JP2000288388A - 腫瘍壊死因子−αの吸着材、吸着除去方法および吸着器 - Google Patents
腫瘍壊死因子−αの吸着材、吸着除去方法および吸着器Info
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Abstract
吸着除去すること。 【解決手段】 スルホン化された多孔性高分子材料(た
だし、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体は除く)か
ら構成される腫瘍壊死因子−αの吸着材、および該吸着
材と腫瘍壊死因子−αを含有する液体とを接触させる工
程を包含する腫瘍壊死因子−αの吸着除去方法が提供さ
れる。該吸着材を充填した容器から構成される腫瘍壊死
因子−αの吸着器もまた提供される。これにより腫瘍壊
死因子−αを効率よくしかも選択的に吸着除去すること
ができる。
Description
(以下、TNF−αという)の吸着材、およびその吸着
除去方法、ならびにTNF−αの吸着器に関する。
引き起こされる疾患である。その全身的な炎症を引き起
こす代表的な物質としては、グラム陰性菌の表面に存在
するエンドトキシンがよく知られている。そのメカニズ
ムとしては、エンドトキシンにより、種々のサイトカイ
ンや活性化補体の産生が促進され、それらの物質によっ
て炎症が起こると考えられている。従って、実際に細菌
感染による炎症を支配する物質は、エンドトキシンより
むしろ、これらのサイトカインや活性化補体であるとい
える。サイトカインの中では特にTNF−αが最も重要
視されている。敗血症が起こり、この炎症反応が亢進し
ていくと、ショック症状を起こし(敗血症性ショッ
ク)、そして臓器障害(臓器不全)、さらには多臓器不
全といった重篤な状態に陥る。
こる。この場合は、エンドトキシンが存在しなくともT
NF−α等のサイトカインが産生される。これらのサイ
トカインは、感染局所でさまざまな刺激により産生され
てくるものと考えられている。
度が高い値で経過したものは予後が悪く、TNF−αは
病態の重症度をよく反映している(集中治療6巻2号1
15−123頁1994年)。
の抗生物質投与、感染に対する抵抗力を賦活するための
γ−グロブリン投与などが挙げられるが、依然高い死亡
率を示している。また、エンドトキシンを体外循環によ
り吸着除去する治療法も行われているが、その性格上グ
ラム陰性菌由来の敗血症にしか適用できないこと、治療
のタイミングが難しいことなどの問題点が指摘されてい
る。そのため、炎症を引き起こす直接の原因物質である
サイトカインのうち、とりわけ重要視されているTNF
−αを体液中から除去することが、医学的見地から望ま
れている。
は、その病因に免疫異常が想定されている炎症性腸疾患
(inflammatory bowel disea
se(IBD))、全身性エリテマトーデス(syst
emic lupus erythematosus
(SLE))、川崎病等で血中TNF−α濃度が病勢に
一致して高値を示すこと、また、悪性関節リウマチ(r
heumatoid arthritis(RA))で
は関節液中のTNF−α濃度が上昇することが知られて
いる(日本臨床48巻増刊号304−311頁1990
年)。従って、これらの疾患に対してもTNF−αを体
液中から除去する治療法が考えられる。
着材が知られており、例えば、特開平6−211900
号公報(ベー ブラウン メルズンゲン アクチエンゲ
ゼルシャフト)では、ポリアニオン鎖が共有結合により
結合している多孔性担体材料からなる吸着材料が開示さ
れている。この吸着材料は、適当な孔径と分子排除範囲
を有する担体(例えば、多孔性ガラス、多孔性有機重合
体で被覆したシリカゲル、架橋した炭水化物など)にポ
リアニオン鎖が結合したものであり、実施例では、デキ
ストラン硫酸を結合した多孔質担体材料が用いられてい
る。しかし、デキストラン硫酸を結合した材料は、TN
F−αとの相互作用が弱く、実用化には種々の困難を伴
う。
ホン化された多孔性高分子材料(ただし、スチレン−ジ
ビニルベンゼン共重合体は除く)を用いることにより、
体液、特に血液、血漿および血清からTNF−αを容易
かつ選択的に吸着除去することにある。
