JP2000297359A - ガスバリヤーフィルム - Google Patents

ガスバリヤーフィルム

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JP2000297359A
JP2000297359A JP11104748A JP10474899A JP2000297359A JP 2000297359 A JP2000297359 A JP 2000297359A JP 11104748 A JP11104748 A JP 11104748A JP 10474899 A JP10474899 A JP 10474899A JP 2000297359 A JP2000297359 A JP 2000297359A
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oxide thin
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Hiroyuki Yamada
博之 山田
Katsutaka Tateno
克孝 舘野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】酸素バリヤー性及び水蒸気バリヤー性が良く、
透明なガスバリヤーフィルムを提供すること。 【解決手段】ポリオレフィンフィルムの少なくとも一方
の表面に、ジアセトン基を0.5〜10モル%有するポ
リビニルアルコール100重量部と、ヒドラジン系化合
物0.1〜10重量部を含有する塗工層0.5〜5g/
2と、イオンプレーティング法による金属酸化物薄膜
層が順次積層されていることを特徴とするガスバリヤー
フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品、医薬品、電
子部品等の気密性や酸素バリヤー性を要求される包装用
の透明なガスバリヤーフィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来包装用の透明なガスバリヤーフィル
ムとして、水蒸気バリヤー性に優れたポリプロピレンフ
ィルムが使用されているが、酸素バリヤー性が悪いた
め、ポリプロピレンフィルム表面にポリ塩化ビニリデン
を塗工したもの、ポリビニルアルコールやエチレンビニ
ルアルコール共重合体を塗工したもの、ポリプロピレン
フィルム表面にアルミニウム箔を貼り合わせたものやア
ルミニウムを真空蒸着したもの、ポリプロピレンフィル
ム表面に無機薄膜(酸化ケイ素、酸化アルミニウム等)
を蒸着したもの等がガスバリヤー性包装材料として知ら
れている。
【0003】しかしながら、ポリプロピレンフィルム表
面にポリ塩化ビニリデンを塗工したものは、廃棄された
場合、焼却されるケースが多いが、塩化水素ガスを発生
し焼却炉を損傷したり、燃焼条件によっては、環境汚染
への影響も懸念されている。また、ポリビニルアルコー
ルやエチレンビニルアルコール共重合体を塗工したもの
は、焼却等の問題はないが、吸湿しやすく高湿下におい
て酸素及び水蒸気に対するガスバリヤー性は十分でな
く、用途が限定される問題がある。アルミニウム箔やア
ルミニウム真空蒸着膜を用いた包装材料は、水蒸気や酸
素などに対するガスバリヤー性には優れているものの、
不透明なため包装時の内容物が見えず、またマイクロ波
を通過しないため、電子レンジの使用ができない問題が
ある。さらに、包装材料の製造コストに占めるアルミニ
ウム箔の割合が高く、焼却するとアルミニウムが塊とし
て残ってしまうという問題もある。
【0004】そこでポリプロピレンフィルムを蒸着基材
フィルムとし、金属酸化物をその上に蒸着して、包装用
の透明なガスバリヤーフィルムを得ることが行われてい
る。しかしながら単にポリプロピレンフィルム表面に無
機薄膜(酸化ケイ素、酸化アルミニウム等)を蒸着した
ものは、膜厚が厚くないと酸素バリヤー性が不十分であ
り、その結果、蒸着膜の柔軟性に欠け、かつ着色し、成
膜コストがかかる問題がある。またポリプロピレンフィ
ルムと無機薄膜との密着性に問題があり、その結果十分
なガスバリヤー性を持ったフィルムを得ることが出来な
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、以上
のような従来技術の問題点を解決し、ポリプロピレンフ
ィルム上に耐水性の良い酸素ガスバリヤー層を設け、さ
らにその上に無機薄膜の蒸着層を設けることにより、酸
素バリヤー性及び水蒸気バリヤー性が良く、透明なガス
バリヤーフィルムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のガスバリヤーフ
ィルムは、以下の各技術事項によって、上記のような課
題を解決した。すなわち本発明の第1の発明は、ポリオ
レフィンフィルムの少なくとも一方の表面に、ジアセト
ン基を0.5〜10モル%有するポリビニルアルコール
100重量部と、ヒドラジン系化合物0.1〜10重量
部を含有する塗工層0.5〜5g/m2と、イオンプレ
ーティング法による金属酸化物薄膜層が順次積層されて
いることを特徴とするガスバリヤーフィルムに関するも
のである。本発明の第2の発明は、ポリオレフィンフィ
ルムの一方の表面に、ジアセトン基を0.5〜10モル
%有するポリビニルアルコール100重量部と、ヒドラ
ジン系化合物0.1〜10重量部を含有する塗工層0.
