JP2000303189A - 耐剥離ポリオレフィン被覆鋼材 - Google Patents
耐剥離ポリオレフィン被覆鋼材Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 端部のあるポリオレフィン被覆鋼材におい
て、実使用環境における端部剥離の問題に対して、下地
処理とプライマーを組み合わせることで、耐剥離性を持
ち、より信頼性の高い防食被覆を提供する。 【解決手段】 下地処理を行った鋼材1の表面に、シリ
カ微粒子を含有するクロメート処理2を行った後、エポ
キシ樹脂プライマー層3、変性ポリオレフィン樹脂層
4、ポリオレフィン樹脂層5を順次積層した重防食ポリ
オレフィン被覆鋼材において、シリカ微粒子を含むクロ
メート処理層の平均断面膜厚が0.5〜6μmで、且つ
プライマーの主剤に70wt%以上のビスフェノールF型
エポキシ樹脂、硬化剤にイミダゾール化合物とジシアン
ジアミドを併用し、全体積に対して3〜30 vol%の無
機顔料を含有するエポキシ樹脂をプライマーとして使用
する。
て、実使用環境における端部剥離の問題に対して、下地
処理とプライマーを組み合わせることで、耐剥離性を持
ち、より信頼性の高い防食被覆を提供する。 【解決手段】 下地処理を行った鋼材1の表面に、シリ
カ微粒子を含有するクロメート処理2を行った後、エポ
キシ樹脂プライマー層3、変性ポリオレフィン樹脂層
4、ポリオレフィン樹脂層5を順次積層した重防食ポリ
オレフィン被覆鋼材において、シリカ微粒子を含むクロ
メート処理層の平均断面膜厚が0.5〜6μmで、且つ
プライマーの主剤に70wt%以上のビスフェノールF型
エポキシ樹脂、硬化剤にイミダゾール化合物とジシアン
ジアミドを併用し、全体積に対して3〜30 vol%の無
機顔料を含有するエポキシ樹脂をプライマーとして使用
する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、港湾・河川の桟橋
や護岸などの激しい腐食環境のために外面防食が必要と
される場合に、長期の防食性を確保するポリオレフィン
重防食被覆鋼材に関し、特に、下地処理及びプライマー
処理により激しい腐食環境においても未被覆部からの腐
食進行が少なく、長期の防食性に優れる重防食ポリオレ
フィン被覆鋼材に関する。
や護岸などの激しい腐食環境のために外面防食が必要と
される場合に、長期の防食性を確保するポリオレフィン
重防食被覆鋼材に関し、特に、下地処理及びプライマー
処理により激しい腐食環境においても未被覆部からの腐
食進行が少なく、長期の防食性に優れる重防食ポリオレ
フィン被覆鋼材に関する。
【0002】
【従来の技術】外面防食が必要とされる鋼材において数
十年に及ぶ長期耐久性が必要とされる場合、電気絶縁
性、耐薬品性等の種々の防食性に優れ、安価な樹脂であ
るポリオレフィン樹脂を被覆材とした重防食被覆鋼材が
製造されている。ポリオレフィン被覆鋼材はそのプライ
マー及び下地処理によって2次性能が大きく変化する。
例えば、クロメート処理をしない場合、特開平9−13
1831号公報ではプライマーとしてビスフェノールF
型エポキシ樹脂、硬化剤としてジシアンジアミド、イミ
ダゾール系化合物を用い、ストロンチウムクロメートを
特定の割合で用いると2次密着性や陰極剥離性が向上す
るとの報告がある。また、特公平6−000388号公
報はクロメート処理を行い、プライマー成分にフェノー
ルノボラック型のグリシジルエーテル単独、あるいは、
該フェノールノボラック型のグリシジルエーテルにビス
フェノールA、AD、又は、Fのグリシジルエーテルの
単独又は、2種以上を混合したエポキシ樹脂に、硬化剤
としてジシアンジアミド、イミダゾール系化合物を用い
て、無機顔料を添加すると、長期の熱塩水浸漬、高温陰
極剥離性に優れた性能を示すとの報告がある。
十年に及ぶ長期耐久性が必要とされる場合、電気絶縁
性、耐薬品性等の種々の防食性に優れ、安価な樹脂であ
るポリオレフィン樹脂を被覆材とした重防食被覆鋼材が
製造されている。ポリオレフィン被覆鋼材はそのプライ
マー及び下地処理によって2次性能が大きく変化する。
例えば、クロメート処理をしない場合、特開平9−13
1831号公報ではプライマーとしてビスフェノールF
