JP2000295986A - トリレオウイルスの新規抗原クラス - Google Patents
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Abstract
MAS様腸疾患状態の原因因子および該新規抗原クラスの
トリレオウイルスが引き起こす疾患に対する防御を家禽
において有効に与えるワクチンを提供することである。 【解決手段】 トリレオウイルスの抗原クラスに属する
トリレオウイルスであって、該抗原クラスに属するトリ
レオウイルスが動物において抗血清を誘導する能力を有
し、該抗血清が、プラーク減少アッセイにおいて少なく
とも75%の、トリレオウイルスERS(そのサンプルは、E
CACC、Salisbury、UKに受託番号99011475で寄託されて
いる)により形成されるプラークの減少を引き起こすこ
とを特徴とするトリレオウイルスを提供する。
Description
ス、および生弱毒化または不活化形態のトリレオウイル
スを含むワクチンに関する。
間に、家畜の監禁的飼育(confinement rearing)の効
率の高さにより特徴づけられる1つの産業にまで発展し
た。しかしながら、飼育段階の効率の増加の傾向を高く
しようとすると、必ずいくつかの固有の問題が生じる。
最も注目すべきは、高密度で密集して監禁された動物集
団においてしばしば生じる感染症の発生率の増加であ
る。家禽における最も破壊的な疾患の多くは、ワクチン
接種により、または抗生物質などの治療剤での治療によ
り、抑制または防除されている。しかし、残念ながら、
複雑な病因の多数の疾患が、依然として薬物では防除さ
れておらず、それに対しては適当なワクチン接種計画を
利用することができない。
患したブロイラーニワトリにおけるそのような複雑な疾
患の問題に直面している。罹患ニワトリにおいて種々の
疾患状態(例えば、腸炎)を引き起こす疾患の1つは、
主な臨床徴候および肉眼的観察に基づいて吸収不良症候
群(MAS)と称される。あるいは、この疾患は、感染性
発育不全(infectious runting stunting)症候群、衰
弱トリ(pale bird)症候群または骨粗鬆症と称され
る。多数の種々の疾患状態がMASと連関しているが、い
ずれの場合も成長不良および羽毛生成の遅延が認められ
る。さらに、多種多様な他の徴候および病変(例えば、
致死、過度に液状の糞便および/または食餌の消化不
良、膵萎縮、前胃炎、骨変化、胸腺および滑液嚢萎縮な
ど)がMASと相関している。
-892, 1988)は、以下の5つの基準によりMASを定義し
た: (i)1日齢のニワトリの感染後3週までの成長阻害、(i
i)黄橙色の粘液様ないしは湿性の糞便の排泄、(iii)
血漿アルカリホスファターゼ(ALP)活性の増加、(i
v)血漿カロテノイド濃度(PCC)の減少、(v)近位け
い骨の端成長板の拡大の肉眼的観察。
らかとなる。それらの鳥集団のうちの5〜20%が罹患す
ることがあり、これらの鳥は4週齢までに、同集団のそ
の他の鳥の半分以下のサイズとなる。罹患集団は食餌の
変換不全を示し、腸は衰弱し、未消化の食餌を含有す
る。
が、この症候群の考えられうる病理は、消化管および関
連器官に対する感染因子の直接的作用であり、これはま
た、過度に液状の糞便および/または消化不良の食餌の
排泄の反復を説明するものであろう。
少、食餌の変換不全、罹患した鳥の商業的価値の減少な
どの品質における全般的な損失を引き起こす。毎年、養
鶏業は、MASによる大きな経済的損失を受けている。し
たがって、ブロイラーに認められる種々の疾患状態の1
以上を予防しうるMASの防除方法が、養鶏業において必
要とされている。
在的に見出される。レオウイルスは、脚部の主要体重支
持関節包(major weight bearing joint capsules)お
よび腱シートを冒す関節炎状態(ウイルス性関節炎/腱
滑膜炎と称される)の原因因子であることが判明してい
る。
は、MAS関連疾患状態を示すニワトリからも単離されて
いる。これらの報告においては、レオウイルスがMAS関
連疾患状態の1以上に対して病因的関連性を有すると推
測されているが、レオウイルスがMASに関与していると
いう確かな証拠はそれらの報告には記載されていない。
7-856, 1981)は、臨床的に下痢を示す若いブロイラー
の腸からレオウイルスを分離した。このレオウイルス分
離体は、腱滑膜炎および大腿骨頭骨折および骨粗鬆症の
病変を誘発する能力を有していたが、この分離体は、実
験的にレオウイルスに感染させたニワトリにおいて下痢
を一貫して誘発しなかった。
82)は、不自由な足、萎縮および異常羽毛発生を示す集
団からレオウイルスを分離した。感受性ブロイラー型ニ
ワトリに対する経口接種は、体重増加、羽毛発生に対す
る明らかな効果を示し、多数の器官において病変を誘発
したが、下痢または湿性リターは報告されていない。
54, 1983)は、MASの疑いがあるニワトリの腸からのレ
オウイルスのいくつかの株の分離を報告しており、感染
性腱滑膜炎の防除のためのワクチン株として一般に使用
されるレオウイルスS1133株とこれらの株との抗原性関
係を確認している。該著者は、該レオウイルスが臨床的
MASのニワトリから分離されたにもかかわらず、該レオ
ウイルスがMASの原因因子であるか否かは依然として明
