JP2000284328A - 液晶表示素子 - Google Patents

液晶表示素子

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JP2000284328A
JP2000284328A JP11091815A JP9181599A JP2000284328A JP 2000284328 A JP2000284328 A JP 2000284328A JP 11091815 A JP11091815 A JP 11091815A JP 9181599 A JP9181599 A JP 9181599A JP 2000284328 A JP2000284328 A JP 2000284328A
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JP
Japan
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electrode
gate
film
liquid crystal
insulating film
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JP11091815A
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English (en)
Inventor
Yayoi Nakamura
やよい 中村
Ikuhiro Yamaguchi
郁博 山口
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Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ゲート配線と画素電極との間に生じる横電界の
影響による画素領域内の前記ゲート配線に沿った縁部付
近の光漏れを無くし、しかも開口率を充分高くする。 【解決手段】画素電極3とTFT4とゲート配線11お
よびデータ配線12と補償容量電極13が設けられたT
FT基板1の内面に、各画素電極3の周縁部のうち、前
記TFT基板1の配向膜15の配向処理方向15aの上
流側で且つ前記ゲート配線11に沿った縁部に対応させ
て、前記ゲート配線11と画素電極3との間に生じる横
電界の影響領域のほぼ全域を覆う遮光膜21を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、アクティブ素子
に薄膜トランジスタ(以下、TFTと記す)を用いたア
クティブマトリックス型の液晶表示素子に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】アクティブ素子にTFTを用いたアクテ
ィブマトリックス型の液晶表示素子は、次のような構成
となっている。
【0003】図8および図9は従来のアクティブマトリ
ックス液晶表示素子を示しており、図8は液晶表示素子
の一方の基板の一部分の平面図、図9は図8のIX−IX線
に沿った液晶表示素子の拡大断面図である。
【0004】この液晶表示素子は、図示しない枠状のシ
ール材を介して互いに接合された一対の透明基板1,2
と、これらの基板1,2間の前記シール材により囲まれ
た領域に設けられた液晶層20とからなっている。
【0005】前記液晶層20をはさんで対向する一対の
基板1,2のうちの一方の基板(以下、TFT基板とい
う)1の内面には、行方向(図8において左右方向)お
よび列方向(図8において上下方向)にマトリックス状
に配列する複数の透明な画素電極3と、これらの画素電
極3にそれぞれ接続された複数のTFT4と、各画素電
極行の一側にそれぞれ沿わせて形成された複数のゲート
配線11と、各画素電極列の一側にそれぞれ沿わせて形
成された複数のデータ配線12と、前記各画素電極行に
それぞれ対応する補償容量電極13とが設けられてい
る。
【0006】前記ゲート配線11と補償容量電極13
は、前記TFT基板1上に形成されており、前記TFT
4は、前記ゲート配線11に一体に形成されたゲート電
極5と、このゲート電極5上に前記ゲート配線11およ
び補償容量電極13を覆って設けられたゲート絶縁膜
(透明膜)6と、前記ゲート絶縁膜6の上に前記ゲート
電極5と対向させて形成されたi型半導体膜7と、この
i型半導体膜7の両側部の上に形成されたn型半導体膜
8と、これらのn型半導体膜8の上に設けられたソース
電極9およびドレイン電極10とからなっている。
【0007】なお、図8では省略しているが、前記i型
半導体膜7の上には、前記両側のn型半導体膜8の間の
チャンネル領域を覆う絶縁膜が設けられている。この絶
縁膜は、前記n型半導体膜8をパターニングする際に前
記i型半導体膜7の表面がダメージを受けるのを防ぐた
めに形成されたものであり、前記n型半導体膜8のパタ
ーニング後も、そのままi型半導体膜7の上に残されて
いる。
【0008】前記データ配線11は、前記ゲート絶縁膜
6の上に設けられており、このデータ配線11は前記T
FT4のドレイン電極10につながっている。なお、図
に示した液晶表示素子は、前記データ配線11をTFT
4のドレイン電極10と一体に形成したものであるが、
アクティブマトリックス液晶表示素子には、TFT4を
層間絶縁膜で覆ってその上にデータ配線を形成し、この
データ配線を前記層間絶縁膜に設けたコンタクト孔にお
いてTFT4のドレイン電極10に接続しているものも
ある。
【0009】また、前記ゲート絶縁膜6の上には、前記
TFT4および前記データ配線12を覆って透明な保護
絶縁膜14が設けられており、この保護絶縁膜14の上
に前記画素電極3が形成されている。この画素電極3
は、前記保護絶縁膜14に設けられたコンタクト孔14
aにおいて前記TFT4のソース電極9に接続されてい
る。
【0010】一方、前記補償容量電極13は、前記画素
電極3の縦幅(列方向の幅)のほぼ中央部に対向させ
て、前記ゲート配線11とほぼ平行に設けられており、
この補償容量電極13と前記画素電極3とその間の前記
ゲート絶縁膜6および保護絶縁膜14とにより、非選択
期間の画素電極3の電位を保持するための補償容量(ス
トレージキャパシタ)Csが形成されている。
