JP2000291456A - 車両の制御装置 - Google Patents

車両の制御装置

Info

Publication number
JP2000291456A
JP2000291456A JP9904799A JP9904799A JP2000291456A JP 2000291456 A JP2000291456 A JP 2000291456A JP 9904799 A JP9904799 A JP 9904799A JP 9904799 A JP9904799 A JP 9904799A JP 2000291456 A JP2000291456 A JP 2000291456A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
torque
vehicle
engine
target
target torque
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9904799A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Ito
泰志 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP9904799A priority Critical patent/JP2000291456A/ja
Publication of JP2000291456A publication Critical patent/JP2000291456A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 急減速操作の際のシャクリ振動(車両前後振
動)を、燃料噴射量の急峻な減少を用いた駆動輪トルク
のステップ的減少により抑制するにあたり、失火の発生
を防止する。 【解決手段】 アクセル開度及び車速に基づいて設定さ
れた目標トルクTが、エンジンの吸気量の過多に起因す
る失火を生ずべき燃料噴射量に対応する値であるTmi
nより小さい値である場合には、目標トルクTに下限値
としてのTminが代入される(S6)。代入された目
標トルクT(Tmin)を用いて、シャクリ振動発生時
点からシャクリ振動の半周期だけ後の時点までの間、駆
動輪トルクを現在の出力トルクと目標トルクTとの相加
平均値とする。減速操作量が大きく目標トルク(目標噴
射量)が低すぎる場合でも下限値としてのTminを下
回ることはないので、失火が防止できシャクリ抑制制御
を効果的に実行できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料噴射装置を備
えたエンジンを搭載した車両において、エンジンに対す
る燃料噴射量の変更により出力トルクを変化させ、これ
により車両の前後振動を抑制する車両の制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】車両に対するアクセルペダルの開操作
(踏み込み)による急加速要求に応じて、駆動輪トルク
を増大すべく無段変速機が減速側(変速比増大側)に操
作された場合、この変速の終了時に車体の前後振動(シ
ャクリ振動、Backingあるいは Transient Surge)が発
生することが知られている。このシャクリ振動は、急加
速要求に応じて無段変速機が減速側に操作されると、動
力の伝達に関与する回転体の回転数が変化して、その回
転数の変化量(角加速度)と慣性モーメントとに応じた
慣性トルクが発生するが、変速が終了してそれらの回転
体の回転数が目標回転数に安定する際に、慣性トルクが
解放される結果、この慣性トルクによって駆動輪トルク
が一時的に増大し、動力伝達系統の捩れ弾性に抗して車
体が前後に振動するというものである。
【0003】このようなシャクリ振動を抑制すべく、例
えば本出願人の提案している特開平11−5460号公
報の装置では、エンジンの出力トルクと無段変速機の変
速比とに基づいて、変速終了時に発生することが予想さ
れるシャクリ振動の半周期を算出すると共に、シャクリ
振動の発生から当該振動の半周期前の時点を基準とした
所定のタイミングでエンジンの出力トルクと無段変速機
の変速比とを制御して、駆動輪トルクをステップ的に増
大させることにより、シャクリ振動を相殺するような逆
位相の振動を発生させ、これによりシャクリ振動を抑制
している。
【0004】これは具体的には、図5に区間bで示すよ
うに、予想されるシャクリ振動の発生時点Pe1からシ
ャクリ振動の半周期t0/2だけ手前の時点Ps1か
ら、シャクリ振動の発生時点Pe1までのt0/2の
間、駆動輪トルクが現在の出力トルクと目標(最終)ト
