JP2000288840A - 焼き嵌め式の切削工具 - Google Patents

焼き嵌め式の切削工具

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JP2000288840A
JP2000288840A JP11094255A JP9425599A JP2000288840A JP 2000288840 A JP2000288840 A JP 2000288840A JP 11094255 A JP11094255 A JP 11094255A JP 9425599 A JP9425599 A JP 9425599A JP 2000288840 A JP2000288840 A JP 2000288840A
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JP
Japan
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tool
hole
cutting
grooves
base end
Prior art date
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Pending
Application number
JP11094255A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Shimomura
博 下村
Yoichi Ishikawa
陽一 石川
Hidehiko Nagaya
秀彦 長屋
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 焼き嵌め後の工具把持許容トルクの低下を防
止する。 【解決手段】 工具保持部2に形成した穴部6に焼き嵌
めされる工具12の基端部に溝13を形成する。溝13
は、軸線Oに沿って直線状に延びるように複数形成す
る。また、これらの溝13は、工具基端部の周方向に沿
って間隔を隔て、かつ軸線Oに沿って相互の位置関係が
段階的にずれるように配置する。これにより、締め代圧
によって穴部6の内周面と工具12の外周面との間に介
在する切削油を溝13内へと押し出し、油膜の形成を防
止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工具と工具保持部
とが焼き嵌めされてなる焼き嵌め式の切削工具に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種の切削工具として、例えば図16
に示すものが知られている。この切削工具1は、図示し
ない工作機械の主軸に装着される工具保持部2と、この
工具保持部2に焼き嵌められる工具3とを備えてなる。
工具保持部2は、例えば工作機械の主軸に固定されるテ
ーパ状のアーバ4と、アーバ4よりも大径とされ工具交
換アームなどで把持するための溝部を備えたグリップ5
と、中央に略円柱状の穴部6を備えた例えばテーパ状の
支持部7とが同軸に一体形成されていて、軸線Oを中心
に回転駆動される。
【0003】支持部7の穴部6は、内径dを有する円筒
状の内周面8と、内奥部に位置する底面9とを備え、内
周面8には、拡径溝8aが同軸に形成されている。図1
6において、工具保持部2の穴部6に焼き嵌められる工
具3は、その基端側の円柱状の軸部のみが示されてい
る。この工具3は、穴部6の内径dよりも若干大きな外
径Dを有しており、この外径Dと、穴部6の内径dとの
差(D−d)が締め代となる。
【0004】しかして、工具3は工具保持部2に以下の
手順で焼き嵌めされる。先ず、常温下において、穴部6
の開口端面7aに工具3の基端面3aを載置し、工具3
を穴部6と略同軸に位置させる。この状態を常温での位
置決め状態とし、例えば作業者が手でまたは治具を用い
て工具3をこの状態に保持する。
【0005】しかる後、工具保持部2に関し、穴部6を
有する支持部7を加熱して熱膨張させ、内径dが工具3
の外径Dよりも拡径した時点で、工具3を穴部6内に押
し込んで嵌合する。そして、冷却によって穴部6が収縮
すると、工具3と工具保持部2とは、相互に芯だしされ
ると共に、締め代圧で固定されることになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、工具3の外
周面および工具保持部2の支持部7に形成した穴部6の
内周面には、製造過程で付着した切削油が残っているこ
とがある。この切削油は、その要求特性上、1000℃
位の環境下でも変質しないものであるから、工具保持部
2に工具3を焼ばめる際の加熱温度(約300℃)程度
では、もちろん蒸発しない。
【0007】また、切削油は、工具3や工具保持部2の
製造過程だけでなく、前作業や使用中にも付着すること
がある。このため、上記構成の切削工具1においては、
工具3と支持部7との間に油膜が介在する場合があり、
かかる場合には、工具保持部2による工具3の許容把持
トルクが著しく低下してしまうという問題が生じる。
【0008】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、工具や工具保持部
に製造過程時に付着した切削油が残存していても、工具
の許容把持トルクの低下を有効に防止することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために以下の構成を採用した。すなわち、工具保
持部に形成された穴部に、工具の基端部が焼き嵌めされ
てなる切削工具において、前記穴部または前記基端部の
