JP2000295582A - 画像信号の多重化方法、伝送方法及び装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ＨＤＴＶ方式の画像信号にアップコンバート
する際に、解像度の面で有利となる４８０Ｐ方式の画像
信号を提供すること。 【解決手段】 ４８０Ｐ方式の画像信号に対して、水平
１０８０Ｌｐｗの点と垂直４８０Ｌｐｈの点とを結ぶ斜
め直線ｌよりも上の成分のうち、Ａの領域（水平高域−
垂直高域）の成分を切り取る。４８０Ｐ方式の規格外の
Ｂの領域（水平高域−垂直低域）の成分を周波数変換
し、Ａの領域に重畳する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は画像信号の多重化方
法に関し、特に４８０方式の画像信号をＨＤＴＶ方式等
にアップコンバートする際に画質の優れた画像信号を提
供することが出来る画像信号の多重化方法及び装置に関
する。

【０００２】

【従来の技術】近年、高画質化に伴い、多くのテレビジ
ョン方式が提案されている。中でも、４８０Ｐ方式（水
平７２０画素、垂直４８０画素）の制作システムは、Ｈ
ＤＴＶ方式の制作システム等に比べて価格面で有利であ
るため、普及の可能性を秘めている。従って、今後、４
８０Ｐ方式のシステムを使用して制作された番組をＨＤ
ＴＶ方式のシステムにアップコンバートするケースが増
加すると考えられる。

【０００３】

【解決しようとする課題】ところで、一般に４８０Ｐの
カメラの出力は水平７２０画素、垂直４８０画素である
が、カメラ内部のＣＣＤは水平１０００画素以上の解像
度を持っているのが普通である。しかし、４８０Ｐ方式
では信号の規格上、水平７２０画素以上の成分は不要な
ため、カメラ内部のフィルタにより切り捨てられてい
た。

【０００４】そこで、本発明の目的は上記問題点を解決
し、４８０Ｐ方式では信号の規格上、カメラ等のフィル
タで切り捨てられていた成分を活用し、従来の４８０Ｐ
方式の規格信号よりもＨＤＴＶ方式へのアップコンバー
トに適する画像信号を生成する多重化方法及び装置を提
供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記本発明の目的は、画
像信号の多重化方法であって、４８０Ｐ方式の画像信号
の斜め高域成分をカットし、このカットした帯域に４８
０Ｐ方式の信号規格以上の水平高域成分又は垂直高域成
分を周波数変換して多重化することを特徴とする画像信
号の多重化方法によって達成される。

【０００６】また、上記本発明の目的は、画像信号の多
重化方法であって、４８０Ｐ方式の信号規格以外の帯域
成分を、画像信号からカットするステップと、前記カッ
トされた成分のうち水平高域−垂直低域の成分を抽出す
るステップと、前記規格外の成分がカットされた画像信
号の水平高域−垂直高域の帯域から前記抽出された水平
高域−垂直低域成分の帯域幅に相当する成分を除去する
ステップと、前記除去された帯域に前記抽出した水平高
域−垂直低域成分を周波数変換して多重し、４８０Ｐ方
式の信号規格に合致する画像信号を生成するステップと
を有することを特徴とする画像信号の多重化方法によっ
て達成される。

【０００７】また、上記本発明の目的は、画像信号の多
重化方法であって、４８０Ｐ方式の信号規格以外の帯域
成分を、画像信号からカットするステップと、前記カッ
トされた成分のうち水平低域−垂直高域の成分を抽出す
るステップと、前記規格外の成分がカットされた画像信
号の水平高域−垂直高域の帯域から前記抽出された水平
低域−垂直高域成分の帯域幅に相当する成分を除去する
ステップと、前記除去された帯域に前記抽出した水平低
域−垂直高域成分を周波数変換して多重し、４８０Ｐ方
式の信号規格に合致する画像信号を生成するステップと
を有することを特徴とする画像信号の多重化方法によっ
て達成される。

【０００８】また、上記本発明の目的は、画像信号の多
重化方法であって、４８０Ｐ方式の信号規格以外の帯域
成分を、画像信号からカットするステップと、前記カッ
トされた成分のうち水平低域−垂直高域の成分又は水平
高域−垂直低域の成分を抽出するステップと、前記規格
外の成分がカットされた画像信号の水平高域−垂直高域
の帯域から前記抽出された成分の帯域幅に相当する成分
を除去するステップと、前記除去された帯域に前記抽出
した水平低域−垂直高域成分又は水平高域−垂直低域成
分のいずれか一方を周波数変換して多重し、４８０Ｐ方
式の信号規格に合致する画像信号を生成するステップと
を有することを特徴とする画像信号の多重化方法によっ
て達成される。

【０００９】上記本発明の目的は、画像信号の伝送方法
であって、４８０Ｐ方式の信号規格以外の帯域成分を、
画像信号からカットするステップと、前記カットされた
成分のうち水平高域−垂直低域の成分を抽出するステッ
プと、前記規格外の成分がカットされた画像信号の水平
高域−垂直高域の帯域から前記抽出された水平高域−垂
直低域成分の帯域幅に相当する成分を除去するステップ
と、前記除去された帯域に前記抽出した水平高域−垂直
低域成分を周波数変換して多重し、４８０Ｐ方式の信号
規格に合致する画像信号を生成するステップと前記生成
された画像信号を伝送するステップと、前記伝送されて
きた画像信号から多重されている水平高域−垂直低域成
分に相当する成分を抽出するステップと、前記抽出され
た成分を周波数変換し、元の水平高域−垂直低域成分の
帯域に戻すステップと、前記元の帯域に戻された水平高
域−垂直低域成分と、該成分が抽出された画像信号とを
加算するステップとを有することを特徴とする画像信号
の伝送方法によって達成される。

