JP2000284697A - ラベル及びラベル付きガラス瓶、ボトル - Google Patents

ラベル及びラベル付きガラス瓶、ボトル

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JP2000284697A
JP2000284697A JP11089726A JP8972699A JP2000284697A JP 2000284697 A JP2000284697 A JP 2000284697A JP 11089726 A JP11089726 A JP 11089726A JP 8972699 A JP8972699 A JP 8972699A JP 2000284697 A JP2000284697 A JP 2000284697A
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label
bottle
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heat
copolymer
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JP11089726A
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English (en)
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Mamoru Sekiguchi
守 関口
Masayuki Taniguchi
谷口  正幸
Masao Nakajima
正雄 中島
Kazuhiro Kubota
和宏 久保田
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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  • Adhesive Tapes (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水やアルカリ水溶液で洗浄してもガラス瓶や
プラスチックボトルによく接着している優れたアルカリ
耐性を有するラベル、およびこのラベル付きガラス瓶や
プラスチックボトルを提供する。 【解決手段】 基材フィルム上に、印刷インキ層、感熱
接着剤層を順次積層したラベルであって、前記感熱接着
剤層がエチレン・エチルアクリレート・無水マレイン酸
共重合体にシラン化合物をグラフトしたグラフト物
(B)から形成されるか、エチレン・メチル(メタ)ク
リル酸エステル共重合体(A)と前記ブラフト物(B)
を含有する樹脂組成物から形成されることを特徴とす
る。このラベルをガラス瓶やプラスチックボトルの外側
に部分的または全面に装着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラベル及びラベル
付きガラス瓶、ボトルに関するものであり、特に約4%
程度のアルカリ水溶液で洗浄(約70〜80℃)される
ガラス瓶、プラスチックボトルに使用できるラベルであ
って、ラベル自体もアルカリ水溶液により洗浄して再使
用できるアルカリ耐性を有するラベル及びこのラベルが
装着されたガラス瓶及びプラスチックボトルに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般的に、ビールや清涼飲料水などの容
器としては、ガラス製の瓶やプラチックボトルが利用さ
れている。通常、このようなガラス瓶やプラチックボト
ルは使用後に回収され洗浄された後、再びビールのよう
な内容物を充填して再使用される。このようなガラス瓶
やプラスチックボトルには様々な絵柄や文字などが印刷
されたラベルが装着されているが、そのラベルは回収時
に新しいラベルを貼付するため古いラベルは洗浄時に容
易に剥離されるものでなければならない。ビール瓶のラ
ベルのように、使用済み瓶を回収後、アルカリ洗浄によ
り瓶に装着されている古いラベルを剥がし、新しいラベ
ルを装着して使用する例の如く、ラベルは通常、酸、ア
ルカリ洗浄などの特殊な工程により剥がすことが一般的
であった。
【0003】一方、最近はガラス瓶自体の軽量化に伴い
その強度維持や破瓶時の飛散防止のためにもラベルを周
囲に覆うというアイデアがある。シュリンクラベルを貼
付したものは、熱収縮力によってガラス瓶にラベルが固
定されているだけであるため、外から強い衝撃などの力
が加わった時はラベルがはずれたり破損の恐れがあっ
