JP2000291333A - 動作補助装置 - Google Patents

動作補助装置

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JP2000291333A
JP2000291333A JP11099744A JP9974499A JP2000291333A JP 2000291333 A JP2000291333 A JP 2000291333A JP 11099744 A JP11099744 A JP 11099744A JP 9974499 A JP9974499 A JP 9974499A JP 2000291333 A JP2000291333 A JP 2000291333A
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JP
Japan
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motor
projecting
projecting member
protruding
door
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Eidai Kumagai
英大 熊谷
Yoshiaki Terada
芳明 寺田
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Nidec Sankyo Corp
Original Assignee
Nidec Sankyo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 音が発生したり装置を大型化させないで、ロ
ッドとなる突き出し部材を余分に動かさずに、必要位置
に確実に停止させるようにできる動作補助装置を提供す
ることにある。 【解決手段】 モータ7と、このモータ7の駆動力によ
ってスライド移動可能な突き出し部材8と、この突き出
し部材8のスライド移動に制動をかけ突き出し部材8の
速度を弱める制動手段9と、を有し、突き出し部材8を
スライド動作させながら開閉部材4に直接または間接的
に当接させることにより、開閉部材4の動作を補助する
と共に、そのスライド移動にブレーキをかけるようにな
っている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷蔵庫等に設置さ
れた旋回式のドアや引き出しの前面部等、筐体の内部空
間を外部に開放したり、外部から遮断する開閉部材に適
用されるもので、当該開閉部材の動作を補助する動作補
助装置に関する。
【0002】
【従来の技術】旋回式のドアや引き出し等のついた家電
製品や家具などにおいて、ドアや引き出しの前面を筐体
本体側にマグネットなどの吸着力を利用して保持させる
ものがある。このようなドアや引き出しの前面(以下、
開閉部材という)は、閉めるときには、マグネットの吸
引力により筐体本体側に吸引されるため、小さな力で確
実に閉めることができ、また、閉まった状態では一定の
閉じ力が保持される。したがって、多少の振動などがあ
っても自然にドアや引き出しが開いてしまうというよう
な不都合も解消できることから多くの製品に適用されて
いる。
【0003】このような一定の閉じ力により閉じられて
いる開閉部材は、通常では、それほど苦にならずに開け
られるが、たとえば、両手に物を持っていて、指一本で
開閉部材を開けようとするような場合、簡単には開かな
いこともある。
【0004】この種の開閉部材は、確実な閉じ状態を保
持するという要素と、容易な開操作が可能という両方の
要素を満たす必要があるが、確実な閉じ状態の保持とい
う観点から考えると、或る程度の閉じ力を持たせる必要
性は否めない。したがって、一定以上の閉じ力を持ちな
がら、容易に開けられるような開閉機構とすることが望
まれる。
【0005】そこで、このような面倒な操作を少しでも
容易なものとするための装置として、本出願人は、特開
平4−17548号公報記載のモータアクチュエーター
を開発した(図14参照)。このモータアクチュエータ
ーは、モータ301と、モータ301の駆動力を減速し
て伝達する減速機構302と、この減速機構302の最
終段のピニオン303に歯合するラック304を有する
ロッド305と、ロッド305の位置を検出するための
位置検出手段306と、を有している。そして、ドア
(図示省略)に設けたスイッチ機構にユーザーが触れる
と、モータ301が通電され、モータ301の駆動力に
よりロッド305をスライド移動させることによって、
前方に配置されるドアの開動作を補助するものとなって
いる。
【0006】なお、上述のモータアクチュエーターで
は、ロッド305がスライド移動により前方終端まで移
動した際、そのことを位置検出手段306によって検知
し、この検知に基づいてモータ301を停止させるよう
になっている。また、モータ301を逆方向に回転させ
てロッド305を装置内部側へ収納する際、そのスライ
ド移動により後方終端までロッド305が移動すると、
そのことを位置検出手段306で検知し、モータ301
を停止させるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
モータアクチュエーターにおけるロッド305は、マグ
ネット等で筐体に吸着されたドアを前方へ動作させるた
めのものなので、モータ301によって強いトルクで前
方にスライド移動させる必要がある。そのため、位置検
知に応じてモータ301への電力供給を停止したとして
も、ロッド305の前方へのスライド移動による強い慣
性力により、ロッド305を所定の位置で停止させるこ
とは困難である。なお、この動作は、モータ301への
電力供給を停止させる際、モータ301のロータの慣性
力(イナーシャ)によって、ロータが即停止できないこ
とに大きな要因がある。
【0008】すなわち、上述の理由により、上述の構成
では、ロッド305を所定の位置で正確に停止させるこ
とは困難であり、ロッド305が勢い余ってケース等に
ぶつかって、ケース等を破壊したり、破壊しないまでも
騒音が発生するという問題が生じる。また、ロッド30
5が所定位置で停止しないと、その後のロッド305の
駆動制御に狂いが生じてしまう。さらに、この駆動制御
の狂いに基づき、ロッド305が思わぬ方向に動作して
いまい、収納ケースや装置内の他の部分を破壊してしま
う危険性が生じる。
【0009】このような破壊を防ぐために、ロッド30
5が突き当たる大きな突き当たり部を設けたり、ケース
体の側壁を厚くしたりする手段を講じてもよいが、この
ような構成にすると全体形状が大型化してしまう。冷蔵
庫のドア開放用の装置等に適用する場合、その設置部分
は室を仕切る僅かな厚さの壁体部分であり、装置の大型
化は致命的欠陥となる。
【0010】また、人の力でドアを開け始めたときは、
そのロッド305の突き出しは僅かかまたはほとんど不
要となる。しかし、その場合、ロッド305はかえって
勢い良く突き出ることとなる。このような場合、ロッド
305の突き出し動作は好ましいものとはいえない。
【0011】本発明は、上述の問題を解消するためにな
されたもので、音が発生したり装置を大型化させない
で、ロッドとなる突き出し部材を余分に動かさずに、必
要位置に確実に停止させるようにできる動作補助装置を
得ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本発明の動作補助装置は、モータと、このモータの
駆動力によってスライド移動可能な突き出し部材と、こ
の突き出し部材のスライド移動に制動をかけ突き出し部
材の速度を弱める制動手段と、を有し、突き出し部材を
スライド動作させながら開閉部材に直接または間接的に
当接させることにより、開閉部材の動作を補助すると共
に、そのスライド移動にブレーキをかけるようにしてい
る。
【0013】また、他の発明は、上述した動作補助装置
に加えて、制動手段は、突き出し部材のスライド動作終
端で働くようにされている。
【0014】また、他の発明は、上述した動作補助装置
に加えて、制動手段は、突き出し部材が所定の位置に到
達した際にそのことを検出する制動位置検出手段を有
し、この制動位置検出手段による突き出し部材の位置検
知がなされた際、モータへの電力の供給を停止させると
共に、モータによって発生した逆起電圧を接地させる短
絡スイッチをオンとし、突き出し部材のスライド動作を
急停止させている。
【0015】また、他の発明は、上述した動作補助装置
に加えて、制動位置検出手段は、突き出し部材のスライ
ド移動によって移動可能な信号発生手段と、この信号発
生手段に対向可能な位置に配置された信号検出部と、を
有し、信号発生手段から出力される信号を信号検出部で
検出することによって突き出し部材の位置を検出するも
のとしている。
【0016】また、他の発明は、上述した動作補助装置
に加えて、モータ及び突き出し部材を保持する取り付け
部材を備え、この取り付け部材における突き出し部材後
方にモータを配置している。
【0017】また、他の発明は、上述した動作補助装置
に加えて、モータの出力軸を、突き出し部材のスライド
移動方向と直交させると共に、モータのモータケースの
外壁が突き出し部材の後端に対向するように配置されて
いる。
【0018】また、他の発明は、上述した動作補助装置
に加えて、モータを双方向回転可能なものとし、このモ
ータの駆動力によって回転する伝達歯車を備えると共
に、この伝達歯車の回転に伴いスライド移動しそれぞれ
異なる開閉部材に直接または間接的に当接可能な突き出
し部材を2つ設け、第1の突き出し部材の前進動作によ
り開閉部材の動作補助を、また第2の突き出し部材の前
進動作により他の開閉部材の動作補助をそれぞれ行うこ
とを可能としている。
【0019】また、他の発明は、上述した動作補助装置
に加えて、2つの突き出し部材は、伝達歯車を挟んで対
向する位置にそれぞれ伝達歯車に係合するように配置さ
れ、伝達部材の第1の方向への回転により第1の突き出
し部材の前進動作及び第2の突き出し部材の後退動作が
同時に行われ、伝達部材の第1の方向とは逆の方向とな
る第2の方向への回転により第2の突き出し部材の前進
動作及び第1の突き出し部材の後退動作が同時に行われ
るようになっている。
【0020】また、他の発明は、上述した動作補助装置
に加えて、第1の突き出し部材を前方終端まで前進させ
第2の突き出し部材を後方終端まで後退させた第1の状
態と、第2の突き出し部材を前方終端まで前進させ第1
の突き出し部材を後方終端まで後退させた第2の状態
と、第1及び2の突き出し部材を共に前進及び後退させ
ない第3の状態と、を検出可能な状態検出手段を備え、
この状態検出手段は突き出し部材が所定の位置に到達し
た際にそのことを検出し、突き出し部材に制動をかける
制動手段を動作させる制動位置検出手段を兼ねている。
【0021】本発明の動作補助装置では、突き出し部材
をスライド動作させながら開閉部材に直接または間接的
に当接させることにより、開閉部材の動作を補助すると
共に、制動手段によって突き出し部材のスライド移動に
対してブレーキをかけている。そのため、補助動作後等
において、開閉部材の負荷がなく軽い力でスライド動作
する突き出し部材に制動をかけることにより、余分な動
作をさせることなく停止させることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の第1の実施の形
態における動作補助装置について、図1から図6に基づ
き説明する。なお、この第1の実施の形態では、動作補
助装置を冷蔵庫に取り付けたものとして説明するが、本
発明は、特に、冷蔵庫に取り付けるものに限定されるも
のではない。
【0023】動作補助装置1は、図1に示すように、冷
蔵庫2本体のフレーム3の上部前方端、すなわちドア4
と対向する位置に備えられており、前方に配置された開
閉部材としてのドア4の開動作の補助を行う装置となっ
ている。なお、ドア4は、冷蔵庫本体2に形成された冷
蔵室5の開放端部分を開放/閉塞するためのものとなっ
ており、冷蔵室5の開放端の一部に一端が回動自在に支
持されている。
【0024】そして、ドア4の他端には、吸着マグネッ
ト6が備えられており、閉塞時には、この吸着マグネッ
ト6が冷蔵室5の開放端の一部に吸着することにより、
ドア4が冷蔵室5を完全に密封し、かつ冷蔵室5の開放
端に保持されることとなる。そして、ドア4の吸着マグ
ネット6が冷蔵室5の開放端に吸着保持されることによ
り、冷蔵室5がドア4によって密閉されるようになって
いる。
【0025】動作補助装置1は、図2に示すように、双
方向回転可能なDCモータ(以下、単にモータという)
7と、このモータ7の駆動力によって前方へスライド移
動してドア4に当接可能な突き出し部材8と、突き出し
部材8のスライド移動に制動をかける制動手段9と、モ
ータ7の駆動力を突き出し部材8に伝達する伝達手段と
しての歯車輪列10と、これらの各部を取り付けるため
の取り付け部材としてのケース11と、を有している。
なお、ケース11には、蓋(図示省略)が被せられ、そ
の内部空間に上述した各部材が収納されるようになって
いる。
【0026】そして、動作補助装置1は、突き出し部材
8をスライド動作させながら前方に配置されるドア4に
当接させることにより、ドア4の全動作範囲のうちの所
定範囲の動作を補助し、突き出し部材8が移動許容範囲
の終端に近づくと、制動手段9を働かせて突き出し部材
8のスライド動作を停止させるものとなっている。な
お、この第1の実施の形態では、突き出し部材8を、ド
ア4に直接当接可能なものとしているが、突き出し部材
8は、何らかの部材を介し間接的にドア4に当接可能な
ものとしてもよい。
【0027】モータ7は、リード線により端子部材12
と接続されている。なお、この端子部材12は、電源及
び制御手段を含み、かつ上述した制動手段9の一部とな
る駆動回路で構成された外部の制御装置13と接続され
ている。このため、モータ7は、リード線及び端子部材
12を介して、外部の制御装置13に接続されており、
制御装置13によって制御駆動(駆動/停止)されるよ
うになっている。すなわち、リード線は、モータ7の外
部電源との接続部となっている。なお、制御装置13に
よるモータ7の駆動制御方法については、後で詳述す
る。
【0028】また、突き出し部材8は、歯車輪列10を
介してモータ7の駆動力を受けることにより、図2にお
いて矢示Aまたは矢示B方向にスライド移動可能となっ
ている。すなわち、この突き出し部材8は、モータ7の
駆動力で前方(図2において矢示A方向)へスライド移
動することにより、ドア4に当接しドア4を開方向(図
2において矢示C方向)に突き出すと共に、後方(図2
において矢示B方向)へもモータ7の駆動力でスライド
移動可能となっている。
【0029】なお、突き出し部材8の先端部分は、突き
出し部材8が最奥部に引っ込んだ状態でケース11より
突出している。この突出量に関しては、突き出し部材8
とドア4との配置関係、及びモータ7の始動時から突き
出し部材8をドア4へ当接させるまでの時間制御の関係
等、種々の関係により適宜変更可能である。さらに、突
き出し部材8のストローク長(前方への突出量)に関し
ても、種々変更可能である。
【0030】また、制動手段9は、突き出し部材8が所
定の位置に到達した際にそのことを検出する検出手段1
5と、この検出手段15による突き出し部材8の位置検
知に基づきモータ7への電力の供給を停止させ、かつモ
ータ7の駆動回路を短絡させる回路(上述した制御手段
13を構成している)と、を有している。なお、検出手
段15は、状態を検出する状態検出手段とすると共に、
後述する制動手段を働かせるための制動位置検出手段と
なっている。
【0031】検出手段15は、突き出し部材8のスライ
ド移動によって移動可能な信号発生手段としての2つの
マグネット16,17と、これら2つのマグネット1
6,17に対向可能な位置に配置され、各マグネット1
6,17から出力される信号を検出する信号検出部とし
てのホールIC18と、ホールIC18を設置固定した
回路基板19と、から構成されている。
【0032】なお、マグネット16は、突き出し部材8
が前方終端(図2において一点鎖線で示した位置)まで
スライド移動した際にホールIC18に対向し、突き出
し部材8の前方への移動終端を検出するものとなってい
る。また、マグネット17は、突き出し部材8が後方終
端(図2において実線で示した位置)までスライド移動