型エポキシ樹脂、硬化剤としてジシアンジアミド、イミ
ダゾール系化合物を用い、ストロンチウムクロメートを
特定の割合で用いると2次密着性や陰極剥離性が向上す
るとの報告がある。また、特公平6−000388号公
報はクロメート処理を行い、プライマー成分にフェノー
ルノボラック型のグリシジルエーテル単独、あるいは、
該フェノールノボラック型のグリシジルエーテルにビス
フェノールA、AD、又は、Fのグリシジルエーテルの
単独又は、2種以上を混合したエポキシ樹脂に、硬化剤
としてジシアンジアミド、イミダゾール系化合物を用い
て、無機顔料を添加すると、長期の熱塩水浸漬、高温陰
極剥離性に優れた性能を示すとの報告がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ポリオレフィン被覆は
鋼材を腐食環境から遮蔽する効果が極めて高く、防食性
に優れる。一方、ポリオレフィン樹脂は熱溶融性樹脂で
内部応力も残存するため、鋼管等では問題とならない
が、鋼矢板等の被覆では端部からの剥離が問題となる。
ポリオレフィン被覆鋼材における剥離進展の評価は陰極
剥離試験に代表されるようにパイプラインを想定した高
温環境での性能を追求したものが殆どである。この進展
速度は鋼材の下地処理に大きく左右され、下地処理が重
要である。ところが、高温と常温では樹脂の特性や剥離
現象も大きく変化することもあり、高温の性能に優れる
ものが常温の性能にも優れるわけではない。このため、
パイプラインの高温環境を想定した下地処理を海洋環境
等に使用する鋼矢板等に適用しても、実際に使用される
常温〜40℃の温度領域では耐剥離性が十分ではなかっ
た。
鋼材を腐食環境から遮蔽する効果が極めて高く、防食性
に優れる。一方、ポリオレフィン樹脂は熱溶融性樹脂で
内部応力も残存するため、鋼管等では問題とならない
が、鋼矢板等の被覆では端部からの剥離が問題となる。
ポリオレフィン被覆鋼材における剥離進展の評価は陰極
剥離試験に代表されるようにパイプラインを想定した高
温環境での性能を追求したものが殆どである。この進展
速度は鋼材の下地処理に大きく左右され、下地処理が重
要である。ところが、高温と常温では樹脂の特性や剥離
現象も大きく変化することもあり、高温の性能に優れる
ものが常温の性能にも優れるわけではない。このため、
パイプラインの高温環境を想定した下地処理を海洋環境
等に使用する鋼矢板等に適用しても、実際に使用される
常温〜40℃の温度領域では耐剥離性が十分ではなかっ
た。
【0004】端部が存在するポリオレフィン被覆鋼材の
代表として鋼矢板がある。鋼矢板では外面全面に被覆を
行われることは希で、腐食の激しい干満帯領域を中心と
した数mの範囲のみに重防食が実施される。このため、
被覆下端部は鋼材が露出する。また、嵌合部分には、ポ
リオレフィン被覆を行うことが困難なために、やはり端
部が存在する。このように、ポリオレフィン被覆鋼矢板
は腐食環境の激しい領域において端部をもつため、耐久
性維持のために、端部剥離に対してより信頼性のある下
地処理が要求されている。
代表として鋼矢板がある。鋼矢板では外面全面に被覆を
行われることは希で、腐食の激しい干満帯領域を中心と
した数mの範囲のみに重防食が実施される。このため、
被覆下端部は鋼材が露出する。また、嵌合部分には、ポ
リオレフィン被覆を行うことが困難なために、やはり端
部が存在する。このように、ポリオレフィン被覆鋼矢板
は腐食環境の激しい領域において端部をもつため、耐久
性維持のために、端部剥離に対してより信頼性のある下
地処理が要求されている。
【0005】本発明は、端部のあるポリオレフィン被覆
鋼材において、実使用環境における端部剥離の問題に対
して、下地処理とプライマーを組み合わせることで、よ
り信頼性の高い防食被覆鋼材を提供するものである。
鋼材において、実使用環境における端部剥離の問題に対
して、下地処理とプライマーを組み合わせることで、よ
り信頼性の高い防食被覆鋼材を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の問
題を解決する手段として、図1の断面図に示すが如く、
下地処理を行った鋼材1の表面に、シリカ微粒子を含有
