JP2000306434A - 架空送電線 - Google Patents

架空送電線

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JP2000306434A
JP2000306434A JP11112313A JP11231399A JP2000306434A JP 2000306434 A JP2000306434 A JP 2000306434A JP 11112313 A JP11112313 A JP 11112313A JP 11231399 A JP11231399 A JP 11231399A JP 2000306434 A JP2000306434 A JP 2000306434A
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forming
overhead transmission
peripheral surface
transmission line
wire
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JP11112313A
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Keiji Sato
恵二 佐藤
Kazuhisa Kubota
和久 久保田
Kyoichi Suzuki
京一 鈴木
Hiroshi Kubokawa
弘 窪川
Nobuaki Suga
伸明 菅
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Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 風音特性およびコロナ特性が実用上十分であ
ると共に、電線表面に雪が着きにくい架空送電線を提供
するものである。 【解決手段】 アルミ線4と鋼線2を撚り合わせると共
に、最外層素線の一部に高さの異なる成形素線を撚り合
わせ、表面に突起となる高段差突起部8と低段差平滑部
10を形成した架空送電線において、架空送電線1最外
層の低段差平滑部10を形成する各成形素線5間に形成
された窪み12の深さHおよび開口幅tが、0.7mm
≦H<1.5mm、t/H≧3、かつ、t>3.0mm
を満足するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、架空送電線に係
り、特に、風音およびコロナ騒音が小さい架空送電線に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、架空送電線としては、図9に示す
ように、Znメッキ等で防食を施した1本又は複数本の
鋼線91からなる鋼心92の外周に、アルミ素線93を
撚り合わせたACSR(鋼心アルミ撚線)94が主に使
用されてきた。通常、アルミ素線93としては、製造が
容易であるということから、横断面丸型のものが使用さ
れている。
【0003】しかし、ACSR94からなる架空送電線
に風が当たった場合、風切り音(いわゆる風音)が発生
する。この風音が送電線路通過地域の住民に対して不快
感を与え、騒音問題となる場合がある。このため、平野
部(住宅地、農地)等を通過する架空送電線において
は、風音の低減対策が必要となり、電線表面に高段差突
起部を形成した低風音電線が用いられている。
【0004】また、降雨時においては、電線の低段差平
滑部表面に水滴が付着し、この水滴に起因してコロナ騒
音(Audible Noise )が発生する。近年になって、架空
送電線の送電電圧は、500kV〜1000kVという
具合に、超高電圧化または極超高電圧化が進んでおり、
電線表面の電位傾度(Gmax)が高くなってきている
ため、コロナ騒音の低減対策も併せて必要になってきて
いる。
【0005】風音を抑えるためには、図10に示すよう
に、外径D3 の電線101の表面に高段差突起部102
を形成することが効果的であることが知られている。高
段差突起部102と低段差平滑部103との段差h2
よび高段差突起部102の開き角には有効範囲があり、
本発明者等の研究によれば、通常用いられている架空送
電線101において、段差h2 は2〜4mm、開き角θ
は20〜60°が望ましい。また、風音の低減効果を更
に高めるためには、低段差平滑部103を形成するアル
ミ素線(図示せず)間に形成される窪み(図示せず)の
深さができるだけ浅く、電線表面の凹凸が少ないことが
望ましい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、風音の
低減効果を更に高めるべく、電線表面の凹凸を少なくす