【0011】なお、この液晶表示素子では、前記補償容
量電極13を、その両側に、行方向に隣り合う画素電極
3の間の領域に対応する延長電極部13aを有する形状
に形成している。この延長電極部13aは、その両側縁
部がそれぞれ前記隣り合う画素電極3の縁部に対向する
幅に形成されており、したがって前記補償容量Csは、
画素電極3の縦幅のほぼ中央部に沿った横長容量部と、
画素電極3の両側縁に沿った一対の縦長容量部とからな
っている。
【0012】また、前記ゲート配線11および補償容量
電極13と前記データ配線12は、アルミニウム系合金
等の低抵抗金属により形成されており、前記ゲート配線
11と補償容量電極13は、前記データ配線12との間
の絶縁耐圧を高くするために、それぞれの端子部(図示
せず)を除いて、その表面を陽極酸化処理されている。
図9において、aは前記ゲート配線11およびゲート電
極5の表面の陽極酸化膜、bは前記補償容量電極13の
表面の陽極酸化膜である。
【0013】さらに、このTFT基板1の最も内面、つ
まり前記画素電極3の形成面の上には、ポリイミド等か
らなる配向膜15が設けられており、この配向膜15
は、その膜面を一方向にラビングすることにより所定方
向に配向処理されている。
【0014】また、他方の基板(以下、対向基板とい
う)2の内面には、前記複数の画素電極3に対向する一
枚膜状の透明な対向電極16が設けられるともに、前記
複数の画素電極3と前記対向電極16とが互いに対向す
る複数の画素領域にそれぞれ対応させて形成された複数
の色、例えば赤,緑,青の3色のカラーフィルタ17
と、各行の画素領域の間の領域に対応させて形成された
行方向に沿う帯状のブラックマスク18とが設けられて
いる。
【0015】なお、前記ブラックマスク18は、例えば
クロム等の遮光性金属膜からなっており、このブラック
マスク18と前記カラーフィルタ17は前記対向基板2
の上に形成され、その上に前記対向電極16が形成され
ている。
【0016】さらに、この対向基板2の最も内面、つま
り前記対向電極16の形成面の上には、ポリイミド等か
らなる配向膜19が設けられており、この配向膜19
は、その膜面を一方向にラビングすることにより所定方
向に配向処理されている。
【0017】そして、前記液晶層20の液晶の分子は、
一対の基板1,2の内面に設けられた前記配向膜15,
19によりそれぞれの基板1,2の近傍における配向方
向を規制され、これらの基板1,2間において所定の配
向状態で配向している。
【0018】なお、アクティブマトリックス液晶表示素
子としては、一般に、前記液晶層20の液晶分子を基板
1,2間において所定のツイスト角(例えばほぼ90
度)でツイスト配向させるとともに、一対の基板1,2
の外面にそれぞれ偏光板(図示せず)を、その透過軸を
所定の方向に向けて配置した、TN(ツイステッドネマ
ティック)方式のものが利用されている。
【0019】この液晶表示素子は、一般に、前記TFT
基板1を背面側に向け、前記対向基板2を前面側に向け
て配置され、前記TFT基板1の背後にバックライトを
配置して使用されている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記アクテ
ィブマトリックス液晶表示素子は、前記TFT基板1の
内面に、各画素電極行の一側にそれぞれ沿わせてゲート
配線11が設けられ、各画素電極列の一側にそれぞれ沿
わせてデータ配線12が設けられているため、前記ゲー
ト配線11およびデータ配線12と、これらの配線1
1,12に隣接する画素電極3の縁部との間に、前記ゲ
ート配線11およびデータ配線12にそれぞれ供給され
るゲート信号およびデータ信号の電位と前記画素電極3
の電位との差に応じた横電界(基板1面に沿った方向の
電界)が発生し、その横電界の影響により、前記TFT
基板1の近傍の液晶分子が、前記横電界の向きに沿って
配向する。
【0021】前記横電界の向きは、画素電極3の一方の
縁部側とその反対の縁部側とで互いに逆であり、したが
って、前記横電界の影響による液晶分子の配向方向は、
画素電極3の一方の縁部側とその反対の縁部側とで互い
に逆向きである。
【0022】これに対して、前記TFT基板1の近傍の
液晶分子のうち、前記横電界の影響を受けない領域の液
晶分子は、前記配向膜15の配向処理方向(ラビング方
向)に沿って、前記配向処理方向の下流側(ラビングの
終端側)に向かう側の分子端が基板1面に対して僅かに
斜めに立ち上がるようにプレチルトした状態で一様に配
向している。
【0023】そのため、前記画素電極3の周縁部のう
ち、前記配向膜15の配向処理方向とほぼ同じ方向の横
電界が生じる領域に沿った縁部では、前記横電界の影響
による液晶分子の配向方向が前記配向膜15による配向
方向とあまり変わらないが、前記配向膜15の配向処理
方向に対して逆方向の横電界が生じる領域に沿った縁部
では、前記横電界の影響による液晶分子の配向方向が、
前記配向膜15による配向方向と逆であるため、その領
域に、ディスクリネーション(液晶分子の配向方向が逆
になる現象)が発生する。
【0024】このディスクリネーションは、各画素電極
の周縁部のうち、前記TFT基板1の配向膜15の配向
処理方向の上流側(ラビング開始端側)の縁部に沿って
生じている。
【0025】前記ディスクリネーションの発生領域にお
ける液晶分子の配向状態が逆になった境目は、ディスク
リネーションラインと呼ばれており、例えば、前記TF
T基板1の配向膜15が、その配向処理方向15aを図
8に矢印で示したように、斜め右下方向から斜め左上方
向に向かって配向処理されている場合、同図に太い二点
鎖線で示したように、画素電極3の下縁部から左側縁部
に沿ってディスクリネーションラインDが生じる。
【0026】そのため、アクティブマトリックス液晶表
示素子は、各画素領域内の縁部付近に、前記ディスクリ
ネーションラインDに沿った光漏れを生じるという問題
をもっている。
【0027】なお、データ配線12と画素電極3との電
位差は、前記データ配線12に供給されるデータ信号の
電位と、前記画素電極3の非選択期間の電位(選択期間
にデータ配線12からTFT4を介して供給されたデー