【００１０】また、上記本発明の目的は、画像信号の伝
送方法であって、４８０Ｐ方式の信号規格以外の帯域成
分を、画像信号からカットするステップと、前記カット
された成分のうち水平低域−垂直高域の成分を抽出する
ステップと、前記規格外の成分がカットされた画像信号
の水平高域−垂直高域の帯域から前記抽出された水平低
域−垂直高域成分の帯域幅に相当する成分を除去するス
テップと、前記除去された帯域に前記抽出した水平低域
−垂直高域成分を周波数変換して多重し、４８０Ｐ方式
の信号規格に合致する画像信号を生成するステップと前
記生成された画像信号を伝送するステップと、前記伝送
されてきた画像信号から多重されている水平低域−垂直
高域成分に相当する成分を抽出するステップと、前記抽
出された成分を周波数変換し、元の水平低域−垂直高域
成分の帯域に戻すステップと、前記元の帯域に戻された
水平低域−垂直高域成分と、該成分が抽出された画像信
号とを加算するステップとを有することを特徴とする画
像信号の伝送方法によって達成される。

【００１１】また、上記本発明の目的は、画像信号の伝
送方法であって、４８０Ｐ方式の信号規格以外の帯域成
分を、画像信号からカットするステップと、前記カット
された成分のうち水平高域−垂直低域成分又は水平低域
−垂直高域成分のいずれか一方を抽出するステップと、
前記規格外の成分がカットされた画像信号の水平高域−
垂直高域の帯域から前記抽出された水平高域−垂直低域
成分又は水平低域−垂直高域成分の帯域幅に相当する成
分を除去するステップと、前記除去された帯域に前記抽
出した水平高域−垂直低域成分又は水平低域−垂直高域
成分のいずれか一方の成分を周波数変換して多重し、４
８０Ｐ方式の信号規格に合致する画像信号を生成するス
テップと前記生成された画像信号を伝送するステップ
と、前記伝送されてきた画像信号から多重されている成
分を抽出するステップと、前記抽出された成分を周波数
変換し、元の水平低域−垂直高域成分の帯域に戻すステ
ップと、前記元の帯域に戻された成分と、該成分が抽出
された画像信号とを加算するステップとを有することを
特徴とする画像信号の伝送方法によって達成される。

【００１２】尚、上記伝送方法において、いずれの成分
を多重化したかを識別する識別情報を更に多重するよう
にすれば、受信側でその情報に基づいてデコードを容易
にすることが出来る。また、受信した画像について動き
検出を行い、静止画の場合には現フレームの画像信号に
多重されている水平高域−垂直低域成分又は水平低域−
垂直高域成分を用いると共に、前フレームの画像信号に
多重されていた水平高域−垂直低域成分又は水平低域−
垂直高域成分も現フレームの画像に用いるようにすれ
ば、垂直解像度及び水平解像度が共に優れた画像を得る
ことが可能である。

【００１３】上記本発明の目的は、画像信号のエンコー
ダであって、４８０Ｐ方式の信号規格以外の帯域成分
を、画像信号からカットする手段と、前記カットされた
成分のうち水平高域−垂直低域の成分を抽出する手段
と、前記規格外の成分がカットされた画像信号の水平高
域−垂直高域の帯域から前記抽出された水平高域−垂直
低域成分の帯域幅に相当する成分を除去する手段と、前
記除去された帯域に前記抽出した水平高域−垂直低域成
分を周波数変換して多重し、４８０Ｐ方式の信号規格に
合致する画像信号を生成する手段とを有することを特徴
とする画像信号のエンコーダによって達成される。

【００１４】また、上記本発明の目的は、画像信号のエ
ンコーダであって、４８０Ｐ方式の信号規格以外の帯域
成分を、画像信号からカットする手段と、前記カットさ
れた成分のうち水平低域−垂直高域の成分を抽出する手
段と、前記規格外の成分がカットされた画像信号の水平
高域−垂直高域の帯域から前記抽出された水平低域−垂
直高域成分の帯域幅に相当する成分を除去する手段と、
前記除去された帯域に前記抽出した水平低域−垂直高域
成分を周波数変換して多重し、４８０Ｐ方式の信号規格
に合致する画像信号を生成する手段とを有することを特
徴とする画像信号のエンコーダによって達成される。

【００１５】また、上記本発明の目的は、画像信号のエ
ンコーダであって、４８０Ｐ方式の信号規格以外の帯域
成分を、画像信号からカットする手段と、前記カットさ
れた成分のうち水平低域−垂直高域の成分又は水平高域
−垂直低域の成分を抽出する手段と、前記規格外の成分
がカットされた画像信号の水平高域−垂直高域の帯域か
ら前記抽出された成分の帯域幅に相当する成分を除去す
る手段と、前記除去された帯域に前記抽出した水平低域
−垂直高域成分又は水平高域−垂直低域成分のいずれか
一方を周波数変換して多重するとともに、前記多重した
成分を識別する識別情報を多重して４８０Ｐ方式の信号
規格に合致する画像信号を生成する手段とを有すること
を特徴とする画像信号のエンコーダによって達成され
る。

【００１６】また、上記本発明の目的は、画像信号のデ
コーダであって、４８０Ｐ方式の画像信号から所定の水
平高域−垂直高域成分を抽出する手段と、前記抽出され
た成分を水平高域−垂直低域の帯域に周波数変換する手
段と、前記周波数変換された成分と、該成分が抽出され
た画像信号とを加算する手段とを有することを特徴とす
る画像信号のデコーダによって達成される。

【００１７】また、上記本発明の目的は、画像信号のデ
コーダであって、４８０Ｐ方式の画像信号から所定の水
平高域−垂直高域成分を抽出する手段と、前記抽出され
た成分を水平低域−垂直高域の帯域に周波数変換する手
段と、前記周波数変換された成分と、該成分が抽出され
た画像信号とを加算する手段とを有することを特徴とす
る画像信号のデコーダによって達成される。

【００１８】また、画像信号のデコーダであって、４８
０Ｐ方式の画像信号から所定の水平高域−垂直高域成分
を抽出するステップと、識別情報に基づいて、前記抽出
された成分を、水平低域−垂直高域成分又は水平高域−
垂直低域成分に周波数変換する手段と、前記周波数変換
された成分と、該成分が抽出された画像信号とを加算す
る手段とを有することを特徴とする画像信号のデコーダ
によって達成される。