ると、降雨時、水滴が低段差平滑部103に滞留し易く
なり、電線の「水切れ性」が悪化してしまう。その結
果、風音特性の向上を重視し過ぎると、コロナ特性が悪
化してしまうという問題が発生する。
【0007】このため、低段差平滑部103に滞留する
水滴に起因するコロナ騒音を抑えるべく、低段差平滑部
103表面の窪みの深さを意識的に大きくして電線の
「水切れ性」の向上も図った低騒音電線が提案されてい
る。
【0008】しかし、降雪地域(特に多降雪地域)にお
ける架空送電線においては、風音特性およびコロナ特性
が良好な電線であると共に、表面に雪が着きにくい(難
着雪特性が良好な)電線でなくてはならないが、窪みの
深さが深いということは、横断面形状が図9に示したA
CSR94に近くなり、雪を窪みで捕捉し易いことか
ら、難着雪特性が良好な電線とは程遠くなってしまう。
【0009】そこで本発明は、上記課題を解決し、風音
特性およびコロナ特性が実用上十分であると共に、電線
表面に雪が着きにくい架空送電線を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1の発明は、アルミ線と鋼線を撚り合わせると
共に、最外層素線の一部に高さの異なる成形素線を撚り
合わせ、表面に突起となる高段差突起部と低段差平滑部
を形成した架空送電線において、架空送電線最外層の低
段差平滑部を形成する各成形素線間に形成された窪みの
深さHおよび開口幅tが、0.7mm≦H<1.5m
m、t/H≧3、かつ、t>3.0mmを満足するもの
である。
【0011】以上の構成によれば、風音特性およびコロ
ナ特性を良好に維持したまま、電線表面に雪が着きにく
い架空送電線を得ることが可能となる。
【0012】請求項2の発明は、上記低段差平滑部を形
成する成形素線の断面を、実質的に外周面を形成する平
滑な外端面と、内周面となる内端面と、隣り合う成形素
線と密着するように電線半径方向に一致した直線状部を
有する両側端面とで形成し、その両側端面の直線状部と
上記内端面とを結ぶ内周面側の角および両側端面の直線
状部と上記外端面とを結ぶ外周面側の角を直線状又は曲
線状に形成し、隣接する外周面側の角とで窪みを形成す
る請求項1記載の架空送電線である。
【0013】請求項3の発明は、上記低段差平滑部を形
成する成形素線の断面を、実質的に外周面を形成する平
滑な外端面と、内周面となる内端面と、隣り合う成形素
線と密着するように電線半径方向に一致した直線状部を
有する両側端面とで形成し、その両側端面の直線状部と
上記内端面とを結ぶ内周面側の角を直線状又は曲線状に
形成し、両側端面の直線状部と上記外端面とを結ぶ外周
面側の角を直線状に形成すると共に、その角の直線部の
両端を曲線状に形成し、隣接する外周面側の角とで窪み
を形成する請求項1記載の架空送電線である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適一実施の形態
を添付図面に基いて説明する。
【0015】本発明の架空送電線の横断面図を図1に、
図1における窪み12の拡大図を図2に示す。
【0016】図1に示すように、本発明の架空送電線
は、Znメッキ等で防食を施した1本又は複数本(図1
中では7本)の鋼線2からなる鋼心3の外周に、断面略
扇形の成形アルミ素線4からなる撚線層を複層(図1中
では2層)に亘って形成し、その撚線層の外周(最外
層)に、断面略扇形で、断面形状および高さの異なる3
種類の成形アルミ素線(成形素線)5,6,7を撚り合
わせ、表面の少なくとも一部(図1中では上下方向の対
角位置)に高段差突起部8を形成し、かつ、表面残部に
低段差平滑部10を形成したものである。
【0017】低段差平滑部10は、複数本(図1中では
12本)の成形アルミ素線5を撚り合わせて形成されて
おり、各成形アルミ素線5間には、図2に示すように、
深さHおよび開口幅tの窪み12が形成されている。こ
こで、窪み12の深さHおよび開口幅tは、0.7mm
≦H<1.5mm、t/H≧3、かつ、t>3.0mm
を満足するものである。
【0018】成形アルミ素線5の断面は、実質的に外周
面(低段差平滑部10)を形成する平滑な外端面26
と、内周面となる内端面(図示せず)と、隣り合う成形
アルミ素線5と密着するように電線半径方向に一致した
直線状部を有する両側端面27とで形成されており、そ
の両側端面27の直線状部と外端面26とを結ぶ外周面
側の角28aを直線状に形成すると共に、両側端面27
の直線状部と内端面とを結ぶ内周面側の角(図示せず)
を直線状(又は曲線状)に形成し、成形アルミ素線5の
外周面側の角28aと、角28aに隣接する外周面側の
角28bとで窪み12を形成するものである。
【0019】高段差突起部8は、成形アルミ素線5より
