JP2000290270A - (z)−2−アミノチアゾール化合物の酸付加塩の製造方法 - Google Patents
(z)−2−アミノチアゾール化合物の酸付加塩の製造方法Info
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Abstract
加塩の製造方法を提供すること。 【解決手段】 一般式(I) (式中、R1、R2はアルキル、Xは臭素、ヨウ素。)で
示される2−アミノチアゾール化合物の酸付加塩と、一
般式(II) HY (II) (式中、Yはハロゲン、−OSO3H、−OPO(O
H)2。)で示される無機酸とを反応させる一般式(II
I) (式中、mは一般式(II)で示される無機酸の価数を示
し、nは1または2。)で示される(Z)−2−アミノ
チアゾール化合物の酸付加塩の製造方法。
Description
チアゾール化合物の酸付加塩の製造方法に関する。
酸付加塩は医薬中間体として有用な化合物であり、例え
ば特許第2618119号公報において、抗生物質の中
間体として使用されている。
付加塩の製造方法としては、例えば特許第261811
9号公報において、4−ブロモ−2−プロピリデンアセ
ト酢酸メチルエステルとチオ尿素とをジクロロメタン中
で反応させた後、反応液を水酸化ナトリウム水と食塩水
で洗い、減圧濃縮後、アセトン溶液とし、これを塩酸で
中和することにより、(Z)−2−(2−アミノチアゾ
ール−4−イル)−2−ペンテン酸メチルエステルの塩
酸塩を得る方法が知られている。しかしながら、この方
法では、4−ブロモ−2−プロピリデンアセト酢酸メチ
ルエステルとチオ尿素との反応で生成する2−(2−ア
ミノチアゾール−4−イル)−2−ペンテン酸メチルエ
ステルの臭化水素酸塩から、水酸化ナトリウムによるフ
リー化、濃縮、および塩酸との反応を経て、(Z)−2
−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−ペンテン
酸メチルエステルの塩酸塩を製造しているため、工程が
長く操作が煩雑であるという問題があった。
ト酢酸メチルエステルとチオ尿素との反応液を、水酸化
ナトリウムによりフリー化して得られる2−(2−アミ
ノチアゾール−4−イル)−2−ペンテン酸メチルエス
テルは不安定であり、水酸化ナトリウムで処理している
間に収率が低下するという問題があった。また、減圧濃
縮の間にも2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−
2−ペンテン酸メチルエステルが分解して収率が低下す
るという問題があった。このため、例えば、フラッシュ
蒸留や薄膜蒸留等の方法により、連続的に濃縮する必要
があり、特殊な濃縮設備が必要であった。
特別な設備を用いることなく、簡便な方法により(Z)
−2−アミノチアゾール化合物の酸付加塩を製造できる
方法を開発すべく鋭意検討した結果、2−アミノチアゾ
ール化合物の酸付加塩を、さらに酸で処理することによ
り、収率および純度よく(Z)−2−アミノチアゾール
化合物の酸付加塩を工業的に有利に製造できることを見
い出し、本発明に至った。
般式(I) (式中、R1およびR2はそれぞれ独立に炭素数1〜5の
アルキル基を示し、Xは臭素原子またはヨウ素原子を示
す。〜は、E体およびZ体の混合物であることを示
す。)で示される2−アミノチアゾール化合物の酸付加
塩と、一般式(II) HY (II) (式中、 Yはハロゲン原子、−OSO3H、または−O
PO(OH)2を示す。)で示される無機酸とを反応させ
ることを特徴とする、一般式(III) (式中、R1およびR2はそれぞれ独立に炭素数1〜5の
アルキル基を示し、Yはハロゲン原子、−OSO3H、
または−OPO(OH)2を示す。mは一般式(II)で示
される無機酸の価数を示し、nは1または2の整数を示
す。)で示される(Z)−2−アミノチアゾール化合物
の酸付加塩の製造方法を提供するものである。
する。本発明の一般式(I)で示される2−アミノチア
ゾール化合物の酸付加塩において、置換基R1として
は、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソ
プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブ
チル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル
基などの直鎖状または分枝状の炭素数1〜5のアルキル
基などが挙げられる。
ノチアゾール化合物の酸付加塩において、置換基R2と
しては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、
イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec
−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペン
チル基などの直鎖状または分枝状の炭素数1〜5のアル
キル基などが挙げられる。
ノチアゾール化合物の酸付加塩において、置換基Xは、
臭素原子またはヨウ素原子を示す。波線で示される結合
は、E体およびZ体の混合物であることを示す。
ノチアゾール化合物の酸付加塩の具体的な化合物として
は、例えば、2−(2−アミノチアゾール−4−イル)
−2−ブテン酸メチル、2−(2−アミノチアゾール−
4−イル)−2−ブテン酸エチル、2−(2−アミノチ
アゾール−4−イル)−2−ブテン酸n−プロピル、2
−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−ブテン酸
イソプロピル、2−(2−アミノチアゾール−4−イ
ル)−2−ブテン酸n−ブチル、2−(2−アミノチア
ゾール−4−イル)−2−ブテン酸t−ブチル、2−
(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−ブテン酸n
−ペンチル、2−(2−アミノチアゾール−4−イル)
−2−ペンテン酸メチル、2−(2−アミノチアゾール
−4−イル)−2−ペンテン酸エチル、2−(2−アミ
ノチアゾール−4−イル)−2−ペンテン酸n−プロピ
ル、2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−ペ
ンテン酸イソプロピル、2−(2−アミノチアゾール−
4−イル)−2−ペンテン酸n−ブチル、2−(2−ア
ミノチアゾール−4−イル)−2−ペンテン酸t−ブチ
ル、2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−ペ
ンテン酸n−ペンチル、2−(2−アミノチアゾール−
4−イル)−2−ヘキセン酸メチル、2−(2−アミノ
チアゾール−4−イル)−2−ヘキセン酸エチル、2−
(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−ヘキセン酸
n−プロピル、2−(2−アミノチアゾール−4−イ
ル)−2−ヘキセン酸イソプロピル、2−(2−アミノ
チアゾール−4−イル)−2−ヘキセン酸n−ブチル、
2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−ヘキセ
ン酸t−ブチル、2−(2−アミノチアゾール−4−イ
ル)−2−ヘキセン酸n−ペンチル、2−(2−アミノ
チアゾール−4−イル)−4−メチル−2−ペンテン酸
メチル、2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−4
−メチル−2−ペンテン酸エチル、2−(2−アミノチ
アゾール−4−イル)−4−メチル−2−ペンテン酸n
−プロピル、2−(2−アミノチアゾール−4−イル)
−4−メチル−2−ペンテン酸イソプロピル、2−(2
−アミノチアゾール−4−イル)−4−メチル−2−ペ
ンテン酸n−ブチル、2−(2−アミノチアゾール−4
−イル)−4−メチル−2−ペンテン酸t−ブチル、2
−(2−アミノチアゾール−4−イル)−4−メチル−
2−ペンテン酸n−ペンチル、
−2−ヘプテン酸メチル、2−(2−アミノチアゾール
−4−イル)−2−ヘプテン酸エチル、2−(2−アミ
ノチアゾール−4−イル)−2−ヘプテン酸n−プロピ
ル、2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−ヘ
プテン酸イソプロピル、2−(2−アミノチアゾール−
4−イル)−2−ヘプテン酸n−ブチル、2−(2−ア
ミノチアゾール−4−イル)−2−ヘプテン酸t−ブチ
ル、2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−ヘ
プテン酸n−ペンチル、2−(2−アミノチアゾール−
4−イル)−4,4−ジメチル−2−ペンテン酸メチ
ル、2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−4,4
−ジメチル−2−ペンテン酸エチル、2−(2−アミノ
