JP4112303B2 - 動作補助装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷蔵庫ドアや引出などの動作部材を開く際の手動操作の補助装置に係わり、具体的には閉鎖に確実性を期すためにドアに使用されるマグネットの磁力やドアの慣性質量を克服してドアや引出を開くのに要する人力を軽減するように補助する動力ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の動作補助装置はモータと、モータの回転を減速する減速機構と、最終出力ピニオンおよびこのラックに噛合するラックを備えるロッドと、これらを収容するケースとで構成され、モータの回転でロッドを直線的に駆動してドアや引出に作用させ、動作位置検出手段をロッドあるいは減速機構に設け、モータを正転させてロッドをケースから突出させてドアの開扉開始を介助し、ドアや引出が開き自由になったのを確認してモータを停止し、さらにモータを逆転させてロッドをケース内に引込めている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこの装置では、モータの回転力によってロッドの直線運動を行うため、回転速度がそのままドアの開放速度になって、開放信号を入れてからモータが立上がってロッドが動作を開始するまでの間は動作しない。また、このような主体装置の付加価値を向上させるユニット的付属機構においては、コンパクトに構成することが必要なために、一般的DCモータを駆動源とした場合、大型で高出力のモータが使用できない状況にあり、十分な駆動トルクを得るために減速機構を介して動力を伝達する。このため、動作スピードが遅くなり、しかも機械的バックラッシュや負荷の大きさによって有効動作に至るまでの時間に遅れがでる。従って、ドアを開けようとする人間のスピード感覚に追随することが困難で違和感を生じる。さらに、モータを正転、停止および逆転させる切替え動作位置検出手段およびその信号に基づいてモータを制御する動作回路を設ける必要があるから、ユニット構造が複雑となって、その分信頼性が低下し、逆にコストを増大させる。
【0004】
さらに、補助動作終了後はロッドを元の収納位置に復帰させる操作が必要であるが、手動で収納する軽便な構成でも、全て噛合関係で拘束されている減速機構、最終出力ピニオンおよびラックの動力伝達経路を途中で遮断して、自由な動きを可能にするクラッチ機構を導入しなければならない。そこで、突出したロッドを原点まで戻すのをモータを逆転させて機械的に行うのが一般的である。すなわち、モータを正転、停止、逆転させる各動作に対する制御回路を設けて回転トルク、動作速度を制御する。これには動作を切替える各位置の検出手段の設置が加わるため、ユニット構造が複雑化して信頼性の低下を招きコストが増大する。
【0005】
さらに、停電などの異常時において、ユニットがどの位置で停止しているか位置がわからなくなったとき、ユニットを正常な状態に戻すには、正転、逆転のいずれかの操作によって、ユニットの動作原点となる位置を検出する必要がある。そのため、原点位置が明確に分かるセンサを駆動ユニット内に設けなければならない。また、逆転動作にはロッド突出位置の検出も必要で、基本的に二箇所の位置センサが必要となり、ユニットが複雑化して全体の原価構成が増加する。
【0006】
そこで本発明の目的は、立上がり時間の影響を受けないスプリング蓄勢力を利用して、モータ回転よりも高速な補助動作を実現し、更にユニットの動作原点の定期的な確認または停電などの異常時にユニットの位置を把握するためのユニットの初期化を位置センサを用いることなく行うことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明に係わる動作補助装置は、動作部材の全動作範囲のうち、初動を補助する動作補助装置において、前記動作部材に係合してこの動作部材を作動する動作補助部材と、この動作補助部材を動作させるカムギヤ、出力車、ねじりコイルバネ等の付勢力発生手段と、前記動作補助部材を動作可能な付勢状態に前記付勢力発生手段へ付勢力を蓄勢する蓄勢手段と、を有し、前記付勢力発生手段は、レバー等の係合部材が係合して逆転が阻止されることで前記付勢状態を維持するために係合部を凹設したカムギヤ等の係合部を備えたカム部材を有し、さらに、前記カム部材との間にコイルバネを介して連結されるとともに前記動作補助部材を動作させる出力車を有し、前記出力車が前記コイルバネによる付勢力に抗して位置保持させる係止手段を有し、この係止手段により係止された状態で前記カム部材が前記蓄勢手段によって正転されることにより、前記コイルバネが蓄勢されるとともに、前記付勢状態に達すると前記係合部に前記係合部材が係合して、前記コイルバネを前記付勢状態に保持し、
