JP2003021188A - バンパスプリング - Google Patents

バンパスプリング

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JP2003021188A
JP2003021188A JP2002130118A JP2002130118A JP2003021188A JP 2003021188 A JP2003021188 A JP 2003021188A JP 2002130118 A JP2002130118 A JP 2002130118A JP 2002130118 A JP2002130118 A JP 2002130118A JP 2003021188 A JP2003021188 A JP 2003021188A
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bumper spring
cylindrical portion
bumper
outer peripheral
main body
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JP2002130118A
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English (en)
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Masahiro Shimizu
雅浩 清水
Tatsuya Ito
達哉 伊藤
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 非線形なばね特性を有利に得ることのできる
バンパスプリングの提供。 【構成】 バンパスプリング本体14に形成された凹溝
40に嵌まり込んで係止される脚部50と、該脚部50
の外周部分から軸方向両側に延びだしてバンパスプリン
グ本体14の外周面に対向位置せしめられる頭部52と
を有する拘束リング16を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【技術分野】本発明は、ショックアブソーバのピストン
ロッドに対して外挿状態下に配設されて、該ショックア
ブソーバの作動ストロークを弾性的に制限する車両サス
ペンション用のバンパスプリングに関するものである。 【0002】 【背景技術】車両サスペンションを構成するショックア
ブソーバには、一般に、ゴム弾性体にて形成された筒状
のバンパスプリングが、ピストンロッドに外挿されて、
配設されており、大荷重の入力時に、このバンパスプリ
ングが、ショックアブソーバのシリンダと該ショックア
ブソーバのピストンロッドが取り付けられた車体側乃至
は車輪側の部材との間で、軸方向に圧縮変形せしめられ
ることにより、ショックアブソーバの作動ストロークが
弾性的に制限されるようになっている。 【0003】ところで、かかるバンパスプリングには、
車両の良好なる乗り心地と操縦安定性を両立させるため
に、ショックアブソーバの作動ストロークが小さい時に
は柔らかく、大きい時には充分硬くなる非線形のばね特
性が要求され、且つダストカバー等の他部材への干渉を
防止しつつ、ショックアブソーバの作動ストロークを充
分に大きく確保することが要求される。 【0004】そこで、従来から、実開昭61−2038
07号公報等に記載されているように、バンパスプリン
グ本体の外周面に形成した周方向に延びる凹溝内に、合
成樹脂等からなる拘束リングを密着配置せしめて、バン
パスプリング本体の外方への膨出変形を規制することに
より、大荷重入力時におけるバンパスプリング本体の変
形を制限して、硬いばね特性の実現と他部材への干渉の
防止を図りつつ、バンパスプリング本体の変形ストロー
ク量を大きくして、小荷重入力時における低ばね特性を
実現するようにしたバンパスプリングが、提案されてい
る。 【0005】ところが、このような構造のバンパスプリ
ングにあっては、拘束リングをバンパスプリング本体に
対して非接着に装着したり、またそれらの間の接着力が
弱く、部分的に非接着となったりすると、荷重入力時