チアゾール−4−イル)−4,4−ジメチル−2−ペン
テン酸n−プロピル、2−(2−アミノチアゾール−4
−イル)−4,4−ジメチル−2−ペンテン酸イソプロ
ピル、2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−4,
4−ジメチル−2−ペンテン酸n−ブチル、2−(2−
アミノチアゾール−4−イル)−4,4−ジメチル−2
−ペンテン酸t−ブチル、2−(2−アミノチアゾール
−4−イル)−4,4−ジメチル−2−ペンテン酸n−
ペンチル、2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−
2−オクテン酸メチル、2−(2−アミノチアゾール−
4−イル)−2−オクテン酸エチル、2−(2−アミノ
チアゾール−4−イル)−2−オクテン酸n−プロピ
ル、2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−オ
クテン酸イソプロピル、2−(2−アミノチアゾール−
4−イル)−2−オクテン酸n−ブチル、2−(2−ア
ミノチアゾール−4−イル)−2−オクテン酸t−ブチ
ル、2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−オ
クテン酸n−ペンチルなどの臭化水素酸塩、ヨウ化水素
酸塩が挙げられる。
例えば塩化水素、臭化水素等のハロゲン化水素、硫酸、
およびリン酸などが挙げられ、好ましくは塩化水素また
は臭化水素が使用され、より好ましくは塩化水素が使用
される。かかる無機酸は通常単独で使用されるが、2種
類以上の無機酸の混合物を使用することもできる。かか
る無機酸の使用量は2−アミノチアゾール化合物の酸付
加塩(I)に対して通常0.3〜10モル倍、好ましく
は0.5〜5モル倍の範囲である。かかる無機酸は、ガ
ス状のものを使用することもできるが、通常、無機酸の
水溶液が用いられる。かかる酸の水溶液の濃度は、通常
2〜99%、好ましくは4〜70%の範囲である。ある
いは、ガス状の無機酸(II)を有機溶媒に吸収させた溶
液を使用することもできる。かかる有機溶媒としては、
例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化
水素類、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類、ジ
クロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロホル
ム、1−クロロブタン、クロロベンゼン等のハロゲン化
炭化水素類、ジエチルエーテル、t−ブチルメチルエー
テル、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタ
ン、ジグライム、トリグライム等のエーテル類、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等の
ケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド、 N,N−
ジメチルアセトアミド、 N−メチルピロリドン、1,
3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等のアミド類、メ
タノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパ
ノール、1−ブタノール等のアルコール類、アセトニト
リル等のニトリル類等が挙げられる。これらの溶媒はそ
れぞれ単独または2種類以上を混合して用いられる。か
かる溶媒の使用量は無機酸(II)に対して通常0.2〜
50重量倍、好ましくは0.5〜20重量倍の範囲であ
る。
ール化合物の酸付加塩と、一般式(II)で示される無機
酸との反応は、通常溶媒の存在下で行われる。かかる溶
媒としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレン等の
芳香族炭化水素類、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化
水素類、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、ク
ロロホルム、1−クロロブタン、クロロベンゼン等のハ
ロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、t−ブチルメ
チルエーテル、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキ
シエタン、ジグライム、トリグライム等のエーテル類、
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン等のケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド、 N−メチルピロリド
ン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等のアミ
ド類、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2
−プロパノール、1−ブタノール等のアルコール類、ア
セトニトリル等のニトリル類、水等が挙げられる。これ
らの溶媒はそれぞれ単独または2種類以上を混合して用
いられる。好ましくは、任意に水と混合する有機溶媒を
含む溶媒が使用される。かかる任意に水と混合する有機
溶媒としては、例えば1,2−ジメトキシエタン、ジグ
ライム、トリグライム等のエーテル類、アセトン、メチ
ルエチルケトン等のケトン類、N,N−ジメチルホルム
アミド、 N,N−ジメチルアセトアミド、 N−メチル
ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン
等のアミド類、メタノール、エタノール、2−プロパノ
ール等のアルコール類、アセトニトリル等のニトリル類
が挙げられる。かかる溶媒の使用量は、2−アミノチア
ゾール化合物の酸付加塩(I)に対して通常0.5〜1
00重量倍、好ましくは1〜50重量倍の範囲である。
付加塩(I)と無機酸(II)の反応は、例えば2−アミ
ノチアゾール化合物の酸付加塩(I)を含む溶液に、無
機酸(II)の水溶液を供給することにより行われる。あ
るいは、無機酸(II)の水溶液に、2−アミノチアゾー
ル化合物の酸付加塩(I)を含む溶液を供給してもよ
い。反応温度は、反応混合物の凝固点以上の温度で実施
され、通常−40〜40℃、好ましくは−25〜20℃
の範囲である。反応時間は、特に限定されるものではな
いが、通常、0.5〜48時間程度である。また必要に
応じて、2−アミノチアゾール化合物の酸付加塩(I)
と無機酸(II)の混合前、あるいは混合中に、予め取得
しておいた一般式(III)で示される(Z)−2−アミ
ノチアゾール化合物の酸付加塩を種晶として添加するこ
ともできる。かかる種晶の添加により、反応混合物から
の結晶の析出を円滑にすることができる。
により、一般式(III)で示される(Z)−2−アミノ
チアゾール化合物の酸付加塩を結晶として単離すること
ができる。得られた(Z)−2−アミノチアゾール化合
物の酸付加塩の結晶は、必要に応じて溶媒で洗浄するこ
ともできる。かかる溶媒としては、例えばベンゼン、ト
ルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ヘキサン、ヘ
プタン等の脂肪族炭化水素類、ジクロロメタン、1,2
−ジクロロエタン、クロロホルム、1−クロロブタン、
クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、ジエチルエ
ーテル、t−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、1,2−ジメトキシエタン、ジグライム、トリグラ
イム等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン等のケトン類、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、 N,N−ジメチルアセトアミド、 N
−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾ
リジノン等のアミド類、メタノール、エタノール、1−
プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール等の
アルコール類、アセトニトリル等のニトリル類、水等が
挙げられる。これらの溶媒はそれぞれ単独または2種類
以上を混合して用いられる。かかる溶媒の使用量は、2
−アミノチアゾール化合物の酸付加塩(I)に対して通
常0.1〜20重量倍、好ましくは0.3〜10重量倍
の範囲である。結晶を洗浄する際の温度は、通常−40
〜40℃、好ましくは−25〜20℃の範囲である。か