した際に、ホールIC18に対向し、突き出し部材8の
後方への移動終端を検出するものとなっている。これら
2つのマグネット16,17は、後述する伝達歯車20
の所定の位置にそれぞれ配置されている。
【0033】ホールIC18は、各マグネット16,1
7から出力された磁気を検出し、その検出信号を位置検
出信号として制御装置13へ伝達するものとなってい
る。なお、この第1の実施の形態では、ホールIC18
からの位置検出信号を制御装置13が受けると、制御装
置13がモータ7を停止させるようになっている。
【0034】このように構成することにより、検出手段
15は、マグネット16から出力される磁気信号をホー
ルIC18で検出することによって突き出し部材8が前
方終端までスライド移動したことを検出し、その検出信
号を制御装置13へ伝達すると共に、マグネット17か
ら出力される磁気信号をホールIC18で検出すること
によって突き出し部材8が後方終端までスライド移動し
たことを検出しその検出信号を制御装置13へ伝達する
ものとなっている。
【0035】なお、この第1の実施の形態では、突き出
し部材8のスライド移動の両端(前方終端及び後方終
端)を検出手段15によって検出可能な構成としたが、
どちらか一方のみを検出可能なものとしても良い。ま
た、検出手段15は、磁気検出方式以外に発光素子と受
光素子とスリットまたは反射板を利用する光方式やその
他の手段を採用してもよい。
【0036】なお、検出手段15の一部となる回路基板
19は、ケース11の蓋(図示省略)に対して嵌合固定
されている。この回路基板19には、他端を外部の制御
装置13へ接続可能な端子部材12に接続されたリード
線14の一端が半田付け固定されている。そして、ホー
ルIC18とリード線14とは、回路基板19の回路パ
ターン(図示省略)により、それぞれ接続されている。
この構成によりホールIC18で検出した検出結果が、
制御装置13へ出力されるようになっている。
【0037】上述したように制動手段の一部となる駆動
回路を構成する制御装置13は、図3に示すように、ホ
ールIC18からのセンサー出力を入力し、センサー出
力を逆転させるNOT回路13cと、NOT回路13c
等からの入力信号によりモータ7の駆動制御信号を処理
する中央演算処理装置(以下、CPUという)13d
と、を有するマイコン部13eと、このマイコン部13
eにより制御される第1及び第2のリレースイッチ13
f,13gと、直流の電源Vccとを有している。
【0038】なお、ここで、図3及び図4を用いて、ホ
ールIC18から制御装置13のNOT回路13cへの
センサー出力、及びNOT回路13cからCPU13d
へのセンサー出力と、突き出し部材8の前方へのスライ
ド移動との関係を説明する。
【0039】この第1の実施の形態では、突き出し部材
8が最奥部に引っ込んだ状態(後方終端)を原点位置と
している。この原点位置の状態では、上述した後方終端
検出用のマグネット17がホールIC18と対向してい
る。このとき、ホールIC18からのセンサー出力はロ
ーレベル(”L”)となっていると共に、NOT回路1
3cからのセンサー出力はハイレベル(”H”)となっ
ている(図4において矢示a’)。
【0040】この状態において、後述するスイッチ部材
としてのタッチセンサー47がオンされると、CPU1
3dは、モータ7への電力供給をすべく、第1のリレー
スイッチ13fをオンにする。すると、電源Vccか
ら、モータ7へ電力が供給されモータ7が駆動される。
これによって、突き出し部材8が前進する。
【0041】なお、このとき、すなわち、突き出し部材
8の前進によりマグネット17がホールIC18から離
れたときのホールIC18からのセンサー出力は、ロー
レベル(”L”)からハイレベル(”H”)に、NOT
回路13cからのセンサー出力はハイレベル(”H”)
からローレベル(”L”)にそれぞれ切り替わる(図4
において矢示b’)。
【0042】突き出し部材8が前方終端までスライド移
動すると、この動作に伴い、前方終端検出用のマグネッ
ト16がホールIC18に対向する。このため、ホール
IC18からのセンサー出力がハイレベル(”H”)か
らローレベル(”L”)に変化し、NOT回路13cか
らCPU13dに出力されるセンサー出力も、ローレベ
ル(”L”)からハイレベル(”H”)に変化する(図
4において矢示c’)。
【0043】CPU13dは、この出力信号の変化時を
モータ7の停止時と判断し、まず第1のリレースイッチ
13fのオフ動作を開始する(図4において矢示
d’)。数10ms後に、このオフ動作が完了し(図4
において矢示e’)、その後、直ちに第2のリレースイ
ッチ13gのオン動作を開始する(図4において矢示
f’)。数10ms後にその動作が完了し(図4におい
て矢示g’)、モータ駆動回路は、短絡する。その後、
短絡状態が継続し、モータ7が完全に停止する。
【0044】このCPU13dによる第1及び第2のリ
レースイッチ13f,13gの切り換え動作により、モ
ータ7の駆動回路は、上述したように短絡する。すなわ
ち、第1のリレースイッチ13fのオフにより、電源V
ccからモータ7への電流が切断され、その直後に、グ
ランド(GND)に接続された第2のリレースイッチ1
3gがオンになることにより、モータ7のオーバーラン
によって発生する逆起電圧がアースされる。
【0045】これにより、モータ7は、ブレーキがかけ
られることとなるから、イナーシャの影響をほとんど受
けずに即時に停止する。このため、突き出し部材8は、
自己の慣性及びモータ7のイナーシャの影響をほとんど
受けずに前方終端で停止することとなる。なお、スイッ
チ切り換え動作終了後(信号検知から50ms後)、モ
ータ7が停止するまでの所要時間は約50msとなる。
【0046】なお、この第1の実施の形態では、突き出
し部材8を前方へスライド移動させてドア4の動作補助
をした後、モータ7を逆回転させて、突き出し部材8を
原点位置(後方終端)まで戻す制御を行うようにしてい
る。また、動作補助装置1を冷蔵庫2に取り付けた際
に、モータ7を逆回転させて、いわゆるイニシャライズ
(原点出し)を行う。このようなモータ7の逆回転の際
の動作、すなわち突き出し部材8の後方へのスライド移
動と、ホールIC18から制御装置13のNOT回路1
3cへのセンサー出力、及びNOT回路13cからCP
U13dへのセンサー出力との関係を、図3及び図5を
用いて説明する。なお、イニシャライズ時の動作につい
ては後述する。
【0047】突き出し部材8が前方終端に突出した状態
では、上述したように前方終端検出用のマグネット16
がホールIC18と対向している。このとき、ホールI
C18からのセンサー出力はローレベル(”L”)とな
っていると共に、センサー出力部13cからのセンサー
出力はハイレベル(”H”)となっている(図5におい
て矢示a”)。
【0048】突き出し部材8を前方終端まで動作させて
上述したように駆動回路を短絡させることによりモータ
7を停止させた後、所定時間が経過(例えば、約1秒)
したら、CPU13dは、モータ7を逆回転させるため
に電力供給をすべく、第1のリレースイッチ13fをオ
ンにする。すると、電源Vccから、モータ7へ電力が
供給されモータ7が逆方向に駆動される。これによっ
て、突き出し部材8が後退する。なお、このとき、すな
わち、突き出し部材8の後退によりマグネット16がホ
ールIC18から離れたときのホールIC18からのセ
ンサー出力は、ローレベル(”L”)からハイレベ
ル(”H”)に、NOT回路13cからのセンサー出力
はハイレベル(”H”)からローレベル(”L”)にそ
れぞれ切り替わる(図5において矢示b”)。
【0049】なお、突き出し部材8が後方終端(原点位
置)までスライド移動すると、この動作に伴い、後方終
端検出用のマグネット17がホールIC18に対向す
る。このため、ホールIC18からのセンサー出力がハ
イレベル(”H”)からローレベル(”L”)に変化
し、NOT回路13cからCPU13dに出力されるセ
ンサー出力も、ローレベル(”L”)からハイレベ
ル(”H”)に変化する(図5において矢示c”)。
【0050】CPU13dは、この出力信号の変化時を
モータ7の停止時と判断する。この後の第1のリレース
イッチ13fと第2のリレースイッチ13gの動作は、
先に説明したものと同様となる。
【0051】なお、この第1の実施の形態の動作補助装
置1は、このようないわゆる「短絡ブレーキ」を用いて
いるが、「短絡ブレーキ」以外の構成の制動装置、例え
ば、突き出し部材8とケース11の所定の部分に、突き
出し部材8のスライド移動後半において摺接しあう部材
を設け、摺接により突き出し部材8のスライド移動にブ
レーキをかけるようにしてもよい。しかしながら、上述
したような「短絡ブレーキ」を用いることにより、摩耗
等を考慮する必要がなくなり、長期的に安定したブレー
キ力を得ることができる。
【0052】なお、上述したように構成された制御装置
13への信号出力部、すなわちリード線14の回路基板
19との接続位置は、図2に示すように、ドア4から所
定距離L1離れた位置となっている。すなわち、リード
線14の回路基板19との接続位置は、ケース11のド
ア4と対向する側の側壁11jから離れた位置で、かつ
突き出し部材8のスライド動作領域から離れた位置とな
っている。これは、ドア4から離すことによって冷蔵庫
2内の影響を受け難くし、この接続位置に結露が発生し
にくくするための構成であると共に、突き出し部材8の
スライド動作により発生する摩耗粉が接続位置に付着し
にくい構成とするためである。
【0053】すなわち、冷蔵庫2のドア4の内側と外
側、すなわち冷蔵室3内と外気とでは温度差が大きいた
め、ドア4近傍に配置される部材に結露が発生し易い。
したがって、これを避けるための構成となっている。そ
のため、この第1の実施の形態の動作補助装置1では、
リード線14が結露の影響を受け難く、ホールIC18
で検出した検出結果を確実に制御装置13へ出力できる
ものとなっている。また、突き出し部材8のスライド動
作領域内には、スライド動作に起因する摩耗粉が発生す
る可能性があるが、これの付着を避け、ホールIC18
で検出した検出結果を確実に制御装置13へ出力できる
ものとなっている。
【0054】モータ7は、上述した突き出し部材8の後
方(図2において右側)に配置されている。そして、こ
のモータ7は、出力軸21を突き出し部材8のスライド
移動方向(図2において矢示A/矢示B方向)と直交さ
せるように配置されており、モータケース22の外周面
が突き出し部材8の後端8aに対向するように配置され
ている。さらに、モータ7は、ケース11内部にモータ
7を囲むように設けられた保持壁23の内側に保持され
ており、ネジによって保持壁23に固定されている。
【0055】この構成により、万が一、突き出し部材8
が、モータ7の暴走等の理由により後方に所定範囲以上
にスライド移動したとしても、保持壁23にぶつかるよ
うになっている。すなわち、保持壁23は、突き出し部
材8の後方へのスライド移動の動作規制部となってい
る。なお、突き出し部材8が保持壁23を突き破り、さ
らに後方へ移動した場合は、モータ7のモータケース2
2にぶつかるようになっている。すなわち、モータケー
ス7も、保持壁23と同様、万が一の場合の動作規制部
となっている。このため、モータ7の暴走やその他の理
由により突き出し部材8が後方へ所定以上にスライド移
動した場合も、保持壁23やモータケース22で突き出
し部材8の動作を規制し、これによりケース11や冷蔵
庫2本体内の装置等の破壊を防止するものとなってい
る。
【0056】なお、モータ7とリード線との接続位置
が、上述したように突き出し部材8の後端8aよりさら
に後方に配置されることにより、図2に示すように、ド
ア4から所定距離L2(少なくとも突き出し部材8の長
さ分以上の距離)離れた位置となっている。すなわち、
モータ7とリード線との接続位置は、突き出し部材8の
後端8aよりさらに後側に配置されている。これは、上
述したリード線14と回路基板19との接続位置をドア
4から離したのと同じ理由による。すなわち、結露の発
生を防止するためである。
【0057】このように保持壁23内に設置されたモー
タ7の駆動力は、歯車輪列10を介して突き出し部材8
に減速されて伝わるようになっている。歯車輪列10
は、モータ7の出力軸21と一体的に回転可能なウォー
ム26と、このウォーム26に噛合する大径の受け歯車
28aを有するフリクション歯車部28と、このフリク
ション歯車部28の小径の送り歯車28bに噛合する大
径の受け歯車29aを有する中間歯車部29と、この中
間歯車部29の小径の送り歯車29bに噛合する伝達歯
車20から構成されている。
【0058】フリクション歯車部28は、突き出し部材
8の動作中にその突き出し部材8に対してケース11内
に押し込む方向、あるいはケース11から引き出される
方向に無理な力が働いた場合、その力を逃がす働きをす
るための構成を有している。すなわち、フリクション歯
車部28は、ウォーム26と係合する受け歯車28a
と、受け歯車28aと同軸状に重ねて配置され中間歯車
部29の受け歯部29aと係合する送り歯車28bとを
有し、受け歯車28aと送り歯車28bとの間には、両
歯車28a,28bが所定以下の力で一体回転し、所定
力以上の力が伝達されると滑りが発生するクラッチ部材
(図示省略)が備えられている。
【0059】フリクション歯車部28は、通常の動作に
おいては、受け歯車28aがクラッチ部材の働きにより
送り歯車28bと一体的に回転する。そのため、受け歯
車28aがウォーム26の回転を受けると、この回転が
送り歯車28bから中間歯車部29に減速しながら伝達
される。しかしながら、伝達歯車20側から伝達されて
きた回転力が所定のトルク以上の場合、クラッチ部材の
働きにより送り歯車28bが、受け歯車28aに対して
滑って、その回転力が受け歯車28aに伝達されず、受
け歯車28aと送り歯車28bとが一体的には回転しな
いようになっている。
【0060】この構成によって、ドア4が手動等によっ
て閉方向(図2において矢示D方向)に動作され、突き
出し部材8が図2における矢示B方向、すなわち後方に
動作した場合、この突き出し部材8の動作によって伝達
歯車20が矢示E方向に回転し、その力が送り歯車28
bに伝わり送り歯車28bが逆回転したとしても、この
回転力が所定トルク以上のものの場合は受け歯車28a
に伝達されないものとなる。なお、このようなフリクシ
ョン歯車部28の過負荷防止機構は、制御装置13が故
障し突き出し部材8の駆動制御が不能になった際に、ド
ア4を手動で閉めたりあるいは突き出し部材8のみを手
で動かしたりすることによって、飛び出し位置で停止し
てしまった突き出し部材8を、原位置に戻す場合にも効
果を発揮するものとなる。
【0061】また、突き出し部材8を手前側に引っ張る
等して、突き出し部材8が無理な力で図2における矢示
A方向、すなわち前方に動作した場合、この突き出し部
材8の動作によって伝達歯車20が矢示F方向に回転
し、その力が送り歯車28bに伝わり送り歯車28bが
回転したとしても、この回転力が所定のトルク以上のも
のの場合は受け歯車28aに伝達されないものとなる。
すなわち、ドア4が強い力で閉じられたり、突き出し部
材8を手前側に無理な力で引っ張ったとしても、受け歯
車28aには伝達されず、送り歯車28bのみ空回り
し、各歯車の歯先等が損傷してしまうことが防止され
る。
【0062】歯車輪列10は、モータ7の駆動力により
ウォーム26が回転すると、上述したように構成された
フリクション歯車部28、中間歯車部29でその回転が
減速されて伝達歯車20に伝達され、伝達歯車20が回
転するようになっている。
【0063】伝達歯車20は、モータ7の駆動力を突き
出し部材8へ伝達し、突き出し部材8を動作させる歯車
輪列10の最終段歯車となっている。この伝達歯車20
は、ケース11に両端を支持された筒状軸部20aと、
中間歯車部29の送り歯車29bに係合すると共に突き
出し部材8の一部を構成するラック部材34に形成され
た直線状のラック歯部34aと係合している歯車部20
bと、を有している。
【0064】このように構成された伝達歯車20が、モ
ータ7の駆動力によって、図2において矢示F方向に回
転すると、突き出し部材8が矢示A方向、すなわち前方
へ動作させられる。また、伝達歯車20が、モータ7の
逆回転によって、図2において矢示E方向に回転する
