JP2000302021A - 車輌の制動力制御装置 - Google Patents
車輌の制動力制御装置Info
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Abstract
が生じた状況に於いても各輪の制動力をできるだけ正確
に目標制動力に制御する。 【解決手段】 アキュムレータ内の圧力Paを検出する
圧力センサ72が正常であるときには(S20)、運転
者の制動操作量に基づき各ホイールシリンダ内の目標圧
力Ptiを演算し(S120)、該目標圧力を達成するた
めの増減圧制御弁50FL〜50RR及び60FL〜50RRの
制御量Eiを検出された圧力Pa及び目標圧力に基づき演
算する(S140)。また圧力センサ72が異常である
ときには、アキュムレータ38内のオイルの減少量ΔV
anを演算し(S30)、少なくとも減少量ΔVanに基づ
きアキュムレータ内の圧力Paaを推定し(S60)、推
定された液圧及び目標圧力に基づき増減圧制御弁の制御
量Eiを演算する(S140)。
Description
装置に係り、更に詳細には各ホイールシリンダに対する
高圧液体の給排を制御することにより各輪の制動力を制
御する制動力制御装置に係る。
として、例えば本願出願人の出願にかかる特開平10−
100884号公報に記載されている如く、マスタシリ
ンダと、高圧の液体を貯容するアキュムレータと、各輪
に対応して設けられたホイールシリンダと、アキュムレ
ータより各ホイールシリンダに対する高圧液体の給排を
制御することにより各ホイールシリンダ内の圧力を制御
する増減圧制御弁と、アキュムレータ内の液圧を検出す
る圧力センサと、運転者による制動操作量を検出する手
段と、運転者による制動操作量に基づき各輪の目標ホイ
ールシリンダ圧力を演算すると共に、少なくともアキュ
ムレータ内の液圧及び各輪の目標ホイールシリンダ圧力
に基づき増減圧制御弁の制御量を演算する制御手段とを
有する制動力制御装置が従来より知られている。
かかる制動力制御装置によれば、ハイドロブースタの如
き増力装置を要することなく増力装置が設けられている
場合と同様の制動力制御を行うことができ、また必要に
応じて運転者による制動操作量に関係なく所望の車輪の
制動力を制御することにより、アンチロックブレーキ制
御や制動力による車輌の挙動制御を行うことができる。
ホイールシリンダ圧力に制御するためにはアキュムレー
タ内の液圧の情報が必要であるため、アキュムレータ内
の液圧を検出する圧力センサに異常が発生すると、制御
手段による増減圧制御弁の制御を中止したりその制御性
を低下させなければならず、従って各輪のホイールシリ
ンダ圧力を目標ホイールシリンダ圧力に正確に制御する
ことができず、そのため各輪の制動力を目標制動力に正
確に制御することができなくなるという問題がある。
液圧及び各輪の目標ホイールシリンダ圧力に基づき増減
圧制御弁の制御量を演算し該制御量に基づき増減圧制御
弁を制御するよう構成された従来の制動力制御装置に於
ける上述の如き問題に鑑みてなされたものであり、本発
明の主要な課題は、高圧液体供給源の液圧を検出する手
段に異常が生じたときには高圧液体供給源の液圧を推定
することにより、高圧液体供給源の液圧を検出する手段
に異常が生じた状況に於いても各輪の制動力をできるだ
け正確に目標制動力に制御することである。
発明によれば、マスタシリンダと、高圧液体供給源と、
各輪に対応して設けられたホイールシリンダと、前記高
圧液体供給源より各ホイールシリンダに対する高圧液体
の給排を制御することにより各ホイールシリンダ内の圧
力を制御する増減圧制御弁と、前記高圧液体供給源の液
圧を検出する高圧液体供給源圧力検出手段と、車輌の運
転状態に基づき各ホイールシリンダ内の目標圧力を演算
すると共に該目標圧力を達成するための前記増減圧制御
弁の制御量を前記高圧液体供給源圧力検出手段により検
出された液圧及び前記目標圧力に基づき演算する演算手
段とを有する車輌の制動力制御装置に於いて、前記高圧
液体供給源内の高圧液体の減少量を演算する高圧液体減
少量演算手段と、前記高圧液体供給源圧力検出手段の異
常を検出する手段とを有し、前記演算手段は前記高圧液
体供給源圧力検出手段が異常であるときには少なくとも
前記高圧液体減少量に基づき前記高圧液体供給源の液圧
を推定し、推定された液圧及び前記目標圧力に基づき前
記増減圧制御弁の制御量を演算することを特徴とする車
輌の制動力制御装置(請求項1の構成)、又はマスタシ
リンダと、各輪に対応して設けられたホイールシリンダ
と、各ホイールシリンダへ高圧の液体を供給するポンプ
と、前記ポンプの吐出圧力が目標吐出圧力になるよう制
御するポンプ制御手段と、前記ポンプより各ホイールシ
リンダに対する高圧液体の給排を制御することにより各
ホイールシリンダ内の圧力を制御する増減圧制御弁と、
前記ポンプの吐出圧力を検出する吐出圧力検出手段と、
車輌の運転状態に基づき各ホイールシリンダ内の目標圧
力を演算すると共に該目標圧力を達成するための前記増
減圧制御弁の制御量を前記吐出圧力検出手段により検出
された吐出圧力及び前記目標圧力に基づき演算する演算
手段とを有する車輌の制動力制御装置に於いて、前記吐
出圧力検出手段の異常を検出する手段を有し、前記演算
手段は前記吐出圧力検出手段が異常であるときには前記
目標吐出圧力及び前記目標圧力に基づき前記増減圧制御
弁の制御量を演算することを特徴とする車輌の制動力制
御装置(請求項5の構成)によって達成される。
シリンダ内の圧力は増減圧制御弁により高圧液体供給源
より各ホイールシリンダに対する高圧液体の給排が制御
されることによって制御され、高圧液体供給源圧力検出
手段が異常であるときには少なくとも高圧液体供給源内
の高圧液体減少量に基づき高圧液体供給源の液圧が推定
され、推定された高圧液体供給源の液圧及び各ホイール
シリンダ内の目標圧力に基づき増減圧制御弁の制御量が
演算されるので、高圧液体供給源圧力検出手段が異常で
あるときにも増減圧制御弁の制御量が正確に演算され、
これにより運転者による制動操作量に応じた正確な制動
力の制御が確実に行われる。
ールシリンダ内の圧力は増減圧制御弁により高圧の液体
