JPH09311349A - 液晶表示素子 - Google Patents

液晶表示素子

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JPH09311349A
JPH09311349A JP12847696A JP12847696A JPH09311349A JP H09311349 A JPH09311349 A JP H09311349A JP 12847696 A JP12847696 A JP 12847696A JP 12847696 A JP12847696 A JP 12847696A JP H09311349 A JPH09311349 A JP H09311349A
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JP
Japan
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pixel electrode
liquid crystal
electrode
pixel
counter electrode
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Application number
JP12847696A
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English (en)
Inventor
Yasushi Nakajima
靖 中島
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Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】画素電極の縁部付近にディスクリネーションの
原因となる斜め電界が生じるのを防いで、ディスクリネ
ーションによる欠陥のない、高品質の画像を表示する。 【解決手段】対向電極18に、画素電極3の周縁部のう
ち、その上の配向膜15の配向処理方向の上流側の縁部
の外側に対向する欠除部18aを設けることにより、画
素電極3の前記配向処理方向の上流側の縁部付近には、
ディスクリネーションの原因となる斜め電界Eが生じな
いようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はアクティブマトリ
ックス型の液晶表示素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アクティブマトリックス型の液晶表示素
子は、行方向および列方向に配列する複数の画素電極
と、これらの画素電極にそれぞれ接続された複数のスイ
ッチング素子と、各画素電極行にそれぞれ沿わせて配線
されその行の前記スイッチング素子にその制御信号を供
給する複数本の走査線と、各画素電極列にそれぞれ沿わ
せて配線されその列の前記スイッチング素子にデータ信
号を供給する信号線とを設けるとともに、その上に配向
膜を形成した一方の基板と、この一方の基板の各画素電
極に対向する対向電極を設けるとともにその上に配向膜
を形成した他方の基板との間に液晶を介在させたもので
あり、多色カラー画像を表示する液晶表示素子では、い
ずれかの基板(通常は対向電極を設ける基板)に、各画
素電極に対応させて赤,緑,青のカラーフィルタを設け
ている。
【0003】図5は多色カラー画像を表示する従来のア
クティブマトリックス型液晶表示素子の一部分の正面
図、図6は図5のVI−VI線に沿う拡大断面図、図7は図
5の VII−VII 線に沿う拡大断面図、図8は図5の1つ
の画素部の拡大図であり、ここでは、赤,緑,青の画素
をモザイク状の配列パターンで表示するものを示してい
る。
【0004】この液晶表示素子の一対の基板1,2は、
ガラス等からなる透明基板であり、その一方の基板、例
えば裏面側の基板(以下、裏側基板という)1の内面に
は、複数の透明な画素電極3が、行方向(画面の横軸O
に沿った方向)および列方向(前記横軸Oに対して交差
する方向)に配列させて設けられている。
