JP2000290743A - 切削性,耐変色性,耐食性,押出性に優れたアルミニウム合金押出材及びその製造方法 - Google Patents

切削性,耐変色性,耐食性,押出性に優れたアルミニウム合金押出材及びその製造方法

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JP2000290743A
JP2000290743A JP11098280A JP9828099A JP2000290743A JP 2000290743 A JP2000290743 A JP 2000290743A JP 11098280 A JP11098280 A JP 11098280A JP 9828099 A JP9828099 A JP 9828099A JP 2000290743 A JP2000290743 A JP 2000290743A
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昇 沼田
Shigeru Okaniwa
茂 岡庭
Takao Kudo
高雄 工藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 Bi,Pb,Sn等の快削性元素を添加した
アルミニウム合金の黒色化をBe添加で防止し、良好な
表面をもつ押出材を得る。 【構成】 このアルミニウム合金押出材は、Si:0.
5〜1.0%,Mg:0.8〜1.2%,Fe:0.1
〜0.30%,Be:0.001〜0.2%,Cu:
0.15〜0.4%を含み、更にBi,Pb,Snの1
種を単独で0.4〜1.2%又は2種以上を合計量で
0.4〜2.2%含んでいる。必要に応じ、Cr:0.
05〜0.2%,Mn:0.05〜0.2%,Zr:
0.05〜0.1%の1種又は2種以上を合計量で0.
05〜0.3%を添加しても良い。不純物として含まれ
るZnは、0.25%以下に規制する。 【効果】 押出材の表面にBeの酸化皮膜が生成してい
るので、Mgの酸化等に起因した黒色化が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アンチロックブレーキ
ングシステム(ABS)のハウジング,熱交換器等の自
動車搭載部品に使用され切削性,耐変色性,耐食性,押
出性に優れたアルミニウム合金押出材及びその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】切削性を改善したアルミニウム合金とし
て、Pb,Bi等を添加したAl−Cu系の2011合
金,Al−Si−Mg系の6262合金等が知られてい
る。6262合金は、耐食性,皮膜処理性等が改善され
た素材であるが、2011合金に比較して切削性が劣
る。そこで、特開昭50−24109号公報では、P
b,Biに加えてSnを添加することにより、6262
合金の切削性を改善することが紹介されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】Al−Si−Mg系合
金は、押出加工後、必要強度を付与するために溶体化を
伴ったT6処理が施される。ところが、Pb,Bi,S
n等の添加により切削性を改善した合金系では、押出材
を溶体化処理、水焼入れすると形材表面が黒色化し易
い。黒色化は押出材の外観が著しく損うことから、最終
製品とするためには黒色表面の切削除去が必要になる。
その結果、製造コストが上昇し、歩留も低下する。ま
た、丸棒等の形状をもつ製品では切削加工により表面を
全て加工面にできるが、異形断面形状をもつ製品では黒
色化した表面のまま使用せざるを得ないことがあり、商
品価値を下げる原因にもなっている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような問
題を解消すべく案出されたものであり、ビレットの内部
も含めて特定量のBeが均一分散する合金設計を採用す
ることにより、押出材の表面に薄い透明薄膜を形成さ
せ、溶体化処理によっても表面が黒色化しないアルミニ
ウム合金押出材を提供することを目的とする。本発明の
アルミニウム合金押出材は、その目的を達成するため、
Si:0.5〜1.0重量%,Mg:0.8〜1.2重
量%,Fe:0.1〜0.30重量%,Be:0.00
1〜0.2重量%,Cu:0.15〜0.4重量%を含
み、更にBi,Pb,Snの1種を単独で0.4〜1.
