JP4328996B2 - Al−Mg−Si系アルミニウム合金冷間鍛造品の製造方法 - Google Patents

Al−Mg−Si系アルミニウム合金冷間鍛造品の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、優れた外観をもつAl−Si−Mg系アルミニウム合金冷間鍛造品を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
冷間鍛造用押出素材は、図1のヒートパターンで示すように焼鈍工程を経て冷間鍛造されている。焼鈍により軟質化され硬さが安定化した押出材は、安定条件下で冷間鍛造される。次いで、冷間鍛造品を溶体化処理することにより溶質をマトリックスに固溶させて、水焼入れ等で急冷する。溶質が固溶している冷間鍛造品を時効処理すると、Mg2Si,CuAl2,過剰Si等が析出したGPゾーンや中間相が生成し、時効硬化によって必要強度が付与される。
溶体化処理後の急冷により、冷間鍛造品に歪みが発生し易く、また冷間鍛造品相互の衝突・接触により表面疵が発生し、黒皮がつくこともある。そこで、通常、黒皮,歪及び表面疵を仕上げ切削で除去するため、仕上げ切削時の切削量を予め取り込んだサイズに冷間鍛造品を設定し、時効処理後の仕上げ切削で冷間鍛造品の歪みや表面疵を除去している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
仕上げ切削された冷間鍛造品は、光を偏って反射させる表面を呈することがあり、製品の見栄えを悪くする。外観不良について本発明者等が調査したところ、偏った光反射面となる部分では粗大な再結晶粒が冷間鍛造品表面に露出していることを見出した。この調査結果から、粗大な再結晶粒が露出している表面部分では、粗大な再結晶粒ごとに光の反射方向が異なり、偏った光反射の原因になっているものと推察される。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような問題を解消すべく案出されたものであり、冷間鍛造品の再結晶粒を微細化することにより、偏った光反射面の発生を抑え、良好な外観をもつAl−Mg−Si系アルミニウム合金冷間鍛造品を得ることを目的とする。
本発明のAl−Mg−Si系アルミニウム合金冷間鍛造品は、その目的を達成するため、Si:0.3〜1.3質量%,Mg:0.4〜1.3質量%,Cu:0.1〜0.5質量%,Fe:0.1〜0.5質量%,Cr:0.04〜0.4質量%を含み、残部がAlと不可避的不純物から組成をもつアルミニウム合金押出材を520〜580℃で1〜10時間保持した後、冷却速度200℃/分以上で焼入れし、80〜150℃で5〜600秒保持した後に冷間鍛造を施し、その後に160〜220℃で1〜12時間保持する時効処理を施すことを特徴とする。
所定組成に調整したビレットを450〜560℃に加熱して押出加工し、押出直後に冷却速度200℃/分以上で焼入れし、80〜150℃で5〜600秒保持した後に冷間鍛造を施し、その後に160〜220℃で1〜12時間保持する時効処理を施しても良い。
このような処理を施すことにより、その表面に露出した結晶粒の最大粒径が0.5mm以下となって、外観品質の優れたAl−Mg−Si系アルミニウム合金冷間鍛造品が得られる。
なお、前記アルミニウム合金押出材又はビレットは、更にMn:0.05〜0.8質量%,Zr:0.05〜0.4質量%,V:0.03〜0.4質量%,Sn:0.01〜0.4質量%,Ti:0.001〜0.03質量%,B:0.003〜0.03質量%の1種又は2種以上を含むものであってもよい。
【0005】
【作用】