くして得られた一般式(III)で示される(Z)−2−
アミノチアゾール化合物の酸付加塩の結晶は、常法によ
り乾燥することができる。あるいは、乾燥を行うことな
く、反応および洗浄に使用した溶媒を含んだままでも、
問題なく製造および使用できる。また、反応または洗浄
の溶媒に水を含む溶媒を使用した場合には、得られた一
般式(III)で示される(Z)−2−アミノチアゾール
化合物の酸付加塩が結晶水を含むことがあるが、かかる
場合でも(Z)−2−アミノチアゾール化合物の酸付加
塩(III)は問題なく製造および使用できる。
−2−アミノチアゾール化合物の酸付加塩が得られが、
かかる(Z)−2−アミノチアゾール化合物の酸付加塩
としては、例えば、(Z)−2−(2−アミノチアゾー
ル−4−イル)−2−ブテン酸メチル、(Z)−2−
(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−ブテン酸エ
チル、(Z)−2−(2−アミノチアゾール−4−イ
ル)−2−ブテン酸n−プロピル、(Z)−2−(2−
アミノチアゾール−4−イル)−2−ブテン酸イソプロ
ピル、(Z)−2−(2−アミノチアゾール−4−イ
ル)−2−ブテン酸n−ブチル、(Z)−2−(2−ア
ミノチアゾール−4−イル)−2−ブテン酸t−ブチ
ル、(Z)−2−(2−アミノチアゾール−4−イル)
−2−ブテン酸n−ペンチル、(Z)−2−(2−アミ
ノチアゾール−4−イル)−2−ペンテン酸メチル、
(Z)−2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2
−ペンテン酸エチル、(Z)−2−(2−アミノチアゾ
ール−4−イル)−2−ペンテン酸n−プロピル、
(Z)−2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2
−ペンテン酸イソプロピル、(Z)−2−(2−アミノ
チアゾール−4−イル)−2−ペンテン酸n−ブチル、
(Z)−2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2
−ペンテン酸t−ブチル、(Z)−2−(2−アミノチ
アゾール−4−イル)−2−ペンテン酸n−ペンチル、
(Z)−2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2
−ヘキセン酸メチル、(Z)−2−(2−アミノチアゾ
ール−4−イル)−2−ヘキセン酸エチル、(Z)−2
−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−ヘキセン
酸n−プロピル、(Z)−2−(2−アミノチアゾール
−4−イル)−2−ヘキセン酸イソプロピル、(Z)−
2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−ヘキセ
ン酸n−ブチル、(Z)−2−(2−アミノチアゾール
−4−イル)−2−ヘキセン酸t−ブチル、(Z)−2
−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−ヘキセン
酸n−ペンチル、(Z)−2−(2−アミノチアゾール
−4−イル)−4−メチル−2−ペンテン酸メチル、
(Z)−2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−4
−メチル−2−ペンテン酸エチル、(Z)−2−(2−
アミノチアゾール−4−イル)−4−メチル−2−ペン
テン酸n−プロピル、(Z)−2−(2−アミノチアゾ
ール−4−イル)−4−メチル−2−ペンテン酸イソプ
ロピル、(Z)−2−(2−アミノチアゾール−4−イ
ル)−4−メチル−2−ペンテン酸n−ブチル、(Z)
−2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−4−メチ
ル−2−ペンテン酸t−ブチル、(Z)−2−(2−ア
ミノチアゾール−4−イル)−4−メチル−2−ペンテ
ン酸n−ペンチル、
−イル)−2−ヘプテン酸メチル、(Z)−2−(2−
アミノチアゾール−4−イル)−2−ヘプテン酸エチ
ル、(Z)−2−(2−アミノチアゾール−4−イル)
−2−ヘプテン酸n−プロピル、(Z)−2−(2−ア
ミノチアゾール−4−イル)−2−ヘプテン酸イソプロ
ピル、(Z)−2−(2−アミノチアゾール−4−イ
ル)−2−ヘプテン酸n−ブチル、(Z)−2−(2−
アミノチアゾール−4−イル)−2−ヘプテン酸t−ブ
チル、(Z)−2−(2−アミノチアゾール−4−イ
ル)−2−ヘプテン酸n−ペンチル、(Z)−2−(2
−アミノチアゾール−4−イル)−4,4−ジメチル−
2−ペンテン酸メチル、(Z)−2−(2−アミノチア
ゾール−4−イル)−4,4−ジメチル−2−ペンテン
酸エチル、(Z)−2−(2−アミノチアゾール−4−
イル)−4,4−ジメチル−2−ペンテン酸n−プロピ
ル、(Z)−2−(2−アミノチアゾール−4−イル)
−4,4−ジメチル−2−ペンテン酸イソプロピル、
(Z)−2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−
4,4−ジメチル−2−ペンテン酸n−ブチル、(Z)
−2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−4,4−
ジメチル−2−ペンテン酸t−ブチル、(Z)−2−
(2−アミノチアゾール−4−イル)−4,4−ジメチ
ル−2−ペンテン酸n−ペンチル、(Z)−2−(2−
アミノチアゾール−4−イル)−2−オクテン酸メチ
ル、(Z)−2−(2−アミノチアゾール−4−イル)
−2−オクテン酸エチル、(Z)−2−(2−アミノチ
アゾール−4−イル)−2−オクテン酸n−プロピル、
(Z)−2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2
−オクテン酸イソプロピル、(Z)−2−(2−アミノ
チアゾール−4−イル)−2−オクテン酸n−ブチル、
(Z)−2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2
−オクテン酸t−ブチル、(Z)−2−(2−アミノチ
アゾール−4−イル)−2−オクテン酸n−ペンチルな
どの塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2塩酸
塩、2臭化水素酸塩、2ヨウ化水素酸塩、1/2硫酸
塩、1/3リン酸塩、およびこれら2種類以上の酸付加
塩の混合物などが挙げられる。
る(Z)−2−アミノチアゾール化合物の酸付加塩は、
必要に応じて、例えば特許第2618119号公報記載
の方法等に準じて炭酸水素ナトリウム等の塩基と反応さ
せることにより、フリーの(Z)−2−アミノチアゾー
ル化合物へと誘導することもできる。
る2−アミノチアゾール化合物の酸付加塩における置換
基Xが、一般式(II)で示される無機酸における置換基
Yと異なる場合には、生成した一般式(III)で示され
る(Z)−2−アミノチアゾール化合物の酸付加塩は、
一般式(VI) (式中、R1およびR2はそれぞれ独立に炭素数1〜5の
アルキル基を示し、Xは臭素原子またはヨウ素原子を示
し、Yはハロゲン原子、−OSO3H、または−OPO
(OH)2を示す。mは一般式(II)で示される無機酸の
価数を示し、kは0または1の整数を示す。)で示され
る(Z)−2−アミノチアゾール化合物の酸付加塩を含
む混合物として得られる場合があるが、かかる場合であ
っても(Z)−2−アミノチアゾール化合物の酸付加塩
(III)は問題なく製造および使用できる。
ノチアゾール化合物の酸付加塩において、置換基R1と
しては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、
イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec
−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペン
チル基などの直鎖状または分枝状の炭素数1〜5のアル
キル基などが挙げられる。一般式(VI)で示される
(Z)−2−アミノチアゾール化合物の酸付加塩におい
て、置換基R2としては、例えばメチル基、エチル基、
n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソ
ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペン
チル基、ネオペンチル基などの直鎖状または分枝状の炭
素数1〜5のアルキル基などが挙げられる。一般式(V
I)で示される(Z)−2−アミノチアゾール化合物の
酸付加塩において、置換基Xは、臭素原子またはヨウ素
原子を示す。一般式(VI)で示される(Z)−2−アミ
ノチアゾール化合物の酸付加塩において、置換基Yは、
塩素、臭素等のハロゲン原子、−OSO3H、または−
OPO(OH)2を示す。一般式(VI)で示される(Z)