た。また、タックラベルの場合は粘着剤によってガラス
瓶に貼着されているため、衝撃によってラベルのずれな
どが発生する場合があり、課題を残している。
【0004】透明フィルムに、印刷層、感熱接着剤層を
積層したラベルであって、前記感熱接着剤層がエチレン
・(メタ)アクリル酸エステル共重合体およびエポキシ
基を有するオレフィン重合体のシラングラフト変性体よ
りなる樹脂組成物を用いた感熱ラベルが提案されている
(特開平8−44295号公報)。この感熱ラベルはガ
ラスに対する接着性がよく、水や温水に濡れた場合にも
ガラスから剥がれない耐水性、耐熱性を有するラベルで
あることが記載されている。しかし、この感熱ラベルは
耐アルカリ性に乏しく、使用済みガラス瓶を数回再使用
するために、回収後、アルカリ水溶液で洗浄するとラベ
ルが脱落したり、ラベル自体が破壊したりする問題があ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、使用済みガラス瓶やプラスチックボトルを数回再使
用するために、回収後、アルカリ水溶液で洗浄してもガ
ラス瓶またはプラスチックボトルによく接着しているの
でこれらからラベルが脱落したり、ラベル自体が破壊し
たりせず、アルカリ耐性を有するとともにラベル自体へ
もよく接着するようなラベルを提供することであり、本
発明の第2の目的は、そのようなアルカリ耐性を有する
ラベル付きガラス瓶やプラスチックボトルを提供するこ
とである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために鋭意研究を重ねた結果、基材フィルム上
に、印刷インキ層、感熱接着剤層を順次積層したラベル
の前記感熱接着剤層をエポキシ基を含まない特定の共重
合体あるいはエポキシ基を含まない特定の樹脂組成物を
用いて形成することにより、アルカリ耐性を有するとと
もに、ガラス瓶やプラスチックボトルによく接着し、か
つ、ラベル自体へもよく接着するようなラベルを得るこ
とができることを見いだし、このようなアルカリ耐性を
有し、かつ、ガラス瓶、プラスチックボトルおよびラベ
ル自体へよく接着するラベルを用いればアルカリ水溶液
で洗浄してもガラス瓶またはプラスチックボトルからラ
ベルが脱落したり、ラベル自体が破壊しないラベル付き
ガラス瓶やプラスチックボトルを得ることができること
を見いだし、本発明を成すに至った。
【0007】本発明の請求項1の発明は、基材フィルム
上に、印刷インキ層、感熱接着剤層を順次積層したラベ
ルであって、前記感熱接着剤層がエチレン・エチルアク
リレート・無水マレイン酸共重合体にシラン化合物をグ
ラフトしたシラン変性エチレン共重合体(B)から形成
されることを特徴とするラベルである。
【0008】また、本発明の請求項2の発明は、基材フ
ィルム上に、印刷インキ層、感熱接着剤層を順次積層し
たラベルであって、前記感熱接着剤層がエチレン・メチ
ル(メタ)クリル酸エステル共重合体(A)およびエチ
レン・エチルアクリレート・無水マレイン酸共重合体に
シラン化合物をグラフトしたシラン変性エチレン共重合
体(B)を含有してなる樹脂組成物から形成されること
を特徴とするラベルである。
【0009】そして本発明の請求項3の発明は、請求項
1あるいは請求項2記載のラベルにおいて、前記基材フ
ィルムとして透明基材フィルムを用い、ラベルが透明部
を有することを特徴とする。
【0010】本発明の請求項4の発明は、請求項1から
請求項3のいずれかに記載のラベルにおいて、前記印刷
インキ層と感熱接着剤層との間に接着アンカー層あるい
はポリエチレン高温押出ラミ層を設けたことを特徴とす
る。
【0011】本発明の請求項5の発明は、請求項1から
請求項4のいずれかに記載のラベルにおいて、前記基材
フィルムの印刷面と反対側に傷つき防止のためにハード
コート層を設けたことを特徴とする。
【0012】本発明の請求項6の発明は、ガラス瓶の外
側に部分的または全面に請求項1から請求項5のいずれ
かに記載のラベルを設けたことを特徴とするラベル付き
瓶である。
【0013】本発明の請求項7の発明は、プラスチック
ボトルの外側に部分的または全面に請求項1から請求項
5のいずれかに記載のラベルを設けたことを特徴とする
ラベル付きボトルである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下本発明について図面に従って
詳細に説明する。まず、図1に示す本発明のラベル
(A)やラベル(B)は、基材フィルム1の片面上に必
要に応じて印刷アンカー層2を設け、ついで、その上に
