JP2000284503A - フォトレジスト膜現像液およびそれを用いた現像方法 - Google Patents

フォトレジスト膜現像液およびそれを用いた現像方法

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JP2000284503A
JP2000284503A JP11088840A JP8884099A JP2000284503A JP 2000284503 A JP2000284503 A JP 2000284503A JP 11088840 A JP11088840 A JP 11088840A JP 8884099 A JP8884099 A JP 8884099A JP 2000284503 A JP2000284503 A JP 2000284503A
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resist
resin
alkali
developer
dissolution rate
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English (en)
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Mitsuyoshi Miyasaka
満美 宮坂
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NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 高解像性を有し、矩形性に富んだ寸法精度の
よいフォトレジストパターンを形成することが可能なフ
ォトレジスト膜現像液および現像方法の提供。 【解決手段】 テトラメチルアンモニウムヒドロキシド
を主成分とする半導体装置製造用のフォトレジスト膜用
現像液にポリヒドロキシスチレンまたはアクリル酸系樹
脂を添加することを特徴とするフォトレジスト用現像液
およびそれを用いた現像方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置製造用の
フォトレジスト膜現像液およびそれを用いた現像方法に
関する。
【0002】
【従来技術】近年、半導体集積回路の高集積化および微
細化に伴い、リソグラフィ技術においても、露光光源が
i線(365nm)からKrFエキシマレーザ(248
nm)、ArFエキシマレーザ(193nm)、電子
線、X線と、短波長化が進められている。それに伴い、
レジストの性能も、高透過性、高解像性、高感度が要求
されるようになり、その為、触媒反応を利用した化学増
幅型レジストが注目されている。
【0003】化学増幅型レジストは、ベース樹脂と酸発
生剤(PAG)からなり、3成分系の場合は溶解阻害剤
や架橋剤などが含まれている。化学増幅型レジストは、
光化学反応により触媒作用のある物質である酸あるいは
塩基を生成させ、引き続き行う露光後ベーク(PEB:
poat exposure baking)中に、この物質と生成高分子中
の官能基あるいは官能物質を反応させ、この反応に伴い
発現する物性反応を利用しレジストパターンの形成を行
うものである。
【0004】代表的な化学増幅ポジ型レジストの反応例
を図5に示す。図5(a)に示すように、露光により酸
発生剤(PAG)から発生した酸は触媒として働き、図
5(b)に示す1つのターシャリ−ブトキシカルボニル
(t−BOC)基を脱離させ、アルカリ現像液に可溶な
ポリヒドロキシスチレン(以下PHSまたはPHS樹脂
と略称する)とする。このため、露光部分のアルカリ現
像液に対する溶解速度が増加し除去され、ポジ型のレジ
ストパターンが形成される。酸発生反応は1つの光子
(電子)の作用により最大1つの反応しか起きないが、