タ信号に応じた電位)との差であり、その値は小さいた
め、前記データ配線12と画素電極3との間に生じる横
電界によるディスクリネーションは極く弱い。
【0028】しかも、図8および図9に示した液晶表示
素子は、前記補償容量電極13が、行方向に隣り合う画
素電極3の間の領域に対応する延長電極部13aを有す
る形状に形成されており、この延長電極部13aの両側
縁部がそれぞれ前記隣り合う画素電極3の縁部に対向し
ているため、バックライトからの照明光のうち、前記デ
ータ配線12に沿ったディスクリネーション発生領域に
入射した光が、前記補償容量電極13の延長電極部13
aにより遮光される。
【0029】したがって、前記ディスクリネーションラ
インDは、画素電極3の縦横2つの縁部(図8では下縁
部と左側縁部)に沿って生じるが、画素領域内のデータ
配線12に沿った縁部付近に生じる光漏れはほとんど見
えない。
【0030】一方、ゲート配線11に供給されるゲート
信号は、選択期間にTFT4をONさせる電位になる信
号であり、前記ゲート配線11と画素電極3との間には
大きな電位差が生じるため、ゲート配線11と画素電極
3との間に生じる横電界によるディスクリネーションは
強く、したがって、画素領域内のゲート配線11に沿っ
た縁部付近に生じる光漏れが目立ち、表示品質が低下す
る。
【0031】そこで従来は、図9に示したように、対向
基板2の内面に、各行の画素領域の間の領域に対応させ
て、ゲート配線11に沿ったディスクリネーション発生
領域、つまりゲート配線11と画素電極3との間に生じ
る横電界の影響領域のほぼ全域を覆う幅にブラックマス
ク18を設け、画素領域内のゲート配線11に沿った縁
部付近に生じる光漏れを防ぐようにしている。
【0032】しかし、対向基板2に設けたブラックマス
ク18により画素領域内のゲート配線11に沿った縁部
付近に生じる光漏れを確実に防ぐためには、前記ブラッ
クマスク18を、前記TFT基板1と対向基板2とをシ
ール材を介して接合する際の基板合わせ精度の誤差を考
慮して、充分に幅広に形成する必要があり、そのため
に、開口率が低くなってしまう。
【0033】この発明は、ゲート配線と画素電極との間
に生じる横電界の影響による画素領域内の前記ゲート配
線に沿った縁部付近の光漏れを無くし、しかも開口率を
充分高くすることができるアクティブマトリックス型の
液晶表示素子を提供することを目的としたものである。
【0034】
【課題を解決するための手段】この発明は、液晶層をは
さんで対向する一対の基板のうちの一方の基板の内面
に、行方向および列方向にマトリックス状に配列する複
数の画素電極と、これらの画素電極にそれぞれ接続され
た複数のTFT(薄膜トランジスタ)と、各画素電極行
の一側にそれぞれ沿わせて形成された複数のゲート配線
と、各画素電極列の一側にそれぞれ沿わせて形成された
複数のデータ配線と、前記各画素電極行にそれぞれ対応
する補償容量電極とが設けられ、他方の基板の内面に、
前記複数の画素電極に対向する対向電極が設けられると
もに、前記一対の基板の最も内面にそれぞれ所定の方向
に配向処理された配向膜が設けられたアクティブマトリ
ックス型の液晶表示素子において、前記一方の基板の内
面に、前記各画素電極の周縁部のうち、前記一方の基板
の配向処理方向の上流側で且つ前記ゲート配線に沿った
縁部に対応させて、前記ゲート配線と前記画素電極との
間に生じる横電界の影響領域のほぼ全域を覆う遮光膜が
設けられていることを特徴とするものである。
【0035】すなわち、この発明の液晶表示素子は、ゲ
ート配線と画素電極との間に生じる横電界の影響により
発生するディスクリネーションによる光漏れを、前記遮
光膜により防ぐようにしたものであり、前記ゲート配線
と画素電極との間に生じる横電界の影響によるディスク
リネーションは、一方の基板に設けられた各画素電極の
周縁部のうち、前記一方の基板の配向膜の配向処理方向
の上流側で且つ前記ゲート配線に沿った縁部に沿って発
生するため、その縁部に対応させて前記横電界の影響領
域のほぼ全域を覆う遮光膜を設けることにより、前記ゲ
ート配線と画素電極との間に生じる横電界の影響による
画素領域内の前記ゲート配線に沿った縁部付近の光漏れ
を無くすことができる。
【0036】しかも、この液晶表示素子では、画素電極
とTFTとゲート配線およびデータ配線と補償容量電極
が設けられた一方の基板に前記遮光膜を設けているた
め、前記遮光膜を、前記ゲート配線と画素電極との間に
生じる横電界の影響領域に精度良く対応させて形成する
ことが可能であり、したがって、前記遮光膜は、前記横
電界の影響領域のほぼ全域を覆う必要最小限の幅に形成
すればよいから、開口率を充分高くすることができる。
【0037】
【発明の実施の形態】この発明の液晶表示素子は、上記
のように、複数の画素電極とTFTとゲート配線および
データ配線と補償容量電極が設けられた一方の基板の内
面に、各画素電極の周縁部のうち、前記一方の基板の配
向膜の配向処理方向の上流側で且つ前記ゲート配線に沿
った縁部に対応させて、前記ゲート配線と前記画素電極
との間に生じる横電界の影響領域のほぼ全域を覆う遮光
膜を設けることにより、ゲート配線と画素電極との間に
生じる横電界の影響による画素領域内の前記ゲート配線
に沿った縁部付近の光漏れを無くし、しかも開口率を充
分高くしたものである。
【0038】この発明の液晶表示素子は、ゲート配線と
補償容量電極が前記一方の基板上に形成され、TFT
が、前記ゲート配線に一体に形成されたゲート電極と、
このゲート電極上に前記ゲート配線および補償容量電極
を覆って設けられたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜
の上に前記ゲート電極と対向させて形成された半導体膜
と、この半導体膜の上に設けられたソース電極およびド
レイン電極とからなっており、前記データ配線が前記ゲ
ート絶縁膜の上に設けられて前記TFTのドレイン電極
につながっているとともに、前記ゲート絶縁膜の上に、
前記TFTおよび前記データ配線を覆って保護絶縁膜が
設けられ、この保護絶縁膜の上に画素電極が形成され、
この画素電極が前記保護絶縁膜に設けられたコンタクト
孔において前記TFTのソース電極に接続されており、