するクロメート処理2を行った後、エポキシ樹脂プライ
マー層3、変性ポリオレフィン樹脂層4、ポリオレフィ
ン樹脂層5を順次積層した重防食ポリオレフィン被覆鋼
材において、シリカ微粒子を含むクロメート処理層の平
均断面膜厚が0.5〜6μmで、且つプライマーの主剤
に70wt%以上のビスフェノールF型エポキシ樹脂、硬
化剤にイミダゾール化合物とジシアンジアミドを併用
し、全体積に対して3〜30 vol%の無機顔料を含有す
るエポキシ樹脂をプライマーとして使用することで耐剥
離性に優れたポリオレフィン被覆鋼材を発明した。
題を解決する手段として、図1の断面図に示すが如く、
下地処理を行った鋼材1の表面に、シリカ微粒子を含有
するクロメート処理2を行った後、エポキシ樹脂プライ
マー層3、変性ポリオレフィン樹脂層4、ポリオレフィ
ン樹脂層5を順次積層した重防食ポリオレフィン被覆鋼
材において、シリカ微粒子を含むクロメート処理層の平
均断面膜厚が0.5〜6μmで、且つプライマーの主剤
に70wt%以上のビスフェノールF型エポキシ樹脂、硬
化剤にイミダゾール化合物とジシアンジアミドを併用
し、全体積に対して3〜30 vol%の無機顔料を含有す
るエポキシ樹脂をプライマーとして使用することで耐剥
離性に優れたポリオレフィン被覆鋼材を発明した。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明につき詳細に説明を
行なう。本発明に使用する鋼材とは、炭素鋼あるいは、
ステンレス鋼、チタン合金鋼等の合金鋼である。炭素鋼
の表面に亜鉛、アルミニウム、ニッケル、錫、銅などの
メッキ、あるいはこれらを主成分とした合金メッキを施
した鋼材でもよい。これらの鋼材はその表面上のスケー
ル、汚染物等を除去するため、アルカリ脱脂、酸洗、サ
ンドブラスト処理、グリッドブラスト処理、ショットブ
ラスト処理等のいずれかの下地処理を必ず行なう。
行なう。本発明に使用する鋼材とは、炭素鋼あるいは、
ステンレス鋼、チタン合金鋼等の合金鋼である。炭素鋼
の表面に亜鉛、アルミニウム、ニッケル、錫、銅などの
メッキ、あるいはこれらを主成分とした合金メッキを施
した鋼材でもよい。これらの鋼材はその表面上のスケー
ル、汚染物等を除去するため、アルカリ脱脂、酸洗、サ
ンドブラスト処理、グリッドブラスト処理、ショットブ
ラスト処理等のいずれかの下地処理を必ず行なう。
【0008】次に、本発明で使用するクロメート処理に
ついて説明する。本発明で使用するクロメート処理剤
は、蒸留水に無水クロム酸(CrO3 )を溶解した水溶
液を有機系還元剤で部分的に還元し、6価のクロムイオ
ンと3価のクロムイオンを混在させ、かつシリカ系微粒
子を混合したものであれば良い。シリカ系微粒子として
は乾式法により合成したものを用いる。例えば日本アエ
ロジル社製のAEROSIL 130、AEROSIL
200、AEROSIL200V、AEROSIL
200CF、AEROSIL 200FAD、AERO
SIL 300、AEROSIL 300CF、AER
OSIL 380、AEROSIL OX50、AER
OSIL TT600、AEROSIL MOX等のシ
リカ微粒子である。シリカ微粒子の添加量としては全ク
ロム添加量に対して0.7〜4.0の範囲で添加する。
また6価から3価クロムへの還元率は全クロムに対して
20〜65%の範囲が望ましい。さらに必要に応じてリ
ン酸、あるいはシランカップリング剤等を反応前、ある
いは反応後に添加しても良い。これらの添加剤、あるい
はクロム還元比は一般にはその性能に大きな影響を与え
るが後述のプライマーとの組み合わせることで、これら
の影響は小さくなる。また、クロメート処理剤は皮膜の
乾燥時の収縮が大きく、膜厚が6μmを越えると鋼材か
ら剥離しやすいため、その断面の平均膜厚は0.5〜
6.0μmの範囲であると密着性に優れる。
ついて説明する。本発明で使用するクロメート処理剤
は、蒸留水に無水クロム酸(CrO3 )を溶解した水溶
液を有機系還元剤で部分的に還元し、6価のクロムイオ
ンと3価のクロムイオンを混在させ、かつシリカ系微粒
子を混合したものであれば良い。シリカ系微粒子として
は乾式法により合成したものを用いる。例えば日本アエ
ロジル社製のAEROSIL 130、AEROSIL
