JP2000290075A - SiC質セラミックスの製造方法 - Google Patents

SiC質セラミックスの製造方法

Info

Publication number
JP2000290075A
JP2000290075A JP11102232A JP10223299A JP2000290075A JP 2000290075 A JP2000290075 A JP 2000290075A JP 11102232 A JP11102232 A JP 11102232A JP 10223299 A JP10223299 A JP 10223299A JP 2000290075 A JP2000290075 A JP 2000290075A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sic
weight
parts
resin
producing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11102232A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Morita
敬司 森田
Masahiko Ichijima
雅彦 市島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Coorstek KK
Original Assignee
Toshiba Ceramics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Ceramics Co Ltd filed Critical Toshiba Ceramics Co Ltd
Priority to JP11102232A priority Critical patent/JP2000290075A/ja
Publication of JP2000290075A publication Critical patent/JP2000290075A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B41/00After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
    • C04B41/009After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone characterised by the material treated
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B41/00After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
    • C04B41/45Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements
    • C04B41/50Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements with inorganic materials
    • C04B41/5093Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements with inorganic materials with elements other than metals or carbon
    • C04B41/5096Silicon

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Ceramic Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 脱脂体や焼結体がハンドリングや加工に耐え
得る強度を有すると共に、金属Si含浸時における変形
やクラック、割れ等を防止し得るSiC質セラミックス
の製造方法を提供する。 【解決手段】 SiC粉末100重量部に、架橋重合性
樹脂10〜30重量部、及び架橋重合性樹脂と相溶性の
ある液体100重量部が混合されている混合液15〜4
0重量部を撹拌混合し、得られたスラリーに硬化剤を加
えて所定の型に注入して硬化させ、この硬化体を乾燥
後、非酸化性雰囲気において焼成し、しかる後に、焼結
体に金属Siを含浸する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、SiC質セラミッ
クスの製造方法に関し、主に半導体製造において、熱処
