コアの中心を中心に巻回されたコイルとを含み、 各コアは前記コアの中心を中心に形成された環状の溝を
    相手方コアとの対向面に有し、 各コアの前記コイルは環状溝内に収容され、 各コアには、前記コイルの巻き始めリード線および巻き
    終わりリード線を前記コア間の前記隙間を通過すること
    なく前記コアの外部に導出するリード線導出部が形成さ
    れているロータリートランスであって、 前記リード線導出部は、少なくとも一方の前記コアの前
    記コイルの巻き始めリード線を導出する第1のリード線
    導出部と、前記コイルの巻き終わりリード線を導出する
    第2のリード線導出部とを含み、 前記第1および第2のリード線導出部は、前記環状溝の
    延在方向において相互に異なる位置に形成され、 前記第1および第2のリード線導出部が前記環状溝の延
    在方向において相互に異なる位置に形成された前記コア
    では前記コイルが非整数回、巻回されていることを特徴
    とするロータリートランス。
  2. 【請求項2】 前記第1のリード線導出部の位置と前記
    コアの中心を結ぶ仮想直線と、前記第2のリード線導出
    部の位置と前記コアの中心を結ぶ仮想直線とが成す角度
    はおおむね90度であることを特徴とする請求項1記載
    のロータリートランス。
  3. 【請求項3】 前記第1のリード線導出部の位置と前記
    コアの中心を結ぶ仮想直線と、前記第2のリード線導出
    部の位置と前記コアの中心を結ぶ仮想直線とが成す角度
    はおおむね180度であることを特徴とする請求項1記
    載のロータリートランス。
  4. 【請求項4】 前記第1および第2のリード線導出部
    は、前記コアの外周部から前記環状溝に至る第2の溝、
    または前記環状溝内に形成され前記対向面と反対側の面
    に至る貫通孔により構成され、前記コイルの巻き始めリ
    ード線および前記コイルの巻き終わりリード線は、前記
    第2の溝内に延在して前記コアの外部に導出されるか、
    または前記貫通孔を通じて前記コアの外部に導出されて
    いることを特徴とする請求項1記載のロータリートラン
    ス。
  5. 【請求項5】 前記環状溝として複数の環状溝が同心状
    に形成されていることを特徴とする請求項1記載のロー
    タリートランス。
  6. 【請求項6】 2つの前記コアのうちの一方は、磁気録
    画装置を構成し磁気ヘッドが取り付けられて動作時に回
    転するロータ部に取着されると共に前記磁気ヘッドに電
    気的に接続され、もう一方は前記磁気録画装置のステー
    タ部に取着されて、前記磁気ヘッドとの間で信号を授受
    する電子回路に電気的に接続されていることを特徴とす
    る請求項1記載のロータリートランス。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105989989A (zh) * 2015-02-28 2016-10-05 怀化亚信电子有限公司 低电感大电流电感器
CN109346313A (zh) * 2018-10-25 2019-02-15 华为技术有限公司 一种无线充电线圈模组及其制造方法
CN113281399A (zh) * 2021-05-21 2021-08-20 华中科技大学 一种用于多缺陷同时检测的磁聚焦传感器及检测系统

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