ルクTとの相加平均値である中間トルクT/2となり、
またPe1の時点から後は目標トルクTとなるように、
エンジンの出力トルクを制御して駆動輪トルクをステッ
プ的に増加させるというものであり、この構成によれ
ば、変速終了時点Pe1より半周期手前の時点Ps1か
ら変速終了時点Pe1までの間に慣性トルクの半分程度
が解放され、また変速終了時点Pe1の後に、残余の慣
性トルクがシャクリ振動に対する逆位相の振動として解
放され、その慣性トルクがシャクリ振動を相殺するよう
に作用するから、これによりシャクリ振動が抑制され
る。
【0005】そして、逆にアクセルペダルの閉操作(踏
み込み量減少)により車両の急減速操作が行われた場合
についても、これと逆の制御を考えることができる。す
なわち、図5において区間iで示すように、予想される
シャクリ振動の発生時点Ps2から、シャクリ振動の半
周期だけ後の時点Pe2までのt0/2の間、駆動輪ト
ルクが現在の出力トルクと目標(最終)トルクの相加平
均値である中間トルクとなり、またPe2の時点から後
は目標トルクとなるように、エンジンの出力トルクを制
御して駆動輪トルクをステップ的に減少させることによ
り、車体のシャクリ振動を相殺するような逆位相の振動
を発生させ、これによりシャクリ振動を抑制する制御を
行えばよい。以下、このようにエンジンと無段変速機と
の少なくとも一方を制御して駆動輪トルクをステップ的
に変化させることによりシャクリ振動を抑制する制御を
シャクリ抑制制御という。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このようなシャクリ抑
制制御を、エンジンの出力トルクをステップ的に変化さ
せることにより実行しようとする場合には、このような
急峻なトルク変更の可能な操作応答性の良いエンジンで
あることが求められるが、燃料噴射量の変化が直ちにエ
ンジンの出力トルクに反映される燃料直接噴射式のエン
ジンによれば、このようなシャクリ抑制制御が特に効果
的に実行できるものとして期待されている。
【0007】しかし、燃料直接噴射式のエンジンでは、
エンジンの出力トルクをステップ的に変化させるべく燃
料噴射量を急激に変化させても、大気のもつ弾性のた
め、吸気量の変化が燃料噴射量の変化に追従できないと
いう問題点があり、とくに、急減速操作が行われた場合
の制御では、燃料噴射量が急激に減少しても吸気量の減
少が追従できない結果、吸気量が過多となって失火が生
じ、燃料噴射量に見合ったトルクが発生せず、シャクリ
抑制制御を効果的に実行できなくなるという問題点があ
る。
【0008】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、燃料噴射量を制御してエンジンの出力トルクを
ステップ的に変化させるように構成した車両制御装置に
おいて、アクセルペダルの閉操作(踏み込み量減少)に
よる減速操作の際のシャクリ抑制制御を効果的に実行す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
第1の本発明は、燃料噴射装置を備えたエンジンを有す
る車両の制御装置であって、前記車両の減速操作に伴う
前記車両の前後振動を抑制するために、前記エンジンの
現在の出力トルクを検出する手段と、前記エンジンの目
標トルクを前記車両の減速操作量に応じて設定する手段
と、前記出力トルクと前記目標トルクとに基づいて中間
トルクを算出する手段とを備え、前記エンジンの出力ト
ルクを現在の前記出力トルクから所定期間だけ前記中間
トルクとし、前記所定期間の経過時点から前記目標トル
クとするようにステップ的に減少させる車両の制御装置
において、前記目標トルクを、前記エンジンの吸気量の
過多に起因する失火を生ずべき燃料噴射量に対応する値
より大である値に設定することを特徴とする車両の制御
装置である。
【0010】第1の本発明では、エンジンの現在の出力
トルクを検出する一方、変速終了時におけるエンジンの
目標トルクを前記車両の減速操作量すなわちアクセルペ
ダルの閉操作(踏み込み量減少)の操作量に応じて算出
し、これら出力トルクと目標トルクとに基づいて、中間
トルクを算出する。そして、エンジンの出力トルクを現
在の出力トルクから中間トルクを経て目標トルクまでス
テップ的に減少させるべく前記燃料噴射装置の燃料噴射
量をステップ的に減少させるシャクリ抑制制御を行う。
ここで、第1の本発明では、目標トルクが、エンジンの
吸気量の過多に起因する失火を生ずべき燃料噴射量に対
応する値より大である値に設定されるので、減速操作量
が大きくこれに応じて算出される目標トルクが通常であ
れば失火を生ずるような低い値に設定されるような場合