前記蓄勢手段は、前記カム部材を正転させて付勢力を蓄勢させるとともに前記カム部材を逆転させて前記係合部により前記カム部材の逆転が阻止されるのを利用して初期化を行う。
【0008】
また、さらに、前記係止手段には前記カム部材の正転によって前記出力車との係止を解除する解除手段を有する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係わる動作補助装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係わる動作補助装置の一実施例で、動作補助装置10の作動前の蓄勢状態の機構をユニットケース(以下ケースと略記)11のカバー11aを外して概略の機構を模式的平面図で示す。図2は図1の装置の駆動系を展開して示す概略断面図である。図3は、モータ12とリーフスイッチ36の回路図である。
【0010】
駆動源であるモータ12の出力軸に装着されたウオーム14から減速歯車輪列16,17を介して主軸18に回転自在に支持されているカムギヤ20に噛合し、蓄勢手段が構成される。カムギヤ20は、後述する出力車26およびねじりコイルバネ(以下コイルバネと略記)28とともに付勢力発生手段として機能する。カムギヤ20は、減速歯車輪列16,17により図中矢印で示す反時計方向に回転駆動され、解除手段となるカム形状に形成した始動カム22および係止カム23と一体でともに一方向に回転する。
【0011】
始動カム22と協働で解除手段を構成するカムフォロア24は、カムギヤ20外周より外側に立設した支軸24aに回動自在に支持されて、コイルバネ24bの付勢により先端部24cを始動カム22の外周面22aに圧接して摺動する。外周面22aの一部に突起22bが形成される。突起22bは、突起頂部22cに至る先行面が緩斜面22dに形成され、突起頂部22cから先は比較的急な弧面22eを経て再び突起22bより小径の外周面22aに戻る。
【0012】
さらにカムギヤ20に一体に並設され、逆転を阻止して付勢状態を維持する係止カム23外周には、係合部材である係止レバー25の先端部25cと補完的に係合する形状の係合部23bが凹設され、係止レバー25と協働で付勢状態保持手段の一方の係止手段を構成する。係止レバー25は、カムギヤ20外周より外側に立設した支軸25aに回動自在に支持され、係合部23bとの係合に至るまでの間をコイルバネ25bの付勢により先端部25cを係止カム23の外周面23aに圧接して摺動する。突起22bと係合部23bの相対位置関係は、係合部23bが先端部25cと咬合したとき、突起22bは常に緩斜面22dの立上る先行端が先端部24cと接する位置にある。
【0013】
符号26は駆動手段を構成する出力車で、カムギヤ20と並列に主軸18に回転自在に支持され、付勢手段であるコイルバネ28を介してカムギヤ20に連結される。コイルバネ28の両端にはフック28a,28bが形成され、一方のフック28aはカムギヤ20の側面に突設した支柱20aに係止され、他方のフック28bは出力車26の側面に突設した支柱26aに係止される。従って出力車26は、拘束されない状態では、コイルバネ28を介してカムギヤ20の回転に連動する。
【0014】
さらに出力車26の外周面26bには、解除手段であるカムフォロア24に連動して同軸で一体に回動する起動アーム29の先端部29aと補完的に咬合する形状の切欠き26cが、出力車26をコイルバネ28による付勢力に抗して位置保持させる係止手段として凹設される。切欠き26cは起動アーム29と協働で付勢力保持手段の他方の係止手段を構成する。また出力車26には扇形歯車34が一体に形成され、図示しない動作部材(以下冷蔵庫ドアや引出等を指す)の初動を補助する動作補助部材としてのロッド30に刻装したラック32に歯車部分34aが噛合する。
【0015】
