JP2000306540A - イオン注入装置におけるビーム電流測定装置 - Google Patents

イオン注入装置におけるビーム電流測定装置

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JP2000306540A
JP2000306540A JP11110006A JP11000699A JP2000306540A JP 2000306540 A JP2000306540 A JP 2000306540A JP 11110006 A JP11110006 A JP 11110006A JP 11000699 A JP11000699 A JP 11000699A JP 2000306540 A JP2000306540 A JP 2000306540A
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disk
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ion beam
small hole
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Seiji Takayama
誠治 高山
Takayuki Yano
孝幸 矢野
Satoshi Suzuki
聰 鈴木
Kazuo Mera
和夫 米良
Hiroyuki Tomita
博之 冨田
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Nippon Steel Corp
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Hitachi Ltd
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イオン注入装置におけるビーム電流の測定に
おいて、そのS/N比を向上させ、より正確にビーム電
流の測定を行うことができるビーム電流測定装置を提供
する 【解決手段】 被イオン注入ウェーハを載置する回転円
盤10上にイオンビームを通過させる小孔30を1つを
設け、小孔30を通過したイオンビームをファラデーカ
ップ50により検出して、イオンビーム電流を測定する
装置であって、ファラデーカップ50が、少なくとも小
孔30の回転円盤の回転による移動軌跡上のイオンビー
ム照射範囲をカバーする大きさであることを特徴とする
イオン注入装置におけるビーム電流測定装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イオン注入装置に
おけるビーム電流測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】イオン注入装置、特に大電流(例えば1
0〜100mA)の注入装置は、その内部を真空にし
て、エンドステーション部に設けられている回転円盤に
複数の被イオン注入ウェーハを載置して、この円盤を振
り子揺動させつつ、回転させることによりイオンビーム
によりウェーハ面を走査しながらイオンビームをウェー
ハに照射してイオン注入を行う装置である。
【0003】このようなイオン注入装置において、被イ
オン注入ウェーハに照射するイオンビームの電流量を測
定することは、注入するイオン量を規定された通りに正
確に注入するために欠くことのできないものである。
【0004】従来から、このイオンビーム電流の測定に
は、ファラデーカップが用いられている。ファラデーカ
ップを用いたビーム電流の測定手法として、例えば特開
昭59−108252号公報には、ウェーハを載置する
回転円盤に、回転方向に沿い、かつ、円盤の中心からの
距離が順次変わる位置に複数の小孔を設け、この小孔を
通過してくるビームをファラデーカップにより検出して
ビーム電流を測定するものが開示されている。
【0005】また、特開昭60−124344号公報に
は、回転円盤に、周方向に複数の小孔を設け、この小孔
を通過したイオンビームをファラデーカップにより検出
して、検出結果を積分することにより、イオンビームの
分布を測定するものが開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】これらファラデーカッ
プによりビーム電流を測定する手法に共通しているの
は、イオンビームが小孔を通過したときのごく僅かな間
だけ、イオンビームを検出している点である。このた
め、実際に検出できるイオンビームは円盤の回転に伴っ
てパルス的になり、イオンビーム検出量が少なく、S/