であっても、燃料噴射量が常に一定値以上となるから、
急減速操作が行われても燃料噴射量の急激な減少が抑え
られ、吸気量の減少がよく追従でき、空気量の過多に起
因する失火が生じるおそれはない。したがって、このよ
うな場合にもシャクリ抑制制御を効果的に実行できる。
また、このようにして設定された目標トルクに基づいて
中間トルクが算出されるので、中間トルクを出力トルク
と目標トルクとの相加平均値に正しく出力でき、適切な
シャクリ抑制制御を行うことができる。
【0011】第2の本発明は、燃料噴射装置を備えたエ
ンジンを有する車両の制御装置であって、前記車両の減
速操作に伴う前記車両の前後振動を抑制するために、前
記エンジンの現在の出力トルクを検出する手段と、前記
エンジンの目標トルクを前記車両の減速操作量に応じて
設定する手段と、前記出力トルクと前記目標トルクとに
基づいて中間トルクを算出する手段とを備え、前記エン
ジンの出力トルクを現在の前記出力トルクから所定期間
だけ前記中間トルクとし、前記所定期間の経過時点から
前記目標トルクとするようにステップ的に減少させるべ
く前記燃料噴射装置の燃料噴射量を前記目標トルクに対
応する目標噴射量までステップ的に減少させる車両の制
御装置において、前記目標噴射量を、前記エンジンの吸
気量の過多に起因する失火を生ずべき値より大である値
に設定することを特徴とする車両の制御装置である。
【0012】上記第1の本発明では、減速操作量に応じ
て設定されるエンジンの目標トルクに下限値を設けるこ
とにより失火を防止する構成としたが、これに対し第2
の本発明では、エンジンの目標トルクと対応関係のある
燃料噴射量に下限値を設ける構成とした。したがって第
2の本発明においても上記第1の本発明と同様に、失火
の発生を防止してシャクリ抑制制御を効果的に実行でき
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
(以下、実施形態という)を図面に基づき説明する。図
1には、本発明の実施形態に係る車両の制御装置1の概
略構成図が示されている。この実施形態で対象とする車
両は、燃料直接噴射式のエンジン10と走行部の駆動輪
(図示せず)とを無段変速機16を介して接続してなる
車両である。
【0014】図1において、エンジン10のクランク軸
12は、発進クラッチ14を介してベルト式無段変速機
(Continuously Variable Transmission;以下、CVT
という)16の入力軸18と連結されている。CVT1
6の出力軸20は、図示しない差動歯車装置等を介して
車両の駆動軸と連結されており、これによりエンジン1
0の回転力が走行部の駆動輪へと伝達される。
【0015】上記CVT16の入力軸18及び出力軸2
0には、有効径が可変な可変プーリ22及び24が設け
られており、これら可変プーリ22及び24の間には伝
動ベルト26が巻き掛けられている。可変プーリ22及
び24は、入力軸18及び出力軸20にそれぞれ固定さ
れた固定回転体28及び30と、入力軸18及び出力軸
20に軸方向には移動可能でかつ回転方向には相対回転
不能に設けられた可動回転体32及び34とを備えてい
る。可動回転体32及び34は、これらにそれぞれ取り
付けられた油圧アクチュエータ33,35の作動により
軸方向に移動するように構成されており、これにより固
定回転体28及び30と可動回転体32及び34との間
に形成されたV溝幅が変動し、伝動ベルト26の掛り径
が変更される。
【0016】CVT16の入力軸18及び出力軸20に
は、これらの回転速度を検出するための回転センサ36
及び38がそれぞれ設けられている。これら回転センサ
36,38は、マイクロコンピュータを主体としてなる
電子制御装置(以下ECUという)40に電気的に接続
されており、ECU40は、回転センサ36,38の検
出信号に基づいてCVT16の変速比を制御する。
【0017】エンジン10には、燃料を燃焼室内に直接
噴射する燃料噴射装置11が設けられている。エンジン
10の吸気管41に設置されたスロットルバルブ49に
は、これを開閉操作するスロットルアクチュエータ50
が設けられており、また吸気管41には、吸気量を算出
すべく吸気管負圧を検出する吸気管負圧センサ42が設
けられている。他方、クランク軸12の近傍にはエンジ
ン回転速度を検知するための回転センサ44が設けられ
ている。吸気管41と排気管43とは、排気ガス再循環
装置39及び排気ガス再循環通路により開閉可能に連通
されている。ECU40には、これら燃料噴射装置1
1、スロットルアクチュエータ50、吸気管負圧センサ
42、回転センサ44及び排気ガス再循環装置39が電