と、突き出し部材8が矢示B方向、すなわち後方へ動作
させられる。
【0065】なお、伝達歯車20には、突き出し部材8
の位置検出を行う検出手段15の一部となる2つのマグ
ネット16,17が、その軸方向の一側面の同一円周上
の所定角度離れた位置に設けられている。
【0066】そして、伝達歯車20の両マグネット1
6,17の軌道円周と対向する位置には、突き出し部材
8の位置検出を行う検出手段15の一部となるホールI
C18が備えられている。このホールIC18は、ケー
ス11の蓋(図示省略)に形成されたボスに嵌合固定さ
れた回路基板19の回路パターン(図示省略)及びリー
ド線14によって端子部材12を介して制御装置13に
接続されている。
【0067】なお、この第1の実施の形態では、この検
知結果がホールIC18から制御装置13へ伝えられる
と、モータ7への電力供給が停止されると共に、モータ
駆動回路が短絡してモータ7が停止させられる制御が行
われる。このため、動作補助装置1は、突き出し部材8
が前方終端まで動作すると、モータ7が急停止する。ま
た、さらにこの第1の実施の形態では、このモータ7の
停止後、制御装置13の制御によりモータ7を逆回転さ
せることにより、伝達歯車20を矢示E方向へ回転させ
る。そして、突き出し部材8が後方終端(原点位置)ま
で戻す制御がなされる。
【0068】その際、ホールIC18は、伝達歯車20
が矢示E方向へ回転しマグネット17が対向する位置ま
で移動してくると、マグネット17から出力される磁気
を検知する。これによって伝達歯車20の回転により後
方へ動作させられた突き出し部材8が後方終端まで動作
したことを検知する。この検知結果が、ホールIC18
から制御装置13へ伝えられると、モータ7への電力供
給が停止されると共に、モータ駆動回路が短絡してモー
タ7が停止する制御が行われる。このような制御によ
り、この第1の実施の形態では、一旦、突き出した突き
出し部材8が、ドア4によって機械的に押し込まれると
いうことが防止される。
【0069】また、この第1の実施の形態では、上述し
たように前方終端及び後方終端を検出するためのマグネ
ット16,17を所定角度離れた位置に設置した構成と
なっているが、この角度を適宜変更することによって突
き出し部材8のスライド移動距離が適宜設定できる。ま
た、両マグネット16,17を設置するための保持部
を、予め数箇所(3箇所以上)に設けて置くことによ
り、それらのうちの2箇所を両マグネット16,17の
設置場所として選択可能となる。そのため、さらに容易
に突き出し部材8のスライド移動距離を適宜設定できる
こととなる。
【0070】また、突き出し部材8は、ケース11に設
けられたガイドレール(図示省略)に沿ってスライド移
動すると共に伝達歯車20と係合するラック歯部34a
を有するラック部材34と、このラック部材34に一端
を固定されラック部材34と共にスライド移動する突き
出し棒37から構成される。そして、伝達歯車20がラ
ック部材34のラック歯部34aと係合しながら回転す
ることによって、ラック部材34と突き出し棒37と
が、ガイドレールに沿って前方もしくは後方へ一体的に
スライド移動するようになっている。
【0071】なお、この第1の実施の形態では、後方終
端検出用のマグネット17及びホールIC18を利用し
てモータ7を急停止させるようになっている。しかしな
がら、その検知ができなかった時のモータ7の暴走を防
止するために、保持壁23が突き出し部材8の動作規制
部となっている。なお、保持壁23を、突き出し部材8
の後方端からストロークの少ない位置に設けて、定常的
に後方への動作を規制するようにしてもよい。
【0072】なお、突き出し棒37の先端部分は、ケー
ス11の外部に突出されている。この突き出し棒37の
先端部分は、冷蔵庫2の冷蔵室5を開閉するドア4の内
側に突き当たるように配置される。
【0073】この突き出し棒37は、伝達歯車20が図
2において矢示F方向に回転することによってラック部
材34が矢示A方向に移動すると、他端がさらに外側へ
突出する。その結果、吸着マグネット6の吸着力によっ
て冷蔵室5の開放端に吸着され保持されたドア4を、突
き出し棒37がその保持力に抗して前方へ押し出す。こ
れによってドア4が前方へ動作して、位置保持状態から
解除される。
【0074】このように、モータ7の回転駆動力によっ
て突き出し部材8を前方へ移動させることによって、ド
ア4を冷蔵室5の開放端への吸着保持から解除させる。
なお、この動作補助装置1は、ドア4を冷蔵庫2の前方
へのみ動作させる装置となっている。したがって、ドア
4をこの動作補助装置1によって前方へ駆動し、その
後、ユーザーが手動でドア4を開いて冷蔵室5内に食品
等を出し入れした後は、ユーザーが、また手動によって
ドア4を閉めるものとなっている。
【0075】上述したように構成された第1の実施の形
態の動作補助装置1は、冷蔵庫2のドア4を駆動するた
めに、冷蔵庫2のフレーム3に着脱自在にネジ止め固定
されるようになっている。この冷蔵庫2は、図1に示す
ように、前面に旋回式のドア4を有すると共に内部に飲
料製品等の冷蔵保存の必要な食品類を保存するための冷
蔵室5を有している。なお、ドア4には、ドア4を開け
る際にユーザーが握って手前に引くための引き用把手4
5が設けられている。
【0076】また、冷蔵庫2は、図1に示すように、冷
蔵室5と、冷凍食品を収納するための引き出し39を収
納する収納スペース40(冷凍室)と、引き出し41を
収納する収納スペース42(野菜室)の3つの室を有す
る筐体となっている。そして、冷蔵室5と収納スペース
40との間には仕切り43が、収納スペース40,42
の間には仕切り44がそれぞれ設けられている。
【0077】なお、この冷蔵庫2は、ドア4を動作補助
装置1で前方へ押し出すものとなっているが、2つの引
き出し39,41のうちの一方、もしくは双方の前面部
分に当接可能な位置に上述した動作補助装置1を設置
し、動作補助装置1で2つの引き出し39,41を駆動
するものとしてもよい。
【0078】また、冷蔵庫にドアが2つ以上設けられて
いたり、引き出しが3つ以上設置されている場合、動作
補助装置1のドアの数及び引き出しの数を足した数と同
じ数だけ配置し、全てのドア及び引き出しをそれぞれ駆
動するようにしても良いし、また一部のドアもしくは引
き出しのみを駆動するように動作補助装置1を配置して
も良い。
【0079】上述したように構成された冷蔵庫2のドア
4は、ユーザーが引き用把手45を握ることによりタッ
チセンサー47が働いて、動作補助装置1のモータ7が
起動し、このモータ7の駆動力によって前方へ僅かに押
し出されるものとなっている。すなわち、引き用把手4
5の所定の位置には、ユーザーがドア4を開こうとして
いることを検知するタッチセンサー47が設置されてい
る。
【0080】このタッチセンサー47は、制御装置13
に接続される。この制御装置13には、動作補助装置1
のモータ7及びホールIC18も接続され、モータ7の
駆動を制御したり、タッチセンサー47からの信号が入
力したり、あるいはホールIC18からの信号が入力し
たりする。なお、本実施の形態では、ユーザーがドア4
を開こうとしているのを検知するためにタッチセンサー
47を設けたが、タッチセンサー47の代わりに圧電素
子や赤外線による検知手段等、他の検知手段を設けるよ
うにしてもよい。
【0081】そして、制御装置13は、これらの信号に
基づき、動作補助装置1を駆動または停止させる。な
お、制御装置13は、タッチセンサー47からの信号を
受けると、モータ7に電力を供給する。これによって、
モータ7の駆動力が歯車輪列10を介して突き出し部材
8へ伝達され、突き出し部材8が前方に動作を開始す
る。
【0082】次に、上述した第1の実施の形態の動作補
助装置1を用いて、冷蔵庫2のドア4の動作を補助する
ための動作について以下に説明する。
【0083】なお、以下の説明では、モータ7を正回
転、逆回転させるとの表現を使用するが、正回転とは突
き出し部材8を前進させるためのモータ7の回転方向を
意味し、逆回転とは突き出し部材8を後退させるための
モータ7の回転方向を意味するものとする。また、以下
に説明する動作手順は、動作補助装置1の冷蔵庫2への
取り付けからイニシャライズ(原点出し)までと、その
後のユーザーによる冷蔵庫2のドア4の開閉動作とを、
行う際のものとなっている。
【0084】最初に、本実施の形態の動作補助装置1を
冷蔵庫2に取り付け、制御装置13に通電する。この通
電した際、ホールIC18から出力されるセンサー出力
が、ハイレベル(”H”)か否かを検出する。すなわ
ち、ホールIC18に両マグネット16,17からの磁
気信号が入力しているか否かを判断し、これによって、
突き出し部材8が途中部分(前方終端でも原点位置でも
ない位置)で停止しているか否かを認識する。なお、こ
のとき、出力されるセンサー出力は、上述したように、
制御装置13内のNOT回路13cで反転されるが、以
下の説明ではこれを省略し、ホールIC18から出力さ
れるセンサー出力に関してのみ説明することとする。
【0085】最初の通電を行った際、センサー出力がハ
イレベル(”H”)であれば、ホールIC18は、両マ
グネット16,17と対向していない状態なので、突き
出し部材8は、途中部分で停止していることとなる。こ
の場合は、モータ7を逆回転させて突き出し部材8を後
退させる。
【0086】すると、所定回転後、後方端検知用のマグ
ネット17とホールIC18とが対向し、ホールIC1
8から出力されるセンサー出力が、ローレベル(”
L”)に切り替わる。制御装置13は、信号の切り替わ
りに基づき、モータ7への電力の供給を停止すると共に
モータ駆動回路を短絡させる。これによって、モータ7
は急停止し、突き出し部材8がほぼ正確な原点位置で停
止する。これによって、この第1の実施の形態の動作補
助装置1の取り付け後のイニシャライズが終了する。
【0087】一方、最初の通電を行った際、センサー出
力がローレベル(”L”)であれば、ホールIC18
は、両マグネット16,17のいずれかと対向した状態
なので、突き出し部材8は、前方終端もしくは後方終端
(原点位置)で停止していることとなる。しかしなが
ら、どちらの状況で停止しているかの判断はつかないた
め、モータ7を一旦逆回転させて、そのことを確かめ
る。すなわち、既に原点位置で停止している場合、モー
タ7を逆回転させても、センサー出力がローレベル(”
L”)のまま切り替わらないので、所定時間後、このこ
とをもって、突き出し部材8が原点位置にあると判断
し、モータ7への電力の供給を停止し、イニシャライズ
を終了する。
【0088】一方、最初の通電時にセンサー出力がロー
レベル(”L”)で、かつモータ7を逆回転させた直後
に、ホールIC18から出力されるセンサー出力が、ハ
イレベル(”H”)に切り替わった場合は、初期動作時
の検出信号は前方端検出用のマグネット16に基づくも
のであるので、モータ7の逆回転を継続する。
【0089】すると、所定回転後、後方端検知用のマグ
ネット17とホールIC18とが対向し、ホールIC1
8から出力されるセンサー出力が、ローレベル(”
L”)に切り替わる。制御装置13は、信号の切り替わ
りに基づき、モータ7への電力の供給を停止すると共に
モータ駆動回路を短絡させる。これによって、モータ7
は急停止し、突き出し部材8がほぼ原点位置で停止す
る。この結果、この第1の実施の形態の動作補助装置1
の取り付け後のイニシャライズが終了する。
【0090】上述したイニシャライズが終了した動作補
助装置1を用いたドア4の動作補助動作について、以下
に説明する。なお、ドア4は、吸着マグネット6によっ
て冷蔵室5の開放端に吸着保持されているものとする。
【0091】ユーザーが冷蔵庫2のドア4を開けようと
して、引き用把手45を握ると、引き用把手45に設け
られたタッチセンサー47がこの接触を検知して信号を
制御装置13に伝達する。すると、制御装置13からリ
ード線を介して動作補助装置1のモータ7に電力が供給
される。
【0092】モータ7に電力が供給されると、モータ7
の回転軸21とウォーム26とが一体的に正回転する。
ウォーム26が正回転すると、この正回転は、フリクシ
ョン歯車部28及び中間歯車部29を介して伝達歯車2
0に伝達され、伝達歯車20が図2において矢示F方向
に回転する。そして、この伝達歯車20の正回転は、突
き出し部材8のラック歯部34aに伝達される。この動
作によって、突き出し部材8のラック部材34及び突き
出し棒37が、矢示A方向に一体的に移動する。する
と、突き出し棒37の先端部分がドア4にぶつかりなが
らドア4を矢示C方向へ押し出し、ドア4を開方向に動
作させる。
【0093】このようにドア4は、動作補助装置1の突
き出し部材8の動作によって吸着マグネット6の位置保
持力に抗して、前方へ動作させられる。そして、突き出
し部材8が前方終端まで動作すると、伝達歯車20に設
けられた前方終端検出用のマグネット16が回路基板1
9上のホールIC18と対向する位置まで移動する。こ
れによって、ホールIC18は、マグネット16から出
力される磁気を検知し、これを回路パターン(図示省
略)及びリード線14を介して制御装置13へ伝える。
制御装置13は、この検知信号に基づいてモータ7への
電力の供給を停止すると共に、モータ駆動回路を短絡さ
せて逆起電圧をアースする。これによって、モータ7は
急停止し、突き出し部材8が前方終端のほぼ正確な所定
の位置で停止する。
【0094】なお、制御装置13は、モータ7を急停止
させた後、すぐに(この実施の形態では1秒経過後)モ
ータ7を逆回転させるためにモータ7へ電力を供給す
る。これによって、モータ7は、逆回転を開始する。す
ると、このモータ7の逆回転は、ウォーム26及びフリ
クション歯車部28並びに中間歯車部29を介して伝達
歯車20へ伝達される。そして、伝達歯車20が逆回
転、すなわち図2において矢示E方向に回転すると、突
き出し部材8は後方、すなわち矢示B方向に動作する。
そして、突き出し部材8が後方終端まで動作すると、伝
達歯車20に設けられた後方端検出用のマグネット17
が回路基板19上のホールIC18と対向する位置まで
移動する。
【0095】これによって、ホールIC18は、マグネ
ット17から出力される磁気を検知し、これを回路パタ
ーン(図示省略)及びリード線14を介して制御装置1
3へ伝える。制御装置13は、この検知信号に基づいて
モータ7への電力の供給を停止すると共に、モータ駆動
回路を短絡させて逆起電圧をアースする。これによっ
て、モータ7は急停止し、突き出し部材8が後方終端の
ほぼ正確な所定の位置で停止する。この結果、突き出し
部材8は、原点位置に戻ることとなる。なお、ドア4
は、上述したように動作補助装置1によって前方へ押し
出された後、さらに開いたりあるいは閉めたりする際
は、ユーザーが手動によって行うものとなっている。
【0096】なお、ホールIC18もしくは制御装置1
3の故障やその他種々の理由により、ユーザーが手動で
ドア4を閉める際(図2においてドア4が矢示D方向に
移動する際)に、前方終端で停止している突き出し部材
8の突き出し棒37の先端部分にドア4がぶつかってし
まう危険性がある。このようにドア4が閉められる際に
突き出し部材8にぶつかると、ドア4の戻り方向の力に
よって突き出し部材8が矢示B方向に動作される。する
と、この突き出し部材8の動作に伴って伝達歯車20が
矢示E方向に回転し、この回転を受けて中間歯車部29
及びフリクション歯車部28の送り歯車28bが回転す
る。
【0097】しかしながら、フリクション歯車部28
は、この回転を受けた際、モータ7側の抵抗が大きいた
め、大きなトルクがフリクション歯車部28に加わるこ
ととなる。このため、クラッチ部材が働いて送り歯車2
8bが空転し、各歯車の歯先等が損傷しないようになっ
ている。
【0098】なお、第1の実施の形態では、動作補助装
置1を冷蔵庫2に取り付けたが、特にこれに限定される
ものではなく、他の筐体、例えば、箪笥や机等のスライ
ド式の引き出しを有するものや、金庫等の旋回式のドア
を有するものに取り付けても良い。しかしながら、結露
対策のなされた上述の実施の形態は、冷蔵庫という特殊
な筐体、すなわちドアの内側と外側とで大きな温度差が
ある筐体に用いると、より効果を発揮するものとなって
いる。
【0099】また、第1の実施の形態の動作補助装置1
は、ドアの開放や引き出しの引き動作等ではなく、図6