前記ゲート絶縁膜と前記保護絶縁膜との間に前記遮光膜
が設けられている構成のものが好ましい。
【0039】このような構成によれば、前記遮光膜を、
前記TFTのソース電極およびドレイン電極と同じ金属
膜により、前記ソース,ドレイン電極の形成工程を利用
して形成し、液晶表示素子の製造コストを低く抑えるこ
とができる。
【0040】その場合、前記遮光膜は、前記TFTのソ
ース電極を延長させて形成してもよく、このようにする
ことにより、液晶表示素子の製造コストを低く抑えるだ
けでなく、例えば前記画素電極を前記ソース電極と前記
遮光膜の両方に接続し、前記画素電極とソース電極との
接続抵抗を小さくすることができる。
【0041】このように、前記遮光膜を前記TFTのソ
ース電極を延長させて形成する場合、前記補償容量電極
を、前記遮光膜に対向させて形成し、この補償容量電極
と前記遮光膜とその間の前記ゲート絶縁膜とにより補償
容量を形成してもよく、このようにすることにより、前
記補償容量電極をITO等の高抵抗の透明導電膜からな
る画素電極に対向させて補償容量を形成する場合に比べ
て、容量特性の良い補償容量を得ることができるととも
に、前記遮光膜による遮光領域と前記補償容量電極によ
る遮光領域とがラップするため、さらに開口率を高くす
ることができる。
【0042】
【実施例】図1〜図3はこの発明の第1の実施例を示し
ており、図1は液晶表示素子の一方の基板の一部分の平
面図、図2は図1のII−II線に沿った液晶表示素子の拡
大断面図、図3は図1の III−III 線に沿った液晶表示
素子の拡大断面図である。
【0043】この液晶表示素子は、複数の画素電極3と
TFT4とゲート配線11およびデータ配線12と補償
容量電極13が設けられた一方の基板(以下、TFT基
板という)1の内面に、各画素電極3の周縁部のうち、
前記TFT基板1の最も内面の配向膜15の配向処理方
向15aの上流側(ラビング開始端側)で且つ前記ゲー
ト配線11に沿った縁部に対応させて、前記ゲート配線
11と前記画素電極3との間に生じる横電界の影響領域
のほぼ全域を覆う遮光膜21を設けたものである。
【0044】この液晶表示素子において、前記ゲート配
線11と補償容量電極13は、前記TFT基板1上に形
成されており、前記TFT4は、前記ゲート配線11に
一体に形成されたゲート電極5と、このゲート電極5上
に前記ゲート配線11および補償容量電極13を覆って
設けられたゲート絶縁膜6と、前記ゲート絶縁膜6の上
に前記ゲート電極5と対向させて形成されたi型半導体
膜7と、このi型半導体膜7の両側部の上に形成された
n型半導体膜8と、これらのn型半導体膜8の上に設け
られたソース電極9およびドレイン電極10とからなっ
ている。
【0045】なお、図2では省略しているが、前記i型
半導体膜7のチャンネル領域(両側のn型半導体膜8の
間の領域)の上には、前記n型半導体膜8をパターニン
グする際に前記i型半導体膜7の表面がダメージを受け
るのを防ぐために形成された覆う絶縁膜が設けられてい
る。
【0046】また、前記データ配線12は、前記ゲート
絶縁膜6の上に設けられて前記TFT4のドレイン電極
10につながっている。なお、この実施例では、データ
配線11をTFT4のドレイン電極10と一体に形成し
ているが、前記データ配線11は、前記TFT4を層間
絶縁膜で覆ってその上に形成し、このデータ配線11を
前記層間絶縁膜に設けたコンタクト孔においてTFT4
のドレイン電極10に接続してもよい。
【0047】さらに、前記ゲート絶縁膜6の上には、前
記TFT4および前記データ配線11を覆って保護絶縁
膜14が設けられており、この保護絶縁膜14の上に前
記複数の画素電極3が配列形成されている。
【0048】前記画素電極3は、縦長の矩形状で、且つ
TFT4が接続される側とは反対側の縁部、つまり図1
において上縁部を、画素電極3の一側縁から中央付近に
わたって切り落とした形状に形成されており、その切り
落とし部に対応させて、ゲート配線11をはさんで隣り
合う画素電極3に接続されるTFT4が設けられてい
る。
【0049】前記TFT4のドレイン電極10は、前記
画素電極3の切り落とし部に対応する領域に、i型半導
体膜7上からデータ配線12に向かって、一側縁が前記
画素電極3の切り落とし部よりも他側縁側の上縁部の延
長線にほぼ一致し、他側縁が前記画素電極3の切り落と
し部の側縁に対して間隔をおいて対応する幅に形成され
ている。
【0050】また、前記TFT4のソース電極9は、前
記i型半導体膜7上からゲート配線11の反対側に延長
させて形成され、その端部において前記ゲート配線11
をはさんで隣り合う画素電極3の下縁部(切り落とし部
を設けた側とは反対側の縁部)に対向しており、前記ゲ
ート配線11をはさんで隣り合う画素電極3が、前記保
護絶縁膜14に設けられたコンタクト孔14aにおいて
前記ソース電極9に接続されている。
【0051】そして、前記遮光膜21は、前記ゲート絶
縁膜6と前記保護絶縁膜14との間に、前記TFT4の
ソース電極9およびドレイン電極10と同じ金属膜(ア
ルミニウム系合金等からなる低抵抗金属膜)により形成
されている。
【0052】なお、この実施例の液晶表示素子は、前記
TFT基板1に前記遮光膜21を設けたものであり、ま
た他方の基板(以下、対向基板という)2にブラックマ
スクを設けていないが、その他の構成は図8および図9
に示した従来のアクティブマトリックス液晶表示素子と
同じであるから、その構成の詳細な説明は、図に同符号
を付して省略する。
【0053】さらに、この実施例では、前記TFT基板
1の配向膜15を、その配向処理方向15aを図1に矢
印で示したように、斜め右下方向から斜め左上方向に向
かって配向処理している。
【0054】そのため、この実施例の液晶表示素子で
は、前記画素電極3の周縁部のうちの下縁部および左側
縁部と、これらの縁部に隣接するゲート配線11および
データ配線12との間に発生する横電界が、前記配向膜
15による配向方向とは逆方向に液晶分子を配向させる
電界であり、その領域にディスクリネーションが発生
し、図1に太い二点鎖線で示したように、画素電極3の
下縁部から左側縁部に沿ってディスクリネーションライ