本発明に従って冷間鍛造される押出素材は、冷間鍛造に先立って溶体化処理が施されている。すなわち、冷却後の押出形材を520〜580℃で1〜10時間保持した後で冷却速度200℃/分以上で焼入れするヒートパターン(図2)、或いは450〜560℃に加熱したビレットを押出加工した直後に冷却速度200℃/分以上で焼入れするヒートパターン(図3)により、過飽和状態で溶質がマトリックスに固溶している固溶状態が得られる。
溶質は、冷間鍛造によって析出することなく、冷間鍛造後にも過飽和固溶状態を維持する。そのため、冷間鍛造後に時効処理を施すだけで十分なGPゾーン及び中間相が析出し、必要強度が付与される。また、鍛造後に溶体化処理を施さないため、見栄え,強度及び伸び悪化させる原因となる結晶粒の粗大成長が抑制され、しかも溶化処理後に鍛造するので、溶体化処理の焼入れ時に生じる歪みや表面疵が鍛造によって無くなる。
【0006】
冷間鍛造後に溶体化処理すると、再結晶温度より高温の溶体化温度に加熱されるため、冷間鍛造で生じた加工歪が回復し、再結晶組織が粗大化する。これに対し、冷間鍛造後、再結晶温度より低い温度で時効処理すると、再結晶化は生じるものの組織が粗大化するまでに至らない。
鍛造材の表面で光が反射されるが、結晶粒の向いている角度によって光の反射角が決定される。結晶粒の角度は結晶粒ごとに異なり、粗大な再結晶があると特定方向に反射される光が多くなり、見栄えを悪化させるが。他方、微細な結晶粒組織をもつ鍛造材では、個々の結晶粒で反射される光の量が少なく互いに相殺されるため、見栄えが良い。
なかでも、結晶粒の最大粒径が0.5mm以下となるように冷間鍛造すると、後述の実施例でも説明しているように一定した表面性状をもつ冷間鍛造品が得られる。
【0007】
また、焼入れと冷間鍛造との間で保持処理を施すとき、硬度上昇を引き起こす自然時効の進行が抑制され、鍛造前の素材硬度を一定にすることができる。そのため、鍛造条件が安定化し、時効処理後に寸法精度の良い冷間鍛造品が得られる。自然時効の進行を効果的に抑制する上では、好ましくは焼入れ終了から0.1〜24時間内に保持処理し、冷却速度10℃/分以上で冷却する。保持処理は複数回繰り返してもよく、比較的低温で短時間保持することを複数回繰り返すことが好ましい。
【0008】
保持処理が自然時効の抑制に及ぼす詳細な理由は不明であるが、保持処理された押出素材を観察すると、50Å以下の微細なGPゾーンや中間相がマトリックスに再固溶し、50Åを超えるGPゾーンや中間相は逆に大きく成長している。この観察結果から、常温では新たなGPゾーンや中間相が生成しなくなる程度にマトリックス中の溶質原子濃度が低下し、自然時効の進行が抑制されているものと推察される。
更に、溶体化処理と冷間鍛造との間に保持処理を導入するとき、冷間鍛造後においても溶質の過飽和固溶状態が維持され、冷間鍛造後に改めて溶体化処理する必要がなくなる。そのため、冷間鍛造品に歪みや表面疵を発生させる機会がなく、歪みや表面疵を除去するための冷間鍛造品の仕上げ切削を省略できることは勿論、仕上げ切削時の切削量を予め見込んだサイズに冷間鍛造品を設計する必要がなく、材料歩留が改善される。更には、冷間鍛造による加工硬化も冷間鍛造品の強度向上に有効利用される。また、切削にかかる費用がないため、冷間鍛造品の生産コストを低減できる。
【0009】
以下、本発明が対象とするアルミニウム合金の成分・組成,製造条件等を説明する。
Si:0.3〜1.3質量%,Mg:0.4〜1.3質量%:
時効処理でMg2Si,過剰Si等として析出し、アルミニウム合金に必要強度を付与する合金成分である。強度改善に有効な析出量を確保する上では、0.3質量%以上のSi及び0.4質量%以上のMgが必要である。しかし、1.3質量%を超えるSi含有量では、粗大なSi晶出物が生成し、鍛造性及び延性が劣化する傾向がみられる。また、1.3質量%を超えるMg含有量では、強度向上に寄与しないMg2Siが押出直後の冷却過程で析出し易くなり、結果として強度向上に有効な時効処理時のMg2Si析出量が減少する。
【0010】
Cu:0.1〜0.5質量%:
時効処理時にCuAl2等の金属間化合物として析出すると共にマトリックスに固溶し、アルミニウム合金の強度を向上させる合金成分である。Cuによる強度改善効果は0.1質量%以上で顕著になるが、0.5質量%を超える多量のCuを添加すると耐食性が劣化し易くなる。
Fe:0.1〜0.5質量%:
結晶粒の微細化に寄与し、金型への焼付きを防止する作用を呈する合金成分であり、0.1質量%以上の含有量でFeの作用・効果が顕著になる。しかし、0.5質量%を超える多量のFeを添加すると、粗大な金属間化合物が生成し、延性及び鍛造性を劣化させる。
【0011】
Cr:0.04〜0.4質量%:
結晶粒の微細化及び耐食性の向上に有効な合金成分であり、0.04質量%以上でCrの作用・効果が顕著になる。しかし、0.4質量%を超える多量のCrが含まれると、粗大なCr系金属間化合物が析出し、押出性を低下させる傾向がみられる。また、過剰量のCr含有は、押出直後の冷却過程で強度向上に寄与しないMg2Siの析出を促進させ、時効処理時に強度向上に有効なMg2Siの析出量を減少させる。
【0012】
Mn:0.05〜0.8質量%,Zr:0.05〜0.4質量%,V:0.03〜0.4質量%,Sn:0.01〜0.4質量%,Ti:0.001〜0.03質量%,B:0.003〜0.03質量%:
必要に応じて添加される合金成分であり、何れも結晶粒を微細化させる作用を呈する。Mnによる結晶粒の微細化は0.05質量%以上の含有量で顕著になるが、0.8質量%を超える多量のMnが含まれると押出性が劣化する。Zr,Vは、結晶粒を微細化させ、見栄え,強度及び伸びを向上させる作用を呈する。Zr:0.05%未満,V:0.03%未満では十分な効果が得られない。逆にZr:0.05%,V:0.4%より多いと、焼入れ感受性を鋭くするだけでなく、粗大な金属間化合物が晶出し、強度や伸びが低下する。Snは、自然時効を抑制し、冷間鍛造性を向上させる作用を呈する。0.01%未満では、その効果は十分でなく、0.4%より多いと疲労強度が低下する。Tiは、鋳塊の結晶粒を微細化すると共に、鋳造割れを抑制する作用があり、0.001質量%以上で効果を発揮する。しかし、0.03質量%を超える多量のTiが含まれると、押出性に悪影響を及ぼす。BもTiと同様に、鋳塊の結晶粒を微細化すると共に、鋳造割れを抑制する作用があり、0.003質量%以上で効果を発揮するが、0.03質量%を超える多量のB含有は押出性を劣化させる。
【0013】
溶体化処理:
押出素材を溶体化処理することにより、Si,Mg等の溶質をマトリックスに固溶させた過飽和固溶状態になる。溶体化処理を施す場合には、520〜580℃に押出素材を1〜10時間加熱する条件が採用される。
【0014】
ダイス端焼入れ:
溶体化処理に替え、押出加工時の熱を利用して溶質をマトリックスに固溶させることも可能である。この場合、押出に先立ってアルミニウム合金のビレットを450〜560℃に予熱し、押出直後に冷却速度200℃/分以上で急冷する。450℃未満の予熱温度では、押出加工中の加工熱によっても素材の昇温が不足し、溶質の十分な固溶が進行しない。逆に560℃を超える予熱温度では、押出加工中に素材が過熱され、素材表面のむしれ,バーニング等の欠陥が発生し易くなる。押出加工工程でマトリックスに固溶した溶質は、押出直後から冷却速度200℃/分以上で急冷することにより常温まで過飽和固溶状態を維持する。他方、200℃/分に達しない冷却速度では、冷却過程で強度向上に寄与しないMg2Si,過剰Si,CuAl2等が析出し、強度向上に有効な時効処理による析出量が減少する。
【0015】
保持処理:
溶体化処理又はダイス端焼入れされた押出素材は、溶体化処理後の自然時効によってGPゾーンや中間相が析出し易い。自然時効が進行すると、押出素材の硬さが変化し、冷間鍛造品の寸法精度にバラツキが生じる。この自然時効は、溶体化処理又はダイス端焼入れされた押出材を80〜150℃×5〜600秒保持することにより抑制される。