−2−アミノチアゾール化合物の酸付加塩としては、例
えば、前記と同様の(Z)−2−アミノチアゾール化合
物の臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、1塩酸・1臭化水
素酸塩、1塩酸・1ヨウ化水素酸塩、1臭化水素酸・1
ヨウ化水素酸塩、およびこれら2種類以上の酸付加塩の
混合物などが挙げられる。
る2−アミノチアゾール化合物の酸付加塩は、特に限定
されるものではないが、例えば一般式(IV) (式中、R1およびR2はそれぞれ独立に炭素数1〜5の
アルキル基を示し、Xは臭素原子またはヨウ素原子を示
す。波線は、E体およびZ体の混合物であることを示
す。)で示されるハロゲン化合物とチオ尿素とを反応さ
せることにより製造することができる。
おいて、置換基R1としては、例えばメチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−
ペンチル基、ネオペンチル基などの直鎖状または分枝状
の炭素数1〜5のアルキル基などが挙げられる。
おいて、置換基R2としては、例えばメチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−
ペンチル基、ネオペンチル基などの直鎖状または分枝状
の炭素数1〜5のアルキル基などが挙げられる。
おいて、置換基Xは、臭素原子またはヨウ素原子を示
す。〜で示される結合は、E体およびZ体の混合物であ
ることを示す。
化合物の具体的な化合物としては、例えば、2−エチリ
デン−4−ブロモアセト酢酸メチル、2−エチリデン−
4−ブロモアセト酢酸エチル、2−エチリデン−4−ブ
ロモアセト酢酸n−プロピル、2−エチリデン−4−ブ
ロモアセト酢酸i−プロピル、2−エチリデン−4−ブ
ロモアセト酢酸n−ブチル、2−エチリデン−4−ブロ
モアセト酢酸t−ブチル、2−エチリデン−4−ブロモ
アセト酢酸n−ペンチル、2−プロピリデン−4−ブロ
モアセト酢酸メチル、2−プロピリデン−4−ブロモア
セト酢酸エチル、2−プロピリデン−4−ブロモアセト
酢酸n−プロピル、2−プロピリデン−4−ブロモアセ
ト酢酸i−プロピル、2−プロピリデン−4−ブロモア
セト酢酸n−ブチル、2−プロピリデン−4−ブロモア
セト酢酸t−ブチル、2−プロピリデン−4−ブロモア
セト酢酸n−ペンチル、2−ブチリデン−4−ブロモア
セト酢酸メチル、2−ブチリデン−4−ブロモアセト酢
酸エチル、2−ブチリデン−4−ブロモアセト酢酸n−
プロピル、2−ブチリデン−4−ブロモアセト酢酸i−
プロピル、2−ブチリデン−4−ブロモアセト酢酸n−
ブチル、2−ブチリデン−4−ブロモアセト酢酸t−ブ
チル、2−ブチリデン−4−ブロモアセト酢酸n−ペン
チル、2−(2−メチルプロピリデン)−4−ブロモア
セト酢酸メチル、2−(2−メチルプロピリデン)−4
−ブロモアセト酢酸エチル、2−(2−メチルプロピリ
デン)−4−ブロモアセト酢酸n−プロピル、2−(2
−メチルプロピリデン)−4−ブロモアセト酢酸i−プ
ロピル、2−(2−メチルプロピリデン)−4−ブロモ
アセト酢酸n−ブチル、2−(2−メチルプロピリデ
ン)−4−ブロモアセト酢酸t−ブチル、2−(2−メ
チルプロピリデン)−4−ブロモアセト酢酸n−ペンチ
ル、
メチル、2−ペンチリデン−4−ブロモアセト酢酸エチ
ル、2−ペンチリデン−4−ブロモアセト酢酸n−プロ
ピル、2−ペンチリデン−4−ブロモアセト酢酸i−プ
ロピル、2−ペンチリデン−4−ブロモアセト酢酸n−
ブチル、2−ペンチリデン−4−ブロモアセト酢酸t−
ブチル、2−ペンチリデン−4−ブロモアセト酢酸n−
ペンチル、2−(2,2−ジメチルプロピリデン)−4
−ブロモアセト酢酸メチル、2−(2,2−ジメチルプ
ロピリデン)−4−ブロモアセト酢酸エチル、2−
(2,2−ジメチルプロピリデン)−4−ブロモアセト
酢酸n−プロピル、2−(2,2−ジメチルプロピリデ
ン)−4−ブロモアセト酢酸i−プロピル、2−(2,
2−ジメチルプロピリデン)−4−ブロモアセト酢酸n
−ブチル、2−(2,2−ジメチルプロピリデン)−4
−ブロモアセト酢酸t−ブチル、2−(2,2−ジメチ
ルプロピリデン)−4−ブロモアセト酢酸n−ペンチ
ル、2−ヘキシリデン−4−ブロモアセト酢酸メチル、
2−ヘキシリデン−4−ブロモアセト酢酸エチル、2−
ヘキシリデン−4−ブロモアセト酢酸n−プロピル、2
−ヘキシリデン−4−ブロモアセト酢酸i−プロピル、
2−ヘキシリデン−4−ブロモアセト酢酸n−ブチル、
2−ヘキシリデン−4−ブロモアセト酢酸t−ブチル、
2−ヘキシリデン−4−ブロモアセト酢酸n−ペンチル
などが挙げられる。
合物は、例えば、特許第2618119号公報に記載の
方法に準じて4−クロロアセト酢酸エステルから誘導す
ることができるが、この方法に限定されるわけではな
く、他の方法により得られたものでも使用することがで
きる。
式(IV)で示されるハロゲン化合物に対して通常、0.
5〜10モル倍、好ましくは0.9〜5モル倍の範囲で
ある。チオ尿素は、固体のまま用いることもできるが、
通常溶液として使用される。チオ尿素を溶液として使用
する際の溶媒は、反応に実質的に不活性で、チオ尿素を
溶解させる溶媒であれば特に制限はないが、好ましく
は、例えばジメトキシエタン、ジグライム、トリグライ
ム等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン等のケトン類、N,N−ジメチル
ホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メ
チルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジ
ノン等のアミド類、メタノール、エタノール、1−プロ
パノール、2−プロパノール等のアルコール類、アセト
ニトリル等のニトリル類などの親水性有機溶媒、水など
が挙げられる。これらの溶媒はそれぞれ単独または2種
類以上を混合して用いられる。かかる溶媒の使用量は特
に制限されるものではないが、通常、チオ尿素に対して
0.5〜100重量倍、好ましくは1〜50重量倍の範
囲である。
チオ尿素との反応は通常、溶媒の存在下に行われる。か
かる溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシ
レン等の芳香族炭化水素類、ヘキサン、ヘプタン等の脂
肪族炭化水素類、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエ
タン、クロロホルム、1−クロロブタン、クロロベンゼ
ン等のハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、t−
ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキ
シエタン、ジグライム、トリグライム等のエーテル類、
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン等のケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,
N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、
1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等のアミド
類、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−
プロパノール等のアルコール類、アセトニトリル等のニ
トリル類、水等が挙げられる。これらの溶媒は単独もし
くは2種類以上を混合して用いられる。かかる溶媒の使
用量は特に制限されるものではないが、通常、一般式
(IV)で示されるハロゲン化合物に対して0.5〜10
0重量倍、好ましくは1〜50重量倍の範囲である。
ロゲン化合物の溶液とチオ尿素の溶液を一挙に混合して
行われる。一方の原料溶液を他方の原料溶液に滴下する
方法でも製造しうるが、副反応による収率低下が起き好
ましくない。
ールが小さい場合には、通常のバッチ型の反応でも実施
可能であるが、反応スケールが大きくなった場合には、
通常のバッチ反応では反応温度の制御が困難となる。そ
のような場合には、連続型の反応、例えば所定の反応温
度に調整された反応混合物または溶媒中に、ハロゲン化
合物の溶液およびチオ尿素の溶液を連続的に注入する一
方で連続的に反応混合物を抜き出す方法、あるいはあら
かじめ冷却したハロゲン化合物の溶液およびチオ尿素の
溶液を連続的に反応管中に注入、混合して、得られる反
応混合物を連続的に抜き出す方法等により実施すること
ができる。
であり、好ましくは0〜35℃の範囲である。反応時間
は、反応温度により最適時間が異なり、下記式(V)で
定義される範囲であることが好ましい。 60×EXP(−0.15×(反応温度[℃]))≦反応時間[分] ≦180×EXP(−0.1×(反応温度[℃])) (V) 反応時間が、式(V)の範囲より短い場合には、原料の