【0005】図5において、(R)の電極は赤色画素を
表示するための画素電極、(G)の電極は緑色画素を表
示するための画素電極、(B)の電極は青色画素を表示
するための画素電極であり、これらの画素電極3は、行
方向には交互に並べて配列され、列方向には同色の画素
を表示するための画素電極同士を約1.5ピッチずつ左
右(行方向)に交互にずらしてジグザグに配列されてい
る。
【0006】また、上記裏側基板1の内面には、上記各
画素電極3にそれぞれ対応させて、逆スタガー構造の薄
膜トランジスタからなる複数のスイッチング素子4が設
けられるとともに、各画素電極行のスイッチング素子4
にそのオン・オフを制御する信号(ゲート信号)を供給
する複数本の走査線10と、各画素電極列のスイッチン
グ素子4にデータ信号を供給する信号線11とが設けら
れている。
【0007】上記スイッチング素子(薄膜トランジス
タ)4は、基板1上に形成したゲート電極5と、このゲ
ート電極5を覆うゲート絶縁膜6と、このゲート絶縁膜
6の上に前記ゲート電極と対向させて形成されたi型半
導体膜7と、このi型半導体膜7の上にn型半導体膜
(図示せず)を介して形成されたソース電極8およびド
レイン電極9とからなっている。
【0008】上記走査線10は、各画素電極行にそれぞ
れ沿わせて基板1上に配線されており、各行のスイッチ
ング素子4のゲート電極5は、その行に沿う走査線10
に一体に形成されている。
【0009】また、上記スイッチング素子4のゲート絶
縁膜(透明膜)6は、前記走査線10も覆って基板1の
ほぼ全面に形成されており、画素電極3はこのゲート絶
縁膜6の上に形成され、その一側の角部付近において前
記スイッチング素子4のソース電極8に接続されてい
る。
【0010】上記信号線11は、上記ゲート絶縁膜6の
上に、同色の画素を表示するための各画素電極列(ジグ
ザグの画素電極列)にそれぞれ沿わせて配線されてお
り、その行の各スイッチング素子4のドレイン電極9に
つながっている。
【0011】上記信号線11の配線パターンを、同色の
画素を表示するための画素電極3がジグザグに配列して
いる1つの画素電極列に沿う信号線について説明する
と、この信号線11は、図5において左方向にずれてい
る画素電極3の右側縁と、右方向にずれている画素電極
3の左側縁とに沿わせて蛇行配線されており、各行の画
素電極3の右側縁および左側縁に沿う縦配線部をつなぐ
横配線部は、隣接する画素電極行の間に、上記走査線1
0の上方をこの走査線10と平行に通るように形成され
ている。
【0012】なお、このように信号線11を配線してい
るのは、隣接する画素電極行の間を通る横配線部の長さ
を短くして信号線11の引き回しを簡単にするためであ
るが、このように信号線11を配線すると、左方向にず
れている画素電極3に対応するスイッチング素子4に対
する信号線11の位置と、右方向にずれている画素電極
3に対応するスイッチング素子4に対する信号線11の
位置とが互いに逆になってしまうため、左方向にずれて
いる画素電極3に対応するスイッチング素子4と、右方
向にずれている画素電極3に対応するスイッチング素子
4とは、そのソース,ドレイン電極8,9の位置関係を
互いに逆にして形成されている。
【0013】上記信号線11と各スイッチング素子4
は、透明な保護絶縁膜12(図6および図7参照)で覆
われており、この保護絶縁膜12は、各画素電極の行間
および列間に、各画素電極3の周縁に僅かにラップさせ
て形成されている。
【0014】さらに、上記裏側基板1には、各画素電極
3に対応させて、非選択期間の画素電極3の電位を保持
するための補助容量(ストレージキャパシタ)Cs を形
成する補助容量用電極13が設けられている。
【0015】この補助容量用電極13は、上記スイッチ
ング素子4のゲート絶縁膜6の下に、各画素電極3の両
側の縁部とそれぞれ対向させて形成されており、補助容
量Cs は、補助容量用電極13および各画素電極3とそ
の間のゲート絶縁膜6とによって形成されている。
【0016】上記補助容量用電極13は、各画素電極行
の走査線配線側とは反対側に沿わせて基板1上に配線さ