に、バンパスプリング本体が、拘束リングの軸方向両側
に回り込んで、外方に膨出変形し易く、その変形が有効
に制限され難くなって、上述の如き目的とする効果が必
ずしも発揮され得なくなるという不具合があり、そのた
めに、拘束リングのバンパスプリング本体への確実で強
固な接着処理が必須となって、製造が面倒で、高コスト
化が避けられないという問題があったのであり、また、
接着剥離などによって所期の特性が発揮されなくなるた
めに、信頼性および耐久性が充分に確保され難いという
問題もあった。 【0006】 【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述せる如き事
情を背景として為されたものであって、その解決課題と
するところは、バンパスプリング本体に対して拘束リン
グが非接着となった場合でも、バンパスプリング本体の
外方への膨出変形の規制効果が有効に発揮され得て、非
線形のばね特性が有利に実現され得る、改良された構造
のバンパスプリングを提供することにある。 【0007】 【解決手段】そして、かかる課題を解決するために、本
発明の特徴とするところは、車両サスペンションを構成
するショックアブソーバのピストンロッドに外挿配置さ
れて、該ショックアブソーバの作動ストロークを弾性的
に制限するバンパスプリングにおいて、弾性体にて形成
された筒状のバンパスプリング本体の外周面に、軸方向
中間部分で周方向に延びる凹溝を設け、更に該凹溝に嵌
まり込んで係止される脚部と、該脚部の外周部分から前
記凹溝の軸方向両側に延び出して前記バンパスプリング
本体の外周面に対して軸直角方向に対向位置せしめられ
る頭部とを有する拘束リングを設ける一方、前記バンパ
スプリング本体を、厚肉ストレート状の上部円筒部と、
薄肉で蛇腹状に屈曲した下部円筒部と、それら上部円筒
部と下部円筒部との間の中肉の中間円筒部とを含んで構
成し、且つ、かかる中間円筒部の外周面に対して、前記
拘束リングを装着せしめると共に、前記バンパスプリン
グ本体の上部円筒部と中間円筒部との境界部分の外周部
及び中間円筒部と下部円筒部との境界部分の外周部に、
それぞれ、周方向に延びるすぐり部を設け、そして、前
記拘束リングを装着せしめた形態において、該バンパス
プリング本体の軸方向において、該拘束リングの頭部の
側面と、前記バンパスプリング本体の上部円筒部側に設
けられたすぐり部の該上部円筒部側の溝内壁面とが、対
向せしめられるように構成されていることにある。 【0008】なお、かくの如き本発明に従うバンパスプ
リングの好ましい第一の態様においては、前記すぐり部
が、V字型断面形状をもって形成されることとなる。 【0009】また、本発明の好ましい第二の態様におい
ては、前記拘束リングの脚部が嵌め込まれる前記バンパ
スプリング本体の凹溝が、該バンパスプリング本体にお
ける拘束リングの装着部位での厚さ寸法の40〜80%
の深さで形成される。 【0010】さらに、本発明の好ましい第三の態様にお
いては、バンパスプリングへの荷重入力がされていない
状態下でも、前記拘束リングの頭部とバンパスプリング
本体との対向面頭部内周面と本体外周面が互いに当接す
るように、該拘束リングが組み付けられている。 【0011】 【作用・効果】このような本発明に従う構造とされたバ
ンパスプリングにおいては、バンパスプリング本体に対
して拘束リングが非接着となった場合でも、荷重入力時
に拘束リングの脚部の軸方向両側に回り込んで外方に膨
出しようとするバンパスプリング本体の弾性変形が、拘
束リングの頭部への当接によって、効果的に制限される
こととなるのである。 【0012】それ故、かかるバンパスプリングにおいて
は、拘束リングを非接着に組み付けても、或いは接着が
不充分であっても、拘束リングによる大荷重入力時にお
けるバンパスプリング本体の外方への膨出変形の規制が
有効に為され得ることから、要求される非線形なばね特
性(荷重−撓み特性)を確保しつつ、製作性およびコス
ト性の向上が有利に達成され得るのであり、特に拘束リ
ングをバンパスプリング本体に対して非接着に組み付け
るようにすれば、面倒な接着処理が不要となって、製作
性およびコスト性の飛躍的な向上が達成され得るのであ