一般式(IV)で示されるハロゲン化合物あるいは反応中
間体の目的とする一般式(I)で示される2−アミノチ
アゾール化合物の酸付加塩への転化が不十分で収率低下
を招く。また、式(V)の範囲より反応時間が長い場合
には、一般式(I)で示される2−アミノチアゾール化
合物の酸付加塩への環化反応がほぼ終了しており、化合
物(I)のZ体からE体への異性化反応が進行する状態
となるため、2−アミノチアゾール化合物の酸付加塩
(I)のE/Z比が不要なE体側に片寄り好ましくな
い。
る2−アミノチアゾール化合物の酸付加塩を含む反応混
合物が得られるが、得られた反応混合物は速やかに冷却
することが好ましい。冷却後の反応混合物の温度は、通
常、−80〜20℃の範囲であり、好ましくは−50〜
10℃の範囲である。反応混合物を冷却する方法として
は、例えば反応混合物が接触している面を低温に冷却す
る方法、予め冷却した伝熱面に反応混合物を接触させて
冷却する方法、予め冷却した溶媒中に反応混合物を注加
する方法、反応混合物に予め冷却した溶媒を注加する方
法などが挙げられる。かかる冷却により、一般式(I)
で示される2−アミノチアゾール化合物の酸付加塩のZ
体からE体への異性化反応を抑制することができる。得
られた2−アミノチアゾール化合物の酸付加塩(I)を
含む反応混合物は、抽出、濃縮、精製などの操作を行う
ことなく、反応液のまま本発明に使用することができ
る。
加塩(I)を含む反応混合物を水で抽出して、2−アミ
ノチアゾール化合物の酸付加塩(I)を含む水溶液を得
ることもできる。反応混合物の抽出に使用する水の使用
量は特に制限されるものではないが、通常、一般式(I
V)で示されるハロゲン化合物に対して0.5〜100
重量倍、好ましくは1〜50重量倍の範囲である。反応
混合物を水で抽出する際の温度は、通常10℃以下であ
り、好ましくは5℃以下である。ハロゲン化合物(IV)
とチオ尿素との反応で使用した溶媒によっては、反応混
合物を水で抽出する際に分液が困難な場合があるが、か
かる場合には疎水性の有機溶媒を適宜使用すればよい。
かかる疎水性の有機溶媒としては、例えば、ベンゼン、
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ヘキサン、
ヘプタン等の脂肪族炭化水素類、ジクロロメタン、1,
2−ジクロロエタン、クロロホルム、1−クロロブタ
ン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、ジエチ
ルエーテル、t−ブチルメチルエーテル等のエーテル
類、メチルイソブチルケトン等のケトン類等が挙げられ
る。これらの溶媒は単独もしくは2種類以上を混合して
用いられる。かかる溶媒の使用量は分液を可能にしうる
量であれば特に制限されるものではないが、通常、一般
式(IV)で示されるハロゲン化合物に対して0.2〜1
00重量倍、好ましくは0.5〜50重量倍の範囲であ
る。かくして得られた2−アミノチアゾール化合物の酸
付加塩(I)を含む水溶液は、濃縮、精製などの操作を
行うことなく、水溶液のまま本発明に使用することがで
きる。またこの水溶液に有機溶媒を添加しても本発明に
使用することができる。かかる有機溶媒としては、例え
ば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素
類、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類、ジクロ
ロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、1
−クロロブタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水
素類、ジエチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、
テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、ジグ
ライム、トリグライム等のエーテル類、アセトン、メチ
ルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン
類、N,N−ジメチルホルムアミド、 N,N−ジメチ
ルアセトアミド、 N−メチルピロリドン、1,3−ジ
メチル−2−イミダゾリジノン等のアミド類、メタノー
ル、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノー
ル、1−ブタノール等のアルコール類、アセトニトリル
等のニトリル類等が挙げられる。これらの溶媒はそれぞ
れ単独または2種類以上を混合して用いられる。かかる
溶媒の使用量はハロゲン化合物に対して通常0.01〜
50重量倍、好ましくは0.1〜10重量倍の範囲であ
る。
として有用な(Z)−2−アミノチアゾール化合物の酸
付加塩(III)を、収率および純度よく得ることができ、
工業的製造法として有利である。
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
ケトン81.6gに溶解させた溶液に、−25〜−30
℃で4−ブロモアセト酢酸メチル58.5g(300m
mol)、プロピオンアルデヒド39.4g(678m
mol)、およびピペリジン2.89g(33.9mm
ol)をメチルイソブチルケトン3.50gに溶解させ
た溶液の3成分を、それぞれ独立に6時間かけて併注
(同時滴下)した。同温度で3時間保温したのちメチル
イソブチルケトン170g を加え、反応混合物を1.
4%塩酸水86.5g中に注下した。該混合物を5℃ま
で昇温した後、分液し、得られた有機層を0〜5℃で亜
硫酸水素ナトリウム水溶液45.1g(亜硫酸として
4.5g)で洗浄した。得られた油層はさらに水86.
5gで洗浄して、2−プロピリデン−4−ブロモアセト
酢酸メチル61.6g(262mmol、収率88%)
を含むメチルイソブチルケトン溶液342gを得た。こ
の溶液は濃縮等を行うことなく、次の反応に用いた。
酸メチルを含むメチルイソブチルケトン溶液39.6g
(2−プロピリデン−4−ブロモアセト酢酸メチル純分
として7.0g、30mmol)を−30℃に冷却し、
これにチオ尿素2.5g(33mmol)をN,N−ジ
メチルホルムアミド10.4gに溶かした溶液を一気に
注入したのち昇温して、20℃で10分間攪拌した。得
られた反応混合物52.5gの中には、2−(2−アミ
ノチアゾール−4−イル)−2−ペンテン酸メチルの臭
化水素酸塩が7.3g(E/Z比=33/67、Z体収
率56%)含まれていた。−10℃に冷却したメチルエ
チルケトン40.9g中に上記の反応混合物を注入して
冷却したのち、−10〜−5℃で16%塩酸11.2g
(49mmol)を30分かけて滴下した。同温度で2
時間保温した後、同温度で反応混合物を濾過して、結晶
を濾取した。得られた結晶を−10〜−5℃に冷却した
メチルイソブチルケトン10.5gで1回洗浄後、−1
0〜−5℃に冷却したアセトン10.5gで2回洗浄し
たのち、減圧下に乾燥させて、(Z)−2−(2−アミ
ノチアゾール−4−イル)−2−ペンテン酸メチルの酸
付加塩を含む結晶3.57gを得た。得られた結晶中の
(Z)−2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2
−ペンテン酸メチルの酸付加塩は、塩酸塩換算量として
3.20g(12.9mmol)であった(2−プロピ
リデン−4−ブロモアセト酢酸メチルに対して、収率4
3%)。結晶中に含まれる(E)−2−(2−アミノチ
アゾール−4−イル)−2−ペンテン酸メチルの酸付加
塩は、塩酸塩換算量として0.02gであり、2−(2
−アミノチアゾール−4−イル)−2−ペンテン酸メチ
ルの酸付加塩のE/Z比は0.6/99.4であった。
モアセト酢酸メチルを含むメチルイソブチルケトン溶液
59.4g(2−プロピリデン−4−ブロモアセト酢酸
メチル純分として10.0g、43mmol)を−30
℃に冷却し、これにチオ尿素3.56g(47mmo
l)をN,N−ジメチルホルムアミド14.7gに溶か
した溶液を一気に注入したのち昇温して、20℃で10
分間攪拌した。得られた反応混合物77.7gの中に
は、2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−ペ
ンテン酸メチルの臭化水素酸塩が10.8g(E/Z比
=33/67、Z体収率59%)含まれていた。上記反
応混合物を7.3%塩酸38.8g(77.6mmo
l)中に、−8〜0℃で2分間かけて注下した。−10
〜−5℃でさらに2時間保温した後、同温度で反応混合
物を濾過して、結晶を濾取した。得られた結晶を−10
〜−5℃に冷却したメチルイソブチルケトン17gで1
回洗浄後、−10〜−5℃に冷却したアセトン15gお
よび10gで洗浄した。得られた結晶を減圧下に乾燥さ
せて、(Z)−2−(2−アミノチアゾール−4−イ
ル)−2−ペンテン酸メチルの酸付加塩を含む結晶5.
