JP2000290332A - プロピレンブロック共重合体の製造法 - Google Patents

プロピレンブロック共重合体の製造法

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JP2000290332A
JP2000290332A JP11101509A JP10150999A JP2000290332A JP 2000290332 A JP2000290332 A JP 2000290332A JP 11101509 A JP11101509 A JP 11101509A JP 10150999 A JP10150999 A JP 10150999A JP 2000290332 A JP2000290332 A JP 2000290332A
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propylene
tert
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ethylene
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JP11101509A
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English (en)
Inventor
Masaaki Ito
藤 正 顕 伊
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高立体規則性で分子量分子の広いα−オレフ
ィン重合体の提供。 【解決手段】 ブロック共重合体(I)および(II)か
らなるプロピレン系共重合体であって、の成分(A)〜
(C)からなるα−オレフィン重合用触媒を用いて製造
された、プロピレン系ブロック共重合体。 ブロック(I):プロピレン単独またはエチレン含有量
7重量%以下のエチレン・プロピレン共重合体
50〜95重量% ブロック(II):プロピレンとエチレンとの含有モル比
が10/90〜80/20のエチレン・プロピレン共重
合体 5〜50重量% 成分(A):成分(A1)と(A2)との接触成分 成分(A1):チタン、マグネシウム及びハロゲン含有
の触媒成分 成分(A2):RSi(OR 成分(B):有機Al 成分(C):RSi(OCH

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プロピレン系ブロ
ック共重合体およびその製造に関するものであって、成
分(A)、成分(B)および成分(C)を組み合わせて
なる触媒系を用いることを特徴とするプロピレンブロッ
ク共重合体およびその製造法に関するものである。更に
詳しくは、本発明は、特定の固体触媒成分および有機ア
ルミニウム化合物成分を組み合わせてなる触媒を用い
て、特定の活性水素含有化合物添加後、ブロック共重合
を行った場合、第一の重合工程による重合体の分子量分
布が広がることに加えて第二の重合工程によるランダム
重合体が均一に分布することによって、剛性と耐衝撃性
のバランスに優れ、成形性の良さないし成形外観の良い
ブロック共重合体を得る製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、種々の立体規則性触媒の存在下に
第一の重合工程でプロピレンの結晶性単独重合体または
共重合体(以下、両者を称して単に「ポリプロピレン」
ということがある)を製造し、第二の重合工程で該ポリ
プロピレンの共存下にプロピレンと他のα−オレフィン
とを共重合させることによってプロピレンのゴム状共重
合体を製造することおよび/または他のα−オレフィン
の結晶性単独重合体または共重合体、とりわけエチレ
ン、もしくはエチレンを主とする結晶性単独重合体また
は共重合体、を製造することが知られている。そしてこ
のような多段重合法によってポリプロピレンの有する優
れた特性を保持しつつ、耐衝撃性の改良された組成物が
得られることが知られている。
【0003】この組成物は、通常各段階で製造させる単
独重合体もしくは共重合体の均密の混合物となるのでケ
ミカルブレンドと呼ばれることがあるが、一般にはブロ
ック共重合体と称せられている。このようなブロック共
重合体は、たとえばコンテナ、自動車部品、日用品およ
び家電製品などに多く使用されている。
【0004】このようなブロック共重合体を製造する際
の触媒としては、従来三塩化チタン型の触媒が用いられ
ているが、これは触媒活性が低いために触媒除去工程、
すなわち脱触工程、が必要である。この脱触工程は、触
媒活性を高度に向上させればそれを省略ないし簡略化す
ることができる。
【0005】そこで、脱触工程が不要となるまでに触媒
活性を大きく向上させる方法として、担持型触媒を用い
る方法が近年数多く提案されている(特開昭52−98
045号、特開昭53−88049号及び特開昭58−
83016号各公報等)。
【0006】しかしながら、本発明者らが知るところで
は、担持型触媒は、従来の三塩化チタン型触媒と比較し
て前段重合工程での重合体の分子量分布が狭いため、ブ
ロック共重合体として剛性と耐衝撃性のバランスが悪
く、成形性および成形外観が悪化しやすいという問題点
があるようである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明
は、ブロック共重合体製造時に、前段重合体の分子量分
布が広がることにより、成形性が良くあるいは成形外観
の良いブロック共重合体、およびそのブロック共重合体
を製造する方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】<要旨>したがって、本
発明のプロピレン系ブロック共重合体は、下記のブロッ
ク共重合体(I)およびブロック共重合体(II)からな
るプロピレン系共重合体であって、下記の成分(A)、
成分(B)および成分(C)からなるα−オレフィン重
合用触媒を用いて製造されたものであること、を特徴と
するものである。
【0009】ブロック(I):プロピレンの単独重合体
またはエチレン含有量が7重量%以下のエチレン・プロ
ピレン共重合体 全重合体中の50〜95重量
% ブロック(II):プロピレンとエチレンとの含有モル比
が10/90〜80/20であるエチレン・プロピレン
共重合体 全重合体中の5〜50重量% 成分(A):成分(A1)と成分(A2)とを接触させ
て得られる固体触媒成分 成分(A1):チタン、マグネシウムおよびハロゲンを
必須成分として含有してなる触媒成分 成分(A2):下記一般式(1)で表わされるケイ素化
合物 RSi(OR (1) (ここで、Rは分岐脂肪族炭化水素基または環状脂肪
族炭化水素基、RはRと同一でも異なっていてもよ
い炭化水素基、Rは炭素原子数3〜6の直鎖脂肪族炭
化水素基である) 成分(B):有機アルミニウム化合物 成分(C):下記の一般式(2)で表わされるケイ素化
合物 RSi(OCH (2) (ここで、Rは分岐脂肪族炭化水素基または環状脂肪
族炭化水素基、RはRと同一でも異なっていてもよ
い炭化水素基である)
【0010】また、本発明によるプロピレン系ブロック
共重合体の製造法は、下記のブロック共重合体(I)お
よびブロック共重合体(II)からなるプロピレン系共重
合体を、下記の成分(A)、成分(B)および成分
(C)からなるα−オレフィン重合用触媒を用いて製造
すること、を特徴とするものである。 ブロック(I):プロピレンの単独重合体またはエチレ
ン含有量が7重量%以下のエチレン・プロピレン共重合
体 全重合体中の50〜95重量% ブロック(II):プロピレンとエチレンとの含有モル比
が10/90〜80/20であるエチレン・プロピレン
共重合体 全重合体中の5〜50重量% 成分(A):成分(A1)と成分(A2)とを接触させ
て得られる固体触媒成分 成分(A1):チタン、マグネシウムおよびハロゲンを
必須成分として含有してなる触媒成分 成分(A2):下記一般式(1)で表わされるケイ素化
合物 RSi(OR (1) (ここで、Rは分岐脂肪族炭化水素基または環状脂肪
族炭化水素基、RはRと同一でも異なっていてもよ
い炭化水素基、Rは炭素原子数3〜6の直鎖脂肪族炭
化水素基である) 成分(B):有機アルミニウム化合物 成分(C):下記の一般式(2)で表わされるケイ素化
合物 RSi(OCH (2) (ここで、Rは分岐脂肪族炭化水素基または環状脂肪
族炭化水素基、RはRと同一でも異なっていてもよ
い炭化水素基である) <効果>本発明によれば、高い立体規則性で分子量分布
の広いα−オレフィン重合体を高収率で得ることが可能
であるため、ブロック共重合体を得ることにより、剛性
と耐衝撃性のバランスの良さと、成形外観の良さの求め
られている自動車部品、家電部品、包装材料などの用途
に好適に用いられる。
【0011】<発明の具体的説明> <重合用触媒> (1)固体触媒成分 本発明において用いられるオレフィン重合用触媒の成分
(A)は、特定の固体成分(成分(A1))および特定
のケイ素化合物(成分(A2))との接触生成物であ
る。このような本発明の成分(A)は、上記必須二成分
以外の合目的的な他の成分共存を排除しない。 成分(A1) 本発明で用いられる固体成分は、チタン、マグネシウム
およびハロゲンを必須成分として含有してなるプロピレ