【００１９】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照
して説明する。まず、本実施の形態における多重化方法
を説明する。図１は本実施の形態の多重化方法を説明す
るための図である。一般に４８０Ｐカメラの出力は水平
７２０画素、垂直４８０画素であるが、カメラ内部のＣ
ＣＤは水平１０００画素以上の解像度を持っているのが
普通である。しかし、４８０Ｐ方式の信号規格上、水平
７２０画素以上の成分は不要なため、カメラ内部のフィ
ルタによって切り捨てられている。

【００２０】ここで、上述の様子を図１に示すと、水平
１０８０Ｌｐｗ、垂直４８０Ｌｐｈで囲まれる長方形の
領域がカメラの出力である。そして、水平７２０Ｌｐ
ｗ、垂直４８０Ｌｐｈで囲まれる長方形の領域が４８０
Ｐ方式の規格で必要な成分である。尚、ここでは、カメ
ラの解像度を水平１０８０画素、垂直４８０画素として
いる。

【００２１】ところで、今後４８０Ｐ方式の画像信号を
ＨＤＴＶ方式の画像信号にアップコンバートする機会が
増えてくると思われる。このとき、元の画像信号が水平
７２０以上の解像度を持っていればアップコンバードす
る際に有利である。一方、人間の目は、斜め高域成分が
多少失われた画像であっても、それを感知し難いという
特性を持っている。例えば、図１においては、水平１０
８０Ｌｐｗの点と垂直４８０Ｌｐｈの点とを結ぶ斜め直
線ｌよりも上の成分は、他の低域の成分よりも重要度が
低い。

【００２２】そこで、４８０Ｐ方式の画像信号をＨＤＴ
Ｖ方式の画像信号にアップコンバートする際に有利とな
る水平解像度を生かすため、４８０Ｐ方式の画像信号に
対して以下の処理を行う。 （１） 水平１０８０Ｌｐｗの点と垂直４８０Ｌｐｈの
点とを結ぶ斜め直線ｌよりも上の成分のうち、Ａの領域
（水平高域−垂直高域）の成分を切り取る。 （２） Ｂの領域（水平高域−垂直低域）の成分を周波
数変換し、Ａの領域に重畳する。

【００２３】ここで、注意しなければならないのは、切
り取るＡの領域の範囲であるが、理想的な範囲は、水平
方向の解像度が１０８０ある場合、直線ｌよりも下の部
分は切り取ることができないので、垂直高域が３２０Ｌ
ｐｈ以上、水平高域が３６０Ｌｐｗ以上の範囲である。
そして、更に理想的なのは、カットするＡ領域の面積と
重畳するＢの領域の面積とが等しいことである。すなわ
ち、図１においては、Ａ領域の面積とＢの領域の面積と
が等しく、一つの領域の面積が全領域の１／９の大きさ
が理想的な大きさである。

【００２４】このようにしてエンコードされた画像信号
は、上述の逆の処理が行われてデコードされる。そし
て、デコードされた画像信号は、通常の４８０Ｐ方式の
画像信号よりも水平解像度の高く、ＨＤＴＶ方式にアッ
プコンバートする際に通常の４８０Ｐ方式の画像信号よ
りも、水平高域特性の優れた画像が得ることができる。
次に、上述の多重化方法を実現する装置（エンコーダ）
について説明する。

【００２５】図２は本実施の形態における多重化方法を
実施するエンコーダのブロック図である。図２中、２１
は画像信号のうち水平３６０Ｌｐｈ以上の成分をカット
するローパスフィルタ、２２は画像信号のうち水平７２
０Ｌｐｗの成分をカットするローパスフィルタ、２３は
画像信号のうち水平７２０Ｌｐｗの成分をカットするロ
ーパスフィルタ、２４は画像信号のうち水平１０８０Ｌ
ｐｗ以上の成分をカットするローパスフィルタ、２５は
画像信号のうち垂直３２０Ｌｐｈ以上の成分をカットす
るローパスフィルタ、２６は画像信号のうち垂直１６０
Ｌｐｈ以上の成分をカットするローパスフィルタ、２７
は垂直低域成分を高域側にシフトする垂直周波数変換
部、２８は水平方向の帯域をシフトする水平周波数変換
部、２９，３０，３１，３２及び３３は加算器である。

【００２６】このような構成においてエンコーダは以下
のように動作する。まず、カメラからの画像信号（水平
１０８０Ｌｐｗ、垂直４８０Ｌｐｈ）が、ローパスフィ
ルタ２１，２２，２３，２４に入力される。ローパスフ
ィルタ２１では入力された画像信号のうち水平３６０Ｌ
ｐｗ以上の成分がカットされる。ローパスフィルタ２２
では入力された画像信号のうち水平７２０Ｌｐｗ以上の
信号成分がカットされる。そして、ローパスフィルタ２
１，２２の出力が加算器２９に入力され、ローパスフィ
ルタ２２の出力からローパスフィルタ２１の出力が減算
されて出力される。この加算器２９の出力は、水平３６
０〜７２０Ｌｐｗ、垂直０〜４８０Ｌｐｈの帯域の信号
である。

【００２７】続いて、加算器２９の出力はローパスフィ
ルタ２５に入力され、垂直３２０Ｌｐｈ以上の帯域成分
が除去される。このローパスフィルタ２５の出力は、水
平画素３６０〜７２０Ｌｐｗ、垂直０〜３２０Ｌｐｈの
帯域の信号である。加算器３１により、加算器２９の出
力からローパスフィルタ２５の出力が減算され、加算器
３１から水平３６０〜７２０Ｌｐｗ、垂直３２０〜４８
０Ｌｐｈの帯域の信号が出力される。