58gを得た。得られた結晶の組成は、フリーの(Z)
−2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−ペン
テン酸メチル換算量で4.16g(結晶中の含量74.
6%、19.6mmol、2−プロピリデン−4−ブロ
モアセト酢酸メチルに対して収率46%)、フリーの
(E)−2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2
−ペンテン酸メチル換算量で0.02g(結晶中の含量
0.44%、0.11mmol)であった(E/Z比=
0.6/99.4)。結晶中の酸性成分としては、塩化
水素として0.59g(結晶中の含量10.5%、1
6.2mmol)、臭化水素として0.47g(結晶中
の含量8.4%、5.9mmol)が含まれていた。ま
た結晶中に含まれる水分は0.35g(結晶中の含量
6.2%、19.5mmol)であった。結晶中の上記
成分の含量合計は100%であった。
モアセト酢酸メチルを含むメチルイソブチルケトン溶液
59.4g(2−プロピリデン−4−ブロモアセト酢酸
メチル純分として10.0g、43mmol)を−30
℃に冷却し、これにチオ尿素3.56g(47mmo
l)をN,N−ジメチルホルムアミド14.7gに溶か
した溶液を一気に注入したのち昇温して、0℃で5分間
攪拌した。得られた反応混合物77.7gを7.3%塩
酸38.8g(77.6mmol)中に、−10〜−3
℃で2分間かけて注下した。反応混合物を0℃で1.5
時間保温した後、−10℃まで0.5時間かけて冷却
し、さらに−10℃で0.5時間保温した。得られた反
応混合物を同温度で濾過して、結晶を濾取した。得られ
た結晶を−10℃に冷却したメチルイソブチルケトン1
5gで1回洗浄後、−10℃に冷却したアセトン15g
で2回洗浄した。得られた結晶を減圧下に乾燥させて、
(Z)−2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2
−ペンテン酸メチルの酸付加塩を含む結晶5.50gを
得た。得られた結晶中の(Z)−2−(2−アミノチア
ゾール−4−イル)−2−ペンテン酸メチルの酸付加塩
は、塩酸塩換算量として4.92g(19.8mmo
l)であった(2−プロピリデン−4−ブロモアセト酢
酸メチルに対して、収率46%)。結晶中に含まれる
(E)−2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2
−ペンテン酸メチルの酸付加塩は、塩酸塩換算量として
0.01gであり、2−(2−アミノチアゾール−4−
イル)−2−ペンテン酸メチルの酸付加塩のE/Z比は
0.2/99.8であった。
モアセト酢酸メチルを含むメチルイソブチルケトン溶液
41.2g(2−プロピリデン−4−ブロモアセト酢酸
メチル純分として7.0g、30mmol)を−30℃
に冷却し、これにチオ尿素2.49g(33mmol)
をN,N−ジメチルホルムアミド10.3gに溶かした
溶液を一気に注入したのち昇温して、20℃で10分間
攪拌した。得られた反応混合物54.0gに15.8%
塩酸12.5g(54mmol)を、−10〜−5℃で
30分間かけて注下し、さらに同温度で2時間保温し
た。得られた反応混合物を同温度で濾過して結晶を濾取
し、−10℃に冷却したアセトン10.5gで2回洗浄
した。得られた結晶を減圧下に乾燥させて、(Z)−2
−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−ペンテン
酸メチルの酸付加塩を含む結晶3.99gを得た。得ら
れた結晶中の(Z)−2−(2−アミノチアゾール−4
−イル)−2−ペンテン酸メチルの酸付加塩は、塩酸塩
換算量として3.52g(14.2mmol)であった
(2−プロピリデン−4−ブロモアセト酢酸メチルに対
して、収率48%)。結晶中に含まれる(E)−2−
(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−ペンテン酸
メチルの酸付加塩は、塩酸塩換算量として0.02gで
あり、2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−
ペンテン酸メチルの酸付加塩のE/Z比は0.7/9
9.3であった。
272gに溶解させた溶液に、−25〜−30℃で4−
ブロモアセト酢酸メチル195g(1.00mol)、
プロピオンアルデヒド133g(2.29mol)、お
よびピペリジン9.73g(0.11mol)の3成分
をそれぞれ独立に6時間かけて併注(同時滴下)した。
同温度で2時間保温後、反応混合物を1.4%塩酸水2
92g中に注下し、5℃まで昇温した後、分液した。得
られた有機層を0〜5℃で亜硫酸水素ナトリウム水溶液
358g(亜硫酸として35.8g)で洗浄し、分液し
た油層はさらに水292gで洗浄して、2−プロピリデ
ン−4−ブロモアセト酢酸メチル207g(0.88m
ol、収率88%)を含む1−クロロブタン溶液551
gを得た。この溶液は濃縮等を行うことなく、次の反応
に用いた。
酸メチルを含む1−クロロブタン溶液18.6g(2−
プロピリデン−4−ブロモアセト酢酸メチル純分として
7.0g、30mmol)に、1−クロロブタン9.8
gおよびアセトン9.8gを加えて−30℃に冷却し、
これにチオ尿素2.5g(33mmol)をN,N−ジ
メチルホルムアミド10.3gに溶かした溶液を一気に
注入したのち昇温して、20℃で10分間攪拌した。得
られた反応混合物中には、2−(2−アミノチアゾール
−4−イル)−2−ペンテン酸メチルの臭化水素酸塩が
7.8g(E/Z比=30/70、Z体収率63%)含
まれていた。−10℃に冷却した1−クロロブタン9.