れた基準電位線14に一体に形成されており、この基準
電位線14が画素電極3と対向している部分も補助容量
Cs の一部となっている。
【0017】なお、前記補助容量用電極13および基準
電位線14と上記スイッチング素子4のゲート電極5お
よび走査線10は、同じ金属膜をパターニングして形成
されている。
【0018】また、上記裏側基板1の内面には、図6お
よび図7に示すように、画素電極3およびスイッチング
素子4の形成領域全体にわたって、ポリイミド等からな
る配向膜15が形成されており、この配向膜15は、そ
の膜面を所定の方向にラビングすることによって配向処
理されている。
【0019】一方、液晶表示素子の表面側の基板(以
下、表側基板という)2の内面には、図6および図7に
示すように、画素Aの大きさを規定する格子状パターン
の遮光膜16が設けられるとともに、赤、緑、青のカラ
ーフィルタ17が、その色の画素を表示するための画素
電極3にそれぞれ対向させて設けられており、その上
に、全ての各画素電極3に対向する一枚膜状の透明な対
向電極18が設けられている。
【0020】なお、上記遮光膜16は、一般にクロム等
の金属膜で形成されており、その各開口16aは、図5
および図8に示すように、画素電極3の外形よりも僅か
に小さく形成されている。
【0021】また、この表側基板2の内面には、画素電
極3およびスイッチング素子4の形成領域全体にわたっ
て、ポリイミド等からなる配向膜19が形成されてお
り、この配向膜19は、その膜面を所定の方向にラビン
グすることによって配向処理されている。
【0022】そして、上記裏側基板1と表側基板2は、
液晶表示素子の表示領域を囲む枠状のシール材(図示せ
ず)を介して接合されており、この両基板1,2間の前
記シール材で囲まれた領域に液晶20が封入されてい
る。また、両基板1,2の外面にはそれぞれ偏光板2
1,22が配置されている。
【0023】この液晶表示素子はTN(ツイステッド・
ネマティック)型のものであり、両基板1,2に設けた
配向膜15,19は互いにほぼ直交する方向に配向処理
されており、液晶20の分子20a(図6および図7参
照)は、両基板1,2の近傍における配向方向を前記配
向膜15,19で規制され、両基板1,2間においてほ
ぼ90°のツイスト角でツイスト配向している。
【0024】図5において、矢印aは裏側基板1の配向
膜15の配向処理方向、矢印bは表側基板2の配向膜1
9の配向処理方向を示している。図5のように、裏側基
板1の配向膜15は、画面の横軸Oに対し液晶表示素子
の表面側から見て左回りにほぼ45°の方向に配向処理
され、表側基板2の配向膜19は、前記横軸Oに対し表
面側から見て右回りにほぼ45°の方向に配向処理され
ており、液晶分子20aは、そのツイスト方向を図5に
破線矢印Tで示したように、裏側基板1から表側基板2
に向かい、表面側から見て左回りにほぼ90°のツイス
ト角でツイスト配向している。
【0025】なお、図6および図7では、裏側基板1の
近傍の液晶分子20aだけを示したが、いずれの基板
1,2側においても、液晶分子20aは、配向膜15,
19の膜面に対してその配向処理方向(ラビング方向)
a,bに向かう側の分子端が数度(2〜3°)の角度で
斜めに立ち上がるようにプレチルトした状態で、前記配
向処理方向a,bに沿って配向している。
【0026】また、上記偏光板21,22は、その透過
軸を互いにほぼ平行にするか、あるいは互いにほぼ直交
させて配置されており、これらの偏光板21,22の透
過軸はそれぞれ、その偏光板が隣接する基板1または2
の近傍における液晶分子20aの配向方向に対してほぼ
平行またはほぼ直交している。
【0027】上記液晶表示素子は、対向電極18に基準
電位の信号を供給し、各走査線10に、その走査線が対
応する画素電極行の選択期間にスイッチング素子4をオ
ンさせる電位になる波形の制御信号を供給するととも
に、各信号線11に画素電極行の選択期間ごとに画像デ
ータに応じた電位になる波形のデータ信号を供給するこ