200、AEROSIL200V、AEROSIL
200CF、AEROSIL 200FAD、AERO
SIL 300、AEROSIL 300CF、AER
OSIL 380、AEROSIL OX50、AER
OSIL TT600、AEROSIL MOX等のシ
リカ微粒子である。シリカ微粒子の添加量としては全ク
ロム添加量に対して0.7〜4.0の範囲で添加する。
また6価から3価クロムへの還元率は全クロムに対して
20〜65%の範囲が望ましい。さらに必要に応じてリ
ン酸、あるいはシランカップリング剤等を反応前、ある
いは反応後に添加しても良い。これらの添加剤、あるい
はクロム還元比は一般にはその性能に大きな影響を与え
るが後述のプライマーとの組み合わせることで、これら
の影響は小さくなる。また、クロメート処理剤は皮膜の
乾燥時の収縮が大きく、膜厚が6μmを越えると鋼材か
ら剥離しやすいため、その断面の平均膜厚は0.5〜
6.0μmの範囲であると密着性に優れる。
【0009】次に用いるエポキシ樹脂プライマーについ
て説明する。本発明のポリオレフィン被覆鋼材に使用す
るプライマーは、エポキシ樹脂、硬化剤と無機顔料を主
成分としたものである。エポキシ樹脂は、一般にはビス
フェノールA型の樹脂が使用される。エポキシの樹脂特
性はガラス転移温度の高いものが優れるため、高温の特
性が要求される場合には特にガラス転移温度を高める目
的で、多官能性のフェノールノボラックやハロゲン化樹
脂が用いられる。しかしながら、高いガラス転移温度は
低温(常温)の場合には必ずしも適正ではない。また、
被膜の特性は硬化剤の種類や、添加する顔料によっても
大きく変化する。ビスフェノールF型のエポキシ樹脂は
一般のビスフェノールA型のエポキシ樹脂と比較してガ
ラス転移温度は低下するが、クロメート処理と組み合わ
せた場合に、クロメート乾燥皮膜がポーラスな表面を持
つために、流れ込みの要素を考えると接着性が向上す
る。このため、本発明で使用するエポキシ樹脂はビスフ
ェノールF型の樹脂を70wt%〜100wt%になるよう
に調整する。
て説明する。本発明のポリオレフィン被覆鋼材に使用す
るプライマーは、エポキシ樹脂、硬化剤と無機顔料を主
成分としたものである。エポキシ樹脂は、一般にはビス
フェノールA型の樹脂が使用される。エポキシの樹脂特
性はガラス転移温度の高いものが優れるため、高温の特
性が要求される場合には特にガラス転移温度を高める目
的で、多官能性のフェノールノボラックやハロゲン化樹
脂が用いられる。しかしながら、高いガラス転移温度は
低温(常温)の場合には必ずしも適正ではない。また、
被膜の特性は硬化剤の種類や、添加する顔料によっても
大きく変化する。ビスフェノールF型のエポキシ樹脂は
一般のビスフェノールA型のエポキシ樹脂と比較してガ
ラス転移温度は低下するが、クロメート処理と組み合わ
せた場合に、クロメート乾燥皮膜がポーラスな表面を持
つために、流れ込みの要素を考えると接着性が向上す
る。このため、本発明で使用するエポキシ樹脂はビスフ
ェノールF型の樹脂を70wt%〜100wt%になるよう
に調整する。
【0010】また、プライマーとして要求される特性に
低収縮性、低吸水率、耐薬品性等があるが、これらに対
しては硬化剤にイミダゾール化合物とジシアンジアミド
を併用し、全体積に対して3〜30 vol%の無機顔料を
添加することで特性が大きく改善される。硬化剤にイミ
ダゾール化合物を用いると耐水性のあるエポキシ樹脂の
硬化物が得られる。イミダゾール化合物はイミダゾール
の構造を持つものであれば良く、その種類によって反応
性と可使用時間が異なるため使用条件に合わせて用い
る。添加量の最適値は種類によって異なるが、硬化速度
から0.3重量部以上、硬化物の特性に影響を及ぼす影
響の少ない30重量部以下で用いる。一方、ジシアンジ
アミドは硬化速度の調整に用い、1〜10重量部の範囲
で添加すると密着性に優れる。無機顔料には、シリカ、
酸化チタン、ウォラストナイト、マイカ、タルク、カオ
リン、酸化クロム、硼酸亜鉛等を適宜用いる。適正な顔
料添加量範囲からはずれると、密着性が低下しやすい。
また、樹脂との濡れ性を良くするために、上記の顔料の
表面にシランカップリング処理を施してもよい。以上の