扇形歯車34はロッド30を動作させる歯車で、ロッド30が動作部材を作動する時に歯車部分34aがラック32に噛合する以外は、欠歯部分34bがロッド30に対向して、ロッド30を拘束しない。蓄勢力保持手段である一方の係止手段は、切欠き26cと起動アーム29とで構成され、他方の係止手段は、係合部23bと係止レバー25とで構成される。そして、保持手段の蓄勢状態解除手段は、起動アーム29と一体のカムフォロア24が始動カム22と協働する。
【0016】
ケース11最奥部の初期位置にセットされたロッド30は、一部に刻装したラック32に、回動する扇形歯車34の歯車部分34aが噛合して駆動される。すなわち、コイルバネ28の蓄勢力の解放による付勢力の作用で、扇形歯車34が回動し、ロッド30はガイド30aに沿ってケース11側面に穿設した透孔11bから直線的に急激に突出する。これにより、プッシュレバー30bが動作部材に衝接して衝撃的に押動し、例えばドアを密閉保持するマグネットの吸着力に抗して開放動作を補助する。そしてプッシュレバー30bの最大ストローク位置(二点鎖線図示)で、ラック32は扇形歯車34の歯車部分34aとの噛合から離脱してコイルバネ28による連結以外は回動自在である。
【0017】
ロッド30後端部の圧縮コイルバネ30cは、ロッド30の突出を規制するガイド30a後面との衝接を緩衝するとともに、ドアを作動させた後のプッシュレバー30bをケース11内に引き込むように機能する。この圧縮コイルバネ30cによるロッド30の引き込み作動時には、ラック32には扇形歯車の欠歯部分34bが対向しているからロッド30は移動自在で、ロッド30はドアの閉鎖などによる動作部材の復帰に連動して、確実に初期位置にセットされる。
【0018】
次に、係止レバー25に連動するリーフスイッチ36について説明する。係止レバー後縁25eにリーフスイッチ36の可動接点36aの屈曲部36bが常時弾接して係止レバー25の回動に連動して弾性変形により湾曲する。先端部25cが係合部23bと咬合したとき、可動接点36aは固定接点36cから離間し、モータ12の通電回路をOFFにする。係止カム23が反時計方向に回転して先端部25cが外周面23aに押上げられると、係止レバー25の揺動に伴って可動接点36aは後屈し、固定接点36cに圧接して共に弾性変形して確実な接触を保つ。この接触により、モータ12の通電回路はONとなりモータ12を駆動する。符号36dは固定接点36cの過剰な移動を制限するストッパである。
【0019】
図3は、端子台38の模式図である。端子No.2と端子No.3とを短絡して、端子No.4と端子No.1に電圧を印加する。先端部25cは、係合部23bと咬合していないときは外周面23a上のどこかと接して、リーフスイッチ36はONに保持され、モータ12はカムギヤ20を回転する。端子No.4と端子No.1に印加する電圧の極性により、カムギヤ20の回転方向は異なるが、カムギヤ20の1回転未満で必ず係止レバー先端部25cは係合部23bと咬合して、リーフスイッチ36をOFFにしてモータ12を停止させる。すなわち、この停止位置を起動原点とするのが好都合と思われる。
【0020】
そこで、カムギヤ20の回転中に停電等による異常事態が発生してカムギヤ20の回転中の位置が分からなくなった場合には、蓄勢手段の正転モード(反時計回転)ではなく、原点設定のために逆転モード(時計回転)でモータ12を駆動する。ところが、先端部25cが係合部23bの斜面23cの途中で可動接点36aを固定接点36cから離間して電気回路をOFFにしてしまい、先端部25cの係止面25dが係合部23bの先行面23dに当接する前にモータ12が停止する事態が発生する。このような停止位置は、モータ12や減速歯車輪列16,17の動的慣性および摩擦に起因する不確定な抵抗力の作用で必ずしも安定せず、正確な原点として認識できなくなるから、常に起点を一定に設定することは困難となる。
【0021】
そこで、モータ12としてDCモータを使用した場合は、リーフスイッチ36がOFFになった信号でタイマーを作動させ、一定の時間後にDCモータを停止させる。この時間制御によって先端部25cの係止面25dは確実に係合部23bの先行面23dと当接してそれより先に進むことができず、機械的に拘束されるから、その後にモータ12が停止させることによって、常に原点として一定の位置を得ることができる。このような遅延制御回路は、マイコンのプログラムで容易に達成することができる。
【0022】
