JP2000301649A - 包装用クリーンフィルム、包装用袋、およびその製造方法 - Google Patents

包装用クリーンフィルム、包装用袋、およびその製造方法

Info

Publication number
JP2000301649A
JP2000301649A JP11109955A JP10995599A JP2000301649A JP 2000301649 A JP2000301649 A JP 2000301649A JP 11109955 A JP11109955 A JP 11109955A JP 10995599 A JP10995599 A JP 10995599A JP 2000301649 A JP2000301649 A JP 2000301649A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
packaging
layer film
clean
outer layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11109955A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Yamamoto
本 浩 山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP11109955A priority Critical patent/JP2000301649A/ja
Publication of JP2000301649A publication Critical patent/JP2000301649A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Bag Frames (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 包装用クリーンフィルムの外層フィルムを剥
離した場合に、粗面を露出させることにより、包装用ク
リーンフィルム同志の密着を防止する。 【解決手段】 包装用クリーンフィルム10は少なくと
も一面が粗面11aとなっている第1外層フィルム11
と、第1外層フィルム11の粗面11a上に溶融押出し
により形成された内層フィルム12とを有している。内
層フィルム12の第1外層フィルム11と反対側の面
に、第2外層フィルム12が設けられている。第1外層
フィルム11を剥離した場合、内層フィルム12の表面
に第1外層フィルム11の粗面から転写された粗面12
aが露出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特にチリ、ホコリを極
端に嫌う例えば半導体製品あるいはそのような製品の製
造時に必要とされる衣服等の包装に好適に使用可能な包
装用クリーンフィルム、包装用袋、およびその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえばIC、LSIなどの半導体製品
はチリ、ホコリを極端に嫌うことからクリーンルーム内
で製造されている。そして、このようなクリーンな環境
下で製造される製品あるいはそのような製品の製造時に
必要な衣服等の包装に用いられる包装材料にもチリ、ホ
コリが付着していないことが要求される。
【0003】そのため、従来は、クリーンルーム内で製
造した包装材料の超純水で洗浄したものが、クリーンな
環境で用いられる包装材料として利用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来
は、クリーンルーム内で製造された包装材料を、さらに
超純水で洗浄するための洗浄手段が必要であり、装置が
複雑であるとともに製造コストが高くつくという問題が
ある。また、超純水による包装材料の洗浄の程度によ
り、充填包装体のクリーン度の確実性に欠けるという問
題もある。
【0005】本発明はこのような点を考慮してなされた
ものであり、超純水による包装材料の洗浄手段が不要で
あり、クリーン度が安定した包装用クリーンフィルム、
包装用袋およびその製造方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
少なくとも一面が粗面となっている粗面層を有する第1
外層フィルムと、この第1外層フィルムの粗面上に溶融
押出しにより形成された溶融押出層を有する内層フィル
ムと、内層フィルムの第1外層フィルムと反対側の面上
に設けられた第2外層フィルとを備え、被包装体の包装
に用いられる内層フィルムの表裏両面が第1および第2
外層フィルムにより剥離可能に被覆された包装用クリー
ンフィルムである。