も高さが高い2本の成形アルミ素線6a,6bと、素線
6a,6bよりも高さが低く、かつ、素線6a,6b間
に挟まれた1本の成形アルミ素線7とで構成され、その
中央部には、素線6a,6bと素線7との高さの差によ
って生じる凹部9が形成されるている。また、高段差突
起部8の開き角はθとなっている。
【0020】高段差突起部8の架空送電線1の外径をD
1 、低段差平滑部10の架空送電線1の外径をD2 とし
た場合、高段差突起部8と低段差平滑部10との段差h
1 は(D1 −D2 )/2で定義される。
【0021】尚、撚線層を形成するアルミ素線として、
本発明においては各層共断面略扇形の成形アルミ素線4
を用いているが、特に限定するものではなく、断面丸型
のアルミ素線を用いてもよく、また、成形アルミ素線4
と断面丸型のアルミ素線とを組み合わせて撚線層を形成
するようにしてもよいことは言うまでもない。
【0022】次に、本発明の作用を説明する。
【0023】高段差突起部の開き角θ(deg)と風音
レベルの低減量(dB)との関係を図5に示す。
【0024】低段差平滑部の外径D2 は同一で、高段差
突起部と低段差平滑部との段差h1が異なる(1.0m
m、1.5mm、2.0mm、2.5mm、3.0m
m、3.5mm、4.0mm)7種類の架空送電線につ
いて、高段差突起部の開き角θを0〜180(deg)
と変化させ、段差h1 および開き角θが風音レベルに及
ぼす影響を調べた結果、図5に示すように、段差h1
2.5〜4.0mmの範囲において、良好な風音低減効
果が得られるが、段差h1 があまり高いとコロナ特性を
悪化させるため、2.5mm程度が望ましい。また、開
き角θは20〜60°の範囲において、良好な風音低減
効果が得られた。
【0025】架空送電線表面の電位傾度(Gmax(k
V/cm))とコロナハム音相対レベル(dB(A))
との関係を図6に示す。尚、図中の○印を結んだ線はA
タイプの架空送電線を示し、黒丸印を結んだ線はBタイ
プの架空送電線を示し、△印を結んだ線はCタイプの架
空送電線を示し、▲印を結んだ線はDタイプの架空送電
線を示している。
【0026】低段差平滑部の外径D2 は同一で、平滑な
高段差突起部と低段差平滑部との段差h1 が異なる
(2.7mm、2.3mm)2種類の架空送電線(Aタ
イプおよびCタイプ)と、Aタイプ、Cタイプの各架空
送電線の各高段差突起部の中央に凹部を形成した2種類
の架空送電線(BタイプおよびDタイプ)について、高
段差突起部の形状がコロナハム音レベルに及ぼす影響を
調べた結果、図6に示すように、Gmaxが16.5
(kV/cm)以下の場合において、高段差突起部に凹
部を形成したBタイプおよびDタイプの方が良好なコロ
ナハム音低減効果が得られており、特に、Gmaxが1
5(kV/cm)以下において、その効果が著しい。
【0027】図5および図6の結果から、中央に凹部9
が形成された高段差突起部8と低段差平滑部10との段
差h1 が2.5mm程度、高段差突起部8の開き角θが
20〜60°を満足する高段差突起部8とすることで、
良好な風音特性およびコロナ特性を備えた架空送電線1
を得ることができる。
【0028】低段差平滑部における各成形アルミ素線間
に形成された窪みの深さ(mm)とコロナハム音相対レ
ベル(dB(A))との関係を図7に示す。尚、図中の
○印を結んだ線はGmaxが14(kV/cm)の場合
を示し、×印を結んだ線はGmaxが15(kV/c
m)の場合を示している。
【0029】低段差平滑部10の架空送電線1の外径D
2 は同一のまま、各成形アルミ素線5間の窪み12の深
さHを、0.3mm、0.5mm、0.7mm、1.0
mm、1.5mm、2.0mmと変化させ、窪み12の
深さHがコロナハム音レベルに及ぼす影響を調べた結
果、図7に示すように、Gmax=14およびGmax
=15のどちらにおいても、窪み12の深さHが0.7
mm以上で良好なコロナハム音低減効果が得られた。
【0030】窪みの開口幅tと深さHとの比(t/H)
と、傾斜角度(度)との関係を図8に示す。尚、図中の
○印を結んだ線はHが0.5mmの場合を示し、×印を
結んだ線はHが1.0mmの場合を示し、△印を結んだ
線はHが1.5mmの場合を示し、□印を結んだ線はH
が2.0mmの場合を示している。
【0031】平板に深さH、開口幅tの窪みを形成する
と共に、その窪みに雪を着雪させた後、その平板の傾斜
角度を徐々に大きくしてゆき、何度で雪が落下するか落
下開始角度を調べた結果、図8に示すように、窪みの深
さHが浅いほど落下開始角度は小さくなり、特に、深さ
Hが1.5mmより小さい場合において、雪が落下し易
いという結果が得られた。また、t/Hが大きくなるほ
ど落下開始角度は小さくなり、特にt/Hが3以上の場