N比が悪くなってしまうといった問題がある。この点、
上記各公報では、複数の小孔からイオンビームを検出し
ているので、これら各小孔から検出したビーム電流を積
分してもよいが、小孔1つから検出されるビーム電流そ
のもののS/N比は何等変わるもではないため、結局積
分することにより雑音成分も増加してしまい、S/N比
の改善にはならない。
【0007】また、複数の小孔を回転円盤を設ける必要
から、回転円盤の大きさや小孔とウェーハ載置位置の関
係などを工夫する必要があり、円盤の形状設計が面倒に
なるといった問題もある。
【0008】そこで、本発明は、イオン注入装置におけ
るビーム電流の測定において、そのS/N比を向上さ
せ、より正確にビーム電流の測定を行うことができ、な
おかつウェーハを載置する回転円盤に開ける小孔も1つ
で済ませ、円盤設計やその加工を容易にすることができ
るビーム電流測定装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記す
る手段により達成される。
【0010】(1)イオン注入装置内の被イオン注入ウ
ェーハを載置する回転円盤上にイオンビームを通過させ
る小孔を1つを設け、該小孔を通過したイオンビームを
ファラデーカップにより検出して、イオンビーム電流を
測定する装置であって、前記ファラデーカップのイオン
ビーム検出部が、少なくとも前記小孔の前記回転円盤の
回転による移動軌跡上のイオンビーム照射範囲をカバー
する大きさであることを特徴とするイオン注入装置にお
けるビーム電流測定装置。
【0011】(2)前記ファラデーカップのイオンビー
ム検出部は、前記小孔の移動軌跡に沿った開口を有する
シールド部材によって覆われていることを特徴とするイ
オン注入装置におけるビーム電流測定装置。
【0012】(3)回転円盤上に被イオン注入ウェーハ
を載置し、この円盤を回転させつつ振り子揺動させて、
該被イオン注入ウェーハにイオンビームを照射するイオ
ン注入装置において、前記回転円盤に前記イオンビーム
を通過させる小孔を1つを設け、該小孔を通過したイオ
ンビームをファラデーカップにより検出して、イオンビ
ーム電流を測定する装置であって、前記回転円盤の回転
位置を検出する円盤回転位置検出手段と、前記円盤回転
位置検出手段が検出した前記回転円盤の位置に基づき、
前記回転円盤に設けられている前記小孔が前記ファラデ
ーカップの前を通過する期間のみ、前記ファラデーカッ
プによるイオンビーム電流の測定を実施するように前記
ファラデーカップからの信号を制御する制御手段とを有
することを特徴とするイオン注入装置におけるビーム電
流測定装置。
【0013】(4)回転円盤上に被イオン注入ウェーハ
を載置し、この円盤を回転させつつ振り子揺動させて、
該被イオン注入ウェーハにイオンビームを照射するイオ
ン注入装置において、前記回転円盤に前記イオンビーム
を通過させる小孔を1つを設け、該小孔を通過したイオ
ンビームをファラデーカップにより検出して、イオンビ
ーム電流を測定する装置であって、前記回転円盤の振り
子揺動における位置を検出する円盤揺動位置検出手段
と、前記円盤揺動位置検出手段が検出した前記回転円盤
の位置に基づき、前記回転円盤が前記イオンビームの照
射範囲内にある期間のみ、前記ファラデーカップによる
イオンビーム電流の測定を実施するように前記ファラデ
ーカップからの信号を制御する制御手段と、を有するこ
とを特徴とするイオン注入装置におけるビーム電流測定
装置。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付した図面を参照して、
本発明の一実施の形態を説明する。
【0015】図1は、イオン注入装置(以下、注入装置
と称する)内の回転円盤(以下、単に、円盤と称する)
と、本発明に係るビーム電流測定装置を示す概略図であ
り、図2は、上記回転円盤をビーム照射方向(図1中の
矢印c)から見た概略図である。
【0016】注入装置内の円盤10は、その中央で円盤
回転用の回転軸11に軸支され、この回転軸11により
図中矢印a方向に回転し、かつ、この回転軸11が揺動
軸12とアーム13により接続されていて、一定の角度
範囲で図中矢印b方向に振り子揺動する。なお、円盤1
0を回転させるための機構や振り子揺動させるための機
構などは、通常の注入装置において用いられているもの
であり、また、注入装置の全体的な構成についても通常
のものであるので、ここではこれらの説明は省略する。
【0017】円盤10上には、複数の被イオン注入ウェ
ーハ20が、イオンビーム照射方向(図中矢印c)に向