らかでないことを確認している。
6, 1985)は、MASおよび腱滑膜炎の問題を有するブロイ
ラー集団においてHieronymusらにより分離されたC08株
から誘導された不活化レオウイルスワクチンの効果につ
いて調べている。該ワクチンは、ブロイラー集団の体重
に対して正の効果を及ぼしたが、食餌変換における相違
は認められなかった。また、湿性リター(wet litter)
などの腸炎関連疾患状態に対する該ワクチンの効果は、
何ら報告されていない。
3, 535-544, 1989)は、野外で飼育されている商業用ブ
ロイラーニワトリの腱および骨髄からいくつかのレオウ
イルス株を分離した。レオウイルス株を接種されたニワ
トリが臨床的疾患に関して試験されたが、下痢または湿
性リターの徴候は報告されていない。
7, 879-892, 1988)は、吸収不良症候群におけるレオウ
イルスの役割を調べている。これらの著者は、野外症例
から分離したレオウイルスでMASを再現することができ
なかった。そして彼らは、レオウイルスがMASの一次病
原体でないと結論づけている。該著者は、レオウイルス
およびアデノウイルスを含む感染因子が、吸収不良症候
群における或る種の誘発因子として作用した可能性があ
ると推測している。
加えて、他の多数のウイルスがMASに関連している。こ
れらには、ロタウイルス、パルボウイルス、エンテロウ
イルス様ウイルス、トガウイルス様ウイルス、コロナウ
イルス様ウイルス、アデノウイルスおよびカリシウイル
スが含まれる。さらにまた、細菌が病因に関与している
と示唆されている。また、先行技術においては、MAS様
野外(field)症候群はマイコトキシンによって生じる
と考えられており、MASの原因因子としてマイコトキシ
ンまたは他の毒素を無視すべきでないと考えられてい
る。
57-58, 1998)において、McNultyはMASの最新の知見を
要約している。McNultyは、MASに対するワクチンの非利
用可能性を強調しており、該ウイルス分離体ならびに現
在までに報告されている野外分離サンプルのウイルス学
的および微生物学的検査は、MASの原因因子の同定に関
して有用な結果を与えていないと記載している。McNult
yは、このアプローチが有用な結果をもたらしそうにな
いと推測している。実際のところ、MAS罹患産生部位に
おける処置手段がMASの防除のための最良の手段である
と考えられている。
状の糞便および/または消化不良の食餌の排泄を引き起
こしニワトリに生じる或る種の腸障害(例えば、MASに
関連した腸障害)に対する有効な防御を誘導するワクチ
ンが依然として必要とされている。
均質性を示し、トリレオウイルスの新規抗原クラスの出
現は、家禽におけるレオウイルスワクチンの使用に重大
な影響を及ぼす可能性がある。
ウイルスの新規抗原クラスを同定した。さらに、この新
規抗原クラスに属するトリレオウイルスが、同様にMAS
に関連する顕著な疾患状態(過度に液状の糞便および/
または消化不良の食餌の排泄ならびに成長の遅延)を誘
導しうることを示す。
クラスに属するMAS様腸疾患状態の原因因子を提供する
ことが、本発明の目的である。
ラスのトリレオウイルスが引き起こす疾患に対する防御
を家禽において有効に与えるワクチンを提供することで
ある。
する防御を家禽において有効に与えるワクチンを提供す
ることが、本発明のもう1つの目的である。
クラスに属するトリレオウイルスであって、該抗原クラ
スに属するトリレオウイルスが動物において抗血清を誘
導する能力を有し、該抗血清が、プラーク減少アッセイ
において少なくとも75%の、トリレオウイルスERS(そ
のサンプルは、ECACC、Salisbury、UKに受託番号990114
75で寄託されている)により形成されるプラークの減少
を引き起こすことを特徴とするトリレオウイルスを提供
することにより、これらの目的が達成されうることを、
本発明において見出した。そのようなトリレオウイルス
は、これまで知られていない抗原特性を示すことが認め
られただけでなく(実施例1、表2および3)、本発明の
トリレオウイルスは、ブロイラーニワトリによる過度に
液状の糞便および/または消化不良の食餌の排泄を誘導
する能力を有し、場合によっては、致死を招きうること
が判明した。したがって、本発明においては、該新規ト
リレオウイルスを腸レオウイルス株(ERS)と称するこ
とにする。
は、野外におけるMAS罹患ブロイラーで一般に認められ
る疾患状態の1つである。さらに、この臨床的疾患状態
は、MAS罹患ブロイラーにおける最も顕著な臨床的徴候
(すなわち、成長の遅延)の原因の1つであると考えら
れる。実施例においては、本発明のトリレオウイルス
が、該レオウイルスに経口感染したブロイラーによる湿
性糞便の排泄を誘導する(すなわち、該鳥の排泄腔の周
囲にペーストの覆い(clothing of pasting)が認めら
れる)ことを示す。また、実施例における実験は、該新
規トリレオウイルスの経口感染もまた、対照ニワトリと
比較した場合に、感染ブロイラーにおける成長の遅延を
引き起こすことを示している。
ウイルス分離体間の抗原関係を判定するために当技術分
野において広く用いられているアッセイである(例え
ば、Nersessianら, Am. J. Vet. Res 50, 1475-1480, 1