【００２８】さらに、加算器３１の出力は加算器３２に
入力され、加算器３２ではローパスフィルタ２２の出力
から加算器３１の出力が減算される。ここで、加算器３
２の出力は、水平０〜７２０Ｌｐｗ、垂直０〜４８０Ｌ
ｐｈの帯域から、水平３６０〜７２０Ｌｐｗ、垂直３２
０〜４８０Ｌｐｈの帯域が減算された帯域の信号であ
る。

【００２９】一方、ローパスフィルタ２３では入力され
た画像信号のうち水平７２０Ｌｐｗ以上の帯域がカット
される。ローパスフィルタ２４では入力された画像信号
のうち水平１０８０Ｌｐｗ以上の帯域がカットされる。
そして、ローパスフィルタ２３，２４の出力は加算器３
０に入力され、加算器３０によりローパスフィルタ２４
の出力からローパスフィルタ２３の出力が減算されて出
力される。この加算器３０の出力は、水平７２０〜１０
８０Ｌｐｗ、垂直０〜４８０Ｌｐｈの帯域の信号であ
る。

【００３０】続いて、ローパスフィルタ２６では加算器
３０の出力から垂直１６０Ｌｐｈ以上の帯域をカットす
る。そして、この信号は垂直周波数変換部２７に入力さ
れる。垂直周波数変換部２７は、入力された水平７２０
〜１０８０Ｌｐｗ、垂直０〜１６０Ｌｐｈの信号を、水
平７２０〜１０８０Ｌｐｗ、垂直３２０〜４８０Ｌｐｈ
の帯域に周波数変換する。この周波数変換は、入力され
た信号に４８０Ｌｐｈのキャリアをかけることにより行
われる。

【００３１】水平周波数変換部２８では、水平７２０〜
１０８０Ｌｐｗ、垂直３２０〜４８０Ｌｐｈの信号を、
水平３６０〜７２０Ｌｐｗ、垂直３２０〜４８０Ｌｐｈ
の帯域に周波数変換する。この周波数変換は、入力され
た信号に１４００Ｌｐｗのキャリアをかけることにより
行われる。尚、不要成分は複素変調で除去する。最後
に、加算器３３で、加算器３２の出力と垂直周波数変換
部２８の出力とを加算し、水平高域−垂直高域成分がカ
ットされた領域に水平高域成分が多重された信号が出力
される。

【００３２】続いて、上述エンコーダにより水平高域成
分が多重された画像信号をデコード（アップコンバー
ト）するデコーダについて説明する。図３はデコーダの
ブロック図である。図３中、４１は画像信号のうち水平
３６０Ｌｐｗ以上の成分をカットするローパスフィル
タ、４２は画像信号のうち水平３６０Ｌｐｗ以上の成分
をカットするローパスフィルタ、４３は画像信号のうち
垂直３２０Ｌｐｈ以上の成分をカットするローパスフィ
ルタ、４４は画像信号のうち垂直３２０Ｌｐｈ以上の成
分をカットするローパスフィルタ、４５は水平高域成分
を低域側にシフトする水平周波数変換部、４６は垂直低
域成分を高域側にシフトする垂直周波数変換部、４７，
４８，４９，５０，５１及び５２は加算器である。

【００３３】次に、上述の構成におけるデコーダの動作
を説明する。まず、ローパスフィルタ４１，４２は、入
力された画像信号から水平３６０Ｌｐｗ以上の成分をカ
ットする。ローパスフィルタ４１，４２の出力は加算器
４７，４８に各々入力され、加算器４７，４８によりオ
リジナルの画像信号からローパスフィルタ４１，４２の
出力が減算される。ここで出力される信号は、水平３６
０〜７２０Ｌｐｗ、垂直０〜４８０Ｌｐｈの帯域の信号
である。

【００３４】加算器４７，４８の出力はローパスフィル
タ４３，４４に各々入力され、垂直３２０Ｌｐｈ以上の
成分がカットされる。そして、加算器４９，５０によ
り、加算器４７，４８の出力からローパスフィルタ４
３，４４の出力が減算される。ここで、加算器４９，５
０の出力は、水平３６０〜７２０Ｌｐｗ、垂直３２０〜
４８０Ｌｐｈの帯域の信号である。

【００３５】加算器４９の出力は水平周波数変換部４５
に入力される。水平周波数変換部４５は、入力された信
号の水平帯域３６０〜７２０Ｌｐｗを、７２０〜１０８
０Ｌｐｗの帯域に周波数変換する。この周波数変換は、
入力された信号に１４００Ｌｐｗのキャリアをかけて実
現される。尚、不要成分は複素変調により除去する。続
いて、水平周波数変換部４５の出力は垂直周波数変換部
４６に入力される。垂直周波数変換部４６は、入力され
た信号の垂直３２０〜４８０Ｌｐｈの帯域を、垂直０〜
１６０Ｌｐｈの帯域に周波数シフトする。この周波数変
換は、入力された信号に４８０Ｌｐｈのキャリアをかけ
ることにより実現される。

【００３６】一方、加算器５０の出力は加算器５１に入
力され、加算器５１によりオリジナルの画像信号から加
算器５０の出力が減算されて出力される。ここで、加算
器５１の出力は、水平０〜７２０Ｌｐｗ、垂直０〜４８
０Ｌｐｈの帯域から水平３６０〜７２０Ｌｐｗ、垂直３
２０〜４８０Ｌｐｈの帯域が除去された信号である。最
後に、加算器５２により、加算器５１の出力と垂直周波
数変換部４６の出力とを加算する。加算器５２から出力
される信号は、単に４８０Ｐ方式の信号をアップコンバ
ートした信号よりも、水平解像度の高い画像信号とな
る。

【００３７】ここで、上述のエンコーダ及びデコーダに
用いられているローパスフィルタの特性図を示す。図４
はローパスフィルタ２１，４１，４２の特性図であり、
図５はローパスフィルタ２２，２３の特性図であり、図
６はローパスフィルタ２４の特性図であり、図７はロー
パスフィルタ２５，４３，４４の特性図であり、図８は
ローパスフィルタ２６の特性図である。尚、上記説明に
おいては理想的なローパスフィルタを用いた場合で説明
したが、実際には急峻なローパスフィルタは実現不能な
ので、特性図で示されるようなフィルタが用いられる。