印刷インキ層3、その上に必要に応じて接着アンカー層
4、その上に感熱接着剤層5を順次積層したものであっ
て、基材フィルム1の印刷面と反対側には必要に応じて
傷つき防止のためにハードコート層6などが形成されて
いる。本発明においては、接着アンカー層4の代わり
に、印刷インキ層3と感熱接着剤層5の間に、高温押出
しされた(例えば、空気中で約300℃押出しされた)
ポリエチレン高温押出ラミ層を設けることができる。
【0015】図2は、ガラス瓶aの外側に部分的に上記
ラベル(A)を装着したラベル付き瓶7を示す斜視図で
ある。ラベル(A)はガラス瓶aの外側によく接着す
る。ラベル付き瓶7ばアルカリ水溶液で洗浄してもガラ
ス瓶aからラベル(A)が脱落したり、ラベル(A)自
体が破壊しない。上記ラベル付き瓶7はラベル(A)を
ガラス瓶aの外周囲の一部に装着した例を示したが、ラ
ベル(A)の被着体であるガラス瓶aの胴部または首部
を含むガラス瓶aの外周囲の大部分あるいは全部に本発
明のラベル(A)を装着することもできる。
【0016】図3(A)は、プラスチックボトルbの外
側に全面に上記ラベル(B)を装着したラベル付きボト
ル8を示す斜視図であり、(B)は断面説明図である。
Yにプラスチックボトルbの外側に接着したラベル
(B)の一端(B2)の上にラベル(B)の他端(B
1)が接着した部分(B3)の断面を拡大して示す。ラ
ベル(B)はプラスチックボトルbの外側によく接着す
るとともにラベル自体へもよく接着する。ラベル付きボ
トル8ばアルカリ水溶液で洗浄してもプラスチックボト
ルbからラベル(B)が脱落したり、(B2)−(B
1)接着部(B3)が剥離したり、ラベル(B)自体が
破壊したりしない。上記ラベル付きボトル8はラベル
(B)をプラスチックボトルbの外周囲の大部分に装着
した例を示したが、ラベル(B)の被着体であるプラス
チックボトルbの胴部または首部を含む外周囲の一部あ
るいは全部に本発明のラベル(B)を装着することもで
きる。
【0017】図4は、本発明の他のラベル付きボトルの
断面説明図であり、ラベル(B)の一端(B2)がラベ
ル(B)の他端(B1)に少し間隔をあけた状態でボト
ル外周囲に装着した以外は、図3(A)に示したラベル
付きボトル8と同様になっている。本発明においてはラ
ベル(B)の一端(B2)がラベル(B)の他端(B
1)に丁度接するようにしてもよい。
【0018】上記ラベル付き瓶7やラベル付きボトル8
には、内容物としてジュースやビールなどの飲料が充填
され、開口部である口栓部は別に容易された密封手段に
より密封される。
【0019】本発明で使用する基材フィルムとしては、
例えば、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリアミド、
ポリ塩化ビニルなどの合成樹脂からなる単体または多層
化した基材フィルムが用いられ、特に基材フィルムの種
類を限定するものではなく、いずれの材料からなるもの
でも基材フィルムとして使用できる。これらの中でも印
刷適性、寸法安定性、透明性などの点から二軸延伸され
たポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルムは好
ましく使用できる。基材フィルムの厚みは特に限定され
ないが、通常は約6μm〜100μmの範囲であり、ハ
ンドリングの点から25μm〜50μmの範囲が好まし
い。
【0020】基材フィルムの印刷する面は、印刷インキ
層と基材フィルムの接着性をあげるためにあらかじめ火
炎処理、ブラスト処理、コロナ処理、プラズマ処理など
の公知の表面処理を施したり、印刷インキ層との接着性
をより向上させるためフィルム製膜時にコートするイン
ラインコート層や多層共押し出し化により易接着層を設
けてもいっこうに構わない。
【0021】本発明にで使用する印刷インキ層は、上記
基材フィルム上に基材フィルムと印刷インキ層の接着強
度を向上させるために必要に応じて印刷アンカーを設
け、ついで印刷インキ層を形成することが好ましい。印
刷インキ層の形成の手段としては、公知のグラビア印刷
法、オフセット印刷層、凸版印刷法、フレキソ印刷法な
どのいずれの方法でも可能であり、特に限定するもので
はない。一般的に多色化、絵、図柄の濃淡化が高速で形
成できるグラビア印刷法が経済的に好ましい。
【0022】本発明にて使用する印刷インキ層として
は、基本的には被着体であるガラス瓶またはプラスチッ
クボトルに感熱接着剤層を介して接着するので基材フィ
ルムに対して裏刷り印刷が主であるが基材フィルムの両
側に印刷インキ層が形成されていてもいっこうに構わな