とにより表示駆動される。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記アクテ
ィブマトリックス型の液晶表示素子は、その表示駆動に
際して、対向電極18の各信号線11が対向している部
分と前記信号線11との間に、信号線11に供給される
データ信号の電位と対向電極18の電位との差に応じた
電界が発生し、その電界が画素電極3の縁部付近にも作
用する。
【0029】この画素電極3の縁部付近に作用する電界
は、対向電極18のうちの画素電極3の外側の部分(隣
接する画素電極間の部分)に対応する領域と前記画素電
極3の縁部との間に生ずる斜め方向の電界(以下、斜め
電界という)である。
【0030】なお、画素電極3の縁部付近に作用する斜
め電界には、走査線10と対向電極18との間の電位差
によって発生する電界もあるが、走査線10はゲート絶
縁膜6と保護絶縁膜12の二層の絶縁膜で覆われている
ため、この電界は極く小さい。
【0031】図6および図7において、Eは、信号線1
1と対向電極18との間の電位差によって前記対向電極
18と画素電極3との間に発生する斜め電界を示してお
り、図6に示した斜め電界Eは、信号線11の縦配線部
に沿って発生する電界、図7に示した斜め電界Eは、信
号線11の横配線部に沿って発生する電界である。
【0032】このような斜め電界Eが画素電極3の縁部
付近に作用すると、その影響を受ける領域(配向膜1
5,19の配向規制力に打ち勝つ強さの電界が作用する
領域)の液晶分子(図にハッチングを施して示した分
子)20aが、前記斜め電界Eの向きに沿って配向す
る。
【0033】この斜め電界Eの向きは、信号線11を境
にしてその一方の側と他方の側とで互いに逆であり、し
たがって、前記一方の側の画素電極3の縁部付近に作用
する斜め電界Eによる液晶分子20aの配向方向と、前
記他方の側の画素電極3の縁部付近に作用する斜め電界
Eによる液晶分子20aの配向方向とは互いに逆向きで
ある。
【0034】一方、上記斜め電界Eの影響を受けない領
域での液晶分子20aの配向状態(画素電極3と対向電
極18との間に電圧を印加していないときの配向状態)
を見ると、この領域の液晶分子20aは、裏側基板1の
近傍では、この裏側基板1の配向膜15の膜面に対して
その配向処理方向a(図6においては図の表側に向かっ
て斜め左方向、図7においては図の裏側に向かって斜め
左方向)に沿って、この配向処理方向の下流側の分子端
が斜めに立ち上がるようにプレチルトした状態で一様に
配向し、表側基板2の近傍では、この表側基板2の配向
膜19の膜面に対してその配向処理方向b(図6におい
ては図の裏側に向かって斜め左方向、図7においては図
の裏側に向かって斜め右方向)に沿って、この配向処理
方向に沿った下流側の分子端が斜めに立ち上がるように
プレチルトした状態で一様に配向している。
【0035】このため、信号線11の一方の側(図6お
よび図7において信号線11の右側)の画素電極3の縁
部付近に作用する斜め電界Eによる液晶分子20aの配
向方向は、配向膜15,19による配向方向とあまり変
わらない方向であるが、信号線11の他方の側(図6お
よび図7において信号線11の左側)の画素電極3の縁
部付近に作用する斜め電界Eによる液晶分子20aの配
向方向は、配向膜15,19による配向方向に対してほ
とんど逆の方向であり、したがってこの側に、前記斜め
電界Eの影響範囲とその外側との境界において液晶分子
20aの配向状態が逆になったディスクリネーションが
生じる。
【0036】この液晶分子20aの配向状態が逆になる
境目、つまり図6〜図8に一点鎖線で示した境界線D
は、ディスクリネーションラインと呼ばれており、この
ディスクリネーションラインDは、画素電極3の両側の
信号線11のうちの画素電極上の配向膜15の配向処理
方向aの上流側の信号線11と前記画素電極3との間に
対応する箇所に発生する。
【0037】このため、従来の液晶表示素子は、その各
画素(遮光膜16の各開口16aに対応する領域)内
に、上記ディスクリネーションラインDに沿った欠陥が
生じるという問題をもっている。
【0038】この欠陥は、一対の偏光板21,22をそ
