JP2000303331A - 異なる弾性力を有する複数の編地片から成る弾性経編地 - Google Patents

異なる弾性力を有する複数の編地片から成る弾性経編地

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JP2000303331A JP11104039A JP10403999A JP2000303331A JP 2000303331 A JP2000303331 A JP 2000303331A JP 11104039 A JP11104039 A JP 11104039A JP 10403999 A JP10403999 A JP 10403999A JP 2000303331 A JP2000303331 A JP 2000303331A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 主要部では薄地で且つソフトな弾性を与える
ことができ、端部では高い弾性力を与えることができる
と共に、裾まくれや平面性が改善された弾性経編地の提
供。 【解決手段】 少くとも1種類の非弾性糸1〜13と第
1弾性糸21〜26を用いて編成され、実質的に全ての
コース及びウェールにおいて非弾性糸1〜13及び第1
弾性糸21〜26がニットしている編地片Aと、少くと
も2種類の非弾性糸1〜13,31〜37と第2弾性糸
52〜58を用いて編成され、実質的に全てのコースお
よびウェールにおいて非弾性糸1〜13,31〜37は
ニットするが、第2弾性糸52〜58は挿入されている
編地片Bから成り、前記編地片Aのコース方向両側の少
くとも片側に前記編地片Bが接続している異なる弾性力
を有する複数の編地片から成る弾性経編地。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は異なる弾性力を有す
る複数の編地片から成る弾性経編地に関する。より詳し
くはファンデーション、スポーツ衣料、外衣又はそれら
の構成布片として用いられ、縁部の弾性力が内側部の弾
性力より高いことが望ましい弾性経編地に関する。本発
明はさらにこれら弾性経編地の複数枚がコース方向に併
置されて編成されている複合弾性経編地に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ファンデーション、スポーツ
衣料、外衣等の衣服にはその使用用途によって優れた弾
性力が要求され、各種の弾性布帛が知られている。これ
らの弾性布帛としては地組織を合成繊維マルチフィラメ
ント又は綿糸等で編成し、単数又は複数(より詳しくは
1種類又は2種類以上)の弾性糸を組合せた経編地が知
られている(特開昭52−37873号公報、特開平5
−339855号公報、特開平5−33170号公報、
実公平7−54312号公報)。又は編組織の異なる編
地片がコース方向に併置され、且つ弾性力を付与するた
めに複数種類の弾性糸を用いた経編地が知られている
(特開平7−300749号公報、実願昭63−111
96)。
【0003】近年、衣料品の高機能性の追求が一層高ま
り、衣料品用の生地に対して伸び特性、回復特性、弾性
力の向上が要望されると共に、衣服に縫製した際に、裾
部分の生地切断部のほつれ防止、まくれ上り防止等の平
面性向上が要望されると共に、衣服にした場合、特にフ
ァンデーション等の肌に密着する衣服において優れた弾
性力が要望されてきている。従来これらの要望に対応す
るために、複数本のスパンデックス糸を用いて優れた伸
び特性、回復特性および弾性力を発揮させる方法、縫製
技術によって衣服の裾部分の生地切断部のほつれを防止
する方法、抜き糸構造をウエール方向に設けることによ
り、ほつれのない縁部を有する2枚の経編地を得る方
法、薄いテープを使用することによって平面性を改良す
る方法等が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の従来公知の改良
方法では、現在要求されている衣服に対する品質向上を
充足することができない。特に弾性力に関しては、従来
弾性糸は経編地の生地組織に挿入によって配置されてい
るので、高度の弾性力を付与することはできるが、弾性
糸を挿入するために非弾性糸を用いて生地組織を形成し
ておかなくてはならず、そのために得られた経編地が厚
くなるという問題点を有し、その結果ソフトな弾性を有