t−BOC分解反応では、分解反応後も酸が存在し、よ
り多くの反応に寄与できる。この為、化学増幅型レジス
トと呼ばれている。
【0005】このようなレジストを用いたパターン形成
プロセスを図4(a)〜(d)に示す。
【0006】図4(a)に示すように、半導体基板11
の表面を蒸気圧の高いヘキサメチルジシラザン(HMD
S)などのシランカップリング剤によって疎水化処理を
行い、回転塗布法を用いてレジスト12を半導体基板1
1上に塗布する。塗布後、残留溶媒を揮発させるため
に、100℃前後の温度で60〜120秒程度プリベー
クする。
【0007】次に、図4(b)に示すように、紫外線や
電子線またはX線などの露光光13を用いた装置により
露光し、100℃前後の温度で60〜120秒程度露光
後ベーク(PEB)を行い、熱エネルギーを与え露光に
よってレジスト12膜中に生じた酸を触媒として反応さ
せる。
【0008】次に、図4(c)に示すように、現像液4
4を半導体基板11上に盛り、30〜120秒程度静止
して現像を行う。これにより、紫外線、電子線、X線等
を吸収し、化学的に変化したレジスト12の露光部と化
学的に変化のない未露光部との現像液に対する溶解速度
の差を利用し、不要部分を溶出することにより、レジス
トパターン12を形成する。この後、純水を用いたリン
ス液により、レジスト12中の従来の現像液44を洗浄
し、レジスト12の現像溶解反応を停止させる。 次
に、図4(d)に示すように、100〜110℃の温度
で60〜240秒ほどベークし、リンス乾燥を行い、レ
ジストパターン12を形成する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来
法において、図1(b)に示すような従来のテトラメチ
ルアンモニウムヒドロキシド(以下TMAHと略称す
る)の、例えば2.38wt%水溶液単体(もしくは界
面活性剤、親水性の有機溶媒を添加したTMAH2.3
8wt%水溶液)の現像液44では、図4(d)に示す
ように、レジストパターン12の矩形性が損なわれた
り、高解像度化が困難であったり、寸法精度が低下した
りすることを問題とするものである。
【0010】これは、レジスト膜12の従来の現像液4
4に対する溶解速度、特にレジストパターン残し部(ポ
ジ型レジストでは未露光部、ネガ型レジストでは露光
部)の溶解速度である最小溶解速度(Rmin)が大き
く、レジストパターン抜き部(ポジ型レジストでは露光
部、ネガ型レジストでは未露光部)の溶解速度の最大溶
解速度(Rmax)との比である溶解コントラストR
(=Rmax/Rmin)が大きくできないためであ
る。
【0011】図2(a)に、従来の現像液44を用いた
場合にみられるポジ型レジストの溶解速度曲線24を示
す。縦軸は溶解速度の対数、横軸は露光量である。露光
量が増加し、ある値(最適露光量)を超えると、ポジ型
レジストの溶解速度は桁の単位で増大する。この時、最
小溶解速度(Rmin)25は未露光部の溶解速度、最
大溶解速度(Rmax)26は露光部の溶解速度に相当
し、溶解コントラストR(=Rmax/Rmin)が大
きくできないと、レジストパターン12の矩形性が損な
われたり、高解像度化が困難であったり、寸法精度が低
下したりする。レジストパターン残し部(ポジ型レジス
トでは未露光部、ネガ型レジストでは露光部)の溶解速
度Rmin(最小溶解速度)が大きくなるのは、レジス
トパターン残し部の溶解反応がある程度起こっているか
らである。
【0012】図5(b)に示した代表的な化学増幅ポジ
型レジストを例にとると、図5(b)に示した構造式に
見られるように、レジスト12は、もともと構成樹脂と
してPHSのようなアルカリ現像液に可溶な部分を持っ
ている。図1(b)に示した従来のTMAH2.38w
t%水溶液単体(もしくは界面活性剤、親水性の有機溶
剤を添加したTMAH2.38wt%水溶液)の従来の