ン重合用固体触媒成分である。ここで、「必須成分とし
て含有し」ということは、挙示の三成分以外に合目的的
な他元素を含んでいてもよいこと、これらの元素はそれ
ぞれが合目的的な任意の化合物として存在してもよいこ
と、ならびにこれら元素は相互に結合したものとして存
在してもよいこと、を示すものである。
【0012】本発明において使用されるマグネシウム源
となるマグネシウム化合物としては、マグネシウムジハ
ライド、ジアルコキシマグネシウム、アルコキシマグネ
シウムハライド、マグネシウムオキシハライド、ジアル
キルマグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシ
ウム、マグネシウムのカルボン酸塩等が挙げられる。こ
れらの中でもマグネシウムジハライド、ジアルコキシマ
グネシウム等のMg(OR2-p (ここで、R
は炭化水素基、好ましくは炭素原子数1〜10程度、の
ものであり、Xはハロゲンを示し、pは0≦p≦2であ
る。)で表されるマグネシウム化合物が好ましい。
【0013】また、チタン源となるチタン化合物として
は、一般式Ti(OR4-q (ここで、Rは炭
化水素基、好ましくは炭素原子数1〜10程度のもので
あり、Xはハロゲンを示し、qは0≦q≦4である。)
で表される化合物が挙げられる。具体例としてはTiC
、TiBr、Ti(OC)Cl、Ti
(OCCl、Ti(OCCl、
Ti(O−iso−C)Cl、Ti(O−n−
)Cl、Ti(O−n−C
、Ti(OC)Br、Ti(OC
(O−n−CCl、Ti(O−n−C
Cl、Ti(OC)Cl、Ti(O
−iso−CCl、Ti(O−n−C
11)Cl、Ti(O−n−C13)Cl、Ti
(OC、Ti(O−n−C、Ti
(O−n−C、Ti(O−iso−C
、Ti(O−n−C13、Ti(O−
n−C17、Ti(OCHCH(C)C
等が挙げられる。
【0014】また、TiX′(ここで、X′はハロゲ
ンである。)に後述する電子供与体を反応させた分子化
合物をチタン源として用いることもできる。そのような
分子化合物の具体例としては、TiCl・CHCO
、TiCl・CHCO、TiC
・CNO、TiCl・CHCOCl、
TiCl・CCOCl、TiCl・C
CO、TiCl・ClCOC、Ti
Cl・CO等が挙げられる。
【0015】また、TiCl(TiClを水素で還
元したもの、アルミニウム金属で還元したもの、あるい
は有機金属化合物で還元したもの等を含む)、TiBr
、Ti(OC)Cl、TiCl、ジシクロ
ペンタジエニルチタニウムジクロライド、シクロペンタ
ジエニルチタニウムトリクロライド等のチタン化合物の
使用も可能である。これらのチタン化合物の中でもTi
Cl、Ti(O−n−C、Ti(OC
)Cl等が好ましい。
【0016】ハロゲンは、上述のマグネシウムおよび
(または)チタンのハロゲン化合物から供給されるのが
普通であるが、他のハロゲン源、例えばAlCl等の
アルミニウムのハロゲン化物やSiCl等のケイ素の
ハロゲン化物、PCl、PCl等のリンのハロゲン
化物、WCl等のタングステンのハロゲン化物、MO
Cl等のモリブデンのハロゲン化物といった公知のハ
ロゲン化剤から供給することもできる。触媒成分中に含
まれるハロゲンは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素または
これらの混合物であってもよく、特に塩素が好ましい。
【0017】本発明に用いる固体成分は、上記必須成分
の他にAl(OC、Al(O−iso−C
、Al(OCHCl等のアルミニウム化
合物およびB(OCH、B(OC、B
(OC等のホウ素化合物等や他成分を使用す
ることも可能であり、これらがアルミニウムおよびホウ
素等の成分として固体成分中に残存することは差し支え
ない。
【0018】さらに、この固体成分を製造する場合に、
電子供与体を内部ドナーとして使用して製造することも
できる。この固体成分の製造に利用できる電子供与体
(内部ドナー)としては、アルコール類、フェノール
類、ケトン類、アルデヒド類、カルボン酸類、有機酸ま
たは無機酸類のエステル類、エーテル類、酸アミド類、
酸無水物類のような含酸素電子供与体、アンモニア、ア
ミン、ニトリル、イソシアネートのような含窒素電子供
与体などを例示することができる。
【0019】より具体的には、(イ)炭素原子数1〜1
8のアルコール類、例えばメタノール、エタノール、プ
ロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノー
ル、オクタノール、ドデカノール、オクタデシルアルコ
ール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコー
ル、イソプロピルベンジルアルコールなど、(ロ)アル
キル基を有してよい炭素原子数6〜25のフェノール
類、例えばフェノール、クレゾール、キシレノール、エ
チルフェノール、プロピルフェノール、イソプロピルフ
ェノール、ノニルフェノール、ナフトールなど、(ハ)
炭素原子数3〜15のケトン類、例えばアセトン、メチ
ルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェ
ノン、ベンゾフェノンなど、(ニ)炭素原子数2〜15
のアルデヒド類、例えばアセトアルデヒド、プロピオン
アルデヒド、オクチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、
トルアルデヒド、ナフトアトアルデヒドなど、(ホ)有
機酸モノエステル、例えばギ酸メチル、酢酸メチル、酢
酸エチル、酢酸ビニル、酢酸プロピル、酢酸オクチル、
酢酸シクロヘキシル、酢酸セロソルブ、プロピオン酸エ
チル、酪酸メチル、吉草酸エチル、ステアリン酸エチ
ル、クロル酢酸メチル、ジクロル酢酸エチル、メタクリ
ル酸メチル、クロトン酸エチル、シクロヘキサンカルボ
ン酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香
酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香酸オクチル、安息
香酸シクロヘキシル、安息香酸フェニル、安息香酸ベン
ジル、安息香酸セロソルブ、トルイル酸メチル、トルイ
ル酸エチル、トレイル酸アミル、エチル安息香酸エチ
ル、アニス酸メチル、アニス酸エチル、エトキシ安息香
酸エチル、γ−ブチロラクトン、α−バレロラクトン、
クマリン、フタリドなど、(ヘ)有機酸多価エステルの
炭素原子数2〜20の有機酸エステル類、例えば、フタ
ル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチ
ル、コハク酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、1,2−
シクロヘキサンカルボン酸ジエチル、炭酸エチレン、ノ
ルボルナンジエニル−1,2−ジメチルカルボキシラー
ト、シクロプロパン−1,2−ジカルボン酸−n−ヘキ
シル,1,1−シクロブタンジカルボン酸ジエチルな
ど、(ト)無機酸エステル類、例えばケイ酸エチル、ケ
イ酸ブチル、フェニルトリエトキシシランなどのケイ酸
エステル、(チ)炭素原子数2〜15の酸ハライド類、
例えばアセチルクロリド、ベンゾイルクロリド、トルイ
ル酸クロリド、アニス酸クロリド、塩化フタロイル、イ
ソ塩化フタロイルなど、(リ)炭素原子数2〜20のエ
ーテル類、例えばメチルエーテル、エチルエーテル、イ
ソプロピルエーテル、ブチルエーテル、アミルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、アニソール、ジフェニルエー
テルなど、(ヌ)酸アミド類、例えば酢酸アミド、安息
香酸アミド、トルイル酸アミドなど、(ル)アミン類、
例えばメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、
トリブチルアミン、ピペリジン、トリベンジルアミン、
アニリン、ピリジン、ピコリン、テトラメチルエチレン
ジアミンなど、(ヲ)ニトリル類、例えばアセトニトリ
ル、ベンゾニトリル、トルニトリルなど、(ワ)アルコ
キシエステル化合物類、例えば2−(エトキシメチル)
−安息香酸エチル、2−(t−ブトキシメチル)−安息
香酸エチル、3−エトキシ−2−フェニルプロピオン酸
エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキ
シ−2−S−ブチルプロピオン酸エチル、3−エトキシ
−2−t−ブチルプロピオン酸エチルなど、(カ)ケト
エステル化合物類、例えば2−ベンゾイル安息香酸エチ
ル、2−(4′−メチルベンゾイル)安息香酸エチル、
2−ベンゾイル−4,5−ジメチル安息香酸エチルな
ど、を挙げることができる。これらの電子供与体は、二
種類以上用いることができる。これらの中で好ましいも
のは有機酸エステル化合物および酸ハライド化合物であ
り、特に好ましいものはフタル酸ジエステル化合物、酢
酸セロソルブエステル化合物およびフタル酸ジハライド
化合物である。
【0020】成分(A2) 本発明で用いられるケイ素化合物は、下記の一般式
(1)で表されるものである。
【0021】RSi(OR (ここで、Rは分岐脂肪族炭化水素基または環状脂肪
族炭化水素基であり、RはRと同一もしくは異なる
炭化水素基である。Rは炭素原子数3〜6の直鎖脂肪