を供給するポンプより各ホイールシリンダに対する高圧
液体の給排が制御されることによって制御され、ポンプ
の吐出圧を検出する吐出圧力検出手段が異常であるとき
には目標吐出圧力及び各ホイールシリンダ内の目標圧力
に基づき増減圧制御弁の制御量が演算されるので、吐出
圧力検出手段が異常であるときにも増減圧制御弁の制御
量が正確に演算され、これにより運転者による制動操作
量に応じた正確な制動力の制御が確実に行われる。
効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前
記高圧液体供給源はポンプにより吐出される高圧の液体
を貯容するアキュムレータを含むよう構成される(請求
項2の構成)。
はポンプにより吐出される高圧の液体を貯容するアキュ
ムレータを含むので、アキュムレータのある基準状態に
於ける体積及び圧力、ポンプにより吐出される高圧の液
体の量、アキュムレータより各ホイールシリンダへの供
給液体量に基づきアキュムレータ内の圧力を推定するこ
とが可能である。
効果的に達成すべく、上記請求項2の構成に於いて、各
ホイールシリンダ内の圧力を検出するホイールシリンダ
圧力検出手段を含み、前記高圧液体減少量演算手段は各
ホイールシリンダ内の圧力に基づき高圧液体供給源より
各ホイールシリンダへ供給される液体量を演算するよう
構成される(請求項3の構成)。
ンダ内の圧力に基づき高圧液体供給源より各ホイールシ
リンダへの供給液体量が演算されるので、高圧液体供給
源より各ホイールシリンダへ供給される液体の量を検出
する手段を要することなく供給液体量が求められる。
効果的に達成すべく、上記請求項3の構成に於いて、前
記演算手段は前記高圧液体供給源圧力検出手段が正常で
あるときには前記高圧液体供給源圧力検出手段により検
出された液圧、各ホイールシリンダ内の圧力及び前記目
標圧力に基づき前記増減圧制御弁の制御量を演算し、前
記高圧液体供給源圧力検出手段が異常であるときには前
記推定された液圧、各ホイールシリンダ内の圧力及び前
記目標圧力に基づき前記増減圧制御弁の制御量を演算す
るよう構成される(請求項4の構成)。
圧力検出手段が正常であるときには高圧液体供給源圧力
検出手段により検出された液圧、各ホイールシリンダ内
の圧力及び目標圧力に基づき増減圧制御弁の制御量が演
算され、高圧液体供給源圧力検出手段が異常であるとき
には推定された液圧、各ホイールシリンダ内の圧力及び
目標圧力に基づき増減圧制御弁の制御量が演算されるの
で、高圧液体供給源圧力検出手段が正常である場合及び
異常である場合の何れの場合にも増減圧制御弁の制御量
が正確に演算され、これにより運転者による制動操作量
に応じた正確な制動力の制御が確実に行われる。
い態様によれば、上記請求項1の構成に於いて、演算手
段はマスタシリンダ内の液圧を検出する圧力センサを含
み、少なくともマスタシリンダ内の液圧に基づき各ホイ
ールシリンダ内の目標圧力を演算するよう構成される
(好ましい態様1)。
ば、上記好ましい態様1の構成に於いて、演算手段はブ
レーキペダルに対する操作量を検出する手段を含み、マ
スタシリンダ内の液圧及びブレーキペダルに対する操作
量に基づき各ホイールシリンダ内の目標圧力を演算する
よう構成される(好ましい態様2)。
ば、上記好ましい態様1又は2の構成に於いて、マスタ
シリンダは第一及び第二のマスタシリンダ室を有し、マ
スタシリンダ内の液圧を検出する圧力センサは第一のマ
スタシリンダ室内の液圧を検出する第一の圧力センサと
第二のマスタシリンダ室内の液圧を検出する第二の圧力
センサとを有し、目標圧力の演算に供されるマスタシリ
ンダ内の液圧は第一及び第二の圧力センサにより検出さ
れた液圧の平均値に設定されるよう構成される(好まし
い態様3)。
ば、上記請求項2の構成に於いて、ポンプは定容積型の
ポンプであるよう構成される(好ましい態様4)。
ば、上記請求項3の構成に於いて、高圧液体減少量演算
手段はポンプよりアキュムレータへ供給される高圧液体
量を推定する手段を有し、高圧液体供給源より各ホイー
ルシリンダへ供給される液体量とポンプよりアキュムレ
ータへ供給される高圧液体量との偏差を高圧液体減少量
として演算するよう構成される(好ましい態様5)。
ば、上記請求項2の構成に於いて、演算手段は高圧液体
減少量とアキュムレータ内の圧力との関係を記憶してお
り、高圧液体減少量演算手段により演算される高圧液体
減少量に基づき前記関係よりアキュムレータ内の圧力を
高圧液体供給源の液圧として演算するよう構成される
(好ましい態様6)。
ば、上記請求項5の構成に於いて、ポンプ制御手段は各
ホイールシリンダ内の目標圧力の最大値よりも所定値高
い値を目標吐出圧力としてポンプを制御するよう構成さ
れる(好ましい態様7)。
ば、上記好ましい態様7の構成に於いて、ポンプは電動
機により駆動されるポンプであり、ポンプ制御手段は目
標吐出圧力に対応する制御電流にて電動機を制御するよ
う構成される(好ましい態様8)。
発明を好ましい実施形態について詳細に説明する。
の第一の実施形態の油圧回路及び電子制御装置を示す概
略構成図である。尚図1に於いては、簡略化の目的で各
電磁開閉弁及び各電磁流量制御弁のソレノイドの図示は
省略されている。
圧式のブレーキ装置を示しており、ブレーキ装置10は
運転者によるブレーキペダル12の踏み込み操作に応答
してブレーキオイルを圧送するマスタシリンダ14を有
している。ブレーキペダル12とマスタシリンダ14と
の間にはドライストロークシミュレータ16が設けられ
ている。
ダ室14Aと第二のマスタシリンダ室14Bとを有し、
これらのマスタシリンダ室にはそれぞれ前輪用のブレー
キ油圧供給導管18及び後輪用のブレーキ油圧制御導管
20の一端が接続されている。ブレーキ油圧制御導管1
8及び20の他端にはそれぞれ左前輪及び左後輪の制動
力を制御するホイールシリンダ22FL及び22RLが接続
されている。
にはそれぞれ常開型の電磁開閉弁(マスタカット弁)2
4F及び24Rが設けられ、電磁開閉弁24F及び24Rは
それぞれ第一のマスタシリンダ室14A及び第二のマス
タシリンダ室14Bと対応するホイールシリンダとの連
通を制御する。またマスタシリンダ14と電磁開閉弁2
4RLとの間のブレーキ油圧供給導管20には常閉型の電
