JP2000283149A - 導電性ロールの製法およびそれによって得られた導電性ロール - Google Patents

導電性ロールの製法およびそれによって得られた導電性ロール

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JP2000283149A
JP2000283149A JP9023999A JP9023999A JP2000283149A JP 2000283149 A JP2000283149 A JP 2000283149A JP 9023999 A JP9023999 A JP 9023999A JP 9023999 A JP9023999 A JP 9023999A JP 2000283149 A JP2000283149 A JP 2000283149A
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layer
roll
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electrically conductive
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JP9023999A
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Masanori Ishida
政典 石田
Sumio Oinuma
澄男 生沼
Kazuhiro Takeda
一広 武田
Naoki Yamaguchi
直樹 山口
Jiro Iwashiro
二朗 岩代
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低硬度で、電気抵抗のばらつきが小さく、しか
も安価な導電性ロールの製法を提供する。 【解決手段】軸体1の外周面に形成されるベースゴム層
2の必須形成材料として下記の(A)〜(C)を準備
し、これらを軸体1をセットした型6内に注型し、つい
で加熱して上記(B)中の発泡剤を発泡させ(B)から
なる中空体4を形成させるとともに上記(A)を架橋さ
せ、ベースゴム層2中に上記中空体4を分散形成させた
後、脱型する。 (A)液状ゴム。 (B)熱可塑性樹脂からなる壁膜内に発泡剤が内包され
てなるマイクロカプセル。 (C)導電剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機,プリンタ
ー,ファクシミリ等の電子写真装置に用いられる、現像
ロール,帯電ロール,転写ロール等の導電性ロールの製
法およびそれによって得られた導電性ロールに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】現在の現像ロールは、トナーのストレス
を軽減するため、低硬度化を図る必要があり、そのため
ベースゴムには、JIS−A40°程度の低硬度の材料
が使用されている。また、より低硬度化が要求される場
合は、ベースゴムにオイル等を配合し軟らかくすること
で対応している。このようなソフトタイプの現像ロール
では、感材との圧縮歪みによるニップ跡が画像に重要な
影響を与えるため、低へたり材料である液状シリコーン
ゴムをベースゴムに用いることが主流になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】最近のプリンター等の
電子写真装置の高画質化、低価格化に伴って、より低硬
度で、電気抵抗のばらつきが少なく、安価な導電性ロー
ルが求められている。そのため、液状シリコーンゴム中
に導電剤等の充填材を配合し、電気抵抗、硬度および粗
さを制御している。しかしながら、充填材を増やすと、
硬度が上昇し、低硬度化が困難になり、一方、充填材を
減らすと、加熱成形時に導電剤の移動が起こりやすく、
電気抵抗の均一化が困難になるという難点がある。ま
た、低硬度化については、特に現像ロールとして用いる
場合、トナーのストレスを軽減するという目的から、よ
り表面に近い部分(表面硬度)の低硬度化が必要であ
る。なお、ベースゴムの代わりに発泡スポンジが用いら
れる場合もあるが、発泡の不均一さ、セル壁の破れ等に
より、電気抵抗の均一化が困難である。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、低硬度で、電気抵抗のばらつきが小さく、しか
も安価な導電性ロールの製法およびそれによって得られ
た導電性ロールの提供をその目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、軸体の外周面に形成されるベースゴム
層の必須形成材料として下記の(A)〜(C)を準備
し、これらを軸体をセットした型内に注型し、ついで加
熱して上記(B)中の発泡剤を発泡させ(B)からなる
中空体を形成させるとともに上記(A)を架橋させ、ベ
ースゴム層中に上記中空体を分散形成させた後、脱型す
る導電性ロールの製法を第1の要旨とする。 (A)液状ゴム。 (B)熱可塑性樹脂からなる壁膜内に発泡剤が内包され
てなるマイクロカプセル。 (C)導電剤。
【0006】また、本発明は、上記製法によって得られ
た導電性ロールを第2の要旨とする。
【0007】本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、ベ
ースゴム層の必須形成材料として上記(A)〜(C)を
用い、これらを加熱して上記(B)中の発泡剤を発泡さ
せ(B)からなる中空体を形成させるとともに上記
(A)を架橋させ、ベースゴム層中に上記中空体を分散
形成することにより、所望の導電性ロールが得られるこ
とを見出し、本発明に到達した。すなわち、上記ベース
ゴム層中に中空体を分散形成させると、熱による導電剤
(C)の移動を抑制することができ、電気抵抗のばらつ
きが小さくなり、電気抵抗の均一化を図ることができ
る。また、ベースゴム層の表面近傍に中空体が分散して
いるため、上記中空体の影響により表面硬度が小さくな
り、低硬度化を図ることができ、特に現像ロールに用い
る場合は、トナーのストレス緩和に有効である。加え
て、上記特定のマイクロカプセル(B)の使用量を調整
することにより、体積が2〜3倍に膨張するため、その