の透過軸を互いにほぼ平行にして配置したネガ表示タイ
プの液晶表示素子ではディスクリネーションラインDに
沿った光漏れ、一対の偏光板21,22をその透過軸を
互いにほぼ直交させて配置したポジ表示タイプの液晶表
示素子ではディスクリネーションラインDに沿った影で
あり、特にネガ表示タイプの液晶表示素子では、各画素
内に光漏れがあると、その輝きにより画素全体が薄くぼ
けて見えるため、上記ディスクリネーションによる画質
への影響がより大きい。
【0039】この発明は、画素電極の縁部付近にディス
クリネーションの原因となる斜め電界が生じるのを防い
で、ディスクリネーションによる欠陥のない、高品質の
画像を表示することができる液晶表示素子を提供するこ
とを目的としたものである。
【0040】
【課題を解決するための手段】この発明は、行方向およ
び列方向に配列する複数の画素電極と、これらの画素電
極にそれぞれ接続された複数のスイッチング素子と、各
画素電極行にそれぞれ沿わせて配線されその行の前記ス
イッチング素子にその制御信号を供給する複数本の走査
線と、各画素電極列にそれぞれ沿わせて配線されその列
の前記スイッチング素子にデータ信号を供給する信号線
とを設けるとともに、その上に配向膜を形成した一方の
基板と、この一方の基板の各画素電極に対向する対向電
極を設けるとともにその上に配向膜を形成した他方の基
板との間に液晶を介在させたアクティブマトリックス型
の液晶表示素子において、前記対向電極に、前記画素電
極の周縁部のうち、その上の配向膜の配向処理方向の上
流側の縁部の外側に対向する欠除部を設けたことを特徴
とするものである。
【0041】この発明は、対向電極を部分的に欠除する
ことにより、画素電極の縁部付近にディスクリネーショ
ンの原因となる斜め電界が生じるのを防ぐようにしたも
のである。
【0042】すなわち、従来の液晶表示素子では、画素
電極の周縁部のうち、その上の配向膜の配向処理方向上
流側の縁部と、その縁部の外側の部分に対向する領域の
対向電極との間に斜め電界が生じ、その電界の影響によ
ってディスクリネーションが発生しているが、この発明
のように、対向電極を、画素電極の周縁部のうちの前記
配向処理方向の上流側の縁部の外側に対向する部分にお
いて欠除しておけば、画素電極の前記配向処理方向上流
側の縁部付近に前記斜め電界が生じることはない。
【0043】したがって、この発明の液晶表示素子によ
れば、画素電極の縁部付近にディスクリネーションの原
因となる斜め電界が生じるのを防いで、ディスクリネー
ションによる欠陥のない、高品質の画像を表示すること
ができる。
【0044】
【発明の実施の形態】この発明の液晶表示素子におい
て、前記対向電極の欠除部は、少なくとも、画素電極の
両側の信号線のうちの前記配向処理方向上流側の信号線
と前記画素電極の縁部との間の領域の幅よりも幅広に形
成するのが望ましく、対向電極の欠除部をこのように幅
広に形成すれば、前記斜め電界の発生をより効果的に防
ぐことができる。
【0045】また、この発明の液晶表示素子において、
前記対向電極の背後に画素の大きさを規定する格子状パ
ターンの遮光膜を設ける場合は、この遮光膜を絶縁膜で
形成するのが望ましく、遮光膜が絶縁膜であれば、前記
対向電極の欠除部に前記遮光膜が配置されていても、こ
の遮光膜と画素電極の縁部付近との間に前記斜め電界が
生じることはない。
【0046】
【実施例】図1〜図4は、多色カラー画像を表示するア
クティブマトリックス型液晶表示素子にこの発明を適用
した一実施例を示しており、図1は液晶表示素子の一部
分正面図、図2図1のII−II線に沿う拡大断面図、図3
は図1の III−III 線に沿う拡大断面図である。
【0047】なお、この実施例の液晶表示素子は、対向
電極18およびその背後の遮光膜16が図5〜図8に示
した従来の液晶表示素子と異なるが、他の構成は従来の
ものと同じであるから、対応するものには同符号を付
し、同一のものについてはその説明を省略する。
【0048】この実施例の液晶表示素子では、表側基板
2の内面、つまり対向電極18の背後に設ける格子状パ