989を参照されたい)。さらに、本発明の目的のため
に、プラーク減少アッセイに関する詳細な説明を実施例
1に記載する。当然のことながら、該プラーク減少アッ
セイで使用する抗血清は、適当な質を有するべきであ
る。そのような抗血清の製造方法は、実施例1にも記載
されている。
な抗血清は、102.0〜109.0 TCID50/動物、より好ましく
は103.0〜106.0 TCID50/動物の感染価を有する生ウイル
ス株を3〜4週齢のSPFニワトリの皮下または筋肉内に接
種することにより製造することができる。感染の3〜4週
間後、好ましくは感染の4週間後に血液を集めることが
できる。また、一次感染で使用したのとほぼ同用量の同
じ生ウイルス株を、一次感染の3〜4週間後にニワトリに
再感染させることができる。二次感染の2〜4週間後に血
液を集める。不活化トリレオウイルス株に対する適当な
抗血清は、3〜4週齢のSPFニワトリに該不活化ウイルス
調製物を皮下または筋肉内に接種することにより得るこ
とができる。不活化前の該調製物の感染価は、107.0〜1
011.0 TCID50/動物であってもよく、より好ましくは10
8.0〜1010.0 TCID50/動物である。血液は、接種の3〜4
週間後、好ましくは接種の4週間後に集めることができ
る。また、一次接種の3〜6週間後に同じ不活化ウイルス
調製物をニワトリに再接種することができる。二次接種
の2〜4週間後に血液を集める。
トリレオウイルスの該新規抗原クラスによる感染から生
じる疾患状態に対して家禽を有効に防御しうる新規トリ
レオウイルスワクチンの製造を可能にする。特に、該新
規トリレオウイルスは、過度に液状の糞便および/また
は消化不良の食餌の排泄ならびに成長の遅延などの疾患
状態に対して家禽を有効に防御しうる新規トリレオウイ
ルスワクチンの製造を可能にする。そのような疾患状態
もMASに関連している。
から分離することができる。分離方法の重要な態様は、
ウイルスの分離の出発物として使用する標的動物の同定
である。この目的に使用する典型的なブロイラーは、成
長の遅延につながる過度に液状の糞便および/または消
化不良の食餌の排泄の徴候を示す。
器官を適当なバッファー中でホモジナイズする。つい
で、ホモジナイズされた該組織を遠心分離し、該上清を
孔径0.2μmのフィルターで濾過する。該濾液のサンプル
を、新鮮に調製された初代ニワトリ細胞、好ましくはニ
ワトリ胚肝(CEL)細胞に加え、インキュベーションの4
〜8日後、細胞変性効果(CPE)の存在に関して該単層を
調べる。CPEが存在しなければ、該一次単層の凍結/融
解懸濁液を、新鮮に調製されたCEL細胞に加える。第1継
代または第2継代後にCPEが認められたら、該ウイルス
を、過度に液状の糞便および/または消化不良の食餌の
排泄を誘発するブロイラーにおけるそのインビボ特性に
より、およびプラーク減少アッセイまたは免疫蛍光技術
(IFT)(後記の特異的ポリクローナルおよびモノクロ
ーナル抗体を使用する)において測定したその抗原特性
により、さらに特徴づける。本発明のトリレオウイルス
の分離のためのより詳細な方法を、実施例1に開示す
る。
いては、好ましい出発物質として腸を使用するが、トリ
レオウイルスは、罹患ブロイラーニワトリの肝臓または
そのようなブロイラーニワトリが排泄した糞便からも分
離することができる。また、本発明のトリレオウイルス
の分離のための出発物質として他の器官を用いることも
可能であることを考慮に入れるべきである。
イルスであって、該トリレオウイルスに対して誘導され
た抗血清が、プラーク減少アッセイにおいて少なくとも
80%、好ましくは少なくとも90%の、トリレオウイルス
ERS(そのサンプルは、ECACC、Salisbury、UKに受託番
号99011475で寄託されている)により形成されるプラー
クの減少を引き起こしうることを特徴とするトリレオウ
イルスを提供する。
ては、ポリクローナル抗血清およびモノクローナル抗体
(Moabs)の特異的パネルに対して特異的免疫反応を示
すトリレオウイルスを提供する。この特異的反応パター
ンは、従前公知のトリレオウイルスにより示されるもの
とは異なる。
同定し同一または類似の微生物の種々の分離体間の類似
性および相違を判定するのに有用である。Vakhariaら
(Proceedings of the International Symposium on ad
enovirus and reovirus infections in poultry, Rauis
chholzhausen, Germany, 1996, 295-304)は、9個の抗
レオウイルスMoabsのパネルを開示しており、トリレオ
ウイルス野外分離体を、これらのMoabsに対するそれら
の反応性に関して試験している。Moabsのパネルの反応
性の種々のパターンは、反応性パターンの関連性に基づ
く分離体の分類を可能にした。
リレオウイルスであって、(i)トリレオウイルス分離
体に対して(好ましくは、始原型レオウイルス1133株に
対して)産生したポリクローナル抗血清に対するIFTに
おけるその反応性、および(ii)Moabs INT 13-06、INT
14-11および15-01 INT(それらのサンプルは、それぞ
れ受託番号99011472、99011473および99011474でECACC
