JP2000294135A - プラズマディスプレイとその製造方法 - Google Patents

プラズマディスプレイとその製造方法

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JP2000294135A
JP2000294135A JP9728799A JP9728799A JP2000294135A JP 2000294135 A JP2000294135 A JP 2000294135A JP 9728799 A JP9728799 A JP 9728799A JP 9728799 A JP9728799 A JP 9728799A JP 2000294135 A JP2000294135 A JP 2000294135A
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Yasuhiro Matsuoka
康博 松岡
Muneyuki Sakagami
志之 坂上
Tomohiko Murase
友彦 村瀬
Narihisa Motowaki
成久 元脇
Yoshihiro Kato
義弘 加藤
Michifumi Kawai
通文 河合
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)
  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】洗浄ガスを導入する際に、主に残留不純ガスが
存在するプラズマディスプレイ表示部にはリブがあるた
め、洗浄ガスが流れにくく、効果的にガス洗浄すること
が困難であった。また、効果的に洗浄するためにパネル
に複数穴を開ける必要があるが、ガラス管で封止する箇
所が複数でき、リークに対する信頼性が低下してしま
う。 【解決手段】1つのガラス管を用い、これを真空排気、
放電ガス導入専用とし、他方の穴にワッシャ上に成形し
たフリットを置き、ガス洗浄の排気専用とし、ガス洗浄
が終了したら、フリットを溶融封止して排気、放電ガス
導入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマディスプ
レイとその製造方法に関するもので、特にパネル内部の
洗浄、排気に有効なものである。
【0002】
【従来の技術】プラズマディスプレイの排気方法におい
て、パネル内部に洗浄ガスを流しパネル内の残留ガスを
排除する従来技術に、特開平5-190096号公報がある。洗
浄用ガスを導入する装置と排気装置が2つのガラス管と
通気孔を介し、パネル内部と連通しており、パネルを加
熱して排気しながら洗浄ガスを導入し、残留ガスを排出
させる方法と、交互に排気と洗浄ガス導入を繰り返し、
残留ガスを排出する方法が示されている。
【0003】また、加熱排気を行うにおいて、加熱に連
続炉を用いる従来技術としてはカート方式がある。従来
よりブラウン管内を真空にする工程で使われており、真
空排気装置を下段に、複数のブラウン管を上段に搭載し
たカートを長い炉内を通過させて加熱排気する方法であ
る。この方法はバッチ式に比べ加熱燃料費と量産性に優
れるため広く用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題を以下に4つ示す。
【0005】1つ目は排気しながら洗浄ガスを導入する
際に、主に残留不純ガスが存在する表示部に洗浄ガスが
流れにくいことである。
【0006】これはプラズマディスプレイパネルの表示
部には発光を隔てるためのリブがストレートに狭いピッ
チであるので、圧力損失が大きいからである。
【0007】よって、本発明の1つ目の課題は表示部56
に洗浄ガスを流す手段を提供し、効率よく残留ガスを排
出する手段を提供することである。
【0008】2つ目はこの洗浄ガスがどのような組成で
あれば、効率よく残留ガスをパネル外に排出することが
できるかという問題であり、その具体的組成を提供する
ことにある。
【0009】3つ目の課題はガラス管を複数必要とする
ことである。ガラス管は真空排気装置、放電ガス導入装
置、ガス洗浄装置とプラズマディスプレイパネルを連結
するためにパネルに接着する管である。この他、このガ
ラス管は放電ガスをパネル内にいれた後、溶融封止切断
されパネルを密封する役割を持つ。図16に説明図を示
す。ガラス管8はプラズマディスプレイパネル20に放電
ガスを導入した後、ガストーチ67等の加熱源を用いて溶
断して封止する。ガラス管8を複数使用すると、部品点
数とシール箇所が増える問題がある。ガラス管8を用い
た封止は、ガラス管8とプラズマディスプレイパネル20
の接着部63と、溶断封止部64と、ガラス管8と連結ヘッ