族炭化水素基である) ここで、Rが分岐脂肪族炭化水素基である場合は、ケ
イ素原子に隣接する炭素原子から分岐しているものが好
ましい。その場合の分岐基は、アルキル基、シクロアル
キル基またはアリール基(例えば、フェニル基またはメ
チル置換フェニル基)であることが好ましい。さらに好
ましいRは、ケイ素原子に隣接する炭素原子、すなわ
ちα−位炭素原子、が2級または3級の炭素原子である
ものである。とりわけ、ケイ素原子に結合している炭素
原子が3級のものが好ましい。Rが分岐炭化水素基で
ある場合の炭素原子数は通常3〜20、好ましくは4〜
10、である。また、Rが環状脂肪族炭化水素基であ
る場合の炭素原子数は通常4〜20、好ましくは5〜1
0、である。RはRと同一もしくは異なる炭化水素
基が好ましく、炭素原子数が1〜20、好ましくは1〜
10、の炭化水素基含有炭化水素基である。本発明で使
用できるケイ素化合物の具体例は、下記の通りである。
【0022】(tert−C)Si(CH
(O−nC、(tert−C)Si
(C)(O−nC、(tert−C
)Si(n−C)(O−nC
(tert−C)Si(iso−C)(O
−nC、(tert−C)Si(n−
)(O−nC、(tert−C
)Si(iso−C)(O−nC
(tert−C)Si(sec−C)(O
−nC、(tert−C)Si(te
rt−C)(O−nC、(tert−
)Si(n−C11)(O−nC
、(tert−C)Si(cyclo
−C)(O−nC、(tert−C
)Si(n−C13)(O−nC
(tert−C)Si(cyclo−C11
(O−nC、(tert−C)Si
(O−n−C)(O−nC、(ter
t−C)Si(O−iso−C)(O−n
、(tert−C)Si(O−n−
)(O−nC、(tert−C
)Si(O−iso−C)(O−nC
、(tert−C)Si(O−sec−C
)(O−nC、(tert−C)S
i(O−tert−C)(O−nC
(tert−C)Si(O−n−C11)(O
−nC、(tert−C)Si(O−
cyclo−C)(O−nC、(te
rt−C)Si(O−n−C13)(O−nC
、(tert−C)Si(O−cyc
lo−C11)(O−nC、(iso−C
Si(O−nC、(iso−C
Si(O−nC、(sec−C
Si(O−nC、(neo−C
11Si(O−nC、(cyclo−
Si(O−nC、(cyclo
−C11)Si(CH)(O−nC
(cyclo−C11)Si(C)(O−nC
、(cyclo−C11)Si(n−C
)(O−nC、(cyclo−C
11)Si(cyclo−C)(O−nC
、(CCSi(CH)(O−nC
、(CCSi(C)(O−n
、(CCSi(n−C
(O−nC、(CCSi(iso
−C)(O−nC、(C
Si(n−C)(O−nC、(C
CSi(iso−C)(O−nC
、(CCSi(sec−C)(O−
nC、(CCSi(tert−C
)(O−nC、(CCSi
(n−C11)(O−nC、(C
CSi(cyclo−C)(O−nC
、(CCSi(n−C13)(O−nC
、(CCSi(cyclo−C
11)(O−nC、H(CHC(CH
CSi(CH)(O−nC、H(C
C(CHCSi(C)(O−nC
、H(CHC(CHCSi(n
−C)(O−nC、H(CH
(CHCSi(iso−C)(O−nC
、H(CHC(CHCSi(n−
)(O−nC、(CH(C
)CSi(CH)(O−nC、(te
rt−C)Si(OC)(O−nC
、(CH(C)CSi(OC
)(O−nC、(CH)(C
CSi(OC)(O−nC、H(C
C(CHCSi(OC)(O−n
、(ノルボルニル)Si(CH)(O−
nC、(ノルボルニル)Si(OC
(O−nC、(アダマンチル)Si(OC
)(O−nC、(アダマンチル)Si
(CH)(O−nC、(tert−C
)Si(CH)(O−nC、(tert
−C)Si(C)(O−nC
(tert−C)Si(n−C)(O−n
、(tert−C)Si(iso−
)(O−nC、(tert−C
)Si(n−C)(O−nC、(t
ert−C)Si(iso−C)(O−n
、(tert−C)Si(sec−
)(O−nC、(tert−C
)Si(tert−C)(O−nC
、(tert−C)Si(n−C
11)(O−nC、(tert−C)S
i(cyclo−C)(O−nC
(tert−C)Si(n−C13)(O−n
、(tert−C)Si(cycl
o−C11)(O−nC、(tert−C
)Si(O−n−C)(O−nC
、(tert−C)Si(O−iso−C
)(O−nC、(tert−C)S
i(O−n−C)(O−nC、(te
rt−C)Si(O−iso−C)(O−
nC、(tert−C)Si(O−s
ec−C)(O−nC、(tert−
)Si(O−tert−C)(O−nC
、(tert−C)Si(O−n−C
11)(O−nC、(tert−C
)Si(O−cyclo−C)(O−nC
、(tert−C)Si(O−n−C
13)(O−nC、(tert−C
)Si(O−cyclo−C11)(O−nC
、(iso−CSi(O−nC
、(iso−CSi(O−nC
、(sec−CSi(O−nC
、(neo−C11Si(O−nC
、(cyclo−CSi(O−nC
、(cyclo−C11)Si(CH
(O−nC、(cyclo−C11)Si
(C)(O−nC、(cyclo−C
11)Si(n−C)(O−nC
(cyclo−C11)Si(cyclo−C
)(O−nC、(CCSi
(CH)(O−nC、(CCS
i(C)(O−nC、(C
CSi(n−C)(O−nC、(C
CSi(iso−C)(O−nC
、(CCSi(n−C
(O−nC、(CCSi(iso
−C)(O−nC、(C
Si(sec−C)(O−nC、(C
CSi(tert−C)(O−nC
、(CCSi(n−C11)(O
−nC、(CCSi(cyclo
−C)(O−nC、(C
Si(n−C13)(O−nC、(C
CSi(cyclo−C11)(O−nC
、H(CHC(CHCSi(C
)(O−nC、H(CHC(CH
CSi(C)(O−nC、H
(CHC(CHCSi(n−C
(O−nC、H(CHC(CH
CSi(iso−C)(O−nC、H
(CHC(CHCSi(n−C
(O−nC、(CH(C)CS
i(CH)(O−nC、(tert−C
)Si(OC)(O−nC、(C
(C)CSi(OC)(O−nC
、(CH)(CCSi(OC
)(O−nC、H(CHC(CH
CSi(OC)(O−nC
(ノルボルニル)Si(CH)(O−nC
、(ノルボルニル)Si(OC)(O
−nC、(アダマンチル)Si(OC
)(O−nC、(アダマンチル)Si
(CH)(O−nC、(tert−C
)Si(CH)(O−nC11、(tert
−C)Si(C)(O−nC11
(tert−C)Si(n−C)(O−n
11、(tert−C)Si(iso−
)(O−nC11、(tert−C
)Si(n−C)(O−nC11)、(te
rt−C)Si(iso−C)(O−nC
11、(tert−C)Si(sec−C
)(O−nC11、(tert−C
)Si(tert−C)(O−nC
11、(tert−C)Si(n−C
11)(O−nC11、(tert−C)S
i(cyclo−C)(O−nC11
(tert−C)Si(n−C13)(O−n
11、(tert−C)Si(cycl
o−C11)(O−nC11、(tert−C
)Si(O−n−C)(O−nC11
、(tert−C)Si(O−iso−C
)(O−nC11、(tert−C)S
i(O−n−C)(O−nC11、(te
rt−C)Si(O−iso−C)(O−
nC11、(tert−C)Si(O−s
ec−C)(O−nC11、(tert−
)Si(O−tert−C)(O−nC
11、(tert−C)Si(O−n−C
11)(O−nC11、(tert−C
)Si(O−cyclo−C)(O−nC
11、(tert−C)Si(O−n−C
13)(O−nC11、(tert−C
)Si(O−cyclo−C11)(O−nC
11、(iso−CSi(O−nC
11、(iso−CSi(O−nC
11、(sec−CSi(O−nC
11、(neo−C11Si(O−nC
11、(cyclo−CSi(O−nC
11、(cyclo−C11)Si(CH
(O−nC11、(cyclo−C11)Si
(C)(O−nC11、(cyclo−C
11)Si(n−C)(O−nC11
(cyclo−C11)Si(cyclo−C
)(O−nC11、(CCSi
(CH)(O−nC11、(CCS
i(C)(O−nC11、(C
CSi(n−C)(O−nC11、(C
CSi(iso−C)(O−nC
11、(CCSi(n−C
(O−nC11、(CCSi(iso
−C)(O−nC11、(C
Si(sec−C)(O−nC11、(C
CSi(tert−C)(O−nC
11、(CCSi(n−C11)(O
−nC11、(CCSi(cyclo
−C)(O−nC11、(C
Si(n−C13)(O−nC11、(C
CSi(cyclo−C11)(O−nC
11、H(CHC(CHCSi(C
)(O−nC11、H(CHC(CH
CSi(C)(O−nC11、H
(CHC(CHCSi(n−C
(O−nC11、H(CHC(CH
CSi(iso−C)(O−nC11、H
(CHC(CHCSi(n−C
(O−nC11、(CH(C)CS
i(CH)(O−nC11、(tert−C