に寄託されている)に対するIFTにおける反応性の不存
在により更に特徴づけられるトリレオウイルスを提供す
る。
のトリレオウイルスは、実施例1および表3に示す新規抗
原型のレオウイルスを代表する。表3に示す先行技術の
レオウイルス株の多数が、MASに関連した徴候および病
変を示すブロイラーニワトリの組織(腸を含む)から分
離されているが、前記の新規抗原特性を有する本発明の
トリレオウイルスは先行技術において開示されていな
い。
スは、本発明のトリレオウイルスの特徴を示すトリレオ
ウイルスERS(分離体1)(そのサンプルは、ECACCに受
託番号99011475で寄託されている)である。
化または不活化形態であってもよい。
レオウイルスから生じる疾患状態(例えば、MASで認め
られる腸疾患状態)に対して家禽を防御するのに使用す
るためのワクチンであって、本発明のトリレオウイルス
と医薬上許容される担体または希釈剤とを含んでなるワ
クチンを提供する。
たは不活化ウイルスとして該ワクチン中に含有させるこ
とができる。該トリレオウイルスを生弱毒または不活化
形態にすると、前記のMAS関連疾患状態を誘発するトリ
レオウイルスの特性は有意に軽減されるか、または完全
に失われる。
の目的のための当技術分野でよく知られた方法、例え
ば、Gouveaら(Virology 126, 240-247, 1983)に開示
されている方法により行なうことができる。簡単に説明
すると、標的動物から該ウイルスを分離した後、ウイル
ス懸濁液を初代ニワトリ胚繊維芽細胞(CEF)に接種す
る。該分離体がCPEを与える能力を有していない場合に
は、CPEが認められるようになるまで該ウイルスを反復
的に(例えば、3〜10回)継代する。CPEが認められると
直ちに細胞および細胞培養流体を集め、凍結・融解し、
遠心分離により清澄化し、トリレオウイルス分離体を含
有する上清をアリコート化し、-20℃で保存する。該ウ
イルスを更に弱毒化するために、この方法を繰返す(例
えば、10〜100回)ことができる。
手可能な生および不活化レオウイルスワクチンに一般に
用いられる方法などの通常の方法で製造することができ
る。獣医学用ワクチン組成物の製造については、とりわ
け、“Handbuch der Schulzimpfungen in der Tiermedi
zin”(Mayr, Aら編, Verlag Paul Parey, Berlin und
Hamburg, Germany, 1984)および“Vaccines for Veter
inary Applications”(Peters, A.R.ら編, Butterwort
h-Heinermann Ltd, 1993)に記載されている。
の本発明のトリレオウイルスを感受性基質に接種し、該
ウイルスが所望の感染価または抗原含量まで複製される
まで該基質を増殖させ、ついでレオウイルス含有物質を
収穫し、予防活性を有する医薬組成物に製剤化する。
適合させた後、前記トリレオウイルスの複製を支持しう
る各基質を使用して、本発明のワクチンを製造すること
ができる。適当な基質には、初代(トリ)細胞培養、例
えばニワトリ胚肝細胞(CEL)、ニワトリ胚繊維芽細胞
(CEF)またはニワトリ腎細胞(CK)、哺乳類細胞系、
例えばVERO細胞系またはBGM-70細胞系、またはトリ細
胞、例えばQT-35、QM-7またはLMHが含まれる。通常、該
細胞の接種後、該ウイルスを3〜10日間増殖させ、つい
で該細胞培養上清を収穫し、所望により濾過または遠心
分離して細胞残渣を除去する。
化鶏卵内で増殖させ、ついでトリレオウイルス物質を常
法により収穫することができる。
チンは、(凍結)懸濁液形態または凍結乾燥形態で製造
し、販売することができる。該ワクチンは更に、そのよ
うな組成物に通常使用される医薬上許容される担体また
は希釈剤を含有する。担体には、安定化剤、保存剤およ
びバッファーが含まれる。適当な安定化剤としては、例
えば、SPGA、炭水化物(例えば、ソルビトール、マンニ
トール、デンプン、スクロース、デキストラン、グルタ
メートまたはグルコース)、タンパク質(例えば、乾燥
乳血清、アルブミンまたはカゼイン)またはそれらの分
解産物が挙げられる。適当なバッファーには、例えば、
リン酸アルカリ金属が挙げられる。適当な保存剤として
は、チメロサール、メルチオラートおよびゲンタマイシ
ンが挙げられる。希釈剤には、水、水性バッファー(例
えば、緩衝食塩水)、アルコールおよびポリオール(例
えば、グリセロール)が含まれる。
バントを含有していてもよい。アジュバント活性を有す
る適当な化合物および組成物としては、例えば、不活化
ワクチンの製造に関して後記で挙げるものと同じものが
挙げられる。
内、皮下)による投与は可能であるが、該生ワクチン
は、好ましくは、トリレオウイルスのワクチン接種に通
常用いる安価な大量適用技術により投与する。これらの
技術には、飲水および噴霧ワクチン接種が含まれる。
法には、卵内、点眼および嘴の浸漬による投与が含まれ
る。
活化形態の該トリレオウイルスを含んでなる、腸疾患状
態(例えば、MASで認められるもの)に対するワクチン
を提供する。不活化ワクチンの主な利点は、得られる持
続性防御抗体のレベルが高いことである。この特性のお
かげで、そのような不活化ワクチンは、特に種畜ワクチ
ン接種に適したものになる。