現像液44を用いた場合、レジスト12中のPHSのよ
うなアルカリ現像液に可溶な部分の溶解反応は、溶解平
衡反応に到達するまで進行する。したがって、未露光部
の溶解反応がある程度起こり、最小溶解速度(Rmi
n)25が最大溶解速度(Rmax)26に対してある
程度大きな値を持ち、溶解コントラストR(=Rmax
/Rmin)が大きくできない。
【0013】また、従来の現像液44を用いた現像方法
においては、従来の現像液44のレジスト膜12への濡
れ性が重要であると考えられており、レジスト膜12の
溶解速度をコントロールし、従来の現像液44に対する
溶解コントラストR(=Rmax/Rmin)を向上さ
せることは着目されていない。
【0014】例えば、特開平3−87838号公報に記
載されているアルカリ可溶樹脂(TMAH2.38wt
%水溶液に対し0.3重量%)と有機系還元性化合物
(TMAH2.38wt%水溶液に対し0.005〜
1.0重量%)を添加した現像液44およびそれを用い
た現像方法では、従来の現像液44のレジスト膜12へ
の濡れ性は向上し、現像不良の改善等には有用である
が、濡れ性が向上した結果、レジストパターン残し部
(ポジ型レジストでは未露光部、ネガ型レジストでは露
光部)の溶解速度Rmin(最小溶解速度)が大きくな
り、溶解コントラストR(=Rmax/Rmin)が大
きくできない。
【0015】化学増幅型レジストを用いたKrFエキシ
マレーザ(248nm)以降のリソグラフィー技術で
は、設計ルール0.2μm以下の半導体装置を製造する
ため、従来よりはるかに高解像性を有し、矩形性に富ん
だ寸法精度のよいフォトレジストパターンを形成するこ
とが求められている。したがって、従来の現像液44の
レジスト膜12への濡れ性はもちろん重要であるが、レ
ジスト膜12の現像液44に対する溶解コントラストR
(=Rmax/Rmin)を向上させることが必須であ
る。
【0016】本発明は、以上の問題点を解決するため、
高解像性を有し、矩形性に富んだ寸法精度のよいフォト
レジストパターンを形成するフォトレジスト膜現像液を
提供するものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】すなわち、第1の本発明
は、フォトレジスト膜現像液であるテトラメチルアンモ
ニウムヒドロキシド水溶液に、使用レジスト樹脂の一部
または全部を構成するアルカリ可溶部樹脂を5〜15重
量%濃度となるように添加したことを特徴とするフォト
レジスト膜現像液を提供するものである。
【0018】また、第2の本発明は、フォトレジスト膜
現像液であるテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水
溶液に、使用レジスト樹脂の一部または全部を構成する
アルカリ可溶部樹脂を5〜15重量%濃度となるように
添加したフォトレジスト膜現像液を用いて被露光基板に
対して現像処理することを特徴とする現像方法を提供す
るものである。
【0019】上記した本発明において、アルカリ可溶部
樹脂の添加量は、それぞれ8〜12重量%濃度となるよ
うに添加することがより好ましい。
【0020】また、上記した使用レジスト樹脂の一部を
構成するアルカリ可溶部樹脂は、アルカリ可溶樹脂Aと
アルカリ不可溶樹脂Bとの共重合体樹脂より構成される
ポジ型レジストのアルカリ可溶樹脂Aまたはアルカリ可
溶樹脂A’と架橋剤Cより構成されるネガ型レジストの
アルカリ可溶樹脂A’であることが、より一般的であ
る。
【0021】上記において、使用レジスト樹脂が図1
(c)’の場合、使用レジスト樹脂の一部または全部を
構成するアルカリ可溶部樹脂がPHS樹脂であることま
たは使用レジスト樹脂が図1(d)’の場合、使用レジ
スト樹脂の一部または全部を構成するアルカリ可溶部樹