1g中に上記の反応混合物を注入して冷却したのち、水
6.9gを加えて−3℃で分液した。かくして得られた
2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−ペンテ
ン酸メチルの臭化水素酸塩を含む水溶液に、−10〜−
5℃で36%塩酸5.4g(54mmol)を30分か
けて滴下した。同温度で2時間保温した後、同温度で反
応混合物を濾過して、結晶を濾取した。得られた結晶
を、−10〜−5℃に冷却したアセトン10.5gで2
回洗浄後、減圧下に乾燥させて、(Z)−2−(2−ア
ミノチアゾール−4−イル)−2−ペンテン酸メチルの
酸付加塩を含む結晶3.83gを得た。得られた結晶中
の(Z)−2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−
2−ペンテン酸メチルの酸付加塩は、塩酸塩換算量とし
て3.36g(13.5mmol)であった(2−プロ
ピリデン−4−ブロモアセト酢酸メチルに対して、収率
45%)。結晶中に含まれる(E)−2−(2−アミノ
チアゾール−4−イル)−2−ペンテン酸メチルの酸付
加塩は、塩酸塩換算量として0.03gであり、2−
(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−ペンテン酸
メチルの酸付加塩のE/Z比は0.9/99.1であっ
た。
ン酸メチルの臭化水素酸塩を含む水溶液を、−10〜−
5℃で36%塩酸5.4g(54mmol)に1時間か
けて滴下する以外は、実施例5と同様にして、(Z)−
2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−ペンテ
ン酸メチルの酸付加塩を含む結晶3.87gを得た。得
られた結晶中の(Z)−2−(2−アミノチアゾール−
4−イル)−2−ペンテン酸メチルの酸付加塩は、塩酸
塩換算量として3.44g(13.8mmol)であっ
た(2−プロピリデン−4−ブロモアセト酢酸メチルに
対して、収率46%)。結晶中に含まれる(E)−2−
(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−ペンテン酸
メチルの酸付加塩は、塩酸塩換算量として0.02gで
あり、2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−
ペンテン酸メチルの酸付加塩のE/Z比は0.6/9
9.4であった。
酸メチルを含む1−クロロブタン溶液18.6g(2−
プロピリデン−4−ブロモアセト酢酸メチル純分として
7.0g、30mmol)に、1−クロロブタン9.8
gおよびアセトン9.8gを加えて−30℃に冷却し、
これにチオ尿素2.4g(31mmol)をN,N−ジ
メチルホルムアミド9.8gに溶かした溶液を一気に注
入したのち昇温して、20℃で10分間攪拌した。得ら
れた反応混合物中には、2−(2−アミノチアゾール−
4−イル)−2−ペンテン酸メチルの臭化水素酸塩が
5.9g(E/Z比=29/71、Z体収率68%)含
まれていた。−10℃に冷却した1−クロロブタン9.
1g中に上記の反応混合物を注入して冷却したのち、水
4.9gを加えて−10℃で分液した。かくして得られ
た2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−ペン
テン酸メチルの臭化水素酸塩を含む水溶液にアセトン
3.5gを加えた後、−10〜−5℃で36%塩酸5.
4g(54mmol)を30分かけて滴下した。同温度
で2時間保温した後、同温度で反応混合物を濾過して、
結晶を濾取した。得られた結晶を、−10〜−5℃に冷
却したアセトン10.5gで2回洗浄後、減圧下に乾燥
させて、(Z)−2−(2−アミノチアゾール−4−イ
ル)−2−ペンテン酸メチルの酸付加塩を含む結晶4.
23gを得た。得られた結晶中の(Z)−2−(2−ア
ミノチアゾール−4−イル)−2−ペンテン酸メチルの
酸付加塩は、塩酸塩換算量として3.75g(15.1
mmol)であった(2−プロピリデン−4−ブロモア
セト酢酸メチルに対して、 収率51%)。結晶中に含
まれる(E)−2−(2−アミノチアゾール−4−イ
ル)−2−ペンテン酸メチルの酸付加塩は、塩酸塩換算
量として0.01gであり、2−(2−アミノチアゾー
ル−4−イル)−2−ペンテン酸メチルの酸付加塩のE
/Z比は0.4/99.6であった。
ン酸メチルの臭化水素酸塩を含む水溶液を、−20〜−
15℃で36%塩酸5.4g(54mmol)に0.5
時間かけて滴下する以外は、実施例5と同様にして、
(Z)−2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2
−ペンテン酸メチルの酸付加塩を含む結晶4.24gを
得た。得られた結晶中の(Z)−2−(2−アミノチア
ゾール−4−イル)−2−ペンテン酸メチルの酸付加塩
は、塩酸塩換算量として3.71g(14.9mmo
l)であった(2−プロピリデン−4−ブロモアセト酢
酸メチルに対して、収率50%)。結晶中に含まれる
(E)−2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2
−ペンテン酸メチルの酸付加塩は、塩酸塩換算量として
0.01gであり、2−(2−アミノチアゾール−4−
イル)−2−ペンテン酸メチルの酸付加塩のE/Z比は
0.3/99.7であった。
ン酸メチルの臭化水素酸塩を含む水溶液に、−10〜−
5℃で36%塩酸1.8g(18mmol)を10分間
かけて滴下したのち、(Z)−2−(2−アミノチアゾ
ール−4−イル)−2−ペンテン酸メチルの塩酸塩の結
晶を約3mg添加して同温度で30分間攪拌して結晶を
析出させ、しかるのちに同温度で36%塩酸3.6g
(36mmol)を1時間かけて滴下する以外は、実施
例5と同様にして、(Z)−2−(2−アミノチアゾー
ル−4−イル)−2−ペンテン酸メチルの酸付加塩を含
む結晶3.82gを得た。得られた結晶中の(Z)−2
−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−ペンテン
酸メチルの酸付加塩は、塩酸塩換算量として3.37g
(13.5mmol)であった(2−プロピリデン−4
−ブロモアセト酢酸メチルに対して、収率45%)。結
晶中に含まれる(E)−2−(2−アミノチアゾール−
4−イル)−2−ペンテン酸メチルの酸付加塩は、塩酸
塩換算量として0.02gであり、2−(2−アミノチ
アゾール−4−イル)−2−ペンテン酸メチルの酸付加
塩のE/Z比は0.5/99.5であった。
モアセト酢酸メチルを含む1−クロロブタン溶液18.
0g(2−プロピリデン−4−ブロモアセト酢酸メチル
純分として7.0g、30mmol)を−30℃に冷却
し、これにチオ尿素2.5g(33mmol)をN,N
−ジメチルホルムアミド10.3gに溶かした溶液を一
気に注入したのち昇温して、20℃で10分間攪拌し
た。得られた反応混合物を、7.3%塩酸27.2g
(54mmol)に−6〜−5℃で5分間かけて滴下
し、さらに−10〜−5℃で2時間保温した。同温度で
反応混合物を濾過して、結晶を濾取し、−10〜−5℃
に冷却したアセトン10.5gで2回洗浄後、減圧下に
乾燥させて、(Z)−2−(2−アミノチアゾール−4
−イル)−2−ペンテン酸メチルの酸付加塩を含む結晶
4.06gを得た。得られた結晶中の(Z)−2−(2
−アミノチアゾール−4−イル)−2−ペンテン酸メチ
ルの酸付加塩は、塩酸塩換算量として3.54g(1
4.2mmol)であった(2−プロピリデン−4−ブ
ロモアセト酢酸メチルに対して、収率48%)。結晶中
に含まれる(E)−2−(2−アミノチアゾール−4−
イル)−2−ペンテン酸メチルの酸付加塩は、塩酸塩換
算量として0.04gであり、2−(2−アミノチアゾ
ール−4−イル)−2−ペンテン酸メチルの酸付加塩の
E/Z比は1.0/99.0であった。
チオ尿素との反応により得られる一般式(I)で示され
る2−アミノチアゾール化合物の酸付加塩の製造方法に
ついても、以下の製造例および実施例によりさらに詳細
に説明するが、かかる酸付加塩の製造方法はこれらに限
定されるものではない。なお、一般式(IV)で示される
ハロゲン化合物とチオ尿素との反応によって得られた一
般式(I)で示される2−アミノチアゾール化合物の酸
付加塩の収率は、かかる酸付加塩を塩基によって処理
し、フリーの2−アミノチアゾール化合物に誘導して算
出した。
アルデヒド43.41gおよび酢酸2.99gをメチル
イソブチルケトン105.76gに溶解し、−30℃ま
で冷却後、ピペリジン2.54gとメチルイソブチルケ
トン3.44gの混合液を−27±2℃で30分かけて
滴下した。同温で2時間保温後、反応混合物に0.35
%塩酸水295.5gおよびメチルイソブチルケトン1
0.6gを加え、3℃まで昇温した後、分液した。有機
層を0〜5℃で1%炭酸水素ナトリウム水溶液295.