ターンの遮光膜16を、黒色系の顔料を混入した樹脂膜
からなる絶縁膜で形成するとともに、この表側基板2の
内面に形成したカラーフィルタ17の上に設ける対向電
極18に、裏側基板1の内面に設けた各画素電極3の周
縁部のうち、その上の配向膜、つまり前記裏側基板1に
設けた配向膜15の配向処理方向aの上流側の縁部とそ
の外周部に対向する領域を欠除した欠除部18aを設け
ている。
【0049】図4は上記対向電極18の画素電極3に対
応する部分の拡大正面図であり、(a)は、隣接する画
素電極行のうちの一方の行の1つの画素電極に対応する
部分を示し、(b)は、他方の画素電極行の1つの画素
電極に対応する部分を示している。
【0050】図4の(a),(b)のように、上記対向
電極18の欠除部18aは、画素電極3の周縁部のう
ち、その画素電極上の配向膜15の配向処理方向aの上
流側の縁部である、図において右側縁部と上側縁部とそ
の外周部に対向する領域にわたって形成されている。
【0051】この対向電極18の欠除部18aは、少な
くとも、画素電極3の両側の信号線のうちの前記配向処
理方向a上流側の信号線11と前記画素電極3の縁部と
の間の領域の幅よりも幅広に形成してある。
【0052】なお、図4の(a)に示した画素電極行に
おいては、前記配向処理方向a上流側の信号線(図にお
いて右側の信号線)11が画素電極3の側縁および上下
縁のほぼ半分の長さに沿って前記画素電極3を抱え込む
ように配線されており、図4の(b)に示した画素電極
行においては、前記配向処理方向a上流側の信号線(図
において右側の信号線)11が画素電極3の側縁だけに
沿って配線されているが、この実施例では、対向電極1
8の欠除部18aを、いずれの画素電極行の画素電極3
に対向する部分においても、画素電極3の右側縁部と上
側縁部のほぼ全長にわたってL字状に形成している。
【0053】また、この実施例では、前記対向電極18
の欠除部18aを、画素電極3の右側縁部および上側縁
部のいずれに沿う部分においても、欠除部18aの一側
縁が画素電極3の側縁と遮光膜16の開口16aの側縁
との間に位置し、他側縁が前記信号線11とこの信号線
をはさんで隣接する画素電極(図において画素電極の左
側の信号線)11との間に位置する幅、つまり、画素電
極3の縁部と前記信号線11とが欠除部18a内に対向
する幅に形成している。
【0054】この実施例の液晶表示素子は、対向電極1
8を部分的に欠除することによって、画素電極3の縁部
付近にディスクリネーションの原因となる斜め電界が生
じるのを防ぐようにしたものである。
【0055】すなわち、従来の液晶表示素子では、画素
電極3の周縁部のうち、その上の配向膜15の配向処理
方向a上流側の縁部と、その縁部の外側の部分に対向す
る部分の対向電極18との間に斜め電界が生じ、その電
界の影響によってディスクリネーションが発生している
が、この実施例の液晶表示素子のように、対向電極18
を、画素電極3の周縁部のうちの前記配向処理方向a上
流側の縁部の外側に対向する部分において欠除しておけ
ば、画素電極3の前記配向処理方向a上流側の縁部付近
に前記斜め電界が生じることはない。
【0056】したがって、この実施例の液晶表示素子に
よれば、画素電極3の縁部付近にディスクリネーション
の原因となる斜め電界が生じるのを防いで、ディスクリ
ネーションによる欠陥、つまり、画素A内の光漏れ(ネ
ガ表示タイプの場合)や影(ポジ表示タイプの場合)の
ない、高品質の画像を表示することができる。
【0057】なお、上記対向電極18の背後には表側基
板1の内面に形成した遮光膜16があるが、この実施例
では、前記遮光膜16を絶縁膜で形成しているため、こ
の遮光膜16と画素電極3との間にも斜め電界は生じな
い。
【0058】また、この実施例の液晶表示素子では、対
向電極18を、画素電極3の周縁部のうちの前記配向処
理方向a上流側の縁部の外側に対向する部分において欠
除しているだけであるため、この側の画素電極縁部と対
向電極18との間には、図2および図3に示したように
斜め電界Eが発生するが、この側の斜め電界Eによる液