エポキシ樹脂を、前述のクロメート処理と組み合わせる
ことにより、耐剥離性において優れた性能を持つエポキ
シプライマー樹脂を提供することが出来る。
低収縮性、低吸水率、耐薬品性等があるが、これらに対
しては硬化剤にイミダゾール化合物とジシアンジアミド
を併用し、全体積に対して3〜30 vol%の無機顔料を
添加することで特性が大きく改善される。硬化剤にイミ
ダゾール化合物を用いると耐水性のあるエポキシ樹脂の
硬化物が得られる。イミダゾール化合物はイミダゾール
の構造を持つものであれば良く、その種類によって反応
性と可使用時間が異なるため使用条件に合わせて用い
る。添加量の最適値は種類によって異なるが、硬化速度
から0.3重量部以上、硬化物の特性に影響を及ぼす影
響の少ない30重量部以下で用いる。一方、ジシアンジ
アミドは硬化速度の調整に用い、1〜10重量部の範囲
で添加すると密着性に優れる。無機顔料には、シリカ、
酸化チタン、ウォラストナイト、マイカ、タルク、カオ
リン、酸化クロム、硼酸亜鉛等を適宜用いる。適正な顔
料添加量範囲からはずれると、密着性が低下しやすい。
また、樹脂との濡れ性を良くするために、上記の顔料の
表面にシランカップリング処理を施してもよい。以上の
エポキシ樹脂を、前述のクロメート処理と組み合わせる
ことにより、耐剥離性において優れた性能を持つエポキ
シプライマー樹脂を提供することが出来る。
【0011】本発明のポリオレフィン被覆で使用する変
性ポリオレフィン接着剤は、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ナイロンなどの公知のポリオレフィン、及び公知
のポリオレフィン共重合体樹脂を、マレイン酸、アクリ
ル酸、メタアクリル酸などの不飽和カルボン酸または、
その酸無水物で変性したもの、あるいは、その変性物を
ポリオレフィン樹脂で適宜希釈したもの等、従来公知の
変性ポリオレフィンである。
性ポリオレフィン接着剤は、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ナイロンなどの公知のポリオレフィン、及び公知
のポリオレフィン共重合体樹脂を、マレイン酸、アクリ
ル酸、メタアクリル酸などの不飽和カルボン酸または、
その酸無水物で変性したもの、あるいは、その変性物を
ポリオレフィン樹脂で適宜希釈したもの等、従来公知の
変性ポリオレフィンである。
【0012】本発明のポリオレフィン被覆鋼材で使用す
るポリオレフィン被覆とは、主成分として低密度ポリエ
チレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直
鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレンなどの従来公
知のポリオレフィン、及びエチレン−プロピレンブロッ
クまたはランダム共重合体、ポリアミド−プロピレンブ
ロック叉はランダム共重合体等公知のポリオレフィン共
重合体を含む樹脂である。上記のポリオレフィンに、電
子線照射等を施し、架橋を行なった架橋ポリオレフィン
を主成分としたものでも良い。他の成分としては、カー
ボンブラック又はその他の着色顔料、充填強化剤、酸化
防止剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系の耐候剤等
を添加することができる。
るポリオレフィン被覆とは、主成分として低密度ポリエ
チレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直
鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレンなどの従来公
知のポリオレフィン、及びエチレン−プロピレンブロッ
クまたはランダム共重合体、ポリアミド−プロピレンブ
ロック叉はランダム共重合体等公知のポリオレフィン共
重合体を含む樹脂である。上記のポリオレフィンに、電
子線照射等を施し、架橋を行なった架橋ポリオレフィン
を主成分としたものでも良い。他の成分としては、カー
ボンブラック又はその他の着色顔料、充填強化剤、酸化
防止剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系の耐候剤等