けて載置されている。なお、円盤10は、実際にはドー
ナツ状のリムが複数のアームにより回転軸11と接続さ
れて、完全な盤面形状ではないものもある。
【0018】この円盤10には、円盤10の回転に伴い
イオンビームの照射範囲70内(図2参照)を横切る一
つの小孔30が設けてあり、この小孔30から照射され
ているイオンビームが通過する。
【0019】そして、円盤10の背面側には、小孔30
から通過したイオンビームのビーム電流を測定するため
のファラデーカップ50が設けられている。このファラ
デーカップ50は、円盤10を回転させるための回転軸
11を軸支しているアーム13上の軸受部14に設けら
れたアーム15によって、円盤10の回転による小穴3
0の移動軌跡上に位置するように支持されている。
【0020】ファラデーカップ50の形状は、図2に示
すように、その形状が少なくともイオンビーム照射範囲
70をカバーする大きさで、円盤10に沿った円弧状を
なしている。また、このファラデーカップ50内部にあ
るビーム検出部55は、図3AおよびBに示すように、
前記小孔30が円盤10の回転に伴い移動する軌跡に沿
った開口部51を有するアルミニウム製等のシールド部
材52により覆われている。開口部51の幅dは、小孔
30の直径と同一か、わずかに大きい程度である(な
お、図3Bは、図3A中のI−I線に沿う断面拡大図で
ある)。
【0021】このシールド部材52によりファラデーカ
ップのビーム検出部55を覆うことにより、イオンビー
ム以外の不要な2次電子や注入装置内でのビームの乱反
射などによる雑音成分がビーム検出部55に入ることを
極力少なくすることができる。
【0022】ファラデーカップ50の形状を、上記のよ
うにイオンビームの照射範囲70をカバーする円弧状と
したことで、円盤10に設けられている小孔30がイオ
ンビーム照射範囲70を横切っている間中、この小孔3
0を通ったイオンビームをファラデーカップ50により
検出することができるため、ビームの検出量自体を上げ
ることができるようになり、ビーム電流測定時における
S/N比をよくすることができる。
【0023】ファラデーカップ50は、図3Bに示すよ
うな断面構造をもつ。ビームを受ける複数のビーム検出
プレート56がプレートベース57の上に設置され、さ
らにそのビーム検出プレート56およびプレートベース
57から絶縁部材59により電気的にされたシールド部
材52がカバーしている。これは前述のように、外部か
らの散乱ビームがビーム検出プレート56に入らないよ
うにするためである。通常、ファラデーカップは、ビー
ム受け部から発生する2次電子が外へでないようにする
ため、ファラデーカップ入り口近傍に数100Vの正電
位を印加する。この構成は正電位発生電源やファラデー
カップ構造を複雑にするため、図3Bのようにビーム検
出プレート56およびベースプレート57を薄型にし、
ビーム入射側と反対側に磁石58を設置し、磁界によ
り、2次電子を補足するものである。この構成にするこ
とで、正電位発生電源を用いることなく、簡単な構造で
正確に電流計測をすることが可能となる。
【0024】なお、このような構造のファラーデーカッ
プ50は、図3Cに示すように、複数のビーム検出プレ
ート56を円弧状に隙間なく接続したものである。ま
た、ビーム検出プレート56は円弧状の一体ものであっ
ても良い。
【0025】そしてこのファラデーカップ55からの信
号は、後述する制御装置100内に導かれている。
【0026】上述した円盤10を回転させている回転軸
11には、さらに、回転軸11の回転と共に回転する遮
光板16が取り付けられていて、この遮光板16は、軸
受部14に取り付けられている光センサ17の発光部1
7aからの光を遮ることにより円盤10の回転位置検出
に用いられる。光センサ17は、発光部17aと受光部
17bとが前記遮光板16が通る程度の間隔をあけて一
体的に構成されたものである。なお、図示する場合に
は、発光部17a側が軸受部14に取り付けられ、一
方、受光部17bは浮いたように示してあるが、これは
その機能を分かりやすく図示したためで、実際には受光
部17bも発光部17aに固定された一体構成のもので
ある。
【0027】遮光板16と光センサ17によって検出さ
れる円盤10の回転位置は、ファラデーカップ50によ
るビーム電流測定の際のビーム検出期間を設定するため
に用いられ、遮光板16と光センサ17によって検出さ
れる円盤10の回転位置から、円盤10に設けられてい
る小孔30がファラデーカップ50の前を横切る間だ
け、ファラデーカップ50でビーム検出を行うようにす