る。 【0013】しかも、かかるバンパスプリングにおいて
は、大荷重入力時に、バンパスプリング本体の外方への
膨出変形が拘束リングの頭部によって制限されることに
より、充分に硬いばね特性が発揮されることから、バン
パスプリング本体のばね特性を柔らかく設定しても、オ
ーバーストロークが有利に防止され得ることとなり、低
荷重域におけるばね特性を充分に柔らかくして、非線形
な荷重−撓み特性を一層有利に得ることが可能となるの
である。 【0014】また、かかるバンパスプリングにおいて
は、大荷重入力時におけるバンパスプリング本体の外方
への膨出変形が、拘束リングの頭部によって制限される
こととなるところから、大荷重入力時の高ばね化が実現
され、そのために、拘束リングの脚部の軸方向寸法をそ
れ程大きくする必要がないのであり、それ故、バンパス
プリング本体の容積が拘束リングの配設によって大幅に
減少することがなく、バンパスプリング本体を大型化し
なくても、低荷重入力時における柔らかいばね特性や大
きな変形ストロークが有利に確保され得るといった利点
もあるのである。 【0015】さらに、かかるバンパスプリングにおいて
は、拘束リングをバンパスプリング本体に係止する脚部
が、凹溝への嵌合によって、バンパスプリング本体の内
部に入り込むようにして配設されていることから、大荷
重入力時におけるバンパスプリング本体の軸直角方向内
方への膨出変形も、効果的に軽減乃至は防止され得るの
であり、そのような内方への膨出変形に起因する座屈的
な変形による耐久性の低下等の問題も、有利に回避され
得るのである。 【0016】また、本発明のバンパスプリングにおいて
は、すぐり部によって小荷重域における一層の低ばね化
が図られ得ると共に、拘束リングの頭部の軸方向両側か
らのバンパスプリング本体の膨出変形も有利に抑えられ
得て、大荷重域における高ばね特性の安定化と耐久性の
向上が図られ得るのである。 【0017】なお、前記した本発明の好ましい第一の態
様とされたバンパスプリング構造においては、小荷重域
における低ばね化と、大荷重域における高ばね特性の安
定化等が、一層有利に達成され得ることとなる。 【0018】また、前記した本発明の好ましい第二の態
様とされたバンパスプリングにおいては、大荷重の入力
時におけるバンパスプリング本体の軸直角方向内方への
座屈的な膨出変形が一層有利に防止され得て、安定した
性能と優れた耐久性とが有利に発揮され得るのである。 【0019】さらに、前記本発明の好ましい第三の態様
とされたバンパスプリングにおいては、拘束リングによ
るバンパスプリング本体の変形制限が一層有利に為され
得ると共に、荷重入力時における拘束リングとバンパス
プリング本体の当接音が問題となるようなこともない。 【0020】なお、前記した本発明のバンパスプリング
においては、小荷重入力時には、下部円筒部による柔ら
かいばね特性が発揮されると共に、大荷重入力時には、
上部円筒部による硬いばね特性が発揮され得て、非線形
な荷重−撓み特性が一層有利に実現され得ると共に、下
部円筒部が蛇腹状とされていることに加えて、上部円筒
部と下部円筒部の境界部付近に拘束リングが装着されて
いることから、大荷重入力時における座屈的変形による
皺等の発生が有利に防止され得て、優れた耐久性が効果
的に発揮され得るのである。 【0021】 【実施例】以下、本発明を更に具体的に明らかにするた
めに、本発明の実施例について、図面を参照しつつ、詳
細に説明する。 【0022】先ず、図1及び図2には、本発明の一実施
例としてのバンパスプリング10が示されている。かか
るバンパスプリング10は、中心軸上を貫通して延びる
挿通孔12を備えた、全体として略円筒形状を有するバ
ンパスプリング本体14と、該バンパスプリング本体1
4の軸方向中間部分の外周面に装着された略円環形状を
有する拘束リング16とによって、構成されている。そ
して、図3に示されている如く、かかるバンパスプリン
グ10は、挿通孔12において、ショックアブソーバ1
8のピストンロッド20に外挿装着されて、ピストンロ
ッド20を車体側に防振支持せしめるサスペンションイ
ンシュレータ22と、ショックアブソーバ18のシリン
