JP2005221801A - レジストパターン形成方法 - Google Patents

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【課題】化学増幅型レジストを用いたパターン形成方法において、レジスト層を膜減りさせずに表面難溶化層の形成を防止し、レジストパターン形状及び寸法制度を向上させ、スループットを低下させないパターン形成方法を提供する。
【解決手段】半導体基板上に化学増幅型レジスト層を形成する工程201、202と、化学増幅型レジスト層をパターン露光する工程203と、露光処理後に化学増幅型レジスト層を加熱する工程204と、アルカリ濃度の高い第一現像処理工程205、その後アルカリ濃度の低い第二の現像処理工程206を含む。特に、露光光源がF2レーザを用いた際に好適なフッ素樹脂を成分とする化学増幅型レジストのパターン形成方法に適用すると寸法均一性改善とレジスト形状改善に対して有効である。
【選択図】図1

Description

本発明は、化学増幅型レジストを用いたレジストパターン形成方法に関する。
近年、微細レジストパターン形成には化学増幅型レジストが広く用いられている。例えばポジ型の化学増幅型レジストとしては、例えば水酸基などのアルカリ可溶性基をターシャリーブトキシカルボニル基などの保護基で保護してアルカリ不溶にした基を有する樹脂などからなる酸分解性基を有する樹脂と、トリフェニルスルフォニウムトリフェラートなどの酸発生剤を含むものが挙げられる。
このような化学増幅型レジストを用いた場合のレジストパターン形成方法の概略を図5のフローチャートにて説明する。
まず基板上に、上記樹脂、酸発生剤及びクエンチャー重合禁止剤などを有機溶媒に溶解したレジスト溶液を回転塗布101する。次にレジスト溶液層を塗布した基板を熱処理(プリベーク(pre−bake)工程102)して溶媒を蒸発させる。次にレジスト層にマスクパターンを介して露光工程103を行う。さらに露光工程103後の熱処理(PEB(post exposure bake)工程104)した後、例えばテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)の水溶液を用いて現像工程105を行い所望寸法のレジストパターンを得る。
上記のプロセスにおいて、露光工程103時のレジスト層では光照射した部分の酸発生剤から酸が発生する。次にPEB工程104時には光酸発生剤から発生した酸を触媒としてレジスト中の樹脂の保護基が分解し、アルカリ可溶となる。そのためPEB工程104後の現像工程105では光に照射された部分だけがアルカリ可溶になる。そのため現像工程105後には露光時の光強度の強弱に対応したレジストパターンが形成される。
近年、半導体集積回路のパターンのデザインルールの微細化に伴い、露光波長の短波長化が進み、現在、主流になっている露光波長は248nmのKrFエキシマレーザであり、次には波長193nmのArFエキシマレーザが続いている。ArFエキシマレーザの次の世代としてはF2レーザ(波長157nm)が候補として挙げられる。このように露光波長を短波長化することで微細パターンの形成を図ってきた。
しかしながら、この露光波長の短波長化とパターン寸法の微細化に伴いレジストパターンの光コントラストも次第に低下するという問題点が生じてきた。
レジストパターンの光コントラストを示す値として、NILS(Normalized Image Long−Slope)と呼ばれる値がある。図6は、波長157nm、NA(レンズの開口数)0.85、σ0.30、ラインアンドスペースのパターンサイズ65nm、レベンソン型位相シフトマスクで露光したときの光学像の相対強度及び位置との関係を示している。前記NILSとはマスクパターンの光学像の相対強度の対数勾配(δInI/δX)と対象パターン幅(W)との積であらわされる値で、一般的には2以上程度あれば露光やフォーカスマージンのあるプロセスとして定義できる。
図7には波長157nm、NA(レンズの開口数)0.85、σ0.80、バイナリ−マスクで露光するときのレジストパターンのNILSとパターンサイズとの関係を示している。パターンサイズが小さくなるとNILSが低下していることがわかる。さらに図8には波長157nm、NA(レンズの開口数)0.85、σ0.80、バイナリ−マスクで露光するときのレジストパターンのパターンサイズとレジストパターンのLER(Line Edge Roughness)との関係を示している。図7、図8から明らかなように微細化によるパターンサイズの低下により、光コントラストを示すNILSの低下を招き、それに伴いLERの増大につながっていることがわかる。