保持処理が自然時効の進行抑制に有効な理由は定かでないが、保持処理された押出素材を観察すると、自然時効で結晶粒内に生成した粒径50Å以上の大きなGPゾーンや中間相が成長し、粒径が50Åに満たないGPゾーンや中間相が消失していることが判る。大きな粒径のGPゾーンや中間相の成長は、成長に多量の溶質を消費し、マトリックスの溶質濃度を低下させる。また、粒径50Åに満たないGPゾーンや中間層の消失は、析出核となるGPゾーンや中間相の単位体積当りの個数が減少することを意味する。その結果、常温ではGPゾーンや中間相が生成しなくなり、自然時効の進行が抑制されるものと推察される。
【0016】
保持処理は、溶体化処理又はダイス端焼入れから0.1〜24時間の間で行うことが効果的である。溶体化処理又はダイス端焼入れから0.1時間の間では50Åより大きなGPゾーンや中間相が少なく、このときに保持処理すると、GPゾーンや中間相の成長に消費される溶質よりもマトリックスに再固溶する溶質が多くなり、結果としてマトリックスの溶質濃度が低下しないため自然時効の進行を抑制できない。他方、溶体化処理又はダイス端焼入れから24時間より長い時点では、自然時効の進行によって鍛造用押出素材が硬質化するため鍛造性が劣化する。
粒径50Å以上のGPゾーンや中間相の成長及び粒径50Å未満のGPゾーンや中間相の消失は、保持温度80〜150℃,保持時間5〜600秒で効果的に進行する。80℃未満の保持温度や5秒未満の保持時間では、粒径50Å以上のGPゾーンや中間相が成長せず、マトリックスの溶質濃度が低下しない。更に、粒径50Å未満のGPゾーンや中間相がマトリックスに固溶し難くなり、GPゾーンや中間相の単位体積当りの個数も減少しないため、自然時効の進行に対する抑制効果が小さい。逆に150℃を超える保持温度や600秒を超える長時間保持では、粒径50Å以上のGPゾーンや中間相が成長し過ぎて鍛造用押出素材を硬質化するため、大きな鍛造圧力を必要とし、鍛造性を劣化させる。GPゾーンや中間相の過度の成長は、保持処理後に10℃/分より遅い冷却速度で鍛造用素材を冷却する場合にもみられる。
【0017】
冷間鍛造:
溶体化処理又は保持処理された押出素材は、所定の形状に鍛造加工される。
時効処理:
保持処理された冷間鍛造用押出素材は、冷間鍛造後においても過飽和固溶状態を維持している。そのため、冷間鍛造品を時効処理するとき、強度付与に有効な析出量のMg2Si,過剰Si,CuAl2等が析出し、冷間鍛造品の強度が向上する。
時効処理条件は、Mg2Si,過剰Si,CuAl2等を効果的に析出させるため160〜220℃×1〜12時間に設定される。160℃未満の低い加熱温度では、十分な機械的強度を得るために長時間の時効処理を必要とし、生産性を低下させる。逆に220℃を超える高温加熱では過時効になり易く、却って機械的強度が低下する傾向がみられる。また、1時間に達しない短時間加熱では時効が不充分で必要強度が得られず、12時間を超える長時間加熱では過時効によって却って機械的強度が低下する虞れがある。時効温度は220℃と再結晶化温度より低いので、鍛造の際に生じた加工歪があまり回復せず、結晶粒が粗大化しない。
【0018】
実施例1:溶体化処理→焼入れ→冷間鍛造→時効処理
表1に示した組成のアルミニウム合金をビレットにDC鋳造した後、昇温速度80℃/時で加熱し、560℃×4時間の均質化処理を施し、冷却速度250℃/時で冷却した。冷却後のビレットを350℃に加熱し、320℃に予熱された金型を用いて押出速度18m/分で押出加工し、冷却速度20℃/分で冷却した。
【0019】
Figure 0004328996
【0020】
各押出材を540℃に2時間加熱した後、冷却速度200℃/分で冷却した。溶体化処理された押出材は、ステアリング酸系潤滑材を塗布した後、400トン鍛造機で冷間鍛造した後、180℃に6時間加熱する時効処理を施した。