(A)のように配置してドア4’を閉じるときに使用し
たり、図6(B)に示すように配置して引き出し4”を
元に戻すときに使用したり等、ドア等(引き出しを含
む)の閉動作にも使用することができる。さらに、ドア
等の開閉部材に直接突き出し部材8を当接させるのでな
く、間接的に当接させるようにしてもよい。また、開動
作や閉動作の開始時ではなく、途中部分や終了時間際の
動作に、この装置が働くようにしてもよい。
【0100】なお、この第1の実施の形態では、モータ
7と制御装置13との接続部、具体的にはモータ7のリ
ード線との接続部位、及び位置検出部の信号出力部、具
体的には回路基板19のリード線14との接続部位、を
ドア4から所定距離L1,L2離した位置であって、か
つ突き出し部材8のスライド動作領域外に設けて、結露
が発生しにくく、またスライド移動による摩耗粉の影響
の受け難い構成としているが、このような構成とせず、
ドア4から近い位置にこれらの接続部位を配置したり突
き出し部材8の動作領域内に配置しても良い。
【0101】また、冷蔵庫2では、動作補助装置1は、
フレーム3のドア4の上端に対向する位置にのみ取り付
けられているが、例えば、仕切り43にも取り付けて、
上下の動作補助装置1で協働させるようにしてもよい。
【0102】さらに、上述した第1の実施の形態の動作
補助装置1では、モータ7を双方向回転可能なもので構
成し、突き出し部材8を前方終端まで動作させた後に後
方へ動作させ、突き出し部材8を原位置まで戻す制御を
行わせるようにしたが、モータ7を一方向回転のみ可能
なモータとし、突き出し部材8を原位置に戻す動作をモ
ータ7によっては行わない構成としてもよい。その場
合、前方終端まで動作しその位置で停止させられた突き
出し部材8は、ドア4を手動で閉めることによって、原
位置へ戻されることとなる。このような構成とする場合
は、歯車輪列10を構成する各歯車のいずれかに、一方
向クラッチを設け、突き出し部材8側から入力された力
をモータ7側に伝達しない機構とすると、スムーズに突
き出し部材8が原位置へ戻るものとなる。
【0103】次に、以下、本発明の第2の実施の形態に
おける動作補助装置について、図7から図10に基づき
説明する。
【0104】図7は、本発明の第2の実施の形態におけ
る動作補助装置51の内部構成を平面的に示す図であ
る。この動作補助装置51は、ケース52と、双方回転
可能なDCモータ(以下、単にモータという)53と、
このモータ53の駆動力によって回転可能な伝達歯車5
4を含む歯車輪列55と、伝達歯車54の回転に伴いス
ライド移動する第1及び第2の突き出し部材56a,5
6bと、第1及び第2の突き出し部材56a,56bの
動作に制動をかける制動手段57と、後述するホールI
C74a,74bの取り付け板となる回路基板58と、
を備えている。
【0105】そして、この動作補助装置51は、例え
ば、観音開き型の2枚のドア101,102を有する筐
体(図示省略)に取り付けることにより、モータ53の
駆動方向(正回転か逆回転か)によって第1及び第2の
突き出し部材56a,56bを交互に前方へ突き出し
て、それぞれ前方に配置される2つのドア101,10
2を押し出して、開動作の補助するものとなっている。
【0106】モータ53は、第1及び第2の突き出し部
材56a,56bをスライド移動させるための駆動源と
なっており、双方向回転可能なものとなっている。この
モータ53は、第1及び第2の突き出し部材56a,5
6bに対して約45°の角度を有するように、ケース5
2内に斜めに載置されており、ケース52内に設けられ
た保持壁59内に横置きに収納されている。このため、
この第2の実施の形態の動作補助装置51は、突き出し
部材56a,56bのスライド方向に省スペースな構成
となっている。
【0107】そして、モータ53は、保持壁59の開放
された側から保持壁59内部へ落とし込まれるようにし
て保持壁59内に収納され、この状態でケース52に蓋
を被せることによりケース52内で保持される。なお、
モータ53の出力軸53aの先端部分は、保持壁59か
らケース52の内部空間に突出される。この出力軸53
aの突出部分の先端には、ウォーム62が嵌合固定され
ている。このため、出力軸53aとウォーム62とは、
一体的に回転するようになっている。なお、ウォーム6
2は、歯車輪列55の一部となっており、回転軸53a
とウォーム62とが一体的に回転することによりモータ
53の駆動力が歯車輪列55に伝達されるようになって
いる。
【0108】上述したように保持壁59内に保持された
モータ53は、リード線等により回路基板58に接続さ
れており、回路基板58上の回路パターン及びこの回路
パターンに接続されたリード線等を介して、電源及び制
御手段ならびに制動手段57を兼ねた外部の制御装置6
6と接続されている。このため、モータ53は、外部の
制御装置66によって制御駆動されるようになってい
る。
【0109】このように構成されたモータ53の回転駆
動力は、歯車輪列55を介して第1及び第2の突き出し
部材56a,56bに同時に伝達される。歯車輪列55
は、ウォーム62と、ウォーム62に係合するフリクシ
ョン歯車部69と、このフリクション歯車部69に係合
する中間歯車部70と、中間歯車部70に係合する伝達
歯車54とから構成されている。そして、ウォーム62
が出力軸53aと一体的に回転すると、その回転力が、
フリクション歯車部69及び中間歯車部70を経由して
伝達歯車54へ伝達されるようになっている。このた
め、モータ53の駆動力によって伝達歯車54が回転す
るようになっている。
【0110】第1及び第2の突き出し部材56a,56
bは、伝達歯車54を挟んで対向する位置にそれぞれ配
置されており、伝達歯車54と係合するラック歯部71
a,71bをそれぞれ有している。これらの第1及び第
2の突き出し部材56a,56bは、ケース52から共
に先端が15mm程度突出した状態が原点位置となって
いる。そして、この原点位置に保持された状態から、伝
達歯車54が回転すると、その回転方向に伴い、第1及
び第2の突き出し部材56a,56bの一方は矢示C1
方向に前進し、同時に他方は矢示D1方向に後退するよ
うになっている。
【0111】なお、これらの第1及び第2の突き出し部
材56a,56bは、後述する動作規制部76a,76
bにより、モータ53が万が一、暴走した際の後退動作
が規制されるようになっている。そして、動作規制によ
って起こる伝達歯車54のロックにより、突き出し部材
56a,56bの他方の前進動作も規制されることとな
る。
【0112】上述した第1の突き出し部材56aは、伝
達歯車54が第1の方向(図7において矢示A1方向)
に回転すると、この回転を受けて原点位置から矢示C1
方向に前進する。一方、同時に、第2の突き出し部材5
6bは、原点位置から矢示D1方向に後退する。なお、
この第2の実施の形態では、両突き出し部材56a,5
6bの原点位置からの前進/後退距離を、20mmとし
ているが、この距離(ストローク)は、この動作補助装
置51が取り付けられる機器に応じて最適なものに適宜
変更可能である。なお、このストロークは、後述するよ
うに突き出し部材56a,56bの位置制御により管理
した距離が20mmとなっているのであって、メカ的に
移動可能な距離でいうと、原点位置から前方へのストロ
ークは25mmとなる。
【0113】上述した動作により、第1の突き出し部材
56aが、図7に示すように、ドア101に当接してド
ア101を前方へ突き出し、ドア101の全動作範囲の
うちの所定範囲の動作を補助する。この動作は、例え
ば、筐体にマグネットの磁気等でドア101が保持され
ている場合に、そのマグネットの保持力に抗してドア1
01を開けるという仕様に適している。このような場
合、ユーザーは、ドア101をマグネット等の抵抗のな
い状態で開放できる。なお、この第2の実施の形態で
は、第1の突き出し部材56aをドア101へ直接当接
させて、ドア101を前方へ突き出すようにしている
が、別の部材を介して間接的にドア101に当接するよ
うにしても良い。
【0114】なお、上述したように第1の突き出し部材
56aの前進動作で、ドア101の開動作を補助した
際、第2の突き出し部材56bは矢示D1方向に後退す
る。この第2の実施の形態では、後述するように第1の
突き出し部材56aが前方終端(原点位置より前方へ2
0mm前進した位置)まで、第2の突き出し部材56b
が後方終端(原点位置より後方へ20mm後退した位
置)まで移動すると、これらの移動を検知し、制動手段
57を働かせながらモータ53の駆動を停止させる。そ
して、その直後にモータ53を逆回転させる。これによ
り、第1及び第2の突き出し部材56a,56bを原点
位置へ復帰させる。
【0115】一方、モータ53の回転に応じて、伝達歯
車54が上述の第1の方向とは逆方向となる第2の方向
(図7において矢示B1方向)に回転すると、この回転
を受けて第2の突き出し部材56bが原点位置から矢示
C1方向に前進する。一方、第1の突き出し部材56a
は、原点位置から矢示D1方向に後退する。
【0116】上述した動作により、第2の突き出し部材
56bが、ドア102に当接してドア102を前方へ突
き出し、ドア102の全動作範囲のうちの所定範囲の動
作を補助することとなる。このときの第2の突き出し部
材56bの前進動作で、ドア102の開動作を補助した
際、第1の突き出し部材56aは矢示D1方向に後退す
る。この第2の実施の形態では、後述するように第2の
突き出し部材56bが前方終端(原点位置より前方へ2
0mm前進した位置)まで、第1の突き出し部材56a
が後方終端(原点位置より後方へ20mm後退した位
置)まで移動すると、これらの移動を検知し、制動手段
57を働かせながらモータ53の駆動を停止する。そし
て、その直後にモータ53を逆回転させる。これによ
り、第1及び第2の突き出し部材56a,56bを原点
位置へ復帰させる。
【0117】また、制動手段57は、第1及び第2の突
き出し部材56a,56bが所定の位置まで移動し、後
述する各状態になった際に、そのことを検出する検出手
段72と、この検出手段72による第1及び第2の突き
出し部材56a,56bの位置検知に基づき、モータ5
3への電力の供給を停止させかつモータ53の駆動回路
を短絡させる回路(上述した制御装置66を構成してい
る)と、を有している。なお、検出手段72は、各突き
出し部材56a,56bの状態を検出する状態検出手段
とすると共に、制動手段57を働かせるための制動位置
検出手段となっている。
【0118】なお、状態検知動作により検出する各状態
とは、第1の突き出し部材56aが前方終端まで前進し
第2の突き出し部材56bが後方終端まで後退した第1
の状態と、第2の突き出し部材56bが前方終端まで前
進し第1の突き出し部材56aが後方終端まで後退した
第2の状態と、第1及び第2の突き出し部材56a,5
6bが揃って原点位置にある第3の状態とをいう。
【0119】なお、これらの各状態を検出する検出手段
72は、第1及び第2の突き出し部材56a,56bの
スライド移動によって移動可能な信号発生手段としての
3つのマグネット73a,73b,73cと、これら3
つのマグネット73a,73b,73cに対向可能な位
置に配置され、各マグネット73a,73b,73cの
磁気を検知する信号検出部としての2つのホールIC7
4a,74bと、ホールIC74a,74bを設置固定
した回路基板58と、から構成されている。なお、回路
基板58は、伝達歯車54とケース52の蓋(図示省
略)との間の空間に支えられており、回路基板58上の
両ホールIC74a,74bが、伝達歯車54に備えら
れたマグネット73a,73b,73cに対向配置され
ている。
【0120】ホールIC74a,74bは、回路基板5
8上の回路パターン及びこの回路パターンに半田付け固
定されたリード線により外部の制御装置66内に電気的
に接続されている。制御装置66は、モータ53の電源
も兼ねており、この駆動回路を介してホールIC74
a,74bから送られてきた信号に基づいてモータ53
の回転制御を行うようになっている。
【0121】ホールIC74a,74bは、上述した各
マグネット73a,73b,73cからの磁気を検出
し、その検出信号を位置検出信号として制御装置66へ
伝達するものとなっている。なお、各ホールIC74
a,74bからの出力は、各マグネット73a,73
b,73cと対向することにより磁気を検出した場合に
はローレベル(”L”)で出力され、各マグネット73
a,73b,73cと対向しておらず磁気を検出してい
ない場合にはハイレベル(”H”)で出力される。制御
装置66は、各ホールIC74a,74bからの出力
が、ローレベル(”L”)なのかハイレベル(”H”)
を検出することにより、上述した第1及び第2の突き出
し部材56a,56bの3つの状態を認識し、この情報
を基にモータ53を制御駆動する。
【0122】一方、3つのマグネット73a,73b,
73cは、伝達歯車54の同一円周上の軸方向一側面に
等間隔に配置されている。これら3つのマグネット73
a,73b,73cは、第1及び第2突き出し部材56
a,56bが、上述した3つの状態にある場合に、1つ
もしくは2つがホールIC74a,74bのいずれか一
方もしくは双方に対向するように配置されている。すな
わち、両突き出し部材56a,56bが原点位置にある
場合、マグネット73aがホールIC74aと対向し、
マグネット73cがホールIC74bと対向する。この
ため、原点位置となった状態(第3の状態)では、両ホ
ールIC74a,74bからの出力が共にローレベ
ル(”L”)となる。なお、このとき、マグネット73
aと73cの間に配置されたマグネット73bは、どち
らのホールIC74a,74bにも対向していない。
【0123】そして、この第3の状態から伝達歯車54
が矢示A1方向(第1の方向)に回転すると、第1の突
き出し部材56aが矢示C1方向へ前進し、第2の突き
出し部材56bが矢示D1方向へ後退する。このとき、
マグネット73a,73cは、それぞれホールIC74
a,74cから矢示A1方向に離れ、マグネット73b
がホールIC74bへ近づく。そして、第1突き出し部
材56aが前方終端まで移動すると共に、第2の突き出
し部材56bが後方終端まで移動すると、マグネット7
3bがホールIC74bに対向することとなり、上述し
た第1の状態となる。この第1の状態では、ホールIC
74aからの出力はハイレベル(”H”)で、ホールI
C74bからの出力はローレベル(”L”)となる。す
なわち、ホールIC74aには、マグネットが1つも対
向していない状態で、かつホールIC74bには、マグ
ネット73bが対向した状態となっている。
【0124】上述したように制動手段の一部となる駆動
回路を構成する制御装置66は、図8に示すように、ホ
ールIC74aからのセンサー出力を入力し、センサー
出力を逆転させる第1のNOT回路66aと、ホールI
C74bからのセンサー出力を入力し、センサー出力を
逆転させる第2のNOT回路66bと、両NOT回路6
6a,66b等からの入力信号によりモータ53の駆動
制御信号を処理する中央演算処置装置(以下、CPUと
いう)66dと、を有するマイコン部66eと、このマ
イコン部66eにより制御される第1及び第2のリレー
スイッチ66f,66gと、直流の電源Vccとを有し
ている。
【0125】このように構成された制御装置66は、上
述したようにホールIC74a,74bからの検出信号
を受け、その信号に基づいてモータ53の駆動制御を行
うようになっている。また、イニシャライズ(原点出し
=第1及び第2の突き出し部材56a,56bを第3の
状態とすること)をする場合は、まず最初の通電時に両
ホールIC74a,74bからのセンサー出力を受け、
このセンサー出力のパターンによりモータ53の回転制
御を行う。
【0126】すなわち、第1及び第2の突き出し部材5
6a,56bが、上述した第1、第2及び第3の状態と
なっている場合、ホールIC74a,74bからのセン
サー出力パターンは、第1の状態では、ホールIC74
aからの出力はハイレベル(”H”)で、ホールIC7
4bからの出力はローレベル(”L”)となる。また、
第2の状態では、ホールIC74aからの出力はローレ
ベル(”L”)で、ホールIC74bからの出力はハイ
レベル(”H”)となる。また、第3の状態(原点位
置)では、ホールIC74a,74bからの出力は,共
にローレベル(”L”)となる。