ンDが生じる。
【0055】なお、[発明が解決しようとする課題]の
項で説明したように、データ配線12と画素電極3との
電位差は小さいため、前記データ配線12と画素電極3
との間に生じる横電界によるディスクリネーションは極
く弱い。
【0056】しかも、この実施例の液晶表示素子では、
図1に示したように、補償容量電極13が、行方向に隣
り合う画素電極3の間の領域に対応する延長電極部13
aを有する形状に形成されており、この延長電極部13
aの両側縁部がそれぞれ前記隣り合う画素電極3の縁部
に対向しているため、バックライトからの照明光のう
ち、前記データ配線12に沿ったディスクリネーション
発生領域に入射した光が、前記補償容量電極13の延長
電極部13aにより遮光される。
【0057】したがって、前記ディスクリネーションラ
インDは、画素電極3の縦横2つの縁部(図1では下縁
部と左側縁部)に沿って生じるが、画素領域内のデータ
配線12に沿った縁部付近に生じる光漏れはほとんど見
えない。
【0058】一方、ゲート配線11と画素電極3との間
には大きな電位差が生じるため、前記ゲート配線11と
画素電極3との間に生じる横電界によるディスクリネー
ションは強い。
【0059】そこで、この実施例では、前記遮光膜21
を、各画素電極3のゲート配線11沿った下縁部に対応
させて、前記ゲート配線11と前記画素電極3との間に
生じる横電界の影響領域のほぼ全域を覆うように設けて
いる。
【0060】この遮光膜21は、前記TFT4のソース
電極9を、前記画素電極3の下縁部に沿わせて、その下
縁部の全長近くの長さに延長することにより、前記ソー
ス電極9と一体に形成されている。
【0061】また、この実施例では、前記保護絶縁膜1
4に設けるコンタクト孔14aを、前記TFT4のソー
ス電極9上から前記遮光膜21上にわたって横長のスリ
ット状に形成し、前記画素電極3を前記ソース電極9と
前記遮光膜21の両方に接続している。
【0062】すなわち、この液晶表示素子は、ゲート配
線11と画素電極3との間に生じる横電界の影響により
発生するディスクリネーションによる光漏れを、前記遮
光膜21により防ぐようにしたものであり、前記ゲート
配線11と画素電極3との間に生じる横電界の影響によ
るディスクリネーションは、前記TFT基板1に設けら
れた各画素電極3の周縁部のうち、前記TFT基板1の
配向膜15の配向処理方向15aの上流側で且つ前記ゲ
ート配線11に沿った縁部に沿って発生するため、その
縁部に対応させて前記横電界の影響領域のほぼ全域を覆
う遮光膜21を設けることにより、前記ゲート配線11
と画素電極3との間に生じる横電界の影響による画素領
域内の前記ゲート配線11に沿った縁部付近の光漏れを
無くすことができる。
【0063】しかも、この液晶表示素子では、画素電極
3とTFT4とゲート配線11およびデータ配線12と
補償容量電極13が設けられたTFT基板1に前記遮光
膜21を設けているため、前記遮光膜21を、前記ゲー
ト配線11と画素電極3との間に生じる横電界の影響領
域に精度良く対応させて形成することが可能である。
【0064】すなわち、前記ゲート配線11および補償
容量電極13は、前記TFT基板1上に金属膜を成膜
し、この金属膜をパターニングすることにより形成す
る。また、前記TFT4のソース,ドレイン電極9,1
0およびデータ配線12と前記遮光膜21は、前記TF
T基板1上にゲート絶縁膜6とTFT4のi型半導体膜
7およびn型半導体膜を形成した後、その上に金属膜を
成膜し、この金属膜をパターニングすることにより形成
する。さらに、前記画素電極3は、前記TFT基板1上
に保護絶縁膜14を設けた後、その上に透明導電膜を成
膜し、この透明導電膜をパターニングすることにより形
成する。これらのパターニングは、フォトリソグラフィ
法により高い精度で行なうことができる。
【0065】そのため、前記遮光膜21を、前記ゲート
配線11と画素電極3との間に生じる横電界の影響領域
に精度良く対応させて形成することが可能であり、した
がって、前記遮光膜21は、前記横電界の影響領域のほ
ぼ全域を覆う必要最小限の幅に形成すればよいから、開
口率を充分高くすることができる。
【0066】また、この実施例の液晶表示素子は、ゲー
ト配線11と補償容量電極13が前記TFT基板1上に
形成され、TFT4が、前記ゲート配線11に一体に形
成されたゲート電極5と、このゲート電極5上に前記ゲ
ート配線11および補償容量電極13を覆って設けられ
たゲート絶縁膜6と、前記ゲート絶縁膜6の上に前記ゲ
ート電極5と対向させて形成されたi型半導体膜7と、
このi型半導体膜7の両側部の上に形成されたn型半導
体膜8と、これらのn型半導体膜8の上に設けられたソ
ース電極9およびドレイン電極10とからなっており、
前記データ配線11が前記ゲート絶縁膜6の上に設けら
れて前記TFT4のドレイン電極10につながっている
とともに、前記ゲート絶縁膜6の上に、前記TFT4お
よび前記データ配線12を覆って保護絶縁膜14が設け
られ、この保護絶縁膜14の上に画素電極3が形成さ
れ、この画素電極3が前記保護絶縁膜14に設けられた
コンタクト孔14aにおいて前記TFT4のソース電極
9に接続されており、前記ゲート絶縁膜6と前記保護絶
縁膜14との間に前記遮光膜21が設けられている構成
のものである。
【0067】このような構成によれば、前記遮光膜21
を、前記TFT4のソース電極9およびドレイン電極1
0と同じ金属膜により、前記ソース,ドレイン電極9,
10の形成工程を利用して形成し、液晶表示素子の製造
コストを低く抑えることができる。
【0068】しかも、この実施例では、前記遮光膜21
を、前記TFT4のソース電極9を延長させて形成して
いるため、液晶表示素子の製造コストを低く抑えるだけ
でなく、前記保護絶縁膜14に設けるコンタクト孔14
aを前記TFT4のソース電極9上から前記遮光膜21
上にわたって横長のスリット状に形成することにより、
前記画素電極3を前記ソース電極9と前記遮光膜21の
両方に接続し、前記画素電極3とソース電極9との接続
抵抗を小さくすることができる。
【0069】なお、上記実施例では、TFT基板1の配
向膜15を、その配向処理方向15aを図1に矢印で示