【0007】請求項7記載の発明は、外方に露出する粗
面を有する溶融押出層が最外層に配置された内層フィル
ムと、この内層フィルムの粗面と反対側の面に剥離可能
に被覆された外層フィルムとからなる包装用クリーンフ
ィルムを一対備え、一対の包装用クリーンフィルムを、
互いの粗面を向い合わせて重ね合せ、この重ね合せ体を
開口を残して袋状に密封してなる包装用袋である。
【0008】請求項8記載の発明は、請求項7記載の包
装用袋内に、被包装体を収納し、開口を密封してなる包
装用袋体。
【0009】請求項9記載の発明は、少なくとも一面が
粗面となっている第1外層フィルムを準備する工程と、
第1外層フィルムの粗面上に溶融押出しにより内層フィ
ルムを構成する溶融押出層を形成する工程と、内層フィ
ルムの第1外層フィルムと反対側の面上に第2外層フィ
ルムを設ける工程とを備え、被包装体の包装に用いられ
る内層フィルムの表裏両面が第1および第2外層フィル
ムにより剥離可能に被覆される包装用クリーンフィルム
の製造方法。
【0010】請求項10記載の発明は、請求項9記載の
包装用クリーンフィルムの製造方法により一対の包装用
クリーンフィルムを準備する工程と、一対の包装用クリ
ーンフィルムから、各々第1外層フィルムを剥離して内
層フィルムの粗面を露出させる工程と、一対の包装用ク
リーンフィルムを、互いの粗面が向い合うよう重ね合せ
る工程と、一対の包装用クリーンフィルムの重ね合せ体
を開口を残して袋状に密封する工程とを備えたことを特
徴とする包装用袋の製造方法。
【0011】請求項11記載の発明は、請求項10記載
の包装用袋の製造方法により開口を有する包装用袋を準
備する工程と、この包装用袋内に開口を介して被包装体
を脱気しながら収納する工程と、開口を密封する工程と
を備えたことを特徴とする包装用袋体の製造方法であ
る。
【0012】請求項12記載の発明は、内層フィルムの
表裏両面が外層フィルムにより剥離自在に被覆された包
装用クリーンフィルムを一対準備する工程と、一対の包
装用クリーンフィルムの各々から一方の外層フィルムを
剥離して内層フィルムを露出させる工程と、一対の包装
用クリーンフィルムを、互いの内層フィルムが向い合う
よう重ね合せて包装用袋を作成する工程と、包装用袋内
に被包装体を収納して、包装用袋を密封する工程と、包
装用袋を構成する一対の包装用クリーンフィルムの各々
から他方の外層フィルムを剥離する工程と、包装用袋を
開封して被包装体を取出す工程とからなる被包装体のク
リーン包装方法である。
【0013】
【作用】請求項1記載の発明によれば、第1外層フィル
ムを内層フィルムから剥離した場合、内層フィルムの溶
融押出層表面に形成され粗面層の粗面から転写された粗
面が露出する。
【0014】請求項7記載の発明によれば、一対の包装
用クリーンフィルムの内面に粗面が形成されているの
で、一対の包装用クリーンフィルム同志が密着すること
はない。
【0015】請求項8記載の発明によれば、一対の包装
用クリーンフィルムの内面に粗面が形成されているの
で、一対の包装用クリーンフィルム同志が密着すること
はなく、被包装体の収納・取出しを容易に行うことがで
きる。
【0016】請求項9記載の発明によれば、第1の外層
フィルムの粗面上に溶融押出しにより溶融押出層を形成
することにより、内層フィルムの溶融押出層表面に、第
1外層フィルムの粗面が転写される。
【0017】請求項10記載の発明によれば、一対の包
装用クリーンフィルムの内面に粗面が形成されるので、
一対の包装用クリーンフィルム同志が密着することはな
い。
【0018】請求項11記載の発明によれば、一対の包
装用クリーンフィルムの内面に粗面が形成されるので、
一対の包装用クリーンフィルム同志が密着することはな
く、被包装体の収納・取出しを容易に行うことができ
る。
【0019】請求項12記載の発明によれば、包装用袋
を作成する工程の前に第1外層フィルムを剥離するの
で、包装用袋の内面を清浄化することができる。また包
装用袋を開封して被包装体を取出す工程の前に、第2外
層フィルムを剥離するので、被包装体を取出す環境下に
おいて包装用袋の外面を清浄に保つことができる。
【0020】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図1乃至図11は本発明の実施例を示す図
である。
【0021】まず、図1(a)(b)および図2(a)
(b)により、包装用クリーンフィルムについて説明す
る。図1(a)(b)および図2(a)(b)におい
て、包装用クリーンフィルム10は、少なくとも一面が
粗面11aとなっている粗面層(第1外層フィルム)1
1と、粗面層11の粗面11a上に溶融押出しにより形