)Si(OC)(O−nC11、(C
(C)CSi(OC)(O−nC
11、(CH)(CCSi(OC
)(O−nC11、H(CHC(CH
CSi(OC)(O−nC11
(ノルボルニル)Si(CH)(O−nC
11、(ノルボルニル)Si(OC)(O
−nC11、(アダマンチル)Si(OC
)(O−nC11、(アダマンチル)Si
(CH)(O−nC11、(tert−C
)Si(CH)(O−nC13、(tert
−C)Si(C)(O−nC13
(tert−C)Si(n−C)(O−n
13、(tert−C)Si(iso−
)(O−nC13、(tert−C
)Si(n−C)(O−nC13、(t
ert−C)Si(iso−C)(O−n
13、(tert−C)Si(sec−
)(O−nC13、(tert−C
)Si(tert−C)(O−nC
13、(tert−C)Si(n−C
11)(O−nC13、(tert−C)S
i(cyclo−C)(O−nC13
(tert−C)Si(n−C13)(O−n
13、(tert−C)Si(cycl
o−C11)(O−nC13、(tert−C
)Si(O−n−C)(O−nC13
、(tert−C)Si(O−iso−C
)(O−nC13、(tert−C)S
i(O−n−C)(O−nC13、(te
rt−C)Si(O−iso−C)(O−
nC13、(tert−C)Si(O−s
ec−C)(O−nC13、(tert−
)Si(O−tert−C)(O−nC
13、(tert−C)Si(O−n−C
11)(O−nC13、(tert−C
)Si(O−cyclo−C)(O−nC
13、(tert−C)Si(O−n−C
13)(O−nC13、(tert−C
)Si(O−cyclo−C11)(O−nC
13、(iso−CSi(O−nC
13、(iso−CSi(O−nC
13、(sec−CSi(O−nC
13、(neo−C11Si(O−nC
13、(cyclo−CSi(O−nC
13、(cyclo−C11)Si(CH
(O−nC13、(cyclo−C11)Si
(C)(O−nC13、(cyclo−C
11)Si(n−C)(O−nC13
(cyclo−C11)Si(cyclo−C
)(O−nC13、(CCSi
(CH)(O−nC13、(CCS
i(C)(O−nC13、(C
CSi(n−C)(O−nC13、(C
CSi(iso−C)(O−nC
13、(CCSi(n−C
(O−nC13、(CCSi(iso
−C)(O−nC13、(C
Si(sec−C)(O−nC13、(C
CSi(tert−C)(O−nC
13、(CCSi(n−C11)(O
−nC13、(CCSi(cyclo
−C)(O−nC13、(C
Si(n−C13)(O−nC13、(C
CSi(cyclo−C11)(O−nC
13、H(CHC(CHCSi(C
)(O−nC13、H(CHC(CH
CSi(C)(O−nC13、H
(CHC(CHCSi(n−C
(O−nC13、H(CHC(CH
CSi(iso−C)(O−nC13、H
(CHC(CHCSi(n−C
(O−nC13、(CH(C)CS
i(CH)(O−nC13、(tert−C
)Si(OC)(O−nC13、(C
(C)CSi(OC)(O−nC
13、(CH)(CCSi(OC
)(O−nC13、H(CHC(CH
CSi(OC)(O−nC13
(ノルボルニル)Si(CH)(O−nC
13、(ノルボルニル)Si(OC)(O
−nC13、(アダマンチル)Si(OC
)(O−nC13、(アダマンチル)Si
(CH)(O−nC13等を挙げることができ
る。
【0023】さらに、本発明の成分(A)の製造におい
ては、上記の必須成分の他に必要に応じて任意成分を含
んでなりうることは前記の通りであるが、そのような任
意成分として適当なものとしては以下の化合物を挙げる
ことができる。 (イ)ビニルシラン化合物 ビニルシラン化合物としては、モノシラン(SiH
中の少なくとも1つの水素原子がビニル基(CH=C
H−)に置き換えられ、そして残りの水素原子のいくつ
かが、ハロゲン(好ましくはCl)、アルキル基(好ま
しくは炭素原子数1〜12の炭化水素基)、アリール基
(好ましくはフェニル)、アルコキシ基(好ましくは炭
素原子数1〜12のアルコキシ基)、その他で置き換え
られた構造を示すものである。
【0024】より具体的には、CH=CH−Si
、CH=CH−SiH(CH)、CH=C
H−SiH(CH、CH=CH−Si(C
、CH=CH−Si(CH(C
)、CH=CH−Si(CH)(C
、CH=CH−Si(n−C)、CH=C
H−Si(C、CH=CH−Si(C
)(C、CH=CH−Si(CH
(C)、CH=CH−Si(CH(C
CH)、(CH=CH)(CHSi−
O−Si(CH(CH=CH)、(CH=C
H)SiH、(CH=CH)Si(C
、(CH=CH)Si(C等を
例示することができる。 (ロ)周期律表第I〜III 族金属の有機金属化合物 周期律表第I族〜第III 族金属の有機金属化合物を使用
することも可能である。本発明で使用する周期律表第I
族〜第III 族金属の有機金属化合物は、少なくとも一つ
の有機基−金属結合を持つ。その場合の有機基として
は、炭素原子数1〜20程度、好ましくは1〜6程度の
ヒドロカルビル基が代表的である。原子価の少なくとも
一つが有機基で充足されている有機金属化合物中金属の
残りの原子価(もしそれがあれば)は、水素原子、ハロ
ゲン原子、ヒドロカルビルオキシ基(ヒドロカルビル基
は、炭素原子数1〜20程度、好ましくは1〜6程
度)、あるいは酸素原子を介した当該金属(具体的に
は、メチルアルモキサンの場合の−O−Al(CH
−)その他で充足される。
【0025】このような有機金属化合物の具体例を挙げ
れば、(イ)有機リチウム化合物、例えばメチルリチウ
ム、n−ブチルリチウム、第三ブチルリチウム等、
(ロ)有機マグネシウム化合物、例えばブチルエチルマ
グネシウム、ジブチルマグネシウム、ヘキシルエチルマ
グネシウム、ブチルマグネシウムクロライド、第三ブチ
ルマグネシウムブローマイド等、(ハ)有機亜鉛化合
物、例えばジエチル亜鉛、ジブチル亜鉛等、(ニ)有機
アルミニウム化合物、例えばトリメチルアルミニウム、
トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウ
ム、トリn−ヘキシルアルミニウム、ジエチルアルミニ
ウムクロライド、ジエチルアルミニウムハイドライド、
ジエチルアルミニウムエトキシド、エチルアルミニウム
セスキクロライド、エチルアルミニウムジクロライド、
メチルアルモキサン等がある。このうちでは、特に有機
アルミニウム化合物が好ましい。上記任意成分(イ)お
よび(ロ)は、1種または2種以上を組み合わせて使用
することができる。これらの任意成分を使用すると、本
発明の効果はより大きくなる。
【0026】成分(A)の製造 成分(A)は、成分(A)を構成する各成分を、または
必要により前記任意成分を段階的にあるいは一時的に相
互に接触させて、その中間および/または最後に有機溶
媒、例えば炭化水素溶媒またはハロゲン化炭化水素溶
媒、で洗浄することによって製造することができる。
【0027】その場合に、チタン、マグネシウムおよび
ハロゲンを必須成分とする固体生成物を先ず製造し、そ
れを前記一般式のケイ素化合物と接触させる方式(いわ
ば二段法)によることもできるし、チタン、マグネシウ
ムおよびハロゲンを必須成分とする固体生成物をつくる
過程で既にこのケイ素化合物を存在させることによって
一挙に成分(A)を製造する方式(いわば一段法)によ
ることも可能である。好ましい方式は前者である。
【0028】前記の成分(A)を構成する各成分の接触
条件は、本発明の効果が認められるかぎり任意のもので
ありうるが、一般的には、次の条件が好ましい。接触温
度は、−50〜200℃程度、好ましくは0〜100
℃、である。接触方法としては、回転ボールミル、振動
ミル、ジェットミル、媒体撹拌粉砕機などによる機械的
な方法、不活性希釈剤の存在下に撹拌により接触させる
方法などがある。このとき使用する不活性希釈剤として
は、脂肪族または芳香族の炭化水素およびハロ炭化水
素、ポリシロキサン等が挙げられる。
【0029】成分(A)を構成する各成分使用量の量比
は本発明の効果が認められるかぎり任意のものでありう
るが、一般的には、次の範囲内が好ましい。チタン化合
物の使用量は、使用するマグネシウム化合物の使用量に
対してmol比で0.0001〜1000の範囲内がよ
く、好ましくは0.01〜10の範囲内である。ハロゲ
ン源としてそのための化合物を使用する場合は、その使
用量はチタン化合物および(または)マグネシウム化合
物がハロゲンを含む、含まないに関わらず、使用するマ
グネシウムの使用量に対してmol比で0.01〜10
00の範囲内がよく、好ましくは0.1〜100の範囲
内である。成分(A2)のケイ素化合物の使用量は、成
分(A)を構成するチタン成分に対するケイ素の原子比
(Si/Ti)で0.01〜1000、好ましくは0.
1〜100、の範囲内である。
【0030】ビニルシラン化合物を使用するときのその
使用量は、成分(A)を構成するチタン成分に対するm
ol比で0.001〜1000の範囲内がよく、好まし
くは0.01〜100の範囲内である。アルミニウムお
よびホウ素化合物を使用するときのその使用量は、前記
のマグネシウム化合物の使用量に対してmol比で0.