晶分子20aの配向方向は、[発明が解決しようとする
課題]の項で説明したように配向膜15,19による液
晶分子20aの配向方向とあまり変わらない方向であ
り、したがって、この斜め電界Eによってディスクリネ
ーションが生じることはない。
【0059】さらに、上記実施例の液晶表示素子におい
ては、対向電極18の欠除部18aを、少なくとも、画
素電極3の両側の信号線11のうちの画素電極状の配向
膜15の配向処理方向a上流側の信号線と前記画素電極
3の縁部との間の領域の幅よりも幅広に形成しているた
め、画素電極3の前記配向処理方向a上流側の縁部付近
における斜め電界の発生をより効果的に防ぐことができ
る。
【0060】また、上記液晶表示素子においては、対向
電極3を形成する基板2に画素Aの大きさを規定する格
子状パターンの遮光膜16を設けているが、この実施例
では、前記遮光膜16を絶縁膜で形成しているため、前
記対向電極18の欠除部18aに前記遮光膜16が対向
していても、この遮光膜16と画素電極3の縁部付近と
の間に前記斜め電界が生じることはない。
【0061】なお、上記実施例では、図4の(b)に示
した画素電極行、すなわち、画素電極上の配向膜15の
配向処理方向a上流側の信号線11が画素電極3の側縁
だけに沿って配線されている画素電極行の画素電極3に
対応する部分の対向電極18の欠除部18aも、前記画
素電極3の右側縁部と上側縁部のほぼ全長にわたってL
字状に形成しているが、この部分の対向電極18の欠除
部18aは、画素電極3の側縁部の外側だけに対向させ
て形成してもよい。
【0062】ただし、画素電極3の縁部付近に作用する
斜め電界には、走査線10と対向電極18との間の電位
差によって発生する電界(この電界は、走査線10がゲ
ート絶縁膜6と保護絶縁膜12の二層の絶縁膜で覆われ
ているために極く小さい)もあるため、図4の(b)に
示した画素電極行の画素電極3に対応する部分の対向電
極18の欠除部18aも上記実施例のようにL字状に形
成しておけば、画素電極3の走査線10に対向する縁部
のうち、その上の配向膜15の配向処理方向a上流側の
縁部と、その縁部の外側の部分に対向する部分の対向電
極18との間に斜め電界が生じるのをより確実に防い
で、この側でのディスクリネーションの発生を完全にな
くすことができる。
【0063】また、上記実施例では、対向電極18の欠
除部18aを、その一側縁が画素電極3の側縁と遮光膜
16の開口16aの側縁との間に位置し、他側縁が前記
信号線11とこの信号線をはさんで隣接する画素電極1
1との間に位置する幅に形成しているが、この欠除部1
8aの幅はさらに広くしてもよく、例えば前記欠除部1
8aを、その両側が信号線11の両側の画素電極3の縁
部にそれぞれラップする幅に形成すれば、ディスクリネ
ーションが発生する側だけでなく、その反対側に配線さ
れた信号線11の側での斜め電界の発生もなくすことが
できる。
【0064】なお、上記実施例では、対向電極18の背
後に設ける遮光膜16を絶縁膜で形成しているが、上記
液晶表示素子のように前記遮光膜16の上にカラーフィ
ルタ17があり、このカラーフィルタ17が充分厚い場
合は、遮光膜16と画素電極3の縁部付近との間に斜め
電界が生じることはほとんどないから、その場合は前記
遮光膜16をクロム等の金属膜で形成してもよい。
【0065】また、上記実施例の液晶表示素子は、赤,
緑,青の画素をモザイク状の配列パターンで表示するも
のであるが、この発明は、各色の画素をそれぞれ列方向
に直線状に配列しているアクティブマトリックス型液晶
表示素子や、白黒画像を表示するアクティブマトリック
ス型液晶表示素子にも適用することができる。
【0066】
【発明の効果】この発明の液晶表示素子によれば、対向
電極に、画素電極の周縁部のうち、その上の配向膜の配
向処理方向の上流側の縁部の外側に対向する欠除部を設
けているため、画素電極の縁部付近にディスクリネーシ
ョンの原因となる斜め電界が生じるのを防いで、ディス
クリネーションによる欠陥のない、高品質の画像を表示
することができる。
【0067】また、この発明の液晶表示素子において、