ド12のシール部66と、3箇所シールしなければならない
ので、プラズマディスプレイパネルのリークに対する信
頼性を向上するためにはガラス管を少なくする必要があ
った。
【0010】よって、本発明の3つ目の課題は1つのガ
ラス管でガス洗浄、排気を行う手段を提供することにあ
る。
【0011】4つ目の課題はガス洗浄をカート方式で行
うときに生じる。加熱燃料消費量を押さえるために連続
炉でプラズマディスプレイパネルの排気を行う際、前述
のブラウン管の加熱排気と同様なカート方式となるが、
洗浄ガスを大量に使用するのでボンベをカートに搭載す
ることが難しい問題があった。
【0012】よって、本発明の4つ目の課題は連続炉で
プラズマディスプレイパネルの排気を行うことと、洗浄
ガスを用いて排気する方式を両立する手段を提供するこ
とにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めの手段として、本発明の請求項1によれば、複数のパ
ネルとパネルの略縁をフリットでしきられた密閉空間を
排気するプラズマディスプレイの製造方法において、前
面板か背面板にパネルの内部空間と通じる複数の穴を設
け、その穴の1つから、大気圧以上の圧力で露点を5度
以下に調整したガスを流し入れ、他方の穴から該ガスを
大気解放してパネルを洗浄し、その後、その後該ガスを
大気解放した穴を封止し、該ガスを流し入れた穴からパ
ネル内の排気を行うことを特徴とするプラズマディスプ
レイの製造方法が提供される。
【0014】また、本発明の請求項2によれば、請求項
1記載の露点を5度以下に調整したガスが空気、又はC
O、CO2、C、O2の含有量を1ppm以下としたN2又はA
rガスであることを特徴とするプラズマディスプレイの
製造方法が提供される。
【0015】また、本発明の請求項3によれば、請求項
1記載の大気解放した穴を封止する方法が、パネルの略
縁を密閉するフリットより高い軟化点を持つフリットを
予め大気解放する穴の近傍に設け、その穴の近傍に設け
たフリットを溶融させることにより、該穴を封止するこ
とを特徴とするプラズマディスプレイの製造方法が提供
される。
【0016】また、本発明の請求項4によれば、パネル
内部に通じる複数の穴を備え、その内の一つの穴がその
穴に接着されたガラス管を溶融、切断することにより封
止されており、他の穴が予め穴近傍に設けたフリットを
溶融させることにより封止されていることを特徴とする
プラズマディスプレイが提供される。
【0017】また、本発明の請求項5によれば、パネル
内部に通じる複数の穴を備え、プラズマディスプレイの
片方のパネルに形成された隔壁とフリットの最短距離が
5mm以下であることを特徴とするプラズマディスプレイ
が提供される。
【0018】また、本発明の請求項6によれば、パネル
内部に通じる複数の穴を備え、プラズマディスプレイパ
ネルに形成された隔壁のうち、画面表示に寄与しない隔
壁が存在することを特徴とするプラズマディスプレイが
提供される。
【0019】また、本発明の請求項7によれば、プラズ
マディスプレイパネルと真空排気装置と放電ガス導入装
置と洗浄ガス導入装置を搭載した台車を連続炉を通過さ
せることで、加熱排気、放電ガス導入を行うプラズマデ
ィスプレイパネルの製造方法において、台車を環流させ
るための経路、又はその経路に連絡する経路上で台車に
積んだ洗浄ガスボンベに洗浄ガスを供給、又は台車に積
んだ放電ガスボンベに放電ガスを供給することを特徴と
したプラズマディスプレイパネルの製造方法が提供され
る。
【0020】また、本発明の請求項8によれば、プラズ
マディスプレイパネルと真空排気装置と放電ガス導入装
置と洗浄ガス導入装置を搭載した台車を連続炉を通過さ
せることで、加熱排気、放電ガス導入を行うプラズマデ
ィスプレイパネルの製造方法において、プラズマディス
プレイパネルに内部に連通する複数の穴を設け、その内
の一つの穴から真空排気と放電ガス導入を行い、他の穴
へ該台車以外に設置した洗浄ガス導入装置から洗浄ガス
を導入しガス洗浄を行うプラズマディスプレイパネルの
製造方法が提供される。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。
【0022】図1は本発明の実施例であるガス洗浄方法
を行う装置構成を説明する図であり、図2は本発明の実
施例であるガス洗浄方法を行うために必要なプラズマデ
ィスプレイパネルの構造を説明する展開図である。
【0023】まず、図2の構造から説明する。前面板1
には電極、誘電体、MgO膜が成膜されている。背面板
2には電極、リブ4が形成されており、リブ4の表面に
は蛍光体が塗布されている。パネル周辺には前面板1と