気的に接続され、各検出値に応じて燃料噴射装置11の
基本噴射量や排気ガス再循環装置39の作動量を制御す
るように構成されている。
【0018】他方、アクセルペダル46近傍には、当該
アクセルペダル46と連動するスロットルバルブ49の
開度を検出するためのアクセルセンサ48が設けられて
おり、ECU40は、このアクセルセンサ48の検出値
に基づくスロットルバルブ開度、回転センサ38の検出
した車速及び回転センサ44の検出したエンジン回転数
に基づいて、スロットルアクチュエータ50を通じて吸
気量を制御する。
【0019】又、運転席の近傍に設けられたシフトレバ
ー52には、その操作位置を検出するためのシフトセン
サ54が設けられており、ECU40は、このシフトセ
ンサ54の検出したドライブレンジ等の情報や車速、ア
クセル開度等の情報により、発進クラッチ14やCVT
16の変速比を制御する。
【0020】さて、このような構成の車両の制御装置1
において実行される制御の例について、以下に説明す
る。本実施形態の制御においては、アクセルペダル46
の急減速操作が行われた場合に、減速時におけるシャク
リ抑制制御、すなわち、アクセルセンサ48の検出した
アクセル開度及び回転センサ38の検出した車速に基づ
いてエンジン10の出力トルクを算出し、また回転セン
サ36,38の各検出値に基づいてCVT16の変速比
を算出し、これらに基づいて、変速終了時に発生するこ
とが予想されるシャクリ振動の半周期t0/2を算出す
ると共に、予想されるシャクリ振動の発生時点(図2に
おけるPs2)から、そのシャクリ振動の半周期だけ後
の時点(図2におけるPe2)までのt0/2の間、駆
動輪トルクが現在の出力トルクと目標トルクの相加平均
値である中間トルクとなり、またPe2の時点からは目
標トルクとなるように、エンジン10の出力トルクを制
御して駆動輪トルクをステップ的に減少させることによ
り、車体のシャクリ振動を相殺するような逆位相の振動
を発生させ、これによりシャクリ振動を抑制する制御が
行われる。なお、このような駆動輪トルク又はこれに対
応する燃料噴射量のステップ的な変更パターンを、以下
シャクリ抑制パターンという。
【0021】また、このようなシャクリ抑制制御の制御
サブルーチンにおいては、シャクリ抑制制御が実行中で
あることを示すシャクリ抑制制御実行フラグがセットさ
れ(図2参照)、このシャクリ抑制制御実行フラグは、
以下の各実施形態における制御ルーチンにおいて後述の
とおり参照される。
【0022】実施形態1.実施形態1の制御について、
以下に図3のフローチャートに従って説明する。まず、
ステップS1において、アクセルセンサ48の検出した
アクセル開度と、回転センサ38の検出した車速とに基
づいて、所定の演算Fにより目標トルクTが算出され
る。次にステップS2において、上述したシャクリ抑制
制御実行フラグが参照され、シャクリ抑制制御が実行中
か否かが判定される。
【0023】シャクリ抑制制御が実行中でない通常の走
行中の場合には、ステップS1で算出された目標トルク
Tが、通常の走行の際のトルク制御における目標トルク
として採用され(S3)、通常のトルク制御が行われる
(S4)。
【0024】また、シャクリ抑制制御が実行中の場合に
は、ステップS5に移行して、先にステップS1で算出
された目標トルクTが、エンジン10の吸気量の過多に
起因する失火を生ずべき燃料噴射量に対応する値である
Tminより大であるか否かが判定される。肯定判定の
場合には、その目標トルクTが、それが対応する燃料噴
射量が失火を生ずるような小さい値でない場合であるか
ら、通常のシャクリ抑制制御を行うべく、次にステップ
S7において、ステップS1で算出された目標トルクT
を用いて所定の演算が行われ、シャクリ抑制パターンが
決定され、このようにして決定されたシャクリ抑制パタ
ーンに従って、ステップS8でシャクリ抑制制御が行わ
れる。
【0025】そして、シャクリ抑制制御が実行中であっ
て、ステップS1で設定された目標トルクTが、エンジ
ン10の吸気量の過多に起因する失火を生ずべき燃料噴
射量に対応する値であるTminより小さい値である場
合には、ステップS5で否定判定がされ、制御はステッ
プS6に移行して、目標トルクTに、下限値としてのT
minが代入される。そしてステップS7において、こ
のようにして代入された目標トルクT(Tmin)を用
いてシャクリ抑制パターンが決定され、このようにして
決定されたシャクリ抑制パターンに従って、ステップS
8でシャクリ抑制制御が行われる。
【0026】ここで、実施形態1のように下限値として
のTminを用いるのでなく、従来のように目標トルク
Tをそのまま用いてシャクリ抑制制御が行われる場合に
