JP2000301923A - バンプストッパ - Google Patents
バンプストッパInfo
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Abstract
界に至るまでの圧縮過程において適度な圧縮抵抗力を発
現させるようにする。 【解決手段】 自動車のサスペンションに使用され、全
周にわたって複数の環状凹部12が軸方向に間隔をおい
て形成された軸方向に圧縮される蛇腹形状のゴム製バン
プストッパ1において、軸方向の圧縮時に環状凹部の相
対する側面同士の接近に抵抗する外側へ突出した環状の
凸条13を各環状凹部12の底に全周にわたって形成す
る。
Description
ションに使用されるバンプストッパに関する。
限界に近く圧縮されたとき、ホイールからの衝撃が自動
車ボディーに直接伝わらないようにするために、衝撃吸
収材として弾性材料からなるバンプストッパがショック
アブソーバのピストンロッド等に装着されている。図5
は、バンプストッパaがショックアブソーバbのピスト
ンロッドcに外挿装着された例を示している。この場
合、ショックアブソーバbに荷重がかかり、バンプスト
ッパaがショックアブソーバbのシリンダdとピストン
ロッドcが取り付けられたコイルスプリングシートeと
の間で軸方向に圧縮され、バンプストッパaによってシ
ョックアブソーバbのストロークが弾性的に制限される
とともに衝撃が吸収される。このバンプストッパaは、
全周にわたって複数の環状凹部が軸方向に間隔をおいて
形成された蛇腹形状をしており、材質としてはウレタン
発泡体やゴムが一般に用いられている。
ンプストッパがゴム製の場合には、以下のような問題が
ある。
面を示す。このゴム製バンプストッパが軸方向に圧縮さ
れた場合、蛇腹が折り畳まれるような形で圧縮がなされ
る。この際、蛇腹形状における環状凹部fの相対する側
面同士が接近する過程では、きわめて低荷重で軸方向へ
の圧縮がなされる。つまりは、バンプストッパは、この
過程では微少な圧縮抵抗力しか発現しない。そして、蛇
腹が折り畳まれた状態、すなわち圧縮限界まで変位する
と急激に高い圧縮抵抗力を呈するようになる。これでは
ショックアブソーバbのストロークを弾性的に制限する
という上記バンプストッパの機能が十分には果たせな
い。
であり、その目的とするところは、蛇腹形状のゴム製バ
ンプストッパが、圧縮限界に至るまでの圧縮過程におい
て適度な圧縮抵抗力を発現させるようにすることにあ
る。
に、本発明は、蛇腹形状のゴム製バンプストッパにおい
て、環状凹部の相対する側面同士の接近に抵抗する外側
へ突出した環状の凸条を全周にわたって形成させた。
サスペンションに使用され、全周にわたって延びる複数
の環状凹部が軸方向に間隔をおいて形成され且つ軸方向
に圧縮される蛇腹形状のゴム製バンプストッパであっ
て、前記各環状凹部の底には、前記軸方向の圧縮時に前
記環状凹部の相対する側面同士の接近に抵抗し且つ該環
状凹部の底の全周にわたって形成された凸条が設けられ
ていることを特徴とするゴム製バンプストッパである。
の凸条は、ゴム製バンプストッパの軸方向への圧縮に際
して、環状凹部の相対する側面の接近に抵抗するように
作用する。すなわち、環状凹部の相対する側面が接近す
ると、その側面間に存在する凸条が圧縮抵抗力を発現
し、これによって両側面は接近する方向と逆の方向へ力
を受けることとなる。従って、バンプストッパの圧縮限
界に至るまでの圧縮過程において、上記作用によりバン
プストッパの圧縮抵抗力が漸次増大させられることとな
り、従来技術のように圧縮限界までほとんど圧縮抵抗力
が発現されないということがない。
において大きなヒステリシス(減衰)が生じる。これは
凸条と凹部の相対する側面が接触することにより発生す
る圧縮抵抗によるものである。従って、上記凸条を設け
ることにより、衝撃吸収というバンプストッパ本来の性
能向上が図られるという効果をも生ずる。
れたゴム製バンプストッパであって、 凸条は、軸方向
の圧縮時に環状凹部の相対する側面同士の接触よりも先
に該側面に接触する側面を有していることを特徴とする
ゴム製バンプストッパである。 上記の構成によれば、
環状凹部の相対する側面同士の接触よりも、その側面と
凸条の側面との接触が先に生じることとなる。従って、
バンプストッパの圧縮過程において、圧縮早期から圧縮
抵抗力が発現されることとなり、請求項1記載の発明の
奏する作用がより適正に営まれる。
れたゴム製バンプストッパであって、 軸心を通る縦断
面において、凸条は、環状凹部の開口側に頂面を有する