少なくとも一方に、溝が形成されていることを特徴とす
るものである。
【0010】この構成では、焼き嵌めの際の穴部縮径時
に、締め代圧によって穴部内周面と工具外周面との間に
介在する切削油が溝内へと押し出されるため、工具と工
具保持部間での油膜形成が有効に防止される。
【0011】また、溝が複数形成された構成では、切削
油が溝に到達するまでの距離が縮まり、切削油が溝へと
容易に到達できるようになるとともに、切削油の回収許
容量も増えるため、工具と工具保持部間での油膜形成が
より有効に防止される。さらに、工具と工具保持部とが
焼き嵌めされた状態で、溝が穴部に収まるような構成で
は、穴部の開口端で溝が開口しないため、溝に回収され
た切削油の周囲への飛散防止が図られる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら説明する。なお、上述の従来技
術と同一の部分または部材には同一の符号を用いてその
説明を省略する。図1は本実施形態に係る切削工具の要
部を示す一部破断側面図、図2は図1のA−A線断面図
である。
【0013】図1に示す切削工具11は、工具12と上
述した従来技術で示す工具保持部2を備えて構成されて
いる。工具保持部2は、上述のものと同一構成であっ
て、工具12よりも熱膨張率(線膨張係数)の大きな例
えばスチール等の材質とされ、工具12は、例えば超硬
合金、あるいはサーメット、セラミック等の材質で製作
されている。
【0014】工具12は、図1では工具保持部2の穴部
6と嵌合する基端部側のみが示されているが、その先端
部には切刃が設けられている。また、工具12の基端部
の外径は、常温で穴部6の内径よりも若干大径となるよ
うに設定されており、図1では、工具基端部の外径と穴
部6の内径との差が締め代とされて、この締め代圧で工
具12と工具保持部2とが強固に固定される。
【0015】さらに、工具12の基端部には、軸線Oに
沿って直線状に延びる溝13が複数形成されている。こ
れらの溝13は、工具基端部の周方向に沿って間隔を隔
て、かつ軸線Oに沿って相互の位置関係が段階的にずれ
るように配置されている。
【0016】工具12と工具保持部2との焼き嵌めは、
例えば次のようにして行われる。まず、穴部6の開口端
7aが上を向くように工具保持部2を垂直に起立させ、
工具12の基端面12aを開口端7aに載置し、工具1
2と穴部6とが略同軸となるように、例えば作業者が手
で又は治具を用いて工具12を保持する。次に、工具保
持部2の支持部7を加熱し、穴部6を熱膨張させて拡径
する。
【0017】そして穴部6の内径が工具12の外径以上
に拡径された状態で、工具12を穴部6に挿入する。し
かる後、工具保持部2を自然冷却または強制冷却させる
と、穴部6が縮径し、工具基端部の外径と穴部6の内径
との差による締め代圧で、工具12は強固に固定され
る。
【0018】この穴部6の縮径時に、穴部6の内周面と
工具基端部の外周面との間に介在する切削油は、締め代
圧によって溝13内へと押し出される。これにより、本
実施形態の切削工具にあっては、工具12と工具保持部
2との間の油膜形成を防止することができ、工具保持部
2による工具12の許容把持トルクの低下を有効に回避
することができる。
【0019】また、本実施形態では、工具基端部に複数
の溝13が形成されているため、切削油が溝13に到達
するまでの距離が縮まり、切削油が溝13に容易に到達
できるとともに、切削油の回収許容量も多い。このた
め、溝13に切削油を略完全に逃がすことができ、工具
12と工具保持部2間での油膜形成をより確実に防止す
ることができる。
【0020】なお、上記実施形態では、工具基端部に形
成する溝として、図1に示すような形態について説明し
たが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば
図3から図7に示すような溝21,22…としてもよ
い。また、図8から図14に示すように、工具保持部2
側に溝31,32…を形成したり、図15に示すよう
に、工具12および工具保持部2のそれぞれに溝41,
42を形成するようにしても構わない。
【0021】以下、これらの図を参照しながら、上記実
施形態の変形例について説明するが、図8および図10
〜図14に示す溝31,32…は、それぞれ図1および
図3〜図7に示す溝21,22…と同様に構成されてい
るため、説明を省略する。また、図3から図15中、図
1と同一または同様の構成要素については、同一符号を
付している。
【0022】図3に示す変形例は、全ての溝21の全長
が等しく、溝21の一端21aが工具12の基端面12
aに開口するとともに、他端21bが穴部6の開口端7
aよりも工具12の先端側に位置して開口端7aで開口
するように形成されていることを特徴とする。
【0023】図4に示す変形例は、図3に示した変形例
と構成が類似するが、全ての溝22が工具12の基端面
12aおよび穴部6の開口端7aのいずれにも開口しな
いように形成されていることを特徴とする。この構成で
は、工具12と工具保持部2とが焼き嵌めされた状態
で、穴部6の開口端7aで溝22が開口しないため、溝
22に回収された切削油が周囲へ飛散することがなく、
作業環境の改善を図ることができる。
【0024】図5に示す変形例は、工具基端部の全周に
わたって延びる円周溝23が、軸線Oに沿って相互に間
隔をおいて複数形成されていることを特徴とする。ま
た、工具12と工具保持部2とが焼き嵌めされた状態
で、全ての円周溝23が穴部に収まる範囲に形成されて
おり、図4に示した変形例と同様、回収切削油の飛散防