【００３８】次に、他の実施の形態（第２の実施の形
態）について説明する。上述した実施の形態において
は、カメラの解像度が水平画素７２０以上ある場合につ
いて説明した。しかしながら、実際には垂直方向の解像
度についても４８０画素以上ある場合が殆どである。そ
こで、他の実施の形態においては、状況に応じて、水平
方向又は垂直方向の解像度のいずれか一方を生かす多重
化方法について説明する。

【００３９】図９は他の実施の形態を説明する為の図で
ある。尚、他の実施の形態においては、カメラの解像度
を水平１０８０画素、垂直６４０画素として説明する。
図９を観て解るとおり、水平０〜１０８０Ｌｐｗ及び垂
直０〜６４０Ｌｐｈｗで囲まれる長方形の領域がカメラ
からの出力信号の帯域である。そこで、４８０Ｐ方式の
信号規格が必要とする水平０〜７２０Ｌｐｗ及び垂直０
〜４８０Ｌｐｈ帯域以外の水平高域成分及び垂直帯域成
分のいずれか一方を状況に応じて多重する。

【００４０】ここで、切り取る範囲について説明する
と、上述の実施の形態と同様に水平方向の解像度が欲し
い場合には、垂直４８０Ｌｐｈと水平１０８０Ｌｐｗと
を結ぶ斜め直線ｍの上側の領域が重要度の低い帯域とな
る。また、垂直方向の解像度が欲しい場合には、垂直６
４０Ｌｐｈと水平７２０Ｌｐｗとを結ぶ斜め直線ｎの上
側の領域が重要度の低い帯域となる。従って、両方を満
足させる領域はＡの領域である。

【００４１】そこで、カメラの画像信号のうち４８０Ｐ
方式の信号規格上必要な水平０〜７２０Ｌｐｗ及び垂直
０〜４８０Ｌｐｈの帯域の成分のみ抽出し、この抽出し
た成分から領域Ａの成分のみをカットする。そして、必
要とする水平又は垂直の解像度に応じて、水平解像度が
必要な場合には領域Ｂの帯域の成分を周波数変換してカ
ットされた領域Ａの成分に代えて多重し、垂直解像度が
必要な場合には領域Ｃの帯域の成分を周波数変換してカ
ットされた領域Ａの成分に代えて多重する。

【００４２】ここでいずれの領域の帯域を多重化する方
法であるが、以下の方法がある。 （１） 水平解像度を重視し、領域Ｂの帯域成分のみ多
重する。 （２） 垂直解像度を重視し、領域Ｃの帯域成分のみ多
重する。 （３） 交互に領域Ｂ及び領域Ｃの帯域成分を多重化す
る。 （４） 必要に応じて手動により、領域Ｂ及び領域Ｃの
帯域成分を切り替えて多重する。

【００４３】（５） 自動により、領域Ｂ及び領域Ｃの
帯域成分を切り替えて多重する。 （４），（５）の方法については、図１０の如く領域ｂ
及び領域ｃのスペクトラムのパワーで決定する。例え
ば、領域ｂのスペクトラムのパワーが領域ｃのスペクト
ラムのパワーよりも大きい場合、当然領域Ｂのスペクト
ラムのパワーの方が領域Ｃのスペクトラムのパワーより
も大きいと予想される。そこで、スペクトラムのパワー
が大きい方の領域の成分を生かす為、領域ｂのスペクト
ラムのパワーと領域ｃのスペクトラムのパワーとを比べ
て、大きい方に対応する領域成分の信号を多重する。

【００４４】尚、いずれの（１）〜（５）の方法であっ
ても、デコード側でいずれが多重されたかが不明ではデ
コードできないので、どれを多重したかの情報を情報信
号として伝送する。情報信号としてはＶブランキング信
号などが考えられる。デコード側では、情報信号を検知
し、どの成分が多重化されたかを判断して上述のエンコ
ード処理と逆の処理を行うことにより、デコードする。

【００４５】次に上述の多重化方法を実現するエンコー
ダについて説明する。図１１は他の実施の形態（第２の
実施の形態）におけるエンコーダのブロック図である。
図１１中、１３１は垂直６４０Ｌｐｈ以上の帯域成分を
カットするローパスフィルタ、１３２は垂直４８０Ｌｐ
ｈ以上の帯域成分をカットするローパスフィルタ、１３
３は水平３６０Ｌｐｗ以上の帯域成分をカットするロー
パスフィルタ、１３４は垂直低域成分を高域側にシフト
する垂直周波数変換部、１３５は水平方向の帯域をシフ
トする水平周波数変換部、１３６は加算器、１３７はス
イッチである。尚、図１１中、図２と同じ構成のものに
ついては同一番号を付し、詳細な説明を省略する。

【００４６】上記のエンコーダは以下のように動作す
る。まず、上記領域Ａ及び領域Ｂについての切り出しに
ついては、上述の実施の形態において説明した如く動作
する。一方、領域Ｃについては、まず、ローパスフィル
タ１３１により画像信号から垂直６４０Ｌｐｈ以上の帯
域成分がカットされ、ローパスフィルタ１３２により画
像信号から垂直４８０Ｌｐｈ以上の帯域成分がカットさ
れる。そして、ローパスフィルタ１３１，１３２の各出
力は加算器１３６に入力される。加算器１３６におい
て、ローパスフィルタ１３１の出力からローパスフィル
タ１３２の出力が減算され、水平０〜１０８０Ｌｐｗ及
び垂直４８０〜６４０Ｌｐｈの帯域の信号が出力され
る。加算器１３６の出力はローパスフィルタ１３３に入
力され、ローパスフィルタ１３３により水平３６０Ｌｐ
ｗ以上の成分がカットされる。ローパスフィルタ１３３
の出力は垂直周波数変換部１３４に入力され、垂直４８
０〜６４０Ｌｐｈの帯域から垂直３２０〜４８０Ｌｐｈ
の帯域に周波数変換されてシフトされる。尚、この周波
数変換は入力信号に４８０Ｌｐｈのキャリアをかけるこ
とにより行われる。