したように、斜め右下方向から斜め左上方向に向かって
配向処理しているが、この配向膜15の配向処理方向1
5aは、任意の方向でよく、その配向処理方向15aに
応じて、前記遮光膜21を設ける位置を選択すればよ
い。
【0070】図4および図5はこの発明の第2の実施例
を示しており、図4は液晶表示素子の一方の基板(TF
T基板)の一部分の平面図、図5は図4の V−V 線に沿
った液晶表示素子の拡大断面図である。
【0071】この実施例は、TFT基板1の配向膜15
を、その配向処理方向15aを図4に矢印で示したよう
に、斜め右上方向から斜め左下方向に向かって配向処理
したものである。
【0072】そのため、この実施例の液晶表示素子で
は、前記画素電極3の周縁部のうちの上縁部および右側
縁部と、これらの縁部に隣接するゲート配線11および
データ配線12との間に発生する横電界が、前記配向膜
15による配向方向とは逆方向に液晶分子を配向させる
電界であり、その領域にディスクリネーションが発生
し、図4に太い二点鎖線で示したように、画素電極3の
上縁部から右側縁部に沿ってディスクリネーションライ
ンDが生じる。
【0073】なお、この実施例においても、データ配線
12と画素電極3との間に生じる横電界によるディスク
リネーションは極く弱く、また補償容量電極13が、行
方向に隣り合う画素電極3の間の領域に対応する延長電
極部13aを有する形状に形成されているため、画素領
域内のデータ配線12に沿った縁部付近に生じる光漏れ
はほとんど見えないが、前記画素電極3の上縁部とゲー
ト配線11との間に生じる横電界によるディスクリネー
ションは強い。
【0074】また、この実施例でも、上記第1の実施例
と同様に、画素電極3を、縦長の矩形状で、上縁部を、
画素電極3の一側縁から中央付近にわたって切り落とし
た形状に形成し、その切り落とし部に対応させて、ゲー
ト配線11をはさんで隣り合う画素電極3に接続される
TFT4を設けている。
【0075】そのため、前記ゲート配線11と前記画素
電極3との間に生じる横電界によるディスクリネーショ
ンが発生する領域は、前記画素電極3の切り落とし部よ
りも他側縁側の上縁部に沿った領域である。
【0076】そこで、この実施例では、前記遮光膜21
を、各画素電極3の前記切り落とし部よりも他側縁側の
上縁部に対応させて、前記ゲート配線11と前記画素電
極3との間に生じる横電界の影響領域のほぼ全域を覆う
ように設けている。
【0077】この遮光膜21は、前記TFT4のソース
電極9およびドレイン電極10と同じ金属膜により、前
記画素電極3の切り落とし部よりも他側縁側の上縁部に
そのほぼ全長にわたって、前記ドレイン電極10を延長
させたような形状に形成されている。
【0078】ただし、TFT4のドレイン電極10と前
記遮光膜21とが電気的につながっていると、データ配
線12から前記ドレイン電極10に供給されるデータ信
号に応じて前記遮光膜21の電位が変化し、それが画素
電極3の電位に影響するため、この実施例では、前記ド
レイン電極10と前記遮光膜21とを、前記画素電極3
の切り落とし部の端縁近くにおいて切り離している。
【0079】この実施例の液晶表示素子は、TFT基板
1の配向膜14の配向処理方向15aと、前記遮光膜2
1の形成位置が異なるが、その他の構成は上述した第1
の実施例と同じである。
【0080】したがって、この液晶表示素子によれば、
ゲート配線11と画素電極3との間に生じる横電界の影
響による画素領域内の前記ゲート配線11に沿った縁部
付近の光漏れを無くし、しかも開口率を充分高くするこ
とができ、また、前記遮光膜21をTFT4のソース電
極9およびドレイン電極10と同じ金属膜により、前記
ソース,ドレイン電極9,10の形成工程を利用して形
成し、液晶表示素子の製造コストを低く抑えることがで
きる。
【0081】なお、上記第1および第2の実施例では、
補償容量電極13を、画素電極3の縦幅(列方向の幅)
のほぼ中央部に対向させて、前記ゲート配線11とほぼ
平行に設けているが、この補償容量電極13を設ける位
置は任意でよく、また、前記補償容量電極13を、行方
向に隣り合う画素電極3に接続されたTFT4につなが
るゲート配線11の近くに設ける場合は、その補償容量
電極13を前記ゲート配線11に一体に形成してもよ
い。
【0082】また、上記第1および第2の実施例では、
補償容量電極13を、行方向に隣り合う画素電極3の間
の領域に対応する延長電極部13aを有する形状に形成
しているが、この補償容量電極13は、前記延長電極部
13aを有しない形状に形成してもよい。
【0083】その場合は、画素領域内のデータ配線12
に沿った縁部付近に、ディスクリネーションラインDに
沿った光漏れが生じるが、前記データ配線12と画素電
極3との間に生じる横電界によるディスクリネーション
は極く弱く、したがって、前記画素領域内のデータ配線
12に沿った縁部付近に生じる光漏れはほとんど目立た
ない。
【0084】図6および図7はこの発明の第3の実施例
を示しており、図6は液晶表示素子の一方の基板(TF
T基板)の一部分の平面図、図7は図6のVII −VII 線
に沿った液晶表示素子の拡大断面図である。
【0085】この実施例の液晶表示素子は、TFT基板
1の内面に設ける遮光膜21を、TFT4のソース電極
9を延長させて形成するとともに、前記TFT基板4に
設ける補償容量電極13を、前記遮光膜21に対向させ
て形成し、この補償容量電極13と前記遮光膜21とそ
の間の前記ゲート絶縁膜6とにより補償容量Csを形成
したものである。
【0086】なお、TFT基板1の配向膜14の配向処
理方向15aと、前記遮光膜21の形成位置が異なる
が、その他の構成は上述した第1の実施例と同じである
から、重複する説明は図に同符号を付して省略する。
【0087】この実施例の液晶表示素子によれば、ゲー
ト配線11と画素電極3との間に生じる横電界の影響に
よる画素領域内の前記ゲート配線11に沿った縁部付近
の光漏れを無くし、しかも開口率を充分高くすることが
でき、また、前記遮光膜21をTFT4のソース電極9
およびドレイン電極10と同じ金属膜により、前記ソー
ス,ドレイン電極9,10の形成工程を利用して形成