背面板2を重ね合わせ、重ね合わせたときにできる空間
を密封するためにフリット3が設けられている。さら
に、このパネルの空間と外部を通すように通気穴5と通
気穴6が背面板2には開けられている。通気穴5にはフ
リット7を塗布したガラス管8が設けられており、通気
穴6には予め成形焼成されたフリットワッシャ9が圧入
されている。フリット3とフリット7はほぼ同じ温度で
軟化溶融接着できるフリットであり、フリットワッシャ
9はこれより高い温度で軟化溶融接着できるものを用い
る。
【0024】次ぎに図1で本実施例の装置構成を説明す
る。
【0025】位置決めして組み立てられたプラズマディ
スプレイパネル20(図2と上下逆に図示している)をク
リップ11で仮固定する。連結ヘッド12はガラス管8を介
してプラズマディスプレイパネル20と真空排気装置14、
洗浄ガス導入装置15、放電ガス導入装置17を連結する役
割を持つ。真空排気装置14、洗浄ガス導入装置15、放電
ガス導入装置は各々が連結ヘッド12に開閉弁19a,19b,19
cを介して連結されている。
【0026】炉50は残留ガスの排出促進やフリット融着
のために加熱する手段である。熱交換器18は洗浄ガス導
入装置15から送られる洗浄ガスと炉内温度を均一にし、
プラズマディスプレイパネルの内外面に温度差が生じて
熱応力が発生するのを防止する役割を持つ。
【0027】図3に本実施例の温度とパネル圧力のプロ
ファイルを示す。図3と図1を用いて製造方法を説明す
る。
【0028】まず、時刻0からS1にかけて、パネル周囲
のフリット3の封着温度Tbまで温度を上昇させ、時刻S2
まで封着温度Tbを保持する。この間にパネル周囲のフリ
ット3は軟化融着し、パネル周囲はシールされる。次ぎ
に時刻S1からS2にかけて、通気穴6を封止するフリット
ワッシャ9の封着温度Taまで温度を上昇させる。
【0029】時刻0からS3までの間、開閉弁19c、19aを
閉め、19bを開けて大気圧以上の洗浄ガスを熱交換器1
8、連結ヘッド12、ガラス管8、通気穴5を介しプラズマ
ディスプレイパネル20内に導入する。洗浄ガスはさら
に、リブ4を通過し、通気穴6を通り、炉内に大気解放
される。時刻S3直前でフリットワッシャ9が軟化する前
に開閉弁19bを閉め、パネル内圧力を大気圧にする。
【0030】さらに時刻S3からS4まで封着温度Taを保持
すると、この間にフリットワッシャ9は軟化融着し、通
気穴6はシールされる。
【0031】次ぎに時刻S4からS5にかけ炉内温度をTcま
で下げる。時刻S5になったら、開閉弁19cを開け、プラ
ズマディスプレイパネル20の内部を真空排気する。時刻
S5からS6まで炉内温度をTcに保持し、時刻S6からS7の間
で炉内温度を常温まで下げる。時刻S7になったら、開閉
弁19cを閉じて排気を停止し、開閉弁19aを開け放電ガス
を導入する。所定の圧力にパネル内圧力が達したら、ガ
ラス管8を加熱溶断封止し、パネルを密閉する。
【0032】本発明では洗浄ガスを導入したとき、パネ
ル内を大気圧以上に保持しているが、これにより、洗浄
が効果的に行われる。理由を図4から図6、図17を用い
て説明する。
【0033】図17は本発明を使用せず、通気穴6から真
空排気し、通気穴5から洗浄ガスを流入させたときで、
パネル内圧力を大気圧より低くなったときを示してい
る。(a)が正面図で(b)が平面図で(C)がパネル中央部で
の風速分布データである。この場合は図17の(c)に示す
ように、表示部30にあたる区間BCの風速が,区間AB、CD
に比べ小さくなる。これは表示部30にはリブ4があるこ
とと、パネル内が負圧化した場合、パネルが大気圧で凹
にたわむので表示部30の通風する断面積が減少し、区間
AB、CDにあたるリブ4とフリット3の隙間31に比べ表示部
30の圧力損失が大きくなるためである。
【0034】図4は本発明を用いた実施例であり、プラ
ズマディスプレイパネル20を大気圧以上の圧力で洗浄ガ
スをパージした状態を示す。(a)に示すように大気圧以
上の圧力で洗浄ガスをパージしているので、パネルは凸
状に膨らんでいる。これによりリブ4があるにかかわら
ず、表示部30の通風断面積を確保でき、表示部30に洗浄
ガスが流れ安くなる。ガスの風速は同じ圧力勾配で図17
の場合と比較し2倍ほど大きくなる。
【0035】また、この状態でも表示部30とフリット3
の隙間31を流れるガスの風速は表示部30の2倍程度あ
り、表示部30に多量に含まれる残留ガスの排出に寄与し
ない洗浄ガスがまだ、存在する。そこで、図5に示すよ
うに表示部30以外にもダミーでリブ4を設けるとよい。
これにより表示部30を流れるガスの風速は図4に比べ1.