る。
【0028】このようにファラデーカップ50の前を小
孔30が横切る間だけビーム検出をすることで、ファラ
デーカップ50に入る不要な2次電子や雑音成分を少な
くすることができる。
【0029】さらに、揺動軸12に設けられている揺動
機構(不図示)には、円盤10の揺動位置を検出するた
めのセンサ(例えば揺動するどちらか一方の終端を検知
するためのリミットスイッチや光センサなど(いずれも
不図示))を設けて、円盤10の揺動位置がビーム照射
範囲70内にあるときにのみファラデーカップ50によ
るビーム検出を行うようにしている。これは、図4に示
すように、円盤10が振り子揺動することにより、例え
ば、図示、円盤10を点線で示した状態のように、円盤
10が振り子揺動の終端LおよびRに来たときには、円
盤10の外縁部に沿って載置されているウェーハがビー
ム照射範囲70から外れ、この間、小孔30の位置もビ
ーム照射範囲から外れるため、ファラデーカップ50に
ビームは入らないので、この間はビームを検出しないう
ようにして、不要な2次電子や雑音成分を検出しないよ
うにし、一方、円盤10が振り子揺動のほぼ中央部Cを
通過するときには、円盤10に載置されているウェーハ
にイオンビームが照射されるので、この間は、小孔30
を通過したインビームを検出するようにしている。
【0030】図5は、上記した円盤10の回転によるビ
ーム検出期間と、揺動によるビーム検出期間の設定を行
うための制御装置100の構成を示す図面であり、図
6、7および8はこの制御装置100により生成されて
いる各信号を示すタイミングチャートである。なお、図
6、7および8において、その横軸は時間軸であるが、
各図においてこの時間軸のスケールは任意のものであ
り、それぞれ異なる。
【0031】制御装置100の構成は、光センサ17か
らの信号を受けて、2つのタイマ信号(T1およびT
2)を出力する第1タイマ回路101、揺動機構に設け
られている振り子揺動の1つの終端を検出するセンサか
らの信号を受けて、4つのタイマ信号(T3〜6)を出
力する第2タイマ回路102、これらタイマ回路に基準
となるクロック信号を供給するクロック信号発生回路1
03、第1タイマ回路101の各タイマ信号から円盤1
0の回転による測定期間を設定する第1スイッチ回路1
04、第2タイマ回路102の各タイマ信号から揺動に
よる測定期間を設定する第2スイッチ回路105、各ス
イッチ回路からの信号のANDをとるためのAND回路
106、ファラデーカップからの信号を増幅する増幅回
路(amp)201、不要な高周波成分をカットするロ
ーパスフィルター(LPF)202、不要な負成分の信
号をカットするための整流回路203、および整流回路
203から得られた信号をAND回路106からの制御
信号Sに従って時間積分する積分回路204よりなる。
なお、ファラデーカップからの信号は検出された電流で
あるので、これを抵抗を介することなどにより電圧にし
た後、積分回路201に入力し、積分回路204では、
この電圧を時間方向に積分している。
【0032】第1タイマ回路101は、光センサ17か
らの回転リセット信号(遮光板16が光を遮ったときに
ハイ(Hi)信号として出力される)を、そのリセット
端子(res1)で受けて、これを基準としてクロック
信号発生回路103からのクロック信号をカウントする
ことにより、2つのタイミングの信号T1およびT2を
それぞれ出力端子(out1)および(out2)から
出力している。
【0033】ここで、出力端子(out1)から出力さ
れる第1タイマ信号T1は、図6に示すように、回転リ
セット信号を受けてから円盤10上の小孔30がファラ
デーカップ50の端部に到達するまで時間t1をカウン
トして出力する信号あり、出力端子(out2)から出
力される第2タイマ信号T2は、同じく図6に示すよう
に、回転リセット信号を受けてから円盤10上の小孔3
0がファラデーカップ50の測定領域を出るときまでの
時間t2をカウントして出力する信号である。そして、
第1タイマ信号T1は第1スイッチ回路104のコント
ロール端子(col1)へ、また、第2タイマ信号T2
はリセット端子(res3)にそれぞれ入力されてい
る。
【0034】第1スイッチ回路104は、そのコントロ
ール端子(col1)に入った信号がハイ(Hi)とな
ったとき以降、その出力端子(out7)からの出力信
号をハイ(Hi)にし、リセット端子(res3)に入
った信号がハイ(Hi)となったとき以降、出力端子
(out7)からの出力信号をロー(Lo)にする。