を添加することができる。
【0013】
【実施例】<実施例>鋼矢板等の端部のあるポリオレフ
ィン被覆を想定して、9×150×200mmの鋼板の中
央部に120×150mmの範囲でポリエチレン被覆を行
った。剥離促進のため、被覆材料には応力の大きい高密
度ポリエチレンを用い、また冷却速度を調整した。
ィン被覆を想定して、9×150×200mmの鋼板の中
央部に120×150mmの範囲でポリエチレン被覆を行
った。剥離促進のため、被覆材料には応力の大きい高密
度ポリエチレンを用い、また冷却速度を調整した。
【0014】下地処理として9×150×200mmの鋼
板にグリッドブラス処理を行い、本発明のクロメート処
理として、6価クロムを有機還元剤で部分還元したもの
に乾式シリカである日本アエロジル社製のアエロジル2
00を添加して作製したものを処理剤として用い、その
塗布濃度によって膜厚を調整した。クロメート被膜の膜
厚の確認は試験材の作製後にSEM断面観察から決定し
た。クロメート処理後、150℃熱風で乾燥を行った
後、ビスフェノールFを70%以上含有するエポキシ樹
脂に、イミダゾール硬化剤として2MZ(2−メチルイ
ミダゾール)、2MZ−AZINE(2,4−ジアミノ
−6−{2−メチルイミダゾリル−(1)}−エチルS
−トリアジン)、イミダゾール2MZの2級アミンとビ
スフェノールA型のエポキシ樹脂とを反応させたものの
いずれかと、ジシアンジアミドを1〜10重量部、無機
顔料としてストロンチウムクロメート、粉砕シリカ、タ
ルク、酸化クロム、硼酸亜鉛をそれぞれ3〜30 vol%
の範囲で添加したものをプライマーとして用い、鋼板上
に40〜70μmの厚みになるように塗布した。この後
鋼板を200℃に加熱して2mm厚みの高密度ポリエチレ
ンシートに0.5mmの無水マレイン酸変性ポリオレフィ
ン接着剤をラミネートしたものを被覆した。被覆後、鋼
板を風冷して冷却した。
板にグリッドブラス処理を行い、本発明のクロメート処
理として、6価クロムを有機還元剤で部分還元したもの
に乾式シリカである日本アエロジル社製のアエロジル2
00を添加して作製したものを処理剤として用い、その
塗布濃度によって膜厚を調整した。クロメート被膜の膜
厚の確認は試験材の作製後にSEM断面観察から決定し
た。クロメート処理後、150℃熱風で乾燥を行った
後、ビスフェノールFを70%以上含有するエポキシ樹
脂に、イミダゾール硬化剤として2MZ(2−メチルイ
ミダゾール)、2MZ−AZINE(2,4−ジアミノ
−6−{2−メチルイミダゾリル−(1)}−エチルS
−トリアジン)、イミダゾール2MZの2級アミンとビ
スフェノールA型のエポキシ樹脂とを反応させたものの
いずれかと、ジシアンジアミドを1〜10重量部、無機
顔料としてストロンチウムクロメート、粉砕シリカ、タ
ルク、酸化クロム、硼酸亜鉛をそれぞれ3〜30 vol%
の範囲で添加したものをプライマーとして用い、鋼板上
に40〜70μmの厚みになるように塗布した。この後
鋼板を200℃に加熱して2mm厚みの高密度ポリエチレ
ンシートに0.5mmの無水マレイン酸変性ポリオレフィ
ン接着剤をラミネートしたものを被覆した。被覆後、鋼
板を風冷して冷却した。
【0015】<比較例>実施例と同じ9×150×20
0mmの鋼材を用いて同工程にて被覆鋼材を作製した。た
だし、クロメート処理の有無、またその成分、あるいは
プライマーに用いる樹脂の成分が本発明の成分とは異な
る範囲の処理を行った。比較例1ではクロメート処理を
行わないで、エポキシ樹脂には特開平9−131831
号公報の実施例1に相当する成分を持つプライマーを用
いた。比較例2では、鋼材の下地処理には本発明のクロ
メート処理を行った後に、エポキシ樹脂に特開平9−1
31831号公報の実施例6に相当する成分を持つプラ
イマーを用いた。比較例6、7では特公平6−0003
88号公報に相当するプライマー樹脂成分としてビスフ
ェノールF型以外のエポキシ樹脂を主成分として用い
た。
0mmの鋼材を用いて同工程にて被覆鋼材を作製した。た
だし、クロメート処理の有無、またその成分、あるいは
プライマーに用いる樹脂の成分が本発明の成分とは異な
る範囲の処理を行った。比較例1ではクロメート処理を