成された溶融押出層(内層フィルム)12と、溶融押出
層12の粗面層11と反対側の面上に設けられた第2外
層フィルム13とを備えている。
【0022】このうち、内層フィルム12は被包装体の
包装に用いられるものであり、図1(a)(b)では溶
融押出層のみからなっているが、溶融押出層と他の層と
を積層して構成してもよい。また第1外層フィルム11
および第2外層フィルム13は、内層フィルム12から
剥離可能となっている。このうち第1外層フィルム11
は粗面層のみからなっているが、粗面層と他の層とを積
層して構成してもよい。
【0023】上述のように外層フィルム11、13は、
内層フィルム12が直接外気と接触するのを防ぐととも
に、内層の表面にゴミ、ホコリ、チリ等が付着するのを
防止する機能を有する。
【0024】また、図1(b)に示すように、内層フィ
ルム12から第1外層フィルム11を剥離すると、包装
用クリーンフィルム10は外部に、内層フィルム12の
粗面12aが露出することになる。この内層フィルム1
2の粗面12aは、外層フィルム11の粗面11aが転
写され形成されたものである。図2(a)に示すよう
に、一対の包装用クリーンフィルム10、10を、内層
フィルム12、12の粗面12a、12aが向き合うよ
う重ね合せた場合、一対の包装用クリーンフィルム1
0、10同志が密着することはない。すなわち、この場
合、一対の包装用クリーンフィルム10、10の粗面1
2a、12a間に隙間ができ、これにより一対の包装用
クリーンフィルム10、10同志の密着がなくなる。
【0025】このため、一対の包装用クリーンフィルム
10、10を粗面12a、12aが向い合うよう重ね合
せて包装用袋を作成した場合、一対の包装用クリーンフ
ィルム10、10を容易に引き離すことができ内部に被
包装体を収納しやすくなる。
【0026】これに対して、図2(b)に示すように、
一対の包装用クリーンフィルム10、10の内層フィル
ム12、12表面が平滑な場合は、一対の包装用クリー
ンフィルム10、10が密着しやすくなる。
【0027】次に図3乃至図5により包装用クリーンフ
ィルムの製造方法について説明する。
【0028】図3に示すように、まず一面が粗面11a
となっている粗面層(外層フィルム)11を準備する。
外層フィルム11は粗面層のみから構成してもよく、他
の層と積層して構成してもよい。粗面層11としては未
延伸ポリプロピレン(CPP)を用いることができ、粗
面11aの表面粗度Raは0.3μm〜0.9μm好ま
しくは0.5μm〜0.7μmとなっている。
【0029】次に外層フィルム11の粗面11a上に、
例えばポリエチレン(PE)を押出機15から溶融押出
して溶融押出層(内層フィルム)12を形成する。この
場合、内層フィルム12は第1外層フィルム11の粗面
11a上に溶融押出しにより形成されるので、第1外層
フィルム11と内層フィルム12との接着力は弱くな
る。また第1外層フィルム11の粗面11aに付着して
いた粒子は、溶融押出時に内層フィルム12内に取込ま
れるので、第1外層フィルム11の剥離時に粒子が空気
中に散乱することはない。
【0030】次に図4に示すように、内層フィルム12
の第1外層フィルム11と反対側の面上に、例えば未延
伸ポリプロピレンからなる第2外層フィルム13をドラ
イラミネートにより接着して設け、このようにして包装
用クリーンフィルム10が得られる。この場合、必要に
応じて第2外層フィルム13上にコロナ処理、プシマー
コート等の前処理が施される。
【0031】なお図5に示すように、粗面11aを有す
る第1外層フィルム11と第2外層フィルム13とを準
備し、これら第1および第2外層フィルム13とを、溶
融押出層(内層フィルム)12を接着剤として貼り合
せ、このようにして包装用クリーンフィルム10を作成
してもよい。
【0032】次に図6乃至図8により、包装用袋および
その製造方法について説明する。まず図6において、上
述した一対の包装用クリーンフィルム10、10を、対
向して配置された一対の包装用クリーンフィルム供給手
段1、1にセットする。
【0033】次に一対の包装用クリーンフィルム供給手
段1、1から供給された各包装用クリーンフィルム1
0、10の第1外層フィルム11、11は、外層フィル
ム剥離手段2、2により各内層フィルム12、12から
剥離される。具体的には、この外層フィルム剥離手段2
には、剥離ロールが用いられている(図7)。
【0034】この外層フィルム剥離手段2により剥離さ
れた各第1外層フィルム11、11は、各外層フィルム
巻取り手段3、3により巻取られる。そして、この外層
フィルム巻取り手段3には、巻取りロールが用いられて
いる。
【0035】一方、第1外層フィルム11、11が剥離