5〜5g/m2と、イオンプレーティング法による金属
酸化物薄膜が順次積層され、もう一方の面には上記塗工
層0.5〜5g/m2又は上記金属酸化物薄膜層のいず
れかが積層されていることを特徴とするガスバリヤーフ
ィルムに関するものである。
【0007】本発明の第3の発明は、上記第1又は第2
の発明において、ポリオレフィンフィルムがポリプロピ
レンフィルムであるガスバリヤーフィルムに関するもの
である。本発明の第4の発明は、上記第1〜第3のいず
れかの発明において、金属酸化物薄膜層が、酸化アルミ
ニウムを主成分としており、膜厚100〜1000Åの
金属酸化物薄膜を設けたフィルムの酸素透過率が20
℃、相対湿度90%下で1cc/m2・24hr以下で
あるガスバリヤーフィルムに関するものである。本発明
の第5の発明は、上記第1〜第4のいずれかの発明にお
いて、金属酸化物薄膜上に、更にヒートシール層が設け
られているガスバリヤーフィルムに関するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明においては、ポリオレフィ
ンフィルムの表面に、特殊なポリビニルアルコールとヒ
ドラジン系化合物からなる塗工層と、イオンプレーティ
ング法による金属酸化物薄膜層を順次積層させて、包装
用の透明なガスバリヤーフィルムを得る。このポリビニ
ルアルコール塗工層が、ポリオレフィンフィルムと金属
酸化物薄膜層の密着性を改善し、ヒドラジン系化合物に
よって架橋することにより、塗工層に耐水性を持たせて
高湿時のフィルムの膨潤を防止する。またこの塗工層
が、密着性の悪いポリオレフィンフィルムと、イオンプ
レーティング法による金属酸化物薄膜層との積層を可能
にする。
【0009】本発明で使用されるポリビニルアルコール
は、ジアセトン基を0.5〜10モル%有し、ジアセト
ン基をもつ単量体とビニルエステルとの共重合体の部分
または完全ケン化物であって、ジアセトン基をもつ単量
体とビニルエステルとを共重合して得た樹脂をケン化す
ることにより製造される。ジアセトン基の含有量が0.
5モル%未満になると満足な耐水性が得られず、また1
0モル%を超えると水への溶解性が低下するだけでな
く、塗工層の耐水性も低下するため好ましくない。また
ポリビニルアルコールの重合度については、300〜3
000程度のものが使用され、ケン化度は90%以上で
調整されることが好ましい。
【0010】上記のジアセトン基をもつ単量体について
は、特に限定されるものでなく、例えばジアセトンアク
リルアミド、ジアセトンアクリレート、ジアセトンメタ
クリレートなどが挙げられる。また共重合に使用するビ
ニルエステルとしては、特に限定されるものではなく、
例えば蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、
ピバリン酸ビニル、バーサチック酸ビニルなどが例示さ
れる。なかでも酢酸ビニルが工業的に好ましい。
【0011】上記ジアセトン基をもつ単量体とビニルエ
ステルとの共重合方法としては、従来より公知のバルク
重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合などの各種重合方
法が可能であり、なかでもメタノール中で水酸化アルカ
リを使用して加アルコール分解する方法が好ましい。
【0012】上記ポリビニルアルコールは、本発明の効
果を損なわない範囲においてビニルエステルおよび/ま
たはジアセトン基をもつ単量体と共重合可能な単量体
(例えば、クロトン酸、アクリル酸、メタクリ酸などの
不飽和モノカルボン酸およびこれらのエステル、塩、無
水物、アミド、ニトリル類、マレイン酸、イタコン酸、
フマル酸などの不飽和ジカルボン酸およびこれらのエス
テル、塩、無水物、アミド、ニトリル類、不飽和スルホ
ン酸およびその塩、炭素数2〜30のα−オレフィン
類、アルキルビニルエーテル類、ビニルピロリドン類な
ど)とともに共重合したものであっても良い。このほ
か、共重合により得られたポリビニルアルコールをアセ
タール化、ウレタン化、グラフト化、りん酸エステル化
などの反応によって、後変性したものを使用することも
可能である。
【0013】本発明で使用されるポリビニルアルコール
の耐水化剤としては、ヒドラジン系化合物がジアセトン
基との反応性の点から特に好ましい。係るヒドラジン化
合物の具体例としては、ヒドラジンおよびその1水和
物、フェニルヒドラジン、メチルヒドラジン、エチルヒ
ドラジン、n−プロピルヒドラジン、n−ブチルヒドラ
ジン、エチレン−1,2−ジヒドラジン、プロピレン−
1,3−ジヒドラジン、ブチレン−1,4−ジヒドラジ
ン、安息香酸ヒドラジド、蟻酸ヒドラジド、酢酸ヒドラ