磁開閉弁26を介してウェットストロークシミュレータ
28が接続されている。
続されており、リザーバ30には油圧供給導管32の一
端が接続されている。油圧供給導管32の途中には電動
機34により駆動される定容積型のオイルポンプ36が
設けられており、オイルポンプ36の吐出側の油圧供給
導管32には高圧の油圧を蓄圧するアキュムレータ38
が接続されている。またオイルポンプ36の吐出側及び
吸入側の油圧供給導管32の間には途中にリリーフ弁3
9を有するリリーフ導管39Aが接続されている。リザ
ーバ30とオイルポンプ36との間の油圧供給導管32
には油圧排出導管40の一端が接続されている。
32は、油圧制御導管42により電磁開閉弁24Fとホ
イールシリンダ22FLとの間のブレーキ油圧供給導管1
8に接続され、油圧制御導管44により右前輪用のホイ
ールシリンダ22FRに接続され、油圧制御導管46によ
り電磁開閉弁24Rとホイールシリンダ22RLとの間の
ブレーキ油圧供給導管20に接続され、油圧制御導管4
8により右後輪用のホイールシリンダ22RRに接続され
ている。
中にはそれぞれ常閉型の電磁流量制御弁50FL、50F
R、50RL、50RRが設けられている。電磁流量制御弁
50FL、50FR、50RL、50RRに対しホイールシリン
ダ22FL、22FR、22RL、22RRの側の油圧制御導管
42、44、46、48はそれぞれ油圧制御導管52、
54、56、58により油圧排出導管40に接続されて
おり、油圧制御導管52、54、56、58の途中には
それぞれ電磁流量制御弁60FL、60FR、60RL、60
RRが設けられている。
50RRはそれぞれホイールシリンダ22FL、22FR、2
2RL、22RRに対する増圧制御弁として機能し、電磁流
量制御弁60FL、60FR、60RL、60RRはそれぞれホ
イールシリンダ22FL、22FR、22RL、22RRに対す
る減圧制御弁として機能し、従ってこれらの電磁流量制
御弁は互いに共働してアキュムレータ38内より各ホイ
ールシリンダに対する高圧のオイルの給排を制御する増
減圧制御弁を構成している。
制御導管44はそれぞれ対応するホイールシリンダ22
FL、22FRに近接した位置に於いて接続導管62Fによ
り互いに接続されている。接続導管62Fの途中には常
閉型の電磁開閉弁64Fが設けられ、電磁開閉弁64Fは
ホイールシリンダ22FLと22FRとの連通を制御する連
通制御弁として機能する。
輪の油圧制御導管48はそれぞれ対応するホイールシリ
ンダ22RL、22RRに近接した位置に於いて接続導管6
2Rにより互いに接続されている。接続導管62Rの途中
には常閉型の電磁開閉弁64Rが設けられ、電磁開閉弁
64Rはホイールシリンダ22RLと22RRとの連通を制
御する連通制御弁として機能する。
リンダ室14Aと電磁開閉弁24Fとの間のブレーキ油
圧制御導管18には該制御導管内の圧力を第一のマスタ
シリンダ圧力Pm1として検出する圧力センサ66が設け
られている。同様に第二のマスタシリンダ室14Bと電
磁開閉弁24Rとの間のブレーキ油圧制御導管20には
該制御導管内の圧力を第二のマスタシリンダ圧力Pm2と
して検出する圧力センサ68が設けられている。
量としてその踏み込みストロークSpを検出するストロ
ークセンサ70が設けられ、オイルポンプ34の吐出側
の油圧供給導管32には該導管内の圧力をアキュムレー
タ圧力Paとして検出する圧力センサ72が設けられて
おり、またオイルポンプ34の吐出側の油圧供給導管3
2内の圧力が基準値Pao以上になるとオン状態になる圧
力スイッチ74が設けられている。
ールシリンダ22FL及び22RLとの間のブレーキ油圧供
給導管18及び20には、対応する導管内の圧力をホイ
ールシリンダ22FL及び22RL内の圧力Pfl、Prlとし
て検出する圧力センサ76FL及び76RLが設けられてい
る。またそれぞれ電磁流量制御弁50FR及び50RRとホ
イールシリンダ22FR及び22RRとの間の油圧制御導管
44及び48には、対応する導管内の圧力をホイールシ
リンダ22FR及び22RR内の圧力Pfr、Prrとして検出
する圧力センサ76FR及び76RRが設けられている。
6、電動機34、電磁流量制御弁50FL、50FR、50
RL、50RR、電磁流量制御弁60FL、60FR、60RL、
60RR、電磁開閉弁64F及び64Rは後に詳細に説明す
る如く電気式制御装置78により制御される。電気式制
御装置78はマイクロコンピュータ80と駆動回路82
とよりなっている。
機34には図1には示されていないバッテリより駆動回
路82を経て駆動電流が供給され、特に各電磁開閉弁等
に駆動電流が供給されない非制御時には電磁開閉弁24
F及び24R、電磁開閉弁64F及び64Rは開弁状態に維
持され、電磁開閉弁26、電磁流量制御弁50FL、50
FR、50RL、50RR、電磁流量制御弁60FL、60FR、
60RL、60RRは閉弁状態に維持される。
細に示されていないが例えば中央処理ユニット(CP
U)と、リードオンリメモリ(ROM)と、ランダムア
クセスメモリ(RAM)と、入出力ポート装置とを有
し、これらが双方向性のコモンバスにより互いに接続さ
れた一般的な構成のものであってよい。
装置には、圧力センサ66及び68よりそれぞれ第一の
マスタシリンダ圧力Pm1及び第二のマスタシリンダ圧力
Pm2を示す信号、ストロークセンサ70よりブレーキペ
ダル12の踏み込みストロークSpを示す信号、圧力セ
ンサ72よりアキュムレータ圧力Paを示す信号、圧力
スイッチ74よりアキュムレータ圧力Paが基準値Pao
以上であるか否かを示す信号(オン信号又はオフ信
号)、圧力センサ76FL〜76RRよりそれぞれホイール
シリンダ22FL〜22RR内の圧力Pi(i=fl、fr、r
l、rr)を示す信号が入力されるようになっている。
後述の如く図2乃至図4に示された制動力制御フローを
記憶しており、CPUは上述の圧力センサ66及び68
により検出されたマスタシリンダ圧力Pm1及びPm2に基
づき後述の如く運転者の制動要求を判定し、運転者の制
動要求がないときには各電磁開閉弁及び各電磁流量制御
弁を非制御状態に維持し、運転者の制動要求があるとき