脂がアクリル酸系樹脂であることが好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の半導体装置製造用のフォ
トレジスト膜現像液において、主成分として含有される
TMAHとしては、通常用いられるものが適用可能であ
る。フォトレジスト膜現像液中のTMAHの濃度は1〜
10重量%、好ましくは1.5〜5重量%、より一般的
には2.38重量%水溶液として用いられる。
【0023】本発明のフォトレジスト膜現像液に添加さ
れるPHS樹脂としては、図1(c)に示す構造単位か
らなり、通常5,000〜15,000、より一般的に
は10,000程度の平均分子量を有するPHS樹脂が
好ましいものとして利用される。
【0024】また、同様の目的で添加されるアクリル酸
系樹脂としては、図1(d)に示す構造単位からなり、
アクリル酸エステル類またはメタクリル酸エステル類の
重合体で、Rはメチル、エチル、ブチルまたは2エチル
ヘキシル等のアクリル酸系樹脂が好ましいものとして利
用される。
【0025】これらのPHS樹脂およびアクリル酸系樹
脂の使用量は、TMAH水溶液において通常5〜15重
量%、好ましくは8〜12重量%の濃度となるように添
加することが好ましい。
【0026】本発明のフォトレジスト膜現像液において
は、通常このような現像液に添加される陽イオン性界面
活性剤、非イオン性界面活性剤を併用しても良く、また
膜残渣や表面剥離、泡立ちを防止するための界面活性
剤、親水性溶剤、消泡剤等と組合せて用いることもでき
る。
【0027】次に、図1および図2を用いて、本発明の
1つの具体例として、現像液にPHS樹脂を添加する例
を説明する。
【0028】フォトレジスト膜現像液として、図1
(c)に示すような、レジスト構成樹脂のアルカリ可溶
部PHS樹脂入りTMAH水溶液:例えば2.38wt
%を用いた場合、レジストパターン残し部(ポジ型レジ
ストでは未露光部、ネガ型レジストでは露光部)の溶解
速度Rminが減少し、レジストパターン抜き部(ポジ
型レジストでは露光部、ネガ型レジストでは未露光部)
の溶解速度Rmaxがほとんど影響を受けないため、結
果として溶解コントラストR(=Rmax/Rmin)
が向上する。
【0029】図2(a)に、図1(c)に示すような、
レジスト構成樹脂のアルカリ可溶部PHS樹脂入りTM
AH水溶液:例えば2.38wt%を用いた場合にみら
れるポジ型レジストの溶解速度曲線21を示す。縦軸は
溶解速度の対数、横軸は露光量である。露光量が増加
し、ある値(最適露光量)を超えると、ポジ型レジスト
の溶解速度は桁の単位で増大する。この時、最小溶解速
度(Rmin)22は未露光部の溶解速度、最大溶解速
度(Rmax)23は露光部の溶解速度に相当し、溶解
コントラストR(=Rmax/Rmin)が大きいと、
高解像性を有し、矩形性に富んだ寸法精度のよいフォト
レジストパターンを形成する事ができる。
【0030】レジスト構成樹脂のアルカリ可溶部PHS
樹脂入りTMAH2.38wt%水溶液の現像液を用い
た場合は、図1(b)に示した従来のTMAH2.38
wt%水溶液単体(もしくは界面活性剤、親水性の有機
溶媒を添加したTMAH2.38wt%水溶液)の現像
液を用いた場合に比べて、最小溶解速度(Rmin)2
2が減少し、最大溶解速度(Rmax)23がほとんど
変化しないため、結果として溶解コントラストR(=R
max/Rmin)が向上する。
【0031】レジストパターン残し部(ポジ型レジスト
未露光部、ネガ型レジストでは露光部)の溶解速度Rm
in(最小溶解速度)が減少するのは、レジストパター
ン残し部(ポジ型レジストでは未露光部、ネガ型レジス
トでは露光部)の溶解反応が、従来の現像液を用いた場
合に比べて、進行しないことに起因する。
【0032】図5(b)に示した代表的な化学増幅ポジ
型レジストの例をとって説明すると、図5(b)に示し