除去されて内層フィルム12の粗面12a、12aが露
出した一対の包装用クリーンフィルム10、10は、一
対の内層フィルム送り手段4、4により対向する状態で
製袋機5に送られる。製袋機5において、一対の包装用
クリーンフィルム10、10は、互いの粗面12a、1
2aが向い合うよう重ね合わされ、一対の包装用クリー
ンフィルム10、10の重ね合せ体がインパルスシール
ヘッド6によりヒートシールされる。
【0036】この場合、一対の包装用クリーンフィルム
10、10の内層フィルム12、12同志がヒートシー
ルされ、開口を残して袋状に密封され、このようにして
包装用袋20が得られる。
【0037】図6において、内層フィルム送り手段4、
4、および製袋手段5のインパルスシールヘッド6は、
クリーンルームB内(図6中、破線Aより右側)に設置
されている。これにより、包装用袋20は無塵雰囲気で
製袋される。
【0038】一方、一対の包装用クリーンフィルム供給
手段1、1、これに対応して設けられている外層フィル
ム剥離手段2、2は、陽圧空間C内(図1中、破線Aよ
り左側)に設置され、これによりチリやホコリの侵入が
排除されている。
【0039】次に図9により、包装用袋内に被包装体を
収納してなる包装用袋体およびその製造方法について説
明する。図9において、まず上述した開口21を有する
包装用袋20を準備し(図8参照)、包装用袋20内に
被包装体25を開口21を介して収納する。次に開口2
1を密封することにより、包装用袋体30が得られる。
【0040】被包装体25を収納する際、真空パック方
式あるいはチッ素ガス充填包装方式が利用される。真空
パック方式の場合には、被包装体25を開口21を介し
て包装用袋20内に挿入し、包装用袋20内部のガス置
換、および脱気を行ない、さらに開口21をヒートシー
ルして密封する。
【0041】また、チッ素ガス充填包装方式の場合に
は、被包装体25を開口21を介して包装用袋20内に
挿入し、チッ素ガスを内部の空気と置換し、さらに開口
21をヒートシールして密封する。
【0042】この場合、包装用袋20において、一対の
包装用クリーンフィルム10、10は内層12、12の
粗面12a、12a同志を向き合せているので、一対の
包装用クリーンフィルム10、10同志が密着すること
はない(図2(a)(b)参照)。このため、一対の包
装用クリーンフィルム10、10を容易に引離すことが
でき、開口21から包装用袋20内に被包装体25を容
易に挿入することができる。
【0043】その後、包装用袋20の内部に被包装体2
5を収納してなる包装用袋体30は、流通過程を経て、
例えばクリーンルーム等内に持込まれる。この場合、ク
リーンルーム直前で、第2外層フィルム13が内層フィ
ルム12から剥離され、第2外層フィルム13外面に付
着したゴミ等が第2外層フィルム13とともに廃棄され
る。
【0044】次にクリーンルーム内で包装用袋20が開
封され、被包装体25が取出される。
【0045】次に図10(a)(b)により、包装用ク
リーンフィルムの変形例について説明する。図10
(a)(b)に示す包装用クリーンフィルム10は、第
2外層フィルム13が外方剥離フィルム13aと内方剥
離フィルム13bとからなり、これら外方剥離フィルム
13aと内方剥離フィルム13bが互いに剥離自在とな
っている点が異なるのみであり、他は図1に示す包装用
クリーンフィルム10と略同様である。
【0046】図10(a)に示すように、第2外層フィ
ルム13の外方剥離フィルム13aは外層フィルム剥離
手段2により、第1外層フィルム11と同時に剥離され
るようになっている。
【0047】また図11により、包装用クリーンフィル
ムの製造方法の変形例について説明する。図11に示す
製造方法は、粗面層(第1外層フィルム)11の粗面1
1aに対して予め静電防止処理を施し、この粗面11a
上に帯電防止剤を練り込んだ樹脂を溶融押出して溶融押
出層(内層フィルム)12を形成したものであり、他は
図3および図4に示す包装用クリーンフィルムの製造方
法と略同様である。
【0048】このように第1外層フィルム11の粗面1
1a上に静電気防止処理を施し、帯電防止剤を練り込ん
だ樹脂を溶融押出して内層12を形成することにより、
内層12から第1外層フィルム11を剥離する際の帯電
を防止することができる。また第2外層フィルム13の
内層フィルム12側表面に対して帯電防止処理を施して
もよい。
【0049】さらに、図1に示すように、内層フィルム
12の表裏面に、粗面11aを有する第1外層フィルム
11と第2外層フィルム13を被覆して包装用クリーン
フィルム10を構成した例を示したが、第2外層フィル
ム13は必ずしも設けなくてもよい。