は、図2における点線gで示すようなシャクリ抑制パタ
ーンが生成され、これに従ってシャクリ抑制制御が行わ
れるため、燃料噴射量の急峻な減少にエンジン10の吸
気量の減少が追従できず、吸気量の過多に起因する失火
を生じてしまい適正なシャクリ抑制制御が行えなかっ
た。これに対して実施形態1では、アクセル開度及び車
速に基づいて設定された目標トルクTが低すぎ下限値と
してのTminを下回る場合に、これに代えて下限値と
してのTminを用いてシャクリ抑制パターンを決定す
る構成としたので、図2においてhで示すようなシャク
リ抑制パターンが生成され、これによりシャクリ抑制制
御が行われるので、吸気量の過多に起因する失火の生じ
るおそれはなく、シャクリ抑制制御を効果的に実行でき
る。
【0027】また、このようにして設定された目標トル
クTminに基づいて中間トルクが算出されるので、中
間トルクを出力トルクと目標トルクとの相加平均値に正
しく出力でき、適切なシャクリ抑制制御を行うことがで
きる。
【0028】実施形態2.上記実施形態1では、減速操
作量に応じて設定されるエンジン10の目標トルクに下
限値Tminを設けることにより失火を防止する構成と
したが、これに対し実施形態2は、エンジン10の目標
トルクTと対応関係のある燃料噴射量Qに下限値Qmi
nを設ける構成としたものである。
【0029】これを以下に図4に従って説明する。まず
ステップS11において、回転センサ44の検出したエ
ンジン回転数Ne、並びに、アクセルセンサ48の検出
したアクセル開度と回転センサ38の検出した車速とに
基づいて算出される目標トルクTが読み込まれる。次に
ステップS12において、これらエンジン回転数Ne及
び目標トルクTに基づき、所定の演算F2により目標噴
射量Qが算出される。
【0030】次にステップS13において、上述したシ
ャクリ抑制制御実行フラグが参照され、シャクリ抑制制
御が実行中か否かが判定される。シャクリ抑制制御が実
行中でない通常の走行中の場合には、さきにステップS
12において算出した目標噴射量Qが、それ以下ではフ
ュエルカット制御(アイドリング回転数近傍において燃
料噴射を行わないようにする制御)に移行してしまうよ
うな燃料噴射量の下限値である基準噴射量Qmin2と
比較され(ステップS14)、Q>Qmin2の場合に
はこの目標噴射量Qをそのまま用いて通常のトルク制御
が行われる(ステップS16)。また、ステップS14
においてQがQmin2以下である場合には、Qmin
2が目標噴射量Qに代入され(ステップS15)、この
Qmin2を用いて通常のトルク制御が行われる(ステ
ップS16)。
【0031】また、シャクリ抑制制御が実行中の場合に
は、ステップS13における肯定判定を経てステップS
17に移行し、先にステップS12で算出された目標噴
射量Qが、エンジン10の吸気量の過多に起因する失火
を生ずべき基準噴射量Qmin1より大であるか否かが
判定される。肯定判定の場合には、その目標噴射量Qが
失火を生ずるような小さい値でない場合であるから、通
常のシャクリ抑制制御を行うべく、次にステップS19
において、ステップS12で算出された目標噴射量Qを
用いて所定の演算が行われ、シャクリ抑制パターンが決
定され、このようにして決定されたシャクリ抑制パター
ンに従って、ステップS20でシャクリ抑制制御が行わ
れる。
【0032】そして、シャクリ抑制制御が実行中であっ
て、ステップS12で設定された目標噴射量Qが、エン
ジン10の吸気量の過多に起因する失火を生ずべき基準
噴射量Qmin1より小さい値である場合には、ステッ
プS17で否定判定がされ、制御はステップS18に移
行して、目標噴射量Qに、下限値としてのQmin1が
代入される。そしてステップS19において、このよう
にして代入された目標噴射量Q(Qmin1)を用いて
シャクリ抑制パターンが決定され、このようにして決定
されたシャクリ抑制パターンに従って、ステップS20
でシャクリ抑制制御が行われる。
【0033】このように、実施形態2では、上記実施形
態1でエンジン10の目標トルクTに下限値Tminを
設けることにより失火を防止する構成としたのに対し、
エンジン10の目標トルクTと対応関係のある燃料噴射
量Qに下限値Qmin1を設ける構成としたものであ
る。したがって、この実施形態2においても上記実施形
態1と同様に、失火の発生を防止してシャクリ抑制制御
を効果的に実行できる。
【0034】また、実施形態2では、目標噴射量Qが、
それ以下ではフュエルカット制御(アイドリング回転数
近傍において燃料噴射を行わないようにする制御)に移
行してしまうような燃料噴射量の下限値である基準噴射