また、モータ12としてステッピングモータを使用した場合は、リーフスイッチ36がOFFした信号を受けると、さらに所定数パルスを余分に印加することによって、先端部25cの係止面25dは確実に係合部23bの先行面23dと当接させることができ、常に原点を一定位置に設定することができ、このときステッピングモータのロータ位置をパルス数の計数起点として以後の制御を行う。いずれのモータを使用した場合も、原点確定後は、正転モードによるカムギヤ20を1回転させて蓄勢操作を行うことが必要である。
【0023】
ロッド30が突出時に、動作不能となったときは、ロッド30を手動で復帰させる。このとき、ラック32と扇形歯車34が噛合していないときは、ロッド30は無理なく復帰できるが、ラック32と扇形歯車34が噛合していても、扇形歯車34とカムギヤ20の間にコイルバネ28が介在して緩衝するので、モータ12や減速歯車輪列16,17に直接干渉して損傷を誘発することはない。
【0024】
以下に、本発明に係わる動作補助装置10の動作説明を、冷蔵庫ドアを開ける補助装置として適用した実施例について説明する。まず、動作補助装置10は最初の蓄勢状態において、ケース11内に収納されているプッシュレバー30bを、ケース11側面から突出させるロッド30は、図1に図示されたストローク動作範囲最後部の初期位置にある。また出力車26は、切欠き26cが起動アーム29の先端部29aに咬合して回動が阻止されている。さらにモータ12による回転駆動で初期設定されたカムギヤ20は、一体に設けた係止カム23の係合部23bが先端部25cに咬合した位置で停止しており、この位置がカムギヤ20の起点であり、かつ終点となる。
【0025】
このときカムギヤ20の支柱20aと出力車26の支柱26aの相対位置は、それぞれが係止するコイルバネ28のフック28a,28bによりコイルバネ28を絞り込んでねじり変形させた蓄勢状態にあり、この位置が係止レバー25と起動アーム29とによって回転が阻止された待機位置で動作の起点となる。
【0026】
冷蔵庫に別設されたプッシュオン式パネルスイッチ(図示しない)を操作してモータ12に通電し、減速歯車輪列16,17を経てカムギヤ20に回転を伝達する。カムギヤ20が回転を開始すると始動カム22が一体に回動し、その外周面22aに圧接して摺動するカムフォロア24の先端部24cが突起22bの緩斜面22dに沿って突起頂部22cに移動するから、カムフォロア24は始動カム22から離れる方向に回動する。
【0027】
その結果、起動アーム29がカムフォロア24と一体に回動し、起動アーム29の先端部29aと出力車26を蓄勢位置に保持している切欠き26cとの係合は解除される。出力車26は、蓄勢されたコイルバネ28の復帰力で直ちに急速回転し、一体に形成された扇形歯車34の歯車部分34aがラック32に噛合してラック32に連設されたロッド30を急激に押動する。ケース11内で、移動範囲の最後部に圧縮コイルバネ30cによって初期位置で待機状態に保持されていたロッド30は、ケース11側面の透孔11bからプッシュレバー30を突出させて冷蔵庫のドアを密着状態から解放方向の回動動作を補助する。その結果、動作部材は、老人、小児、障害者等の弱者の力でも手動操作が可能になる。
【0028】
ロッド30を突出方向に移動させた後、ラック32は歯車部分34aとの噛合が外れて自由になり、圧縮コイルバネ30cによりケース11内に引っ込み方向に付勢される。手動でドアを閉鎖位置に戻す操作に加勢されることにより、プッシュレバー30は確実にケース11内に押込まれ、ロッド30は扇形歯車部分34aの干渉を受けることなく、随時初期位置に復帰できる。
【0029】
蓄勢位置において、蓄勢状態に保持されている出力車26によりプッシュレバー30を突出させて、冷蔵庫のドアの開動作を補助するときは、最初、図示しないプッシュオン式パネルスイッチにより、端子No.3と端子No.4とからモータ12への通電が行われる。その結果、カムギヤ20の回転に伴って、始動カム22および係止カム23が回転し、この係止カム23の係合部23bの斜面23cが先端部25cをコイルバネ25bの付勢力に抗して押上げ、これに連動してリーフスイッチ36の可動接点36aと固定接点36cとが接触する。このように補助動作の際に、リーフスイッチ36はONするようになっているため、補助動作の後、出力車26を蓄勢位置に復帰させる復帰動作の際には、プッシュオン式パネルスイッチからモータ12への通電は、端子No.1と端子No.4とによるリーフスイッチ36からの回路に切り替えられ、自らの動作によって、このリーフスイッチ36をOFFし、自らの動作を停止させる自殺スイッチによりモータ12を停止させることができる。