には各電磁開閉弁を制御状態に設定すると共に、マスタ
シリンダ圧力Pm1、Pm2及び踏み込みストロークSpに
基づき車輌の目標減速度Gtを演算し、目標減速度Gtに
基づき各輪の目標制動圧Pti(i=fl、fr、rl、rr)を
演算し、各輪のホイールシリンダ圧力を目標制動圧Pti
にするための各電磁流量制御弁の目標制御電圧Ei(i
=fl、fr、rl、rr)を演算し、各電磁流量制御弁を目標
制御電圧Eiにて制御する。
内の圧力が予め設定された下限値Pa1以上であって上限
値Pa3以下の圧力に維持されるよう、圧力センサ72に
より検出されたアキュムレータ圧力Paに基づき必要に
応じて電動機34を駆動してオイルポンプ36を作動さ
せる。尚Pao、Pa1、Pa2は正の定数であり、Pa1<P
ao<Pa2の関係を有する。
により検出されたアキュムレータ圧力Pa及び圧力スイ
ッチ74よりの信号等に基づき圧力センサ72に異常が
生じているか否かの判定を行い、圧力センサ72に制動
力を適正に制御することができない異常が生じていると
きには他のセンサの検出結果に基づきアキュムレータ3
8内の圧力を推定し、その推定値に基づき各電磁流量制
御弁の目標制御電圧Eiを演算する。
るアキュムレータ38内の圧力の推定について説明す
る。尚図15に於いて、符号38Aはガス室を示し、符
号38Bはオイル室を示している。
く、アキュムレータ38内の圧力が下限値Pa1及び上限
値Pa3である場合に於けるガス室の体積をそれぞれVg
1、Vg3とし、アキュムレータ38内の圧力が下限値Pa
1よりも高く上限値Pa3よりも低い値Pa2である場合に
於けるガス室の体積をVg2とすると、ボイルの法則より
下記の式1が成立する。 Pa1Vg1=Pa2Vg2=Pa3Vg3 ……(1)
の状態になることによるアキュムレータ38内のオイル
の減少量をΔVa(=Vg3−Vg2)とすると、上記式1
より下記の式2が成立する。 Vg1=ΔVaPa3Pa2/{Pa1(Pa3−Pa2)} ……(2)
記の式3が成立し、体積Vg1及び圧力Pa1、Pa3は既知
の値であるので、アキュムレータ38内のオイルの減少
量ΔVaが解れば、アキュムレータ38内の圧力Pa2を
推定することができる。 Pa2=Vg1Pa1Pa3/(Vg1Pa1+ΔVaPa3) ……(3)
応するホイールシリンダ内のオイルの体積Viとの間に
は一定の関係があるので、各ホイールシリンダ内の圧力
Piを検出することにより対応するホイールシリンダ内
のオイルの体積Viを推定することができる。また推定
される体積Viの変化が減少変化である場合には、その
変化量はホイールシリンダより排出されたオイルの体積
を示し、逆に推定される体積Viの変化が増大変化であ
る場合には、その変化量はアキュムレータ38よりホイ
ールシリンダへ供給されたオイルの体積を示す。
互いに同一であるが、前輪のホイールシリンダの容積は
後輪のホイールシリンダの容積よりも大きい。左右前輪
のホイールシリンダ内の圧力の平均値をPfとし、この
平均値Pfより推定される左右前輪のホイールシリンダ
内のオイルの体積をVfとすると、体積Vfの増大変化量
ΔVfの積算値Vifはアキュムレータ38より左右前輪
のホイールシリンダへ供給されたオイル量を表す。同様
に、左右後輪のホイールシリンダ内の圧力の平均値をP
rとし、この平均値Prより推定される左右後輪のホイー
ルシリンダ内のオイルの体積をVrとすると、体積Vrの
増大変化量ΔVrの積算値Virはアキュムレータ38よ
り左右後輪のホイールシリンダへ供給されたオイル量を
表す。
の合計の作動時間をΔTとし、オイルポンプ34の単位
時間当たりのオイル吐出量をVpとすると、オイルポン
プ34によりアキュムレータ38へ供給される合計のオ
イル量はVpΔTにて表される。図15(C)に示され
ている如く、アキュムレータ38内のオイルの減少量Δ
Vaはアキュムレータ38より各ホイールシリンダへ供
給されるオイル量2Vif+2Virとオイルポンプ34に
よりアキュムレータ38へ供給されるオイル量VpΔT
との差であるので、オイルの減少量ΔVaは下記の式4
により表され、下記の式4により演算されるオイル減少
量ΔVaを上記式3に代入することによりアキュムレー
タ38内の推定圧力Pa2を演算することができる。 ΔVa=2Vif+2Vir−VpΔT ……(4)
トを参照して図示の実施形態に於ける制動力制御につい
て説明する。尚図2に示されたフローチャートによる制
御は図には示されていないイグニッションスイッチがオ
ンに切り換えられることにより開始され、所定の時間毎
に繰返し実行される。
センサ66及び68により検出された第一のマスタシリ
ンダ圧力Pm1及び第二のマスタシリンダ圧力Pm2を示す
信号等の読み込みが行われ、ステップ20に於いてはア
キュムレータ圧力Paを検出する圧力センサ72が異常
であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたとき
にはそのままステップ100へ進み、肯定判別が行われ
たときにはステップ30へ進む。
別自体は本発明の要旨をなすものではなく、当技術分野
に於いて公知の任意の要領にて行われてよく、例えば周
知の如く電気的な断線やショートの如き故障が生じてい
るか否かの判別により行われ、また圧力スイッチ74が
オフであり且つ圧力センサ72の検出結果がPao以上で
ある場合又は圧力スイッチ74がオンであり且つ圧力セ
ンサ72の検出結果がPa1未満である場合に異常である
と判定することにより行われてよい。
ーチンに従ってアキュムレータ38よりホイールシリン
ダ22FL〜22RRへオイルが供給されることによるアキ
ュムレータ内のオイルの減少量ΔVanが演算され、ステ
ップ60に於いては上記式3に対応する下記の式5に従
ってアキュムレータ圧力の推定値Paaが演算され、ステ
ップ90に於いてはステップ140の目標制御電圧Ei
の演算に供されるアキュムレータ圧力Paが推定値Paa
に設定される。 Paa=Vg1Pa1Pa3/(Vg1Pa1+ΔVanPa3) ……(5)
リンダ圧力Pm1及びPm2の平均値Pmaが基準値Pmo(正
の定数)以上であるか否かの判別により運転者の制動要
求があるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたと
きにはステップ110に於いて電磁開閉弁24F及び2
4R、電磁開閉弁64F及び64Rが開弁され又は開弁状
態に維持され、電磁開閉弁26、電磁流量制御弁50F
L、50FR、50RL、50RR、電磁流量制御弁60FL、
60FR、60RL、60RRが閉弁され又は閉弁状態に維持
されることにより、各弁が非制御位置に制御され、肯定
判別が行われたときにはステップ120へ進む。
圧力Pm1及びPm2の平均値Pma及びストロークセンサ7
0により検出されたブレーキペダル12の踏み込みスト
ロークSpに基づき、図4に示されたルーチンに従って
車輌の目標減速度Gtが演算されると共に、目標減速度
Gtに基づき各輪の目標ホイールシリンダ圧力Pti(i=
fl、fr、rl、rr)が演算される。
ールシリンダ圧力Pti等に基づき下記の式6に従って各
輪のホイールシリンダ圧力を目標ホイールシリンダ圧力
Ptiにするための各電磁流量制御弁50FL〜50RR及び
60FL〜60RRに対する目標制御電圧Eiが演算され
る。尚下記の式6に於いて、dPti/dtは目標ホイー
ルシリンダ圧力の微分値(変化率)であり、Kpa、Kp
c、Kpp、Kpi、Kpdはそれぞれ正の一定の係数であ
り、Kpbは正の定数である。
F及び24R、電磁開閉弁64F及び64Rが閉弁され、電
磁開閉弁26が開弁されると共に、目標制御電圧Eiが
正の値であるときには各電磁流量制御弁50FL〜50RR
が目標制御電圧Eiにて制御され、目標制御電圧Eiが負
の値であるときには各電磁流量制御弁60FL〜60RRが
目標制御電圧Eiにて制御されることにより、各輪のホ
イールシリンダ圧力が目標ホイールシリンダ圧力Ptiに
なるよう電磁流量制御弁50FL〜50RR又は電磁流量制
御弁60FL〜60RRが制御され、しかる後ステップ10
へ戻る。
ーチンのステップ32に於いては、左右前輪のホイール
シリンダ22FL及び22FR内の圧力Pfl及びPfrの平均
値Pfが演算されると共に、平均値Pfに基づき図6に於
いて実線にて示されたグラフに対応するマップより左右
前輪のホイールシリンダ22FL及び22FR内のオイル量
の平均値Vfnが演算される。
前輪のホイールシリンダ内オイル量の平均値Vfnが前サ
イクルのオイル量の平均値Vfn-1よりも大きいか否かの
判別、即ちアキュムレータ38より前輪のホイールシリ
ンダ22FL若しくは22FRへオイルが供給されたか否か
の判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ
36に於いて現サイクルのオイル供給量ΔVfnが0に設
定され、肯定判別が行われたときにはステップ38に於
いて現サイクルのオイル供給量ΔVfnがVfn−Vfn-1に
設定される。
とも一方の制動力が制御されているか否かの判別が行わ
れ、否定判別が行われたときにはステップ42に於いて
現サイクルまでのオイル供給量の積算値Vifnが前回値
Vifn-1に設定され、肯定判別が行われたときにはステ
ップ44に於いて現サイクルまでのオイル供給量の積算
値VifnがVifn-1+ΔVfnに設定される。
2〜44と同一の要領にてアキュムレータ38より左右
後輪のホイールシリンダ22RL及び22RRへのオイル供
給量の平均値の積算値Virnが演算され、しかる後ステ
ップ48へ進む。尚上述のステップ32に対応するステ
ップに於いては、左右後輪のホイールシリンダ22RL及
び22RR内の圧力Prl及びPrrの平均値Prに基づき図
6に於いて破線にて示されたグラフに対応するマップよ
り左右後輪のホイールシリンダ22RL及び22RR内のオ
イル量の平均値Vrnが演算される。
に示されたフローチャートに従って演算されるポンプ3
6の合計の作動時間として、上記式4に対応する下記の
式7に従ってアキュムレータ38内のオイル減少量ΔV
anが演算される。 ΔVan=2Vifn+2Virn−VpΔT ……(7)
前輪のホイールシリンダ22FL及び22FR内のオイル量
の平均値Vfn及び左右後輪のホイールシリンダ22RL及
び22RR内のオイル量の平均値Vrnがそれぞれ次のサイ
クルに備えてVfn-1、Vrn-1に書き換えられ、しかる後
ステップ60へ進む。
ダ圧力Pti演算ルーチンのステップ122に於いては、
図7に示されたグラフに対応するマップより踏み込みス
トロークSpに基づく目標減速度Gstが演算され、ステ
ップ124に於いては図8に示されたグラフに対応する
マップより第一及び第二のマスタシリンダ圧力Pm1及び
Pm2の平均値Pmaに基づく目標減速度Gptが演算され
る。
いて演算された最終目標減速度Gtに基づき図9に示さ
れたグラフに対応するマップより平均値Pmaに基づく目
標減速度Gptに対する重みα(0≦α≦1)が演算さ
れ、ステップ128に於いては下記の式8に従って目標
減速度Gpt及び目標減速度Gstの重み付け和として最終
目標減速度Gtが演算される。 Gt=αGpt+(1−α)Gst ……(8)
Gtに対する各輪の目標ホイールシリンダ圧力の係数
(正の定数)をKi(i=fl、fr、rl、rr)として、下
記の式9に従って各輪の目標ホイールシリンダ圧力Pti
(i=fl、fr、rl、rr)が演算される。 Pti=Ki Gt ……(9)
して図示の実施形態に於けるポンプ制御について説明す
る。尚図5に示されたフローチャートによるポンプ制御
は図には示されていないイグニッションスイッチがオン
に切り換えられることにより開始され、所定の時間毎に
繰返し実行される。またイグニッションスイッチがオン
に切り換えられると、ステップ210に先立ちポンプ3
6の合計の作動時間ΔTが0にリセットされる。
72により検出されたアキュムレータ圧力Paを示す信
号等の読み込みが行われ、ステップ220に於いては上
述のステップ20に於ける判別結果に基づき圧力センサ
72が異常であるか否かの判別が行われ、肯定判別が行
われたときにはステップ260へ進み、否定判別が行わ
れたときにはステップ230へ進む。
圧力Paが下限値Pa1未満であるか否かの判別が行わ
れ、肯定判別が行われたときにはステップ280に於い