量Qmin2と比較され、Q>Qmin2の場合にはこ
の目標噴射量Qをそのまま用いて通常のトルク制御が行
われる構成とした(ステップS16)。したがって、実
施形態2では、減速操作量が大きくそのままではフュエ
ルカット制御に移行してしまう程度に目標噴射量Qが低
い値となる場合でも、通常のトルク制御を続行できると
いう利点がある。
【0035】なお、上記実施形態1及び同2では、目標
トルクT(又は目標噴射量Q)が低すぎ下限値としての
Tmin(又はQmin1)を下回る場合に、これに代
えて下限値としてのTmin(又はQmin1)を用い
てシャクリ抑制パターンを決定する構成としたが、この
ような構成に代えて、まずシャクリ抑制パターンを決定
し、その後に目標トルクT(又は目標噴射量Q)が下限
値としてのTmin(又はQmin1)を下回るか否か
を判定し、下回る場合にはそのTmin(又はQmin
1)をシャクリ抑制パターンにおけるトルクの下限値と
して採用する構成としてもよい。この場合には、中間ト
ルク(又は中間噴射量)が決定された後に目標トルクT
(又は目標噴射量Q)が変更されるので中間トルクを出
力トルクと目標トルクの相加平均値に正確に出力するこ
とはできないが、シャクリ抑制パターンをある程度正確
に実行しつつ、吸気量の過多に起因する失火を防止する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明実施形態の車両の制御装置の概略を示
す構成ブロック図である。
【図2】 本発明実施形態におけるシャクリ抑制制御の
タイミングチャートである。
【図3】 実施形態1における制御行程を示すフローチ
ャートである。
【図4】 実施形態2における制御行程を示すフローチ
ャートである。
【図5】 本発明による改良前のシャクリ抑制制御のタ
イミングチャートである。
【符号の説明】
1 車両の制御装置、10 エンジン、11 燃料噴射
装置、14 発進クラッチ、16 無段変速機(CV
T)、40 ECU、41 吸気管、42 吸気管負圧
センサ、48 アクセルセンサ、49 スロットルバル
ブ。
フロントページの続き Fターム(参考) 3G093 BA03 BA04 BA33 CB07 DA00 DA01 DA03 DA06 DA08 DB01 DB11 EA05 EA09 EB03 3G301 JA04 JA23 JA37 KA16 KA26 KB10 LA00 LA01 MA11 MA24 NA01 PA07Z PB03Z PE01Z PE06Z PF00Z PF03Z PF08Z

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料噴射装置を備えたエンジンを有する
    車両の制御装置であって、前記車両の減速操作に伴う前
    記車両の前後振動を抑制するために、前記エンジンの現
    在の出力トルクを検出する手段と、前記エンジンの目標
    トルクを前記車両の減速操作量に応じて設定する手段
    と、前記出力トルクと前記目標トルクとに基づいて中間
    トルクを算出する手段とを備え、前記エンジンの出力ト
    ルクを現在の前記出力トルクから所定期間だけ前記中間
    トルクとし、前記所定期間の経過時点から前記目標トル
    クとするようにステップ的に減少させる車両の制御装置
    において、 前記目標トルクを、前記エンジンの吸気量の過多に起因
    する失火を生ずべき燃料噴射量に対応する値より大であ
    る値に設定することを特徴とする車両の制御装置。
  2. 【請求項2】 燃料噴射装置を備えたエンジンを有する
    車両の制御装置であって、前記車両の減速操作に伴う前
    記車両の前後振動を抑制するために、前記エンジンの現
    在の出力トルクを検出する手段と、前記エンジンの目標
    トルクを前記車両の減速操作量に応じて設定する手段
    と、前記出力トルクと前記目標トルクとに基づいて中間
    トルクを算出する手段とを備え、前記エンジンの出力ト
    ルクを現在の前記出力トルクから所定期間だけ前記中間
    トルクとし、前記所定期間の経過時点から前記目標トル
    クとするようにステップ的に減少させるべく前記燃料噴
    射装置の燃料噴射量を前記目標トルクに対応する目標噴
    射量までステップ的に減少させる車両の制御装置におい
    て、 前記目標噴射量を、前記エンジンの吸気量の過多に起因
    する失火を生ずべき値より大である値に設定することを
    特徴とする車両の制御装置。