目的は、該ウイルスの複製を排除することである。一般
に、これは、化学的または物理的手段により達成するこ
とができる。化学的不活化は、例えば酵素、ホルムアル
デヒド、β-プロピオラクトン、エチレン-イミンまたは
それらの誘導体で該ウイルスを処理することにより行な
うことができる。必要に応じて、後で該不活化化合物を
中和する。ホルムアルデヒドで不活化した物質は、例え
ば、チオスルファートで中和することができる。物理的
不活化は、好ましくは、該ウイルスを高エネルギー放射
(例えば、UV光またはγ線)に付すことにより行なうこ
とができる。所望により、処理後、該pHを約7に調節す
ることができる。
チンは、例えば、この目的に適した前記の医薬上許容さ
れる担体または希釈剤の1以上を含んでいてもよい。
アジュバント活性を有する1以上の化合物を含む。この
目的のための適当な化合物または組成物には、水酸化、
リン酸または酸化アルミニウム、例えば鉱油(例えばBa
yol F(登録商標)またはMacrol 52(登録商標))また
は植物油(例えばビタミンEアセタート)に基づく水中
油滴型または油中水滴型エマルション、およびサポニン
が含まれる。
ば、筋肉内または皮下)に投与する。
トリレオウイルスの有効用量(すなわち、ビルレントウ
イルスによる攻撃に対して、ワクチン接種された鳥また
はそれらの後代において免疫を誘導するトリレオウイル
ス物質を免疫する量)を含む。本発明においては、免疫
は、ワクチン接種後の鳥集団において、非ワクチン接種
群と比べて有意に高いレベルの防御を誘導することと定
義される。
〜109 TCID50/鳥の用量、好ましくは102〜106 TCID50/
鳥の用量で投与することが可能であり、不活化ワクチン
は、10 4〜1010 TCID50/鳥の抗原相当量を含有していて
もよい。
トリにおいて有効に使用することができ、他の家禽(例
えば、シチメンチョウ、ホロホロチョウおよびウズラ)
にも該ワクチンを成功裡に接種することができる。ニワ
トリには、ブロイラー、繁殖ストックおよび産卵ストッ
クが含まれる。
の)は主にブロイラーニワトリにおいて報告されている
ため、本発明は、好ましくは、腸疾患状態(例えば、MA
Sで認められるもの)に対してブロイラーを防御するの
に使用するワクチンを提供する。
る動物の齢は、現在商業的に入手可能な生または不活化
トリレオウイルスワクチンを投与する動物の齢と同じで
ある。例えば、本発明の生弱毒化ワクチンをブロイラー
に1日齢以降から直接接種することができる。親ストッ
ク(例えば、ブロイラー種畜)のワクチン接種は、本発
明の生弱毒化もしくは不活化ワクチンまたはそれらの組
合せで行なうことができる。このタイプの免疫化計画の
利点には、若鳥に垂直伝播した母体由来抗体により与え
られる1日齢の後代の即時防御が含まれる。典型的な種
畜ワクチン接種計画は、6週齢の種畜に生弱毒化ワクチ
ンを接種し、ついで14〜18週齢で不活化ワクチンを接種
することを含む。あるいは、生ワクチンの接種の後、10
〜12週齢および16〜18週齢の時点で不活化ワクチンを2
回接種することができる。
と、家禽に対して感染性の他の病原体のワクチン成分の
1以上とを含んでなる混合(combination)ワクチンを含
む。家禽に対して感染性のそのような他の病原体は、本
発明のトリレオウイルスとは抗原的に異なるトリレオウ
イルスを意味し、腱滑膜炎に関連したトリレオウイルス
株を含む。
成分は、家禽に対して感染性の病原体の生弱毒化または
不活化形態である。
が不活化形態である混合ワクチンを提供する。
管支炎ウイルス(IBV)、ニューカッスル病ウイルス(N
DV)、伝染性滑液嚢症ウイルス(IBDV)、トリアデノウ
イルス(FAV)、EDSウイルスおよびシチメンチョウ鼻気
管炎ウイルス(TRTV)の(不活化)ワクチン株の1以上
を含む。
ブリドーマ細胞系は、European Collection of Animal
Cell Cultures (ECACC), Salisbury, UKに1999年1月14
日に寄託されている。
するニワトリから、腸および/または肝臓を個々に分離
した。該器官を、抗生物質を含有するPBSおよびガラス
パール(2mm)を使用してホモジナイザー中、最大速度
で20分間、個々にホモジナイズした。ついで、そのホモ
ジナイズされた組織を遠心分離した。腸ホモジネートを
4000rpmで、肝臓を1200rpmで、共に15分間遠心分離し
た。ついで該上清をフィルター(孔径を5、1.2、0.45、
0.2μmと減少させる)に通して濾過した。0.2μmのフィ
ルターに通した100μlの懸濁液を、組織培養フラスコ中
に存在する新鮮に調製された初代ニワトリ胚肝(CEL)
細胞に加えた。インキュベーションの4〜8日後、細胞変
性効果(CPE)の存在に関して該単層を調べた。CPEが存
在しなければ、該単層を-20℃で凍結し、24時間後、該
単層を融解した。ついでこの凍結/融解懸濁液の1ml
を、新鮮に調製されたCEL細胞に加えた。4〜8日後にCPE
が認められない場合には、CEL細胞上で増殖するウイル
スに関して該培養を陰性とみなした。第1継代または第2
継代後にCPEが認められた場合には、プラーク減少アッ
セイおよび免疫蛍光技術(IFT)により該ウイルスを更
に特徴づけした。