て電動機34へ制御電流が供給されることによりポンプ
36が作動され、否定判別が行われたときにはステップ
240へ進む。
圧力Paが上限値Pa3を越えているか否かの判別が行わ
れ、否定判別が行われたときにはそのままステップ29
0へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ250
に於いて電動機34への制御電流の供給が停止されるこ
とによりポンプ36が停止される。
4がオン状態にあるか否かの判別が行われ、肯定判別が
行われたときにはステップ250へ進み、否定判別が行
われたときにはステップ270へ進む。
止状態が所定の時間以上経過したか否かの判別が行わ
れ、肯定判別が行われたときにはステップ280へ進
み、否定判別が行われたときにはステップ290へ進
む。
動中であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われた
ときにはそのままステップ210へ戻り、肯定判別が行
われたときにはステップ300に於いてΔtを図5に示
されたフローチャートのサイクルタイムとして下記の式
10に従ってポンプ36の合計の作動時間ΔTが演算さ
れる。
いて、圧力センサ72が正常な状況にて運転者によりブ
レーキペダル12が踏み込まれる場合には、ステップ2
0に於いて否定判別が行われ、ステップ100に於いて
肯定判別が行われ、ステップ120に於いて運転者によ
るブレーキペダル12に対する操作量に応じて各輪の目
標ホイールシリンダ圧力Ptiが演算され、ステップ14
0に於いて圧力センサ72により検出されたアキュムレ
ータ38内の圧力Pa及び各輪の目標ホイールシリンダ
圧力Ptiに基づき各輪の増減圧制御弁に対する目標制御
電圧Eiが演算され、ステップ150に於いて各輪のホ
イールシリンダ圧力Piが目標ホイールシリンダ圧力Pt
iになるよう制御される。
て運転者によりブレーキペダル12が踏み込まれる場合
には、ステップ20に於いて肯定判別が行われ、ステッ
プ30に於いて各輪のホイールシリンダ圧力Piに基づ
き推定されるアキュムレータ38より流出するオイルの
量2Vifn+2Virn及びオイルポンプ36の作動時間に
基づき推定されるオイルポンプ36よりアキュムレータ
38へ供給されるオイルの量VpΔTに基づいてアキュ
ムレータ38内のオイルの減少量ΔVanが演算される。
タ38内の圧力の推定値Paaが演算され、ステップ10
0に於いて肯定判別が行われ、ステップ120に於いて
運転者によるブレーキペダル12に対する操作量に応じ
て各輪の目標ホイールシリンダ圧力Ptiが演算され、ス
テップ140に於いて推定されたアキュムレータ38内
の圧力Paa及び各輪の目標ホイールシリンダ圧力Ptiに
基づき各輪の増減圧制御弁に対する目標制御電圧Eiが
演算され、ステップ150に於いて各輪のホイールシリ
ンダ圧力Piが目標ホイールシリンダ圧力Ptiになるよ
う増減圧制御弁が制御される。
アキュムレータ38内の圧力Paを検出する圧力センサ
72に異常が生じても、各輪の増減圧制御弁に対する目
標制御電圧Eiが異常な検出値Paに基づき演算されるの
ではなく、アキュムレータ38内の圧力の推定値Paaに
基づき演算され、従って圧力センサ72に異常が生じて
も各輪のホイールシリンダ圧力Piを正確に目標ホイー
ルシリンダ圧力Ptiに制御することができ、これにより
運転者による制動操作量に応じた正確な制動力制御を確
実に継続することができる。
置の第二の実施形態に於ける制動力制御ルーチンを示す
フローチャートである。尚図10に於いて図2に示され
たステップと同一のステップには図2に於いて付された
ステップ番号と同一のステップ番号が付されている。
8内のオイルの減少量ΔVanとアキュムレータ圧力の推
定値Paaとの間には一定の関係があるので、この実施形
態の電気式制御装置78のマイクロコンピュータ80の
ROMにはアキュムレータ38内のオイルの減少量ΔV
anに対するアキュムレータ圧力の推定値Paaの関係を示
すマップ(図13参照)が記憶されている。
50の次に実行されるステップ55に於いてアキュムレ
ータ38内のオイルの減少量ΔVanに基づき図13に示
されたグラフに対応するマップよりアキュムレータ圧力
の推定値Paaが演算され、しかる後ステップ90へ進
む。
センサ72に異常が生じたときには、ステップ70に於
いてアキュムレータ38内のオイルの減少量ΔVanに基
づき図13に示されたグラフよりアキュムレータ圧力の
推定値Paaが演算され、ステップ140に於いて推定さ
れたアキュムレータ38内の圧力Paa及び各輪の目標ホ
イールシリンダ圧力Ptiに基づき各輪の増減圧制御弁に
対する目標制御電圧Eiが演算されるので、第一の実施
形態の場合と同様圧力センサ72に異常が生じても各輪
のホイールシリンダ圧力Piを正確に目標ホイールシリ
ンダ圧力Ptiに制御することができ、これにより運転者
による制動操作量に応じた正確な制動力制御を確実に継
続することができる。
置の第三の実施形態の油圧回路及び電子制御装置を示す
概略構成図である。尚図11に於いても、簡略化の目的
で各電磁開閉弁及び各電磁流量制御弁のソレノイドの図
示は省略されている。
に於けるアキュムレータ38は設けられておらず、オイ
ルポンプ36は電動機34に供給される制御電流の電流
値Ipに応じた吐出圧にてオイルを吐出するようになっ
ている。またオイルポンプ36の吸入側及び吐出側の油
圧供給導管32にはリザーバ30より各ホイールシリン
ダへ向かうオイルの流れのみを許す逆止弁84及び86
が設けられている。
力制御ルーチンを示すフローチャートである。尚図12
に於いて図2に示されたステップと同一のステップには
図2に於いて付されたステップ番号と同一のステップ番
号が付されている。
於いて肯定判別、即ち圧力センサ72が異常である旨の
判別が行われたときには、ステップ70に於いて各目標
ホイールシリンダ圧力Ptiのうちの最大値Ptmaxが求め
られると共に、Pcを正の定数としてオイルポンプ36
の目標ポンプ吐出圧PptがPtmax+Pcとして演算され
る。
Pptの前回値をPptfとし、電動機34に対する目標制