台形状であることを特徴とするゴム製バンプストッパで
ある。
縮過程において、環状凹部の相対する側面同士の接触よ
りも、その側面と断面台形状の凸条の側面との接触が先
に生じることとなる。従って、請求項2記載の発明の奏
する効果がより具体的に営まれる。
明は、外側に突出した環状の凸条は、ゴム製バンプスト
ッパの軸方向への圧縮に際して、環状凹部の相対する側
面の接近に抵抗するように作用する。すなわち、バンプ
ストッパの圧縮限界に至るまでの圧縮過程において、凸
条の存在がバンプストッパの圧縮抵抗力を増大させるこ
ととなる。従って、圧縮限界までほとんど圧縮抵抗力が
発現されないということがない。それに加えて、バンプ
ストッパの圧縮及び回復挙動において、凸条と凹部の相
対する側面が接触することにより発生する圧縮抵抗に起
因する大きなヒステリシスが生じ、環状凹部の底に凸条
を設けることにより衝撃吸収というバンプストッパ本来
の性能向上をも図ることができる。
る側面同士の接触よりも、その側面と凸条の側面との接
触が先に生じることとなる。従って、バンプストッパの
圧縮過程において、圧縮早期から圧縮抵抗力が発現され
ることとなり、請求項1記載の発明の奏する作用がより
適正に営まれる。
台形であることから、バンプストッパの圧縮過程におい
て、環状凹部の相対する側面同士の接触よりも、その側
面と断面台形状の凸条の側面との接触が先に生じること
となる。従って、請求項2記載の発明の奏する効果がよ
り具体的に営まれる。
基づいて詳細に説明する。
ストッパAを示す。バンプストッパAは、軸方向に間隔
をおいて且つ全周にわたって形成される4箇所の環状凹
部11とその環状畝部11間に形成される3箇所の環状
畝部12とを有する蛇腹形状をしている。そして、環状
凹部11の底には、バンプストッパAの軸心を通る縦断
面の形態が台形状であり且つ環状凹部11の底の全周に
わたって形成された凸条13が設けられている。また、
バンプストッパAの内側には、環状凹部11及び環状畝
部12に対応する部分に内畝部14及び内凹部15が全
周にわたって設けられている。そして、蛇腹形状に続く
上部には自動車の車体側の部材に当接する肉厚の上部当
接部16を、蛇腹形状に続く下部にはシリンダーに当接
する下部当接部17を備えており、下部当接部17の周
縁には全周にわたってダストカバー18が垂れている。
ソーバー21のピストンロッド22に装着された状態に
おける断面を示している。バンプストッパAの空洞部に
は、ピストンロッド22が挿入されている。そして、上
部当接部5は、コイルスプリングシート23に当接する
とともにピストンロッド22に嵌着している。また、内
畝部15は、ピストンロッド22に当接している。さら
に、ダストカバー18によってシリンダー上部は覆われ
ている。そして、サスペンションに荷重がかかり、バン
プストッパAがショックアブソーバ21のシリンダ24
とピストンロッド22が取り付けられたコイルスプリン
グシート23との間で軸方向に圧縮されることにより、
ショックアブソーバ21のストロークが弾性的に制限さ
れるとともに衝撃が吸収される。なお、このゴム製のバ
ンプストッパAは、天然ゴムに硫黄を含むゴム配合剤を
混合したゴム組成物を金型にセットし、これを加熱及び
加圧して成型されるものである。
ストッパAの軸方向への圧縮に際して、環状凹部11の
相対する側面の接近に抵抗するように作用する。すなわ
ち、バンプストッパAの圧縮限界に至るまでの圧縮過程
において、凸条13の存在がバンプストッパAの圧縮抵
抗力を増大させることとなる。従って、従来技術のよう
に、圧縮限界までほとんど圧縮抵抗力が発現されないと
いうことがない。
側面が接触することにより発生する圧縮抵抗によって、
バンプストッパAの圧縮及び回復挙動において大きなヒ
ステリシスが生じる。従って、上記凸条13を設けるこ
とにより、バンプストッパAは衝撃の吸収というバンプ
ストッパ本来の性能に優れるものとなる。
り、環状凹部の相対する側面同士が接触するよりも、そ
の側面と台形状凸条13の側面との接触が先に生じるこ
ととなる。従って、バンプストッパAの圧縮過程におい
て、圧縮早期から圧縮抵抗力が発現することとなる。
し、比較例1を図6に示す従来例に係るバンプストッパ
Bとした。比較例1に係るバンプストッパBは環状凹部
に凸条を有しないことを除いては実施例と同一構成を有
するものである。また、比較例1の材質を発泡率50%
としたウレタン発泡体であることを除いてはバンプスト
ッパBと同じ構成を有するバンプストッパCを比較例2