【0127】このように第1及び第2の突き出し部材5
6a,56bの状態が判別できる場合は、その状態に合
わせてモータ53の駆動を行うようにすればよい。すな
わち、第1の状態である場合は、モータ53の駆動によ
り伝達歯車54を矢示B1方向に回転させるようにし
て、第1の突き出し部材56aを矢示D1方向へ後退さ
せ、第2の突き出し部材56bを矢示C1方向へ前進さ
せる。そして、第1及び第2の突き出し部材56a,5
6bが原点位置まで駆動され、ホールIC74a,74
bからのセンサー出力が、共にローレベル(”L”)に
なったときに、モータ53の駆動を停止する。このよう
にすると、イニシャライズができることとなる。
【0128】一方、第2の状態である場合は、モータ5
3の駆動により伝達歯車54を矢示A1方向に回転させ
るようにして、第1の突き出し部材56aを矢示C1方
向へ前進させ、第2の突き出し部材56bを矢示D1方
向へ後退させる。そして、第1及び第2の突き出し部材
56a,56bが原点位置まで駆動され、ホールIC7
4a,74bからのセンサー出力が、共にローレベ
ル(”L”)になったときに、モータ53の駆動を停止
する。このようにすると、イニシャライズができること
となる。なお、最初の通電時に、原点出しができている
場合は、モータ53の駆動は必要ない。
【0129】なお、ホールIC74a,74bからのセ
ンサー出力が、共にハイレベル(”H”)の場合は、上
述した第1、第2及び第3の状態のいずれもに当てはま
らない状態となっている。すなわち、どちらか一方の突
き出し部材56a,56bが、若干前方へ突出している
と共に、他方が若干後退している状態となっている。こ
の場合は、例えば、モータ53の駆動により伝達歯車5
4を矢示A1方向に回転させるようにして、第1の突き
出し部材56aを矢示C1方向へ前進させ、第2の突き
出し部材56bを矢示D1方向へ後退させる。このと
き、ホールIC74bの出力がローレベル(”L”)と
なるまで動作させる。
【0130】そして、ホールIC74bの出力のみがロ
ーレベル(”L”)となった場合は、この時点で第1及
び第2の突き出し部材56a,56bが、第1の状態と
なっているので、制御装置66は、モータ53を逆回転
させて伝達歯車54を矢示B1方向へ駆動し、第1の突
き出し部材56aを矢示D1方向へ後退させ、第2の突
き出し部材56bを矢示C1方向へ前進させる。そし
て、第1及び第2の突き出し部材56a,56bが原点
位置まで駆動され、ホールIC74a,74bからの出
力が、共にローレベル(”L”)になったときに、モー
タ53の駆動を停止する。このようにすると、イニシャ
ライズができることとなる。
【0131】なお、第1、第2及び第3の状態のいずれ
もに当てはまらない状態時に、モータ53の駆動により
伝達歯車54を矢示A1方向に回転させた際、ホールI
C74a,74bの出力が共にローレベル(”L”)と
なる場合もある。その場合は、その時点でイニシャライ
ズができているので、制御装置66はモータ53を停止
させる。なお、この第2の実施の形態では、上述したよ
うなイニシャライズの方法を用いたが、他の方法でイニ
シャライズを行うようにしてもよい。
【0132】なお、上述したように構成された検出手段
72で両突き出し部材56a,56bの第1、第2及び
第3の状態を検出した場合、及びイニシャライズの際に
は、制動手段57は、突き出し部材56a,56bのス
ライド移動に制動をかけるようになっているが、その際
の制御装置66の制御は以下のようになる。
【0133】以下、各ホールIC74a,74bからセ
ンサー出力、及び各NOT回路66a,66bからのセ
ンサー出力と制動手段57との関係を、第1及び第2の
突き出し部材56a,56bのスライド動作と合わせ
て、図8及び図9を用いて説明する。
【0134】この第2の実施の形態では、両突き出し部
材56a,56bが共にケース52から15mm突出し
た状態を原点位置としている。この原点位置の状態(第
3の状態)では、両ホールIC74a,74bからの出
力が共にローレベル(”L”)となり、逆にNOT回路
66a,66bからの出力が共にハイレベル(”H”)
となる(図9において矢示X1,X1’)。
【0135】この状態から、ドア101側のセンサーが
働くと、CPU66dは、モータ53への電力供給をす
べく、第1のリレースイッチ66fをオンにする。する
と、電源Vccから、モータ53へ電力が供給されモー
タ53が駆動される。これによって、伝達歯車54が矢
示A1方向に回転し、これに伴って第1の突き出し部材
56aが矢示C1方向へ前進し、第2の突き出し部材5
6bが矢示D1方向へ後退する。
【0136】なお、伝達歯車54が矢示A1方向に回転
することにより、マグネット74aがホールIC74a
から離れるが、このときのホールIC74aからのセン
サー出力は、ローレベル(”L”)からハイレベル(”
H”)に、第1のNOT回路66aからのセンサー出力
は、ハイレベル(”H”)からローレベル(”L”)に
それぞれ切り替わる(図9において矢示X2)。一方、
伝達歯車54が矢示A1方向に回転することにより、マ
グネット73cがホールIC74bから離れるが、この
ときのホールIC74bからのセンサー出力は、ローレ
ベル(”L”)からハイレベル(”H”)に、第2のN
OT回路66bからのセンサー出力はハイレベル(”
H”)からローレベル(”L”)にそれぞれ切り替わる
(図9において矢示X2’)
【0137】なお、第1の突き出し部材56aが前方終
端までスライド移動し、同時に第2の突き出し部材56
bが後方終端までスライド移動すると、この動作に伴
い、中央に配置されたマグネット73bがホールIC7
4bに対向する。このため、ホールIC74bからのセ
ンサー出力はハイレベル(”H”)からローレベル(”
L”)に変化し、第2のNOT回路66bからのセンサ
ー出力はローレベル(”L”)からハイレベル(”
H”)に変化する(図9において矢示X3’)。
【0138】CPU66dは、このときの信号を入力し
(図9においてX4)、この出力信号の変化時をモータ
53の停止時と判断し、まず第1のリレースイッチ66
fのオフ動作を開始する(図9において矢示X5)。そ
の後に、このオフ動作が完了し(図9において矢示X
6)、そのさらに後に、直ちに第2のリレースイッチ6
6gのオン動作を開始する(図9において矢示X7)。
これによって、そのオン動作が完了し(図9において矢
示X8)、モータ駆動回路は短絡する。その後、短絡状
態が継続し、モータ7が完全に停止する。なお、それぞ
れの動作時間は、第1の実施の形態のものと同様となっ
ている。
【0139】このCPU66dによる第1及び第2のリ
レースイッチ66f,66gの切り換え動作により、モ
ータ53の駆動回路は、上述したように短絡する。すな
わち、第1のリレースイッチ66fのオフにより、電源
Vccからモータ53への電流が切断され、その直後
に、グランド(GND)に接続された第2のリレースイ
ッチ66gがオンになることにより、モータ53のオー
バーランによって発生する逆起電圧がアースされる。こ
れにより、モータ53は、ブレーキがかけられることと
なるから、イナーシャの影響をほとんど受けずに即時に
停止する。このため、第1及び第2の突き出し部材56
a,56bは、自己の慣性及びモータ53のイナーシャ
の影響をほとんど受けずに前方終端と後方終端でそれぞ
れ停止することとなる。なお、スイッチ切り換え動作終
了後(信号検知から50ms後=図9においてX8)、
モータ7の停止が完了する(図9において矢示X9)ま
での所要時間は約50msとなる。
【0140】一方、この区間では、ホールIC74aに
は、マグネットが対向しないので、ホールIC74aか
らのセンサー出力はハイレベル(”H”)のまま、第1
のNOT回路66aからのセンサー出力もローレベ
ル(”L”)のままとなる(図9において矢示X3)。
【0141】なお、この第2の実施の形態では、第1の
突き出し部材56aを前方へスライド移動させて(この
間,第2の突き出し部材56bは後退)、ドア101の
動作補助をした後、モータ53を逆回転させて、両突き
出し部材56a,56bを原点位置まで戻す制御を行う
ようにしている。
【0142】すなわち、上述の動作により第1の状態と
なり、所定時間が経過すると、CPU66dは、モータ
53への電力供給をすべく、第1のリレースイッチ66
fをオンにする。すると、電源Vccから、モータ53
へ電力が供給されモータ53が逆方向に駆動される。こ
れによって、伝達歯車54が矢示B1方向に回転し、こ
れに伴って第1の突き出し部材56aが矢示D1方向へ
後退し、第2の突き出し部材56bが矢示C1方向へ前
進する。
【0143】なお、伝達歯車54が矢示B1方向に回転
することにより、マグネット74bがホールIC74b
から離れるが、このときのホールIC74bからのセン
サー出力は、ローレベル(”L”)からハイレベル(”
H”)に、第2のNOT回路66bからのセンサー出力
は、ハイレベル(”H”)からローレベル(”L”)に
それぞれ切り替わる(図9において矢示X10’)。一
方、このときのホールIC74aからのセンサー出力
は、ハイレベル(”H”)を、第1のNOT回路66a
からのセンサー出力はローレベル(”L”)を、ぞれぞ
れ維持している(図9において矢示X3’)
【0144】なお、第1の突き出し部材56aが矢示D
1方向へ後退し、同時に第2の突き出し部材56bが矢
示C1方向へ前進することによって、両突き出し部材5
6a,56bが原点位置まで移動すると、この動作に伴
い、マグネット73aがホールIC74aに、マグネッ
ト73cがホールIC74bに対向する。このため、両
ホールIC74a,74bからのセンサー出力が、共に
ハイレベル(”H”)からローレベル(”L”)に変化
し、両NOT回路66a,66bから出力されるセンサ
ー出力が、ローレベル(”L”)からハイレベル(”
H”)に変化する(図9において矢示X11,X1
1’)。
【0145】CPU66dは、このときの信号を入力
し、上述した駆動回路の短絡動作(図9におけるX4か
らX9までの動作)を行うことにより、モータ53にブ
レーキがかけながら停止する。このため、第1及び第2
の突き出し部材56a,56bは、自己の慣性及びモー
タ53のイナーシャの影響をほとんど受けずに原点位置
で停止することとなる。その結果、第1及び第2の突き
出し部材56a,56bのオーバーランによって、開け
たくないドアを動作補助してしまうという不具合が解消
されることとなる。
【0146】また、このように原点位置に戻した状態
(第3の状態)から、ドア102側のセンサーが働く
と、先ほどとは逆、すなわち第2の突き出し部材56b
を前方へ動作させるための制御をCPU66dが行う。
これによって、モータ53が駆動され、伝達歯車54が
矢示B1方向に回転し、第2の突き出し部材56bが矢
示C1方向へ前進し、第1の突き出し部材56aが矢示
D1方向へ後退する。
【0147】なお、伝達歯車54が矢示B1方向に回転
することにより、マグネット74aがホールIC74a
から離れるが、このときのホールIC74aからのセン
サー出力は、ローレベル(”L”)からハイレベル(”
H”)に、第1のNOT回路66aからのセンサー出力
は、ハイレベル(”H”)からローレベル(”L”)に
それぞれ切り替わる(図9において矢示X12)。一
方、伝達歯車54が矢示B1方向に回転することによ
り、マグネット73cがホールIC74bから離れる
が、このときのホールIC74bからのセンサー出力
は、ローレベル(”L”)からハイレベル(”H”)
に、第2のNOT回路66bからのセンサー出力はハイ
レベル(”H”)からローレベル(”L”)にそれぞれ
切り替わる(図9において矢示X12’)
【0148】なお、第2の突き出し部材56aが前方終
端までスライド移動し、同時に第1の突き出し部材56
aが後方終端までスライド移動すると、この動作に伴
い、中央に配置されたマグネット73bがホールIC7
4aに対向する。このため、ホールIC74aからのセ
ンサー出力がハイレベル(”H”)からローレベル(”
L”)に変化し、第1のNOT回路66aからのセンサ
ー出力がローレベル(”L”)からハイレベル(”
H”)に変化する(図9において矢示X13)。
【0149】CPU66dは、このときの信号を入力
し、先ほどの動作と同様な制御を行う。モータ53は、
ブレーキがかけられることとなるから、イナーシャの影
響をほとんど受けずに即時に停止する。このため、第1
及び第2の突き出し部材56a,56bは、自己の慣性
及びモータ53のイナーシャの影響をほとんど受けずに
前方終端/後方終端で停止することとなる。
【0150】一方、この区間では、ホールIC74bに
は、マグネットが対向しないので、ホールIC74bか
らのセンサー出力はハイレベル(”H”)のまま、第2
のNOT回路からのセンサー出力もローレベル(”
L”)のままとなる(図9において矢示X13’)。
【0151】なお、この後、再度、逆の方向に回転させ
ることにより原点位置に戻す制御を行うが、その説明に
ついては、上述した原点位置への戻しと同様の制御とな
るので省略する。
【0152】なお、この第2の実施の形態の動作補助装
置51は、上述した第1の実施の形態と同様、いわゆる
「短絡ブレーキ」を用いているが、「短絡ブレーキ」以
外の構成の制動装置、例えば、第1及び第2の突き出し
部材56a,56bとケース52の所定の部分に、第1
及び第2の突き出し部材56a,56bのスライド移動
後半において摺接しあう部材を設けてスライド移動にブ
レーキをかけるようにしてもよい。
【0153】上述したように構成された制御装置66に
よって駆動されるモータ53の駆動力は、歯車輪列55
を介して第1及び第2の突き出し部材56a,56bに
減速されて伝わるようになっている。歯車輪列55は、
モータ53の出力軸53aと一体的に回転可能なウォー
ム62と、このウォーム62に噛合するフリクション歯
車部69と、このフリクション歯車部69に噛合する中
間歯車部70と、この中間歯車部70に噛合する伝達歯
車54から構成されている。そして、ウォーム62が回
転すると、その回転がフリクション歯車部69、中間歯
車部70を経て伝達歯車54に減速されて伝達され、伝
達歯車54が回転するようになっている。
【0154】フリクション歯車部69は、第1及び第2
の突き出し部材56a,56bの動作中にその突き出し
部材56a,56bに対してケース52内に押し込む方
向、あるいはケース52から引き出される方向に無理な
力が働いた場合、その力を逃がす働きをするための構成
を有している。すなわち、フリクション歯車部69は、
ウォーム62と係合する受け歯車と、受け歯車と同軸上
に重ねて配置されていると共に中間歯車部70と係合し
ている送り歯車と、受け歯車69aと送り歯車69bと
を所定以下の力でのみ一体的に回転させ、所定以上の力
が発生する場合には滑りを生じさせるようにするための
フリクション部材と、から構成されている。
【0155】そのため、フリクション歯車部69は、通
常の動作においては、受け歯車の回転をフリクション部
材の摩擦力を利用して送り歯車に伝達し、送り歯車に係
合している中間歯車部70を回転させる。しかしなが
ら、摩擦力による回転を伝達させるには過大な力が入力
された場合、フリクション部材が両歯車の間に滑りを生
じさせることにより、その回転力がモータ53側に伝達
されず、歯車輪列55中の歯車の破損防止が図られる。
また、モータ53側からの回転が両突き出し部材56
a,56b側に伝達されるときに、両突き出し部材56
a,56bが動作規制部76a,76bに突き当たった
りしたとき等、モータ53の回転を阻止する力が働いた
ときは、やはりフリクション部材が働き、受け歯車が空
転することとなる。
【0156】この構成によって、第1の突き出し部材5
6aが前方へ突出している状態時にドア101が手動等
によって閉方向に動作され、第1の突き出し部材56a
が図7における矢示B1方向、すなわち後方に動作した
場合や、第2の突き出し部材56bが前方へ突出してい
る状態時にドア102が手動等によって閉方向に動作さ
れ、第2の突き出し部材56bが後方に動作した場合、
この各突き出し部材56a,56bの動作によって伝達
歯車54が矢示A1もしくはB1方向に回転し、その力
が送り歯車に伝わっても、この回転力が所定トルク以上
のものの場合はモータ53側に伝達されない。