このように露光波長の短波長化とパターン寸法の微細化に伴い、レジストパターンの光コントラストも次第に低下してしまう。結果としてNILSに伴うLERが増大する、具体的には図9に示すように基板3上に下地層2を介して形成されたレジスト層3に形成されるレジストパターンの裾が裾引き形状となったり、また頂上が膜減り形状であったりする問題がある。
なお、本発明に関連する先行技術文献として、特許文献1がある。特許文献1はレジストパターン形成方法において、現像液塗布工程と、洗浄工程とを連続して少なくとも2回繰り返して洗浄効果を高める技術が開示されているが、複数回の現像液塗布工程において現像液の濃度を各回で変更することについては開示されていない。
特開平08−138997号公報
以上述べたように従来の化学増幅型レジストを用いたレジストパターン形成方法においては、露光波長の短波長化とパターン寸法の微細化に伴い、レジストパターンの光コントラストも次第に低下してしまい、結果としてレジストパターン形状はすそ引き形状さらに膜減り形状となったりする問題がある。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、化学増幅型レジストを用いたパターン形成方法において、露光波長の短波長化とパターン寸法の微細化という状況で、レジストパターンの光コントラストが低下しても、レジストパターン形状の劣化を防止することのできるパターン形成方法を提供することを目的とする。
本発明は、半導体基板上に化学増幅型レジスト層を形成する工程と、
前記形成工程後に前記化学増幅型レジスト層をパターン露光する工程と、
前記パターン露光後に前記化学増幅型レジスト層を加熱する工程と、
前記加熱工程後に前記化学増幅型レジスト層を、第1の現像液で現像する第1の現像工程と、
前記第1の現像工程後に前記化学増幅型レジスト層を、前記第1の現像液よりも現像液用溶質の濃度が低い第2の現像液で現像する第2の現像工程を行い、所望寸法のレジストパターンを得ることを特徴とするレジストパターン形成方法である。
前記本発明において、第1の現像液は濃度2.38重量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液であり、前記第2の現像液は濃度1.5重量%以上2.0重量%以下のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液であることが好ましい。さらに、前記露光光源として、160nmより短い波長の光を用いることが好ましい。
本発明によれば、化学増幅型レジストを用いたパターン形成方法において、露光波長の短波長化とパターン寸法の微細化という状況下で光コントラストが低下しても、レジストパターン形状の劣化を防止することができる。また、スループットを低下させることがない。
図1、図2を用いて本実施例のパターン形成方法を説明する。図1は本発明のレジストパターン形成方法の一実施形態の概略を示すフローチャートである。図2は本発明のレジストパターン形成方法の一実施形態を示す基板断面図である。
まず基板3上に、化学増幅型レジスト溶液を塗布201する。ポジ型の化学増幅型レジスト溶液は、酸分解性基を有する樹脂、酸発生剤を主成分とし、若しくはアルカリ可溶性樹脂、酸分解性基を有する溶解抑止剤、及び酸発生剤を主成分とし、これら主成分にさらに望ましくはクエンチャー重合禁止剤などを添加し、有機溶媒に溶解したものが挙げられる。
基板3としては、シリコンウエハ、ガラスマスク用基板などレジストパターン形成が必要とされる基板であればどんなものであっても良い。
基板3上にはレジスト溶液を塗布する前に反射防止層などの下地層2を形成してもよい。
次にレジスト溶液層を塗布した基板3を熱処理(プリベーク(pre−bake)工程202)して溶媒を蒸発させ、図2(a)に示されるようにレジスト層1を形成する。
次にレジスト層1にマスクパターンを介して露光工程203を行う。露光工程203により化学増幅型レジストの光照射した部分の酸発生剤から酸が発生する。さらに露光工程203後の熱処理(PEB(post exposure bake)工程204)する。このとき発生した酸を触媒としてレジスト成分中の樹脂の酸分解性基が分解し、レジストがアルカリ可溶となる。