2重量%又は2種以上を合計量で0.4〜2.2重量%
含み、Znが0.25重量%以下に規制され、残部が実
質的にAlの組成をもち、表面にBeの酸化皮膜が形成
されていることを特徴とする。
【0005】このアルミニウム合金押出材は、更にC
r:0.05〜0.2重量%,Mn:0.05〜0.2
重量%,Zr:0.05〜0.1重量%の1種又は2種
以上を合計量で0.05〜0.3重量%含むことができ
る。また、Ti:0.005〜0.05重量%,B:
0.001〜0.01重量%を添加しても良い。このア
ルミニウム合金押出材は、所定組成に調整された700
〜780℃のアルミニウム合金溶湯にBeを添加した
後、溶湯を0.5〜1.5時間電磁攪拌し、電磁攪拌か
ら0.5時間以内に鋳造を開始し、得られたビレットを
均質化処理し、次いで押出加工することにより製造され
る。鋳造に際し、Beを一層均一に分散させるため、保
持炉と鋳造機との間で溶湯を機械的に攪拌することが好
ましい。押出加工に先立ってビレットを300〜450
℃に加熱し、押出加工後に510〜560℃×1〜4時
間で溶体化処理、次いで160〜200℃×2〜12時
間の人工時効処理が施される。
【0006】
【作用】Bi,Pb,Sn等の快削性元素を添加したA
l−Si−Mg系合金の押出材をT6処理する際、溶体
化処理→水焼入時に押出材の表面が部分的に黒色化し易
い。黒色化は、押出材の表面にあるMgが優先的に酸化
され、Mgの酸化物にBi,Pb,Sn等が複合化する
ことによって発生するものと推察される。本発明等は、
Be添加により黒色化が効果的に防止されることを見出
した。Beの黒色化抑制作用自体は、たとえばAl−S
i系鍛造材ではすでに知られている技術である(特公平
6−78580号公報)。しかし、Beは表面偏析し易
い元素であるため、単にBeを添加しただけではビレッ
ト内部までもが製品表面になる押出材ではBeの黒色化
抑制作用を期待できない。
【0007】そこで、本発明者等は、マトリックスにB
eを均一分散させるため、各種合金成分及び含有量につ
いて種々調査・研究した結果、本発明で規定する成分・
組成及び製造方法に到達した。本発明においては、他の
元素の成分調整終了後にBeを添加すること、溶湯を電
磁攪拌すること、攪拌時間及び鋳造開始時間、溶湯温度
を制限することにより、溶湯中のBeの酸化による減量
を少なくしている。又、電磁攪拌を行うこと、攪拌時
間、鋳造開始時間を制限することにより、溶湯中にBe
を均一分散させる。本発明の押出用アルミニウム合金
は、ビレット段階でBeがマトリックスに均一分散され
ている。そのため、押出加工によりビレットから得られ
た押出材の表面にもBeが分布している。形材表面にあ
るBeは、押出直後に雰囲気の酸素と反応し、薄い透明
の酸化皮膜を押出材の表面に形成する。その際に、Be
の酸化皮膜が形成される前にMgの酸化がおこらないよ
うにビレット温度を450℃以下とした。透明酸化皮膜
は、Mgの酸化及びPb,Bi,Sn等との複合化を防
止する。その結果、押出材を溶体化処理したとき形材表
面の黒色化が抑制され、特殊な前処理を必要とせずアロ
ジン処理等の表面処理後に良好な表面をもつ製品とな
る。
【0008】以下、本発明の押出用アルミニウム合金に
含まれる合金成分,含有量等を説明する。Si:0.5〜1.0重量% T6処理の時効段階でMg2 Siとして析出し、押出材
の強度を向上させる作用を呈する。Mg2 Si析出によ
る強度向上は、0.5重量%以上のSiで顕著になる。
しかし、1.0重量%を超える過剰なSiが含まれる
と、強度は向上するものの耐食性や熱間加工性が低下す
る。Mg:0.8〜1.2重量% T6処理の時効段階でMg2 Siとして析出し、押出材
の強度を向上させる作用を呈する。Mg2 Si析出によ
る強度向上は、0.8重量%以上のMgで顕著になる。
しかし、1.2重量%を超える過剰なMgが含まれる
と、強度は向上するものの耐食性や熱間加工性が低下す