【0035】したがって、この第1スイッチ回路104
からの出力は、第1タイマ回路101からの第1タイマ
信号T1がハイとなった時点でハイとなり、それ以降第
2タイマ信号T2がハイとなるまで継続され、第2タイ
マ信号T2がハイとなった時点でローに戻る。そして、
この第1スイッチ回路104からの出力がハイの期間W
1が円盤10の回転に伴い小孔30がファラデーカップ
50の前を横切っている期間、つまり、回転タイミング
によるイオンビームの検出期間となる。
【0036】一方、第2タイマ回路102は、揺動機構
に設けられているセンサが揺動による1つの終端(例え
ば図4に示した位置L)を検出したときに発する揺動リ
セット信号を、そのリセット端子(res2)で受け
て、これを基準としてクロック信号をカウントすること
により、4つのタイミングの信号T3〜6をそれぞれ出
力端子(out3〜6)から出力している。
【0037】ここで、出力端子(out3)から出力さ
れる第3タイマ信号T3は、図7に示すように、揺動リ
セット信号を受けてから円盤10に載置されているウェ
ーハがイオンビーム照射領域70に到達するまでの時間
t3をカウントして出力する信号あり、出力端子(ou
t4)から出力される第4タイマ信号T4は、同じく図
7に示すように、揺動リセット信号を受けてから円盤1
0に載置されているウェーハが揺動リセット信号を発す
る終端とは反対側の終端(図4の位置R)方向へイオン
ビーム照射領域70から外れたときまでの時間t4をカ
ウントして出力する信号である。また、出力端子(ou
t5)から出力される第5タイマ信号T5は、同じく図
7に示すように、揺動リセット信号を受けてから円盤1
0に載置されているウェーハが揺動リセット信号を発す
る終端とは反対側の終端方向から戻って来て、イオンビ
ーム照射領域70に入るまでの時間t5をカウントして
出力する信号であり、出力端子(out6)から出力さ
れる第6タイマ信号T6は、同じく図7に示すように、
揺動リセット信号を受けてから円盤10に載置されてい
るウェーハが揺動リセット信号を発する終端方向へイオ
ンビーム照射領域70から外れたときまでの時間t6を
カウントして出力する信号である。そして、信号T3お
よびT5は第2スイッチ回路105のコントロール端子
(col2)へ、また、信号T4およびT6はリセット
端子(res4)にそれぞれ入力されている。
【0038】第2スイッチ回路105では、そのコント
ロール端子(col2)に入った信号がハイ(Hi)と
なったとき以降、その出力端子(out8)からの出力
信号をハイ(Hi)とし、リセット端子(res4)に
入った信号がハイ(Hi)となったとき以降、出力端子
(out8)からの出力信号をロー(Lo)とする。
【0039】したがって、この第2スイッチ回路105
からの出力は、第2タイマ回路102からの信号T3お
よびT5がハイとなった時点でハイとなり、信号T4お
よびT6がハイとなった時点でローに戻る。そして、こ
の第2スイッチ回路105からの出力がハイの期間W2
が円盤10が揺動によってイオンビーム照射範囲70内
にある期間、つまり、揺動タイミングによるイオンビー
ムの検出期間となる。
【0040】そして、図8に示すように、第1および第
2スイッチ回路104および105からの出力信号をA
ND回路106を介することにより、両方の出力信号が
共にハイのときのみAND回路106の出力信号Sとし
てハイ信号が出力される。
【0041】そして積分回路204では、信号Sがハイ
の期間のみ、整流回路203から来たファラデーカップ
50での検出信号を積分して出力する。
【0042】これにより、ファラデーカップ50による
ビーム電流の測定に際して、ファラデーカップ50の前
に円盤10に設けられている小孔30が来ていないとき
や、そもそも揺動位置の関係でビーム照射範囲70に円
盤10自体が来ていないようなときには、ファラデーカ
ップ50での測定結果を積分しないようにしているた
め、このような不要期間での雑音成分を完全にカットし
て、必要な信号成分のみ積分することができ、S/N比
が向上することとなる。
【0043】なお、以上説明した回路構成については、
このような構成に限定されるものではなく、例えば他の
例としては積分回路の前段に、ファラデーカップからの
信号を遮断・通過させるスイッチ回路を設け、このスイ
ッチ回路を前述したAND回路106からの信号Sによ
り駆動して、信号Sがハイのとき、すなわち、円盤上の
小孔30がファラデーカップ50の前を横切っている間
で、かつ、円盤のウェーハ載置部分がビーム照射範囲内