【００４７】垂直周波数変換部１３４の出力は水平周波
数変換部１３５に入力され、水平０〜３６０Ｌｐｗの帯
域から水平３６０〜７２０Ｌｐｗの帯域に周波数変換さ
れる。水平周波数変換部２８の出力と水平周波数変換部
１３４の出力とは、スイッチ１３７に入力される。ここ
で、水平周波数変換部２８の出力は領域Ｂに対応する信
号であり、水平周波数変換部１３４の出力は領域Ｃに対
応する信号である。そこで、外部より希望の信号のみを
出力させる制御信号によりスイッチ１３７を制御し、水
平周波数変換部２８の出力及び水平周波数変換部１３４
の出力のいずれか一方を出力させる。

【００４８】最後にスイッチ１３７の出力と加算器３２
の出力とを加算器３３により加算し、領域Ａに希望する
信号を多重する。次にデコーダについて説明する。図１
２は他の実施の形態におけるデコーダのブロック図であ
る。図１２中、１４０は水平３６０Ｌｐｈ以上の帯域成
分をカットするローパスフィルタ、１４１は垂直３２０
Ｌｐｈ以上の帯域成分をカットするローパスフィルタ、
１４２は水平方向の帯域をシフトする水平周波数変換
部、１４３は垂直低域成分を高域側にシフトする垂直周
波数変換部、１４４，１４５は加算器、１３７はスイッ
チである。尚、図１２中、図３と同じ構成のものについ
ては同一番号を付し、詳細な説明を省略する。

【００４９】続いて、上述の構成におけるデコーダの動
作を説明する。まず、ローパスフィルタ１４０は、入力
された画像信号から水平３６０Ｌｐｗ以上の成分をカッ
トする。ローパスフィルタ１４０の出力は加算器１４４
に入力され、加算器１４４によりオリジナルの画像信号
からローパスフィルタ１４０の出力が減算される。ここ
で出力される信号は、水平３６０〜７２０Ｌｐｗ、垂直
０〜４８０Ｌｐｈの帯域の信号である。

【００５０】加算器１４４の出力はローパスフィルタ１
４１に入力され、垂直３２０Ｌｐｈ以上の成分がカット
される。そして、加算器１４５により、加算器１４５の
出力からローパスフィルタ１４１の出力が減算される。
ここで、加算器１４５の出力は、水平３６０〜７２０Ｌ
ｐｗ、垂直３２０〜４８０Ｌｐｈの帯域の信号である。

【００５１】加算器１４５の出力は水平周波数変換部１
４２に入力される。水平周波数変換部１４２は、入力さ
れた信号の水平帯域３６０〜７２０Ｌｐｗを、０〜３６
０Ｌｐｗの帯域に周波数変換する。尚、不要成分は複素
変調により除去する。続いて、水平周波数変換部１４２
の出力は垂直周波数変換部１４３に入力される。垂直周
波数変換部１４３は、入力された信号の垂直３２０〜４
８０Ｌｐｈの帯域を、垂直４８０〜６４０Ｌｐｈの帯域
に周波数シフトする。ここで、垂直周波数変換部１４３
の出力は、図９に示され領域Ｃの信号成分である。そし
て、垂直周波数変換部１４３の出力はスイッチ１４６に
入力される。

【００５２】一方、上述した実施の形態の動作の如く、
図９の領域Ｂの信号が垂直周波数変換部４６から出力さ
れ、スイッチ１４６に入力される。スイッチ１４６で
は、外部からの制御信号（ブランキング信号に挿入され
た情報など）により、入力された信号のうちいずれか一
つの信号のみを、制御信号に基づいて選択して出力す
る。

【００５３】スイッチ１４６の出力は加算器５２に入力
され、加算器５１の出力とスイッチ１４６の出力とを加
算する。加算器５２から出力される信号は、単に４８０
Ｐ方式の信号をアップコンバートした信号よりも、水平
解像度の高い画像信号となる。次に、更なる実施の形態
（第３の実施の形態）について説明する。

【００５４】本実施の形態は、送信側において交互に領
域Ｂ及び領域Ｃの帯域成分を多重化する。そして、受信
側において受信信号について動き検出を行い、静止画の
ように画像に動きがない場合には前フレームに多重され
ていた高域成分を現フレームにも用いることを特徴とす
る。このようにすれば、静止画の時には水平及び垂直共
に解像度の伸びた画像を得ることが出来る。

【００５５】続いて、本実施の形態を実現する装置につ
いて説明する。図１３は受信側のブロック図である。図
１３中、１５０は垂直分離部、１５１は水平分離部、１
５２，１５３はラッチ、１５４，１５５はデコーダ、１
５６は動き検出部、１５７，１５８は乗算器、１５９は
加算器である。

【００５６】まず、画像信号は垂直分離部１５０、水平
分離部１５１及びデコーダ１５４，１５５に入力され
る。垂直分離部１５０は画像信号から多重されている垂
直高域成分（領域Ｃに相当する信号）を分離する。尚、
この分離の手段は、既に説明した図１２に示されるデコ
ーダのうちＶＨ部に相当する。一方、水平分離部１５１
は画像信号から多重されている水平高域成分（領域Ｂに
相当する信号）を分離する。尚、この分離の手段は、既
に説明した図１２に示されるデコーダのうちＨＨ部に相
当する。垂直分離部１５０及び水平分離部１５１の出力
は各ラッチ１５２，１５３に入力され、各ラッチ１５
２，１５３で１フレーム分保持されて出力される。

【００５７】一方、デコーダ１５４，１５５では既に説
明した如く画像信号がデコードされる。そして、デコー
ダ１５４の出力は、動き検出部１５６に入力され、画像
の動き検出が行われる。尚、動き検出部１５６では動画
の場合には" ０" が出力され、静止画の場合には" １"
が出力される。乗算器では１５７，１５８では動き検出
部１５６からの信号とラッチ１５２，１５８とが乗算さ
れる。例えば、現フレームの画像が動画の場合、動き検
出部１５６からは" ０" が出力されるので、乗算器１５
７，１５８の出力は０となる。また、現フレームの画像
が静止画の場合、動き検出部１５６からは" １" が出力
されるので、乗算器１５７，１５８の出力はラッチ１５
２，１５３の出力となる。

