JP2000290694A - レンズ製造工程用洗浄剤組成物 - Google Patents
レンズ製造工程用洗浄剤組成物Info
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Abstract
用されるアスファルトピッチ、ワックスピッチ及び保護
膜のいずれにも優れた洗浄性を発揮し、人体や佳境に影
響の少ないレンズ製造工程用洗浄剤組成物を提供するこ
とである。 【解決手段】 下記の(イ)から(ハ)の成分を含有す
るレンズ製造工程用洗浄剤組成物を提供する。 (イ)一般式(1)で表されるジアルキルカーボネート
20〜60重量% 【化1】 (式中のR1及びR2は、同一または相異なって炭素数
4〜8のアルキル基を示す) (ロ)γ-ブチロラクトン、ブチロラクタム、N-メチル-
2-ピロリドン、ε-カプロラクタム、ピペコリン及びピ
コリンから成る群から選択される1種又は2種以上の非
プロトン性極性溶剤 10〜50重量%、 (ハ)パラフィン系または/およびナフテン系炭化水素
溶剤 5〜70重量%
Description
工程において使用されるアスファルトピッチ、ワックス
ピッチ及び保護膜を除去する目的で使用される非塩素系
洗浄剤を含まないレンズ製造工程用洗浄剤組成物に関す
る。
を保持台に固定するために、アスファルトピッチやワッ
クスピッチ等が用いられている。また、研磨工程等で
は、片面の研磨時にもう片面の保護のため、マスキング
剤と呼ばれるフェノール系樹脂、アクリル系樹脂ででき
た保護膜を塗布している。これらのピッチ及び保護膜は
次工程へ移行する際、または工程が終了した際には洗浄
除去する必要がある。
従来は塩素系溶剤、例えばトリクロルエチレン、テトラ
クロルエチレン、1,1,1-トリクロルエタン、ジクロルメ
タンやフロン系溶剤、例えばトリクロロトリフルオロエ
タン等が使用されてきた。しかしながら、近年、これら
の溶剤は、オゾン層を破壊する物質として規制対象とな
っていたり、地下水汚染等の環境汚染問題が発生してお
り、完全密閉系による使用以外の使用は困難な状況とな
ってきている。また、これら塩素系、フロン系溶剤に変
わるHCFC−141b、HCFC−225に代表され
る代替フロンについてもオゾン破壊係数が全くゼロとは
言えず将来的には全廃する方向にあり、また地球温暖化
への懸念材料もある。
剤が提案されている。特開平6−336598号公報に
はグリコールエーテルエステルと環状テルペンを特定割
合で配合したもの、特開平7−150192号公報には
モノ又はジグリコールエーテル、脂肪酸あるいはそのア
ルキレンオキサイド付加物ないしはこのエーテル化物、
さらに、パラフィンあるいはオレフィンを含有するも
の、特開平8−333599号公報には炭酸エステルと
乳酸エステルとの混合物が記載されている。しかしなが
ら、これらの洗浄剤組成物は、環境及び人体への影響は
少なくなっているが、溶解性能の点ではいまだ十分なも
のとはいえない。また、アスファルトピッチ、ワック
ス、保護膜のいずれかには洗浄能力があっても、他のも
のについては洗浄効果が低く、同一工程で全てを洗浄除
去する場合に、洗浄時間が洗浄能力の低いものに律速さ
れるという問題点がある。
の製造工程において使用されるアスファルトピッチ、ワ
ックスピッチ及び保護膜のいずれにも優れた除去性能を
発揮し、人体に悪影響があり、かつオゾン層を破壊する
物質である塩素系溶剤を含まない洗浄剤組成物を提供す
ることを目的としてなされたものである。
ら(ハ)の成分を含有するレンズ製造工程用洗浄剤組成
物を提供する。 (イ)一般式(1)で表されるジアルキルカーボネート
20〜60重量%
なって炭素数4〜8のアルキル基を示す) (ロ)γ-ブチロラクトン、ブチロラクタム、N-メチル-
2-ピロリドン、ε-カプロラクタム、ピペコリン及びピ
コリンから成る群から選択される1種又は2種以上の非
プロトン性極性溶剤 10〜50重量% (ハ)パラフィン系または/およびナフテン系炭化水素
溶剤 5〜70重量%
る一般式(1)で表される化合物は、ジアルキルカーボ
ネートであり、R1及びR2は、炭素原子数4〜8のア
ルキル基を示し、R1とR2は同時に同じであってもよ
い。例示するとジブチルカーボネート、ジヘキシルカー
ボネート、ブチルヘプチルカーボネート、ブチルオクチ
ルカーボネート等が挙げられる。好ましくはジブチルカ