【0030】
この補助動作の後、出力車26を蓄勢位置に保持させるまでの復帰動作に移行する。出力車26は、蓄勢力を放出して自由形状になったコイルバネ28を介してカムギヤ20に従動して回転するが、カムフォロア24のコイルバネ24bに付勢されて外周を摺動する先端部29aに、切欠き26cが咬合する位置で回転が阻止される。すなわち、この位置で出力車26はロックされるため、出力車26に設けられた支柱26aに係合したコイルバネ28の一方のフック28bの位置も固定される。カムギヤ20は、さらにコイルバネ28をねじりながら回転を続け、コイルバネ25bに付勢されて外周23aを摺動してきた先端部25cが係止カム23の係合部23bに落ち込み、出力車26を蓄勢状態にした蓄勢位置で保持させる。なお、出力車26とともに回動する扇形歯車34は、歯車部分34aの先行端が初期位置に復帰したラック3と噛合する直前で停止する。
【0031】
端部25cが係止カム23の係合部23bに落ち込むのに伴い、係止レバー25の回動で自殺スイッチを構成したリーフスイッチ36がOFFとなり、モータ12の通電回路は切断されてモータ12は停止する。通電が停止したモータ12には蓄勢力を保持する力はないから、カムギヤ20は、一方のフック28bが固定されたコイルバネ28の付勢力で過剰な移動分が引き戻され、確実に係止レバー25の係止面25dが先行面23dに圧着し、コイルバネ28を蓄勢状態に保持する原点を機械的に確定することができる。この原点は、カムギヤ20が反時計方向の1回転を完了した終点であると同時に次の補助動作の起点であって蓄勢状態が再現される。以下、冷蔵庫のドアを開ける度に上記の動作が繰り返される。
【0032】
復帰動作のとき自殺スイッチを用いないでモータ12を停止する方法としては、蓄勢手段にステッピングモータを使用し、カムギヤ20の1回転分のパルス数より余分に計数してステッピングモータ12に入力する。このため、カムギヤ20の回転は係止カム23の係合部23bが先端部25cとの正確な咬合位置を僅かに超えた位置で通電が停止される。ステッピングモータ12には停止位置の保持力はないので、蓄勢されたコイルバネ28の復帰力でカムギヤ20は引き戻され、係合部23bの先行面23dが先端部25cの係止面25dに圧着する常に正確な位置を機械的原点として確定することができる。従って、この位置に対応するステッピングモータのロータ位置をパルス計数の零点にリセットしてパルス制御の原点とすることができる。
【0033】
また、復帰動作のとき自殺スイッチを用いてモータ12を停止する方法としては、蓄勢手段としてDCモータを使用し、スイッチ回路に遅延タイマを挿入し、スイッチ36の作動時点と、DCモータへの通電停止との間にタイムラグを設けて、係止カム23の係合部23bが先端部25cと正確に咬合する位置を僅かに超えるカムギヤ20の回転位置で通電を停止させ、蓄勢されたコイルバネ28の復帰力でカムギヤ20を引き戻して、係合部23bの先行面23dを先端部25cの係止面25dに圧着させることで同様の目的を達成することができる。
【0034】
以下に本発明に係わる動作補助装置10の制御方法を図4に示すフローチャートを用いて説明する。
【0035】
このフローチャートは、モータ12を正転させ、付勢位置に保持されている出力車26によりプッシュレバー30を突出させて、冷蔵庫のドアの開動作を補助する補助動作(ステップS1〜S9)と、この補助動作の後、モータ12を正転させて出力車26を蓄勢位置に復帰させる復帰動作(ステップS10〜S17)を示したものである。
【0036】
補助動作(ステップS1〜S11)の給電方法としては、図示しない制御装置によって、図3に示す端子No.3と端子No.4に電圧が給電されている。また、端子No.2と端子No.3とを短絡し、端子No.2と端子No.4に電圧を給電しても良い。
【0037】
まず、冷蔵庫に別設されたプッシュオン式パネルスイッチが押されるか、またはドアノブに設けられたタッチセンサ等の何らかの検知手段によって検知され、補助操作開始信号が制御装置に入力されると(ステップS1)、補助動作に入るか否かを判断するために、ドアの開閉状態の確認を行う(ステップS2)。この結果に基づいて、既にドアが開状態のときには、補助動作の必要がないと判断し、直ちにモータ12への給電を停止し(ステップS9)、この時点で補助動作は終了となる。