その後、第1の現像液を用いて第1の現像工程205を行い、その後第2の現像液を用いて第2の現像工程206を行い、最終的に所望寸法のレジストパターンを得る。第1の現像工程205は、図2(b)に示すように、レジスト層1において所望寸法のレジストパターンが得られるより前に現像が中止される条件とし、第2の現像処理206は、図2(c)に示す如く最終的に所望寸法のレジストパターンが得られる条件とする。
第1の現像工程で用いる第1の現像液は、例えば、通常レジスト用現像液として用いられている程度の現像液用溶質濃度の現像液を用いることができる。例えば第1の現像液としてテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液を用いた場合においては、例えば2.38重量%の水溶液を使用する。この場合、望ましくは2.38±0.005重量%の範囲、さらに望ましくは2.38±0.003重量%の範囲に調整されているものを使用することが望ましい。
第1の現像工程においては、前述の如く所望寸法のレジストパターンが得られる前に現像を中止する。具体的には所望寸法のレジストパターンが形成される現像処理時間より前に基板から現像液を洗浄若しくはスピンなどの方法で除去する。
第2の現像工程で用いる第2の現像液は、第1の現像液よりも現像液用溶質濃度の低い現像液を用いる。具体的には、例えば第2の現像液として1.5重量%以上2.0重量%以下のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液を用いることができる。この第2の現像液の濃度が前記範囲を下回った場合、現像速度が極端に遅くなったりする問題があり、一方、第2の現像液の濃度が前記範囲を上回った場合、露光部と未露光部のレジストの溶解コントラスト向上効果が少なくなる問題がある。
第2の現像工程においては、前述の如く最終的に所望寸法のレジストパターンが得られる条件とする。
本発明の如く、低濃度の現像液を使用して現像を行うと、露光部と未露光部におけるレジストの溶解コントラストをより向上させることができる。図3は露光量とレジスト膜厚との関係を示す特性図である。横軸は露光量、縦軸は初期膜厚を1としたときの規格化したレジスト膜厚である。図中−◆−で示されたラインは2.38重量%TMAH水溶液を現像液として用い1回現像で所望寸法まで現像を行った場合のレジスト膜厚、図中点線で示されたラインは現像を2回行い、1回目を2.38重量%TMAH水溶液、2回目をそれよりも低濃度の現像液で現像を行った場合の溶解コントラストを示す。1回現像の場合、露光量の少ないところで膜減りを起こしているが、本発明の方法では露光量が少ないところでも膜減りを起こさず溶解コントラストが向上していることがわかる。
つまり本発明によれば、光コントラストの低下を、レジストの溶解コントラスト向上によって補っている。第1の現像処理を行わず、低濃度現像液を使用し現像を長時間行うことによってもレジストパターン形状の劣化の防止効果は得られる。しかしながらこれでは現像時間がかかりすぎてしまいスループット上問題がある。一方、本願発明の如く、現像工程を2段階で行うことによりある程度速い速度で現像を行い、パターン形状に影響のある終盤の現像を低濃度現像液で行いスループットを劣化させることなく、レジストパターン形状の劣化の防止を図ることができる。
なお、第1、第2の現像工程は、図4にそのフローチャートを示すように具体的には以下のように行っても良い。すなわち図4(a)に示すように、第1の現像液を液盛(301)した後、水洗処理(302)を行い、次に第2の現像液を液盛(303)した後、水洗処理(303)し、スピン乾燥(305)するという同一シーケンス内で行う方法である。あるいは図4(b)に示すように第1の現像液を液盛(301)した後、低速スピン(306)にて現像液を基板上から除去し、次に第2の現像液を液盛(303)した後、水洗処理(304)し、スピン乾燥(305)するというこれも同一シーケンス内で行う方法であっても良い。
以下に本発明の一実施形態を示す。
F2レーザー露光用のフッ素樹脂を成分として用いた化学増幅型レジストのパターン形成方法の一例を図1、図2を用いて説明する。
図2は本発明のパターン形成方法の一実施形態における現像工程の概略を示す基板断面図である。