る。
【0009】Fe:0.1〜0.30重量% AlFeSi,Al3 Fe等の金属間化合物となって晶
出する合金成分であり、押出材の結晶粒を微細化して機
械的性質を改善する作用を呈する。このような作用は、
0.1重量%以上のFe含有量で顕著になる。しかし、
Fe含有量が0.30重量%を超えると、AlFeS
i,Al3 Fe等の金属間化合物の晶出量は増加するも
のの、その分だけ有効Si量が減少し、時効処理工程で
析出するMg2 Si量が少なくなる。Be:0.001〜0.2重量% 押出材の表面に薄い透明な酸化皮膜を形成し、押出材表
面にあるMgの酸化を防止する作用を呈する合金成分で
ある。本発明で規定する成分・組成にあっては、ビレッ
トの内部にもBeが均一分散しているので、ビレットの
押出加工で得られる押出材の表面にもBeが分布し、B
eによる黒色化抑制作用が発現される。黒色化抑制作用
は、0.001重量%以上のBe添加で顕著になるが、
0.2重量%を超える過剰量のBeを添加すると靭性が
劣化する傾向が示される。
【0010】Cu:0.15〜0.4重量% 機械的性質の向上及び延性に有効な合金成分であり、
0.15重量%以上のCu含有量によって人工時効処理
時にMg2 SiやCuAl2 の析出が促進され、強度を
向上させる。しかし、0.4重量%を超える過剰量のC
uは、耐食性を劣化させる。Bi,Pb,Sn:単独で0.4〜1.2重量%,合計
量で0.4〜2.2重量% Bi,Pb,Snは単独又は化合物として晶出し、切り
粉分断の基点となり、切削性を改善する有効な合金成分
であり、0.4重量%以上の単独又は合計量で切削性が
顕著に改善される。しかし、単独で1.2重量%を超
え、或いは合計量で2.2重量%を超える過剰量のB
i,Pb,Snを添加すると、機械的強度が低下する。
【0011】Zn:0.25重量%以下 Znは、耐食性や表面処理後の光沢に悪影響を及ぼす成
分である。そこで、本発明では、Zn起因の耐食性低下
や光沢不良が現れないように、Zn含有量の上限を0.
25重量%に規制した。Cr:0.05〜0.2重量%,Mn:0.05〜0.
2重量%,Zr:0.05〜0.1重量% 必要に応じて添加される合金成分であり、ビレットを均
質化処理するとき化合物として析出し、押出中の再結晶
化や再結晶粒の粗大成長を抑制する作用を呈する。この
ような作用は、0.05重量%以上のCr,Mn又はZ
r添加で顕著になる。しかし、0.2重量%を超えるC
r,0.2重量%を超えるMn,0.1重量%を超える
Zr又は合計量で0.3重量%を超えるCr,Mn,Z
rを添加すると、巨大な金属間化合物が生成し、耐食性
が劣化する。
【0012】本発明のアルミニウム合金押出材は、鋳造
割れ防止のためTi:0.005〜0.05重量%,
B:0.001〜0.01重量%を含むことができる。
しかし、0.05重量%を超える過剰量のTiを添加す
ると、粗大なTiAl3 ,TiB2 等が生成し、加工後
の表面肌が劣化する傾向を示す。また、0.01重量%
を超える過剰量のB添加は、粗大なTiB2 ,Al−B
系化合物の生成に加え、金型損傷,形材欠陥等の原因に
なる。
【0013】製造条件 Beの添加に際しては、アルミニウム合金溶湯を780
〜700℃の温度域に維持しておくことが好ましい。7
80℃を超える高温の溶湯にBeを添加すると、添加し
たBeがフラックスと反応し、生成したBeF2 が昇華
してヒューム中のBe濃度が高くなり、溶湯に含まれる
Beの歩留が低下する。逆に700℃より低い温度の溶
湯では、Beが溶解し難くなる。Beを添加した溶湯
は、0.5〜1.5時間電磁攪拌される。比重が小さく
溶湯表面に浮上し易いBeは、電磁攪拌によって溶湯中
に均一分散される。この点、機械攪拌では、溶湯表面の
波動が活発になってBeの酸化が促進され、溶湯に移行
するBeの割合が低下する。均一分散のためには0.5
時間以上の電磁攪拌が必要であるが、1.5時間を超え