【0050】(具体例)次に本発明の具体例について説
明する。
【0051】具体例1 (1) 構成 包装用クリーンフィルムを、外面に位置する静電防止処
理したCPPフィルムからなる第2外層フィルムと、低
密度ポリエチレン(LDPE)溶融押出層/PEフィル
ム/LDPE溶融押出層からなる内層フィルムと、内面
に位置するCPPフィルムからなる第2外層フィルムと
を積層して構成した。包装用クリーンフィルムの層構成
は外面から順に以下のとおりとなる。
【0052】静電気防止処理CPP60μ/LDPE押
出20μ/PEフィルム60μ/LDPE押出20μ/
CPP50μ、上記層構成において、外面の静電防止処
理した静防CPPフィルムとしては、東レ合成フィルム
(株)の3915(60μ)を用いた。
【0053】PEフィルムとしてはタマポリ(株)のV
−2(80μ)を用いた。
【0054】押出用LDPEとしては、三井日石化学の
M206Pを用いた。内面のCPPフィルムとしては、
東レ合成フィルム(株)の3701T(50μ)を用い
た。
【0055】なお、押出し用LDPE内には、予めLD
PE用帯電防止剤、例えば日本油脂(株)製のノニオン
系帯電防止剤、エレガンAS−5450を練り込んでお
いた。この場合、7%含有マスターバッチを重量百分率
で5%添加した。
【0056】また内面のCPPフィルムの表面に、粗面
を予め形成しておいた。
【0057】(2) 製造方法 PEフィルムと粗面を有する内面のCPPフィルムと
を、LDPE樹脂の押出ラミネートを接着剤として貼り
合わせた。このとき、押出温度は290℃であった。
【0058】次にPEフィルムの内面の、CPPフィル
ムと反対側の面に、静電防止処理したCPPフィルムを
同様にLPPE樹脂の押出ラミラートを接着剤として貼
り合わせた。このようにして包装用クリーンフィルムを
得た。
【0059】(3) 使用方法 次に一対の包装用クリーニングフィルムを準備し、各々
のクリーニングフィルムについて内面のCPPフィルム
をLDPE溶融押出層から剥離し、一対の包装用クリー
ニングフィルム同志を重ね合せて密封して包装用袋を作
成した。この包装用袋内に被包装体を収納して包装用袋
体を得た。クリーンルームに入る直前に包装用袋体の外
側の静電防止処理したCPPフィルムをLDPE溶融押
出層から剥離した。
【0060】(4) 特徴 包装用袋の内面のLDPE溶融押出層表面は、剥離した
CPPフィルム表面が転写され表面粗度が高くなり、密
着することなく良好な口開き性が得られた。また、流通
中のゴミをクリーンルーム内に持込むことなく、また剥
離時の帯電が抑えられた。
【0061】具体例2 (1) 構成 包装用フィルムを、外面に位置する2軸延伸ポリエステ
ルフィルム(PET)とCPPフィルムとからなる第2
外層フィルムと、LDPE溶融押出層/2軸延伸ナイロ
ンフィルム(ONy)/酸化珪素蒸着ポリエステルフィ
ルム(SiOxVMPET)/LDPE溶融押出層から
なる内層フィルムと、内面に位置するCPPフィルムか
らなる第1外層フィルムとを積層して構成した。
【0062】包装用クリーンフィルムの層構成は、外面
から順に次のとおりとなる。
【0063】PET16μ/CPP40μ/PE押出2
0μ/ONy15μ/SiOx VMPET12μ/P
E押出60μ/CPP50μ。
【0064】(2) 製造方法 2軸延伸ナイロンフィルム(ONy)(三菱化成
サントニールSN 15μ)と酸化珪素蒸着ポリエステ
ルフィルム(SiOxVMPET)(三菱化成テックバ
リア U 12μ)をウレタン系2液硬化型接着剤(武
田薬品 タケネートA515/A−50)を用いてドラ
イラミネートした。この場合、SiOxVMPETの蒸
着面はONy側を向く。
【0065】 別途に2軸延伸ポリエステルフィルム
(PET)(東洋紡績E510016μ)と未延伸ポリ
プロピレンフィルム(CPP)(東洋紡績 P112
0)をドライラミネートした。
【0066】 PETとCPPを貼り合わせたフィル
ムのCPP側に低密度ポリエチレン(LDPE)(三井
石油化学M−206P)を溶融押出コートした。この
際、完全な接着を防ぐため界面への前処理(コロナ処
理、プライマリーコート等)は行わない。
【0067】 表面粗度が高い未延伸ポリプロピレン
フィルム(CPP)(東レ合成フィルム 3701T)
に低密度ポリエチレン(LDPE)(三井石油化学 M
−206P)を溶融押出コートした。
【0068】この際、完全な接着を防ぐため界面への前
処理(コロナ処理、プライマリーコート等)は行わな
い。
【0069】 で得られたONyとSiOx VM
PETからなる2層フィルムのONy側にで得たフィ
ルムをポリエチレン側が接着されるようドライラミネー