い。通常、基材フィルム側から墨、藍、赤、黄、白とい
った多色化印刷がされており、必要に応じて文字層、絵
柄層、バーコート層、透明部層、ベタ印刷層が形成され
ている。
【0023】本発明にて使用する印刷インキ層はバイン
ダー(樹脂)、有機系や無機系の顔料、各種添加剤(例
えば、酸化防止剤、レベリング剤、紫外線吸収剤、耐熱
性向上剤、滑剤など)、溶剤(主に有機系溶剤、水な
ど)などから形成されており、印刷インキ層を形成する
各成分や印刷方法は特に限定されないが、耐アルカリ性
を考慮すると、印刷インキ材料としては少なくともウレ
タン系樹脂を含有するバインダーを使用することが好ま
しい。本発明にて使用するウレタン系樹脂は公知のもの
を使用でき、市販品を使用することができる。市販品の
例としては、ウレタン系樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体のブレンド重量比が90:10である東洋イン
キ製造社製のNew Lpスーパーが挙げられ好ましく
使用できる。その他ウレタン系樹脂と塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体のブレンド重合体比が70:30のラミ
スター(商品名:東洋インキ製造社製)や塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合体とウレタン系樹脂の比率が90:1
0のマルチセット(商品名:東洋インキ製造社製)も用
いることができる。
【0024】印刷インキ層の塗膜耐性を上げるために公
知の硬化剤を添加した二液硬化反応型の印刷インキ層に
することが好ましい。特に着色インキにより重ね刷りし
た最外層に設ける白色のベタ印刷インキ層は硬化剤を添
加した二液硬化型にすることが好ましい。
【0025】本発明で使用する感熱接着剤層は、耐水性
や耐アルカリ性を付与するために、エポキシ基を分子構
造中に含まないエチレン・エチルアクリレート・無水マ
レイン酸共重合体にシラン化合物をグラフトしたシラン
変性エチレン共重合体(B)から形成されるか、あるい
は、エチレン・メチル(メタ)クリル酸エステル共重合
体(A)およびエポキシ基を分子構造中に含まない前記
シラン変性エチレン共重合体(B)を含有してなる樹脂
組成物から形成されることが肝要である。
【0026】本発明で使用するエポキシ基を分子構造中
に含まないエチレン・エチルアクリレート・無水マレイ
ン酸共重合体にシラン化合物をグラフトしたシラン変性
エチレン共重合体(B)の製法、各モノマー単位の構成
比率、分子量などは特に限定されないが、例えば、特公
平6−67994号公報に記載されているシラン変性エ
チレン共重合体は本発明において好ましく使用できる。
【0027】すなわちパーオキサイド触媒の存在下にト
リアルコキシビニルシランをエチレン−(メタ)アクリ
ル酸エステル−無水マレイン酸共重合体100重量部に
対して0.1〜10重量部グラフト共重合して得られ
る、(メタ)アクリル酸エステル単位0.3〜12モル
%、無水マレイン酸単位0.2〜5モル%及びエチレン
単位残部からなる100重量部に、トリアルコキシビニ
ルシラン0.1〜10重量部がグラフト共重合してな
る、数平均分子量12000〜36000のシラン変性
エチレン共重合体である。
【0028】前記エチレン−(メタ)アクリル酸エステ
ル−無水マレイン酸共重合体は、該共重合体中の(メ
タ)アクリル酸エステル単位の含有量が0.3〜12
%、無水マレイン酸単位の含有量が0.2〜5モル%の
ものが好ましい。該共重合体の数平均分子量は、900
0〜27000のものが好適に用いられる。また、該共
重合体のメルトフローインデックスは1〜200g/1
0分の範囲が好ましい。
【0029】前記トリアルコキシビニルシランとして
は、トリメトキシビニルシラン、トリエトキシビニルシ
ランが好ましく、1種または2種以上を組合せた形で使
用される。
【0030】トリアルコキシビニルシランの共重合割合
はエチレン−(メタ)アクリル酸エステル−無水マレイ
ン酸共重合体100重量部に対し0.1〜10重量部、
好ましくは0.5〜5重量部の範囲である。トリアルコ
キシビニルシランが0.1重量部未満では水雰囲気下で
初期の接着強度を長時間保持することができない。一
方、10重量部を越すとグラフト共重合反応以外の副反
応も多くなり、成形品にした場合、ブツが多量に発生し
フィルム形状での使用が困難で実用に適さない。
【0031】また、パーオキサイドとしては、ジクミル
パーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,
5−ジ(パーオキシベンゾエート)ヘキシン−3、1,
3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼ
ン、パーオキシラウロイル、2,5−ジメチル−2,5
−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンなどが挙げら
れ、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル−無水マレ
イン酸共重合体の特性や変性条件に適したものが選ばれ
る。パーオキサイドの配合割合は、エチレン−(メタ)
アクリル酸エステル−無水マレイン酸共重合体100重
量部に対し0.05〜0.3重量部の範囲が好ましい。
【0032】シラン変性エチレン共重合体を製造する方
法としては、ミキシングロール、ニーダー、バンバリー
ミキサーおよび、押出機のような各種の混練機を使用し
て、該3元共重合体の融点より20℃以上高い温度で溶
融混練することにより、グラフト共重合反応を行わせし
める方法が好ましい。溶融混練する前に、これらの配合
成分をヘンシェルミキサー、リボンブレンダー又はタン
ブラーのような混合機を用いてあらかじめドライブレン
ドすることによって均一の組成物が得られる。
【0033】このようにして得られたシラン変性エチレ
ン共重合体の数平均分子量は、原料であるエチレン−
(メタ)アクリル酸エステル−無水マレイン酸共重合体
の分子量、あるいは製造条件等によっても異なるが、約
12000〜36000の範囲である。また、メルトフ
ロ−インデックスは0.1〜30g/10分の範囲であ
る。
【0034】上記エチレン・メチル(メタ)クリル酸エ
ステル共重合体(A)としては、例えば、アクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、ア
クリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル
酸n−オクチルなどのアクリル酸エステル、メタクリル
酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸n
−ブチル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸−
2−エチルヘキシルなどのメタクリル酸エステルなどの
共重合体などが例示できる。
【0035】本発明において好ましく使用できる感熱接
着剤層の組成としては、上記のエチレン・メチル(メ
タ)クリル酸エステル共重合体(A)とシラン変成エチ
レン共重合体(B)とのブレンド比率(B/A)として
は1/99〜99/1(重量比)の任意範囲である。
【0036】本発明において被着体であるガラス瓶また
はプラスチックボトルとの接着性、感熱ラベル自体との
接着性、耐水性、耐アルカリ性などを考慮すると、感熱
接着剤層の樹脂組成物中のシラン変成エチレン共重合体
(B)の含有割合を増やすほうが好ましい。
【0037】本発明にで使用する感熱接着剤層には、必
要に応じて公知の酸化防止剤、可塑剤、粘着付与剤、紫
外線吸収剤などを添加してもいっこうに構わない。
【0038】本発明にで使用する感熱接着剤層は、公知
の溶融押し出しコーティング法により印刷インキ層上へ
直接または、ポリエチレンイミン、ポリブタジエン、イ
ソシアネート、ポリエステル、エチレンアクリル酸共重
合体系などの公知の樹脂を接着アンカー層として押し出
しコーティングする方法で容易に積層することができ
る。
【0039】本発明にで使用する感熱接着剤層の厚みと
しては、特に限定するものではないが、約10μm〜1
00μmの範囲であって、使用するガラス瓶、プラスチ
ックボトルの形状や要求品質によって適宜最適化され
る。
【0040】本発明のラベルは、基材フィルムの印刷イ
ンキ層と反対側は、基材フィルムのままでもよいが、ア
ルカリ洗浄時での基材フィルム表面の汚れ防止または基
材フィルム表面のキズ付き防止といった表面保護を目的
に、ハードコート層を設ける場合がある。具体的なハー
ドコート層としては、酸化珪素微粒子を含有したポリオ
ルガノシロキサンやエポキシ基を有するカップリング剤
の加水分解物とコロイダルシリカからなる樹脂層である
シリコーン系ハードコートや多官能アクリル酸エステル
にそのプレポリマーをブレンドしたものを紫外線、また
は電子線で硬化し樹脂であるアクリル系ハードコートな
ど公知の材料が利用でき、特に限定したものではない。