αを除去するための適切な担体について研究した結果、
スルホン化された多孔性高分子材料(ただし、スチレン
−ジビニルベンゼン共重合体は除く)が有効であること
を見出し、その知見に基づいて本発明を完成するに至っ
た。
スチレン−ジビニルベンゼン共重合体から構成されるT
NF−α吸着剤について、先に出願している(特開平8
−173802号公報)が、本発明においては、高分子
材料の中でスチレン−ジビニルベンゼン共重合体は排除
している。
材料(ただし、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体は
除く)から構成される、TNF−αの吸着材に関する。
料はアクリル系高分子である。
系高分子は、メタクリル酸エステル樹脂である。
れたアクリル系高分子は、架橋構造を有している。
ポリスルホンである。
は、硫酸によるスルホン化である。
は、クロロスルホン酸によるスルホン化である。
性高分子材料(ただし、スチレン−ジビニルベンゼン共
重合体は除く)から構成されるTNF−αの吸着材と、
TNF−αを含有する液体とを接触させる工程を包含す
る、TNF−αの除去方法に関する。
α吸着材は、液体の入口と出口とを有する容器内に含ま
れている。
性高分子材料(ただし、スチレン−ジビニルベンゼン共
重合体は除く)から構成されるTNF−αの吸着材が、
液体の入口と出口とを有する容器内に含まれる、TNF
−αの吸着器に関する。
αの吸着器は、TNF−αの吸着材の容器外への流出防
止手段が備えられている。
される。
含有する液体とは、TNF−αを含む体液、培養液など
をいう。ここで体液とは、血液、血漿、血清、腹水、リ
ンパ液、関節内液およびこれらから得られた分画成分、
ならびにその他の生体由来の液性成分をいう。また、培
養液とはTNF−αを生産する細胞の培養液をいい、こ
れには、培養上清、細胞破砕液などが含まれる。例え
ば、TNF−α生産細胞、TNF−α遺伝子を含む組換
え細胞を培養して得られる培養上清、細胞破砕液あるい
はその上清をいう。
る、分子量17kDaの単純蛋白質で、通常三量体を形
成している。
料(ただし、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体は除
く)の形状としては、粒状、板状、膜状、繊維状、中空
糸状などが挙げられるが、これらの形状に限定されな
い。
おいて、細胞を含む体液、例えば血液、リンパ液、関節
内液を使用する場合は、体液に含まれる細胞が充分に通
過しうる間隙を作れることが好ましい。培養液を使用す
る場合には、細胞または細胞残渣を除いた上清を使用す
ることが好ましい。
態で、細胞を含む体液を使用する場合には、吸着材の平
均粒径は200μm以上であることが好ましい。平均粒
径が200μm未満であると、細胞を含む体液の通過が
不充分となるおそれがある。一方、細胞を含まない体液
や培養液を使用する場合には、この限りではない。さら
に、使用する体液の組成にかかわらず、吸着材の平均粒
径は1000μm以下であることが好ましい。1000
μmより大きい場合には、目的とする物質の吸着性能が
低下するおそれがある。
液、特に細胞を含む体液を流して使用する場合には、こ
の内径は5μm以上であることが好ましい。内径が5μ
m未満であると、体液に含まれる細胞が充分に通過しな
い恐れがある。
上であることが好ましい。径が1μm未満であると、体
液に含まれる細胞が非特異的に吸着される恐れがある。
特異吸着を避けるために、例えば、ヒドロキシエチルメ
タクリレートの重合体などの適当な高分子でコーティン
グしてもよい。またこのコーティングは、吸着材からの
微粒子の発生あるいは流出を防ぐために行ってもよい。
ためには、その表面にTNF−αが充分内部に入れるだ
けの細孔が開いていることが必要である。すなわち多孔
性であることが必要である。細孔径は分布を有してお
り、その分布は、乾燥状態においては、水銀圧入法や窒
素吸着法により測定することができる。ただし、乾燥に
より吸着材の収縮が起こり体積が減少する場合には、収
縮に伴う補正が必要となる。例えば、乾燥により体積が
1/Aになった場合には、細孔径の測定値にAの三乗根
を乗じて補正する必要がある。TNF−αを吸着するた