前記対向電極の欠除部を、少なくとも、画素電極の両側
の信号線のうちの前記配向処理方向の上流側の信号線と
前記画素電極の縁部との間の領域の幅よりも幅広に形成
すれば、画素電極の縁部付近に前記斜め電界が生じるの
をより効果的に防ぐことができる。
【0068】さらに、この発明の液晶表示素子におい
て、対向電極を形成する基板に画素の大きさを規定する
格子状パターンの遮光膜を設ける場合、この遮光膜を絶
縁膜で形成すれば、前記対向電極の欠除部に前記遮光膜
が対向していても、この遮光膜と画素電極の縁部付近と
の間に前記斜め電界が生じることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す液晶表示素子の一部
分の正面図。
【図2】図1のII−II線に沿う拡大断面図。
【図3】図1の III−III 線に沿う拡大断面図。
【図4】対向電極の画素電極に対応する部分の拡大正面
図であり、(a)は隣接する画素電極行のうちの一方の
行の1つの画素電極に対応する部分を示し、(b)は他
方の画素電極行の1つの画素電極に対応する部分を示
す。
【図5】従来のアクティブマトリックス型液晶表示素子
の一部分の正面図。
【図6】図5のVI−VI線に沿う拡大断面図。
【図7】図5の VII−VII 線に沿う拡大断面図。
【図8】図5の1つの画素部の拡大図。
【符号の説明】
1,2…基板 3…画素電極 4…スイッチング素子 10…走査線 11…信号線 15…配向膜 a…配向処理方向 16…遮光膜 16a…開口 A…画素 17…カラーフィルタ 18…対向電極 18a…欠除部 19…配向膜 b…配向処理方向 20a…液晶分子 E…斜め電界

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】行方向および列方向に配列する複数の画素
    電極と、これらの画素電極にそれぞれ接続された複数の
    スイッチング素子と、各画素電極行にそれぞれ沿わせて
    配線されその行の前記スイッチング素子にその制御信号
    を供給する複数本の走査線と、各画素電極列にそれぞれ
    沿わせて配線されその列の前記スイッチング素子にデー
    タ信号を供給する信号線とを設けるとともに、その上に
    配向膜を形成した一方の基板と、この一方の基板の各画
    素電極に対向する対向電極を設けるとともにその上に配
    向膜を形成した他方の基板との間に液晶を介在させたア
    クティブマトリックス型の液晶表示素子において、 前記対向電極に、前記画素電極の周縁部のうち、その上
    の配向膜の配向処理方向の上流側の縁部の外側に対向す
    る欠除部を設けたことを特徴とする液晶表示素子。
  2. 【請求項2】前記対向電極の欠除部は、少なくとも、前
    記画素電極の両側の信号線のうちの前記配向処理方向の
    上流側の信号線と前記画素電極の縁部との間の領域の幅
    よりも幅広に形成されていることを特徴とする請求項1
    に記載の液晶表示素子。
  3. 【請求項3】前記対向電極の背後には、画素の大きさを
    規定する格子状パターンの遮光膜が設けられており、こ
    の遮光膜は、絶縁膜からなっていることを特徴とする請
    求項1または2に記載の液晶表示素子。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001073507A1 (fr) * 2000-03-27 2001-10-04 Hitachi, Ltd. Dispositif d'affichage a cristaux liquides

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2001073507A1 (fr) * 2000-03-27 2001-10-04 Hitachi, Ltd. Dispositif d'affichage a cristaux liquides

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