合において、雪が落下し易いという結果が得られた。開
口幅tの範囲については、前述した0.7mm≦H<
1.5mm、t/H≧3から求めるとt>2.1mmと
なるが、現実には、tの数値が小さいと、コロナ特性お
よび難着雪特性の両方の効果の達成が技術的に難しいた
め、これらの両方の効果の達成が容易なt>3.0mm
が有効範囲となり、好ましいtの範囲は3.5mm以上
となる。
【0032】図7および図8の結果から、深さHおよび
開口幅tが、0.7mm≦H<1.5mm、t/H≧
3、かつ、t>3.0mmを満足する窪み12を低段差
平滑部10の各アルミ素線5間に形成することで、良好
なコロナ特性および難着雪特性を備えた架空送電線1を
得ることができる。
【0033】すなわち、本発明によれば、高段差突起部
8の形状、高段差突起部8と低段差平滑部10との段差
1 、高段差突起部8の開き角θ、低段差平滑部10に
おける各成形アルミ素線5間に形成された窪み12の深
さH、開口幅t、および開口幅tと深さHとの比(t/
H)を所定の範囲に設定しているため、良好な風音特性
およびコロナ特性を維持したまま、表面に雪が着きにく
い架空送電線1を得ることができる。
【0034】また、表面に雪が着きにくい架空送電線1
であるため、多降雪地域に架空したとしても、架空送電
線1に着雪が成長するということはなく、鉄塔強度およ
び電線強度上の信頼性が非常に高くなる。
【0035】次に、本発明の他の実施の形態を添付図面
に基いて説明する。
【0036】第1の実施の形態の架空送電線の横断面図
における窪み32の拡大図を図3に示す。
【0037】本発明の架空送電線における窪み12を形
成する成形アルミ素線5の外周面側の角28a,28b
は、直線的に形成されたものであった。
【0038】これに対して、第1の実施の形態の架空送
電線31の低段差平滑部30における窪み32を形成す
る成形アルミ素線35の断面は、図3に示すように、実
質的に外周面(低段差平滑部30)を形成する平滑な外
端面36と、内周面となる内端面(図示せず)と、隣り
合う成形アルミ素線35と密着するように電線半径方向
に一致した直線状部を有する両側端面37とで形成され
ており、その両側端面37の直線状部と外端面36とを
結ぶ外周面側の角38aを曲線状に形成すると共に、両
側端面37の直線状部と内端面とを結ぶ内周面側の角
(図示せず)を直線状(又は曲線状)に形成し、ある成
形アルミ素線35の外周面側の角38aと、角38aに
隣接する外周面側の角38bとで窪み32を形成するも
のである。
【0039】第2の実施の形態の架空送電線の横断面図
における窪み42の拡大図を図4に示す。
【0040】第2の実施の形態の架空送電線41の低段
差平滑部40における窪み42を形成する成形アルミ素
線45の断面は、図4に示すように、実質的に外周面
(低段差平滑部40)を形成する平滑な外端面46と、
内周面となる内端面(図示せず)と、隣り合う成形アル
ミ素線45と密着するように電線半径方向に一致した直
線状部を有する両側端面47とで形成されており、その
両側端面47の直線状部と外端面46とを結ぶ外周面側
の角48aを直線状に形成すると共に、その角48aの
直線部49の両端を曲線状に形成し、両側端面47の直
線状部と内端面とを結ぶ内周面側の角(図示せず)を直
線状(又は曲線状)に形成し、ある成形アルミ素線45
の外周面側の角48aと、角48aに隣接する外周面側
の角48bとで窪み42を形成するものである。
【0041】ここで、直線部49の内端面側の一端は所
定の曲率半径の曲線状部51となっていると共に、直線
部49の外端面46側の一端は曲線状部51の曲率半径
よりも大きな曲率半径の曲線状部50となっている。
【0042】尚、第1の実施の形態および第2の実施の
形態の架空送電線においても、本発明の架空送電線と同
様の効果が得られることは言うまでもない。
【0043】
【実施例】高段差突起部8の外径D1 が38.8mm、
低段差平滑部10の外径D2 が34.2mm、中央に凹
部が形成された高段差突起部8と低段差平滑部10との
段差h1 が2.3mm、高段差突起部8の開き角θが3
6°、低段差平滑部10における各成形アルミ素線5間
に形成された窪み12の深さHが0.9mm、開口幅t
が4.5mm、t/Hが5である架空送電線1を形成
し、風音特性、コロナ特性、および難着雪特性を評価し
た結果、風音レベルおよびコロナ騒音レベルが実用上十
分な程度であると共に、電線表面に対して雪は着きにく
いという結果が得られた。
【0044】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、高段差突
起部の形状、高段差突起部と低段差平滑部との段差、高