し且つ軽量な経編地を必要とするという最近の傾向を充
足することができない。又縫製によって衣服の裾部分の
ほつれを防止したり、薄いテープを用いて平面性を改良
しようとすると、衣服のその部分にどうしても凹凸が発
生し、特にその衣服がファンデーションである場合には
ファンデーションの上に着用する衣服(例えばパンツや
スカート)の表面にその凹凸が他人が認められる程度に
ひびいて、婦人層に嫌われることになる。
【0005】本発明は衣服用に用いられる従来公知の弾
性経編地の有する問題点を解消して、衣服の主要部に用
いられる部分に薄地で且つソフトな弾性を与えることが
でき、その両側のいずれか一方または両方の区域あるい
は主要部の所望の区域に強い弾性を与えることのできる
弾性経編地を提供することを目的とする。本発明はさら
にかかる弾性経編地を効率良く製造するのに役立つ複合
弾性経編地を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は少くとも
1種類の非弾性糸と第1弾性糸を用いて編成され、実質
的に全てのコース及びウエールにおいて非弾性糸及び第
1弾性糸がニットしている編地片Aと、少くとも2種類
の非弾性糸と第2弾性糸を用いて編成され、実質的に全
てのコースおよびウエールにおいて非弾性糸はニットす
るが、第2弾性糸は挿入されている編地片Bから成り、
前記編地片Aのコース方向両側の少くとも片側に前記編
地片Bが接続している異なる弾性力を有する複数の編地
片から成る弾性経編地によって達成される。上記本発明
の弾性経編地は経編機で編成される。その際得られる弾
性経編地のコース方向両端すなわち耳の部分は非弾性糸
及び第2弾性糸で編成されているので糸のほつれがな
く、そこでその両端の少くとも一方を衣服の端として用
いる。しかし衣服の長さは通常例えば30〜50cm程度
であり、経編機の筬幅は通常1m以上であるので、本発
明の弾性経編地を1枚だけで経編機で編成するのは効率
が悪くコスト高となる。そこで本発明の弾性経編地の複
数枚をコース方向で隣接して配置し、隣接する弾性経編
地を抜き糸構成Cで接続して複合弾性経編地を編成し、
弾性経編地を衣服として用いる際には、抜き糸構造の部
分から抜き糸を引抜くことにより所望の枚数の弾性経編
地を得るようにすると好ましい。この場合隣接する複数
の弾性経編地の間で編成組織が同一である場合、編成上
の支障を生じない限り、編地片Aおよび編地片Bのコー
ス方向の幅や糸使いを任意に変更してもよい。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の弾性経編地において、ニ
ットするとはオープンループまたはクローズドループを
作ることを意味し、挿入とはオープンループまたはクロ
ーズドループを形成させずに糸を配置することを意味す
る。挿入糸は組織内で連続して挿入されていても良い
し、部分的に組織から(表面または裏面に)浮かせて配
置してもよい。編地片Aと編地片Bの組合せは得られた
弾性経編地が用いられる衣服の要求性能に応じて任意に
選定すればよい。例えば請求項2〜4に記載のように、
(編地片A)+(編地片B)、(編地片B)+(編地片
A)+(編地片B′)、(編地片B)+〔(編地片A)
+(編地片B″)+(編地片A′)〕+(編地片B′)
のような任意の組合せを用いることができ、さらにこれ
らと異なる組合せでもよい。1番目の例は片側に弾性力
の強い部分を有する弾性経編地、2番目の例は両側に弾
性力の強い部分を有する弾性経編地、最後の例は主要部
を構成する編地片A内に例えば着用者のウエストに相当
する部分に対応して弾性力の強い編地片B″を配置した
例である。編地片Aと編地片Bのコース方向の幅は目的
とする衣服の要求サイズ及び要求性能に応じて選定すれ
ばよい。
【0008】抜き構造Cは隣接する編地片の端部分を構
成する糸同志を抜き糸を用いてくさり編みで接続して構
成すればよい。くさり編みで抜き糸構造Cを形成すれ
ば、抜き糸は容易に抜くことができて、両側の編地片を
分離することができる。抜き構造Cの両側が編地片Bで
ある場合には抜き糸が両側の編地片Bの第2弾性糸に交
互にニットするようにくさり編みで配置されていると、
抜き糸を引抜いた時に編地片Bの端部が第2弾性糸で引
締められて綺麗な外観を呈することになるのでより好ま
しい。
【0009】非弾性糸としてはポリアミド繊維、ポリエ
ステル繊維、ポリアクリル繊維等の合成繊維マルチフィ