時効処理後の冷間鍛造品を黒皮除去のための表面切削した後、両面に露出した結晶粒の粒径を測定すると共に、偏った光反射の有無を目視観察した。比較のため、冷間鍛造後に溶体化処理することにより得られた冷間鍛造品についても同様に結晶粒及び偏った光反射面を調査した。
【0021】
表2の調査結果にみられるように、冷間鍛造後に溶体化処理した比較例では、最大結晶粒径が1.0mmを超えており、偏った光反射が観察された。他方、冷間鍛造に先立って溶体化処理した本発明例では、何れも最大結晶粒径が0.5mm以下と小さく、鍛造品をエッチングした後の金属組織を示す図5にみられるように、冷間鍛造品表面に偏った光反射が観察されなかった。得られた冷間鍛造品の機械的特性も、表3にみられるように、比較例よりも本発明例の鍛造品が高い引張強さ及び耐力を示した。
【0022】
Figure 0004328996
【0023】
Figure 0004328996
【0024】
実施例2:ダイス端焼入れ→冷間鍛造→時効処理
実施例1と同じアルミニウム合金をビレットにDC鋳造した後、昇温速度80℃/時で加熱し、560℃×4時間の均質化処理を施し、押出温度470℃で押出加工し、押出直後に冷却速度1000℃/分で室温まで冷却した。
各押出材を実施例1と同じ条件下で冷間鍛造した後、180℃に6時間加熱する時効処理を施した。
時効処理後の冷間鍛造品を表面切削した後、両面に露出した結晶粒の粒径を測定すると共に、偏った光反射面の有無を観察した。比較のため、冷間鍛造後に溶体化処理することにより得られた冷間鍛造品についても同様に結晶粒及び偏った光反射を調査した。
【0025】
表4の調査結果にみられるように、冷間鍛造後に溶体化処理した比較例では、最大結晶粒径が1.0mmを超えており、偏った光反射が観察された。他方、冷間鍛造に先立って溶体化処理した本発明例では、何れも最大結晶粒径が0.5mm以下と小さく、冷間鍛造品表面に偏った光反射が観察されなかった。得られた冷間鍛造品の機械的特性も、表5にみられるように比較例よりも本発明例の鍛造品が高い引張強さ及び耐力を示した。
【0026】
Figure 0004328996
【0027】
Figure 0004328996
【0028】
実施例3:溶体化処理→焼入れ→保持処理→冷間鍛造→時効処理
実施例1と同じアルミニウム合金をビレットにDC鋳造した後、昇温速度80℃/時で加熱し、560℃×4時間の均質化処理を施し、冷却速度250℃/時で冷却した。冷却後のビレットを350℃に加熱し、320℃に予熱された金型を用いて押出速度18m/分で押出加工し、冷却速度20℃/分で冷却した。
昇温速度200℃/時で加熱して540℃に2時間保持した後、水焼入れする溶体化処理を各押出素材に施した。水焼入れ終了から所定時間経過した時点で、昇温速度300℃/時で加熱して120℃に5分保持した後、冷却速度60℃/分で室温まで空冷した。所定時間経過ごとに押出素材の硬さをビッカース硬度計で測定し、硬さ変化、換言すると自然時効の進行度合いに及ぼす保持処理の影響を調査した。
【0029】
比較のため、溶体化処理後の保持処理を省略した押出素材(比較法1),溶体化処理から0.5時間経過した時点で70℃に加熱し、5分間保持した後、室温まで空冷した押出素材(比較法2),溶体化処理から0.5時間経過した時点で200℃に加熱し、5分間保持した後、室温まで空冷した押出素材(比較法3),溶体化処理から30時間経過した時点で120℃に加熱し、5分間保持した後、室温まで空冷した押出素材(比較法4)についても、同様に硬さの変化を調査した。
【0030】
調査結果を、表1の合金ごとに分けて表6〜12にそれぞれ示す。