段差突起部の開き角、低段差平滑部における各成形アル
ミ素線間に形成された窪みの深さ、窪みの開口幅、およ
び開口幅と深さとの比を適宜設定することで、良好な風
音特性およびコロナ特性を維持したまま、表面に雪が着
きにくい架空送電線を得ることができるという優れた効
果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の架空送電線1の横断面図である。
【図2】図1における窪み12の拡大図である。
【図3】第1の実施の形態の架空送電線の横断面図にお
ける窪み32の拡大図である。
【図4】第2の実施の形態の架空送電線の横断面図にお
ける窪み42の拡大図である。
【図5】高段差突起部の開き角と風音レベルの低減量と
の関係を示す図である。
【図6】架空送電線表面の電位傾度(Gmax)とコロ
ナハム音相対レベルとの関係を示す図である。
【図7】低段差平滑部における各成形アルミ素線間に形
成された窪みの深さとコロナハム音相対レベルとの関係
を示す図である。
【図8】窪みの開口幅と深さとの比(t/H)と、傾斜
角度との関係を示す図である。
【図9】従来の架空送電線である鋼心アルミ撚線の横断
面図である。
【図10】従来の低風音電線の横断面図である。
【符号の説明】
1 架空送電線 2 鋼線 4,5,6a,6b,7 成形アルミ素線(成形素線) 8 高段差突起部 10 低段差平滑部 12 窪み 26,36,46 外端面 27,37,47 両側端面 28a,28b,38a,38b,48a,48b 外
周面側の角 49 直線部 50,51 曲線状部 t 開口幅 H 深さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 京一 茨城県日立市川尻町4丁目10番1号 日立 電線株式会社豊浦工場内 (72)発明者 窪川 弘 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社パワーシステム研究所内 (72)発明者 菅 伸明 茨城県日立市川尻町4丁目10番1号 日立 電線株式会社豊浦工場内 Fターム(参考) 5G307 EA03 EA06 EA08 ED01 EE01 EF05 EF06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミ線と鋼線を撚り合わせると共に、
    最外層素線の一部に高さの異なる成形素線を撚り合わ
    せ、表面に突起となる高段差突起部と低段差平滑部を形
    成した架空送電線において、架空送電線最外層の低段差
    平滑部を形成する各成形素線間に形成された窪みの深さ
    Hおよび開口幅tが、0.7mm≦H<1.5mm、t
    /H≧3、かつ、t>3.0mmを満足することを特徴
    とする架空送電線。
  2. 【請求項2】 上記低段差平滑部を形成する成形素線の
    断面を、実質的に外周面を形成する平滑な外端面と、内
    周面となる内端面と、隣り合う成形素線と密着するよう
    に電線半径方向に一致した直線状部を有する両側端面と
    で形成し、その両側端面の直線状部と上記内端面とを結
    ぶ内周面側の角および両側端面の直線状部と上記外端面
    とを結ぶ外周面側の角を直線状又は曲線状に形成し、隣
    接する外周面側の角とで窪みを形成する請求項1記載の
    架空送電線。
  3. 【請求項3】 上記低段差平滑部を形成する成形素線の
    断面を、実質的に外周面を形成する平滑な外端面と、内
    周面となる内端面と、隣り合う成形素線と密着するよう
    に電線半径方向に一致した直線状部を有する両側端面と
    で形成し、その両側端面の直線状部と上記内端面とを結
    ぶ内周面側の角を直線状又は曲線状に形成し、両側端面
    の直線状部と上記外端面とを結ぶ外周面側の角を直線状
    に形成すると共に、その角の直線部の両端を曲線状に形
    成し、隣接する外周面側の角とで窪みを形成する請求項
    1記載の架空送電線。
JP11112313A 1999-04-20 1999-04-20 架空送電線 Pending JP2000306434A (ja)

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JP2012256454A (ja) * 2011-06-07 2012-12-27 Kyushu Electric Power Co Inc 架空送電線
JP2015211024A (ja) * 2014-04-30 2015-11-24 株式会社ジェイ・パワーシステムズ 架空送電線

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