001〜100の範囲内がよく、好ましくは0.01〜
1の範囲内、である。電子供与体を使用するときのその
使用量は、前記のマグネシウム化合物の使用量に対して
mol比で0.001〜10の範囲内がよく、好ましく
は0.01〜5の範囲内である。
【0031】成分(A)は、成分(A1)および成分
(A2)の接触により、必要により電子供与体等の他成
分を用いて、例えば以下の様な製造方法によって製造さ
れる。 (イ)ハロゲン化マグネシウムと必要に応じて電子供与
体、チタン含有化合物、ケイ素化合物およびスルホン酸
エステル化合物を接触させる方法。
【0032】(ロ)アルミナまたはマグネシアをハロゲ
ン化リン化合物で処理し、それにハロゲン化マグネシウ
ム、電子供与体、ケイ素化合物、チタンハロゲン含有化
合物およびスルホン酸エステル化合物を接触させる方
法。
【0033】(ハ)ハロゲン化マグネシウムとチタンテ
トラアルコキシドおよび特定のポリマーケイ素化合物を
接触させて得られる固体成分に、チタンハロゲン化合物
および(または)ケイ素のハロゲン化合物を接触させた
反応生成物を不活性有機溶媒で洗浄後、ケイ素化合物と
スルホン酸エステル化合物を接触させるかまたは各々別
に接触させる方法。
【0034】このポリマーケイ素化合物としては、下式
で示されるものが適当である。
【0035】
【化1】 (ここで、Rは炭素原子数1〜10程度の炭化水素基
であり、rはこのポリマーケイ素化合物の粘度が1〜1
00cSt程度となるような重合度を示す。) 具体的には、メチルハイドロジェンポリシロキサン、エ
チルハイドロジェンポリシロキサン、フェニルハイドロ
ジェンポリシロキサン、シクロヘキシルハイドロジェン
ポリシロキサン、1,3,5,7−テトラメチルシクロ
テトラシロキサン、1,3,5,7,9−ペンタメチル
シクロペンタシロキサン等が好ましい。
【0036】(ニ)マグネシウム化合物をチタンテトラ
アルコキシドおよび(または)電子供与体で溶解させ
て、ハロゲン化剤またはチタンハロゲン化合物で析出さ
せた固体成分に、ケイ素化合物、チタン化合物およびス
ルホン酸エステル化合物を接触させるかまたは、各々別
に接触させる方法。
【0037】(ホ)グリニャール試薬等の有機マグネシ
ウム化合物をハロゲン化剤、還元剤等と作用させた後、
これに必要に応じて電子供与体を接触させ、次いでケイ
素化合物、チタン化合物およびスルホン酸エステル化合
物を接触させるかまたは、各々別に接触させる方法。
【0038】(ヘ)アルコキシマグネシウム化合物にハ
ロゲン化剤および(または)チタン化合物、ケイ素化合
物およびスルホン酸エステル化合物を電子供与体の存在
下もしくは不存在下に接触させるかまたは、各々別に接
触させる方法。
【0039】これらの製造方法の中でも(イ)、
(ハ)、(ニ)および(ヘ)が好ましい。成分(A)
は、その製造の中間および(または)最後に不活性有機
溶媒、例えば脂肪族または芳香族炭化水素溶媒(例え
ば、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、シクロヘキサン
等)、あるいはハロゲン化炭化水素溶媒(例えば、塩化
n−ブチル、1,2−ジクロロエチレン、四塩化炭素ク
ロルベンゼン等)で洗浄することができる。
【0040】本発明で使用する成分(A)は、ビニル基
含有化合物、例えばオレフィン類、ジエン化合物、スチ
レン類等を接触させて重合させることからなる予備重合
工程を経たものとして使用することもできる。予備重合
を行う際に用いられるオレフィン類の具体例としては、
例えば炭素原子数2〜20程度のもの、具体的にはエチ
レン、プロピレン、1−ブテン、3−メチルブテン−
1、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチルペンテン
−1、1−オクテン、1−デセン、1−ウンデセン、1
−エイコセン等があり、ジエン化合物の具体例として
は、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,4−ヘキサ
ジエン、1,5−ヘキサジエン、1,3−ペンタジエ
ン、1,4−ペンタジエン、2,4−ペンタジエン、
2,6−オクタジエン、cis−2,trans−4−
ヘキサジエン、trans−2,trans−4−ヘキ
サジエン、1,3−ヘプタジエン、1,4−ヘプタジエ
ン、1,5−ヘプタジエン,1,6−ヘプタジエン、
2,4−ヘプタジエン、ジシクロペンタジエン、1,3
−シクロヘキサジエン、1,4−シクロヘキサジエン、
シクロペンタジエン、1,3−シクロヘプタジエン、4
−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4
−ヘキサジエン、1,9−デカジエン、1,13−テト
ラデカジエン、p−ジビニルベンゼン、m−ジビニルベ
ンゼン、o−ジビニルベンゼン、ジシクロペンタジエン
等がある。また、スチレン類の具体例としては、スチレ
ン、α−メチルスチレン、アリルベンゼン、クロルスチ
レン等がある。
【0041】チタン成分と上記のビニル基含有化合物の
反応条件は、本発明の効果が認められるかぎり任意のも
のでありうるが、一般的には次の範囲内が好ましい。ビ
ニル基含有化合物の予備重合量は、チタン固体成分1g
あたり0.001〜100g、好ましくは0.1〜50
g、さらに好ましくは0.5〜10g、の範囲内であ
る。予備重合時の反応温度は−150〜150℃、好ま
しくは0〜100℃、である。そして、「本重合」、す
なわちα−オレフィンを重合させるときの重合温度より
も低い重合温度が好ましい。反応は、一般的に撹拌下に
行うことが好ましく、そのときn−ヘキサン、n−ヘプ
タン等の不活性溶媒を存在させることもできる。
【0042】(2)有機アルミニウム化合物成分 本発明で用いられる有機アルミニウム化合物(成分
(B))の具体例としては、R 3-s AlXまたはR
10 3-t Al(OR11(ここで、RおよびR10は炭
素原子数1〜20の炭化水素基または水素原子であり、
11は炭化水素基であり、Xはハロゲンであり、sおよ
びtはそれぞれ0≦s<3、0<t<3である。)で表
されるものがある。具体的には、(イ)トリメチルアル
ミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルア
ルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウム、トリ−
n−オクチルアルミニウム、トリ−n−デシルアルミニ
ウムなどのトリアルキルアルミニウム、(ロ)ジエチル
アルミニウムモノクロライド、ジイソブチルアルミニウ
ムモノクロライド、エチルアルミニウムセスキクロライ
ド、エチルアルミニウムジクロライドなどのアルキルア
ルミニウムハライド、(ハ)ジエチルアルミニウムハイ
ドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライドなど
のアルキルアルミニウムハイドライド、(ニ)ジエチル
アルミニウムエトキシド、ジエチルアルミニウムフェノ
キシドなどのアルキルアルミニウムアルコキシド等が挙
げられる。
【0043】これら(イ)〜(ニ)の有機アルミニウム
化合物に他の有機金属化合物、例えばR12 3-u Al(O
13(ここで、R12およびR13は同一または異なって
もよい炭素原子数1〜20の炭化水素基であり、uは0
<u≦3である。)で表されるアルキルアルミニウムア
ルコキシドを併用することもできる。例えば、トリエチ
ルアルミニウムとジエチルアルミニウムエトキシドの併
用、ジエチルアルミニウムモノクロライドとジエチルア
ルミニウムエトキシドとの併用、エチルアルミニウムジ
クロライドとエチルアルミニウムジエトキシドとの併
用、トリエチルアルミニウムとジエチルアルミニウムエ
トキシドとジエチルアルミニウムモノクロライドとの併
用等が挙げられる。成分(B)の有機アルミニウム化合
物成分と成分(A)の固体触媒成分中のチタン成分との
割合は、Al/Ti=1〜1000mol/molが一
般的であり、好ましくはAl/Ti=10〜500mo
l/molの割合で使用される。 (3)ケイ素化合物成分 本発明で用いられるケイ素化合物成分(C)は、下記の
一般式(2)で表されるケイ素化合物である。
【0044】 一般式 RSi(OCH (2) (ここで、Rは分岐脂肪族炭化水素基または環状脂肪
族炭化水素基であり、RはRと同一もしくは異なる
炭化水素基である)で表されるものである。Rの分岐
脂肪族炭化水素基としては炭素原子数2〜10、特に4
〜10、のものが好ましい。
【0045】本発明で使用できるケイ素化合物の具体例
は、下記の通りである。(tert−C)Si
(CH)(OCH、(tert−C)S
i(C)(OCH、(tert−C
)Si(n−C)(OCH、(te
rt−C)Si(iso−C)(OC
、(tert−C)Si(n−C
)(OCH、(tert−C)Si
(iso−C)(OCH、(tert−C
)Si(sec−C)(OCH
(tert−C)Si(tert−C
(OCH、(tert−C)Si(n−C
11)(OCH、(tert−C)Si
(cyclo−C)(OCH、(tert
−C)Si(n−C13)(OCH
(tert−C)Si(cyclo−C11
(OCH、(tert−C)Si(O−n
−C)(OCH、(tert−C
Si(O−iso−C)(OCH、(te
rt−C)Si(O−n−C)(OC
、(tert−C)Si(O−iso−
)(OCH、(tert−C)S
i(O−sec−C)(OCH、(ter
t−C)Si(O−tert−C)(OC
、(tert−C)Si(O−n−C
11)(OCH、(tert−C)Si
(O−cyclo−C)(OCH、(te
rt−C)Si(O−n−C13)(OC
、(tert−C)Si(O−cycl
o−C11)(OCH、(iso−C
Si(OCH、(iso−CSi
(OCH、(sec−CSi(OCH
、(neo−C11Si(OCH
(cyclo−CSi(OCH、(c
yclo−C11)Si(CH)(OCH
(cyclo−C11)Si(C)(OC
、(cyclo−C11)Si(n−C
)(OCH、(cyclo−C11)Si
(cyclo−C)(OCH、(C
CSi(CH)(OCH、(C
CSi(C)(OCH、(C
CSi(n−C)(OCH
(CCSi(iso−C)(OC
、(CCSi(n−C)(O