【0038】
一方、ドアが閉状態のときには、補助動作を行うため、モータ12への給電が開始され(ステップS3)、モータ12を正転させる(ステップS4)。また、このステップS4とほぼ同時にドアの開閉状態の確認を行い(ステップS5)、さらにこのステップS5とほぼ同時にモータ12への給電時間の計測を行う(ステップS6)。すなわち、モータ12に給電した後3秒経過するとプッシュレバー30を突出させてドアの開動作を補助する一連の押動動作が確実に終了するため、この3秒間をタイマでセットし(ステップS7)、3秒の経過を待ってモータ12への給電を停止し(ステップS9)、この時点で補助動作は終了となる。なお、タイマのセット時間は、補助動作の終了にあわせて適宜設定可能である。
【0039】
また、モータ12への給電が3秒間なされる前にドアが開状態になったことがステップS5で確認された場合は、ドア開放(ステップS8)とみなし、モータ12への給電を停止し(ステップS9)、この時点で補助動作は終了となる。
次に、このステップS9によってモータ12への給電が停止され補助動作が終了されると同時に、出力車26を付勢位置に保持させるまでの復帰動作(ステップS10〜S17)に移行する。
【0040】
この復帰動作(ステップS10〜S17)の移行に伴い、図示しない制御装置によって、図3に示す端子No.3と端子No.4とからの電圧の給電が、端子No.1と端子No.4とから給電されるように切り替わる。すなわち、補助動作の際に、リーフスイッチ36はON状態になっており、端子No.1と端子 No.4とによるリーフスイッチ36の回路に切り替えることにより、自らの動作によってこのリーフスイッチ36をOFF状態にさせ、動作を停止させる自殺スイッチが構成される。
【0041】
モータ12への給電を1秒間停止した後(ステップS10)、再度モータ12への給電が開始される(ステップS11)と、モータ12が正転し(ステップS12)復帰動作が開始される。
【0042】
このステップS12とほぼ同時にモータ12の動作時間の計測を行い(ステップS13)、3秒経過すると一連の復帰動作が確実に終了するため、この3秒間をタイマでセットし(ステップS14)、3秒の経過を待って、端子No.1と端子No.4への電圧の給電を停止させる(ステップS15)。なお、タイマのセット時間は、復帰動作の終了にあわせて適宜設定可能である。
【0043】
一方、モータ12への給電が3秒なされる前に、自らの復帰動作の終了とともにリーフスイッチ36をOFF状態にさせ、自殺スイッチがOFFするように構成されており(ステップS16)、自殺スイッチがOFFすることにより、モータ12が停止して復帰動作が終了する(ステップS17)。
【0044】
以上、本発明に係わる動作補助装置の実施例を図面に基づいて説明したが、本発明は図示の実施例に限定されるものではなく、その形状や構成について、本発明の構成要件から逸脱しない範囲で、細部に関する多様な変更や部品の再構成や実施例における組合せを交換する等の様々な改変をなし得ることが予期される。例えば、スプリングの蓄勢にはDCモータやソレノイドの使用が可能であり、スプリングとして引張りコイルバネや圧縮コイルバネの使用が可能である。また、始動カム22または起動アーム29を機械的に直接手動で操作しても、スプリングの蓄勢作用をモータで行うことにより、同様の効果を得ることができることは当業者であれば容易に推測できる筈である。
【0045】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明に係わる動作補助装置は、請求項1の記載によれば、動作部材の全動作範囲のうち、初動を補助する動作補助装置において、前記動作部材に係合してこの動作部材を作動する動作補助部材と、この動作補助部材を動作させる付勢力発生手段と、前記動作補助部材を動作可能な付勢状態に前記付勢力発生手段へ付勢力を蓄勢する蓄勢手段と、前記付勢力発生手段は、係合部材が係合して逆転が阻止されることで前記付勢状態を維持する係合部を備えたカム部材を有し、さらに、前記カム部材との間にコイルバネを介して連結されるとともに前記動作補助部材を動作させる出力車を有し、前記出力車が前記コイルバネによる付勢力に抗して位置保持させる係止手段を有し、この係止手段により係止された状態で前記カム部材が前記蓄勢手段によって正転されることにより、前記コイルバネが蓄勢されるとともに、前記付勢状態に達すると前記係合部に前記係合部材が係合して、前記コイルバネを前記付勢状態に保持し、前記蓄勢手段は、前記カム部材を正転させて付勢力を蓄勢させるとともに前記カム部材を逆転させて前記係合部により前記カム部材の逆転が阻止されるのを利用して初期化を行うので、コイルバネの力を利用して、ロッドの解放速度を高速にすることによって、従来のモータ回転より数倍早い動作が達成できフィーリング的に違和感が解消できる。