理工程やエッチング工程等で使用される構造材やプロセ
ス材料としてのSiC質セラミックスの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、SiC質セラミックスは、原料粉
末(SiC粉末)を一軸プレス成形、静水圧プレス(C
IP)成形、押出成形、鋳込成形、射出成形等によって
形成して成形体を得、成形体を焼成した後、焼成体に金
属Si(シリコン)を含浸し、必要に応じて金属Siの
含浸前に焼結体に純化処理を施したり、あるいは金属S
iの含浸後に表面にCVD−SiC膜をコーティングし
たりして製造されている。上記成形体を得る成形方法に
は、一長一短があるが、その中でも、複雑形状の成形が
可能な方法としては、鋳込成形と射出成形が挙げられ
る。鋳込成形は、原料粉末をバインダーと水で混練して
スラリーを調製し、それを石膏型等の多孔質の型に流し
込み、一定時間静置することにより、型に水をしみ込ま
せて成形する方法である。又、射出成形は、原料粉末に
バインダーとしての熱可塑性樹脂を添加して混練物と
し、それを高圧で射出して成形する方法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のSiC
質セラミックスの製造方法では、バインダーが除去され
た後、つまり、脱脂を行う場合には脱脂体、又、焼成工
程で脱脂も兼ねる場合には焼結体が、ハンドリングや加
工に耐え得る強度を有するようにするため、カーボンブ
ラック等のC(炭素)粉末を原料粉末に混合する必要が
あるものの、C粉末は、成形体の脱脂、焼成後に金属S
iを含浸する際にSiと反応して体積膨張を引き起こ
す。そのため、金属Si含浸前の焼結体の組織が極めて
均一であれば(密度のばらつきが全くなければ)、単に
体積膨張を起こすだけであるが、わずかでも焼結体の組
織が不均一であると(密度のばらつきがあると)、その
密度のばらつきの程度が小さければ、反り等の変形を起
こし、寸法精度の低下を招く、一方、大きければ、変形
量が大きくなってクラックを発生したり、破損に至る。
又、鋳込成形によって肉厚品を成形する場合、スラリー
の内部と表面で水の抜け具合にむらが生じたり、又は粗
粉の沈降や型の表面で水の移動に伴う微粉の移動が起こ
り易く、その結果、成形体の内部と表面に密度差が生
じ、その乾燥過程で割れやクラックが発生し易い不具合
がある。一方、射出成形によって成形する場合、バイン
ダーとして高分子である熱可塑性樹脂を用いていること
から、熱可塑性樹脂の脱脂時に、成形体内部からのガス
抜けが良好でなく、クラック等が発生する不具合があ
る。そこで、本発明は、脱脂体や焼結体がハンドリング
や加工に耐え得る強度を有すると共に、金属Siの含浸
時における変形やクラック、割れ等の発生を防止し得る
SiC質セラミックスの製造方法を提供することを主目
的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の第1のSiC質セラミックスの製造方法
は、SiC粉末100重量部に、架橋重合性樹脂10〜
30重量部、及び架橋重合性樹脂と相溶性のある液体1
00重量部が混合されている混合液15〜40重量部を
撹拌混合し、得られたスラリーに硬化剤を加えて所定の
型に注入して硬化させ、この硬化体を乾燥後、非酸化性
雰囲気において焼成し、しかる後に、焼結体に金属Si
を含浸することを特徴とする。第2のSiC質セラミッ
クスの製造方法は、SiC粉末100重量部に、C源と
なる化合物0.5〜5重量部、架橋重合性樹脂10〜3
0重量部、及びC源となる化合物及び架橋重合性樹脂と
相溶性のある液体100重量部が混合されている混合液
15〜40重量部を撹拌混合し、得られたスラリーに硬
化剤を加えて所定の型に注入して硬化させ、この硬化体
を乾燥後、非酸化性雰囲気において焼成し、しかる後
に、焼結体に金属Siを含浸することを特徴とする。第
3のSiC質セラミックスの製造方法は、第1又は第2
の方法において、前記焼結体への金属Siの含浸に先立
って、焼結体に純化処理を施すことを特徴とする。又、
第4のSiC質セラミックスの製造方法は、第1、第2
又は第3の方法によるSiC質セラミックスの表面にC
VD−SiC膜をコーティングすることを特徴とする。
【0005】一方、前記C源となる化合物は、フラン系
樹脂、フェノール系樹脂及び芳香族アルコールの1種以
上であることが好ましい。前記架橋重合性樹脂は、イミ
ン系樹脂であることが好ましい。前記イミン系樹脂の数
平均分子量は、3000〜11000であることが好ま
しい。前記硬化剤は、イミン系樹脂を用いた場合、水溶
性エポキシ樹脂であることが好ましい。
【0006】第1のSiC質セラミックスの製造方法に
