JP2000287630A - タンニン類のしぶ味・苦み除去法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 タンニン類などのポリフェノール類をアミノ基を含むア
ミン類、アミノ酸類と結合させるか、或いはペントー
ス、ヘキソース、二糖類、オリゴ糖類などの糖類と分解
温度以下の高温で処理する事によりポリフェノール類特
有のしぶ味、苦みを軽減する事を特徴とする 【目的】従来、茶などカテキン類のしぶ味及びタンニン
酸などタンニン類の苦みを除去する方法はない。これら
ポリフェノール類の保健上の有効性が、近来解明される
に従ってその飲用しやすさへの要望が高まり、その実現
をはかった。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］古来よりお茶などでカテキン類は
広く飲用されてきている。又近来カテキン類を中心にタ
ンニン類等ポリフェノールの人体への抗菌、抗癌作用な
ど医学的有用性が見出だされつつある。しかしこれらポ
リフェノールは極めて強いしぶ味、苦みを有している為
に経口的な摂取が難しい。その有用性の故にこれら欠点
が除去されれば、その産業上の利用価値は大きく、広
い。

［従来の技術及び発明が解決しようとする課題］従来、
化学的にこれら欠点を除去する方法は見出だされていな
い。飲用しやすいように甘味料を加える方法が用いられ
ているが、経時変色したり、欠点の除去も軽微な範囲に
止まっている。

［課題を解決する為の手段］発明者は茶抽出物及びタン
ニン酸、カテキンなどタンニン類ポリフェノールの工業
的利用法を研究して既に数件の特許を申請している。こ
の研究過程に於いてポリフェノール類が比較的容易にア
ミノ基を有する化合物と結合する事を見出だした。これ
ら結合物及び無水の糖類と融点以上に加熱されたポリフ
ェノール類反応物がそのしぶ味、苦みが除去されている
事を見出だし本発明となった。

［実施例］ 実施例１．Ｄ−キシロースを１０ｇ、６０％純度茶カテ
キンを１ｇを磁器にいれ良く混ぜる。これをアルミホイ
ルを被せて電気加熱器の中で約１５０℃に１０分間加熱
する。加熱後温かい内に水５０ｍｌを加え内容物を溶か
す。１００℃近くまで加熱した後放冷し保存する。用時
２００ｍｌに薄め飲む時苦みは殆ど感じない。

実施例２．無水ぶどう糖を２０ｇ、８５％純度カテキン
１ｇを磁器に入れ、良く混合する。これをアルミホイル
をかぶせて電気加熱器の中で１００〜１３０℃に１５分
間加熱する。冷後、固まった状態で保存する。用時、湯
を加え溶かし使用する。しぶ味を殆ど感じない。

実施例３．無水マンニトール２０ｇと８５％カテキン１
ｇを磁器中で混ぜ合わせる。電気加熱器で１５０〜１８
０℃に１５分間加熱する。冷後、温湯にとかす時きれい
な赤色の溶液になる。２５０ｍｌ溶液でにが味は殆ど感
じない。

実施例４．グルタミン酸ナトリゥム１ｇを水１００ｍｌ
に溶解する。これにタンニン酸０．３ｇを加え８０〜１
００℃に５分間加温する。冷後、しぶ味は殆ど感じられ
ない。

実施例５．砂糖２０ｇを磁器に秤り取る。これにタンニ
ン酸１ｇを加え良く混ぜ合わせる。電気加熱器で１００
〜１５０℃で２０分間加熱する。冷後、温湯２００ｍｌ
に溶解する時、殆どしぶ味を感じない。

実施例６．オリゴ・ヘキソース２０ｇとタンニン酸１ｇ
を磁器の中で良く混ぜ合わせる。これにアルミホイルを
かぶせ電気加熱器に置き、１００〜１５０℃で５分間加
熱する、加熱後水を加え２００ｍｌとする。この水溶液
は殆どタンニン特有の苦みを感じない。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】タンニン酸、カテキン類などタンニン類の
   ポリフェノールに特有なしぶ味・苦みを、これらポリフ
   ェノールをアミノ基を有するアミン類、アミノ酸などの
   化合物と結合させるか、或いはキシロースのごときペン
   トース、グルコースの様なヘキソース又は砂糖、麦芽糖
   などの二糖類、オリゴ糖と加熱処理する事により、除去
   する事を特徴とする、タンニン類のしぶ味・苦み除去法