とした。
を軸方向に圧縮し、そのときの圧縮長さと荷重の関係に
ついて調べた。その結果を図3に示す。
Aは、圧縮開始後から圧縮限界に至るまで比較例1にか
かるバンプストッパBより高い圧縮抵抗力を示してい
る。特に、圧縮長さが30mmから50mmまでである
圧縮中間過程において、その差が大きく現れている。す
なわち、バンプストッパAの環状凹部の底に外側へ突出
した環状の凸条を設けることにより、圧縮限界に至る圧
縮過程においてバンプストッパの圧縮抵抗力を増大させ
ることができることが確認された。
似している。従って、ゴム製バンプストッパAの環状凹
部の底に外側へ突出した環状の凸条を設けることにより
ウレタン発泡体製のバンプストッパCと同等の圧縮挙動
が実現されることが確認された。
ストッパCのそれぞれを軸方向に圧縮し、続けて除荷し
たときの圧縮長さと荷重の関係を調べた。その結果を図
4に示す。なお、図の上方の軌跡が圧縮挙動を示し、下
方の軌跡が回復挙動を示す。
ッパCに比較して大きなヒステリシスを呈することがわ
かる。これは、凸条と凹部の相対する側面が接触するこ
とにより圧縮抵抗が発生するためである。従って、バン
プストッパAは、バンプストッパCよりも衝撃吸収性に
優れるということになる。すなわち、ゴム製バンプスト
ッパAは、衝撃の吸収というバンプストッパ本来の性能
面でウレタン発泡体製のバンプストッパCより優れるこ
とが確認された。
ては、バンプストッパA外部の環状凹部の底に外側へ突
出した環状の凸条を設けたが、同様の凸条をバンプスト
ッパA内側の内凹部に設けた場合でも同様の効果が得ら
れる。
面における凸条の形態を台形状としたが、特にこれに限
定されるものではなく、半円状、四角形状等であっても
よい。
断面図である。
ショックアブソーバーのピストンロッドに装着した状態
を表す図である。
プストッパCの圧縮長さと荷重との関係を示す図であ
る。
長さと荷重との関係を示す図である。
ーのピストンロッドに装着した状態を表す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 自動車のサスペンションに使用され、全
周にわたって延びる複数の環状凹部が軸方向に間隔をお
いて形成され且つ軸方向に圧縮される蛇腹形状のゴム製
バンプストッパであって、 前記各環状凹部の底には、前記軸方向の圧縮時に前記環
状凹部の相対する側面同士の接近に抵抗し且つ該環状凹
部の底の全周にわたって形成された凸条が設けられてい
ることを特徴とするゴム製バンプストッパ。 - 【請求項2】 請求項1に記載されたゴム製バンプスト
ッパであって、 凸条は、軸方向の圧縮時に環状凹部の相対する側面同士
の接触よりも先に該側面に接触する側面を有しているこ
とを特徴とするゴム製バンプストッパ。 - 【請求項3】 請求項2に記載されたゴム製バンプスト
ッパであって、 軸心を通る縦断面において、凸条は、環状凹部の開口側
に頂面を有する台形状であることを特徴とするゴム製バ
ンプストッパ。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP11338499A JP3695987B2 (ja) | 1999-04-21 | 1999-04-21 | バンプストッパ |
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---|---|---|---|
JP11338499A JP3695987B2 (ja) | 1999-04-21 | 1999-04-21 | バンプストッパ |
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JP3695987B2 JP3695987B2 (ja) | 2005-09-14 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11338499A Expired - Fee Related JP3695987B2 (ja) | 1999-04-21 | 1999-04-21 | バンプストッパ |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1999
- 1999-04-21 JP JP11338499A patent/JP3695987B2/ja not_active Expired - Fee Related
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