おいては、理由は不明であるが、脱脂体がハンドリング
に耐え得る強度を有し、又、焼結体が、ハンドリングや
加工等に耐え得る強度(加工に耐え得るためには5MP
a以上の強度が必要である。好ましい強度は20MPa
以上である。)となる。又、原料粉末としてSiC粉末
のみを使用し、C粉末が添加されていないので、金属S
i含浸時に、SiC焼結体にはほとんどCが存在しない
ため(架橋重合性樹脂、硬化剤も有機物なので、極くわ
ずかな炭素が残存している。しかし、その量は、有機物
の種類にもよるが、多くても1重量%以下である。)、
CとSiの反応による体積膨張が微小となり、それに起
因する変形量(反り量)が著しく低下する。
【0007】相溶性液体100重量部に対し架橋重合性
樹脂10〜30重量部が混合されている混合液が、Si
C粉末100重量部に対し、15重量部未満であると、
スラリーが得られない。一方、40重量部を超えると、
硬化体の乾燥時に揮発する相溶性液体の量が多いため、
乾燥時にクラックが入り易くなる。好ましい上記混合液
の量は、SiC粉末100重量部に対し、20〜30重
量部である。
【0008】架橋重合性樹脂の量が、相溶性液体100
重量部に対し、10重量部未満であると、型に注入され
たスラリーの硬化が十分に行われず、硬化体の強度が低
下する。一方、30重量部を超えると、脱脂時にクラッ
クが発生し易くなる。好ましい架橋重合性樹脂の量は、
相溶性液体100重量部に対し、10〜20重量部であ
る。架橋重合性樹脂は、ポリエチレンイミン等のイミン
系樹脂が好ましい。イミン系樹脂は、SiC粉末の分散
剤として機能し、かつ、スラリーの流動性を高める。イ
ミン系樹脂としては一般的な線状のポリマーや分岐状の
ポリマー、分岐状ポリマーを架橋重合したポリマー、他
の高分子化合物にポリエチレンイミンを修飾的に付加し
たポリマーを用いることができる。架橋重合性樹脂とし
てのイミン系樹脂の数平均分子量が、3000未満であ
ると、硬化剤を加えても硬化に長時間を要するため、ス
ラリー中のSiC粗粉の沈降等が発生し易く、焼成後の
焼結体の組織が不均一になり、かつ、硬化体がゴムのよ
うな状態となって、脱型が難しく、割れが生じることが
あり、硬化体の脱脂時に変形やクラックが発生する確率
が高くなる。一方、11000を超えると、硬化速度が
速くなり、脱泡処理や型への注入処理(小さな板状品等
の単純形状品であれば特に支障はないが、複雑形状品や
大型品の製作の場合)に必要な時間を十分に確保するこ
とが困難となる。相溶性液体は架橋重合性樹脂と相溶性
を有することが必要である。又、後述するC源となる化
合物を添加する場合には、C源となる化合物及び架橋重
合性樹脂と相溶性を有することが必要である。つまり、
架橋重合性樹脂やC源となる化合物を分散あるいは溶解
可能な液体を用いる。例えば、架橋重合性樹脂やC源と
なる化合物が水溶性である場合には、代表的な相溶性液
体は水である。その他、エタノール、水とエタノールの
混合物などを用いることができる。架橋重合性樹脂が非
水溶性である場合は、有機溶媒を用いることができる。
架橋重合性樹脂としてイミン系樹脂を用いた場合には、
水、エタノール又はそれらの混合液を用いることができ
る。
【0009】硬化剤の量は、その官能基数や分子量、反
応性を考慮し、架橋重合性樹脂との反応相当量とされ
る。硬化剤としては、架橋重合性樹脂と架橋重合による
自硬硬化反応を起こして硬化するものであれば、水溶性
エポキシ樹脂、ジアルデヒド樹脂、ハロゲン化合物等の
いかなるものも用いることができるが、保形性のよい硬
化体を得るためには、特にエポキシ基を2個以上もつ水
溶性エポキシ樹脂が好ましい。
【0010】スラリーは、所要量のSiC粉末及び混合
液を撹拌用ポットに投入し、約10〜20時間かけて撹
拌混合して調製される。
【0011】硬化体は、スラリーに硬化剤を添加し、撹
拌しながら約5〜10分かけて脱泡処理した後、流動性
が失われる前に速やかに型に注入され、静置した型内で
架橋重合による自硬硬化反応が起こることによって得ら
れ、相溶性液体を含んだものとなる。なお、型は、その
材質を問わない。硬化は、室温で静置して行うことがで
きるが、急激な乾燥による割れが起こらないように密封
するか、加湿環境において行うことが望ましい。又、硬
化速度を制御する目的で、加温若しくは冷却することも
できる。
【0012】硬化体の乾燥は、室温での静置や一般的な
温風乾燥機を用いた乾燥が可能であるが、特に厚肉の硬
化体や肉厚変化の大きい硬化体は、加湿環境において乾
燥を行うことが望ましい。又、温風乾燥機による乾燥温
度は、30〜100℃が望ましく、より望ましくは30
〜60℃である。