し、液晶表示素子の製造コストを低く抑えることができ
る。
【0088】しかも、この実施例によれば、前記補償容
量電極13を、アルミニウム系合金等の低抵抗金属から
なる前記遮光膜21に対向させて形成し、この補償容量
電極13と前記遮光膜21とその間のゲート絶縁膜6と
により補償容量Csを形成しているため、前記補償容量
電極13をITO等の高抵抗の透明導電膜からなる画素
電極3に対向させて補償容量Csを形成する場合に比べ
て、容量特性の良い補償容量を得ることができるととも
に、前記遮光膜21による遮光領域と前記補償容量電極
13による遮光領域とがラップするため、さらに開口率
を高くすることができる。
【0089】また、前記補償容量Csの容量値は、その
面積と電極間の絶縁膜層の厚さとによって決まり、前記
絶縁層の厚さが同じである場合は面積が大きいほど大き
な容量値が得られ、面積が同じである場合は前記絶縁層
の厚さが薄いほど大きな容量値が得られるが、前記補償
容量Csの面積を大きくすることは、開口率の低下につ
ながる。
【0090】すなわち、前記補償容量電極13を画素電
極3に対向させて補償容量Csを形成する場合は、前記
補償容量電極13と画素電極3との間の絶縁層が、前記
補償容量電極13の表面の陽極酸化膜bと、ゲート絶縁
膜6と、保護絶縁膜14とにより形成されるため、電極
間の絶縁層の厚さが厚く、したがって、充分な容量値を
得るには、前記補償容量電極13を幅広に形成して補償
容量Csの面積を大きくしなければならないため、開口
率が低する。
【0091】その点、この実施例では、前記補償容量電
極13を前記遮光膜21に対向させて形成し、この補償
容量電極13と前記遮光膜21とその間のゲート絶縁膜
6とにより補償容量Csを形成しているため、補償容量
電極13と遮光膜21との間の絶縁層は、前記補償容量
電極13の表面の陽極酸化膜bとゲート絶縁膜6とから
なる薄い層であり、したがって、補償容量Csの面積が
小さくても充分な容量値が得られる。そのため、この実
施例によれば、前記補償容量電極13の幅を小さくし、
その分、開口率をさらに高くすることができる。
【0092】なお、この実施例では、前記補償容量電極
13を、図6に示したように、前記遮光膜21に対向さ
せて直線状に形成しているため、画素領域内のデータ配
線12に沿った縁部付近に生じる光漏れを補償容量電極
13により防ぐことはできないが、上述したように、デ
ータ配線12と画素電極3との間に生じる横電界による
ディスクリネーションは極く弱いため、前記画素領域内
のデータ配線12に沿った縁部付近に生じる光漏れはほ
とんど目立たない。
【0093】また、上記第1〜第3の実施例の液晶表示
素子はブラックマスクを備えていないものであるが、前
記対向基板2の内面に、各行の画素領域の間の領域に対
応させて行方向に沿う帯状のブラックマスクを設けても
よく、その場合、ゲート配線11と画素電極3との間に
生じる横電界の影響による画素領域内の前記ゲート配線
11に沿った縁部付近の光漏れは、前記遮光膜21によ
り防ぐことができるため、前記ブラックマスクは、前記
画素領域の間の領域を遮光するだけの必要最小限の幅に
形成すればよい。
【0094】さらに、上記各実施例の液晶表示素子は、
複数の画素領域が、行方向および列方向にそれぞれ直線
状に配列しているものであるが、この発明は、行方向
に、赤、緑、青のカラーフィルタ17に対応する画素領
域が交互に直線状に配列し、列方向に、同じ色のカラー
フィルタ17に対応する画素領域が各行ごとにほぼ1.
5ピッチずつ行方向に交互にずらして配列している、い
わゆるモザイク配列(デルタ配列ともいう)の液晶表示
素子にも適用することができる。また、この発明は、カ
ラーフィルタ17を備えない白黒画像を表示する液晶表
示素子にも適用することができる。
【0095】
【発明の効果】この発明の液晶表示素子は、複数の画素
電極とTFTとゲート配線およびデータ配線と補償容量
電極が設けられた一方の基板の内面に、各画素電極の周
縁部のうち、前記一方の基板の配向膜の配向処理方向の
上流側で且つ前記ゲート配線に沿った縁部に対応させ
て、前記ゲート配線と前記画素電極との間に生じる横電
界の影響領域のほぼ全域を覆う遮光膜を設けたものであ
るため、ゲート配線と画素電極との間に生じる横電界の
影響による画素領域内の前記ゲート配線に沿った縁部付
近の光漏れを無くし、しかも開口率を充分高くすること
ができる。
【0096】この発明の液晶表示素子は、ゲート配線と
補償容量電極が前記一方の基板上に形成され、TFT
が、前記ゲート配線に一体に形成されたゲート電極と、
このゲート電極上に前記ゲート配線および補償容量電極
を覆って設けられたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜
の上に前記ゲート電極と対向させて形成された半導体膜
と、この半導体膜の上に設けられたソース電極およびド
レイン電極とからなっており、前記データ配線が前記ゲ
ート絶縁膜の上に設けられて前記TFTのドレイン電極
につながっているとともに、前記ゲート絶縁膜の上に、
前記TFTおよび前記データ配線を覆って保護絶縁膜が
設けられ、この保護絶縁膜の上に画素電極が形成され、
この画素電極が前記保護絶縁膜に設けられたコンタクト
孔において前記TFTのソース電極に接続されており、
前記ゲート絶縁膜と前記保護絶縁膜との間に前記遮光膜
が設けられている構成のものが好ましい。
【0097】このような構成によれば、前記遮光膜を、
前記TFTのソース電極およびドレイン電極と同じ金属
膜により、前記ソース,ドレイン電極の形成工程を利用
して形成し、液晶表示素子の製造コストを低く抑えるこ
とができる。
【0098】その場合、前記遮光膜は、前記TFTのソ
ース電極を延長させて形成してもよく、このようにする
ことにより、液晶表示素子の製造コストを低く抑えるだ
けでなく、例えば前記画素電極を前記ソース電極と前記
遮光膜の両方に接続し、前記画素電極とソース電極との
接続抵抗を小さくすることができる。
【0099】このように、前記遮光膜を前記TFTのソ
ース電極を延長させて形成する場合、前記補償容量電極
を、前記遮光膜に対向させて形成し、この補償容量電極