5g、水295.5gの順で洗浄して2−プロピリデン
−4−クロロアセト酢酸メチルの溶液192.03gを
得たこの溶液191.68gにN,N−ジメチルホルム
アミド203.49gを加え、10℃に冷却した。この
混合物に臭化ナトリウム122.80gを加え、22℃
まで昇温し3時間激しく攪拌した。得られた反応液を5
℃まで冷却後、水356gを加えて洗浄した後に分液
し、2−プロピリデン−4−ブロモアセト酢酸メチルの
メチルイソブチルケトン溶液202.27g(2−プロ
ピリデン−4−ブロモアセト酢酸メチル80.83gを
含む)を得た。
酸メチルのメチルイソブチルケトン溶液8.11g(2
−プロピリデン−4−ブロモアセト酢酸メチル純分3.
24g)にチオ尿素1.50gをN,N−ジメチルホル
ムアミド6.19gに溶かした溶液を一気に注入し、2
0℃で5分間攪拌した。あらかじめ0〜5℃に冷却した
2.7%水酸化ナトリウム水溶液29.15gとメチル
イソブチルケトン7.95gの混合物中に上記反応混合
物を注入し、さらにメチルイソブチルケトン4.65g
を加えて分液し、有機層22.5gと水層38.4gを
得た。高速液体クロマトグラフィーにより分析した結
果、有機層には(Z)−2−(2−アミノチアゾール−
4−イル)−2−ペンテン酸メチル1.52gと(E)
−2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−ペン
テン酸メチル0.68gが、水層には(Z)−2−(2
−アミノチアゾール−4−イル)−2−ペンテン酸メチ
ル0.09gと(E)−2−(2−アミノチアゾール−
4−イル)−2−ペンテン酸メチル0.09gが含まれ
ており、有機層および水層に含まれる(Z)−2−(2
−アミノチアゾール−4−イル)−2−ペンテン酸メチ
ルの合計収率は56.4%であった。また、E/Z比は
32.4/67.6であった。
施例10と同様にして反応および後処理を行い、表1の
結果を得た。
施例10と同様にして反応および後処理を行い、表2の
結果を得た。
%)、プロピオンアルデヒド2.23gおよび酢酸0.
15gをジクロロメタン34gに溶解し、−30℃まで
冷却後、ピペリジン0.26gとジクロロメタン1.1
8gの混合液を−27±2℃で30分かけて滴下した。
同温で3.5時間保温後、反応混合物に0.7%塩酸水
15gを加え、3℃まで昇温した後、分液した。有機層
を0〜5℃で1%炭酸水素ナトリウム水溶液15g、水
15gの順で洗浄後、15℃以下で減圧濃縮して2−プ
ロピリデン−4−ブロモアセト酢酸メチルの濃縮液8.
57g(2−プロピリデン−4−ブロモアセト酢酸メチ
ル5.31gを含む)を得た。
酸メチルのジクロロメタン溶液8.57g(2−プロピ
リデン−4−ブロモアセト酢酸メチル純分5.31g)
にN,N−ジメチルホルムアミド14.16g、ジクロ
ロメタン7.97gを加えた。この混合物にチオ尿素
1.87gをN,N−ジメチルホルムアミド10.49
gに溶解した溶液を一気に加え、15℃で10分攪拌し
た。あらかじめ0〜5℃に冷却した2.7%水酸化ナト
リウム水溶液36.4gとジクロロメタン13.3gの
混合物中に上記反応混合物を注入し、分液した。得られ
た有機層を0〜5℃で3%食塩水47.7gで2回洗浄
し、水層はジクロロメタン13.3gで抽出した。得ら
れた有機層を合わせて15℃以下で減圧濃縮して 2−
(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−ペンテン酸
メチルの濃縮液6.85gを得た。この中に(Z)−2
−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−ペンテン
酸メチルが2.33g(収率51.7%)および(E)
−2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−ペン
テン酸メチル1.10gが含まれていた。E/Z比=2
8/72。
Claims (4)
- 【請求項1】一般式(I) (式中、R1およびR2はそれぞれ独立に炭素数1〜5の
アルキル基を示し、Xは臭素原子またはヨウ素原子を示
す。波線は、E体およびZ体の混合物であることを示
す。)で示される2−アミノチアゾール化合物の酸付加
塩と、一般式(II) HY (II) (式中、 Yはハロゲン原子、−OSO3H、または−O
PO(OH)2を示す。)で示される無機酸とを反応させ
ることを特徴とする、一般式(III) (式中、R1およびR2はそれぞれ独立に炭素数1〜5の
アルキル基を示し、Yはハロゲン原子、−OSO3H、
または−OPO(OH)2を示す。mは一般式(II)で示
される無機酸の価数を示し、nは1または2の整数を示
す。)で示される(Z)−2−アミノチアゾール化合物
の酸付加塩の製造方法。 - 【請求項2】一般式(IV) (式中、R1およびR2はそれぞれ独立に炭素数1〜5の
アルキル基を示し、Xは臭素原子またはヨウ素原子を示
す。波線は、E体およびZ体の混合物であることを示
す。)で示されるハロゲン化合物とチオ尿素とを反応さ
せて一般式(I) (式中、R1、R2、Xおよび波線は、前記と同じ意味を
表す。)で示される2−アミノチアゾール化合物の酸付
加塩を得、次いでこれと一般式(II) HY (II) (式中、 Yはハロゲン原子、−OSO3H、または−O
PO(OH)2を示す。)で示される無機酸とを反応させ
ることを特徴とする一般式(III) (式中、R1、R2、Yおよび波線は、前記と同じ意味を
表し、mは一般式(II)で示される無機酸の価数を示
し、nは1または2の整数を示す。)で示される(Z)
−2−アミノチアゾール化合物の酸付加塩の製造方法。 - 【請求項3】一般式(IV) (式中、R1およびR2はそれぞれ独立に炭素数1〜5の
アルキル基を示し、Xは臭素原子またはヨウ素原子を示
す。波線は、E体およびZ体の混合物であることを示
す。)で示されるハロゲン化合物とチオ尿素とを反応さ
せる際に、反応温度が−10〜45℃の範囲で、かつ、
反応時間が下記式(V) 60×Exp(−0.15×(反応温度[℃]))≦反応時間[分]≦180 ×Exp(−0.1×(反応温度[℃])) (V) の範囲で実施することを特徴とする請求項2記載の
(Z)−2−アミノチアゾール化合物の酸付加塩の製造
方法。 - 【請求項4】一般式(II) HY (II) で示される無機酸において、置換基Yが塩素原子である
ことを特徴とする請求項1、2または3記載の(Z)−
2−アミノチアゾール化合物の酸付加塩の製造方法。
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JP2719899 | 1999-02-04 | ||
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