レオウイルスのインビトロでの特徴づけ 1.種々のトリレオウイルス株に対する抗血清の産生 ERS株(生):10羽の3週齢のSPFニワトリに105.8 TCID5
0/動物のERS株(分離体2)を皮下感染させた。感染の3
週間後に血液を集め、血清を単離し、動物に105.6 TCID
50/動物で再感染させた。二次感染の2週間後、血液を集
め、血清を単離した。集めた後、すべての血清を56℃で
30分間熱不活化し、小さなアリコート中に-20℃で保存
した。
に104.2 TCID50/動物で皮下感染させた。感染の4週間後
に血液を集め、血清を単離した。集めた後、すべての血
清を56℃で30分間熱不活化し、小さなアリコート中に-2
0℃で保存した。
齢のSPFニワトリに、w/oエマルションでアジュバント化
されたトリレオウイルス1733又は2408株を筋肉内接種し
た。動物用量:490 Elisa単位/動物(107.0〜1010.0 TC
ID50/動物の不活化前感染価に相当)。感染の4週間後、
血液を集め、血清を単離した。集めた後、すべての血清
を56℃で30分間熱不活化し、小さなアリコート中に-20
℃で保存した。
手可能な不活化ワクチン 10羽の3〜4週齢のSPFニワトリに、以下の商業的に入手
可能な不活化トリレオウイルスワクチンの1つを筋肉内
または皮下接種した:ISBI, Fort Dodge; Kaketsuken a
nd Intervet International BV。感染の3週間後、血液
を集め、血清を単離した。集めた後、すべての血清を56
℃で30分間熱不活化し、小さなアリコート中に-20℃で
保存した。
ク減少アッセイにおいて使用した。
行なう。簡単に説明すると、Vero細胞をコンフルエント
になるまで96ウェルポリスチレンマイクロタイタープレ
ート中で増殖させた。種々の単層にレオウイルス1133株
を接種した。100μlのニワトリ血清を該プレートの第1
ウェルに加えた。系列3倍希釈を作製した。インキュベ
ーションおよび洗浄工程の後、該プレートを1:100希釈
の蛍光イソチオシアナート標識ヤギ抗ニワトリと反応さ
せた。蛍光の存在を蛍光顕微鏡で観察した。該力価(該
血清の質)を終末点希釈法により測定する。これは、明
らかな蛍光シグナルを誘導しうる血清の最高希釈度であ
る。表1に、該プラーク減少試験で使用した血清につい
てのIFTの結果を示す。
v.から商業的に入手可能) Arvax(登録商標)(ISBIから商業的に入手可能) Tri Reo(登録商標)(Fort Dodgeから商業的に入手可
能) Olivax Reo(登録商標)(Kaketsukenから商業的に入手
可能)。
を判定し新規トリレオウイルスを公知トリレオウイルス
から識別するためのプラーク減少アッセイにおいては、
適当な質の抗血清を使用するべきである(Arvax抗血清
以外はすべて、該抗血清の品質要件を満足していた)。
生ERS分離体1ならびに生および不活化ERS分離体2に対し
てERS抗血清を産生させた。新鮮に調製されたCELを、5
%ウシ胎児血清および抗生物質で補足された組織培養培
地に1 106細胞/mlの最終濃度まで再懸濁した。60mm組織
培養皿を5mlの細胞懸濁液で満たし、37℃で24時間イン
キュベートした。
チックチューブ中、抗生物質を含有する培地中で希釈し
た。10-1〜10-7の希釈液を調製した。つぎに各希釈液2
00μlを、試験する血清50μlと混合した。この混合物を
37℃で1時間インキュベートした。陰性対照として、200
μlのウイルス希釈液を50μlの培地と混合した。
を捨てた。つぎに、それらの種々のウイルス混合物(血
清を含有する又は含有しない)100μlをコンフルエント
な単層上に加えた。各ウイルス混合物を、少なくとも2
つの単層(皿)に感染させた。感染したそれらの単層を
37℃で1時間インキュベートした。ついで該感染単層を5
mlの寒天溶液(培地、FCSおよび抗生物質を含有する;
最終寒天濃度3.0%;最終FCS濃度2.5%)で覆った。該
皿を37℃で4日間インキュベートした。つぎに各組織培
養皿に2mlのニュートラルレッド溶液(0.02%)を加え
た。37℃で4時間のインキュベーションの後、プラーク
の数を皿ごとに計数した。150個未満のプラークを含有
する組織培養皿のみを計数した。
た。血清の不存在下の或る希釈度における或るウイルス
のプラーク数を100%とする。ついでこれを、血清の存
在下の同じウイルス希釈度におけるプラーク数と比較す
る。
の実験の結果を表2Aに示す。表2Bは、示されているとお
りのウイルスおよび血清を使用した第2の実験の結果を
示す。ワクチン接種の5週間後に血液を集める以外は不
活化1733/2408株に関して記載されているとおりに、不
活化ERSワクチンに対する血清を産生させた。
ビトロでの特徴づけ:抗血清パネル反応パターン 精製トリレオウイルス1133株をウサギ(1〜1.5kg)に感
染させることにより、ポリクローナル抗血清を調製し
た。一次感染の28および84日後にブースター注射を行な
った。最後の注射の14日後、血液を集め、血清を単離し
た。種々のMoabsで種々のトリレオウイルス株を特徴づ
けした。初代CEL細胞を96ウェルポリスチレンマイクロ
タイタープレート中で増殖させた。未感染細胞を対照と
して使用した。5% CO2と共に37℃で2〜4日間インキュ
ベートした後、感染した単層を96%冷エタノールで固定