【0013】乾燥した硬化体は、通常、焼成の前に脱脂
されるが、脱脂は、非酸化性雰囲気において400〜1
000℃の温度で行う必要がある。また、上記硬化体の
脱脂は、硬化体をSiC粉末やC粉末、一般的に用いら
れる詰め粉等に埋めて行うことも可能である。脱脂の非
酸化性雰囲気としては、アルゴンガスや窒素ガス等の不
活性ガス雰囲気が好ましい。
【0014】硬化体を脱脂した脱脂体の焼成によって、
架橋重合性樹脂、硬化剤に起因する炭素を含む多孔質の
SiC焼結体となる。一方、多孔質のSiC焼結体の気
孔率は、10〜20%が望ましい。気孔率が、10%未
満であると、含浸が困難となる。一方、20%を超える
と、SiC焼結体の強度が低下する。より望ましい気孔
率は、12〜18%である。又、脱脂体の焼成温度は、
通常、1450〜2200℃であり、1600〜200
0℃が望ましく、より望ましくは、1750〜1950
℃である。更に、脱脂体を焼成する非酸化性雰囲気とし
ては、アルゴンガスや窒素ガス等の不活性ガス雰囲気、
0.01〜0.1Torrの減圧雰囲気が挙げられる。
【0015】第2のSiC質セラミックスの製造方法に
おいては、C源となる化合物の添加により、脱脂体、焼
結体の強度が更に向上する。又、最終的に得られるSi
C質セラミックスの強度も向上する。これは、C源とな
る化合物が焼成時の熱処理によって一部炭化し(炭化収
率は、炭化物の種類により異なるが、およそ60%以下
である)、SiC粉末粒子間の結合を強化するためと考
えられる。しかし、残炭量が増加するため、若干の変形
が起こる。変形を最低限に抑え、強度の向上を図るに
は、SiC焼結体に含まれる炭素量が1〜3重量%とな
るようにすることが望ましい。C源となる化合物の量
が、SiC粉末100重量部に対し、0.5重量部未満
であると、C源となる化合物を添加する効果(強度向上
効果)が得られない。一方、5重量部を超えると、残炭
量が増加し、金属Siを含浸した時に、変形(反り)が
発生し、ひどくなるとクラックや割れが発生する。C源
となる化合物としては、架橋重合性樹脂を硬化させない
ものを用いる必要がある。例えば、C源となる化合物と
してエポキシ基、カルボキシル基等を有するものを用い
ると、架橋重合性樹脂としてイミン系樹脂を用いた場
合、反応して硬化してしまうので不可である。架橋重合
性樹脂と硬化剤の反応による硬化速度、つまり、硬化剤
を加えてからスラリーが流動性を失うまでの時間は、反
応系に依存するが、流動性を失うまでの時間が短いと、
スラリーの脱泡、型への注入工程に十分な時間が確保で
きない。ここで、上記工程に十分な時間とは、スラリー
の粘度15000cp以上が、脱泡、注入が不可能な流
動性を失った状態であり、その粘度に達するまで10分
以上の時間が必要である一方、長すぎると粉末の沈降が
生じて焼成後の焼結体の組織が不均一となってしまうの
で、90分以下が望ましい。
【0016】金属Siの含浸は、不活性ガス雰囲気や減
圧雰囲気等の非酸化性雰囲気において1400〜170
0℃の温度で、金属Siを溶融させて行う。
【0017】SiC質セラミックス(焼結体)の純化処
理は、不活性ガスをキャリアガスとしたハロゲン又はハ
ロゲン化水素ガス雰囲気において1600〜2000℃
の温度で加熱して行われる。
【0018】CVD〜SiC膜の厚みは、40〜120
μmが望ましく、より望ましくは60〜100μmであ
る。CVDによるSiC膜の形成は、例えば、クロロシ
ラン系ガス(SiHn Cl 4-n )、炭化水素ガス及び水
素ガスの混合ガスを用いて1000℃以上の温度で熱処
理することによって行うことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て具体的な実施例及び比較例を参照して説明する。 実施例1 先ず、撹拌混合用ポットに、SiC粉末100重量部、
及び相溶性液体である水100重量部に対し架橋重合性
樹脂であるイミン系樹脂(ポリエチレンイミン)15重
量部が混合されている混合液25重量部を投入し、約2
0時間かけて撹拌混合してスラリーを得た。次に、スラ
リーに硬化剤である水溶性エポキシ樹脂をイミン系樹脂
との反応相当量添加し、約5分間かけて撹拌し脱泡処理
した後、ゴム製の型(直径100mm、深さ10mmの
皿状)に注入したところ、硬化剤を加えてから40分経
過後に硬化した。次いで、硬化体を脱型し、1日かけて
風乾した後、窒素ガス雰囲気において800℃の温度で
脱脂し、しかる後に、窒素ガス雰囲気焼成炉によって1
700℃の温度で焼成し、焼結体にアルゴンガス雰囲気
において1600℃の温度に加熱して溶融金属Siを含
浸してSiC質セラミックスを得た。得られた焼結体、