にあるときにのみファラデーカップからの信号を通過さ
せて、積分回路へ送るようにして、積分回路では常に入
力された信号を積分して出力するようにしても、上述し
た回路構成と同様の効果を得ることが可能である。
【0044】また、上記回路構成では、回転リセット信
号や揺動リセット信号を基準としてタイマ回路により、
測定期間のオン、オフを実行しているが、このような回
路構成は、具体的には、いわゆるマイコンなどと称され
るコンピュータに上記動作を実行するためのプログラム
を提供して実施することができる。
【0045】もちろん、このようなマイコンを利用せ
ず、スイッチング回路のみで実施することも可能であ
る。スイッチング回路だけで実施する場合には、例えば
遮光板16と円盤10に向けられている小孔30との位
置関係を、円盤10の回転により小孔30がファラデー
カップ50の端部にかかったときに、遮光板16が光セ
ンサ17の光を遮り、かつ、小孔30がファラデーカッ
プ50から外れる時点まで遮光板16が光センサ17の
光を遮る大きさとすることで、光センサ17の受光部1
7bが光を検知していない期間のみ、ファラデーカップ
50からの信号を検出するようにすれば、円盤10の回
転に伴う検出期間を光センサからの信号だけで作り出す
ことも可能である。同様に、揺動による検出期間につい
ても揺動軸(またはアーム)に対して、円盤10に載置
されているウェーハがビーム照射範囲内を通過通過して
いる間だけ信号を発するようなスイッチやセンサを設
け、その信号を揺動タイミングによる検出期間の信号と
すれば良い。
【0046】なおさらに、本発明における回転や揺動に
伴う測定タイミングの設定は、本実施形態におけるファ
ラデーカップの形状を有する測定装置以外にも適用する
ことができ、例えば、従来形のように、ファラデーカッ
プの形状が円盤に設けた小孔の移動軌跡に沿うような形
状でなくても、上述した回転や揺動に伴う測定タイミン
グを設定することで、従来よりもS/N比を向上させる
ことが可能となる。このようにした場合、測定装置のフ
ァラデーカップは従来のものをそのまま使用し、制御装
置内のソフトウェアの変更だけて実施することができ
る。
【0047】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、請求項ご
とに以下のような効果を奏する。
【0048】請求項1記載の本発明によれば、ファラデ
ーカップのイオンビーム検出部を、少なくとも回転円盤
に設けられている小孔の移動軌跡上のイオンビーム照射
範囲をカバーする大きさとしたので、イオンビーム照射
範囲内でファラデーカップの前を小孔が通過する間中、
イオンビームの検出を行うことができるようになるた
め、検出されるイオンビームが多くなり、ビーム電流の
測定におけるS/N比が向上する。また、円盤に設けた
小孔が一つであっても十分な測定期間を得ることができ
るので、円盤の形状設計やその製作も、複数の小孔を設
けた場合と比較して容易になる。
【0049】請求項2記載の本発明によれば、ファラデ
ーカップのイオンビーム検出部を、回転円盤に設けられ
ている小孔の移動軌跡に沿った開口を有するシールド部
材により覆ったので、このイオンビーム検出部に、不要
な2次電子や雑音成分が入るのを少なくすることがで
き、ビーム電流の測定におけるS/N比が向上する。
【0050】請求項3記載の本発明によれば、回転円盤
の回転位置を検出して、この位置に基づき、回転円盤に
設けられている小孔がファラデーカップの前を横切って
いる期間のみビーム電流の測定をすることとしたので、
そもそもファラデーカップにビームが到達しない間、す
なわち、小孔がファラデーカップの前に来ていない間は
測定しないので、この間に入る不要な2次電子や雑音成
分をカットすることができ、ビーム電流の測定における
S/N比が向上する。
【0051】請求項4記載の本発明によれば、回転円盤
の振り子揺動における位置を検出して、この位置に基づ
き、回転円盤自体がイオンビームの照射範囲内にあると
きのみビーム電流の測定をすることとしたので、そもそ
もファラデーカップにビームが到達しない間、すなわ
ち、回転円盤自体がイオンビームの照射範囲から外れて
いる間は測定しないので、この間に入る不要な2次電子
や雑音成分をカットすることができ、ビーム電流の測定
におけるS/N比が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 イオン注入装置内の回転円盤と、本発明に係
るビーム電流測定装置の構成を示す概略図である。
【図2】 前記円盤をイオンビーム照射方向(図1中の