る長時間の電磁攪拌ではBeの酸化が進行し却って溶湯
中のBe量が低下する。
【0014】電磁攪拌で溶湯中にBeを均一分散させた
後、Beの均一分散状態を維持するため、電磁攪拌終了
時点から0.5時間以内に鋳造を開始する。電磁攪拌終
時点から鋳造開始までの時間が0.5時間より長くなる
と、Beの溶湯表面への浮上やBeの酸化等による影響
が強くなり、溶湯中のBe量が低下する。鋳造に際し、
インライン脱ガス装置等を用いて溶湯を攪拌すると、溶
湯内におけるBeの均一分散状態が維持される。Beが
均一分散しているアルミニウム合金溶湯は、鋳込み温度
720〜740℃の条件下で鋳造される。鋳造方法とし
ては、DC鋳造等が採用される。得られた鋳塊を面削し
て押出用ビレットとし、或いは面削後の鋳塊から押出用
ビレットを切り出す。押出加工に先立って、ビレットを
300〜450℃に加熱する。このとき、450℃を超
える温度にビレットを加熱すると、押出材にテアリング
が発生し易くなる。また、ビレット温度が高いと押出直
後の押出材温度も高くなり、押出直後に押出材が冷却す
る過程でBeの酸化皮膜が形成される前にMgが酸化
し、押出材の表面が黒色化し易い。しかし、300℃に
達しない温度では大きな押出圧力が必要となり、設備が
大きくなってしまう。
【0015】押出材は、510〜560℃×1〜4時間
の溶体化処理が施され、水焼入れされる。510℃未満
の加熱温度や1時間に達しない短時間加熱では、Si,
Mg,Fe,Be,Cu等の固溶化が十分に進行せず、
後工程の人工時効処理によっても十分な機械的強度が得
られない。逆に560℃を超える加熱温度や4時間を超
える加熱時間では、押出材の表面が黒色化する傾向がみ
られる。次いで、押出材は、160〜200℃×2〜1
2時間の人工時効処理によってMg2 Si,Al2 Cu
等を析出させ、必要強度が付与される。160℃未満の
加熱温度や2時間に達しない加熱時間では時効が不充分
で、必要強度が得られない。200℃を超える加熱温度
や12時間を超える加熱時間でも、過時効となって十分
な強度が得られない。
【0016】
【実施例1】所定組成に調整されたアルミニウム合金溶
湯を溶解炉で溶製し、740℃の溶湯にAl−5重量%
Beの母合金を添加して、1時間電磁攪拌した。電磁攪
拌後、20分沈静化し、次いでインライン脱ガス処理を
施しながら直径254mmのビレットに鋳込み温度73
0℃,鋳造速度50mm/分の条件でDC鋳造した。得
られたビレットを成分分析した結果を表1に示す。な
お、表1では、同様な条件下で製造したBe無添加のア
ルミニウム合金を比較例として示す。
【0017】
【0018】各ビレットに540℃×4時間→空冷の均
質化処理を施した後、合金番号1〜4(本発明例)につ
いてビレットのBe濃度を分析した。分析結果を示す表
2にみられるように、ビレット表層部とビレット内部と
の間でBeの濃度差は僅か0.0001重量%に止まっ
ていた。
【0019】
【0020】各ビレットを380℃に加熱し、押出速度
10m/分で27.0mm×90mmの矩形断面形状に
押し出した。得られた押出材に540℃×2時間→水焼
入れ→180℃×8時間のT6処理を施した。T6処理
された押出材の表面を観察したところ、合金番号1〜4
の押出材では黒色化した表面が検出されなかった。測色
計(ミノルタ株式会社製 ミノルタCR−300)を用
い形材表面の色調を観察した結果を表3に示す。表3か
ら明らかなように、合金番号1〜4は、合金番号5〜8
に比較して何れもL値,光沢度共に高い値を示してお
り、黒色化が防止されていることが確認される。
【0021】
【0022】
【実施例2】押出条件及び熱処理条件の影響を調査する
ため、実施例1で使用した合金番号1〜4のビレットを
380℃及び500℃に加熱し、押出速度10m/分で
27.0mm×90mmの矩形断面形状に押し出した。
得られた押出形材に480℃×6時間→水焼入れ→18
0℃×8時間又は540℃×2時間→水焼入れ→180