めには、細孔径の最頻値が50オングストローム以上で
あることが好ましい。さらには細孔径の最頻値が100
オングストローム以上であることが好ましい。
ロースといった高分子で構成されるゲルタイプのもので
ある場合、乾燥による体積の減少が非常に大きく、水銀
圧入法による細孔径の測定は困難となる。その場合は吸
着材の排除限界分子量を測定することにより細孔径の評
価を行うことができる。排除限界分子量とは、ゲル浸透
クロマトグラフィーにおいて細孔内に侵入できない(排
除される)分子の内、最も小さい分子量を持つものの分
子量をいう(波多野博行、花井俊彦著、実験高速液体ク
ロマトグラフィー、化学同人)。排除限界分子量は一般
に球状蛋白質、デキストラン、ポリエチレングリコール
などについてよく調べられているが本発明に用いる吸着
材の場合、球状蛋白質を用いてえられた値を用いるのが
適当である。
り、三量体を形成した場合には、分子量が51,000
となることから、5万未満の排除限界分子量をもつ吸着
材を用いた場合には、TNF−αの吸着除去量は小さく
その実用性が低下してしまう。したがって、本発明に用
いる吸着材の好ましい排除限界分子量は5万以上であ
り、さらには7万以上であることが好ましい。
た場合、排除限界分子量が500万を超えると血小板の
付着の割合が増加する傾向がみられ、必ずしも充分な性
能を発揮できない。したがって、排除限界分子量が50
0万以下であることが好ましい。すなわち、細胞を含む
体液を用いた場合の排除限界分子量は好ましくは5〜5
00万、さらに好ましくは7〜500万である。細胞を
含まない体液を使用する場合には、排除限界分子量に上
限はない。
レン−ジビニルベンゼン共重合体は除く)には、塩化ビ
ニル系、酢酸ビニル系、ポリビニルアルコール、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、アクリル系、ポリアミド、ポ
リカーボネート、ポリアセタール、ポリウレタン、ポリ
フェニレンオキシド、ポリスルホンといった高分子が挙
げられるが、これらに限定されるものではない。これら
の中ではアクリル系高分子、ポリスルホンがよりTNF
−αを吸着することから好ましい。ここでいうアクリル
系高分子とは、主としてアクリル酸、メタクリル酸およ
びそれらの誘導体の重合体を包含する高分子化合物をい
う。また、アクリル系高分子の中ではメタクリル酸エス
テル樹脂が同じ理由から特に好ましい。
分子は、架橋構造を有していることが好ましい。架橋構
造を有することにより、樹脂の物理的、化学的、生物学
的な安定性が向上する。
酸によるスルホン化やクロロスルホン酸によるスルホン
化といった種々の方法があるが、これらの方法に限定さ
れるものではない。
料(ただし、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体は除
く)は敗血症患者の治療のために用いることも可能であ
り、その際のスルホン化の条件については、より穏和な
条件で行うことが好ましい。例えば、硫酸によるスルホ
ン化では、濃硫酸と多孔性高分子材料(ただし、スチレ
ン−ジビニルベンゼン共重合体は除く)とを加熱しなが
ら混合することで充分なスルホン化が可能となり、この
ようにして得られたスルホン化多孔性高分子材料(ただ
し、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体は除く)によ
るTNF−αの吸着も充分可能となる。しかしながら、
このように激しい条件でスルホン化した場合、副反応な
どにより、医療用には好ましくない物質が多く生成して
しまう。そこで、例えば無水酢酸を溶媒として用いるこ
とで、室温という穏和な条件でもスルホン化が充分起こ
り、また、副反応を抑えることも可能となるため、より
好ましいスルホン化された多孔性高分子材料(ただし、
スチレン−ジビニルベンゼン共重合体は除く)を得るこ
とができる。しかしながら、スルホン化の条件としては
これらの方法に限定されるものではない。
料(ただし、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体は除
く)のスルホン酸基含有量は特に限定されないが、好ま
しくは0.01〜5meq/ml、より好ましくは0.