4倍に増加する。
【0036】さらに図6のように表示部30とフリット3
の隙間にガスが流れないようにリブ4を形成することに
より、洗浄ガスが表示部30以外をスルーすることがなく
なり、図4の場合と比較し、風速が1.5倍となる。図7
のようにフリット3を塗布し、表示部30とフリット3の
隙間をせき止めても同様の効果がある。尚、洗浄ガスが
表示部30以外をスルーすることを防止するの効果を顕著
にするには表示部30とフリット3の隙間を5mm以下にす
る必要がある。
【0037】上記説明のように本実施例を用いると表示
部に効果的に洗浄ガスを流すことが可能となり、洗浄効
果を大幅に大きくすることが可能となる。
【0038】また、導入する洗浄ガスはパネル内に残留
すると放電の阻害要因となるCO、CO2、C、O2を1p
pm以下に抑制することが望ましい。実施例ではN2ガス
を用いたがArガスでもよいし、水冷機、冷凍機、吸着器
を介して脱水した乾燥空気でも洗浄効果はある。
【0039】最も重要なのはパネル自体やMgO膜、蛍光
体、リブに最も残留しやすく、放電の阻害となる水分を
洗浄ガスから排除することである。図8に露点と到達圧
力の関係を示す。本データ計測に用いた洗浄ガスはC
O、CO2、C、O2が0.1ppm以下のN2ガスである。到
達圧力とは図3に示す時刻S7におけるパネル内の絶対圧
力を指す。同じ時間真空排気を行ったとき、到達圧力が
低ければ低いほど、ガス洗浄の効果が高いといえる。
【0040】露点が5℃以下で効果が現れ始め、露点が
−20℃で効果が顕著となり、−70℃で効果がサーチレイ
トし始めているのがわかる。線75はガス洗浄を行わなか
ったときの到達圧力であり、これと比較し−70℃では到
達圧力は1桁改善される。
【0041】よって、本実施例に示す洗浄ガスを用いる
とパネルの到達真空度が向上し、不純ガスが少ない放電
性能のよいプラズマディスプレイが提供される。
【0042】次ぎに図9から図11を用いて本実施例の通
気穴6をフリットワッシャ9で軟化溶融接着する方法を
説明する。
【0043】図9はフリットワッシャ9近傍のパネル断
面図である。(a)は図3に示す時刻0からS1までの状態を
示している。フリットワッシャ9は中空円筒形で、通気
穴6に圧入する。クリップ11は前面板1と背面板2を固
定すると共に、洗浄ガスが通気穴6から排出されている
最中にフリットワッシャ9が背面板2から飛びでないよ
うにする押さえの役割も持つ。クリップ11は排気のじゃ
まにならないように通気穴6上に穴が開いている。
【0044】(b)は時刻S1からS2の状態を示す。温度がT
bに到達し、フリット4が軟化溶融接着する。このとき
はまだフリットワッシャ9は溶融していないので、洗浄
ガスを通気穴6から排出することができる。
【0045】(c)は時刻S1からS2の状態を示めす。温度
がTbに到達すると、フリットワッシャ9が軟化し、重力
で前面板1の方に移動し、ぬれ性で前面板1と背面板2
の隙間に入り込み、通気穴6が封止される。
【0046】上記のように本発明の実施例を用いると、
洗浄ガスを排気する通気穴6をガラス管を用いず封止す
ることが可能となり、プラズマディスプレイパネルに1
本のガラス管だけでガス洗浄ができる。ガラス管では、
ガラス管とパネルの接着部63と溶断封止部64、ガラス管
と装置を連結する部分と3箇所シールしなければならな
いのを1カ所にすることができるので、リーク不良が低
減でき、信頼性の高いプラズマディスプレイを提供する
ことができる。
【0047】尚、フリットワッシャ9の前面板側に放射
状にスリットを入れるとフリットワッシャ9を圧入する
際、押し込みすぎても、洗浄ガスの排出を妨げることが
なくなるのでよい。
【0048】さらに、フリットワッシャ9のかわりに図
10の(a)に示すフリット40、41、42のようにフリットワ
ッシャ9の代わりにシート状にフリットを成形焼成した
ものを、(a)に示すように前面板1と背面板2の間に挟
み込んでもよい。フリット40の形状を(b)(c)に示す。フ
リット41は前面板1の方にスリット41cを設けている。
洗浄ガスはスリット41c、中空部41bを通り向けて排気さ
れる。フランジ41aはフリット41と通気穴6を嵌合位置決