ダ24との間に配設位置せしめられることにより、ショ
ックアブソーバ18の作動時に、サスペンションインシ
ュレータ22とシリンダ24との間で軸方向に圧縮変形
せしめられて、ショックアブソーバ18の作動ストロー
クを弾性的に制限するようになっているのである。 【0023】より詳細には、バンパスプリング本体14
は、略ストレートな厚肉円筒形状を有する上部円筒部2
6と、蛇腹状に屈曲せしめられた薄肉の円筒形状を有す
る下部円筒部28と、それら上部円筒部26と下部円筒
部28の間に位置する中肉の円筒形状を有する中間円筒
部30とから構成されており、ゴム弾性体にて一体成形
されている。 【0024】そして、かかるバンパスプリング本体14
には、挿通孔12における上部円筒部26側の開口部内
周面に、軸方向に延びる複数状の内方突部32が設けら
れており、これらの内方突部32によって、ショックア
ブソーバ18のピストンロッド20に形成された嵌合部
34に嵌着されるようになっている(図3参照)。ま
た、上部円筒部26側の軸方向端面には、サスペンショ
ンインシュレータ22(図3参照)側への空気抜き通路
や位置決め凹所などとして機能する環状の周方向溝36
と放射状に延びる複数本の径方向溝38とが、形成され
ている。 【0025】また、中間円筒部30には、軸方向中央部
分に位置して周方向に連続して延びる略矩形断面形状の
凹溝40が、外周面に開口して形成されている。更にま
た、この凹溝40を軸方向に挟んだ両側には、中間円筒
部30と、その軸方向両側に位置する上部円筒部26お
よび下部円筒部28との各境界部分にそれぞれ位置し
て、略V字状断面をもって外周面に開口し、周方向に連
続して延びる一対のすぐり部42,44が、形成されて
いる。 【0026】更にまた、下部円筒部28は、軸方向端部
の外周面が先細状のテーパ面46とされていると共に、
すぐり部44とテーパ面46との間に位置する内周面上
に、周方向に連続して延びる環状の周溝48が、形成さ
れている。そして、これらのすぐり部44,テーパ面4
6および周溝48によって、屈曲した蛇腹形状とされて
いるのである。 【0027】一方、拘束リング16は、円環形状の脚部
50と、かかる脚部50の外周縁部から軸方向両側にそ
れぞれ所定長さで突出する、円環形状の頭部52とを有
しており、合成樹脂材料など、少なくともバンパスプリ
ング本体14よりは高剛性な材料によって、形成されて
いる。また、脚部50は、バンパスプリング本体14の
中間円筒部30に形成された凹溝40に略対応した断面
形状を有していると共に、頭部52は、かかる中間円筒
部30の外径寸法に略対応した内径寸法を有している。 【0028】そして、脚部50が、凹溝40に嵌め込ま
れて、係止されることにより、拘束リング16がバンパ
スプリング本体14に装着されているのであり、本実施
例では、かかる装着状態下、脚部50の外周面が凹溝4
0の内周面に密着されていると共に、頭部52の内周面
が、バンパスプリング本体14の中間円筒部30の外周
面に密着されている。また、本実施例では、中間円筒部
30における一対のすぐり部42,44間の軸方向長さ
が、拘束リング16の頭部52の軸方向長さと略同一と
されており、各すぐり部42,44における軸方向内側
(凹溝40側)の開口エッジ部が、何れも、拘束リング
16の頭部52の内周面に密着せしめられている。 【0029】なお、かかる拘束リング16のバンパスプ
リング本体14への組付けに際しては、拘束リング16
とバンパスプリング本体14とを各々別形成した後、バ
ンパスプリング本体14を変形させて拘束リング16を
外挿することによって組み付けたり、拘束リング16を
周方向に分割し、バンパスプリング本体14の軸直角方
向外方から組み合わせた後に、それらの分割体を溶着等
で一体化することによって組み付けたりすること等も可
能であるが、好適には、予め形成した拘束リング16
を、バンパスプリング本体14の成形型内に設置し、か
かる成形型内にゴム材料を充填して、バンパスプリング
本体14を加硫成形することによって、バンパスプリン
グ本体14の成形と同時に組み付けられることとなる。
また、それとは逆に、予め形成したバンパスプリング本
体14を、拘束リング16の成形型内に設置し、かかる