した。該アルコールを捨て、該プレートを洗浄バッファ
ーで洗浄し、PBS中1:50または1:200に希釈した種々のハ
イブリドーマ細胞培養上清100μlまたは1:50に希釈した
ウサギポリクローナル血清(ウサギ68A)100μlを各ウ
ェルに加えた。該プレートを37℃で60〜90分間インキュ
ベートし、洗浄バッファーで2回洗浄し、1:100希釈の蛍
光イソチオシアナート標識ウサギ抗マウスまたは1:100
希釈のイソチオシアナート標識ヤギ抗ウサギ血清と反応
させた。最後に、該プレートを洗浄し、グリセロール/
PBS溶液(1:1)で固定した。蛍光の存在を蛍光顕微鏡で
観察した。
型トリレオウイルス1133株に対して産生させた以下のポ
リクローナル抗血清およびMoabsよりなるものであっ
た。 Rabbit 68A:ウサギポリクローナル抗血清 Moab 154:Vakhariaら, 1996 (前掲) Moab 14-67:Intervet International B.V. Moab INT 13-06:ECACC受託番号99011472 Moab INT 14-11:ECACC受託番号99011473 Moab 15-01 INT:ECACC受託番号99011474。
体を、この抗血清パネルに対するそれらの反応性により
更に特徴づけした。該新規レオウイルス分離体は、ポリ
クローナルおよびモノクローナル抗体パネルに対する特
有の反応パターンを有する。MASおよび腱滑膜炎の野外
症例から分離された従前公知のトリレオウイルス株(S-
1133〜CO8)は、そのような新規パターンでは反応しな
い(表3を参照されたい)。
は、Schering-Plough Animal Health and Intervet In
c.から商業的に入手可能なトリレオウイルスワクチンで
ある。
特徴づけ プラーク精製レオウイルスERSの実験的感染 実験1 30羽の1日齢のSPFニワトリに、プラーク精製レオウイル
スERS(分離体1)を経口感染させた。注射の、4、7およ
び10日後、肝臓を10羽の動物から単離し、顕微鏡的病変
に関して調べた。
ブロイラーに、プラーク精製レオウイルスERS株を経口
感染させた。感染の7および10日後、臨床的徴候に関し
て動物を観察した。湿性リターに特別の注意を払った。
ブロイラーに、プラーク精製レオウイルスERS株を経口
感染させた。感染の1、2および4週間後、10羽/群の動物
を秤量して成長の遅延を調べた。
羽/群の1日齢のブロイラーに、プラーク精製レオウイル
スERS株(分離体2)を1日齢または1週齢の時点で経口ま
たは皮下感染させた。同じ齢および起源の15羽の動物に
は感染させず、それらを陰性対照として使用した。動物
を毎週7週間秤量して成長の遅延を調べた。
リは、感染の4〜10日後に肝細胞および/またはクッパ
ー細胞の多病巣性空胞化を示した
た同じ齢および起源の非感染ブロイラー対照群と比べ
て、該鳥の排泄腔の周囲にペーストの覆いとして観察さ
れうる過度に液状の糞便を引き起こす腸炎を示した。
で121.9、327.0または913.1gの体重を有していた。これ
に対して、同じ条件下に収容された同じ齢および起源の
非感染ブロイラーは、1、2または4週齢の時点で134.8、
337.6または999.9gの体重を有していた。
皮下経路により感染させた動物は、7週齢の時点で、非
感染対照動物と比べて約34%の成長の遅延を示した。7
週齢の時点で、非感染対照動物および感染動物における
体重の比率は、2469gおよび1635gであった。1週齢の時
点で経口または皮下経路により感染させた動物は、7週
齢の時点で、非感染対照動物と比べて約25%の成長の遅
延を示した。7週齢の時点で、非感染対照動物および感
染動物における体重の比率は、2469gおよび1842gであっ
た。結論としては、レオウイルスERS株は成長の遅延を
誘発しうる。
該細胞を、0.1%抗生物質および5%ウシ胎児血清を含有
するイーグルMEM中で培養した。この細胞懸濁液25ml
に、レオウイルスERS分離体(分離体1)0.1mlを加え
た。高湿度インキュベーター中37℃で5日間のインキュ
ベーションの後、CPEが明らかに認められ、単層は完全
に破壊された。該感染細胞懸濁液の感染価は4.2 log10
TCID50/mlであった。該感染細胞懸濁液にホルムアルデ
ヒドを0.2%の最終濃度まで加えることにより、該レオ
ウイルスを不活化した。該懸濁液を37℃で48時間インキ
ュベートした。ついで該ホルムアルデヒドを等モル量の
亜硫酸水素ナトリウムにより中和した。該不活化レオウ
イルスを使用して、種々の不活化レオウイルスワクチン
を製造した。該不活化レオウイルス懸濁液を鉱油相と4
5:55(w/oエマルション)の比で混合した。
クチン(0.5ml/動物)を接種した。ワクチン接種の2、4
および6週間後、レオウイルスに対する抗体の存在に関
して血清を調べた。ワクチン接種の6週間後、動物を足
蹠経路で攻撃した。使用した攻撃ウイルスは病原性同種
レオウイルス株(2.2 log TCID50/動物)であった。該
足蹠および脚の炎症および変色の程度を2週間にわたり
評価した。該足蹠炎症累積値が、ワクチン接種されずに
攻撃された対照の足蹠炎症の平均(マイナス2標準偏
差)より小さい場合に、ニワトリを攻撃に対して防御性
であるとみなした。
齢の時点で攻撃し、激しい攻撃に対する防御を死亡率、