めする役目を持つ。また、フリット41の代わりにフリッ
ト42のような形状のフリットを用いても良い。フリット
42は前面板1の方に点盛り42cを設け排気通路42cを形成
している。洗浄ガスは点盛り42cの脇、中空部42bを通り
向けて排気される。フランジ42aはフリット41と通気穴6
を嵌合位置決めする役目を持つ。
【0049】また、予め成形焼成したフリットを組み込
む方式に変えて、前面板1か背面板2に直接フリットを塗
布してもよい。図12の (a)に示すフリット45は通気穴6
のまわりに背面板2に塗布ノズルで円周状に点盛りした
ものである。また、(b)に示すフリット46は塗布ノズル
先端を切れ込みの入った輪状にし、それを押しつけるこ
とでこのように塗布することができる。また、(c)に示
すように前面板1か背面板2のいずれかに通気穴6を設
け、通気穴6より小さい径で他方の板に塗布ノズルでフ
リット47を点盛りしてもよい。
【0050】次ぎに連続炉でプラズマディスプレイパネ
ルの排気を行うことと、洗浄ガスを用いて排気する方式
を両立する本発明の実施例を説明する。
【0051】図12にカート式でガス洗浄を行う実施例の
断面図で、図13がカート式連続炉ラインを上から見た図
である。
【0052】炉50はヒータ52で加熱された空気をファン
51で循環することでプラズマディスプレイパネル20を加
熱する。加熱雰囲気は炉壁80とカート上の断熱部81で外
部と断熱している。位置決めしてクリップ11で仮固定さ
れたプラズマディスプレイパネル20はカート53上部に取
り付けられたラック59に積載する。連結ヘッド12は熱交
換器18を介してプラズマディスプレイパネル20と真空排
気装置14、洗浄ガス導入装置15、放電ガス導入装置17を
連結する役割を持つ。真空排気装置14、洗浄ガス導入装
置15、放電ガス導入装置17は各々は開閉弁19a,19b,19c
を介して連結されている。
【0053】洗浄ガス導入装置15は減圧、流量調整弁15
aと洗浄ガスボンベ15bから成り、開閉弁54aを介してチ
ャージヘッド55aに連結されている。また、放電ガス導
入装置17は減圧、流量調整弁17aと洗浄ガスボンベ17bか
ら成り、開閉弁54bを介してチャージヘッド55bに連結さ
れている。
【0054】ガス補充装置70は主に洗浄ガス供給装置57
と放電ガス供給装置57からなり、各々がパージヘッド前
後機構56a、56bとパージヘッド82a、82bを持つ。
【0055】図13に示すようにカート53は炉50を通過し
て軌道84に沿って環流する。所定の回数環流したらガス
補充装置70の場所で放電ガスと洗浄ガスを補充する。
【0056】図12に示すパージヘッド82a、82bがパージ
ヘッド前後機構56a、56bによりカート53のチャージヘッ
ド55a、55bに押しつけられ、各々のガスが所定圧になる
まで補充される。
【0057】このようにカートを環流する軌道上にガス
補充装置70を備えることにより、大量のガス量を消費す
る洗浄ガスのボンベを小形化でき、カートに搭載可能と
なる。
【0058】もちろん、軌道84から飛び出した支線の軌
道上でガス補充を行ってもよい。
【0059】よって、本発明を用いれば、連続炉でプラ
ズマディスプレイパネルの排気を行うことと、洗浄ガス
を用いて排気する方式を両立することが可能なので、加
熱エネルギー消費量を低減し、かつ排気性能の良い手段
を提供できる。
【0060】また、ガス補充装置70と小形の洗浄ガスボ
ンベを用いる代わりにカート外から洗浄ガスを供給する
実施例を図14と図15を用いて説明する。
【0061】図14において、図1の構成と異なるのは洗
浄ガス導入装置15を開閉弁19b、洗浄ガス導入ヘッド65
を介しプラズマディスプレイ内部に連結している点と、
ガス洗浄している間のみ開く、リークバルブ19dを備え
た点である。洗浄ガス導入ヘッド65はフリットワッシャ
9を備えた通気穴6に押しつけられている。漏れは微量
あるが、大気圧より高圧であるためパネル内に大気が混
入しないので問題はない。洗浄ガスは洗浄ガス導入装置
15、開閉弁19b、洗浄ガス導入ヘッド65、通気穴6、リブ
4、ガラス管8、連結ヘッド12、リークバルブ19dの順に
通りプラズマディスプレイパネル20を洗浄する。温度プ