トにより貼合する。同時にで得られたフィルムの蒸着
ポリエステル側にで得たフィルムをポリエチレン側が
接着されるようにドライラミネートにより貼合した。こ
のようにして包装用クリーンフィルムを得た。
【0070】(3) 特徴 こうして得られた包装用クリーンフィルムを一対準備
し、各々のクリーンフィルムについて第1外層フィルム
である内面のCPPフィルムを剥離して包装用袋を作成
した。包装用袋の内面のLDPE溶融押出層表面は、剥
離したCPPフィルムの表面が転写され表面粗度が高く
なり、密着せず良好な口開き性が得られた。
【0071】また、被包装体を充填し脱気包装を行った
後、第2外層フィルムを剥離する際に、第2外層フィル
ムが2軸延伸フィルム(PET 16μ)を有するため
第2外層フィルムが破断することなく良好な剥離性能を
示した。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、第
1外層フィルムを内層フィルムから剥離した場合、包装
用クリーンフィルムの内層フィルム側表面に形成され、
粗面層の粗面から転写された粗面を露出することができ
る。このため包装用クリーンフィルムを一対準備し、粗
面が向い合うよう重ね合せて包装用袋を作成した場合、
一対の包装用クリーンフィルム同志が密着することはな
く、被包装体の収納・取出しを容易に行うことができ
る。
【0073】また、一対の包装用クリーンフィルムから
包装用袋を作成して被包装体を収納する場合、袋作成前
に各々の包装用クリーンフィルムから第1外層フィルム
を剥離することにより、包装用袋内面を清浄化すること
ができる。また包装用袋を開封して被包装体を取出す前
に第2外層フィルムを剥離することにより、被包装体を
取出す環境下において包装用袋の外面を清浄に保つこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による包装用クリーンフィルムを示す側
断面図。
【図2】第1外層フィルムが剥離された一対の包装用ク
リーンフィルムを重ね合せた状態を示す図。
【図3】粗面を有する第1外層フィルムの粗面に溶融押
出層を形成する工程を示す図。
【図4】溶融押出層の第1外層フィルムと反対側の面に
第2外層フィルムを接着する工程を示す図。
【図5】第1外層フィルムと第2外層フィルムとを、溶
融押出層によって貼り合せる工程を示す図。
【図6】本発明による包装用袋の製造方法を示す図。
【図7】外層フィルム剥離手段を示す詳細図。
【図8】本発明による包装用袋を示す側断面図。
【図9】本発明による被包装体を収納した包装用袋体を
示す側断面図。
【図10】第2外層フィルムが剥離自在の外方剥離フィ
ルムと内方剥離フィルムとからなる包装用クリーンフィ
ルムを示す図。
【図11】静電気防止処理を施した包装用クリーンフィ
ルムを示す側断面図。
【符号の説明】
10 包装用クリーンフィルム 11 第1外層フィルム 11a 粗面 12 内層フィルム 13 第2外層フィルム 20 包装用袋 25 被包装体 30 包装用袋体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E064 AA01 BA26 BA30 BB03 BC08 BC18 BC20 EA08 EA18 FA01 4F100 AK04 AK04B AK06 AK07A AT00B AT00C AT00D BA03 BA04 BA06 BA07 BA10A BA10C CA18 CA22 DD07 DD07A EH17B EJ62 GB15 JD20 JD20B JL06 JL14A JL14C JL14D YY00A 4F207 AA04 AA07 AA11 AE10 AF07 AG03 AH54 AR13 KA01 KB26 KF01 KJ05

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一面が粗面となっている粗面層
    を有する第1外層フィルムと、 この第1外層フィルムの粗面上に溶融押出しにより形成
    された溶融押出層を有する内層フィルムと、 内層フィルムの第1外層フィルムと反対側の面上に設け
    られた第2外層フィルとを備え、 被包装体の包装に用いられる内層フィルムの表裏両面が
    第1および第2外層フィルムにより剥離可能に被覆され
    た包装用クリーンフィルム。
  2. 【請求項2】第1外層フィルムの粗面層は未延伸ポリプ
    ロピレンからなることを特徴とする請求項1記載の包装
    用クリーンフィルム。
  3. 【請求項3】第1外層フィルムの粗面層の表面粗度Ra
    は0.3μm〜0.9μm好ましくは0.5μm〜0.