ラメント、ビスコースレーヨン、キュプラアンモニーム
レーヨン等の再生繊維マルチフィラメント、あるいは綿
糸または各種合成繊維短繊維と綿繊維との混紡糸が広く
用いられる。糸の太さはマルチフィラメントの場合で1
0d〜70d、紡績糸の場合で綿番手30/1〜80/
1が好ましく用いられる。弾性糸としては乾式、溶融方
式、湿式等で作られる各種弾性糸、ポリエーテルエステ
ル弾性糸を用いることができる。弾性糸を用いた経編地
をソフトで軽量にするためには、特に共重合のソフトセ
グメントを有するソフトタイプの弾性糸、熱セット性の
大きい高セットタイプのポリウレタン弾性糸、ポリウレ
タン部のみからなるポリウレタン弾性糸が好んで用いら
れる。用いられる弾性糸の太さは編地片Aの場合と編地
片Bの場合で太さを変え、編地片の弾性力を変える必要
がある。すなわち弾性糸としてポリウレタン弾性糸を用
いる場合に、編地片A用の第1弾性糸としては10〜1
40dの範囲の弾性糸を用い、編地片B用の第2弾性糸
としては70d〜2240dの範囲の弾性糸を、常に第
2弾性糸の方の太さを大きく選定して組合せるとよい。
このようにより太い第2弾性糸を挿入組織で用いて編地
片Bを形成させれば、衣服の裾部として用いた場合にま
くれ上がりを防止し、平面性を向上させるのに役立ち、
同時に弾性力を強くすることができる。又編地片Bを弾
性経編地の主要部である編地片Aの中の所定部分、例え
ば衣服のウエスト部分に使用されることになる部分にウ
エール方向に沿って配置すれば衣服にして使用する場合
にウエスト部分の弾性力を強くすることができるので好
ましい。
【0010】本発明の弾性経編地は、非弾性糸と第1弾
性糸とでニットされた編地片Aと、少くとも2種類の非
弾性糸と第2弾性糸を用いて編成され、実質的に全ての
コースおよびウエールにおいて非弾性糸はニットする
が、第2弾性糸は挿入されている編地Bの組合せによっ
て構成されている。編地片Aでは非弾性糸と第1弾性糸
の組合せがニットによって形成されているので、得られ
た編地片Aの伸度や弾性力を高く維持するためにハーフ
ツーウェイトリトリコット組織を用いるとよい。たゞし
用いる用途によって任意の組織を用いることができる。
編地片Bでは第2弾性糸は挿入で配置されるので、地組
織形成のために非弾性糸は2種類用いることが必要とな
る。地組織としては原則として用途に応じて任意の組織
を用いることができる。
【0011】本発明の弾性経編地の編成に使用できる経
編機としては、例えば無地トリコット機、無地ラッセル
機、ジャカードトリコット機、ジャカードラッセル機等
から選ばれた、用途に合致したものを用いることができ
る。なお編成時に用いられる筬の枚数は特に限定され
ず、用途に応じて任意の枚数を使用すればよい。
【0012】経編機を用いて得られた本発明の弾性経編
地また複合弾性経編地は公知の弾性経編地の染色整理処
理に準ずる方法で染色整理される。すなわち編下ろされ
た経編地の生機を、温風または温水中でリラックス後、
180℃から200℃の範囲の乾熱または130℃以下
の熱水でプレセットし、生機を安定化させる。液流染色
機、ビーム染色機または気流染色機を用いて染色し、水
染や風合い調整等の後処理後、最終的には160℃〜1
90℃で乾熱セットする。弾性経編地はそのまゝ、複合
弾性経編地では抜き糸を抜いて複数枚の弾性経編地に
し、縫製に供せられる。
【0013】本発明の弾性経編地は少くともその一端に
弾性力が優れ、且つ裾部分のまくれ上りが防止されて平
面性が向上している編地片Bを有するのでショーツ、ガ
ードル等のインナーウェア、シャツ等のアウトウェア、
レオタード、水着等のスポーツ衣料に用いることができ
る。
【0014】
【実施例】以下本発明の弾性経編地および複合弾性経編
地の一例を示す添付図面を参照して本発明を以下詳述す
る。実施例1 図1に本発明の弾性経編地の実施例1の組織図を示す。
図1において、縦方向にコース番号(1)〜(7)を示
し、横方向にウエール番号(1)〜(13)を示した。
Aで示す部分が編地片Aであり、編地片Aの両側に編地
片Bが接続して設けられている。編地片A及び編地片B
のそれぞれのウエール数は目的とする弾性経編地の用途
によって適宜選定されるものであり、図1のウエール数
は編組織の説明のための一例と解すべきであり、図1の
コース数も説明上の一例にしかすぎない。又編地片Bの
両側の組織の図示は省略しているが当業者が容易に理解