ロファイルも図3と同じである。また、開閉弁19a、19
b、19cの動作も同様である。
【0062】図15は図14の構成をカート式に用いた実施
例である。
【0063】洗浄ガス導入装置60は洗浄ガス供給装置57
と回転上下機構61と洗浄ガス導入ヘッド65から成り、図
13のガス洗浄を行う箇所63に設置されている。カートは
間欠送りされており、カートがガス洗浄を行う箇所63に
来ると、回転上下機構61が洗浄ガス導入ヘッド65を回転
させ下降させ、プラズマディスプレイパネル20のフリッ
トワッシャ9のある通気穴6に押しつけられる。開閉弁19
bとリークバルブ19dを開き、洗浄を開始する。所定の時
間経過し、カートを間欠送りする前に、開閉弁19bとリ
ークバルブ19dを閉め、回転上下機構61が洗浄ガス導入
ヘッド65を上昇させ、回転させ退避させる。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明を用いる
と、洗浄効果が高まり、排気性能が良くなるので、プラ
ズマディスプレイの放電性能を向上させることができ
る。また、ガラス管を低減するので、シール箇所を低減
でき、リーク不良を低減させ、プラズマディスプレイの
信頼性を向上させることができる。また、連続式の炉で
加熱排気ができるので、量産性とエネルギー消費量の低
減を上記の効果と両立することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラズマディスプレイのガス洗浄方法
の概要説明図である。
【図2】本発明のプラズマディスプレイの構造の説明図
である。
【図3】本発明のプラズマディスプレイの製造方法の温
度圧力プロファイルである。
【図4】本発明のプラズマディスプレイの構造の説明図
である。
【図5】本発明のプラズマディスプレイの構造の説明図
である。
【図6】本発明のプラズマディスプレイの構造の説明図
である。
【図7】本発明のプラズマディスプレイの構造の説明図
である。
【図8】本発明到達圧力と露点の関係説明図である。
【図9】本発明のプラズマディスプレイのフリット構造
説明図である。
【図10】本発明のプラズマディスプレイのフリット構
造説明図である。
【図11】本発明のプラズマディスプレイのフリット構
造説明図である。
【図12】本発明のガス洗浄とカート式連続炉の構造説
明図である。
【図13】本発明のガス洗浄とカート式連続炉のライン
説明図である。
【図14】本発明のガス洗浄とカート式連続炉の概要説
明図である。
【図15】本発明のガス洗浄とカート式連続炉の概要説
明図である。
【図16】ガラス管を用いた場合のシール箇所説明図で
ある。
【図17】負圧下のガス洗浄の説明図である。
【符号の説明】
4…リブ、6…通気穴、8…ガラス管、9…フリットワッシ
ャ、11…クリップ、12…連結ヘッド、14…真空排気装
置、15…洗浄ガス導入装置、16…放電ガス導入装置、19
a…開閉弁、19b…開閉弁、19b…開閉弁、20…プラズマ
ディスプレイパネル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村瀬 友彦 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所情報メディア事業本部内 (72)発明者 元脇 成久 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号株式 会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 加藤 義弘 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所情報メディア事業本部内 (72)発明者 河合 通文 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所情報メディア事業本部内 Fターム(参考) 5C012 AA09 BD04 5C040 FA01 GB03 GB14 HA04 JA23 MA23 MA26

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数のパネルとパネルの略縁をフリットで