【００５８】最後に、加算器１５９により、ラッチ１５
２，１５３の出力とデコーダ１５５の出力とが加算さ
れ、静止画の場合は特に水平及び垂直ともに解像度の伸
びた画像が出力される。

【００５９】

【発明の効果】本発明によれば従来の４８０Ｐ方式の信
号よりも水平又は垂直の解像度を有しているため、従来
の４８０Ｐ方式の規格信号よりもＨＤＴＶ方式へのアッ
プコンバートした際、画質の良い画像を得ることができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本実施の形態の多重化方法を説明するた
めの図である。

【図２】図２は本実施の形態における多重化方法を実施
するエンコーダのブロック図である。

【図３】図３は本実施の形態における多重化方法を実施
するデコーダのブロック図である。

【図４】図４はローパスフィルタ２１，４１，４２の特
性図である。

【図５】図５はローパスフィルタ２２，２３の特性図で
ある。

【図６】図６はローパスフィルタ２４の特性図である。

【図７】図７はローパスフィルタ２５，４３，４４の特
性図である。

【図８】図８はローパスフィルタ２６の特性図である。

【図９】図９は他の実施の形態を説明する為の図であ
る。

【図１０】図１０は他の実施の形態を説明する為の図で
ある。

【図１１】図１１は本実施の形態における多重化方法を
実施するエンコーダのブロック図である。

【図１２】図１２は本実施の形態における多重化方法を
実施するデコーダのブロック図である。

【図１３】図１３は第３の実施の形態を説明するための
図である。

【符号の説明】

２１，２２，２３，２４，２５，２６ ローパスフ
ィルタ ２７ 垂直周波数
変換部 ２８ 水平周波数
変換部 ２９，３０，３１，３２，３３ 加算器 １３７，１４６ スイッチ