矢印c方向)から見た概略図である。
【図3】 上記ビーム電流測定装置のファラデーカップ
を示す図面で、図3Aは外観を示す平面図、図3Bは図
3A中のI−I線に沿う断面拡大図、および図3Cはフ
ァラデーカップのシールド部材をとった状態を示す平面
図である。ある。
【図4】 上記円盤の振り子揺動を説明するための図面
である。
【図5】 ビーム電流測定装置の制御装置の構成を示す
ブロック図である。
【図6】 前記制御装置内での各信号を示す図面であ
る。
【図7】 前記制御装置内での各信号を示す図面であ
る。
【図8】 前記制御装置内での各信号を示す図面であ
る。
【符号の説明】
10…回転円盤、 17…光センサ、 20…被イオン注入ウェーハ、 30…小穴、 50…ファラデーカップ、 51…開口、 52…シールド部材、 100…制御装置。
フロントページの続き (72)発明者 矢野 孝幸 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1−1 新日 本製鐵株式会社八幡製鐵所内 (72)発明者 鈴木 聰 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 (72)発明者 米良 和夫 茨城県日立市国分町一丁目1番1号 株式 会社日立製作所国分工場内 (72)発明者 冨田 博之 茨城県日立市国分町一丁目1番1号 株式 会社日立製作所国分工場内 Fターム(参考) 4K029 BD01 DE00 EA00 EA09 JA02 5C034 CD05 CD06 CD07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イオン注入装置内の被イオン注入ウェー
    ハを載置する回転円盤上にイオンビームを通過させる小
    孔を1つを設け、該小孔を通過したイオンビームをファ
    ラデーカップにより検出して、イオンビーム電流を測定
    する装置であって、 前記ファラデーカップのイオンビーム検出部が、少なく
    とも前記小孔の前記回転円盤の回転による移動軌跡上の
    イオンビーム照射範囲をカバーする大きさであることを
    特徴とするイオン注入装置におけるビーム電流測定装
    置。
  2. 【請求項2】 前記ファラデーカップのイオンビーム検
    出部は、前記小孔の移動軌跡に沿った開口を有するシー
    ルド部材によって覆われていることを特徴とする請求項
    1記載のイオン注入装置におけるビーム電流測定装置。
  3. 【請求項3】 回転円盤上に被イオン注入ウェーハを載
    置し、この円盤を回転させつつ振り子揺動させて、該被
    イオン注入ウェーハにイオンビームを照射するイオン注
    入装置において、前記回転円盤に前記イオンビームを通
    過させる小孔を1つを設け、該小孔を通過したイオンビ
    ームをファラデーカップにより検出して、イオンビーム
    電流を測定する装置であって、 前記回転円盤の回転位置を検出する円盤回転位置検出手
    段と、 前記円盤回転位置検出手段が検出した前記回転円盤の位
    置に基づき、前記回転円盤に設けられている前記小孔が
    前記ファラデーカップの前を通過する期間のみ、前記フ
    ァラデーカップによるイオンビーム電流の測定を実施す
    るように前記ファラデーカップからの信号を制御する制
    御手段とを有することを特徴とするイオン注入装置にお
    けるビーム電流測定装置。
  4. 【請求項4】 回転円盤上に被イオン注入ウェーハを載
    置し、この円盤を回転させつつ振り子揺動させて、該被
    イオン注入ウェーハにイオンビームを照射するイオン注
    入装置において、前記回転円盤に前記イオンビームを通
    過させる小孔を1つを設け、該小孔を通過したイオンビ
    ームをファラデーカップにより検出して、イオンビーム
    電流を測定する装置であって、 前記回転円盤の振り子揺動における位置を検出する円盤
    揺動位置検出手段と、 前記円盤揺動位置検出手段が検出した前記回転円盤の位
    置に基づき、前記回転円盤が前記イオンビームの照射範
    囲内にある期間のみ、前記ファラデーカップによるイオ
    ンビーム電流の測定を実施するように前記ファラデーカ
    ップからの信号を制御する制御手段と、を有することを
    特徴とするイオン注入装置におけるビーム電流測定装
    置。
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