できるようにそれぞれの耳部分の組織で形成されてい
る。図1の下方に糸通し図を示す。たゞしこの糸通し図
は経編地の組織を示す図面の慣習によって、組織図と一
体に解すべきものであり、縦方向の短線で示す位置で、
経編機に供給される糸の位置と糸の種類が示されてい
る。
【0015】図1中参照番号1〜13を付し、細い実線
で示す糸が弾性経編地の全幅に亘って筬L−1によって
供給され、編地片A及び編地片Bでニットで編成される
非弾性糸(以下第1非弾性糸と称す)である。参照番号
21〜26を付し、一点鎖線で示す糸が筬L−3によっ
て供給され、第1非弾性糸と共にニットして編地片Aを
編成する第1弾性糸である。参照番号31〜34,35
〜37を付し、破線で示す糸が筬L−2によって供給さ
れ、第1非弾性糸と共にニットして編地Bを編成する非
弾性糸(以下第2非弾性糸と称す)である。参照番号5
2〜54,55〜58を付し、太い実線で示す糸が筬L
−4によって供給され、第1非弾性糸と第2非弾性糸と
によってニットによって編成された編地片Bの地組織に
挿入されている第2弾性糸である。
【0016】図1で示す弾性経編地で経編地片Aは第1
非弾性糸5〜10、第1弾性糸21〜26を用いてハー
フ組織で編成される。第1非弾性糸としてはポリアミド
異型断面マルチフィラメント50d/17f、第1弾性
糸としては40dの弾性糸(旭化成工業(株)製、登録
商標ロイカS−804タイプ)が用いられる。その編成
は第1非弾性糸8と第1弾性糸25で示すと、第1非弾
性糸8は筬L−1によってコース(1)においてウエー
ル(8)の左側から編針に供給されてニットし、2ウエ
ール分左側に振られてコース(2)でウエール(6)の
編針でニットし、次いで2ウエール分右側に振られてコ
ース(3)でウエール(8)の編針でニットし、この編
成を繰返してコース(7)ではウエール(8)の編針で
ニットする。第1弾性糸25は筬L−3によってコース
(1)においてコース(8)の右側から編針に供給され
てニットし、1ウエール分右側に振られてコース(2)
でウエール(9)の編針でニットし、次いで1ウエール
分左側に振られてコース(3)でウエール(8)の編針
でニットし、この編成を繰返してコース(7)ではウエ
ール(8)の編針でニットする。このように経編地片A
は第1非弾性糸と第1弾性糸で互いにニットする組織で
編成されているので薄地で且つ弾性力を有する経編地片
となる。
【0017】経編地片Bは図1の左側の経編地片Bで示
すように筬L−1で供給される第1非弾性糸1〜4と筬
L−2で供給される第2非弾性糸31〜34と筬L−4
で供給される第2弾性糸52〜54で編成される。第2
非弾性糸としては第1非弾性糸と同一の糸、すなわちポ
リアミド異型断面マルチフィラメント50d/17f、
第2弾性糸として210dの弾性糸(旭化成工業(株)
製、登録商標ロイカC−701タイプ)が用いられる。
その編成を第1非弾性糸3、第2非弾性糸33及び第2
弾性糸53で示すと、第1非弾性糸3は筬L−1によっ
てコース(1)においてウエール(3)の左側から編針
に供給されてニットし、2ウエール分左側に振られてコ
ース(2)でウエール(1)の編針でニットし、次いで
2ウエール分右側に振られてコース(3)でウエール
(3)の編針でニットし、この編成を繰返してコース
(7)ではウエール(3)の編針でニットする。第2非
弾性糸33は筬L−2によってコース(1)においてウ
エール(2)の右側から編針に供給されてニットし、1
ウエール分右側に振られてコース(2)でウエール
(3)の編針でニットし、次いで1ウエール分左側に振
られてコース(3)でウエール(2)の編針でニット
し、この編成を繰返してコース(7)ではウエール
(2)の編針でニットする。第2弾性糸53は筬L−4
によってコース(1)においてウエール(2)の左側か
ら供給され、コース(2)でウエール(3)の右側に振
られ、コース(3)でウエール(2)の左側に振られ、
順次同様の挿入組織でコース(7)においてウエール
(2)の編針の左側に達する。前述のように第2弾性糸
には第1弾性糸より太い糸が用いられているので編地片
Bの部分では弾性力が高い。
【0018】得られた生機を、温水60℃でスラックス
処理した後、180℃の乾熱セッターでセットし、次い
で液流染色機で染色した。得られた染色布に市販のソナ
ー及び帯電防止剤を付与した後160℃の乾熱セッター
でヒートセットした。得られた弾性経編地は下記に示す