    しきられた密閉空間を排気するプラズマディスプレイの
    製造方法において、前面板か背面板にパネルの内部空間
    と通じる複数の穴を設け、その穴の1つから、大気圧以
    上の圧力で露点を5度以下に調整したガスを流し入れ、
    他の穴から該ガスを大気解放してパネルを洗浄し、その
    後、その後該ガスを大気解放した穴を封止し、該ガスを
    流し入れた穴からパネル内の排気を行うことを特徴とす
    るプラズマディスプレイの製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の露点を5度以下に調整した
    ガスが空気、又はCO、CO2、C、O2の含有量を1ppm
    以下としたN2又はArガスであることを特徴とするプラ
    ズマディスプレイの製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の大気解放した穴を封止する
    方法が、パネルの略縁を密閉するフリットより高い軟化
    点を持つフリットを予め大気解放する穴の近傍に設け、
    その穴の近傍に設けたフリットを溶融させることによ
    り、該穴を封止することを特徴とするプラズマディスプ
    レイの製造方法。
  4. 【請求項4】パネル内部に通じる複数の穴を備え、その
    内の一つの穴がその穴に接着されたガラス管を溶融、切
    断することにより封止されており、他の穴が予め穴近傍
    に設けたフリットを溶融させることにより封止されてい
    ることを特徴とするプラズマディスプレイ。
  5. 【請求項5】パネル内部に通じる複数の穴を備え、プラ
    ズマディスプレイの片方のパネルに形成された隔壁とフ
    リットの最短距離が5mm以下であることを特徴とするプ
    ラズマディスプレイ。
  6. 【請求項6】パネル内部に通じる複数の穴を備え、プラ
    ズマディスプレイパネルに形成された隔壁のうち、画面
    表示に寄与しない隔壁が存在することを特徴とするプラ
    ズマディスプレイ。
  7. 【請求項7】プラズマディスプレイパネルと真空排気装
    置と放電ガス導入装置と洗浄ガス導入装置を搭載した台
    車を連続炉を通過させることで、加熱排気、放電ガス導
    入を行うプラズマディスプレイパネルの製造方法におい
    て、台車を環流させるための経路、又はその経路に連絡
    する経路上で台車に積んだ洗浄ガスボンベに洗浄ガスを
    供給、又は台車に積んだ放電ガスボンベに放電ガスを供
    給することを特徴としたプラズマディスプレイパネルの
    製造方法。
  8. 【請求項8】プラズマディスプレイパネルと真空排気装
    置と放電ガス導入装置と洗浄ガス導入装置を搭載した台
    車を連続炉を通過させることで、加熱排気、放電ガス導
    入を行うプラズマディスプレイパネルの製造方法におい
    て、プラズマディスプレイパネルに内部に連通する複数
    の穴を設け、その内の一つの穴から真空排気と放電ガス
    導入を行い、他の穴へ該台車以外に設置した洗浄ガス導
    入装置から洗浄ガスを導入しガス洗浄を行うプラズマデ
    ィスプレイパネルの製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100394060B1 (ko) * 2001-01-12 2003-08-06 주식회사 유피디 평판 디스플레이 패널용 가스배기장치 및 그 방법
JP2006049017A (ja) * 2004-08-02 2006-02-16 Pioneer Electronic Corp プラズマディスプレイパネルの製造方法、プラズマ表示装置の製造方法及びプラズマディスプレイパネル
KR101372691B1 (ko) 2013-01-17 2014-03-11 주식회사 야스 진공유리 또는 그를 이용하는 반도체 소자의 진공 봉지 장치 및 진공 봉지 방법

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