行わないで、エポキシ樹脂には特開平9−131831
号公報の実施例1に相当する成分を持つプライマーを用
いた。比較例2では、鋼材の下地処理には本発明のクロ
メート処理を行った後に、エポキシ樹脂に特開平9−1
31831号公報の実施例6に相当する成分を持つプラ
イマーを用いた。比較例6、7では特公平6−0003
88号公報に相当するプライマー樹脂成分としてビスフ
ェノールF型以外のエポキシ樹脂を主成分として用い
た。
【0016】作製した被覆鋼材は端部からの剥離促進の
ために、120×150mmのポリエチレン被覆部外はペ
ーパーサンデイングにより鋼材面を露出させた。試験材
の側面及び裏面は一般塗装を行い、試験期間中は毎月補
修塗装を行った。端部剥離の促進試験としては40℃の
3%食塩水浸漬2時間と常温乾燥2時間を繰り返し行っ
た。8000サイクルの試験終了後、ポリエチレン被覆
を除去し、端部からの剥離進展を評価した。端部剥離距
離としては4方を平均したものを用いた。実施例及び比
較例の結果を表1に示した。表1の結果からも明らかな
ように本発明のクロメート処理とエポキシ樹脂の組み合
わせによってのみ、端部からの剥離が抑制されることが
わかる。
ために、120×150mmのポリエチレン被覆部外はペ
ーパーサンデイングにより鋼材面を露出させた。試験材
の側面及び裏面は一般塗装を行い、試験期間中は毎月補
修塗装を行った。端部剥離の促進試験としては40℃の
3%食塩水浸漬2時間と常温乾燥2時間を繰り返し行っ
た。8000サイクルの試験終了後、ポリエチレン被覆
を除去し、端部からの剥離進展を評価した。端部剥離距
離としては4方を平均したものを用いた。実施例及び比
較例の結果を表1に示した。表1の結果からも明らかな
ように本発明のクロメート処理とエポキシ樹脂の組み合
わせによってのみ、端部からの剥離が抑制されることが
わかる。
【0017】
【表1】
【0018】
【発明の効果】鋼矢板等の端部が存在するポリオレフィ
ン被覆鋼材において、端部からの剥離発生に対して、本
発明の下地処理、プライマー処理を行ったポリオレフィ
ン被覆鋼材は、実環境に近い温度条件での剥離に対し
て、その進展を抑制する効果が高く、端部剥離に対する
ポリオレフィン被覆鋼材の耐久性を向上させることが出
来るため、より長期に信頼性の高いポリオレフィン被覆
鋼材を提供することが出来る。鋼矢板では外面全面に被
覆が行われることは希で、腐食の激しい干満帯領域を中
心とした数mの範囲のみに重防食が実施される。このた
め、被覆下端部は鋼材が露出する。また、嵌合部分に
は、ポリオレフィン被覆を行うことが困難なために、や
はり端部が存在する。このように、ポリオレフィン被覆
鋼矢板は腐食環境の激しい領域において端部をもつた
め、耐久性維持のために、端部剥離に対してより信頼性
のある下地処理が要求されている。本発明は端部のある
ポリオレフィン被覆鋼材において、実使用環境における
端部剥離の問題に対して、下地処理とプライマーを組み
合わせることで、より信頼性の高い防食被覆を提供す
る。
ン被覆鋼材において、端部からの剥離発生に対して、本
発明の下地処理、プライマー処理を行ったポリオレフィ
ン被覆鋼材は、実環境に近い温度条件での剥離に対し
て、その進展を抑制する効果が高く、端部剥離に対する
ポリオレフィン被覆鋼材の耐久性を向上させることが出
来るため、より長期に信頼性の高いポリオレフィン被覆
鋼材を提供することが出来る。鋼矢板では外面全面に被
覆が行われることは希で、腐食の激しい干満帯領域を中
心とした数mの範囲のみに重防食が実施される。このた
め、被覆下端部は鋼材が露出する。また、嵌合部分に
は、ポリオレフィン被覆を行うことが困難なために、や
はり端部が存在する。このように、ポリオレフィン被覆
鋼矢板は腐食環境の激しい領域において端部をもつた
め、耐久性維持のために、端部剥離に対してより信頼性
のある下地処理が要求されている。本発明は端部のある
ポリオレフィン被覆鋼材において、実使用環境における
端部剥離の問題に対して、下地処理とプライマーを組み
合わせることで、より信頼性の高い防食被覆を提供す
る。
【図1】本発明のポリオレフィン被覆鋼材の被覆構成断
面図の一例を示す。
面図の一例を示す。