ーボネート、ブチルヘプチルカーボネートである。配合
量は、洗浄剤組成物の全体量に対して20〜60重量%
であり、好ましくは、25〜50重量%である。20重
量%以下または60重量%以上では、洗浄能力に対して
溶剤混合による相乗効果が期待できず、また、60重量
%以上であれば、蒸気にアルキルカーボネートの比率が
多くなるため、臭気等に問題がある。
ラクトン、ブチロラクタム、N-メチル-2-ピロリドン、
ε-カプロラクタム、ピペコリン及びピコリンの内から
少なくとも1種含有するとよいが、2種以上含有しても
よい。特に、γ-ブチロラクトン、N-メチル-2-ピロリド
ンが好ましい。配合量は、洗浄剤組成物の全体量に対し
て10〜50重量%であり、好ましくは、20〜40重
量%である。10重量%以下または50重量%以上で
は、洗浄能力に対して溶剤混合による相乗効果が期待で
きず、また、10重量%以下ではワックスピッチ及び保
護膜の除去性能が不十分であり、50重量%以上ではア
スファルトピッチの除去性能が不十分となる。
ィン系およびナフテン系炭化水素の炭素数は、好ましく
は10〜18であり、具体的に記載すると、n-ドデカ
ン、n-テトラデカン、デカヒドロナフタレン等である。
これらの炭化水素系溶剤は、単独で用いてもよく混合し
て用いてもよい。配合量は、洗浄剤組成物の全体量に対
して5〜70重量%であり、好ましくは、20〜50重
量%である。5重量%以下であればアスファルトピッチ
の除去能力が不十分であり、70重量%以上では、保護
膜の除去性能が不十分となる。
化水素溶剤の一部を炭素数が9〜12の芳香族系炭化水
素溶剤に変えてもよい。例えばトリメチルベンゼン、ト
リエチルベンゼン等である。配合量としては、洗浄剤組
成物の全体量に対して5〜20重量%である。5重量%
以下であれば配合することによる洗浄能力向上を発揮で
きず、20重量%以下であれば環境上好ましくない。
剤、疎水性界面活性剤を含有してもよい。使用する疎水
性グリコール系溶剤には、ジプロピレングリコールモノ
ブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエー
テル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、エ
チレングリコールモノ-2-エチルヘキシルエーテル、ジ
エチレングリコールモノ-2-エチルヘキシルエーテル、
エチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレン
グリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコー
ルジブチルエーテルが挙げられる。これらの疎水性グリ
コール系溶剤は、1種を単独で用いることができ、ある
いは2種以上を組合わせることができる。本発明洗浄剤
組成物に疎水性グリコール系溶剤を含有させることによ
り、ワックスピッチ及び保護膜の除去性能を向上させる
ことができる。本発明組成物において、疎水性グリコー
ル系溶剤の含有量は10重量%以下であることが好まし
く、さらに5重量%以下であることが好ましい。10重
量%以上含有しても除去能力向上は難しく不経済であ
る。
用いられる公知の界面活性剤を含有させることができ
る。界面活性剤は、非イオン性界面活性剤、陰イオン性
界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤い
ずれでもよいが疎水性の強い界面活性剤が望ましい。好
ましくは非イオン界面活性剤であり、例えば、トリオキ
シエチレンドデシルエーテル、テトラオシキエチレン-2
-エチルヘキシルエーテル等が挙げられる。本発明洗浄
剤組成物に疎水性界面活性剤を含有させることにより、
汚れへの浸透力が向上し、除去能力を向上させることが
できる。本発明組成物において、疎水性グリコール系溶
剤の含有量は5重量%以下であることが好ましく、さら
に2重量%以下であることが好ましい。5重量%以上含
有しても除去能力向上は難しく、不経済であるだけでな
く、洗浄後のべたつき等の問題が生じる。
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。 [実施例1〜12]表1に示す配合組成の洗浄剤を調製
し、下記の方法により洗浄能力の評価を行なった。