た構造式に見られるように、レジストは、もともと構成
樹脂としてPHSのようなアルカリ現像液に可溶な部分
を持っている。この場合、レジストは、図1(c)’に
代表されるような構造式を持ち、図1(c)に示すよう
な、レジスト構成樹脂のアルカリ可溶部であるPHS樹
脂を入れたTMAH2.38wt%水溶液の現像液を用
いると、従来の現像液を用いた場合に比べて、レジスト
中のPHSのようなアルカリ現像液に可溶な部分の溶解
反応はあまり進行しないうちに溶解平衡に到着する。し
たがって、未露光部の溶解反応があまり進行せず、最小
溶解速度(Rmin)22が減少する。一方、露光部の
溶解反応は、TMAH2.38wt%水溶液に対し10
重量%程度のPHSの添加量ではほとんど影響を受けな
いため、最大溶解速度(Rmax)23はほとんど変化
せず、結果として溶解コントラストR(=Rmax/R
min)が向上するのである。
【0033】また、図2(b)に示すように、レジスト
構成樹脂のアルカリ可溶部樹脂PHSの添加量が、TM
AH2.38wt%水溶液に対し10重量%程度の時、
溶解コントラストR(=Rmax/Rmin)が最大に
なる。これは、PHSの添加量が5重量%に満たない場
合は、溶解曲線28に示すように最小溶解速度(Rmi
n)の減少が顕著に見られず、一方PHSの添加量が1
5重量%を超える場合は、溶解曲線27に示すように最
大溶解速度(Rmax)の減少が顕著になるからであ
る。
【0034】図3(a)〜(d)に、レジストのパター
ン形成を示す。
【0035】図3(a)に示すように、半導体基板11
の表面を蒸気圧の高いヘキサメチルジシラザン(HMD
S)などのシランカップリング剤によって疎水化処理を
行い、回転塗布法を用いてレジスト12を半導体基板1
1上に塗布する。塗布後、残留溶媒を揮発させるため
に、100℃前後の温度で90秒程度プリベークする。
次に、図3(b)に示すように、紫外線や電子線または
X線などの露光光源13を用いた装置により露光し、1
00℃前後の温度で90秒程度露光後ベーク(PEB)
を行い、熱エネルギーを与え露光によってレジスト12
膜中に生じた酸を触媒として反応させる。
【0036】次に、図3(c)に示すように、樹脂入り
現像液14を半導体基板11上に盛り、60秒程度の間
静止して現像を行う。これにより、紫外線、電子線、X
線等を吸収し、化学的に変化したレジスト12の露光部
と化学的に変化のない未露光部との現像液に対する溶解
速度の差を利用し、不要部分を溶出してレジストパター
ン12を形成する。この後、純水を用いたリンス液によ
り、レジスト12中の樹脂入り現像液14を洗浄し、レ
ジスト12の現像溶解反応を停止させる。
【0037】次に、図3(d)に示すように、100〜
110℃の温度で120秒ほどベークし、リンス乾燥を
行い、レジストパターン12を形成する。
【0038】このとき、図3(c)において、樹脂入り
現像液14は、図1(a)に示すような、レジスト構成
樹脂のアルカリ可溶部樹脂入りTMAH水溶液:例えば
2.38wt%とすると、図3(d)に示すように、高
解像性を有し、矩形性に富んだ寸法精度のよいフォトレ
ジストパターン12を形成することができる。
【0039】次に、本発明の他の具体例として、現像液
にアクリル酸系樹脂を添加する例を示す。
【0040】フォトレジスト膜現像液として、図1
(d)に示すような構成式を持つアクリル酸系樹脂(R
=アルキル基)入りTMAH水溶液(一般に2.38w
t%)を用いた場合、レジストパターン残し部(ポジ型
レジストでは未露光部、ネガ型レジストでは露光部)の
溶解速度Rminが減少し、レジストパターン抜き部
(ポジ型レジストでは露光部、ネガ型レジストでは未露
光部)の溶解速度Rmaxがほとんど影響を受けないた
め、結果として溶解コントラストR(=Rmax/Rm
in)が向上する。