まず図2(a)に示すようにシリコンウエハからなる基板3上にスピンコーティングにより低反射防止層2としてのノボラック系樹脂(ブリューワサイエンス社製のDUV42J)を47nmの厚さで形成した。
次に低反射防止層2上に以下の組成の157nm露光用レジスト溶液をスピンコーティングし、レジスト塗布201を行った。レジスト溶液は酸分解性基を有し、Siを含有したシロキサン系フッ素樹脂と、酸発生剤と、溶媒とを含むものである。
次に140℃で90秒間のプリベーク202を行い90nmの厚さのレジスト層1が形成された。
次にレジスト層1に対しExitech社製F2マイクロステッパ(NA0.85)を用い、照明条件σが0.3とし、レベンソン型位相シフトマスクを用いて56mJ/cmの露光量にて55nmラインアンドスペース(ライン:スペース=1:2)で露光203を行った。
次に110℃で60秒間の熱処理(PEB処理204)を行った。
その後、第1の現像工程205を行った。すなわち2.38重量%TMAH水溶液からなる第1の現像液を用いて10秒間現像を行った。それにより図2(b)に示すように所望寸法が得られるよりも前に現像を中止された。次に1.5重量%TMAH水溶液からなる第2の現像液を用いて数十秒間現像を行い、図2(c)に示すように所望寸法のレジストパターンを得た。第2の現像によりレジストパターン頂上も膜減りすることなく、LERも増大することがなく裾ひきも減少し、矩形のレジストパターンを得ることができた。
本発明のレジストパターン形成方法の一実施形態の概略を示すフローチャート。 本発明のレジストパターン形成方法の一実施形態を示す基板断面図。 ポジ型の化学増幅型レジストの現像液に対する溶解特性を示す特性図。 本発明のレジストパターン形成方法の一実施形態の概略を示すフローチャート。 従来のレジストパターン形成方法の概略を示すフローチャート。 レジストパターン露光時の光学像の相対強度及び位置との関係を示す特性図。 レジストパターンのNILS(Normalized Image Long−Slope)とパターンサイズとの関係を示す特性図。 レジストパターンのパターンサイズとレジストパターンのLER(Line Edge Roughness)との関係を示す特性図。 従来の方法にて化学増幅型レジスト層を現像した場合のパターン形状の概念図。
符号の説明
201・・・レジスト塗布
202・・・プリベーク工程
203・・・露光工程
204・・・PEB工程
205・・・第1の現像工程
206・・・第2の現像工程
1・・・レジスト層
2・・・下地層
3・・・基板

Claims (4)

  1. 半導体基板上に化学増幅型レジスト層を形成する工程と、
    前記形成工程後に前記化学増幅型レジスト層をパターン露光する工程と、
    前記パターン露光後に前記化学増幅型レジスト層を加熱する工程と、
    前記加熱工程後に前記化学増幅型レジスト層を、第1の現像液で現像する第1の現像工程と、
    前記第1の現像工程後に前記化学増幅型レジスト層を、前記第1の現像液よりも現像液用溶質の濃度が低い第2の現像液で現像する第2の現像工程を行い、所望寸法のレジストパターンを得ることを特徴とするレジストパターン形成方法。
  2. 前記第1の現像液はテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液であり、前記テトラメチルアンモニウムヒドロキシド濃度は2.38重量%であることを特徴とする請求項1記載のレジストパターン形成方法。
  3. 前記第2の現像液はテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液であり、前記テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液の濃度は1.5重量%以上2.0重量%以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のレジストパターン形成方法。
  4. 前記露光光源として、160nmより短い波長の光を用いることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のレジストパターンの形成方法。
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