表6〜12から明らかなように、No.1〜7の何れの合金においても、保持処理していない押出素材(比較法1)及び保持処理温度が低い押出素材(比較法2)では、時間経過と共に自然時効が進行し、硬さが増加していた。保持処理温度が高すぎる押出素材(比較法3)や溶体化処理の水焼入れから保持処理までの時間が長い押出素材(比較法4)では、時間経過に伴った硬さの変化はないものの、硬さ自体が比較法1の1000時間後とほぼ同じレベルであった。
これに対し、本発明に従った条件下で保持処理した押出素材では、時間経過に伴った硬さの上昇が実質的にみられなかった。このことから、保持処理によって自然時効の進行が抑制されていることが判る。
【0031】
Figure 0004328996
【0032】
Figure 0004328996
【0033】
Figure 0004328996
【0034】
Figure 0004328996
【0035】
Figure 0004328996
【0036】
Figure 0004328996
【0037】
Figure 0004328996
【0038】
実施例4:溶体化処理→焼入れ→保持処理→冷間鍛造→時効処理
実施例3の発明法1〜3で保持処理した後、鍛造用押出素材を外径70mm,肉厚9mm,長さ90mmの有底円筒形状(図4a)に鍛造荷重350トンで冷間鍛造した。得られた冷間鍛造品に時効処理(180℃×4時間→空冷)を施した後、冷間鍛造品の機械的強度及び歪み量を測定した。歪み量の測定では、図4(b)に示すように時効処理後の冷間鍛造品を定盤の上に載せ、定盤と冷間鍛造品との間にできた隙間を歪み量として測定した。比較のため、押出加工後→焼鈍→冷間鍛造→溶体化処理→時効処理の工程(比較法5)で製造された冷間鍛造品についても同様に機械的強度及び歪み量を測定した。
表13の測定結果にみられるように、本発明に従って製造された冷間鍛造品は、歪み量が極めて少なく、機械的強度も高くなっていることが判る。機械的強度の上昇は、比較法5で製造された冷間鍛造品に比較し、時効処理による硬化に加えて冷間鍛造による加工硬化が強度改善に有効に働いていることを意味する。
【0039】
Figure 0004328996
【0040】
実施例5:ダイス端焼入れ→保持処理→冷間鍛造→時効処理
合金番号1のアルミニウム合金ビレットを均質化処理した後、470℃まで加熱して押出加工した。押出加工機のダイスから出てきた直後の押出材に、冷却速度1000℃/分で室温まで冷却するダイス端焼入れを施した。ダイス端焼入れ後から6時間が経過した時点で、昇温速度300℃/時で昇温して120℃に5分保持した後、冷却速度60℃/分で空冷した(発明法4)。
得られた冷間鍛造用素材の硬さを、ダイス端焼入れから所定時間経過ごとに測定した。測定結果を示す表14にみられるように、時間経過に伴って硬さが実質的に上昇することはなく、自然時効の進行が抑制されていることが判る。比較のため、ダイス端焼入れ後に保持処理を施すことなく冷間鍛造に供した押出素材(比較法6)についても、同様に硬さの経時変化を調査した。この場合には、時間経過に応じて自然時効が進行し、硬さが増加していた。
【0041】
Figure 0004328996
【0042】
ダイス端焼入れからの経過時間が異なる各押出素材を用いて、図4(a)に示す形状に鍛造荷重350トンで冷間鍛造した後、180℃×4時間→空冷の時効処理を施した。時効処理された冷間鍛造品の機械的強度及び歪み量を実施例1と同様に測定し、ダイス端焼入れからの経過時間が機械的強度及び歪み量に及ぼす影響を調査した。
表15の調査結果から明らかなように、本発明に従って保持処理された押出素材から得られた冷間鍛造品は、ダイス端焼入れから冷間鍛造までの経過時間に拘わらず、ほとんど歪みがなかった。
他方、保持処理することなく冷間鍛造した場合では、ダイス端焼入れから冷間鍛造までの経過時間が長くなるに従って歪み量が増加する傾向がみられた。
この結果から、本発明によるとき、機械的性質が安定し且つ冷間鍛造後の仕上げ切削を省略できる冷間鍛造品が得られることが判る。