Claims (15)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 画像信号の多重化方法であって、 ４８０Ｐ方式の画像信号の斜め高域成分をカットし、こ
   のカットした帯域に４８０Ｐ方式の信号規格以上の水平
   高域成分又は垂直高域成分を周波数変換して多重化する
   ことを特徴とする画像信号の多重化方法。
2. 【請求項２】 画像信号の多重化方法であって、 ４８０Ｐ方式の信号規格以外の帯域成分を、画像信号か
   らカットするステップと、 前記カットされた成分のうち水平高域−垂直低域の成分
   を抽出するステップと、 前記規格外の成分がカットされた画像信号の水平高域−
   垂直高域の帯域から前記抽出された水平高域−垂直低域
   成分の帯域幅に相当する成分を除去するステップと、 前記除去された帯域に前記抽出した水平高域−垂直低域
   成分を周波数変換して多重し、４８０Ｐ方式の信号規格
   に合致する画像信号を生成するステップとを有すること
   を特徴とする画像信号の多重化方法。
3. 【請求項３】 画像信号の多重化方法であって、 ４８０Ｐ方式の信号規格以外の帯域成分を、画像信号か
   らカットするステップと、 前記カットされた成分のうち水平低域−垂直高域の成分
   を抽出するステップと、 前記規格外の成分がカットされた画像信号の水平高域−
   垂直高域の帯域から前記抽出された水平低域−垂直高域
   成分の帯域幅に相当する成分を除去するステップと、 前記除去された帯域に前記抽出した水平低域−垂直高域
   成分を周波数変換して多重し、４８０Ｐ方式の信号規格
   に合致する画像信号を生成するステップとを有すること
   を特徴とする画像信号の多重化方法。
4. 【請求項４】 画像信号の多重化方法であって、 ４８０Ｐ方式の信号規格以外の帯域成分を、画像信号か
   らカットするステップと、 前記カットされた成分のうち水平低域−垂直高域の成分
   又は水平高域−垂直低域の成分を抽出するステップと、 前記規格外の成分がカットされた画像信号の水平高域−
   垂直高域の帯域から前記抽出された成分の帯域幅に相当
   する成分を除去するステップと、 前記除去された帯域に前記抽出した水平低域−垂直高域
   成分又は水平高域−垂直低域成分のいずれか一方を周波
   数変換して多重し、４８０Ｐ方式の信号規格に合致する
   画像信号を生成するステップとを有することを特徴とす
   る画像信号の多重化方法。
5. 【請求項５】 画像信号の伝送方法であって、 ４８０Ｐ方式の信号規格以外の帯域成分を、画像信号か
   らカットするステップと、 前記カットされた成分のうち水平高域−垂直低域の成分
   を抽出するステップと、 前記規格外の成分がカットされた画像信号の水平高域−
   垂直高域の帯域から前記抽出された水平高域−垂直低域
   成分の帯域幅に相当する成分を除去するステップと、 前記除去された帯域に前記抽出した水平高域−垂直低域
   成分を周波数変換して多重し、４８０Ｐ方式の信号規格
   に合致する画像信号を生成するステップと前記生成され
   た画像信号を伝送するステップと、 前記伝送されてきた画像信号から多重されている水平高
   域−垂直低域成分に相当する成分を抽出するステップ
   と、 前記抽出された成分を周波数変換し、元の水平高域−垂
   直低域成分の帯域に戻すステップと、 前記元の帯域に戻された水平高域−垂直低域成分と、該
   成分が抽出された画像信号とを加算するステップとを有
   することを特徴とする画像信号の伝送方法。
6. 【請求項６】 画像信号の伝送方法であって、 ４８０Ｐ方式の信号規格以外の帯域成分を、画像信号か
   らカットするステップと、 前記カットされた成分のうち水平低域−垂直高域の成分
   を抽出するステップと、 前記規格外の成分がカットされた画像信号の水平高域−
   垂直高域の帯域から前記抽出された水平低域−垂直高域
   成分の帯域幅に相当する成分を除去するステップと、 前記除去された帯域に前記抽出した水平低域−垂直高域
   成分を周波数変換して多重し、４８０Ｐ方式の信号規格
   に合致する画像信号を生成するステップと前記生成され
   た画像信号を伝送するステップと、 前記伝送されてきた画像信号から多重されている水平低
   域−垂直高域成分に相当する成分を抽出するステップ
   と、 前記抽出された成分を周波数変換し、元の水平低域−垂
   直高域成分の帯域に戻すステップと、 前記元の帯域に戻された水平低域−垂直高域成分と、該
   成分が抽出された画像信号とを加算するステップとを有
   することを特徴とする画像信号の伝送方法。
7. 【請求項７】 画像信号の伝送方法であって、 ４８０Ｐ方式の信号規格以外の帯域成分を、画像信号か
   らカットするステップと、 前記カットされた成分のうち水平高域−垂直低域成分又
   は水平低域−垂直高域成分のいずれか一方を抽出するス
   テップと、 前記規格外の成分がカットされた画像信号の水平高域−
   垂直高域の帯域から前記抽出された水平高域−垂直低域
   成分又は水平低域−垂直高域成分の帯域幅に相当する成
   分を除去するステップと、 前記除去された帯域に前記抽出した水平高域−垂直低域
   成分又は水平低域−垂直高域成分のいずれか一方の成分
   を周波数変換して多重し、４８０Ｐ方式の信号規格に合
   致する画像信号を生成するステップと前記生成された画
   像信号を伝送するステップと、 前記伝送されてきた画像信号から多重されている成分を
   抽出するステップと、 前記抽出された成分を周波数変換し、元の水平低域−垂
   直高域成分の帯域に戻すステップと、 前記元の帯域に戻された成分と、該成分が抽出された画
   像信号とを加算するステップとを有することを特徴とす
   る画像信号の伝送方法。
8. 【請求項８】 いずれの成分を多重化したかを識別する
   識別情報を更に多重することを特徴とする請求項７の画
   像信号の伝送方法。
9. 【請求項９】 受信した画像について動き検出を行い、
   静止画の場合には現フレームの画像信号に多重されてい
   る水平高域−垂直低域成分又は水平低域−垂直高域成分
   を用いると共に、前フレームの画像信号に多重されてい
   た水平高域−垂直低域成分又は水平低域−垂直高域成分
   も現フレームの画像に用いることを特徴とする請求項７
   の画像信号の伝送方法。
10. 【請求項１０】 画像信号のエンコーダであって、 ４８０Ｐ方式の信号規格以外の帯域成分を、画像信号か
    らカットする手段と、 前記カットされた成分のうち水平高域−垂直低域の成分
    を抽出する手段と、 前記規格外の成分がカットされた画像信号の水平高域−
    垂直高域の帯域から前記抽出された水平高域−垂直低域
    成分の帯域幅に相当する成分を除去する手段と、 前記除去された帯域に前記抽出した水平高域−垂直低域
    成分を周波数変換して多重し、４８０Ｐ方式の信号規格
    に合致する画像信号を生成する手段とを有することを特
    徴とする画像信号のエンコーダ。
11. 【請求項１１】 画像信号のエンコーダであって、 ４８０Ｐ方式の信号規格以外の帯域成分を、画像信号か
    らカットする手段と、 前記カットされた成分のうち水平低域−垂直高域の成分
    を抽出する手段と、 前記規格外の成分がカットされた画像信号の水平高域−
    垂直高域の帯域から前記抽出された水平低域−垂直高域
    成分の帯域幅に相当する成分を除去する手段と、 前記除去された帯域に前記抽出した水平低域−垂直高域
    成分を周波数変換して多重し、４８０Ｐ方式の信号規格
    に合致する画像信号を生成する手段とを有することを特
    徴とする画像信号のエンコーダ。
12. 【請求項１２】 画像信号のエンコーダであって、 ４８０Ｐ方式の信号規格以外の帯域成分を、画像信号か
    らカットする手段と、 前記カットされた成分のうち水平低域−垂直高域の成分
    又は水平高域−垂直低域の成分を抽出する手段と、 前記規格外の成分がカットされた画像信号の水平高域−
    垂直高域の帯域から前記抽出された成分の帯域幅に相当
    する成分を除去する手段と、 前記除去された帯域に前記抽出した水平低域−垂直高域
    成分又は水平高域−垂直低域成分のいずれか一方を周波
    数変換して多重するとともに、前記多重した成分を識別
    する識別情報を多重して４８０Ｐ方式の信号規格に合致
    する画像信号を生成する手段とを有することを特徴とす
    る画像信号のエンコーダ。
13. 【請求項１３】 画像信号のデコーダであって、 ４８０Ｐ方式の画像信号から所定の水平高域−垂直高域
    成分を抽出する手段と、 前記抽出された成分を水平高域−垂直低域の帯域に周波
    数変換する手段と、 前記周波数変換された成分と、該成分が抽出された画像
    信号とを加算する手段とを有することを特徴とする画像
    信号のデコーダ。
14. 【請求項１４】 画像信号のデコーダであって、 ４８０Ｐ方式の画像信号から所定の水平高域−垂直高域
    成分を抽出する手段と、 前記抽出された成分を水平低域−垂直高域の帯域に周波
    数変換する手段と、 前記周波数変換された成分と、該成分が抽出された画像
    信号とを加算する手段とを有することを特徴とする画像
    信号のデコーダ。
15. 【請求項１５】 画像信号のデコーダであって、 ４８０Ｐ方式の画像信号から所定の水平高域−垂直高域
    成分を抽出するステップと、 識別情報に基づいて、前記抽出された成分を、水平低域
    −垂直高域成分又は水平高域−垂直低域成分に周波数変
    換する手段と、 前記周波数変換された成分と、該成分が抽出された画像
    信号とを加算する手段とを有することを特徴とする画像
    信号のデコーダ。