物性値を有し、且つ編地片Aの部分は十分な伸度と回復
性を有し、シャツの見頃に用いるのに適した性能を有
し、編地片Bはシャツの裾部分又はウエスト部分を形成
するのに充分な弾性力および伸度を有していた。 編地片A 編地片B 生地伸度(経) 190% 140% 生地パワー(経) 95g 155g カール性 80% 95% カール角度 120度 30度 伸度:1インチ幅の生地を引っ張り試験機に、把握間隔
10cmで把握し、2.25kgの応力をかけたときの生地
の伸びを言う。 パワー:1インチ幅の生地を同上の引っ張り試験機で、
80%の伸度まで往復3回伸縮させ、その3回目の復の
50%時の応力を言う。 カール性:10cm* 10cmの正方形に生地を切り取り、
20度C65%RHの環境に16時間放置した後、上面
からの投影した長さをacmとする。 カール性=(a/10)* 100 またカールした端における接線が、水平面となす角度を
カール角度と称する。
【0019】実施例2 図2に本発明の弾性経編地の実施例2の組織図を示す。
図2においても図1と同様にコース番号(1)〜
(7)、ウエール番号(1)〜(17)を付し、同時に
糸通し図を付した。又図2は編地片Cの説明を主の目的
とするものであり、図2で示す弾性経編地、より詳しく
は複合弾性経編地は図2で示す編地片A1 が所定のウエ
ール数編成され、さらにその右側に編地片B1が接続
し、一方図2で示す編地片B2 が所定のウエール数編成
され、さらにその左側にA1 に相当する所定のウエール
数の編地片A2 、編地片A2 に接続して編地片B2 が配
置されているものである。すなわち実施例2の複合弾性
経編地は左側から、編地片B2 、編地片A2 、編地片B
2 、編地片C(抜き糸構造)、編地片B1 、編地片
1 、編地片B1 とウエール方向に連続した編地であ
る。図2の糸通し図で示すように、ポリアミド異型断面
マルチフィラメント50d/17fである第1非弾性糸
1〜11(細い実線)は筬L−2によって供給されて抜
き糸構成の編地片Cを除いて全部のウエールでアトラス
編みでニットされる。同様にポリアミド異型断面マルチ
フィラメント50d/17fである第2非弾性糸31〜
40(破線)は筬L−1によって供給され第1弾性糸と
共に編地片B 1 ,B2 を編成するためくさり編みでニッ
トする。糸70はポリアミドマルチフィラメントの加工
糸70d/2であり、くさり編みを編成する。なお糸7
0は2重線で示されているが他の糸との識別のためであ
り、1本の糸である。第1弾性糸21〜23(一点鎖
線)は編地片Aを第1非弾性糸と共にニットするための
糸であって40dの弾性(旭化成工業(株)製、登録商
標ロイカS−804タイプ)が用いられて筬L−3から
供給される。第2弾性糸(太線)51〜60は編地片B
で挿入されて用いられる210dの弾性糸(旭化成工業
(株)製、登録商標ロイカC−701タイプ)であっ
て、筬L−4から供給される。
【0020】図2で示すように抜き糸70は第2非弾性
糸31〜40と同一筬、すなわち筬L−1によって供給
される。このウエール(4)に配置されたくさり編みの
抜き糸70に対して第2弾性糸53がコース(3)でニ
ットし、第2弾性糸54がコース(5)でニットし、そ
の結果、編地片B1 と編地片B2 とが連続することにな
る。逆に編地片B1 と編地片B2 間は極く少い地点でく
さり編みによって連続されているので、くさり編みの糸
70を引抜けば編地片B1 と編地片B2 間の接合は容易
に除去され、2枚の本発明の弾性経編地が得られること
になる。又抜き糸70にニットする糸が第2弾性糸であ
るので抜き糸70が除去された後に第2弾性糸は自らの
弾性復帰力によって編地片B1 ,B2 中に戻るので編地
片B1 ,B2 の端部は平滑となる。又既に述べたように
編地片Aの非弾性糸と編地片Bの片方の非弾性糸が同一
の筬(この場合は筬L−2)で供給され、且つ編地片B
のもう一方の非弾性糸と抜き糸が同一の筬(この場合は
筬L−1)で供給されるようにしているので、本発明の
複合弾性布帛は4枚筬の経編機で編成できることにな
る。
【0021】実施例2の複合弾性編地を実施例1と同様
に染色整理して仕上布を得、抜き糸を抜いて2枚の弾性
経編地を得た。得られた弾性経編地の物性値を実施例1
と同様に測定し、得られた結果を下記に示す。 編地片A 編地片B 生地伸度(経) 190% 140% 生地パワー(経) 95g 155g カール性 80% 95% カール角度 120度 30度