【0157】なお、このようなフリクション歯車部69
の過負荷防止機構は、制御装置66が故障し各突き出し
部材56a,56bの駆動制御が不能になった際に、ド
ア101,102を手動で閉めたりあるいは各突き出し
部材56a,56bのみを手で動かしたりすることによ
って、飛び出し位置で停止してしまった突き出し部材5
6a,56bを、原点位置に戻す場合にも効果を発揮す
るものとなる。
【0158】また、第1もしくは第2の突き出し部材5
6a,56bを手前側に引っ張る等して、第1もしくは
第2の突き出し部材56a,56bが無理な力で図7に
おける矢示C1方向、すなわち前方に動作した場合、こ
の突き出し部材56a,56bの動作によって伝達歯車
54が矢示A1もしくはB1方向に回転するが、この場
合も回転力が所定のトルク以上のものの場合、その回転
力がモータ53側に伝達されないものとなる。すなわ
ち、ドア101,102が強い力で閉じられたり、突き
出し部材56a,56bを手前側に無理な力で引っ張っ
たとしても、受け歯車が空回りし、各歯車の歯先等が損
傷してしまうことが防止される。
【0159】伝達歯車54は、モータ53の駆動力を第
1及び第2の突き出し部材56a,56bへ同時に伝達
し、第1及び第2の突き出し部材56a,56bの一方
を前進、他方を後退させる歯車輪列55の最終段歯車と
なっている。この伝達歯車54は、ケース52に両端を
回転自在に支承された筒状軸部54aと、中間歯車部7
0に係合する歯車部54bと、を有している。なお、こ
の歯車部54bは、第1の突き出し部材56aの一部を
構成するラック部材84aに形成された直線状のラック
歯部71aと係合すると共に、第2の突き出し部材56
bの一部を構成するラック部材84bに形成された直線
状のラック歯部71bとも係合している。
【0160】このように構成された伝達歯車54が、モ
ータ53の駆動力によって、図7において矢示A1方向
に回転すると、第1の突き出し部材56aが矢示C1方
向へ動作させられる。これと同時に、第2の突き出し部
材56bが矢示D1方向へ動作させられる。また、伝達
歯車54が、モータ53の駆動力によって、図7におい
て矢示B1方向に回転すると、第2の突き出し部材56
bが矢示C1方向へ動作させられる。これと同時に、第
1の突き出し部材56aが矢示D1方向へ動作させられ
る。
【0161】なお、伝達歯車54には、上述したよう
に、両突き出し部材56a,56bの位置検出、すなわ
ち上述した3つの状態の検出を行うための状態検出手段
の一部となる3つのマグネット73a,73b,73c
が、軸方向一側面の同一円周上に等間隔に配置されてい
る。
【0162】また、第1の突き出し部材56aは、ケー
ス52に設けられたガイドレール85bに沿ってスライ
ド移動するラック部材84aと、このラック部材84a
に一端を固定されラック部材84aと共にスライド移動
する断面円形状の突き出し棒87aから構成される。そ
して、第1の突き出し部材56aは、伝達歯車54がラ
ック部材84aのラック歯部71aに係合しながら回転
することによって、ガイドレール85bに沿って前方及
び後方へスライド移動するようになっている。なお、ガ
イドレールは、ケース52の蓋にも形成されているが、
図示を省略する。
【0163】また、第2の突き出し部材56bは、ケー
ス52に設けられたガイドレール86bに沿ってスライ
ド移動するラック部材84bと、このラック部材84b
に一端を固定されラック部材84bと共にスライド移動
する断面円形状の突き出し棒87bから構成される。そ
して、第2の突き出し部材56bは、伝達歯車54がラ
ック部材84bのラック歯部71bに係合しながら回転
することによって、ガイドレール86bに沿って前方及
び後方へスライド移動するようになっている。なお、当
該ガイドレールも上述したガイドレールと同様、ケース
52の蓋にも形成されているが、図示を省略する。
【0164】なお、この第2の実施の形態では、3つの
マグネット73a,73b,73cとホールIC74
a,74bにより、ラック部材84a,84bが後方終
端まで動作させられた際にそれを検知するようになって
おり、上述したように検知後、モータ53を停止させる
ようになっている。しかしながら、その検知ができなか
った時のモータ53の暴走を防止するために、ラック部
材84a,84bの後方に、それぞれ動作規制部76
a,76bが設けられている。これらの動作規制部76
a,76bは、それぞれケース52のガイドレール85
b,86bの端部部分に設けられている。
【0165】なお、これらの動作規制部76a,76b
は、ラック部材84a,84bの後方終端よりさらに5
mm後方(原点位置から見ると25mm後方)に設けら
れており、通常の動作ではラック部材84a,84bと
当接しないように設けられている。しかしながら、これ
らの動作規制部76a,76bを、各突き出し部材56
a,56bの後方終端から若干ストロークの少ない位置
に設けたり、あるいは後方終端部分に設け、定常的に突
き出し部材56a,56bの動作を規制するようにして
もよい。
【0166】なお、上述したようにラック部材84aに
は、突き出し棒87aの一端が固定されている。したが
って、ラック部材84aが移動すると、このラック部材
84aと一体的に突き出し棒87aも移動する。この突
き出し棒87aは、ケース52に設けられた挿通孔90
a内を挿通し、他端がケース52の外部へ突出されてい
る。この突き出し棒87aの他端は、ドア101の内側
に突き当たるように配置される。
【0167】この突き出し棒87aは、伝達歯車4が図
7において矢示A1方向に回転することによってラック
部材84aが矢示C1方向に移動すると、他端がさらに
外側へ突出する。その結果、筐体に吸着保持されたドア
101を、突き出し棒87aがその保持力に抗して前方
へ押し出す。これによってドア101が前方へ動作し
て、位置保持状態から解除される。
【0168】なお、上述したようにラック部材84bに
は、突き出し棒87bの一端が固定されている。したが
って、ラック部材84bが移動すると、このラック部材
84bと一体的に突き出し棒87bも移動する。この突
き出し棒87bは、ケース52に設けられた挿通孔90
b内を挿通し、他端がケース52の外部へ突出されてい
る。この突き出し棒87bの他端は、ドア102の内側
に突き当たるように配置される。
【0169】この突き出し棒87bは、伝達歯車54が
図7において矢示B1方向に回転することによってラッ
ク部材84bが矢示C1方向に移動すると、他端がさら
に外側へ突出する。その結果、吸着保持されたドア10
2を、突き出し棒87bがその保持力に抗して前方へ押
し出す。これによってドア102が前方へ動作して、位
置保持状態から解除される。
【0170】このように、モータ53の回転駆動力によ
って第1もしくは第2の突き出し部材56a,56bを
前方へ移動させることによって、ドア101もしくは1
02を吸着保持から解除させる。なお、この動作補助装
置51は、ドア101,102を収納ケース110の前
方へのみ動作させる装置となっている。したがって、ド
ア101,102をこの動作補助装置51によって前方
へ駆動し、その後、ユーザーが手動でドア101,10
2をさらに開いたりあるいは閉めたりするものとなって
いる。
【0171】上述したように構成された第2の実施の形
態の動作補助装置51は、筐体(図示省略)に着脱自在
にネジ止め固定される。なお、この筐体に開閉自在に取
り付けられるドア101,102の取っ手をユーザーが
握ることによりセンサー101b,102bが働き、制
御装置66によるモータ53の駆動制御が開始されるよ
うになっている(図10参照)。なお、センサー101
b,102bは、ユーザーがドア101,102を開こ
うとしているのを検知するためにタッチセンサーが考え
られるが、タッチセンサーの代わりに圧電素子や赤外線
による検知手段等、他の検知手段を設けるようにしても
よい。
【0172】なお、この第2の実施の形態の動作補助装
置51は、いわゆる観音開きのドアを有する筐体に取り
付けて、2枚のドアの開動作の補助を行うようにしても
よいし、2つの引き出し式のドアを有する筐体に取り付
けて両引き出し式ドアを駆動したり、あるいは1枚の旋
回式ドアや引き出し式ドアを駆動するためにのみ本装置
を取り付けるようにしてもよい。
【0173】制御装置66は、上述したタッチセンサー
や位置検知信号等で構成されたセンサー101b,10
2bからの信号に基づき、動作補助装置51を駆動また
は停止させる。なお、制御装置66は、センサー101
b,102bからの信号を受けると、モータ53に電力
を供給する。これによって、モータ53の駆動力が歯車
輪列55を介して両突き出し部材56a,56bへ伝達
され、突き出し部材56a,56bの一方が前方に、他
方が後方に動作を開始する。
【0174】次に、第3の実施の形態の動作補助装置1
51について、図11から図13を用いて説明する。以
下に説明する。
【0175】図11は、第3の実施の形態における動作
補助装置151の内部構成を平面的に示す図である。こ
の動作補助装置151は、ケース152と、双方向回転
可能なDCモータ(以下、単にモータという)153
と、このモータ153の駆動力に応じて回転可能な伝達
歯車154を含むドア動作用歯車輪列155と、伝達歯
車154の回転に伴いスライド移動する第1及び第2の
突き出し部材156a,156bと、モータ153の回
転を伝達するセンサー用歯車輪列157と、このセンサ
ー用歯車輪列157の回転を受けて動作し第1及び第2
の突き出し部材156a,156bの状態を検出する検
出手段としてのセンサー動作機構158と、検出手段の
位置検出に基づき第1及び第2の突き出し部材156
a,156bに制動をかける制動手段159と、両突き
出し部材156a,156bの突き出し量を規制する動
作規制部160と、を備えている。
【0176】なお、動作補助装置151は、たとえば、
上述の第2の実施の形態と同様、いわゆる観音開きの2
枚のドアが同一平面上に並んで設けられた筐体や引き出
し式のドア開操作を容易にするように設けられる。
【0177】図11において、ドア動作用歯車輪列15
5は、モータ153の出力軸153aに取り付けられた
ウォーム161と、このウォーム161に歯合し軸16
2に回転自在に取り付けられた第1歯車163と、この
第1歯車163と同じ軸162に固定された第1ピニオ
ン164と、この第1ピニオン164に噛合する第2歯
車165と、この第2歯車165に一体的に設けられた
第2ピニオン166と、この第2ピニオン166に噛合
する伝達歯車154から構成されている。
【0178】なお、第1歯車163にはフリクション機
構が設けられている。このフリクション機構は、突き出
し部材の突き出し動作中に、その突き出し部材をケース
内に押し込むような力が働いた場合、その力を逃がす働
きをする。そのため、通常時は、フリクションによりモ
ータ153の回転力を第1ピニオン164から第2歯車
165以降へ伝達する。しかし、モータ153の動作中
に、突き出ようとする突き出し部材156a,156b
が押し戻されたりすると、フリクション機構に一定以上
のトルクが加わり、滑りが生じる。これにより輪列全体
に無理な力が加わるのを防止する。
【0179】ところで、前述の伝達歯車154は突き出
し部材156a,156bを往復動作させるためのスラ
イダー部169,170に設けられた直線状のギア列1
69a、170aに噛合している。
【0180】このスライダー部169,170は、ケー
ス152に形成されたガイドレール171,172に沿
って往復移動が可能となっているもので、たとえば、ス
ライダー部169について見ると、伝達歯車154が図
11における矢示A2方向に回転し、その端部154a
が動作規制部160に接触するまでの間、図11におい
ては矢示C2方向にスライドする。
【0181】そして、このスライダー部169,170
の移動長さは、突き出し部材156a,156bがケー
ス152から10mm程度突出するように設定される。
なお、この突き出し部材156a,156bのストロー
ク長は、この動作補助装置151が取り付けられる機器
によって最適なストロークを設定すればよい。
【0182】制動手段159は、第1及び第2の突き出
し部材156a,156bが、上述の第2の実施の形態
における第1、第2及び第3の状態となった際に、これ
を検出するためのセンサー動作機構158と、このセン
サー動作機構158による検出に基づきモータ153へ
の電力の供給を停止させると共にモータ153の駆動回
路を短絡させる回路(制御装置180を構成する回路)
を有している。なお、検出手段としてのセンサー動作機
構158は、各突き出し部材156a,156bの状態
検知をする手段となっていると共に、制動手段159を
働かせるための制動位置検出手段になっている。
【0183】センサー動作機構158は、第1及び第2
の突き出し部材156a,156bの突き出し状態を検
出する状態検出手段となっており、センサー用歯車輪列
157を介してモータ153の回転力を受けて回転動作
するものである。センサー用歯車輪列157は、前述し
た第2歯車165と一体的に回転するアイドラー173
と、このアイドラー173に歯合するセンサー用歯車1
74を有し、センサー用歯車174の端面上には、その
中心軸を中心とする円周上にその円周の1/2の長さの
マグネット175が装着されている。
【0184】また、センサー用歯車174とケース15
2との間には、センサー取り付け板(図示省略)が設け
られている。このセンサー取り付け板には、マグネット
175の磁気を検出するための2つのホールIC177
a,177bが、センサー用歯車174の中心軸を中心
に互いに対向する位置で、かつ、マグネット175と同
じ半径を有する円周上に設けられる。これら、マグネッ
ト175、センサー取り付け板、ホールIC177a,
177bなどによりセンサー動作機構158が構成され
る。
【0185】そして、初期状態(図11に示す状態を初
期状態とする)においては、マグネット175の一方の
端部175aがホールIC177aに対向し、他方の端
部175bがホールIC177bに対向する位置となる
ように設定される。
【0186】このホールIC177a,177bは、マ
グネット175からの磁気を検出すると、その出力がハ
イレベル(“L”)となり、磁気を検出しないと、その
出力がローレベル(“H”)となるものである。したが
って、図11に示すような状態では、ホールIC177
a,177bの出力は、共に(“L”)となる。なお、
これらのセンサー出力は、後述する第1及び第2のNO
T回路180a,180bで逆転する。
【0187】ところで、第2歯車165には、伝達歯車
154に対してモータ153の回転力を伝えるための第
2のピニオン166と、センサー用歯車174にモータ
153の回転力を伝えるためのアイドラー173が一体
的に取り付けられているが、モータ153の回転に対
し、伝達歯車154の回転速度とセンサー用歯車174
の回転速度を異ならせるようにしている。
【0188】つまり、センサー用歯車174が、たとえ
ば、矢示A2方向に180°回転する間(たとえば、図
11に示す初期状態から、マグネット175の一方の端
部175aがホールIC177bに対向し、他方の端部
175bがホールIC177aに対向する位置となる
間)に、伝達歯車154はその端部154aが動作規制
部160に当接する分だけしか回転しない。このよう
に、伝達歯車154の回転速度とセンサー用歯車174
の回転速度を異ならせるために、第2のピニオン165
と伝達歯車154のギヤ比およびアイドラー173とセ
ンサー用歯車174のギヤ比をそれぞれ最適な比に設定
しておく。
【0189】このように、突き出し部材156a,15
6bの1回の突き出し動作を行わせるに際して、伝達歯
車154の回転角度に対してセンサー用歯車174の回
転角度を大きくしたのは、伝達歯車154の回転に伴っ
て突き出し動作する第1の突き出し部材156a(また
は第2の突き出し部材156b)の突き出し量はそれほ
ど大きく取る必要はなく、これと同じ回転角度で、両ホ
ールIC177a,177bからの出力を得ようとする
と、両ホールIC177a,177bの間隔が狭くなり
すぎて、突き出し部材の動作に対応した正確なセンサー
出力を得るのに支障がでる虞があるためである。
【0190】この点を考慮して、両ホールIC177
a,177bの間隔をできるだけ大きくとるために、伝