SiC質セラミックスの強度は、表1に示すように、そ
れぞれ20MPa、280MPaであり、又、SiC質
セラミックスは、クラックの発生がなく、かつ、反り
(直径に対する百分率、以下、同じ)が0.05%以下
であった。なお、脱脂体は問題なく取り扱うことがで
き、ハンドリングに耐え得る強度を有していた。
【0020】
【表1】
【0021】実施例2 先ず、撹拌混合用ポットに、SiC粉末100重量部、
C源となる化合物である液体のフルフリルアルコール5
重量部、及び相溶性液体である水100重量部に対し架
橋重合性樹脂であるイミン系樹脂(ポリエチレンイミ
ン)15重量部が混合されている混合液25重量部を投
入し、約20時間かけて撹拌混合してスラリーを得た。
次に、実施例1と同様に、スラリーに硬化剤である水溶
性エポキシ樹脂を添加し、撹拌し脱泡処理した後、実施
例1と同様の型に注入したところ、硬化剤を加えてから
60分経過後に硬化した。次いで、硬化体を脱型し、実
施例1と同様にして乾燥、脱脂及び焼成した後、焼結体
に1800℃の温度に加熱してHClガスを窒素ガスを
キャリアガスとして供給して純化処理を施してからアル
ゴンガス雰囲気において1600℃の温度に加熱して溶
融金属Siを含浸してSiC質セラミックスを得、しか
る後に、SiC質セラミックスの表面にSiH2Cl2
プロパンガスと水素ガスを用いて1300℃の温度で熱
処理して厚み60μmのCVD−SiC膜をコーティン
グした。得られた焼結体、SiC質セラミックスの強度
は、表1に示すように、それぞれ25MPa、290M
Paであり、又、SiC質セラミックスは、クラックの
発生がなく、かつ、反りが0.1〜0.5%であった。
なお、脱脂体は問題なく取り扱うことができ、ハンドリ
ングに耐え得る強度を有していた。
【0022】比較例1 先ず、撹拌混合用ポットに、SiC粉末100重量部、
C粉末であるカーボンブラック3重量部、及び相溶性液
体である水100重量部に対し架橋重合性樹脂であるイ
ミン系樹脂(ポリエチレンイミン)15重量部が混合さ
れている混合液25重量部を投入し、約20時間かけて
撹拌混合してスラリーを得た。次に、実施例1と同様
に、スラリーに硬化剤である水溶性エポキシ樹脂を添加
し、撹拌し脱泡処理した後、実施例1と同様の型に注入
したところ、硬化剤を加えてから約40分経過後に硬化
した。次いで、硬化体を脱型し、実施例1と同様にして
乾燥、脱脂及び焼成した後、焼結体に金属Siを含浸し
てSiC質セラミックスを得た。得られた焼結体、Si
C質セラミックスの強度は、表1に示すように、それぞ
れ30MPa、280MPaであり、又、SiC質セラ
ミックスは、クラックの発生までには至らず、かつ、反
りが1%以上であった。
【0023】比較例2 先ず、SiC粉末100重量部に適量(10重量部)の
バインダー(PVB)を加え、ヘンシェル型ミキサーを
用いて混合し、原料造粒粉を得た。次に、造粒粉を静水
圧プレスを用いて成形し成形体(直径100mm、厚み
10mmの円板状)を得、この成形体を窒素ガス雰囲気
において1700℃の温度で焼成した。得られた焼結体
は、強度が測定不可能なほど小さく、手で潰れ、取り扱
いができなかった。このため、金属Siの含浸ができな
かった。
【0024】比較例3 先ず、SiC粉末100重量部に、C粉末であるカーボ
ンブラック3重量部と適量(10重量部)のバインダー
(PVB)を加え、ヘンシェル型ミキサーを用いて混合
し、原料造粒粉を得た。次に、比較例2と同様にして、
造粒粉を成形して成形体を得た後、焼成し、焼結体に実
施例2と同様にして純化処理を施してから金属Siを含
浸してSiC質セラミックスを得た。得られた焼結体、
SiC質セラミックスの強度は、表1に示すように、そ
れぞれ5MPa未満、290MPaであり、又、焼結体
は、加工時にエッジ部が欠け、更に、SiC質セラミッ
クスは、クラックの発生までには至らず、かつ、反りが
1%以上であった。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の第1のS
iC質セラミックスの製造方法によれば、脱脂体や焼結
体がハンドリングや加工に耐え得る強度を有すると共
に、金属Siの含浸時における変形やクラック、割れ等
の発生を防止することができ、ひいては寸法精度に優
れ、かつ、歩留まりを向上できる。第2のSiC質セラ
ミックスの製造方法によれば、第1の方法によって得ら
れる作用効果の他、強度の一層の向上を図ることができ
る。第3のSiC質セラミックスの製造方法によれば、
第1又は第2の方法によって得られる作用効果の他、高
純度のものを得ることができる。又、第4のSiC質セ
ラミックスの製造方法によれば、第1、第2又は第3の