05〜2meq/ml、さらにより好ましくは0.05
〜0.5meq/mlである。0.01meq/mlよ
り少ないとTNF−αの吸着除去能が低下する。また、
5meq/mlより多いと非特異吸着が多くなり、実用
に供することが困難となる。
料(ただし、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体は除
く)と液体とを接触させ、液体中のTNF−αを吸着除
去する方法には種々の方法がある。代表的な方法として
は、液体を取り出してバッグなどに貯留し、これに吸着
材を混合してTNF−αを吸着除去した後、吸着材を濾
別するなどして除き、TNF−αが除去された液体を得
る方法;液体の入口および出口を有し、出口に、液体は
通過するが吸着材は通過しないフィルターを装着した容
器に吸着材を充填し、これに液体を流す方法などがあ
る。いずれの方法を用いても良いが、後者の方法は操作
も簡単であり、また体外循環回路に組み込むことにより
患者の体液から効率よくオンラインでTNF−αを除去
することが可能である。また、吸着材が中空である場
合、吸着材を束ねた状態にし、一方の端から中空の部分
に液体を流し、さらに側面に液体を通過させることによ
りTNF−αを吸着除去する方法がある。また、逆に側
面から中空の部分に液体を通過させることによりTNF
−αを吸着除去する方法がある。しかし、これらの方法
に限定されるものではない。
例を添付図面を参照しつつ説明する。
のTNF−α吸着器の一実施例を示す断面説明図であ
る。
NF−α吸着器(以下、単に「容器」という)7は、円
筒状のカラム6と、カラム6内に充填されたTNF−α
吸着材3とカラム6の両端に設けられ、カラム6内のT
NF−α吸着材3の流出を防止するための吸着材流出防
止手段4、5と、吸着材流出防止手段4、5をパッキン
グ9を介してカラム6に保持するための保持手段8とか
ら構成され、保持手段8には、流入口1または流出口2
が設けられている。また適宜、2を流入口とし、1を流
出口とすることもできる。
れる成分の容器7内への流入および容器7からの流出を
妨げないが、TNF−αの吸着材3の容器7内への流入
および容器7からの流出を防止する。
いが、例えば、容量が100〜1500ml程度で、直
径が4〜15cm程度の筒状のものが好適に採用され、
さらに好ましくは、容量が100〜750ml程度、直
径が4〜10cm程度の筒状のものが採用される。な
お、これより小さい場合には、充分な量のTNF−αを
吸着できないおそれがあり、これより大きい場合には、
患者に与える負担が大きくなる。
態の容器7の作用について説明する。
と、液体および液体に含まれる成分は、吸着材流出防止
手段4を通過し、カラム6内に充填されたTNF−α吸
着材3と接触する。このとき液体に含有されるTNF−
αは、TNF−α吸着材3に吸着される。そののち、液
体および液体に含まれる成分は、吸着材流出防止手段5
を通過し、液体の流出口2からTNF−αが吸着除去さ
れた液体が流出する。
するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるもので
はない。
脂であるアンバーライトXAD−7(細孔径の最頻値5
50オングストローム、粒径分布範囲250−850μ
m、架橋構造を有している)10gと無水酢酸40ml
を混合し、そこに濃硫酸80mlを添加して室温で3時
間攪拌し、スルホン化を行った。攪拌終了後、濾別、洗
浄してスルホン化されたアンバーライトXAD−7(ス
ルホン酸基含有量0.25meq/ml)を得た。
XAD−7を0.5mlとり、試験管に移した。それを
生理食塩水で充分に置換洗浄した後、余分な上清を除い
た。そこに、TNF−αを約700pg/ml含有する
ヒト血清3mlを加え、37℃で2時間振盪した。上清
をサンプリングし、エライサ(ELISA)法によるT
NF−α測定キット(岩城硝子株式会社販売)を用い
て、そのTNF−α濃度を測定した。
脂であるアンバーライトXAD−8(細孔径の最頻値4
00オングストローム、粒径分布範囲250−850μ
m、架橋構造を有している)10gと無水酢酸40ml
を混合し、そこに濃硫酸80mlを添加して室温で3時