罹患率および足蹠病変により評価した。
れたニワトリは、対照群より有意に低い足蹠炎症累積値
を示した。このことは、ワクチン接種されたニワトリ
が、激しいレオウイルスの攻撃に対して防御されたこと
を示している。また、死亡率および罹患率に基づく防御
性データも、激しい攻撃に対する有意な防御を示してい
る。
ルスワクチン(分離体2)を筋肉内に接種し、一次ワク
チン接種の6週間後に再接種した。ワクチン接種されて
いない同じ齢および起源の動物を対照として使用した。
一次ワクチン接種の2、4、5、6週間後および二次ワクチ
ン接種の2週間後、レオウイルスに対する抗体の存在に
関してIdexx ELISAにより血清を調べた。一次ワクチン
接種の6週間後または二次ワクチン接種の2週間後、動物
を病原性レオウイルスERS株で足蹠経路により攻撃し
た。足蹠および脚の変性および変色の程度の平均病変指
数を、攻撃後14日間毎日測定した。
学的応答は、ワクチン接種後の最初の4週間では増加
し、一次ワクチン接種の5〜6週間後には横ばいになっ
た。二次ワクチン接種は、二次ワクチン接種の2週間後
に約10 log2から12 log2への増加を引き起こした(図3
A)。図3Bには、ワクチン接種された及びワクチン接種
されていないニワトリを一次ワクチン接種の5週間後ま
たは二次ワクチン接種の2週間後に攻撃した場合のデー
タを示す。ワクチン接種されたすべてのニワトリは、ワ
クチン接種されていない鳥と比べて足蹠および脚におけ
る病変の有意な減少を示した。ワクチン接種されたすべ
てのニワトリは、ワクチン接種されずに攻撃された対照
の足蹠炎症の平均(マイナス2標準偏差)より低い足蹠
炎症累積値を示した。このことは、すべての動物が激し
いREOの攻撃に対して防御されたことを示している。ワ
クチン接種群においては、いくつかの軽度の足蹠腫張が
認められたが、これらの病変は一時的なものであった。
さらに、ワクチン接種を2回された動物においては、こ
の一時的な足蹠病変は、ワクチン接種を1回だけされた
動物の場合より軽度であった。
御活性を示す。Bは、死亡率、罹患率および足蹠病変に
対するワクチンの防御活性を示す。
の遅延を示す。
係を示す。Bは、攻撃後の足蹠病変指数の時間経過を示
す。
Claims (12)
- 【請求項1】 トリレオウイルスの抗原クラスに属する
トリレオウイルスであって、該抗原クラスに属するトリ
レオウイルスが動物において抗血清を誘導する能力を有
し、該抗血清が、プラーク減少アッセイにおいて少なく
とも75%の、トリレオウイルスERS(そのサンプルは、E
CACCに受託番号99011475で寄託されている)により形成
されるプラークの減少を引き起こすことを特徴とするト
リレオウイルス。 - 【請求項2】 該トリレオウイルスに対して誘導された
抗血清が、プラーク減少アッセイにおいて少なくとも80
%、好ましくは少なくとも90%の、トリレオウイルスER
S(そのサンプルは、ECACCに受託番号99011475で寄託さ
れている)により形成されるプラークの減少を引き起こ
しうる、請求項1に記載のトリレオウイルス。 - 【請求項3】 該トリレオウイルスが、ポリクローナル
トリレオウイルス抗血清には陽性反応するが、受託番号
99011472、99011473および99011474でECACCに寄託され
ているサンプルのモノクローナル抗体には陽性反応しな
い、請求項1または2に記載のトリレオウイルス。 - 【請求項4】 トリレオウイルスERS(そのサンプル
は、ECACCに受託番号99011475で寄託されている)であ
る、請求項3に記載のトリレオウイルス。 - 【請求項5】 トリレオウイルスの感染から生じる疾患
状態に対して家禽を防御するのに使用するためのワクチ
ンであって、請求項1〜4のいずれか1項に記載のトリレ
オウイルスと医薬上許容される担体または希釈剤とを含
んでなるワクチン。 - 【請求項6】 該トリレオウイルスが生弱毒化形態であ
る、請求項5に記載のワクチン。 - 【請求項7】 該トリレオウイルスが不活化形態であ
る、請求項5に記載のワクチン。 - 【請求項8】 該ワクチンが更にアジュバントを含む、
請求項5〜7のいずれか1項に記載のワクチン。 - 【請求項9】 該ワクチンが更に、家禽に対して感染性
の他の病原体のワクチン成分の1以上を含む、請求項5〜
8のいずれか1項に記載のワクチン。 - 【請求項10】 請求項1〜4のいずれか1項に記載のト
リレオウイルスの製造方法であって、 a.該トリレオウイルスを感受性基質に接種し、 b.該トリレオウイルスを増殖させ、 c.トリレオウイルス含有物質を収穫する工程を含んで
なる製造方法。 - 【請求項11】 トリレオウイルスの感染から生じる疾
患状態に対して家禽を防御するのに使用するためのワク
チンの製造方法であって、請求項10に記載の製造方法に
より得られ収穫されたレオウイルスを、所望により該レ
オウイルスの不活化後に、医薬上許容される担体または
希釈剤と一緒にすることを含んでなる製造方法。 - 【請求項12】 家禽におけるトリレオウイルスの感染
から生じる疾患状態を防除するための方法であって、請
求項1〜4のいずれか1項に記載のワクチンを該鳥に投与
することを含んでなる方法。
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