【0022】〔比較例1〕第1非弾性糸ポリアミドマル
チフィラメント40d/13f、第1弾性糸として弾性
糸40d(旭化成工業(株)製、登録商標S−804タ
イプ)を用いて実施例1(図1)の編地片Aのみを編成
し、染色仕上してインナーウェアのガードルに用いてみ
た。裾まくれが大きく実用性が欠けていた。得られた経
編地の物性値を下記に示す。
【0023】〔比較例2〕実施例1の複合経編地のサン
プルを編地片Bの部分を裁断してガードルの裾部分に用
いた。切断端部からナイロンループが突出すると共に挿
入した第2弾性糸がほつれ、到底商品価値のあるものに
ならず、強いて用いるのであれば裾部分にレース等を配
置することが必要であった。
【0024】
【発明の効果】本発明の弾性経編地は前述のように構成
されているので、主要部では薄地で且つソフトな弾性を
与えることができ、端部では高い弾性力を与えることが
できると共に裾まくれや平面性の改良を達成することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の弾性経編地の組織図であ
る。
【図2】本発明の実施例2の弾性経編地の組織図であ
る。
【符号の説明】
1〜13…第1非弾性糸 21〜26…第1弾性糸 31〜40…第2非弾性糸 51〜60…第2弾性糸
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Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少くとも1種類の非弾性糸と第1弾性糸
    を用いて編成され、実質的に全てのコース及びウエール
    において非弾性糸及び第1弾性糸がニットしている編地
    片Aと、少くとも2種類の非弾性糸と第2弾性糸を用い
    て編成され、実質的に全てのコースおよびウエールにお
    いて非弾性糸はニットするが、第2弾性糸は挿入されて
    いる編地片Bから成り、前記編地片Aのコース方向両側
    の少くとも片側に前記編地片Bが接続している異なる弾
    性力を有する複数の編地片から成る弾性経編地。
  2. 【請求項2】 前記編地片Aのコース方向両側の何れか
    1方側に前記編地片Bが接続していることを特徴とする
    請求項1記載の弾性経編地。
  3. 【請求項3】 前記編地片Aのコース方向両側に前記編
    地片Bが接続していることを特徴とする請求項1記載の
    弾性経編地。
  4. 【請求項4】 所定の幅を有する編地片Bが編地片A内
    の所定位置にウエール方向に沿って少くとも1個、編地
    片Aに接続してさらに設けられていることを特徴とする
    請求項1記載の弾性経編地。
  5. 【請求項5】 編地片Bに用いられる第2弾性糸が編地
    片Aに用いられる第1弾性糸より太いことを特徴とする
    請求項1記載の弾性経編地。
  6. 【請求項6】 第1弾性糸として10d〜140dのポ
    リウレタン弾性糸を用い、第2弾性糸として70d〜2
    240dのポリウレタン弾性糸を用い、その際第2弾性
    糸として第1弾性糸より太い糸を用いることを特徴とす
    る請求項5に記載の弾性経編地。
  7. 【請求項7】 編地片Aが1種類の非弾性糸と第1弾性
    糸で編成されており、編地片Bが異なる編組織を形成す
    る2種類の非弾性糸と第2弾性糸で編成されていること
    を特徴とする請求項1記載の弾性経編地。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の異なる弾性力を有する複
    数の編地片から成る弾性経編地の複数枚がコース方向で
    隣接して配置され、隣接する弾性経編地が抜き糸構造C
    によって接続されていることを特徴とする複合弾性経編
    地。
  9. 【請求項9】 複合弾性経編地の抜き糸構造が隣接する
    弾性経編地の一方の弾性経編地の編地片Bの縁部の第2
    弾性糸を、対向する他方の弾性経編地の編地片Bの縁部
    の第2弾性糸に、くさり編みの非弾性糸でニットするこ
    とによって形成されることを特徴とする請求項8記載の
    複合弾性経編地。
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