    7μmであることを特徴とする請求項1記載の包装用ク
    リーンフィルム。
  4. 【請求項4】内層フィルムの溶融押出層はポリエチレン
    を溶融押出しして形成されることを特徴とする請求項1
    記載の包装用クリーンフィルム。
  5. 【請求項5】第2外層フィルムは、互いに剥離自在の外
    方剥離フィルムと内方剥離フィルムとからなることを特
    徴とする請求項1記載の包装用クリーンフィルム。
  6. 【請求項6】少なくとも一面が粗面となっている粗面層
    を有する第1外層フィルムと、 この第1外層フィルムの粗面上に溶融押出しにより形成
    された溶融押出層を有する内層フィルムとを備え、 被包装体の包装に用いられる内層フィルムの一面が第1
    外層フィルムにより剥離可能に被覆される包装用クリー
    ンフィルム。
  7. 【請求項7】外方に露出する粗面を有する溶融押出層が
    最外層に配置された内層フィルムと、この内層フィルム
    の粗面と反対側の面に剥離可能に被覆された外層フィル
    ムとからなる包装用クリーンフィルムを一対備え、 一対の包装用クリーンフィルムを、互いの粗面を向い合
    わせて重ね合せ、この重ね合せ体を開口を残して袋状に
    密封してなる包装用袋。
  8. 【請求項8】請求項7記載の包装用袋内に、被包装体を
    収納し、開口を密封してなる包装用袋体。
  9. 【請求項9】少なくとも一面が粗面となっている第1外
    層フィルムを準備する工程と、 第1外層フィルムの粗面上に溶融押出しにより内層フィ
    ルムを構成する溶融押出層を形成する工程と、 内層フィルムの第1外層フィルムと反対側の面上に第2
    外層フィルムを設ける工程とを備え、 被包装体の包装に用いられる内層フィルムの表裏両面が
    第1および第2外層フィルムにより剥離可能に被覆され
    る包装用クリーンフィルムの製造方法。
  10. 【請求項10】請求項9記載の包装用クリーンフィルム
    の製造方法により一対の包装用クリーンフィルムを準備
    する工程と、 一対の包装用クリーンフィルムから、各々第1外層フィ
    ルムを剥離して内層フィルムの粗面を露出させる工程
    と、 一対の包装用クリーンフィルムを、互いの粗面が向い合
    うよう重ね合せる工程と、 一対の包装用クリーンフィルムの重ね合せ体を開口を残
    して袋状に密封する工程とを備えたことを特徴とする包
    装用袋の製造方法。
  11. 【請求項11】請求項10記載の包装用袋の製造方法に
    より開口を有する包装用袋を準備する工程と、 この包装用袋内に開口を介して被包装体を脱気しながら
    収納する工程と、 開口を密封する工程とを備えたことを特徴とする包装用
    袋体の製造方法。
  12. 【請求項12】内層フィルムの表裏両面が外層フィルム
    により剥離自在に被覆された包装用クリーンフィルムを
    一対準備する工程と、 一対の包装用クリーンフィルムの各々から一方の外層フ
    ィルムを剥離して内層フィルムを露出させる工程と、 一対の包装用クリーンフィルムを、互いの内層フィルム
    が向い合うよう重ね合せて包装用袋を作成する工程と、 包装用袋内に被包装体を収納して、包装用袋を密封する
    工程と、 包装用袋を構成する一対の包装用クリーンフィルムの各
    々から他方の外層フィルムを剥離する工程と、 包装用袋を開封して被包装体を取出す工程とからなる被
    包装体のクリーン包装方法。
JP11109955A 1999-04-16 1999-04-16 包装用クリーンフィルム、包装用袋、およびその製造方法 Pending JP2000301649A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11109955A JP2000301649A (ja) 1999-04-16 1999-04-16 包装用クリーンフィルム、包装用袋、およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11109955A JP2000301649A (ja) 1999-04-16 1999-04-16 包装用クリーンフィルム、包装用袋、およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000301649A true JP2000301649A (ja) 2000-10-31

Family

ID=14523379

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11109955A Pending JP2000301649A (ja) 1999-04-16 1999-04-16 包装用クリーンフィルム、包装用袋、およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000301649A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009001323A (ja) * 2007-06-25 2009-01-08 Toppan Printing Co Ltd 積層材料と該積層材料を用いて作製した包装袋