成形型内に樹脂等の材料を充填して拘束リング16を形
成することによって、拘束リング16を、その形成と同
時にバンパスプリング本体14に組み付けることも可能
である。 【0030】そして、このような拘束リング16のバン
パスプリング本体14への組付けに際しては、特別な接
着処理は施す必要がなく、本実施例において、拘束リン
グ16は、バンパスプリング本体14に対して非接着状
態に組み付けられているのである。 【0031】また、ここにおいて、バンパスプリング本
体14の中間円筒部30に対して、拘束リング16の脚
部50が入り込む深さ、換言すれば脚部50乃至は凹溝
40の径方向寸法:tは、特に限定されるものでない
が、該拘束リング16が装着された中間円筒部30の厚
さ寸法:Dに対して、(t/D)=0.4〜0.8とな
るように設定することが望ましい。けだし、t/Dの値
が小さすぎると、バンパスプリング10への大荷重入力
時に、中間円筒部30における径方向内方への変形が生
じ易くなって、座屈現象やショックアブソーバ18のピ
ストンロッド20との干渉等の問題が惹起されるおそれ
があるからであり、一方、t/Dの値が大き過ぎると、
中間円筒部30の肉厚が薄くなり過ぎて、充分な耐久性
が確保され難くなる恐れがあるからである。 【0032】なお、拘束リング16の頭部52の軸方向
長さ:Lおよび脚部50からの軸方向突出長さは、特に
限定されるものでなく、バンパスプリング本体14の材
質(ばね特性)やバンパスプリングに要求される特性等
に応じて、適宜に決定されることとなる。 【0033】そして、上述の如き構造とされたバンパス
プリング10にあっては、小荷重入力時には、下部円筒
部28の弾性変形に基づいて、柔らかいばね特性が有利
に発揮され得るのであり、次第に荷重が大きくなるにつ
れて、下部円筒部28が軸方向に潰れて、中間円筒部3
0から上部円筒部26が弾性変形せしめられることとな
る。そこにおいて、中間円筒部30は、拘束リング16
の頭部52によって、外方への膨出変形が制限されてい
ることから、変形量が比較的小さい場合には、柔らかい
ばね特性が発揮されるが、変形量が大きくなるに従っ
て、ばね特性は急激に硬くなる。それ故、バンパスプリ
ング10全体として、非線形な荷重−撓み特性となっ
て、車両の良好なる乗り心地と操縦安定性が、高度に両
立され得るのである。 【0034】しかも、拘束リング16の頭部52は、脚
部50の軸方向両側から延び出していることから、脚部
50がバンパスプリング本体14に非接着とされている
ために生ぜしめられる、脚部50の軸方向両側から回り
込むようなバンパスプリング本体14の変形も、頭部5
2によって有効に抑えられ得て、バンパスプリング本体
14を殆ど潰しきる程の大荷重入力時(例えば、一般乗
用車用バンパスプリングにおける1600kgの荷重入力
時)にも、硬いばね特性が安定して発揮されると共に、
ダストカバー等の他部材への干渉も、有利に防止され得
ることとなるのである。 【0035】なお、この頭部52の脚部50からの軸方
向突出長さを大きくする程、大荷重入力時におけるバン
パスプリング本体14の変形が一層制限されて、硬いば
ね特性が発揮されるのであり、それ故、頭部52の大き
さによって、バンパスプリング10の特性を容易にチュ
ーニングできるといった利点もある。 【0036】また、拘束リング16の頭部52によっ
て、大荷重入力時におけるバンパスプリング本体14の
変形量が制限されることから、大荷重入力時におけるオ
ーバストロークや他部材への干渉を回避しつつ、バンパ
スプリング本体14自体のばね特性を柔らかく設定する
ことが可能であり、それによって、低荷重入力時におけ
るばね特性が一層柔らかくされ得て、バンパスプリング
10における荷重−撓み特性の非線形性を一層強めるこ
とも可能となる。 【0037】さらに、本実施例のバンパスプリング10
においては、拘束リング16を挟んだ軸方向両側にすぐ
り部42,44が形成されていることから、それらのす
ぐり部42,44によって、低荷重入力時における柔ら
かいばね特性が一層有利に発揮され得ると共に、拘束リ
ング16の軸方向両側に回り込むようなバンパスプリン