方法によって得られる作用効果の他、一層高純度のもの
を得ることができる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 SiC粉末100重量部に、架橋重合性
    樹脂10〜30重量部、及び架橋重合性樹脂と相溶性の
    ある液体100重量部が混合されている混合液15〜4
    0重量部を撹拌混合し、得られたスラリーに硬化剤を加
    えて所定の型に注入して硬化させ、この硬化体を乾燥
    後、非酸化性雰囲気において焼成し、しかる後に、焼結
    体に金属Siを含浸することを特徴とするSiC質セラ
    ミックスの製造方法。
  2. 【請求項2】 SiC粉末100重量部に、C源となる
    化合物0.5〜5重量部、架橋重合性樹脂10〜30重
    量部、及びC源となる化合物及び架橋重合性樹脂と相溶
    性のある液体100重量部が混合されている混合液15
    〜40重量部を撹拌混合し、得られたスラリーに硬化剤
    を加えて所定の型に注入して硬化させ、この硬化体を乾
    燥後、非酸化性雰囲気において焼成し、しかる後に、焼
    結体に金属Siを含浸することを特徴とするSiC質セ
    ラミックスの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記焼結体への金属Siの含浸に先立っ
    て、焼結体に純化処理を施すことを特徴とする請求項1
    又は2記載のSiC質セラミックスの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3記載のSiC質セラ
    ミックスの表面にCVD−SiC膜をコーティングする
    ことを特徴とするSiC質セラミックスの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記C源となる化合物が、フラン系樹
    脂、フェノール系樹脂及び芳香族アルコールの1種以上
    であることを特徴とする請求項2、3、又は4記載のS
    iC質セラミックスの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記架橋重合性樹脂が、イミン系樹脂で
    あることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載
    のSiC質セラミックスの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記イミン系樹脂の数平均分子量が、3
    000〜11000であることを特徴とする請求項6記
    載のSiC質セラミックスの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記硬化剤が、水溶性エポキシ樹脂であ
    ることを特徴とする請求項6又は7記載のSiC質セラ
    ミックスの製造方法。
JP11102232A 1999-04-09 1999-04-09 SiC質セラミックスの製造方法 Pending JP2000290075A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11102232A JP2000290075A (ja) 1999-04-09 1999-04-09 SiC質セラミックスの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11102232A JP2000290075A (ja) 1999-04-09 1999-04-09 SiC質セラミックスの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000290075A true JP2000290075A (ja) 2000-10-17

Family

ID=14321911

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11102232A Pending JP2000290075A (ja) 1999-04-09 1999-04-09 SiC質セラミックスの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000290075A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109014052A (zh) * 2018-09-26 2018-12-18 天长市兴宇铸造有限公司 一种地铁机车上牵引电机传动端端盖的铸造方法