と前記遮光膜とその間の前記ゲート絶縁膜とにより補償
容量を形成してもよく、このようにすることにより、前
記補償容量電極をITO等の高抵抗の透明導電膜からな
る画素電極に対向させて補償容量を形成する場合に比べ
て、容量特性の良い補償容量を得ることができるととも
に、前記遮光膜による遮光領域と前記補償容量電極によ
る遮光領域とがラップするため、さらに開口率を高くす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例を示す液晶表示素子の
一方の基板の一部分の平面図。
【図2】図1のII−II線に沿った液晶表示素子の拡大断
面図。
【図3】図1の III−III 線に沿った液晶表示素子の拡
大断面図。
【図4】この発明の第2の実施例を示す液晶表示素子の
一方の基板の一部分の平面図。
【図5】図4の V−V 線に沿った液晶表示素子の拡大断
面図。
【図6】この発明の第3の実施例を示す液晶表示素子の
一方の基板の一部分の平面図。
【図7】図6のVII −VII 線に沿った液晶表示素子の拡
大断面図。
【図8】従来の液晶表示素子の一方の基板の一部分の平
面図。
【図9】図8のIX−IX線に沿った液晶表示素子の拡大断
面図。
【符号の説明】 1…TFT基板 2…対向基板 3…画素電極 4…TFT(薄膜トランジスタ) 5…ゲート電極 6…ゲート絶縁膜 7…i型半導体膜 8…n型半導体膜 9…ソース電極 10…ドレイン電極 11…ゲート配線 12…データ配線 13…補償容量電極 Cs …補償容量 14…保護絶縁膜 14a…コンタクト孔 15,19…配向膜 15a…TFT基板の配向膜の配向処理方向 16…対向電極 17…カラーフィルタ A…画素 17…カラーフィルタ 21…遮光膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 29/786 H04N 5/66 102A H04N 5/66 102 H01L 29/78 616T 619B Fターム(参考) 2H091 FA02Y FA34Y FA41Z FB08 GA03 GA07 GA13 LA03 LA12 LA15 LA16 2H092 JA26 JB03 JB51 JB57 JB69 KA19 NA01 NA07 NA27 PA08 PA09 PA13 5C058 AA08 BA35 5C094 AA03 AA10 AA16 AA43 AA44 BA03 BA43 BA44 CA19 DA13 DB04 EA04 EA05 EA07 EA10 EB02 ED15 FA01 GB10 5F110 AA21 AA30 BB01 CC07 GG35 HK03 HK07 HM17 HM18 NN02 NN44 NN47 NN72 NN73 NN74 NN80

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液晶層をはさんで対向する一対の基板のう
    ちの一方の基板の内面に、行方向および列方向にマトリ
    ックス状に配列する複数の画素電極と、これらの画素電
    極にそれぞれ接続された複数の薄膜トランジスタと、各
    画素電極行の一側にそれぞれ沿わせて形成された複数の
    ゲート配線と、各画素電極列の一側にそれぞれ沿わせて
    形成された複数のデータ配線と、前記各画素電極行にそ
    れぞれ対応する補償容量電極とが設けられ、他方の基板
    の内面に、前記複数の画素電極に対向する対向電極が設
    けられるともに、前記一対の基板の最も内面にそれぞれ
    所定の方向に配向処理された配向膜が設けられたアクテ
    ィブマトリックス型の液晶表示素子において、 前記一方の基板の内面に、前記各画素電極の周縁部のう
    ち、前記一方の基板の配向処理方向の上流側で且つ前記
    ゲート配線に沿った縁部に対応させて、前記ゲート配線
    と前記画素電極との間に生じる横電界の影響領域のほぼ
    全域を覆う遮光膜が設けられていることを特徴とする液
    晶表示素子。
  2. 【請求項2】前記ゲート配線と前記補償容量電極が前記
    一方の基板上に形成され、前記薄膜トランジスタが、前
    記ゲート配線に一体に形成されたゲート電極と、このゲ
    ート電極上に前記ゲート配線および補償容量電極を覆っ
    て設けられたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜の上に
    前記ゲート電極と対向させて形成された半導体膜と、こ
    の半導体膜の上に設けられたソース電極およびドレイン
    電極とからなっており、前記データ配線が前記ゲート絶
    縁膜の上に設けられて前記薄膜トランジスタのドレイン
    電極につながっているとともに、前記ゲート絶縁膜の上
    に、前記薄膜トランジスタおよび前記データ配線を覆っ
    て保護絶縁膜が設けられ、この保護絶縁膜の上に前記画
    素電極が形成され、この画素電極が前記保護絶縁膜に設
    けられたコンタクト孔において前記薄膜トランジスタの
    ソース電極に接続されており、前記ゲート絶縁膜と前記
    保護絶縁膜との間に前記遮光膜が設けられていることを
    特徴とする請求項1に記載の液晶表示素子。
  3. 【請求項3】前記遮光膜は、前記薄膜トランジスタのソ
    ース電極およびドレイン電極と同じ金属膜により形成さ
    れていることを特徴とする請求項2に記載の液晶表示素
    子。
  4. 【請求項4】前記遮光膜は、前記薄膜トランジスタのソ
    ース電極を延長させて形成されていることを特徴とする
    請求項2に記載の液晶表示素子。
  5. 【請求項5】前記補償容量電極は、前記遮光膜に対向さ
    せて形成されており、この補償容量電極と前記遮光膜と
    その間の前記ゲート絶縁膜とにより補償容量が形成され
    ていることを特徴とする請求項4に記載の液晶表示素
    子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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