JP9904799A 1999-04-06 1999-04-06 車両の制御装置 Pending JP2000291456A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9904799A JP2000291456A (ja) 1999-04-06 1999-04-06 車両の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9904799A JP2000291456A (ja) 1999-04-06 1999-04-06 車両の制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000291456A true JP2000291456A (ja) 2000-10-17

Family

ID=14236633

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9904799A Pending JP2000291456A (ja) 1999-04-06 1999-04-06 車両の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000291456A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009281157A (ja) * 2008-05-19 2009-12-03 Fuji Heavy Ind Ltd エンジンの制御装置
FR3027064A1 (fr) * 2014-10-13 2016-04-15 Peugeot Citroen Automobiles Sa Procede de coupure de l’injection de carburant dans un moteur a combustion interne

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009281157A (ja) * 2008-05-19 2009-12-03 Fuji Heavy Ind Ltd エンジンの制御装置
FR3027064A1 (fr) * 2014-10-13 2016-04-15 Peugeot Citroen Automobiles Sa Procede de coupure de l’injection de carburant dans un moteur a combustion interne
WO2016059311A1 (fr) * 2014-10-13 2016-04-21 Peugeot Citroen Automobiles Sa Procede de coupure de l'injection de carburant dans un moteur a combustion interne

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR850000321A (ko) 차량의 전자 제어방법
JP2008239130A (ja) 車両の制御装置
JP2002192979A (ja) 車両の走行制御装置
JPH10103098A (ja) 車両の制御装置
WO2013035447A1 (ja) 無段変速機の制御装置
JPH11159604A (ja) 車両用減速制御装置
JP2009185738A (ja) 車両制御装置および車両制御方法
JP3709715B2 (ja) 車両用駆動力制御装置
JP2004001761A (ja) 無段変速機を備えた車両の制御装置
JP2000291456A (ja) 車両の制御装置
JP2009150513A (ja) 動力伝達装置の制御装置
JP3397115B2 (ja) 無段変速機を備えた車両の制御装置
JP3438642B2 (ja) 車両の制御装置
JP3147741B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
JPH05321707A (ja) 車両用内燃機関のスロットル制御装置
JPH07293649A (ja) 無段変速機の変速比制御装置
JP3358580B2 (ja) 車両の制御装置
JP3323976B2 (ja) 変速ショック低減装置
JP4398836B2 (ja) 車両駆動制御方法及び車両駆動制御装置
JP3430960B2 (ja) 車両の制御装置
JPH1047102A (ja) 変速機とエンジンの統合制御装置
JP6318950B2 (ja) 車両の制御装置
JP3355679B2 (ja) 車両用内燃機関の回転速度制御装置
JP2018189023A (ja) 車両の制御装置
JP5056660B2 (ja) 車両の動力伝達系の共振判定装置