【0041】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 (実施例1)二軸延伸ポリエステルフィルム(厚さ:3
8μm)のコロナ処理面にウレタン系グラビアインキ
(商品名:New Lpスーパー、東洋インキ製造社
製)を用いてグラビア印刷法により総柄印刷をした。次
にこの印刷面にポリエチレンイミン系の接着アンカー層
を介して感熱接着剤層として[エチレンメチルメタクリ
レート共重合体樹脂(三井デュポンポリケミカル社製H
PR AS 251)(A)と、ビニルトリメトキシシ
ランをグラフトしたエチレン・エチルアクリレート・無
水マレイン酸共重合体からなる特公平6−67994号
公報に記載のシラン変性エチレン共重合体(B)との7
0:30(重量比)ブレンド物]を30μmをダイ下押
し出し温度220℃で押し出しコーティングし、ラベル
原反を作成した。このようにして作成したラベル原反を
50mm幅にスリットし、図2に示すような透明ガラス
瓶の胴部に市販のラベラー器で連続的に装着した(シー
ル条件:150℃、1.5kg/cm2 、30秒)。こ
のようにして得た本発明のラベルが胴部に装着された本
発明のガラス瓶を以下に示すアルカリ洗浄テストを行
い、洗浄後のラベルの外観評価とガラス瓶とラベルの接
着性を評価した。評価結果を表1に示す。
【0042】〈アルカリ洗浄テスト〉ラベルと装着した
ガラス瓶を4%水酸化ナトリウム水溶液(80℃)(ア
ルカリ水溶液)に30分振動させながら浸漬し、次いで
水洗した後再度アルカリ水溶液へ浸漬、このサイクルを
4回実施した後のラベルの外観変化及びガラス瓶との接
着強度を180度剥離、引張速度300mm/秒でJI
S K6256に準じて測定する。
【0043】〈耐水性テスト〉アルカリ洗浄テストと同
様にアルカリ水溶液のかわりに水道水を使って、瓶を浸
漬後、ラベルの外観変化及びガラス瓶との接着強度を1
80度剥離、引張速度300mm/秒で測定する。
【0044】耐水性評価結果; ◎:耐水性テスト後、外観、ズレ、浮きなどがなく感熱
ラベルに全く変化がなく、接着強度が1000(g/1
0mm)以上である。 ○:外観、ズレ、浮きなどがなく感熱ラベルに概して変
化がなく、接着強度が500以上1000(g/10m
m)未満である。 △:一部にズレ、浮きなどがある。接着強度が100以
上500(g/10mm)未満である。 ×:ズレ、浮き、はがれがある。接着強度が100(g
/10mm)未満である。
【0045】耐アルカリ性評価結果: ◎:耐水性テスト後、外観、ズレ、浮きなどがなく感熱
ラベルに全く変化がなく、接着強度が1000(g/1
0mm)以上である。 ○:外観、ズレ、浮きなどがなく感熱ラベルに概して変
化がなく、接着強度が500以上1000(g/10m
m)未満である。 △:一部にズレ、浮きなどがある。接着強度が100以
上500(g/10mm)未満である。 ×:ズレ、浮き、はがれがある。接着強度が100(g
/10mm)未満である。
【0046】総合評価結果: ◎:耐水性テストおよび耐アルカリ性テスト後における
外観、ズレ、浮きなどがなく感熱ラベルに変化がなく、
接着強度が1000(g/10mm)以上である。 ○:外観、ズレ、浮きなどがなく感熱ラベルに概して変
化がなく、接着強度が500以上1000(g/10m
m)未満である。 △:一部にズレ、浮きなどがある。接着強度が100以
上500(g/10mm)未満である。 ×:ズレ、浮き、はがれがある。接着強度が100(g
/10mm)未満である。
【0047】(実施例2)感熱接着剤層として[エチレ
ンメチルメタクリレート共重合体樹脂(三井デュポンポ
リケミカル社製HPR AS 251)(A)と前記シ
ラン変性エチレン共重合体(B)との50:50(重量
比)ブレンド物]を用いた以外は実施例1と同様に試験
した。評価結果を表1に示す。
【0048】(比較例1)前記シラン変性エチレン共重
合体(B)を用いる代わりに、ビニルトリメトキシシラ
ンを1重量%、エチレン・エチルアクリレート・無水マ
レイン酸共重合体にブレンドして用いた以外は実施例1
と同様に試験した。評価結果を表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】表1から実施例1〜2の本発明のラベルお
よび本発明のラベル付きガラス瓶はラベルが水やアルカ
リ水溶液で洗浄してもガラス瓶によく接着しており、脱
落したり、ラベル自体が破壊したりせず、優れたアルカ
リ耐性を有することが判る。それに対して比較例1のラ
ベルおよびラベル付きガラス瓶は耐水性および耐アルカ