1 鋼材 2 シリカ微粒子を含有するクロメート処理皮膜 3 本発明のビスフェノールF型のエポキシ樹脂を主剤
とするプライマー層 4 変性ポリオレフィン接着剤層 5 ポリオレフィン層
とするプライマー層 4 変性ポリオレフィン接着剤層 5 ポリオレフィン層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原田 佳幸 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 Fターム(参考) 4F100 AA01C AA01H AA20B AA20H AA21H AA22B AA22H AA40H AB03A AC03H AC05H AC10H AH03C AH03H AK03D AK04 AK05 AK06 AK07 AK53C AK63 BA04 CA02C CA23 CA23B CA23C CB03 DD07A EJ69B GB90 JK06 YY00B 4K044 AA02 BA15 BA21 CA04 CA16 CA27 CA31
Claims (1)
- 【請求項1】 下地処理を行った鋼材表面に、シリカ微
粒子を含有するクロメート処理を行った後、エポキシ樹
脂プライマー層、変性ポリオレフィン樹脂層、ポリオレ
フィン樹脂層を順次積層した重防食ポリオレフィン被覆
鋼材において、シリカ微粒子を含むクロメート処理層の
平均断面膜厚が0.5〜6μmで、且つプライマーの主
剤に70wt%以上のビスフェノールF型エポキシ樹脂、
硬化剤にイミダゾール化合物とジシアンジアミドを併用
し、全体積に対して3〜30 vol%の無機顔料を含有す
るエポキシ樹脂をプライマーとして使用することを特徴
とする耐剥離ポリオレフィン被覆鋼材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11087899A JP2000303189A (ja) | 1999-04-19 | 1999-04-19 | 耐剥離ポリオレフィン被覆鋼材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11087899A JP2000303189A (ja) | 1999-04-19 | 1999-04-19 | 耐剥離ポリオレフィン被覆鋼材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000303189A true JP2000303189A (ja) | 2000-10-31 |
Family
ID=14546995
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11087899A Pending JP2000303189A (ja) | 1999-04-19 | 1999-04-19 | 耐剥離ポリオレフィン被覆鋼材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000303189A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009220328A (ja) * | 2008-03-14 | 2009-10-01 | Nippon Steel Corp | ポリオレフィン被覆鋼材 |
-
1999
- 1999-04-19 JP JP11087899A patent/JP2000303189A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009220328A (ja) * | 2008-03-14 | 2009-10-01 | Nippon Steel Corp | ポリオレフィン被覆鋼材 |
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A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20050914 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
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