ジド、プロピオン酸ヒドラジド、n−酪酸ヒドラジド、
イソ酪酸ヒドラジド、n−吉草酸ヒドラジド、イソ吉草
酸ヒドラジド、ピパリン酸ヒドラジド、アジピン酸ジヒ
ドラジド、フタル酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒド
ラジド、テレフタル酸ジヒドラジド、シュウ酸ジヒドラ
ジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、
グルタル酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、マ
レイン酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド、イタコ
ン酸ヒドラジド、ポリアクリル酸ヒドラジドなどが挙げ
られる。これらは単独または併用して使用することが可
能である。
【0014】上記ヒドラジン系化合物を塗工層に添加す
る場合、その使用量はヒドラジンの種類や前記ポリビニ
ルアルコールのジアセトン基の割合により変化するが、
ポリビニルアルコール100重量部に対し、0.1〜1
0重量部、好ましくは1〜8重量部である。
【0015】本発明における塗工層の塗工量は、乾燥後
の重量で0.5〜5g/m2であることが好ましい。
0.5g/m2未満では、十分な酸素バリヤー性が得ら
れない。一方5g/m2を超えると必要以上に塗工量が
厚くなり、コストが高くなるばかりでなく、塗工層に起
因するカールの影響も大きくなることがある。
【0016】本発明に使用するポリオレフィンフィルム
は、透明または顔料などが内添された白色の未延伸ポリ
プロピレン、一軸延伸ポリプロピレン、二軸延伸ポリプ
ロピレン、合成紙などの機械的強度、寸法安定性のある
フィルムが好ましい。ここでいう合成紙とは、ポリプロ
ピレン樹脂などの合成樹脂を主原料としており、木材パ
ルプを主原料とした紙の外観及び印刷適性などを付与し
たものである。具体的には、王子油化(株)から商品名ユ
ポで販売されている。厚さは6〜300μm程度で、包
装材料としては12〜100μmが好ましい。必要に応
じてコロナ処理、プラズマ処理、火炎処理、薬品処理、
溶剤処理や公知のアンカーコート処理が施されたもので
も良い。また未延伸あるいは延伸された他の高分子フィ
ルムと積層されていても良い。
【0017】本発明の金属酸化物薄膜用の蒸着材料とし
ては、一酸化ケイ素(SiO)、二酸化ケイ素(SiO
2)、、酸化アルミニウム(Al23)、酸化マグネシ
ウム(MgO)、酸化スズ(SnO2)、酸化インジウ
ム(In23)などの酸化物やケイ素(Si)、アルミ
ニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、スズ(S
n)、インジウム(In)などの金属を成膜中に酸化し
たものが主に用いられるが、蒸着膜の着色、実用的な蒸
発速度、基材との密着性、酸素バリヤー性、材料の価格
などを考慮した場合、Alを酸化して、Al23とする
のが最も好ましい。Al23薄膜の厚みは、使用する基
材と目的に合わせて選定されるが、本発明では、100
〜1000Åが好ましい。100Å未満では、薄膜が連
続膜でなくバリヤー性が十分でない。また1000Åを
超えると、基材の厚さが12μm以下のように薄い場合
カールが発生したり、着色したり、耐屈曲性が悪くなっ
たりする。
【0018】Al23薄膜を形成する手段としては、A
lを蒸着材料として、酸素ガスを導入した雰囲気中で、
通常の真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティン
グ法などの物理的気相成膜法が採用できる。なかでも特
にイオンプレーティング法が、基材フィルムとの密着性
や導入ガスとの反応性の面で優れているので、最も好ま
しい。すなわちイオンプレーティング法によって金属酸
化物薄膜層を形成する場合は、金属が充分に酸化される
ため、透明性にすぐれた被膜をうることが出来る。
【0019】本発明で使用するヒートシール性樹脂とし
ては、低密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチ
レン樹脂、超低密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチ
レン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン−ア
クリル酸共重合体樹脂、エチレン−メタアクリル酸共重
合体樹脂、エチレン−メタアクリレート共重合体樹脂、
エチレン−エチルアクリレート共重合体樹脂、アイオノ
マー樹脂などが主に用いられる。ヒートシール性樹脂の