達歯車154の回転角度に対してセンサー用歯車174
の回転角度を大きくする構造としている。
【0191】このような構成のセンサー動作機構158
は、第1の突き出し部材156aまたは第2の突き出し
部材156bの突き出し動作状態に応じて、ホールIC
177a,177bから、(“H”)または(“L”)
の信号を出力するものである。
【0192】たとえば、今、図11の初期状態から、第
1の突き出し部材156aの突き出し動作が開始して伝
達歯車154が動作規制部160に当接し、所定量の突
き出しがなされたとすると、その間にセンサー用歯車1
74が180°回転し、この状態では、マグネット17
5の一方の端部175aがホールIC177bに対向
し、他方の端部175bがホールIC177aに対向す
る位置となるため、両ホールIC177a,177bか
らは共に(“H”)が出力されることになる。制御部は
このようなホールIC177a,177bの出力状態の
変化を判断して、モータ153の制御を行う。この場
合、初期状態から所定の段階を経て、再び両ホールIC
177a,177bから共に(“H”)が出力されたこ
とで、第1の突き出し部材156aの突き出し動作を停
止させる。
【0193】このような動作により、スライダー部16
9,170は、動作規制部160による規制だけではな
く、センサー動作機構158によっても制御され、第1
及び第2の突き出し部材156a,156bの適正なス
トローク長が確保できる。なお、ここで説明した第1及
び第2の突き出し部材156a,156bの突き出し動
作と両ホールIC177a,177bの出力の関係につ
いては後に詳細に説明する。
【0194】制御装置180は、図12に示すように、
ホールIC177aからのセンサー出力を入力し、セン
サー出力を逆転させる第1のNOT回路180aと、ホ
ールIC177bからのセンサー出力を入力し、センサ
ー出力を逆転させる第2のNOT回路180bと、両N
OT回路180a,180b等からの入力信号によりモ
ータ153の駆動制御信号を処理する中央演算処理装置
(以下、CPUという)180dと、を有するマイコン
部180eと、このマイコン180eにより制御される
第1及び第2のリレースイッチ180f,180gと、
直流の電源Vccとを有している。
【0195】このように構成された制御装置180は、
上述したようにホールIC177a,177bからの位
置検出信号を受け、その信号に基づいてモータ153へ
の電力の供給を停止させると共にモータ153の駆動回
路を短絡させる制御を行うようになっている。これによ
り、モータ153が停止し、第1及び第2の突き出し部
材156a,156bのスライド移動が停止する。
【0196】また、制御装置180は、これらホールI
C177a,177bからの出力信号の他に、ユーザー
が取っ手(図示省略)の所定部位に触れたときに出力さ
れる信号が入力するようになっている。この信号が入力
した場合は、これらの信号を基に第1のリレースイッチ
180fをオンに切り換え、モータ153への電力の供
給を開始する制御を行う。なお、これらの関係を表すブ
ロック図は、上述した第2の実施の形態を説明する図1
0と同様のものとなるので、図10を用いて説明する。
【0197】制御装置180は、センサー101bまた
は102bからの信号およびホールIC177a,17
7bからの信号を受けてモータ153を制御するもので
ある。すなわち、この制御装置180は、センサー10
1b,102bのいずれかからの信号(ユーザーが2つ
のうちのいずれかの取っ手の所定部位に触れたことを示
す信号)を受けると、それに応じてモータ153を所定
方向に回転させるような信号をモータ153に対して出
力し、モータ153を所定方向に回転させる。また、ホ
ールIC177a,177bからの出力信号(“H”ま
たは“L”)によりモータ153を制御する。この制御
動作について、以下、詳細に説明する。
【0198】まず、初期状態としては、動作補助装置1
51の内部は図11のようになっている。この状態、す
なわち、第1及び第2の突き出し部材156a,156
bが共に原点位置にある状態(第3の状態)では、両ホ
ールIC177a,177bからの出力が共にローレベ
ル(”L”)となり、逆に両NOT回路180a,18
0bからの出力が共にハイレベル(”H”)となる(図
13において矢示Y1,Y1’)。
【0199】この状態から、ユーザーが、ドア102を
開けようとしてその取っ手の所定部位に触れると、取っ
手に設けられたセンサー102bから制御装置180に
対して取っ手が触れられたことを示す信号が出力され
る。
【0200】これにより、CPU180dは、モータ1
53への電力供給をすべく、第1のリレースイッチ18
0fをオンにする。すると、電源Vccから、モータ1
53へ電力が供給されモータ153が駆動される。この
モータ153の回転力は、ウォーム161、第1歯車1
63、第1ピニオン164、第2歯車165、第2ピニ
オン166を介して伝達歯車154に伝わり、伝達歯車
154を矢示B2方向に回転させる。また、これと同時
に、アイドラー173も回転し、センサー用歯車174
を回転させる。
【0201】伝達歯車154が矢示B2方向に回転し始
めると、この伝達歯車154に歯合しているスライダー
部170が矢示C2方向にスライドし、第2の突き出し
部材156bがケース152から突き出てくる。なお、
上述の動作で回転するセンサー用歯車174の回転に伴
い、それに装着されたマグネット175も回転し始め
る。第2の突き出し部材156bがケース152から突
き出る途中の状態においては、伝達歯車154の端部1
54bは、まだ、動作規制部160に当接してはなく、
また、マグネット175は、その一方の端部175aが
ホールIC177aから外れた位置となっている。
【0202】このときのホールIC177a,177b
からの出力は、ホールIC177aの出力は(“H”)
となり、ホールIC177bは(“L)”を保持してい
る(図13の矢示Y2,Y2’参照)。制御装置180
では、これらホールIC177a,177bからの出力
信号を受けて、その信号状態から、モータ153の現在
の回転方向や、どちらの突き出し部材が突き出し作動中
かを判断する。この場合は、ホールIC177a,17
7bが共に(“L”)の状態から、ホールIC177a
が(“H”)となり、ホールIC177bは(“L”)
のままであるので、第2の突き出し部材156bを突き
出すような方向にモータ153が回転動作中であると判
断する。
【0203】そして、伝達歯車154の端部154bが
動作規制部160に当接するまで回転すると、第2の突
き出し部材156bは設定されたストローク分だけ突き
出た状態となる。また、同時に、センサー用歯車174
に装着されたマグネット175は初期状態から180°
回転した位置となる。この状態では、第2の突き出し部
材156bが設定されたストローク分(10mm程度)
だけケース152からに突き出た状態(=第2の状態)
となり、マグネット175は端部175bがホールIC
177aに対向する位置となり、他方の端部175aが
ホールIC177bに対向する位置となる。
【0204】この第2の状態では、ホールIC177
a,177bからの出力は、ともに(“L”)となる
(図13の矢示Y3,Y3’参照)。制御装置180で
は、これらホールIC177a,177bからの出力信
号を受けて、その信号状態をもとに制御を行う。このと
き、ホールIC177a,177bが共に(“L”)の
初期状態から、次の段階ではホールIC177aが
(“H”)、ホールIC177bは(“L”)を保持し
た状態となり、その後、ホールIC177a,177b
からの出力がともに(“L”)となる。制御装置180
は所定の段階を経て、ホールIC177a,177bか
らの出力がともに(“L”)となったことから、第2の
突き出し部材156bの突き出し動作が終了したと判断
する。
【0205】すなわち、CPU180dは、このときの
信号切り換え時点(図13においてY4)、この出力信
号の変化時をモータ153の停止時と判断し、まず第1
のリレースイッチ180fのオフ動作を開始する(図1
3において矢示Y5)。そして、このオフ動作が完了し
た(図13において矢示Y6)後、直ちに第2のリレー
スイッチ180gのオン動作を開始する(図13におい
て矢示Y7)。そして、完全にオンすると、駆動回路は
短絡する(図13において矢示Y8)なお、これ反れの
動作の時間は、第1及び第2の実施の形態のものと同様
となっている。
【0206】このCPU180dによる第1及び第2の
リレースイッチ180f,180gの切り換え動作によ
り、モータ153の駆動回路は、上述したように短絡す
る。すなわち、第1のリレースイッチ180fのオフに
より、電源Vccからモータ153への電流が切断さ
れ、その直後に、グランド(GND)に接続された第2
のリレースイッチ180gがオンになることにより、モ
ータ153のオーバーランによって発生する逆起電圧が
アースされる。これにより、モータ153は、ブレーキ
がかけられることとなるから、イナーシャの影響をほと
んど受けずに即時に停止する。
【0207】このため、第1及び第2の突き出し部材1
56a,156bは、モータ153のイナーシャの影響
をほとんど受けずに前方終端と後方終端でそれぞれ停止
することとなる。これによって、オーバーランによる動
作規制部160への過度のロック状態を避けることがで
きる。なお、スイッチ切り換え動作終了後(信号検知か
ら50ms後=図13においてY8)、モータ153の
停止が完了する(図13において矢示Y9)までの所要
時間は約50msとなる。
【0208】このように、ユーザーがドア102を開け
ようとしてその取っ手を握ると、第2の突き出し部材1
56bが突き出し動作して、吸着力により完全に閉じら
れていたドア102がその吸着力から解放されて、わず
かに開く。これにより、その後はユーザーはわずかな力
でドア102を開けることができる。
【0209】このように第2の状態とした後、今度は、
モータ153を逆回転させて、第2の突き出し部材15
6bをケース152内に引き込むように動作させる。す
ると、再び、初期状態となる。なお、初期状態、すなわ
ち原位置での停止においても、上述の制御装置180の
駆動回路の短絡によるモータ153の駆動停止動作が行
われることとなる。
【0210】このように第3の状態となった後、ユーザ
ーがドア101の取っ手を握ると、取っ手に設けられた
センサー101bから制御装置180に対して取っ手1
01aが握られたことを示す信号が出力される。これに
より、CPU180dは、モータ153への電力供給を
すべく、第1のリレースイッチ180fをオンにする。
すると、電源Vccから、モータ153へ電力が供給さ
れモータ153が駆動される。
【0211】これにより、伝達歯車154が矢示A2方
向に回転するとともに、アイドラー173も回転し、セ
ンサー用歯車174が回転する。伝達歯車154が矢示
A2方向に回転し始めると、この伝達歯車154に歯合
しているスライダー部169が矢示C2方向にスライド
し、第1の突き出し部材156aがケース152から突
き出てくる。また、伝達歯車154の回転と同時に、セ
ンサー用歯車174も回転し始め、それに装着されたマ
グネット175も回転し始める。このときの状態、すな
わち第1の突き出し部材156aがケース152から突
き出てくる途中の状態では、伝達歯車154の端部15
4aは、まだ、動作規制部160に当接してはなく、ま
た、マグネット175は、その一方の端部175bがホ
ールIC177bから外れた位置となっている。
【0212】この状態時、ホールIC177aは
(“L”)を保持したままであるが、ホールIC177
bは(“H”)となる(図13の矢示Y10,1
0’)。制御装置180では、これらホールIC177
a,177bからの出力信号を受けて、その信号状態か
ら、モータ153の現在の回転方向や、どちらの突き出
し部材が突き出し作動中かを判断する。この場合は、ホ
ールIC177a,177bが共に(“L”)の状態か
ら、ホールIC177aは(“L”)を保持し、ホール
IC177bが(“H”)となったので、第1の突き出
し部材156aを突き出すような方向にモータ153が
回転動作中であると判断する。
【0213】そして、伝達歯車154の端部154aが
動作規制部160に当接するまで回転すると、第1の突
き出し部材156aは設定されたストローク分だけ突き
出た状態となる。また、同時に、センサー用歯車174
に装着されたマグネット175は初期状態(第3の状
態)から180°回転した位置となる。
【0214】これにより、第1の突き出し部材156a
が設定されたストローク分(10mm程度)だけケース
152からに突き出た状態となり、マグネット175は
その端部175aがホールIC177bに対向する位置
となり、他方の端部175bがホールIC177aに対
向する位置となる。この状態は、上述した第1の状態で
ある。このときのホールIC177a,177bからの
センサー出力は、ともに(“L”)となる(図13の矢
示Y11,Y11’)。制御装置180では、これらホ
ールIC177a,177bからの出力信号を受けて、
その信号状態をもとに制御を行う。
【0215】この場合は、ホールIC177a,177
bが、共に(“L”)の初期状態から、次の段階ではホ
ールIC177aが(“L”)を保持し、ホールIC1
77bが(“H”)となり、その後、両ホールIC17
7a,177bからの出力がともに(“L”)となる。
制御装置180は所定の段階を経て、両ホールIC17
7a,177bからの出力がともに(“L”)となった
ことから、第1の突き出し部材156aの突き出し動作
が終了したと判断する。
【0216】すなわち、CPU180dは、このときの
信号切り換え時点(図13において矢示Y4)、この出
力信号の変化時をモータ153の停止時と判断し、上述
した短絡ブレーキを作動させるための動作(図13にお
けるY5からY9までの動作)、すなわち、1及び第2
のリレースイッチ180f,180gの切り換え動作を
行う。これにより、モータ153の駆動回路は、上述し
たのと同様に短絡する。この結果、モータ153は、ブ
レーキがかけられることとなり、イナーシャの影響をほ
とんど受けずに即時に停止する。
【0217】このため、第1及び第2の突き出し部材1
56a,156bは、モータ153のイナーシャの影響
をほとんど受けずに前方終端と後方終端でそれぞれ停止
することとなる。これによって、オーバーランによる動
作規制部160への過度のロック状態を避けることがで
きる。
【0218】このように、ユーザーがドア101を開け
ようとしてその取っ手を握ると、第1の突き出し部15
6aが突き出し動作して、吸着力により完全に閉まって
いたドア101がその吸着力から解放されて、わずかに
開く。これにより、その後はユーザーはわずかな力でド
ア101を開けることができる。
【0219】なお、この第3の実施の形態の動作補助装
置151は、上述した第1及び第2の実施の形態と同
様、いわゆる「短絡ブレーキ」を用いているが、「短絡
ブレーキ」以外の構成の制動装置、例えば、第1及び第
2の突き出し部材156a,156bとケース152の
所定の部分に、第1及び第2の突き出し部材156a,
156bのスライド移動後半において摺接しあう部材を
設けてスライド移動にブレーキをかけるようにしてもよ
い。
【0220】ところで、第1及び第2の突き出し部材1
56a,156bのストローク長をこの第3の実施の形
態では、10mm程度とした例について説明した。この
ストローク長は、この動作補助装置151が取り付けら
れる対象物によって最適なストローク長を設定すること
ができるが、ドア保持用のマグネットの吸着力を考慮し
て決定されることになる。
【0221】すなわち、ストローク長としては、ドア保
持用のマグネットのドアに対する吸引力が減少する距離
以上は必要である。これにより、突き出し動作後、その
吸着力により再び、ドアが閉じられてしまうことを防止
できる。しかし、むやみにストローク長を大きくする必
要はない。ストロークが大きすぎると、ドアを開けよう
としたときに、機械的な力で必要以上にドアが大きく開
かれることになり、ドアがユーザーにぶつかったりして
危険を招くことにもなりかねない。したがって、たとえ
ば、ドアの回転可能範囲の1/10以下に設定するとい
うような上限を設け、その範囲において最適な値を設定