【0046】
しかも、コイルバネの機械力を利用しているため、モータ式の補助機構に見られる高負荷による動作時間の変化や、雰囲気温度による、電磁気力の温度変化などの影響を受けない、一定の力を開放する機構が実現できる。例えば強力な密着状態にある冷蔵庫など重いドアを開放する始動力が不要となり、老人、小児、障害者等の弱者の力でも手動操作が可能になる。
更に、逆転モードによって初期化を行うので、位置センサを用いることなくこの初期化を行うことができる。
【0047】
またラックを備えた動作補助部材が被駆動部に作用した直後、例えばドアが開いた瞬間、動作補助部材と最終扇形歯車ピニオンの噛合が外れる機構によって、容易に動作補助部材を原点復帰させることを可能にし、モータの回転方向を常時は一方向のみの回転制御が可能になる。
【0048】
しかも、駆動モータにステッピングモータを使用することによって、ステップ数をカウントすれば、位置センサをユニット本体に内蔵する必要がないので、ユニット構成が単純化され、コストの低減、信頼性の向上を図ることができる。
【0049】
さらに、本発明に係わる動作補助装置は、請求項の記載によれば、前記係止手段には前記カム部材の正転のみによって前記出力車との係止を解除する解除手段を有するので、常時は一方向だけの回転制御が行われるから、モータ回転は一方向だけで回転を正逆させるタイミング検出を含むモータ制御回路や位置検出手段が省略できて機構が単純化でき、異常時の対処には普段使わない逆転モードを原点復帰に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる動作補助装置の一実施例における蓄勢状態を示す概略の平面図である。
【図2】図1に示した動作補助装置の蓄勢力放出後の駆動力伝達機構を展開した断面で示す概略の側面図である。
【図3】図1に示した動作補助装置におけるモータとリーフスイッチ回路図である。
【図4】本発明の実施の形態における動作補助装置により補助動作を行わせる際のフローチャートである。
【符号の説明】
10 動作補助装置
11 ケース
12 ステッピングモータ
18 主軸
20 カムギヤ
22 始動カム
23 係止カム
24 カムフォロア
25 係止レバー
26 出力車
28 コイルバネ
29 起動アーム
30 ロッド
32 ラック
34 扇形歯車
36 リーフスイッチ
38 端子台

Claims (2)

  1. 動作部材の全動作範囲のうち、初動を補助する動作補助装置において、
    前記動作部材に係合してこの動作部材を作動する動作補助部材と、この動作補助部材を動作させる付勢力発生手段と、
    前記動作補助部材を動作可能な付勢状態に前記付勢力発生手段へ付勢力を蓄勢する蓄勢手段と、を有し、
    前記付勢力発生手段は、係合部材が係合して逆転が阻止されることで前記付勢状態を維持する係合部を備えたカム部材を有し、
    さらに、前記カム部材との間にコイルバネを介して連結されるとともに前記動作補助部材を動作させる出力車を有し、
    前記出力車が前記コイルバネによる付勢力に抗して位置保持させる係止手段を有し、
    この係止手段により係止された状態で前記カム部材が前記蓄勢手段によって正転されることにより、前記コイルバネが蓄勢されるとともに、前記付勢状態に達すると前記係合部に前記係合部材が係合して、前記コイルバネを前記付勢状態に保持し、
    前記蓄勢手段は、前記カム部材を正転させて付勢力を蓄勢させるとともに前記カム部材を逆転させて前記係合部により前記カム部材の逆転が阻止されるのを利用して初期化を行いうことを特徴とする動作補助装置。
  2. 前記係止手段には前記カム部材の正転によって前記出力車との係止を解除する解除手段を有することを特徴とする請求項1に記載の動作補助装置。
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