間攪拌し、スルホン化を行った。攪拌終了後、濾別、洗
浄してスルホン化されたアンバーライトXAD−8(ス
ルホン酸基含有量0.16meq/ml)を得た。
XAD−8を0.5mlとり、試験管に移した。それを
生理食塩水で充分に置換洗浄した後、余分な上清を除い
た。そこに、TNF−αを約700pg/ml含有する
ヒト血清3mlを加え、37℃で2時間振盪した。上清
をサンプリングし、エライサ法によるTNF−α測定キ
ット(岩城硝子株式会社販売)を用いて、そのTNF−
α濃度を測定した。
であるダイヤイオンHP2MG(細孔径の最頻値340
オングストローム、粒径分布範囲300μm以上、架橋
構造を有している)10gと無水酢酸40mlを混合
し、そこに濃硫酸80mlを添加して室温で3時間攪拌
し、スルホン化を行った。攪拌終了後、濾別、洗浄して
スルホン化されたダイヤイオンHP2MG(スルホン酸
基含有量0.32meq/ml)を得た。
P2MGを0.5mlとり、試験管に移した。それを生
理食塩水で充分に置換洗浄した後、余分な上清を除い
た。そこに、TNF−αを約700pg/ml含有する
ヒト血清3mlを加え、37℃で2時間振盪した。上清
をサンプリングし、エライサ法によるTNF−α測定キ
ット(岩城硝子株式会社販売)を用いて、そのTNF−
α濃度を測定した。
(細孔径の最頻値2000オングストローム、内径33
0μm、架橋構造を有していない)を2mm長に切断し
た。それを2gと無水酢酸40mlを混合し、そこに濃
硫酸80mlを添加して室温で3時間攪拌し、スルホン
化を行った。攪拌終了後、濾別、洗浄してスルホン化さ
れたポリスルホン中空糸(スルホン酸基含有量0.08
meq/ml)を得た。
空糸を0.5mlとり、試験管に移した。それを生理食
塩水で充分に置換洗浄した後、余分な上清を除いた。そ
こに、TNF−αを約700pg/ml含有するヒト血
清3mlを加え、37℃で2時間振盪した。上清をサン
プリングし、エライサ法によるTNF−α測定キット
(岩城硝子株式会社販売)を用いて、そのTNF−α濃
度を測定した。
に、TNF−αを約700pg/ml含有するヒト血清
3mlを加え、37℃で2時間振盪した。上清をサンプ
リングし、エライサ法によるTNF−α測定キット(岩
城硝子株式会社販売)を用いて、そのTNF−α濃度を
測定した。
0.5mlとり、試験管に移した。それを生理食塩水で
充分に置換洗浄した後、余分な上清を除いた。そこに、
TNF−αを約700pg/ml含有するヒト血清3m
lを加え、37℃で2時間振盪した。上清をサンプリン
グし、エライサ法によるTNF−α測定キット(岩城硝
子株式会社販売)を用いて、そのTNF−α濃度を測定
した。
ン共重合体であるPOROS 50 R2(平均細孔径
800〜1500オングストローム、粒径50μm)を
0.5mlとり、試験管に移した。それを生理食塩水で
充分に置換洗浄した後、余分な上清を除いた。そこに、
TNF−αを約700pg/ml含有するヒト血清3m
lを加え、37℃で2時間振盪した。上清をサンプリン
グし、エライサ法によるTNF−α測定キット(岩城硝
子株式会社販売)を用いて、そのTNF−α濃度を測定
した。
が大きく低下していることがわかる。
高分子材料を用いることにより、効率よく溶液中のTN
F−αを吸着除去できる。
NF−α吸着器の一実施例を示す断面説明図である。
Claims (11)
- 【請求項1】 スルホン化された多孔性高分子材料(た
だし、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体は除く)か
ら構成される腫瘍壊死因子−αの吸着材。 - 【請求項2】 前記高分子材料がアクリル系高分子であ
る、請求項1に記載の腫瘍壊死因子−αの吸着材。 - 【請求項3】 前記アクリル系高分子がメタクリル酸エ
ステル樹脂である、請求項2に記載の腫瘍壊死因子−α
の吸着材。 - 【請求項4】 アクリル系高分子が、架橋構造を有して
いる、請求項2に記載の腫瘍壊死因子−αの吸着材。 - 【請求項5】 高分子材料がポリスルホンである、請求
項1に記載の腫瘍壊死因子−αの吸着材。 - 【請求項6】 スルホン化された多孔性高分子材料が硫