US8568869B2 (en) 2005-04-06 2013-10-29 3M Innovative Properties Company Optical bodies including rough strippable boundary layers and asymmetric surface structures
US9709700B2 (en) 2005-04-06 2017-07-18 3M Innovative Properties Company Optical bodies including rough strippable boundary layers
US10228502B2 (en) 2005-04-06 2019-03-12 3M Innovative Properties Company Optical bodies including strippable boundary layers

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8568869B2 (en) 2005-04-06 2013-10-29 3M Innovative Properties Company Optical bodies including rough strippable boundary layers and asymmetric surface structures
US9561629B2 (en) 2005-04-06 2017-02-07 3M Innovative Properties Company Optical bodies including rough strippable boundary layers and asymmetric surface structures
US9709700B2 (en) 2005-04-06 2017-07-18 3M Innovative Properties Company Optical bodies including rough strippable boundary layers
US10228502B2 (en) 2005-04-06 2019-03-12 3M Innovative Properties Company Optical bodies including strippable boundary layers
JP2009001323A (ja) * 2007-06-25 2009-01-08 Toppan Printing Co Ltd 積層材料と該積層材料を用いて作製した包装袋

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6066404A (en) Packaging clean film and packaging pouch
KR100285037B1 (ko) 무진용기
WO2005102860A1 (ja) カバーテープ及び電子部品包装用キャリアテープシステム
JPH07330020A (ja) 包装用クリーンフィルム、包装用袋、その製造方法およびその製造装置
JP2000301649A (ja) 包装用クリーンフィルム、包装用袋、およびその製造方法
JP2004244048A (ja) クリーン包装袋及びその製造方法
JP4286973B2 (ja) 包装用クリ−ンフィルムおよびそれを使用した包装用袋
JP5151267B2 (ja) 積層材料と該積層材料を用いて作製した包装袋
JP3545456B2 (ja) ハードディスク包装体
JP4751099B2 (ja) 包装袋
JP3744222B2 (ja) クリーン包装袋の製造装置
JP3390201B2 (ja) 包装用クリーンフィルムの製造方法
JP3578483B2 (ja) 包装用クリーンフィルムおよびその製造方法
JPH06293364A (ja) 無塵容器
JP3675496B2 (ja) 包装用クリーンフィルムおよび包装用袋
JP3883582B2 (ja) 包装用クリーンフィルムの製造方法
JPH07330039A (ja) 密閉袋体
JPH08276528A (ja) 包装用クリ−ンフィルムおよびそれを使用した包装用袋
JPH06286765A (ja) 開封容易な容器
JPH09110080A (ja) クリ−ン容器
JP3883583B2 (ja) 包装用クリーンフィルムの製造方法
JPH09314717A (ja) 蓋 材
JP3556362B2 (ja) 吸収性物品の個別包装体用包装材料
JP3202805B2 (ja) 無塵充填製袋機
JP2014218008A (ja) 撥水性積層体、撥水性積層体の製造方法、撥水性積層体に用いる積層体及び撥水性積層体を用いた包装体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060330

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081006

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081010

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090224