CH、(CCSi(iso−C
)(OCH、(CCSi(se
c−C)(OCH、(CCSi
(tert−C)(OCH、(C
CSi(n−C11)(OCH、(C
CSi(cyclo−C)(OC
、(CCSi(n−C13)(O
CH、(CCSi(cyclo−C
11)(OCH、H(CHC(CH
CSi(CH)(OCH、H(CH
(CHCSi(C)(OCH、H
(CHC(CHCSi(n−C
(OCH、H(CHC(CHCSi
(iso−C)(OCH、H(CH
C(CHCSi(n−C)(OC
、(CH(C)CSi(CH
(OCH、(tert−C)Si(OC
)(OCH、(CH(C)CS
i(OC)(OCH、(CH)(C
CSi(OC)(OCH、H(CH
C(CHCSi(OC)(OC
、(ノルボルニル)Si(CH)(OC
、(ノルボルニル)Si(OC)(OC
、(アダマンチル)Si(OC)(OC
、(アダマンチル)Si(CH)(OC
等を挙げることができる。
【0046】<ブロック共重合体>本発明によるプロピ
レン系ブロック共重合体は、下記のブロック共重合体
(I)およびブロック共重合体(II)からなるプロピレ
ン系共重合体であって、下記の成分(A)、成分(B)
および成分(C)からなるα−オレフィン重合用触媒を
用いて製造されたものであることを特徴とするものであ
る。 ブロック(I):プロピレンの単独重合体またはエチレ
ン含有量が7重量%以下のエチレン・プロピレン共重合
体 全重合体中の50〜95重量% ブロック(II):プロピレンとエチレンとの含有モル比
が10/90〜80/20であるエチレン・プロピレン
共重合体 全重合体中の5〜50重量% このような本発明によるプロピレン系ブロック共重合体
は、プロピレンの結晶性単独重合あるいは共重合体(ブ
ロック(I))を生成させる第一の重合工程、およびプ
ロピレンとエチレンとを重合比(mol比)10/90
ないし20/80の割合であるエチレン・プロピレン共
重合体(ブロック(II))を生成させる第二の重合工程
の二工程からなる。第一の重合工程および第二の重合工
程は、どちらを先に実施してもかまわないが第一の重合
工程を先に実施するのが普通であり、かつ好ましい。 (第一の重合工程) 第一の重合工程はプロピレン単独
かプロピレン/エチレン混合物を、前記触媒成分(A)
および成分(B)からなる重合系に供給して、プロピレ
ンの結晶性単独重合体、もしくはエチレン含有量7重量
%、好ましくは1.0重量%以下、のプロピレンとエチ
レンの共重合体を一段もしくは多段に全重合量の50〜
95重量%、好ましくは60〜90重量%、に相当する
ように形成させる工程である。
【0047】第一の重合工程でプロピレン/エチレン共
重合体のエチレン含有量が7重量%超過であると、最終
共重合体のかさ密度が低下し、低結晶性重合体の副生成
量が大幅に増加する。また重合割合が上記範囲未満であ
っても、やはりプロピレン/エチレンの共重合体中のエ
チレン含有量が多い場合と同様な現象が起こる。一方、
この重合工程で生成される共重合体の重合割合が上記範
囲を超すと低結晶性重合体の副生成量が減少する方向に
なるけれども、ブロック共重合体の目的である耐衝撃性
が低下するので、好ましくない。
【0048】第一の重合工程での重合温度は、30〜1
20℃、好ましくは50〜80℃、程度である。重合圧
力は1〜40kg/cm2 程度である。
【0049】この第一の重合工程では最終重合体が流動
性の適当なものとなるように分子量調整剤を使用するこ
とが好ましく、分子量調整剤としては水素が好ましい。 (第二の重合工程) 第二の重合工程は、プロピレンと
エチレンとの含有モル比が10/90〜80/20であ
るエチレン・プロピレン共重合体を生成させる工程であ
る。この工程では全重合量の5〜50重量%、好ましく
は10〜40重量%、に相当する量を形成させる。
【0050】また、必要に応じてこの第二の重合工程中
において活性水素含有化合物を存在させることもでき
る。
【0051】上記活性水素含有有機化合物の例として
は、水、アルコール、フェノール、カルボン酸、スルホ
ン酸、第一アミン、第二アミンなどを挙げることができ
る。より具体的には、(イ)アルコールとしては、メタ
ノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノ
ール、tert−ブタノール、n−ヘキサノール、オレ
イルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、ジエチレングリコール、メトキシエタノール、
シクロキヘサノール、ベンジルアルコール、イソプロピ
ルベンジルアルコール、フェニルエチルアルコールなど
の炭素原子数1ないし18程度の飽和または不飽和の脂
肪族、脂環族、もしくは芳香族のアルコール、フェノー
ルとしてはフェノール、クレゾール、キシレノール、エ
チルフェノール、イソプロピルフェノール、t−ブチル
フェノール、ノニルフェノールなど、(ロ)カルボン酸
としてギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、アクリル酸、
シクロヘキサンカルボン酸、安息香酸、サリチル酸、ス
テアリン酸、などの脂肪族、脂環族、もしくは芳香族の
カルボン酸、スルホン酸としてはメタンスルホン酸、ト
ルエンスルホン酸、など、(ハ)第一アミンとしては、
メチルアミン、エチルアミン、イソプロピルアミン、シ
クロヘキシルアミン、アニリン、など、(ニ)第二アミ
ンとしては、ジメチルアミン、ジn−ブチルアミン、ジ
ベンジルアミンなど、を例示することができる。これら
の中ではとくにアルコールとりわけ炭素原子数1ないし
10のアルコールを使用するのが好ましい。これらの活
性水素含有化合物は2種以上併用することもできる。
【0052】また、使用する活性水素含有化合物は、成
分(B)中のAl原子1molに対して、0.001〜
5mol、好ましくは0.1〜5molの割合で使用す
る。また、活性水素含有化合物をランダム共重合系に供
給する方法には、直接導入する方法、あらかじめ不活性
ガス気体もしくはガス状重合原料と混合してから、導入
する方法、直接もしくはブタン、ヘキサン等の溶媒に希
釈してランダム共重合系内に導入して供給方法が可能で
ある。
【0053】また、第二の重合工程の重合割合及びプロ
ピレン/エチレン混合物の組成が上記範囲未満では耐衝
撃性が悪く、スパイラルフローの改良結果も小さい。ま
た上記範囲を超すと低結晶性重合体の副生量が大幅に増
加し、重合溶解粘度の上昇が著しくなるなどの運転上の
問題が起こる場合がある。
【0054】第二の重合工程はプロピレンのゴム状共重
合体を製造する工程であるから、この工程では少量の他
のコモノマーを共存させても良い。そのようなコモノマ
ーとしては、たとえば1−ブテン、1−ペンテン、1−
ヘキセン等のα−オレフィンを例示することができる。
第二の重合工程の重合温度は30〜120℃、好ましく
は50〜80℃、程度である。重合圧力は1〜40kg
/cm2 程度、好ましくは1〜30kg/cm2 であ
る。
【0055】第一の重合工程から第二の重合工程に移る
際に、第一の重合工程由来のプロピレンガスまたはプロ
ピレン/エチレン混合ガスと水素ガスとをパージして第
二の重合工程に移ることが好ましい。
【0056】第二の重合工程では分子量調整剤を目的に
応じて用いても用いなくても良い。すなわち最終重合体
の耐衝撃性を上昇させたいときには分子量調整剤の実質
的不存在下にこの工程を実施することが好ましい。
【0057】また、第二の重合工程では電子供与体、電
子受容体等を添加剤として用いることもできる。 (重合方式) 本発明による共重合の製造法は、回分
式、連続式、半回分式のいずれの方法によっても実施可
能である。この際にヘプタンなどの不活性炭化水素溶媒
中で重合を行う方法、使用する単量体自体を媒質として
利用する方法、媒質を使用せずにガス上の単量体中で重
合を行う方法、さらにこれらを組み合わせた方法を採用
することができる。第一の重合工程と第二の重合工程を
同一の重合槽で行なうこともできるし、両重合工程を別
個の重合槽で行うこともできる。好ましくは前者であ
る。
【0058】また、固体触媒を重合に供するまえに、予
定している重合条件よりも温和な条件で予備重合を行う
こともできる。
【0059】
【実施例】<実施例−1> [成分(A)の製造]充分に窒素置換したフラスコに、
脱水および脱酸素したn−ヘプタン200mlを導入
し、次いでMgClを0.4mol、Ti(O−n−
を0.8mol導入し、95℃で2時間反
応させた。反応終了後、40℃に温度を下げ、次いでメ
チルヒドロポリシロキサン(20cStのもの)を48
ml導入し、3時間反応させた。生成した固体成分をn
−ヘプタンで洗浄した。
【0060】次いで、充分に窒素置換したフラスコに、
上記と同様に精製したn−ヘプタンを50ml導入し、
上記で合成した固体成分をMg原子換算で0.24mo
l導入した。次いでn−ヘプタン25mlにSiCl
0.4molを混合して30℃、30分間でフラスコ
へ導入し、70℃で3時間反応させた。反応終了後、n
−ヘプタンで洗浄した。次いでn−ヘプタン25mlに
フタル酸クロライド0.024molを混合して、70
℃、30分間でフラスコへ導入し、90℃で1時間反応
させた。反応終了後、n−ヘプタンで洗浄した。次い
で、SiCl0.4molを導入して80℃で6時間
反応させた。反応終了後、n−ヘプタンで充分に洗浄し
て成分(A)を製造するための固体成分とした。
【0061】次いで、充分に窒素置換したフラスコに、
上記と同様に精製したn−ヘプタンを50ml導入し、
上記で合成した固体成分を5g導入し、(tert−C
)Si(CH)(O−nC 0.8
ml、Al(C1.7gを30℃で2時間接
触させた。接触終了後、n−ヘプタンで充分に洗浄し、
塩化マグネシウムを主体とする成分(A)を得た。
【0062】[ブロック共重合]内容積200リットル
の撹拌式オートクレーブをプロピレンで充分置換した
後、充分に脱水、脱酸素したn−ヘプタン63リットル
を導入し、トリエチルアルミニウム6.5g、前記固体
触媒3.2g、成分(C)として(tert−C
)(CH)Si(OCH 154mgを
55℃でプロピレン雰囲気下で導入した。第一の重合は
オートクレーブを75℃に昇温した後、気相部水素濃度
を2.5vol%に調整しながらプロピレンを9kg/
hrのフィード速度で導入することで実施した。