止を図ることができる。
【0025】図6に示す変形例は、工具基端部に螺旋状
をなして延びる螺旋溝24が形成されていることを特徴
とする。また、図7に示す変形例は、二条の螺旋溝25
a,25bが互いに交差するように延びてなる交差螺旋
溝25が、工具基端部に形成されていることを特徴とす
る。
【0026】これら図6の螺旋溝24および図7の交差
螺旋溝25は、いずれも工具12と工具保持部2とが焼
き嵌めされた状態で穴部6に完全に収まる範囲に形成さ
れているため、図4および図5に示す変形例と同様、回
収切削油の飛散防止を図ることができる。
【0027】なお、上記実施形態(変形例を含む)で
は、工具12の材質を超硬合金等とし、工具保持部2の
材質をスチール等としたが、各部材の材質はこれに限定
されることなく各種のものを採用できることはもとよ
り、両者を異なる材質としても、同一の材質としてもよ
い。
【0028】また、図4〜図7に示す変形例において
は、工具12の基端面12aおよび穴部6の開口端7a
のいずれか一方または双方に溝22,23,24,25
が開口していても構わない。さらに、本発明は、例えば
バイト等の各種旋削工具やエンドミルやドリルなどの各
種転削工具等、種々の切削工具に採用することができ
る。
【0029】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、以下の効果を得ることができる。 (a)請求項1の切削工具によれば、工具と工具保持部
とを焼き嵌めする際の穴部縮径時に、穴部内周面と工具
外周面との間に介在する切削油を溝内へと押し出すこと
ができるため、工具と工具保持部との間の油膜形成を有
効に回避し得て、工具の許容把持トルクの低下を防止す
ることができる。
【0030】(b)請求項2の切削工具によれば、切削
油が溝へと容易に到達できるとともに、切削油の許容回
収量も増加させることができるため、切削油を溝へと略
完全に逃がし得て、工具と工具保持部間での油膜形成を
より確実に防止することができる。
【0031】(c)請求項3の切削工具によれば、工具
と工具保持部とが焼き嵌めされた状態において、穴部の
開口端で溝が開口しないため、溝に回収された切削油が
周囲に飛散することがなく、作業環境の改善を図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る切削工具の第一の実施形態を示
す一部破断側面図である。
【図2】 図1のA−A線断面図である。
【図3】 図1に示す切削工具の第1変形例を示す一部
破断側面図である。
【図4】 図1に示す切削工具の第2変形例を示す一部
破断側面図である。
【図5】 図1に示す切削工具の第3変形例を示す一部
破断側面図である。
【図6】 図1に示す切削工具の第4変形例を示す一部
破断側面図である。
【図7】 図1に示す切削工具の第5変形例を示す一部
破断側面図である。
【図8】 図1に示す切削工具の第6変形例を示す一部
破断側面図である。
【図9】 図8のB−B線断面図である。
【図10】 図1に示す切削工具の第7変形例を示す一
部破断側面図である。
【図11】 図1に示す切削工具の第8変形例を示す一
部破断側面図である。
【図12】 図1に示す切削工具の第9変形例を示す一
部破断側面図である。
【図13】 図1に示す切削工具の第10変形例を示す
一部破断側面図である。
【図14】 図1に示す切削工具の第11変形例を示す
横断面図である。
【図15】 図1に示す切削工具の第12変形例を示す
横断面図である。
【図16】 焼き嵌め式切削工具の一従来例を示す一部
破断側面図である。
【符号の説明】
3 工具保持部 6 穴部 11 切削工具 12 工具 13、21〜25、31〜36、41〜42 溝(円周
溝、螺旋溝、交差螺旋溝)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工具保持部に形成された穴部に、工具の
    基端部が焼き嵌めされてなる切削工具において、 前記穴部または前記基端部の少なくとも一方に、溝が形
    成されていることを特徴とする切削工具。
  2. 【請求項2】 前記溝は、複数形成されていることを特
    徴とする請求項1記載の切削工具。
  3. 【請求項3】 前記溝は、前記工具と前記工具保持部と
    が焼き嵌めされた状態で、前記穴部に収まる範囲に形成
    されていることを特徴とする請求項1または2記載の切
    削工具。
JP11094255A 1999-03-31 1999-03-31 焼き嵌め式の切削工具 Pending JP2000288840A (ja)

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Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5590820U (ja) * 1978-12-20 1980-06-23
JPS6210202U (ja) * 1985-07-05 1987-01-22
JPS62287949A (ja) * 1986-06-05 1987-12-14 N T Tool Kk 保持具
JPH0271909A (ja) * 1988-09-05 1990-03-12 Daishowa Seiki Co Ltd チャック

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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20030311