【0041】レジストが、図1(d)’に示すような構
造式である場合、アクリル酸系樹脂入りTMAH2.3
8wt%水溶液の現像液を用いると、従来の現像液を用
いた場合に比べて、レジスト構成樹脂のアルカリ現像液
に可溶なアクリル酸系樹脂部の溶解反応があまり進行し
ないうちに溶解平衡に到達する。したがって、レジスト
パターン残し部(ポジ型レジストでは未露光部、ネガ型
レジストでは露光部)の溶解反応があまり進行せず、最
小溶解速度(Rmin)が減少する。一方、レジストパ
ターン抜き部(ポジ型レジストでは露光部、ネガ型レジ
ストでは未露光部)の溶解反応は、TMAH2.38w
t%水溶液に対し10重量%程度のアクリル酸の添加量
ではほとんど影響を受けないため、最大溶解速度(Rm
ax)はほとんど変化せず、結果として溶解コントラス
トR(=Rmax/Rmin)が向上するのである。
【0042】前記の具体例と同様に、半導体基板11の
表面を蒸気圧の高いヘキサメチルジシラザン(HMD
S)などのシランカップリング剤によって疎水化処理を
行い、回転塗布法を用いてレジスト12を半導体基板1
1上に塗布する。塗布後、残留溶媒を揮発させるため
に、100℃前後の温度で90秒程度プリベークする。
【0043】次に、紫外線や電子線またはX線などの露
光光源13を用いた装置により露光し、100℃前後の
温度で90秒程度露光後ベーク(PEB)を行い、熱エ
ネルギーを与え、露光によってレジスト12膜中に生じ
た酸を触媒として反応させる。
【0044】次に、樹脂入り現像液14を半導体基板1
1上に盛り、60秒程度の間静止して現像を行う。これ
により、紫外線、電子線、X線等を吸収し、化学的に変
化したレジスト12の露光部と化学的に変化のない未露
光部との現像液に対する溶解速度の差を利用し、不要部
分を溶出してレジストパターン12を形成する。この
後、純水を用いたリンス液により、レジスト12中の樹
脂入り現像液14を洗浄し、レジスト12の現像溶解反
応を停止させる。
【0045】次に、100〜110℃の温度で120秒
ほどベークし、リンス乾燥を行い、レジストパターン1
2を形成する。
【0046】このとき、樹脂入り現像液14は、図1
(d)に示すような構造式を持つアクリル酸入りTMA
H水溶液:一般に2.38wt%とすると、レジスト膜
12の溶解コントラストR(=Rmax/Rmin)が
向上し、高解像性を有し、矩形性に富んだ寸法精度のよ
いフォトレジストパターン12を形成することができ
る。
【0047】
【実施例】以下実施例および比較例により本発明を更に
説明する。
【0048】実施例1〜3および比較例1〜3 レジストとしてt−BOC(ターシャリーブトキシカル
ボニル)保護ポリヒドロキシスチレン樹脂を使用した例
を示す。
【0049】現像液添加樹脂としては、分子量10,0
00のPHS(ポリヒドロキシスチレン)樹脂を使用
し、2、38wt%濃度のTMAH現像液中に表1に示
す量でそれぞれ添加した。
【0050】以上の実験条件下で、6インチまたは8イ
ンチウエハー面内に、50〜100個の評価用パターン
を形成し、限界解像度と面内の寸法のバラツキを側長す
る。評価用パターンは、1cm□の1:1のL&S(ラ
イン&スペース)で、寸法0.10〜0.20μmで
は、0.01μmピッチで、寸法0.20〜0.50μ
mでは、0.50μmピッチで設計されている。溶解速
度は、光干渉効果を利用してレジスト膜厚変化をモニタ
ーするDRM(Development Rate M
onitor)にて、露光量(0〜150mJ/c
2)を変化させて測定し、得られた溶解コントラスト
R、限界解像度および寸法精度δ(寸法max−寸法m
in)をそれぞれ表1に示した。
【0051】なお、現像機は、東京エレクトロン製Ma
rk8を使用し、露光機はニコン製KrF露光機(レン
ズ開口数NA:0.6、コヒーレンスファクタδ=0.