【0063】220分後、プロピレンの導入を停止し、
90分間重合を継続させた。その後気相部プロピレンを
0.2g/cm2 Gの圧力まで系外に放出した。第二の
重合はオートクレーブを60℃に降温した後、ブタノー
ル2.1gを添加し、直ちにプロピレンを0.53kg
/hr、エチレンを3.00kg/hrのフィード速度
にて100分間導入することにより実施した。
【0064】<実施例−2> [成分(A)の製造]充分に窒素置換したフラスコに、
脱水および脱酸素したn−ヘプタン200mlを導入
し、次いでMgClを0.4mol、Ti(O−n−
を0.8mol導入し、95℃で2時間反
応させた。反応終了後、40℃に温度を下げ、次いでメ
チルヒドロポリシロキサン(20cStのもの)を48
ml導入し、3時間反応させた。生成した固体成分をn
−ヘプタンで洗浄した。
【0065】次いで、充分に窒素置換したフラスコに、
上記と同様に精製したn−ヘプタンを50ml導入し、
上記で合成した固体成分をMg原子換算で0.24mo
l導入した。次いでn−ヘプタン25mlにSiCl
0.4molを混合して30℃、30分間でフラスコ
へ導入し、70℃で3時間反応させた。反応終了後、n
−ヘプタンで洗浄した。次いでn−ヘプタン25mlに
フタル酸クロライド0.024molを混合して、70
℃、30分間でフラスコへ導入し、90℃で1時間反応
させた。反応終了後、n−ヘプタンで洗浄した。次い
で、SiCl0.4molを導入して80℃で6時間
反応させた。反応終了後、n−ヘプタンで充分に洗浄し
て成分(A)を製造するための固体成分とした。次い
で、充分に窒素置換したフラスコに、上記と同様に精製
したn−ヘプタンを50ml導入し、上記で合成した固
体成分を5g導入し、(tert−C)Si(C
)(O−nC 0.8ml、Al(C
1.7gを30℃で2時間接触させた。接触終
了後、n−ヘプタンで充分に洗浄し、塩化マグネシウム
を主体とする成分(A)を得た。
【0066】[ブロック共重合]内容積200リットル
の撹拌式オートクレーブをプロピレンで充分置換した
後、充分に脱水、脱酸素したn−ヘプタン63リットル
を導入し、トリエチルアルミニウム6.5g、前記固体
触媒3.2g、成分(C)として(tert−C
)(sec−C)Si(OCH
54mgを55℃でプロピレン雰囲気下で導入した。
【0067】第一の重合はオートクレーブを75℃に昇
温した後、気相部水素濃度を2.5vol%に調整しな
がらプロピレンを9kg/hrのフィード速度で導入す
ることで実施した。
【0068】220分後、プロピレンの導入を停止し、
90分間重合を継続させた。その後気相部プロピレンを
0.2g/cm2 Gの圧力まで系外に放出した。第二の
重合はオートクレーブを60℃に降温した後、直ちにプ
ロピレンを0.53kg/hr、エチレンを3.00k
g/hrのフィード速度にて100分間導入することに
より実施した。
【0069】<実施例−3>成分(A)の製造におい
て、(tert−C)Si(CH)(O−nC
0.8mlのかわりに(tert−C
)Si(CH)(O−nC 0.94m
lを使用する以外は実施例−1と同様の重合操作を行っ
た。
【0070】<実施例−4>成分(C)として(ter
t−C)(sec−C)Si(OCH
154mgを使用する以外は実施例−3と同様の重
合を行った。
【0071】<実施例−5>成分(A)の製造におい
て、(tert−C)Si(CH)(O−nC
0.8mlのかわりに(tert−C
)Si(CH)(O−nC13) 1.2mlを
使用する以外は実施例−1と同様の重合を行った。
【0072】<実施例−6>成分(C)として(ter
t−C)(sec−C)Si(OCH
154mgを使用する以外は実施例−5と同様の重
合を行った。
【0073】<比較例−1>成分(A)の製造におい
て、(tert−C)Si(CH)(O−nC
0.8mlのかわりに(tert−C
)Si(CH)(O−C 0.75ml
を使用する以外は、実施例−1と同様の重合を行った。
【0074】<比較例−2>成分(C)として(ter
t−C)(sec−C)Si(OCH
154mgを使用する以外は、比較例−1と同様の
重合を行った。
【0075】<比較例−3>成分(A)の製造におい
て、(tert−C)Si(CH)(O−nC
0.8mlのかわりに(tert−C
)Si(CH)(OCH 0.6mlを使用
し、成分(C)として(tert−C)(C
)Si(OCH 154mgのかわりに(t
ert−C)Si(CH)(O−nC
207mgを使用し、気相部水素濃度を1.5vo
l%にする以外は、実施例−1と同様の重合を行った。
【0076】<比較例−4>成分(A)の製造におい
て、(tert−C)Si(CH)(O−nC
0.8mlのかわりに(tert−C
)Si(CH)(OCH 0.6mlを使用
し、成分(C)を使用せず、気相部水素濃度を1.5v
ol%にする以外は、実施例−1と同様の重合を行っ
た。
【0077】<比較例−5>成分(A)の製造におい
て、(tert−C)Si(CH)(O−nC
0.8mlのかわりに(tert−C
)Si(CH)(O−nC 0.94m
lを使用し、成分(C)として、(tert−C
)(CH)Si(OCH 154mgの
かわりに(tert−C)Si(CH)(O−
nC 207mgを使用し、気相部水素濃度
を1.0vol%にする以外は、実施例1と同様の重合
を行った。
【0078】<実施例−7> [成分(A)の製造]充分に窒素置換したフラスコに、
脱水および脱酸素したトルエン100mlを導入し、次
いでMg(OEt)をを20g導入し懸濁状態とし
た。次いで、TiCl 60mlを導入し、室温から
90℃に昇温し、次いで酢酸セルソルブ3.3mlを導
入し、100℃に昇温して3時間反応させた。反応終了
後、トルエンで充分に洗浄した。次いでTiCl
00mlおよびトルエン100mlを導入し、110℃
で3時間反応させた。反応終了後、n−ヘプタンで充分
に洗浄した。
【0079】次いで、充分に窒素置換したフラスコに、
上記と同様に精製したn−ヘプタンを50ml導入し、
上記で合成した固体成分を5g導入し、ジビニルジメチ
ルシラン0.5ml、(tert−C)Si(C
)(O−nC0.8mlおよびAl(C
1.7gを30℃で2時間接触させた。接
触終了後、n−ヘプタンで充分に洗浄し、塩化マグネシ
ウムを主体とする成分(A)とした。
【0080】[プロピレンの重合]内容積200リット
ルの撹拌式オートクレーブをプロピレンで充分置換した
後、充分に脱水、脱酸素したn−ヘプタン63リットル
を導入し、トリエチルアルミニウム6.5g、前記固体
触媒3.2g、成分(C)として(tert−C
)(CH)Si(OCH 154mgを
55℃でプロピレン雰囲気下で導入した。
【0081】第一の重合はオートクレーブを75℃に昇
温した後、気相部水素濃度を2.5vol%に調整しな
がらプロピレンを9kg/hrのフィード速度で導入す
ることで実施した。220分後、プロピレンの導入を停
止し、90分間重合を継続させた。その後気相部プロピ
レンを0.2g/cm2 Gの圧力まで系外に放出した。
第二の重合はオートクレーブを60℃に降温した後、ブ
タノール2.1gを添加し、直ちにプロピレンを0.5
3kg/hr、エチレンを3.00kg/hrのフィー
ド速度にて100分間導入することにより実施した。
【0082】<実施例−8>成分(C)として(ter
t−C)(sec−C)Si(OCH
154mgを使用する以外は実施例−7と同様の重
合操作を行った。
【0083】<実施例−9>成分(A)の製造におい
て、(tert−C)Si(CH)(O−nC
0.8mlのかわりに(tert−C
)Si(CH)(O−nC 0.94m
lを使用する以外は実施例−7と同様の重合操作を行っ
た。
【0084】<実施例−10>成分(C)として(te
rt−C)(sec−C)Si(OC
154mgを使用する以外は実施例−9と同
様の重合操作を行った。
【0085】<実施例−11>成分(A)の製造におい
て、(tert−C)Si(CH)(O−nC
0.8mlのかわりに(tert−C
)Si(CH)(O−nC13) 1.2mlを
使用する以外は実施例−9と同様の重合操作を行った。
【0086】<実施例−12>成分(C)として(te
rt−C)(sec−C)Si(OC
154mgを使用する以外は実施例−11と
同様の重合操作を行った。
【0087】<比較例−6>成分(A)の製造におい
て、(tert−C)Si(CH)(O−nC
0.8mlのかわりに(tert−C
)Si(CH)(O−C 0.75ml
を使用する以外は、実施例−7と同様の重合操作を行っ
た。
【0088】<比較例−7>成分(C)として(ter
t−C)(sec−C)Si(OCH
154mgを使用する以外は、比較例−6と同様の
重合操作を行った。
【0089】<比較例−8>成分(A)の製造におい
て、(tert−C)Si(CH)(O−nC
0.8mlのかわりに(tert−C
)Si(CH)(O−CH 0.6mlを使
用し、成分(C)として(tert−C)(se
c−C)Si(OCH 154mgのかわ
りに(tert−C)Si(CH)(O−nC
207mgを使用し、気相部水素濃度を
1.5vol%にする以外は、実施例−7と同様の重合
操作を行った。
【0090】<比較例−9>成分(A)の製造におい
て、(tert−C)Si(CH)(O−nC
0.8mlのかわりに(tert−C
)Si(CH)(OCH 0.6mlを使用
し、成分(C)を使用せず、気相部水素濃度を1.5v
ol%にする以外は、実施例−7と同様の重合操作を行
った。
【0091】<実施例−13> [成分(A)の製造]充分に窒素置換したフラスコに、
脱水および脱酸素したn−ヘプタン200mlを導入
し、次いでMgClを0.4mol、Ti(O−n−
0.8mol導入し、95℃で2時間反応
させた。反応終了後、40℃に温度を下げ、次いでメチ
ルヒドロポリシロキサン(20cStのもの)を48m
l導入し、3時間反応させた。生成した固体成分をn−
ヘプタンで洗浄した。
【0092】次いで、充分に窒素置換したフラスコに、
上記と同様に精製したn−ヘプタンを50ml導入し、
上記で合成した固体成分をMg原子換算で0.24mo
l導入した。次いでn−ヘプタン25mlにSiCl
0.4molを混合して30℃、30分間でフラスコ