厚さは、10〜100μmでよい。
【0020】ヒートシール性樹脂の積層方法としては、
上記樹脂を金属酸化物薄膜上に押し出し、ラミネートす
るエクストルージョンラミネート法が好ましい。
【0021】このように金属酸化物薄膜層を設け、ヒー
トシール性樹脂層を設けたポリオレフィンフィルムの裏
面には、必要に応じて易接着層、印刷層、保護層等を設
けて使用することができる。
【0022】
【実施例】以下の実施例および比較例においては、特に
ことわらない限り、部は重量部を、%は重量%を意味す
るものとする。
【0023】実施例1 ジアセトン基を有するポリビニルアルコールの合成 酢酸ビニル、ジアセトンアクリルアミドおよびメタノー
ルを所定量仕込み、60℃まで昇温し、2,2−アゾビ
スイソブチロニトリルを添加して、重合を開始させた。
重合開始後、メタノールに溶解したジアセトンアクリル
アミドを一定速度で滴下して重合を停止した。得られた
反応混合物より、酢酸ビニルを留出し、ジアセトンアク
リルアミド共重合成分を含有する酢酸ビニル系重合物の
メタノール溶液を得た。この溶液に水酸化ナトリウム溶
液を加えて、40℃でケン化反応を行った。得られたゲ
ル状物を粉砕し、メタノールで洗浄した後乾燥して、ジ
アセトン基の含有率6.3モル%を有するポリビニルア
ルコールを得た。
【0024】ポリプロピレンフィルムへのポリビニル
アルコール塗工 二軸延伸ポリプロピレンフィルム(王子製紙(株)製 P
Y−001 、厚さ30μm)を基材としてその片面
に、スパークギャップ方式でコロナ処理を施した。その
後、下記組成の塗料をメイヤーバーにより、乾燥後の塗
工量が、3g/m2となるように塗工して試料を得た。 組成 で得られたジアセトン基を有するポリビニルアルコール 100部 アジピン酸ヒドラジド 5部
【0025】酸化アルミニウムの成膜 で得られた試料の塗工層表面に蒸着材料としてアルミ
ニウム(純度4N)を使用し、真空度5×10-4Tor
r、酸素を5×10-5Torr導入し、高周波出力20
0Wにてイオンプレーティング法により、膜厚200Å
の酸化アルミニウム薄膜を形成した。
【0026】このようにして得られた酸化アルミニウム
薄膜上にエクストルージョンラミネート法により、低密
度ポリエチレン(日本ポリオレフィン(株)製ジェイレッ
クスJH606N)を膜厚30μmで押し出した。
【0027】得られた試料を下記評価方法で評価した。
評価結果を表1に示す。 評価方法 酸素透過率 酸素透過率は、MOCON社製酸素透過度測定装置(O
X−TRAN100TWIN型)を用いて、25℃、相
対湿度90%の条件下で測定を行った。 水蒸気透過率 水蒸気透過率は、JIS−Z−208の防湿包装材料の
透湿度試験方法(カップ法)によって、40℃、相対湿
度90%の条件下で測定を行った。 耐水性 実施例及び比較例で得られたガスバリヤーフィルムを、
熱水(90℃、1時間)に浸漬し、浸漬前後での形状変
化などを調べた。全く変化していないものを、良好とし
た。また、膨潤や変形の見られたものを不良とした。
【0028】実施例2 実施例1におけるのジアセトン基を有するポリビニル
アルコールの合成において、ジアセトン基の含有率が
0.8モル%となるようにジアセトンアクリルアミドの
添加量を調整した以外は、実施例1と同様にして試料を
得、実施例1と同様の評価をした。結果を表1に示す。
【0029】実施例3 実施例1におけるのジアセトン基を有するポリビニル
アルコールの合成において、ジアセトン基の含有率が8
モル%となるようにジアセトンアクリルアミドの添加量
を調整した以外は、実施例1と同様にして試料を得、実
施例1と同様の評価をした。結果を表1に示す。
【0030】実施例4 実施例1における組成のアジピン酸ジヒドラジドの代わ
りに、ポリアクリル酸ヒドラジド4重量部とした以外
は、実施例1と同様にして試料を得、実施例1と同様の
評価をした。結果を表1に示す。
【0031】実施例5 実施例1における組成のアジピン酸ジヒドラジドの代わ
りに、ポリアクリル酸ヒドラジド1重量部とした以外
は、実施例1と同様にして試料を得、実施例1と同様の
評価をした。結果を表1に示す。
【0032】比較例1 実施例1で使用した二軸延伸ポリプロピレンフィルム基
材自身の酸素透過率、水蒸気透過率、耐水性を評価し
た。
【0033】比較例2 実施例1における組成のジアセトン基を有するポリビ
ニルアルコールとアジピン酸ヒドラジドの代わりに、完
全ケン化ポリビニルアルコール(クラレ(株)製PVA−
177)を使用した以外は、実施例1と同様にして試料
を得、実施例1と同様の評価をした。結果を表1に示
す。
【0034】比較例3 実施例1における組成の塗料を、乾燥後の塗工量で0.