するようにする。
【0222】以上のような第3の実施の形態では、ドア
用のマグネットによる吸着力により確実な閉じ状態を保
持しているドアを開けようとする際、ユーザーがドアの
取っ手を握ると同時に、突き出し部材が突き出し動作
し、ドアをマグネットの吸引力から解放するので、以降
はわずかな力でドアを開けることができる。
【0223】なお、上述の各実施の形態は、本発明の好
適な実施の形態の例であるが、これらに限定されるもの
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々
変形実施可能である。例えば、上述の第1の実施の形態
では、動作補助装置1を冷蔵庫2に取り付けたものとし
て説明するが、本発明は、特に、冷蔵庫に取り付けるも
のに限定されるものではない。
【0224】例えば、上述の各実施の形態では、ドアの
取っ手等を掴むと、モータが動作して、ドアに対向する
突き出し部材が突き出し動作して、ドアを閉じ力から解
放し所定動作後にその突き出し動作に制動がかかるよう
に構成しているが、制動手段によって突き出し部材にブ
レーキをかける時期として、モータに加わる負荷がなく
なった時点、すなわち、人が開閉部材を開き始めたとき
をそのモータに加わる電流を検知することによって検出
し、その時点でブレーキをかけ始めるようにしてもよ
い。このようにすると開閉部材が開放された後に、突き
出し部材の停止位置が異なることとなるが、開閉部材の
閉じ動作によって元の位置に戻したり、その停止位置か
らモータを逆回転させることで常に原点に復帰させるこ
とで、特に問題は生じない。
【0225】また、上述の第2及び第3の各実施の形態
では、2つのドア(開閉部材)に対して動作可能とした
例について説明したが、2つに限られるものではなく、
1つのドア等のみが設けられた収納ケースなどにも使用
できることは勿論である。また、逆に、第1の実施の形
態の動作補助装置1のように、突き出し部材が1つしか
ないものをドア毎に配置するようにしてもよい。
【0226】さらに、本発明は、一定の閉じ力を有した
状態で閉じられていて、開ける瞬間に一定の力を必要と
する開閉部材のついているもので有れば、様々な分野の
製品に適用できるものである。
【0227】また、上述の各実施の形態では、突き出し
部材を作動させるためのモータとして、通常のDCモー
タを使用した例について述べたが、ステッピングモータ
など他のモータを使用することもできる。さらには、モ
ータ自体は位置方向回転として輪列の切り換えによって
伝達歯車54,154を両方向回転できるようにしても
よい。
【0228】さらに、上述の各実施の形態では、突き出
し部材をスライドさせる手段として、伝達歯車の回転力
を直線状のギヤで受けて、回転運動を往復運動に変える
ような構造としているが、回転運動を往復運動に変える
構造は他にも種々考えられる。また、ドアに対して或る
一定の押圧力を与えることで、ドアに対する吸引力から
ドアを解放させればよいとするならば、上述の各実施の
形態のようなラック部(第3の実施の形態においてはス
ライダー部)を、特に設けなくても、最終歯車(伝達歯
車)に突き出し部材を直接固定させて、最終歯車が所定
の回転角度だけ回転することにより、その突き出し部材
がドアを押すようにすることも可能である。
【0229】さらには、ラック部等や突き出し部材を独
立した部品として設けなくても、たとえば、最終歯車の
一部に突き出し部を形成し、最終歯車が所定の回転角度
だけ回転することにより、その突き出し部がドアを押す
ようにすることも可能である。また、ドアの開方向の動
作補助ではなく、リンク機構を介することによって開方
向の動作補助としても適用することができる。
【0230】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の各動作補
助装置によれば、例えば、マグネット等により本体側に
吸着保持されたドアや引き出し等の開閉部材を、突き出
し部材によってその動作量分前方へ押し出すようでき
る。このため、ユーザーはマグネット等による保持力を
感じることなく容易に開閉部材を手前側に引き出すこと
ができる。また、ドア等の閉じ方向動作のために使用す
ると、閉じ側に弱い力で動作させることが可能となる。
しかも、補助動作後や原点位置への戻し動作の際、制動
手段が働いて、突き出し部材を余分な動作をさせずに停
止させることができ、ケース等の破壊を防止するのみな
らず、その後の動作制御においても効果を発揮するもの
となる。
【0231】制動手段を突き出し部材のスライド移動動
作終端で働くように構成すると、突き出し部材の移動の
少なくとも一方側での停止を正確な位置で行わせること
が可能となる。このため、例えば、前方へスライド移動
した際に突き出し部材が出過ぎてしまうという問題が生
じなくなる。
【0232】また、制動手段を、突き出し部材の位置検
出を行う制動位置検出手段で突き出し部材の位置検知が
なされた際、モータへの電力の供給を停止させると共に
モータの駆動回路をいわゆる短絡させるように構成する
ことで、モータのイナーシャの影響を受けることなく突
き出し部材のスライド移動に急激な制動をかけることが
可能となるので、余分な動作をさせることなく、より正
確な位置での突き出し部材の停止が可能なものとなる。
【0233】また、制動位置検出手段を、突き出し部材
のスライド移動によって移動可能な信号発生手段と、こ
の信号発生手段に対向される信号検出部とで構成する
と、例えば、マグネットとホールIC等、既知の容易な
組み合わせで、上述の制動位置検出手段を備えることが
可能となる。
【0234】さらに、突き出し部材の後方にモータを配
置すると、万が一、モータが暴走した場合も、金属等固
い材質で形成されたモータにより、物理的に突き出し部
材の動作を規制することができる。そのため、樹脂等で
成形されるケース等を薄くしてもケースの破壊はされに
くくなり、小型化・薄型化が可能となる動作補助装置を
得ることができる。
【0235】また、モータの出力軸を、突き出し部材の
スライド移動方向と直交させると共に、モータのモータ
ケースの外壁が突き出し部材の後端に対向するように配
置さると、内部構成をコンパクトなものとすることがで
き、省スペースに当装置を設置することが可能となる。
【0236】また、モータを双方向回転可能なものと
し、その駆動力を利用して伝達歯車を双方向に回転さ
せ、その回転方向に伴い2つの突き出し部材を回転方向
により交互に前進させると、異なる2つの開閉部材の動
作補助を1つの装置で行うことが可能となる。
【0237】また、第1及び第2の突き出し部材を、伝
達歯車を挟んで対向する位置に配置することにより、コ
ンパクトな構成で、第1および第2の突き出し部材を交
互に前進させることが可能となり、例えば、隣接する2
枚の開閉部材の仕切りのスペースが狭い場合にも取り付
けが可能となる。
【0238】さらに、いずれか一方の突き出し部材を前
方終端まで前進させ他方を後方終端まで後退させた2つ
の状態と、両突き出し部材を共に前進及び後退させない
(原点位置)状態との3つの状態を状態検出手段で検出
できるようにし、かつ、この状態検出手段を、突き出し
部材が所定の位置に到達した際にそのことを検出し突き
出し部材に制動をかける制動手段を動作させる制動位置
検出手段を兼ねるものとすると、突き出し部材をそれぞ
れ正確な位置で停止させる制御及び制動をかける位置の
制御を少ない部品点数ですることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における動作補助装
置を取り付けた冷蔵庫の全体を示す縦断面図である。
【図2】図1に示した動作補助装置の内部機構を、ケー
スの蓋を外した状態で見た平面図である。
【図3】図2に示した動作補助装置の制御装置内の駆動
回路を模式的に示したブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における動作補助装
置において、突き出し部材を原点位置から前方終端まで
動作させる際の、位置検出信号と制動手段の動作との関
係を示した図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における動作補助装
置において、突き出し部材を前方終端から原点位置まで
動作させる際の、位置検出信号と制動手段の動作との関
係を示した図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態における動作補助装
置を開閉部材の閉動作に使用するために取り付けた例を
模式的に示した図で、(A)はドアの閉動作に使用する
ための取り付け例を、(B)は引き出しの閉動作に使用
するための取り付け例を、それぞれ示した図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態における動作補助装
置の内部機構を示した平面図である。
【図8】図7に示した動作補助装置の制御装置内の駆動
回路を模式的に示したブロック図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態における動作補助装
置において、突き出し部材を第3の状態から第1の状態
まで動作させた後に第3の状態まで戻した動作、及びこ
の第3の状態から第2の状態まで動作させた後に第3の
状態まで戻した動作の際の、位置検出信号と制御手段の
動作との関係を示した図である。
【図10】図7に示した動作補助装置の主な制御回路を
模式的に示したブロック図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態における動作補助
装置の内部構成を示す平面図である。
【図12】図11に示した動作補助装置の制御装置内の
駆動回路を模式的に示したブロック図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態における動作補助
装置において、突き出し部材を第3の状態から第2の状
態まで動作させた後に第3の状態まで戻した動作、及び
この第3の状態から第1の状態まで動作させた後に第3
の状態まで戻した動作の際の、位置検出信号と制御手段
の動作との関係を示した図である。
【図14】従来の動作補助装置としてのモータアクチュ
エーターを示した平面図である。
【符号の説明】
1 動作補助装置 4 ドア(開閉部材) 7 モータ 8 突き出し部材 8a 後端 9 制動手段 11 ケース(取り付け部材) 13 制御装置(駆動回路、制御手段の一部) 15 検出手段((制動位置検出手段、状態検出手段)
制御手段の一部) 16 マグネット(信号発生手段であって検出手段の一
部) 17 マグネット(信号発生手段であって検出手段の一
部) 18 ホールIC(信号検出部であって検出手段の一
部) 19 回路基板(検出手段の一部) 21 出力軸 22 モータケース 23 保持壁 51 動作補助装置 53 モータ 54 伝達歯車 56a 第1の突き出し部材 56b 第2の突き出し部材 57 制動手段 58 回路基板(検出手段の一部) 66 制御装置(制動手段の一部) 72 検出手段(制動手段の一部、制動位置検出手段、
状態検出手段) 73a,73b,73c マグネット(信号発生手段で
あって検出手段の一部) 74a,74b ホールIC(信号発生手段であって検
出手段の一部) 76a,76b 動作規制部 101,102 ドア(開閉部材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E052 AA01 BA02 CA06 DA01 DA05 DA08 DB01 DB05 DB08 EA02 EA03 EB01 EC01 EC02 GC01 GC05 GD03 KA02 KA13 KA15 3L102 JA01 KA01 KA10 KB05 KB19 KB21 KB22 KB23 KB24 KB25 LE04 5H607 AA12 AA14 BB01 CC01 CC03 CC07 DD03 DD08 EE06 EE31 EE52 EE54 HH01 HH06

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータと、このモータの駆動力によって
    スライド移動可能な突き出し部材と、この突き出し部材
    のスライド移動に制動をかけ上記突き出し部材の速度を
    弱める制動手段と、を有し、上記突き出し部材をスライ
    ド動作させながら開閉部材に直接または間接的に当接さ
    せることにより、上記開閉部材の動作を補助すると共
    に、そのスライド移動にブレーキをかけることを特徴と
    する動作補助装置。
  2. 【請求項2】 前記制動手段は、前記突き出し部材のス
    ライド動作終端で働くようにされていることを特徴とす
    る請求項1記載の動作補助装置。
  3. 【請求項3】 前記制動手段は、前記突き出し部材が所
    定の位置に到達した際にそのことを検出する制動位置検
    出手段を有し、この制動位置検出手段による前記突き出
    し部材の位置検知がなされた際、前記モータへの電力の
    供給を停止させると共に、前記モータによって発生した
    逆起電圧を接地させる短絡スイッチをオンとし、前記突
    き出し部材のスライド動作を急停止させることを特徴す
    る請求項2記載の動作補助装置。
  4. 【請求項4】 前記制動位置検出手段は、前記突き出し
    部材のスライド移動によって移動可能な信号発生手段
    と、この信号発生手段に対向可能な位置に配置された信
    号検出部と、を有し、上記信号発生手段から出力される
    信号を上記信号検出部で検出することによって前記突き
    出し部材の位置を検出するものとしたことを特徴とする
    請求項3記載の動作補助装置。
  5. 【請求項5】 前記モータ及び前記突き出し部材を保持
    する取り付け部材を備え、この取り付け部材における前
    記突き出し部材後方に前記モータを配置したことを特徴
    とする請求項1,2,3または4記載の動作補助装置。
  6. 【請求項6】 前記モータの出力軸を、前記突き出し部
    材のスライド移動方向と直交させると共に、前記モータ
    のモータケースの外壁が前記突き出し部材の後端に対向
    するように配置されたことを特徴とする請求項5記載の
    動作補助装置。
  7. 【請求項7】 前記モータを双方向回転可能なものと
    し、このモータの駆動力によって回転する伝達歯車を備
    えると共に、この伝達歯車の回転に伴いスライド移動し
    それぞれ異なる開閉部材に直接または間接的に当接可能
    な突き出し部材を2つ設け、第1の突き出し部材の前進
    動作により前記開閉部材の動作補助を、また第2の突き
    出し部材の前進動作により他の開閉部材の動作補助をそ
    れぞれ行うことを可能としたことを特徴とする請求項1
    から6うちのいずれか1項記載の動作補助装置。
  8. 【請求項8】 前記2つの突き出し部材は、前記伝達歯
    車を挟んで対向する位置にそれぞれ前記伝達歯車に係合
    するように配置され、前記伝達部材の第1の方向への回
    転により前記第1の突き出し部材の前進動作及び前記第
    2の突き出し部材の後退動作が同時に行われ、前記伝達
    部材の第1の方向とは逆の方向となる第2の方向への回
    転により前記第2の突き出し部材の前進動作及び前記第
    1の突き出し部材の後退動作が同時に行われることを特
    徴とする請求項7記載の動作補助装置。
  9. 【請求項9】 前記第1の突き出し部材を前方終端まで
    前進させ前記第2の突き出し部材を後方終端まで後退さ
    せた第1の状態と、前記第2の突き出し部材を前方終端
    まで前進させ前記第1の突き出し部材を後方終端まで後
    退させた第2の状態と、前記第1及び2の突き出し部材
    を共に前進及び後退させない第3の状態と、を検出可能
    な状態検出手段を備え、この状態検出手段は前記突き出
    し部材が所定の位置に到達した際にそのことを検出し、
    前記突き出し部材に制動をかける前記制動手段を動作さ
    せる制動位置検出手段を兼ねるようにしたことを特徴と
    する請求項7または8記載の動作補助装置。
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