リ性に劣る。
【0051】
【発明の効果】本発明のラベルおよび本発明のラベル付
きガラス瓶やラベル付きプラスチックボトルは、水洗ま
たはアルカリ洗浄などの工程を通してもラベルの脱落や
はがれ、浮きなどが発生せず、優れたアルカリ耐性を示
す。本発明のラベル付きガラス瓶やラベル付きプラスチ
ックボトルは、ワンウェイ用またはリターナブル用とし
て利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のラベル(A)、ラベル(B)の層構
成を示す説明図である。
【図2】 図1に示した本発明のラベル(A)を装着し
た本発明のラベル付き瓶を示す斜視図である。
【図3】 (A)は図1に示した本発明のラベル(B)
を装着した本発明のラベル付きボトルを示す斜視図であ
り、(B)は(A)に示したラベル付きボトルの断面説
明図である。
【図4】 本発明の他のラベル付きボトルの断面説明図
である。
【符号の説明】
A、B 本発明のラベル a ガラス瓶 b プラスチックボトル 1 基材フィルム 2 印刷アンカー層 3 印刷インキ層 4 接着アンカー層 5 感熱接着剤層 6 ハードコート層 7 本発明のラベル付き瓶 8 本発明のラベル付きボトル
フロントページの続き (72)発明者 中島 正雄 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内 (72)発明者 久保田 和宏 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内 Fターム(参考) 3E062 AA09 AB02 AC02 AC06 DA07 4J004 AA07 AA10 AB01 AB03 CC02 CC04 CC05 CD01 FA01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材フィルム上に、印刷インキ層、感熱
    接着剤層を順次積層したラベルであって、前記感熱接着
    剤層がエチレン・エチルアクリレート・無水マレイン酸
    共重合体にシラン化合物をグラフトしたシラン変性エチ
    レン共重合体(B)から形成されることを特徴とするラ
    ベル。
  2. 【請求項2】 基材フィルム上に、印刷インキ層、感熱
    接着剤層を順次積層したラベルであって、前記感熱接着
    剤層がエチレン・メチル(メタ)クリル酸エステル共重
    合体(A)およびエチレン・エチルアクリレート・無水
    マレイン酸共重合体にシラン化合物をグラフトしたシラ
    ン変性エチレン共重合体(B)を含有してなる樹脂組成
    物から形成されることを特徴とするラベル。
  3. 【請求項3】 前記基材フィルムとして透明基材フィル
    ムを用い、ラベルが透明部を有することを特徴とする請
    求項1あるいは請求項2記載のラベル。
  4. 【請求項4】 前記印刷インキ層と感熱接着剤層との間
    に接着アンカー層あるいはポリエチレン高温押出ラミ層
    を設けたことを特徴とする請求項1から請求項3のいず
    れかに記載のラベル。
  5. 【請求項5】 前記基材フィルムの印刷面と反対側に傷
    つき防止のためにハードコート層を設けたことを特徴と
    する請求項1から請求項4のいずれかに記載のラベル。
  6. 【請求項6】 ガラス瓶の外側に部分的または全面に請
    求項1から請求項5のいずれかに記載のラベルを設けた
    ことを特徴とするラベル付き瓶。
  7. 【請求項7】 プラスチックボトルの外側に部分的また
    は全面に請求項1から請求項5のいずれかに記載のラベ
    ルを設けたことを特徴とするラベル付きボトル。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008038400A1 (fr) * 2006-09-27 2008-04-03 Suntory Limited Adhésif pour des étiquettes de conteneurs et procédé de contrôle de la force d'adhésion de l'adhésif pour conteneurs et étiquettes de conteneurs
JP2020111739A (ja) * 2019-01-09 2020-07-27 積水化学工業株式会社 粘着テープ

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