3g/m2とした以外は、実施例1と同様にして試料を
得、実施例1と同様の評価をした。結果を表1に示す。
【0035】比較例4 実施例1の二軸延伸ポリプロピレンフィルム表面にポリ
ビニルアルコール塗工層を設けず、直接高周波イオンプ
レーティング法により酸化アルミニウム薄膜を形成した
以外は、実施例1と同様にして試料を得、実施例1と同
様の評価をした。結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】表1から明らかなように、比較例1は酸素
透過率がOPP単独フィルムと変わらず悪い。また比較
例2は熱水中に浸漬した場合、ポリビニルアルコール層
から膨潤し、OPPフィルムとの間で剥離を生じた。比
較例3、比較例4では酸素透過率が充分でなかった。こ
れらの比較例のガスバリヤーフィルムに対し、本発明の
実施例1〜5のガスバリヤーフィルムは、酸素透過率及
び水蒸気透過率とも良好であり、かつ熱水中での膨潤の
発生はなく、OPPフィルムや酸化アルミニウムなどの
剥離は見られなかった。
【0038】
【発明の効果】本発明により得られるガスバリヤーフィ
ルムは、ポリオレフィンフィルムの少なくとも一方の表
面に、ジアセトン基を0.5〜10モル%有するポリビ
ニルアルコール100重量部と、ヒドラジン系化合物
0.1〜10重量部を含有する塗工層0.5〜5g/m
2と、イオンプレーティング法による金属酸化物薄膜層
が順次積層されているガスバリヤーフィルムであり、透
明度が高く、密着性が良好で酸素及び水蒸気ガスバリヤ
ー性に優れ、かつ耐水性に優れ、実用上極めて有用であ
る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリオレフィンフィルムの少なくとも一方
    の表面に、ジアセトン基を0.5〜10モル%有するポ
    リビニルアルコール100重量部と、ヒドラジン系化合
    物0.1〜10重量部を含有する塗工層0.5〜5g/
    2と、イオンプレーティング法による金属酸化物薄膜
    層が順次積層されていることを特徴とするガスバリヤー
    フィルム。
  2. 【請求項2】ポリオレフィンフィルムの一方の表面に、
    ジアセトン基を0.5〜10モル%有するポリビニルア
    ルコール100重量部と、ヒドラジン系化合物0.1〜
    10重量部を含有する塗工層0.5〜5g/m2と、イ
    オンプレーティング法による金属酸化物薄膜が順次積層
    され、もう一方の面には上記塗工層0.5〜5g/m2
    又は上記金属酸化物薄膜層のいずれかが積層されている
    ことを特徴とするガスバリヤーフィルム。
  3. 【請求項3】ポリオレフィンフィルムが、ポリプロピレ
    ンフィルムである請求項1又は2に記載のガスバリヤー
    フィルム。
  4. 【請求項4】金属酸化物薄膜が、酸化アルミニウムを主
    成分としており、膜厚100〜1000Åの金属酸化物
    薄膜を設けたフィルムの酸素透過率が20℃、相対湿度
    90%下で1cc/m2・24hr以下であることを特
    徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のガスバリヤー
    フィルム。
  5. 【請求項5】金属酸化物薄膜上に、更にヒートシール層
    が設けられている請求項1〜4のいずれかに記載のガス
    バリヤーフィルム。
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