酸によりスルホン化されたものである、請求項1に記載
の腫瘍壊死因子−αの吸着材。 - 【請求項7】 スルホン化された多孔性高分子材料がク
ロロスルホン酸によりスルホン化されたものである、請
求項1に記載の腫瘍壊死因子−αの吸着材。 - 【請求項8】 請求項1に記載の腫瘍壊死因子−αの吸
着材と、腫瘍壊死因子−αを含有する液体とを接触させ
る工程を包含する、腫瘍壊死因子−αの除去方法。 - 【請求項9】 前記腫瘍壊死因子−αの吸着材が、腫瘍
壊死因子−αを含有する液体の入口と出口とを有する容
器内に含まれている、請求項8に記載の腫瘍壊死因子−
αの除去方法。 - 【請求項10】 請求項1に記載の腫瘍壊死因子−αの
吸着材が、腫瘍壊死因子−αを含有する液体の入口と出
口とを有する容器内に含まれる、腫瘍壊死因子−αの吸
着器。 - 【請求項11】 前記腫瘍壊死因子−αの吸着材の容器
外への流出防止手段が備えられた、請求項10に記載の
腫瘍壊死因子−αの吸着器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11093580A JP2000288388A (ja) | 1999-03-31 | 1999-03-31 | 腫瘍壊死因子−αの吸着材、吸着除去方法および吸着器 |
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---|---|---|---|
JP11093580A JP2000288388A (ja) | 1999-03-31 | 1999-03-31 | 腫瘍壊死因子−αの吸着材、吸着除去方法および吸着器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000288388A true JP2000288388A (ja) | 2000-10-17 |
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ID=14086220
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---|---|---|---|
JP11093580A Pending JP2000288388A (ja) | 1999-03-31 | 1999-03-31 | 腫瘍壊死因子−αの吸着材、吸着除去方法および吸着器 |
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---|---|
JP (1) | JP2000288388A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009242522A (ja) * | 2008-03-31 | 2009-10-22 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | ヒアルロン酸およびその塩の製造方法 |
JP2010088995A (ja) * | 2008-10-07 | 2010-04-22 | National Agriculture & Food Research Organization | 固相合成装置用反応槽モジュールおよびそれを用いた固相合成装置 |
CN109395190A (zh) * | 2017-08-15 | 2019-03-01 | 滤生生物技术(上海)有限公司 | 一种用于治疗免疫性疾病的体外血浆吸附/血液灌注的方法及其装置 |
-
1999
- 1999-03-31 JP JP11093580A patent/JP2000288388A/ja active Pending
Cited By (3)
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CN109395190A (zh) * | 2017-08-15 | 2019-03-01 | 滤生生物技术(上海)有限公司 | 一种用于治疗免疫性疾病的体外血浆吸附/血液灌注的方法及其装置 |
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