御電流Iptの前回値Iptfとし、Kを正の一定の係数と
して、下記の式10に従って電動機34に対する目標制
御電流Iptが演算され、ステップ80に於いては目標制
御電流Iptの前回値Iptfに基づき図14に示されたグ
ラフに対応するマップよりポンプ吐出圧力の推定値Ppa
が演算され、ステップ90に於いてはステップ140の
目標制御電圧Eiの演算に供される圧力Paが推定値Ppa
に設定される。 Ipt=K(Ppt−Pptf)+Iptf ……(10)
ルポンプ36の目標ポンプ吐出圧Pptが各目標ホイール
シリンダ圧力Ptiのうちの最大値Ptmaxよりも所定値P
c高い圧力になるよう電動機34に対する制御電流Ipt
が演算され、オイルポンプ36の目標ポンプ吐出圧Ppt
は目標制御電流Iptの前回値Iptfに基づき演算される
ので、高圧液体供給源としてのオイルポンプ36の吐出
圧を正確に推定することができ、従って上述の第一及び
第二の実施形態の場合と同様、圧力センサ72に異常が
生じても各輪のホイールシリンダ圧力Piを正確に目標
ホイールシリンダ圧力Ptiに制御することができ、これ
により運転者による制動操作量に応じた正確な制動力制
御を確実に継続することができる。
ば、ステップ120に於いてブレーキペダル12の踏み
込みストロークSpに基づく目標減速度Gstが演算さ
れ、第一及び第二のマスタシリンダ圧力の平均値Pmaに
基づく目標減速度Gptが演算され、前サイクルに於いて
演算された最終目標減速度Gtに基づき目標減速度Gpt
に対する重みαが演算され、目標減速度Gpt及び目標減
速度Gstの重み付け和として最終目標減速度Gtが演算
され、各輪の目標制動圧Ptiが最終目標減速度Gtに比
例する値として演算されるので、このことによっても各
輪の制動力を運転者によるブレーキペダル12に対する
操作量に応じて正確に制御し、これにより各輪の制動力
の制御を正確に行うことができる。
ついて詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限
定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の
実施形態が可能であることは当業者にとって明らかであ
ろう。
タシリンダ圧力Pm1及びPm2の平均値Pma及びブレーキ
ペダル12の踏み込みストロークSpに基づき車輌の目
標減速度Gtが演算され、目標減速度Gtに基づき各輪の
目標ホイールシリンダ圧力Ptiが演算されるようになっ
ているが、各輪の目標ホイールシリンダ圧力Ptiは運転
者の制動操作量に基づき演算される限り任意の要領にて
演算されてよい。
制動要求はマスタシリンダ圧力Pm1及びPm2の平均値P
maに基づき判定されるようになっているが、目標減速度
Gt又は各輪の目標ホイールシリンダ圧力Ptiに基づき
判定されてもよい。
右前輪のホイールシリンダ内のオイル量Vfn及び左右後
輪のホイールシリンダ内のオイル量Vrnがそれぞれ左右
前輪のホイールシリンダ内圧力の平均値Pf及び左右後
輪のホイールシリンダ内圧力の平均値Prに基づき演算
されるようになっているが、各ホイールシリンダ内のオ
イル量Vin(i=fl、fr、rl、rr)がそれぞれ対応する
ホイールシリンダ内圧力Piに基づき演算され、オイル
量Vinに基づき各ホイールシリンダへのオイル供給量の
積算値Viinが演算され、下記の式11に従ってアキュ
ムレータ38内のオイル減少量Vanが演算されてもよ
い。 Van=Vfln+Vfrn+Vrln+Vrrn−VpΔT ……(11)
ては、オイルポンプ36は定容積型のポンプであるが、
オイルポンプ36は36はそれを駆動する電動機34へ
の制御電流に基づき吐出量を推定し得るものである限
り、可変容量型のオイルポンプであってもよい。
力センサ72が異常であるときにのみステップ30及び
55が実行され、ステップ55に於いてアキュムレータ
38内のオイルの減少量Vanに基づき図13に示された
グラフに対応するマップよりアキュムレータ圧力の推定
値Paaが演算されるようになっているが、ステップ20
に先立ってステップ30及び55に相当するステップが
実行され、ステップ20に於いて肯定判別が行われたと
きにはステップ90へ進み、否定判別が行われたときに
は推定値Paaと検出値Paとが比較され、その偏差の大
きさが基準値以上であるときには基づき図13に示され
たグラフに対応するマップが学習更新されるよう構成さ
れてもよい。
イルポンプ36は一つのみであるが、オイルポンプ36
の吸入側と逆止弁84との間の油圧供給導管32へオイ
ルを吐出する補助ポンプが設けられてもよい。
明の請求項1の構成によれば、高圧液体供給源圧力検出
手段が異常であるときには少なくとも高圧液体供給源内
の高圧液体減少量に基づき高圧液体供給源の液圧が推定
され、推定された高圧液体供給源の液圧及び各ホイール
シリンダ内の目標圧力に基づき増減圧制御弁の制御量が
演算されるので、高圧液体供給源圧力検出手段が異常で
あるときにも増減圧制御弁の制御量を正確に演算し、こ
れにより運転者による制動操作量に応じた正確な制動力
の制御を確実に行わうことができる。
出圧を検出する吐出圧力検出手段が異常であるときには
目標吐出圧力及び各ホイールシリンダ内の目標圧力に基
づき増減圧制御弁の制御量が演算されるので、吐出圧力
検出手段が異常であるときにも増減圧制御弁の制御量を
正確に演算し、これにより運転者による制動操作量に応
じた正確な制動力の制御を確実に行うことができる。
ータのある基準状態に於ける体積及び圧力、ポンプによ
り吐出される高圧の液体の量、アキュムレータより各ホ
イールシリンダへの供給液体量に基づきアキュムレータ
内の圧力を推定することができ、請求項3の構成によれ
ば、各ホイールシリンダ内の圧力に基づき高圧液体供給
源より各ホイールシリンダへの供給液体量が演算される
ので、高圧液体供給源より各ホイールシリンダへ供給さ
れる液体の量を検出する手段を要することなく供給液体
量が求めることができ、請求項4の構成によれば、高圧
液体供給源圧力検出手段が正常である場合及び異常であ
る場合の何れの場合にも増減圧制御弁の制御量を正確に
演算し、これにより運転者による制動操作量に応じた正