CN109641807A (zh) * 2016-08-24 2019-04-16 Agc株式会社 陶瓷材料的成型方法、陶瓷物品的制造方法以及陶瓷物品

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109641807A (zh) * 2016-08-24 2019-04-16 Agc株式会社 陶瓷材料的成型方法、陶瓷物品的制造方法以及陶瓷物品
JPWO2018038031A1 (ja) * 2016-08-24 2019-06-20 Agc株式会社 セラミックス材料の成形方法、セラミックス物品の製造方法及びセラミックス物品
EP3505501A4 (en) * 2016-08-24 2020-04-01 AGC Inc. PROCESS FOR MOLDING CERAMIC MATERIAL, PROCESS FOR PRODUCING CERAMIC ARTICLE, AND CERAMIC ARTICLE
JP7092030B2 (ja) 2016-08-24 2022-06-28 Agc株式会社 セラミックス材料の成形方法及びセラミックス物品の製造方法
US11572316B2 (en) 2016-08-24 2023-02-07 AGC Inc. Method for molding ceramic material, method for producing ceramic article, and ceramic article
CN109014052A (zh) * 2018-09-26 2018-12-18 天长市兴宇铸造有限公司 一种地铁机车上牵引电机传动端端盖的铸造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7732526B2 (en) Silicone binders for investment casting
JP4261130B2 (ja) シリコン/炭化ケイ素複合材料
JP4589491B2 (ja) 炭化ケイ素粉末、グリーン体の製造方法、及び炭化ケイ素焼結体の製造方法
CN112552063A (zh) 一种碳纤维增强碳化硅复合材料的制备方法
CN112272658A (zh) 制造陶瓷组件的方法
TW200402404A (en) Method for manufacturing silicon carbide sintered compact jig and silicon carbide sintered compact jig manufactured by the method
KR101152628B1 (ko) 탄화규소/카본 복합분말과 그 복합분말을 이용하여 제조된 고순도 및 고강도의 반응소결 탄화규소
JP2000290075A (ja) SiC質セラミックスの製造方法
KR100434830B1 (ko) 다중 입도분포 분말의 균일 원심성형체 제조방법
US5240658A (en) Reaction injection molding of silicon nitride ceramics having crystallized grain boundary phases
JPH05339057A (ja) 高純度β型炭化ケイ素焼結体の製造方法
JP2002037682A (ja) 多孔質炭化珪素焼結体の製造方法
JP3483920B2 (ja) 半導体製造装置用高純度β型炭化ケイ素焼結体の製造方法
JPS60171269A (ja) 複雑形状の窒化珪素焼結体の製法
JPH01148768A (ja) 炭素結合された耐火成形品の製造方法及びこの方法で製造される成形品
JP2003081682A (ja) シリコン含浸炭化ケイ素セラミックスの製造方法
JP2000290074A (ja) SiC質セラミックスの製造方法
CN109534816B (zh) 一种制备高强度多孔碳化硅陶瓷的方法
JPH10217212A (ja) セラミックス成形体の製造方法
Thünemann et al. Porous SiC‐preforms by intergranular binding with preceramic polymers
JPH03223196A (ja) 溶融るつぼ装置
JPH05319959A (ja) 高密度セラミックスの製造方法
JPS62270491A (ja) サセプタ−の製造方法
JPH11171671A (ja) 板状SiC−Si系複合セラミックスの製造方法
JP3541445B2 (ja) 粉体成形法

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20041026