ピッチ、パラフィンワックスピッチおよびフェノール系
樹脂保護膜のそれぞれをスライドガラス(76×26×
1mm)の中央に約0.1g計り取り、100℃のホット
プレート上で2時間乾燥後、1昼夜室内放置したものを
テストピースとした。
mlビーカーに取り、次いで、テストピースを液中に浸漬
し、波長28kHzで超音波洗浄を行ない、目視にてピッ
チ及び保護膜が完全に除去される時間を測定した。その
結果を表1に示した。
に記載した比較例1〜16の組成物を用いて洗浄性の評
価を行なった。その結果を表2に示した。
製造工程において使用されるアスファルトピッチ、ワッ
クスピッチ及び保護膜の全てに対して優れた除去性能を
発揮する。しかも、トリクロルエチレン、テトラクロル
エチレン、1,1,1-トリクロルエタン、ジクロルメタン等
の塩素系溶剤やフロン系溶剤を含まないため、環境面で
優れている。
Claims (2)
- 【請求項1】 下記の(イ)から(ハ)の成分を含有す
るレンズ製造工程用洗浄剤組成物。 (イ)一般式(1)で表されるジアルキルカーボネート
20〜60重量% 【化1】 (式中のR1及びR2は、同一または相異なって炭素数
4〜8のアルキル基を示す) (ロ)γ-ブチロラクトン、ブチロラクタム、N-メチル-
2-ピロリドン、ε-カプロラクタム、ピペコリン及びピ
コリンから成る群から選択される1種又は2種以上の非
プロトン性極性溶剤 10〜50重量%、 (ハ)パラフィン系または/およびナフテン系炭化水素
溶剤 5〜70重量% - 【請求項2】 パラフィン系または/およびナフテン系
炭化水素溶剤の一部に替えて、炭素原子数が9〜12の
芳香族系炭化水素溶剤を含有する請求項1に記載のレン
ズ製造工程用洗浄剤組成物。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10193199A JP4137276B2 (ja) | 1999-04-09 | 1999-04-09 | レンズ製造工程用洗浄剤組成物 |
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JP10193199A JP4137276B2 (ja) | 1999-04-09 | 1999-04-09 | レンズ製造工程用洗浄剤組成物 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP10193199A Expired - Fee Related JP4137276B2 (ja) | 1999-04-09 | 1999-04-09 | レンズ製造工程用洗浄剤組成物 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002241794A (ja) * | 2001-02-19 | 2002-08-28 | Japan Energy Corp | 光学部品用洗浄液組成物 |
JP2003082390A (ja) * | 2001-09-12 | 2003-03-19 | Neos Co Ltd | レンズ及びプリズム製造工程用洗浄剤組成物 |
JP2006328212A (ja) * | 2005-05-26 | 2006-12-07 | Tokuyama Corp | ワックス用洗浄剤 |
CN113150883A (zh) * | 2021-04-26 | 2021-07-23 | 山东京博石油化工有限公司 | 一种车用环保气雾剂及其制备方法 |
-
1999
- 1999-04-09 JP JP10193199A patent/JP4137276B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2006328212A (ja) * | 2005-05-26 | 2006-12-07 | Tokuyama Corp | ワックス用洗浄剤 |
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CN113150883B (zh) * | 2021-04-26 | 2023-05-05 | 山东京博石油化工有限公司 | 一种车用环保气雾剂及其制备方法 |
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