グ本体14の外方への膨出変形が一層有効に防止され得
て、大荷重入力時における硬いばね特性が安定して発揮
され得るのである。 【0038】しかも、本実施例のバンパスプリング10
においては、蛇腹状の下部円筒部28を有していること
から、低荷重入力時におけるばね特性を充分に柔らかく
チューニングできると共に、荷重−撓み特性の非線形性
をより一層強めることもできるのである。 【0039】因みに、上述の如き構造とされたバンパス
プリング10について、荷重−撓み特性を実測した結果
を、図4に示す。なお、かかる測定に供したバンパスプ
リング10においては、バンパスプリング本体14の材
料として、天然ゴム材料をベースとしたゴム材料(Hs
=75)を用い、拘束リング16の材料として、6−6
ナイロンを用いた。 【0040】かかる図4に示された結果からも、非線形
性に優れた荷重−撓み特性が認められるのである。 【0041】以上、本発明の一実施例について詳述して
きたが、これは文字通りの例示であって、本発明は、か
かる具体例にのみ限定して解釈されるものではない。 【0042】例えば、バンパスプリング本体14におけ
るすぐり部42,44は、必ずしも設ける必要はない。
また、そのようなすぐり部を形成する場合でも、図5及
び図6に示されているバンパスプリング60の如く、か
かるすぐり部42,44の一方若しくは両方を、開口エ
ッジ部が拘束リング16の頭部52から離れて位置する
ように形成したり、或いは例示の如きV字形断面以外の
半円状やU字状等の断面形状のすぐり部を採用すること
も可能である。なお、図5及び図6においては、その理
解を容易とするために、前記第一実施例と同様な構造と
された部材および部位に対して、図中に第一実施例と同
一の符号を付しておく。 【0043】また、バンパスプリング本体の具体的形状
は、前記実施例のものに限定されるものではなく、例え
ば、軸方向全長に亘って蛇腹形状としたり、或いは蛇腹
状部分を有しないストレートな筒形状としたりすること
も可能である。 【0044】更にまた、バンパスプリング本体に対する
拘束リングの装着位置も、軸方向中央部分に限定される
ものでなく、バンパスプリング本体の形状や特性等を考
慮して適宜に決定され得るものである。 【0045】さらに、拘束リング16の脚部50の断面
形状は、前記実施例のものに限定されるものでなく、径
方向内方に行くに従って厚さ寸法が小さくなる楔形断面
や逆楔形断面、或いは半円状断面等も採用可能である。
尤も、大荷重入力時におけるバンパスプリング本体14
の軸直角方向内方或いは外方への膨出変形を抑えるため
には、例示の如き矩形断面形状のものが望ましい。な
お、拘束リング16に脚部を設ける代わりに、バンパス
プリング本体14から外方に突出する係止突起を設け
て、拘束リング16の頭部52を係止することも考えら
れるが、そのような脚部を有しない拘束リングを採用す
ると、大荷重入力時におけるバンパスプリング本体の内
方への座屈的な変形が惹起され易くなり、耐久性等に不
具合が生ずるために、好ましくないのである。 【0046】また、バンパスプリングの車両への取付構
造は、例示の如き、ショックアブソーバ18のピストン
ロッド20への外嵌固定に限定されるものでは決してな
く、ショックアブソーバのストローク作動時に、ショッ
クアブソーバのシリンダと該ショックアブソーバのピス
トンロッドが取り付けられた車体側乃至は車輪側の部材
との間で、バンパスプリングに対して軸方向の圧縮力が
及ぼされるようになっておれば良く、各種の取付構造
が、採用され得る。具体的には、例えば図7に示されて
いるように、バンパスプリング本体14をピストンロッ
ド20に遊挿配置すると共に、車体側に取り付けられて
ピスントロッド20を車体に対して弾性的に連結支持せ
しめるサスペンションインシュレータ22のハウジング
54の下面に、略浅底の逆カップ形状を有する取付金具
56を固着せしめて、該取付金具56にバンパスプリン
グ本体14の上部円筒部26側の軸方向端部を嵌め込ん
で、固着することにより、取り付けることも可能であ
る。なお、かかる取付金具56の開口周縁部には、径方
向外方に広がるフランジ部58が設けられており、この
フランジ部58に対して、筒状の蛇腹カバーが装着され