【0043】
Figure 0004328996
【0044】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の冷間鍛造品は、結晶粒を0.5mm以下に規制することにより、結晶方位の相違に起因する偏った光反射がなくなるので、見栄えの良い表面状態を呈する。微細な結晶粒は、溶体化処理後に冷間鍛造し、該冷間鍛造品を時効処理することにより、冷間鍛造加工後の鍛造品が再結晶温度以上にならないようにして、再結晶を抑制することにより得られる。また、溶体化処理と冷間鍛造との間に保持処理工程を導入し、溶体化処理された冷間鍛造用押出素材の自然時効を抑制するとき、溶質の過飽和固溶状態を維持したまま押出素材が冷間鍛造され、後続する人工時効によって強度向上に有効なMg2Si,過剰Si,CuAl2等の金属間化合物を適正な析出量で析出させることができ、機械的強度が高く仕上げ切削が不要な冷間鍛造品が得られる。しかも、冷間鍛造後に溶体化処理を施さないため、冷間鍛造による加工硬化も強度向上に有効利用される。このようにして製造された冷間鍛造品は、ショックアブソーバのシリンダ等の機械構造部品として使用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 仕上げ切削を行う従来の製造ラインに従ったヒートパターン
【図2】 冷間鍛造に先立って溶体化処理するヒートパターン
【図3】 溶体化処理から冷間鍛造の間で押出素材を保持処理することにより、自然時効の進行を抑制したヒートパターン
【図4】 本発明実施例で製造した冷間鍛造品のプロフィール(a)及び時効処理後の冷間鍛造品に発生した歪み量(b)を示す図
【図5】 本発明に従った鍛造品をエッチングした後で観察した金属組織を、従来の鍛造品と比較した組織写真

Claims (4)

  1. Si:0.3〜1.3質量%,Mg:0.4〜1.3質量%,Cu:0.1〜0.5質量%,Fe:0.1〜0.5質量%,Cr:0.04〜0.4質量%を含み、残部がAlと不可避的不純物から組成をもつアルミニウム合金押出材を520〜580℃で1〜10時間保持した後、冷却速度200℃/分以上で焼入れし、80〜150℃で5〜600秒保持した後に冷間鍛造を施し、その後に160〜220℃で1〜12時間保持する時効処理を施すことを特徴とするAl−Mg−Si系アルミニウム合金冷間鍛造品の製造方法。
  2. 前記アルミニウム合金押出材が、更にMn:0.05〜0.8質量%,Zr:0.05〜0.4質量%,V:0.03〜0.4質量%,Sn:0.01〜0.4質量%,Ti:0.001〜0.03質量%,B:0.003〜0.03質量%の1種又は2種以上を含むものである請求項1に記載のAl−Mg−Si系アルミニウム合金冷間鍛造品の製造方法。
  3. Si:0.3〜1.3質量%,Mg:0.4〜1.3質量%,Cu:0.1〜0.5質量%,Fe:0.1〜0.5質量%,Cr:0.04〜0.4質量%を含み、残部がAlと不可避的不純物から組成をもつビレットを450〜560℃に加熱して押出加工し、押出直後に冷却速度200℃/分以上で焼入れし、80〜150℃で5〜600秒保持した後に冷間鍛造を施し、その後に160〜220℃で1〜12時間保持する時効処理を施すことを特徴とするAl−Mg−Si系アルミニウム合金冷間鍛造品の製造方法。
  4. 前記ビレットが、更にMn:0.05〜0.8質量%,Zr:0.05〜0.4質量%,V:0.03〜0.4質量%,Sn:0.01〜0.4質量%,Ti:0.001〜0.03質量%,B:0.003〜0.03質量%の1種又は2種以上を含むものである請求項3に記載のAl−Mg−Si系アルミニウム合金冷間鍛造品の製造方法。
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