確な制動力の制御を確実に行うことができる。
施形態の油圧回路及び電気式制御装置を示す概略構成図
である。
示すゼネラルフローチャートである。
に於けるアキュムレータ内のオイル減少量ΔVan演算ル
ーチンを示すフローチャートである。
0に於ける各輪の目標ホイールシリンダ圧力Pti演算ル
ーチンを示すフローチャートである。
チンを示すフローチャートである。
ールシリンダ内のオイル量Vfn、Vrnとの関係を示すグ
ラフである。
標減速度Gstとの関係を示すグラフである。
maと目標減速度Gptとの関係を示すグラフである。
度Gptに対する重みαとの関係を示すグラフである。
を示すゼネラルフローチャートである。
実施形態の油圧回路及び電気式制御装置を示す概略構成
図である。
を示すゼネラルフローチャートである。
アキュムレータ圧力の推定値Paaとの関係を示すグラフ
である。
制御電流の前回値Iptfとポンプ吐出圧力の推定値Ppa
との関係を示すグラフである。
ある。
Claims (5)
- 【請求項1】マスタシリンダと、高圧液体供給源と、各
輪に対応して設けられたホイールシリンダと、前記高圧
液体供給源より各ホイールシリンダに対する高圧液体の
給排を制御することにより各ホイールシリンダ内の圧力
を制御する増減圧制御弁と、前記高圧液体供給源の液圧
を検出する高圧液体供給源圧力検出手段と、車輌の運転
状態に基づき各ホイールシリンダ内の目標圧力を演算す
ると共に該目標圧力を達成するための前記増減圧制御弁
の制御量を前記高圧液体供給源圧力検出手段により検出
された液圧及び前記目標圧力に基づき演算する演算手段
とを有する車輌の制動力制御装置に於いて、前記高圧液
体供給源内の高圧液体の減少量を演算する高圧液体減少
量演算手段と、前記高圧液体供給源圧力検出手段の異常
を検出する手段とを有し、前記演算手段は前記高圧液体
供給源圧力検出手段が異常であるときには少なくとも前
記高圧液体減少量に基づき前記高圧液体供給源の液圧を
推定し、推定された液圧及び前記目標圧力に基づき前記
増減圧制御弁の制御量を演算することを特徴とする車輌
の制動力制御装置。 - 【請求項2】前記高圧液体供給源はポンプにより吐出さ
れる高圧の液体を貯容するアキュムレータを含むことを
特徴とする請求項1に記載の車輌の制動力制御装置。 - 【請求項3】各ホイールシリンダ内の圧力を検出するホ
イールシリンダ圧力検出手段を含み、前記高圧液体減少
量演算手段は各ホイールシリンダ内の圧力に基づき高圧
液体供給源より各ホイールシリンダへ供給される液体量
を演算することを特徴とする請求項2に記載の車輌の制
動力制御装置。 - 【請求項4】前記演算手段は前記高圧液体供給源圧力検
出手段が正常であるときには前記高圧液体供給源圧力検
出手段により検出された液圧、各ホイールシリンダ内の
圧力及び前記目標圧力に基づき前記増減圧制御弁の制御
量を演算し、前記高圧液体供給源圧力検出手段が異常で
あるときには前記推定された液圧、各ホイールシリンダ
内の圧力及び前記目標圧力に基づき前記増減圧制御弁の
制御量を演算することを特徴とする請求項3に記載の車
輌の制動力制御装置。 - 【請求項5】マスタシリンダと、各輪に対応して設けら
れたホイールシリンダと、各ホイールシリンダへ高圧の
液体を供給するポンプと、前記ポンプの吐出圧力が目標
吐出圧力になるよう制御するポンプ制御手段と、前記ポ
ンプより各ホイールシリンダに対する高圧液体の給排を
制御することにより各ホイールシリンダ内の圧力を制御
する増減圧制御弁と、前記ポンプの吐出圧力を検出する
吐出圧力検出手段と、車輌の運転状態に基づき各ホイー
ルシリンダ内の目標圧力を演算すると共に該目標圧力を
達成するための前記増減圧制御弁の制御量を前記吐出圧
力検出手段により検出された吐出圧力及び前記目標圧力
に基づき演算する演算手段とを有する車輌の制動力制御
装置に於いて、前記吐出圧力検出手段の異常を検出する
手段を有し、前記演算手段は前記吐出圧力検出手段が異
常であるときには前記目標吐出圧力及び前記目標圧力に
基づき前記増減圧制御弁の制御量を演算することを特徴
とする車輌の制動力制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11049699A JP2000302021A (ja) | 1999-04-19 | 1999-04-19 | 車輌の制動力制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11049699A JP2000302021A (ja) | 1999-04-19 | 1999-04-19 | 車輌の制動力制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000302021A true JP2000302021A (ja) | 2000-10-31 |
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ID=14537243
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11049699A Pending JP2000302021A (ja) | 1999-04-19 | 1999-04-19 | 車輌の制動力制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000302021A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007269292A (ja) * | 2006-03-31 | 2007-10-18 | Nissin Kogyo Co Ltd | 車両用ブレーキ液圧制御装置 |
JP2011025929A (ja) * | 2005-05-17 | 2011-02-10 | Advics Co Ltd | 車両の運動制御装置 |
-
1999
- 1999-04-19 JP JP11049699A patent/JP2000302021A/ja active Pending
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