得るようになっている。また、図7に示された具体例の
他にも、バンパスプリング本体14の上部円筒部56を
ショックアブソーバ18のシリンダ側に固定し、下部円
筒部28がサスペンションインシュレータ22側に向か
って突出する状態で取り付けることも可能であり、更に
また、ショックアブソーバ18のシリンダが車体側に取
り付けられる倒立型サスペンション構造の場合には、ピ
ストンロッドが取り付けられるサスペンションアーム等
の車輪側部材に対して、バンパスプリング本体14を固
定することにより、取り付けること等も可能である。 【0047】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を
加えた態様において、実施され得るものであり、また、
そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限
り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであること
は、言うまでもないところである。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施例としてのバンパスプリングを
示す縦断面図であって、図2におけるI−I断面に相当
する図である。 【図2】図1に示されたバンパスプリングの平面図であ
る。 【図3】図1に示されたバンパスプリングの装着状態を
示す説明図である。 【図4】図1に示された構造のバンパスプリングにおけ
る荷重−撓み特性の実測データを示すグラフである。 【図5】本発明の別の実施例としてのバンパスプリング
を示す縦断面図であって、図6におけるV−V断面に相
当する図である。 【図6】図5に示されたバンパスプリングの平面図であ
る。 【図7】本発明に従う構造とされたバンパスプリングの
別の取付構造の具体例を示す縦断面説明図である。 【符号の説明】 10,60 バンパスプリング 14 バンパスプリング本体 16 拘束リング 18 ショックアブソーバ 40 凹溝 42,44 すぐり部 50 脚部 52 頭部
フロントページの続き Fターム(参考) 3D001 AA17 AA18 DA09 3J059 AA01 AA03 AA06 BA42 BA54 BA72 BB01 BC06 BD01 DA02 DA16 GA03 3J069 AA50 CC06

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 車両サスペンションを構成するショック
    アブソーバのピストンロッドに外挿配置されて、該ショ
    ックアブソーバの作動ストロークを弾性的に制限するバ
    ンパスプリングにおいて、 弾性体にて形成された筒状のバンパスプリング本体の外
    周面に、軸方向中間部分で周方向に延びる凹溝を設け、
    更に該凹溝に嵌まり込んで係止される脚部と、該脚部の
    外周部分から前記凹溝の軸方向両側に延び出して前記バ
    ンパスプリング本体の外周面に対して軸直角方向に対向
    位置せしめられる頭部とを有する拘束リングを設ける一
    方、前記バンパスプリング本体を、厚肉ストレート状の
    上部円筒部と、薄肉で蛇腹状に屈曲した下部円筒部と、
    それら上部円筒部と下部円筒部との間の中肉の中間円筒
    部とを含んで構成し、且つ、かかる中間円筒部の外周面
    に対して、前記拘束リングを装着せしめると共に、前記
    バンパスプリング本体の上部円筒部と中間円筒部との境
    界部分の外周部及び中間円筒部と下部円筒部との境界部
    分の外周部に、それぞれ、周方向に延びるすぐり部を設
    け、そして、前記拘束リングを装着せしめた形態におい
    て、該バンパスプリング本体の軸方向において、該拘束
    リングの頭部の側面と、前記バンパスプリング本体の上
    部円筒部側に設けられたすぐり部の該上部円筒部側の溝
    内壁面とが、対向せしめられるように構成したことを特
    徴とするバンパスプリング。
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