75/0.5(2/3輪帯)を使用し、線幅測長機とし
ては日立製SEMを使用した。 実施例4〜6および比
較例4〜6レジストとしてトリシクロデシルアクリレー
ト−テトラヒドロピラニル保護メタクリレートメタクリ
ル酸共重合体樹脂を使用した例を示す。
【0052】現像液添加樹脂としては、分子量10,0
00のメタクリル例樹脂を使用し、2、38wt%濃度
のTMAH現像液中に表1に示す量でそれぞれ添加し、
その他の条件は実施例1の記載と同様にした。
【0053】なお、この実験における露光機としては、
ニコン製ArF露光機(レンズ開口数NA:0、55、
コヒーレンスファクタδ=0.7)を使用した。得られ
た測定結果を同様に表1に示した。
【0054】
【表1】
【0055】
【発明の効果】本発明の効果は、高解像性を有し、矩形
性に富んだ寸法精度のよいフォトレジストパターン12
を形成することが可能となることである。具体的には、
レジスト12の解像性能が10%以上向上する。またレ
ジストパターン12の矩形性が向上するため、レジスト
パターン12の寸法精度も10%程度向上することがで
きる。
【0056】その理由は、樹脂入り現像液14を用いる
ことにより、レジスト膜12の、レジストパターン残し
部(ポジ型レジストでは未露光部、ネガ型レジストでは
露光部)の溶解速度Rminが減少し、レジストパター
ン抜き部(ポジ型レジストでは露光部、ネガ型レジスト
では未露光部)の溶解速度Rmaxがほとんど影響を受
けないため、結果として溶解コントラストR(=Rma
x/Rmin)が向上するからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明のアルカリ可溶(部)樹脂入り
TMAH水溶液の液中構造式を示し、(b)は従来例を
示す。
【図2】ポジ型レジストの溶解速度の露光量依存性を示
す。a= ,b=
【図3】本発明による現像液を用いた場合のパターン形
成工程を示す図である。
【図4】従来の現像液を用いたパターン形成工程を示す
図である。
【図5】代表的な化学増幅ポジ型レジストの化学反応を
示す図である。
【符号の説明】
11 半導体基板 12 レジストおよびレジストパターン 13 露光光 14 樹脂(5〜15重量%)入り現像液 44 従来の現像液 21 本発明の樹脂入り現像液を用いた場合の溶解速
度曲線 22 本発明の樹脂入り現像液を用いた場合の最小溶
解速度 23 本発明の樹脂入り現像液を用いた場合の最大溶
解速度 24 従来の現像液を用いた場合の溶解速度曲線 25 従来の現像液を用いた場合の最小溶解速度 26 従来の現像液を用いた場合の最大溶解速度 27 樹脂入り(15重量%を超える場合)現像液を
用いた場合の溶解速度曲線 28 樹脂入り(5重量%に満たない場合)現像液を
用いた場合の溶解速度曲線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA04 AB16 AC08 AD03 BE00 BE10 CB13 CB17 CB41 CB42 FA12 FA16 FA17 2H096 AA25 BA11 EA03 EA05 FA01 GA09 GA10 5F046 BA03 CA04 HA01 JA04 JA22 LA12 LA18

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フォトレジスト膜現像液であるテトラメ
    チルアンモニウムヒドロキシド水溶液に、使用レジスト
    樹脂の一部または全部を構成するアルカリ可溶部樹脂を
    5〜15重量%濃度となるように添加したことを特徴と
    するフォトレジスト膜現像液。
  2. 【請求項2】 8〜12重量%濃度となるように添加し
    たことを特徴とする請求項1に記載のフォトレジスト膜
    現像液。
  3. 【請求項3】 使用レジスト樹脂の一部または全部を構
    成するアルカリ可溶樹脂が、ポリヒドロキシスチレン樹
    脂またはアクリル酸系樹脂であることを特徴とする請求
    項1に記載のフォトレジスト膜現像液。
  4. 【請求項4】 フォトレジスト膜現像液であるテトラメ
    チルアンモニウムヒドロキシド水溶液に、使用レジスト
    樹脂の一部または全部を構成するアルカリ可溶部樹脂を
    5〜15重量%濃度となるように添加したフォトレジス
    ト膜現像液を用いて被露光基板に対して現像処理するこ
    とを特徴とする現像方法。
  5. 【請求項5】 8〜12重量%濃度となるように添加し
    たことを特徴とする請求項4に記載の現像方法。
  6. 【請求項6】 使用レジスト樹脂の一部または全部を構
    成するアルカリ可溶部樹脂が、ポリヒドロキシスチレン
    樹脂またはアクリル酸系樹脂であることを特徴とする請
    求項4記載の現像方法。
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