へ導入し、70℃で3時間反応させた。反応終了後、n
−ヘプタンで洗浄した。次いでn−ヘプタン25mlに
フタル酸クロライド0.024molを混合して、70
℃、30分間でフラスコへ導入し、90℃で1時間反応
させた。反応終了後、n−ヘプタンで洗浄した。次い
で、SiCl0.4molを導入して80℃で6時間
反応させた。反応終了後、n−ヘプタンで充分に洗浄し
て成分(A)を製造するための固体成分とした。次い
で、充分に窒素置換したオートクレーブに、上記と同様
に精製したn−ヘプタンを250ml導入し、上記で合
成した固体成分を10g導入し、(tert−C
)Si(CH)(O−nC 2.7
ml、Al(C 42gを加えた後に、プロ
ピレンを5.2g/hrで連続的に導入し30℃で15
分接触させた。接触終了後、n−ヘプタンで充分に洗浄
して、固体触媒成分(A)を23g得た。
【0093】[プロピレンの重合]内容積200リット
ルの撹拌式オートクレーブをプロピレンで充分置換した
後、充分に脱水、脱酸素したn−ヘプタン63リットル
を導入し、トリエチルアルミニウム6.5g、前記固体
触媒3.2g、成分(C)として(tert−C
)(CH)Si(OCH 154mgを
55℃でプロピレン雰囲気下で導入した。第一の重合は
オートクレーブを75℃に昇温した後、気相部水素濃度
を2.5vol%に調整しながらプロピレンを9kg/
hrのフィード速度で導入することで実施した。
【0094】220分後、プロピレンの導入を停止し、
90分間重合を継続させた。その後気相部プロピレンを
0.2g/cm2 Gの圧力まで系外に放出した。第二の
重合はオートクレーブを60℃に降温した後、ブタノー
ル2.1gを添加し、直ちにプロピレンを0.53kg
/hr、エチレンを3.00kg/hrのフィード速度
にて100分間導入することにより実施した。
【0095】<実施例−14>成分(C)として(te
rt−C)(sec−C)Si(OC
154mgを使用する以外は、実施例−13
と同様の重合操作を行った。
【0096】<実施例−15>(tert−C
Si(CH)(O−nC 2.7mlのか
わりに(tert−C)Si(CH)(O−n
13 3.7mlを使用する以外は、実施例−
13と同様の重合操作を行った。
【0097】<実施例−16>成分(C)として(te
rt−C)(sec−C)Si(OC
154mgを使用する以外は、実施例−15
と同様の重合操作を行った。
【0098】<実施例−17>(tert−C
Si(CH)(O−nC 2.7mlのか
わりに(tert−C)Si(CH)(O−n
3.0mlを使用する以外は、実施例−
13と同様の重合操作を行った。
【0099】<実施例−18>成分(C)として(te
rt−C)(sec−C)Si(OC
154mgを使用する以外は、実施例−17
と同様の重合操作を行った。
【0100】<結果>上記の実施例および比較例の結果
は、表1〜3に示される通りである。また、表のMFR
の測定は、ASTM=D−1238に準じて行った。第
二の重合工程のMFRは第一の重合及び製品のMFRか
ら次式にて計算した。 alogMFR1 +(1−a)logMFR2 =log
MFRA a;第一の重合工程で生成した重合体が全重合体に占め
る割合 MFR1 ;第一の重合工程で生成した重合体のMFR測
定値 MFRA ;製品ポリマーのMFR測定値 MFR2 ;上式より計算される第二の重合で生成した重
合体のMFR値 製品中のエチレン含量はIR測定により求めた。
【0101】APP副生率とは、非晶質重合体の副生割
合を表すインデックスであって、以下の計算式により求
めたものである。
【0102】
【数1】 表2の物性測定を行うに先立ち、まず共重合体粉末を押
出機によりペレット化し、射出成形機により厚さ4mm
のシートを作成して、測定用資料とした。
【0103】造粒時の添加剤は2,6ジ第三ブチルフェ
ノールがポリマーに対して0.10wt%、RA101
0(チバガイギー社製)が0.05wt%、カルシウム
ステアレートが0.10wt%、PTBBA−Al(シ
ェル化学社製)が0.10wt%であった。曲げ弾性率
はASTM−D−790に準じて測定した。アイゾット
衝撃強度(0℃)はASTM−D−256(ノッチ付)
に準じて測定した。
【0104】
【表1】
【0105】
【表2】
【0106】
【表3】
【0107】
【発明の効果】本発明によれば、高い立体規則性で分子
量分布の広いα−オレフィン重合体を高収率で得ること
が可能であるため、ブロック共重合体を得ることによ
り、剛性と耐衝撃性のバランスの良さと、成形外観の良
さの求められている自動車部品、家電部品、包装材料な
どの用途に好適に用いられることは、前記したところで
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】チーグラー触媒に関する本発明の技術内容の理
解を助けるためのフローチャート図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J026 HA03 HA04 HA20 HA27 HA34 HA39 HA43 HA48 HA49 HB03 HB04 HB20 HB27 HB34 HB39 HB42 HB43 HB48 HE01 4J028 AA01A AB01A AC04A AC05A AC06A AC07A AC10A AC14A BA01A BA01B BB01A BB01B BC01A BC05A BC06A BC07A BC09A BC13A BC15A BC15B BC16A BC16B BC17B BC18A BC24A BC24B BC25A BC34A BC34B CA15C CA22A CA25A CB12A CB23A CB25A CB28A CB33A CB43A CB52A CB53A CB63A CB64A CB66A CB68A CB92A EA02 EB02 EB04 EC02 ED01 ED02 EF01 FA02 GA07

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記のブロック共重合体(I)およびブロ
    ック共重合体(II)からなるプロピレン系共重合体であ
    って、下記の成分(A)、成分(B)および成分(C)
    からなるα−オレフィン重合用触媒を用いて製造された
    ものであることを特徴とする、プロピレン系ブロック共
    重合体。 ブロック(I):プロピレンの単独重合体またはエチレ
    ン含有量が7重量%以下のエチレン・プロピレン共重合
    体 全重合体中の50〜95重量% ブロック(II):プロピレンとエチレンとの含有モル比
    が10/90〜80/20であるエチレン・プロピレン
    共重合体 全重合体中の5〜50重量% 成分(A):成分(A1)と成分(A2)とを接触させ
    て得られる固体触媒成分 成分(A1):チタン、マグネシウムおよびハロゲンを
    必須成分として含有してなる触媒成分 成分(A2):下記一般式(1)で表わされるケイ素化
    合物 RSi(OR (1) (ここで、Rは分岐脂肪族炭化水素基または環状脂肪
    族炭化水素基、RはRと同一でも異なっていてもよ
    い炭化水素基、Rは炭素原子数3〜6の直鎖脂肪族炭
    化水素基である) 成分(B):有機アルミニウム化合物 成分(C):下記の一般式(2)で表わされるケイ素化
    合物 RSi(OCH (2) (ここで、Rは分岐脂肪族炭化水素基または環状脂肪
    族炭化水素基、RはRと同一でも異なっていてもよ
    い炭化水素基である)
  2. 【請求項2】下記のブロック共重合体(I)およびブロ
    ック共重合体(II)からなるプロピレン系共重合体を、
    下記の成分(A)、成分(B)および成分(C)からな
    るα−オレフィン重合用触媒を用いて製造することを特
    徴とする、プロピレン系ブロック共重合体の製造法。 ブロック(I):プロピレンの単独重合体またはエチレ
    ン含有量が7重量%以下のエチレン・プロピレン共重合
    体 全重合体中の50〜95重量% ブロック(II):プロピレンとエチレンとの含有モル比
    が10/90〜80/20であるエチレン・プロピレン
    共重合体 全重合体中の5〜50重量% 成分(A):成分(A1)と成分(A2)とを接触させ
    て得られる固体触媒成分 成分(A1):チタン、マグネシウムおよびハロゲンを
    必須成分として含有してなる触媒成分 成分(A2):下記一般式(1)で表わされるケイ素化
    合物 RSi(OR (1) (ここで、Rは分岐脂肪族炭化水素基または環状脂肪
    族炭化水素基、RはRと同一でも異なっていてもよ
    い炭化水素基、Rは炭素原子数3〜6の直鎖脂肪族炭
    化水素基である) 成分(B):有機アルミニウム化合物 成分(C):下記の一般式(2)で表わされるケイ素化
    合物 RSi(OCH (2) (ここで、Rは分岐脂肪族炭化水素基または環状脂肪
    族炭化水素基、RはRと同一でも異なっていてもよ
    い炭化水素基である)
  3. 【請求項3】成分(A1)が、電子供与性化合物を含有
    するものである、請求項1または2に記載のプロピレン
    系ブロック共重合体。
  4. 【請求項4】成分(A2)のケイ素化合物での置換基R
    のケイ素原子に結合する炭素原子が、2級または3級
    の炭素原子である、請求項1〜3のいずれかに記載のプ
    ロピレン系ブロック共重合体。
  5. 【請求項5】成分(A2)のケイ素化合物での置換基R
    が、炭素原子数3〜20の分岐脂肪族炭化水素基であ
    る、請求項1〜4のいずれか1項に記載のプロピレン系
    ブロック共重合体。
  6. 【請求項6】成分(A2)のケイ素化合物での置換基R
    が、炭素原子数4〜10の環状脂肪族炭化水素基であ
    る、請求項1〜5のいずれか1項に記載のプロピレン系
    ブロック共重合体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101619151A (zh) * 2008-07-04 2010-01-06 住友化学株式会社 制备丙烯嵌段共聚物的方法

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