℃×8時間のT6処理を施した。熱処理後の押出材表面
を観察し、L値,光沢度及びテアリングの発生有無を調
査した。表4の調査結果にみられるように、押出し時の
ビレット温度(380℃)及び溶体化処理時の温度(5
40℃)を本発明で規定した範囲に維持するとき、L値
及び光沢度が高く、テアリングのない押出材が得られ
た。これに対し、同じ組成をもつ材料であっても、ビレ
ット温度が500℃と高く、比較的低温(480℃)で
長時間(6時間)の溶体化処理を施したものでは、L値
及び光沢度の低下がみられ、一部にテアリングも発生し
ていた。
【0023】
【0024】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のアルミ
ニウム合金押出材は、Beが均一分散する成分系に調整
されているので、ビレット内部が製品表面となる押出材
の表面においてもBeが分布する。形材表面にあるBe
は、雰囲気の酸素と反応して薄い透明薄膜を形成し、M
gの酸化及び酸化したMgとBi,Pb,Snとの複合
化に起因する形材表面の黒色化を防止する。そのため、
形材表面が切削されずにそのまま製品となる場合であっ
ても、特別な表面処理を必要とすることなく、Bi,P
b,Sn等の添加による快削性を活用して形状精度良く
加工でき、良好な表面をもつ製品として提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22F 1/00 681 C22F 1/00 681 690 690 691 691B 691C 694 694B (72)発明者 工藤 高雄 静岡県庵原郡蒲原町蒲原161番地 日本軽 金属株式会社蒲原製造所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Si:0.5〜1.0重量%,Mg:
    0.8〜1.2重量%,Fe:0.1〜0.30重量
    %,Be:0.001〜0.2重量%,Cu:0.15
    〜0.4重量%を含み、更にBi,Pb,Snの1種を
    単独で0.4〜1.2重量%又は2種以上を合計量で
    0.4〜2.2重量%含み、Znが0.25重量%以下
    に規制され、残部が実質的にAlの組成をもち、表面に
    Beの酸化皮膜が形成されている切削性,耐変色性,耐
    食性,押出性に優れたアルミニウム合金押出材。
  2. 【請求項2】 更にCr:0.05〜0.2重量%,M
    n:0.05〜0.2重量%,Zr:0.05〜0.1
    重量%の1種又は2種以上を合計量で0.05〜0.3
    重量%含む請求項1記載の切削性,耐変色性,耐食性,
    押出性に優れたアルミニウム合金押出材。
  3. 【請求項3】 成分調整された700〜780℃のアル
    ミニウム合金溶湯にBeを添加した後、溶湯を0.5〜
    1.5時間電磁攪拌し、電磁攪拌終了時点から0.5時
    間以内に鋳造を開始し、得られたビレットを均質化処理
    し、次いで押出加工することを特徴とする請求項1又は
    2記載の組成をもつ切削性,耐変色性,耐食性,押出性
    に優れた押出用アルミニウム合金押出材の製造方法。
  4. 【請求項4】 押出加工に先立ってビレットを300〜
    450℃に加熱し、押出加工後に510〜560℃×1
    〜4時間で溶体化処理、次いで160〜200℃×2〜
    12時間の人工時効処理を施す請求項3記載の切削性,
    耐変色性,耐食性,押出性に優れたアルミニウム合金押
    出材の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4記載の方法で製造された
    アンチロックブレーキングシステムのハウジング又は自
    動車用熱交換器。
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