分、液状ゴム(A)の使用量が少なくなり、低コスト化
を図ることができる。したがって、特に高価なシリコー
ンゴムを用いる場合にはコストの削減が顕著である。し
かも、上記特定のマイクロカプセル(B)は、発泡剤が
熱可塑性樹脂からなる壁膜(シェル)に覆われているた
め、発泡剤の発泡によってセル破れが生じることもな
い。
【0008】そして、上記ベースゴム層の外周に抵抗調
整層を形成すると、使用用途に応じて種々の電気抵抗に
制御することができる。
【0009】また、最外層が表層により形成されている
と、トナー搬送性、帯電性、離型性、耐摩耗性を任意に
調節することができ、近年のプリンターの高画質化、ロ
ングライフ化要求に容易に対応することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態を詳
しく説明する。
【0011】本発明の導電性ロールは、例えば、図1に
示すように、軸体1の外周面にベースゴム層2が形成さ
れ、上記ベースゴム層2の外周面に表層3が形成されて
構成されている。そして、上記導電性ロールは、図2に
示すように、ベースゴム層2中に中空体4が分散形成さ
れていることが最大の特徴である。
【0012】上記軸体1は特に制限するものではなく、
例えば、金属製の中実体からなる芯金や、内部を中空に
くり抜いた金属製の円筒体等が用いられる。そして、そ
の材料としては、ステンレス、アルミニウム、鉄にメッ
キを施したもの等があげられる。なお、必要に応じて、
上記軸体1上に接着剤、プライマー等を塗布してもよ
く、また上記接着剤、プライマー等は必要に応じて導電
化してもよい。
【0013】上記軸体1の外周面に形成されるベースゴ
ム層2の必須形成材料としては、液状ゴム(A)と、特
定のマイクロカプセル(B)と、導電剤(C)が用いら
れる。
【0014】上記液状ゴム(A)としては、例えば、液
状シリコーンゴム、液状ブタジエンゴム、液状ニトリル
ゴム、液状イソプレンゴム等があげられる。これらは単
独でもしくは2種以上併せて用いられる。なかでも、低
硬度でへたりが少ないという点で、液状シリコーンゴム
が好適に用いられる。
【0015】上記液状ゴム(A)の粘度は、150万c
ps/20℃以下に設定することが好ましく、特に好ま
しくは5000〜50万cps/20℃の範囲である。
すなわち、150万cpsを超えると、注型が困難にな
るとともに、低硬度化も困難になるからである。
【0016】上記液状ゴム(A)とともに用いられる特
定のマイクロカプセル(B)は、熱可塑性樹脂からなる
壁膜(シェル)内に発泡剤が内包されてなるものであ
る。
【0017】上記壁膜(シェル)を構成する熱可塑性樹
脂としては、上記発泡剤の発泡によりセル壁の破れが起
こらないものが好ましく、例えば、ポリアクリロニトリ
ル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン、ポリプロピレン、ポリ
エチレン等があげられる。これらは単独でもしくは2種
以上併せて用いられる。なかでも、軟化温度、強度の点
で、ポリアクリロニトリル系樹脂が好適に用いられる。
【0018】上記壁膜(シェル)内に内包される発泡剤
としては、上記液状ゴム(A)の架橋温度以下で発泡す
るものが好ましく、例えば、イソペンタン、イソブタン
等の有機発泡剤があげられる。これらは単独でもしくは
2種以上併せて用いられる。なかでも、発泡温度、発泡
倍率の点で、イソペンタンが好適に用いられる。
【0019】上記壁膜(シェル)内に内包される発泡剤
の量は、特定のマイクロカプセル(B)全重量の10〜
70重量%の範囲に設定することが好ましく、特に好ま
しくは30〜50重量%である。すなわち、10重量%
未満であると、発泡倍率が小さすぎ、所望の中空体4を
形成することができず、また低コスト化が困難となり、
逆に70重量%を超えると、発泡倍率が高くなりすぎ、
セル壁の破れが生じるおそれがあるからである。
【0020】上記特定のマイクロカプセル(B)の平均
粒径は、10〜30μmの範囲に設定するのが好まし
く、特に好ましくは15〜25μmである。また、上記
マイクロカプセル(B)の形状としては球状が好ましい
が、楕円状であっても差し支えない。なお、マイクロカ
プセル(B)の形状が真球状ではなく、楕円状や偏平状
等のように一律に粒径が定まらない場合には、その最長
径と最短径の単純平均値を平均粒径とする。
【0021】上記特定のマイクロカプセル(B)は、例
えば、つぎのようにして製造することができる。すなわ
ち、まず、発泡剤と熱可塑性樹脂を準備し、溶解性の異
なる溶剤および水溶液に溶解させる。ついで、これを乳
化重合により、発泡剤の外側に熱可塑性樹脂をくるん
で、低温にて乾燥することにより目的とするマイクロカ
プセル(B)を得ることができる。
【0022】上記特定のマイクロカプセル(B)の配合
量は、上記液状ゴム(A)100重量部(以下「部」と
略す)に対して、1〜15部の範囲に設定することが好
ましく、特に好ましくは2〜8部である。すなわち、1
部未満であると、低硬度化が困難で、また低コスト化が
困難となり、逆に15部を超えると、粘度が上昇しすぎ
て注型が困難になるからである。
【0023】上記必須形成材料(A),(B)とともに
用いられる導電剤(C)としては、特に限定はなく、例
えば、カーボンブラック、グラファイト、チタン酸カリ
ウム、酸化鉄、c−TiO2 、c−ZnO、c−SnO
2 、イオン導電剤(第四級アンモニウム塩、ホウ酸塩、
界面活性剤等)等があげられる。これらは単独でもしく
は2種以上併せて用いられる。なお、上記「c−」は、
導電性を有するという意味である。
【0024】上記導電剤(C)の配合量は、上記液状ゴ
ム(A)100部に対して、5〜60部の範囲に設定す
ることが好ましく、特に好ましくは12〜50部であ
る。すなわち、5部未満であると、所望の電気抵抗を得
ることができず、逆に60部を超えると、低硬度化が困
難になるからである。
【0025】上記ベースゴム層2の形成材料は、上記必
須形成材料(A)〜(C)に限定されるものではなく、
例えば、架橋剤、硬化剤、触媒、可塑剤、充填剤、遅延
剤等の材料を用いることも可能である。
【0026】上記ベースゴム層2の外周面に形成される
表層3の形成材料は、特に限定はなく、例えば、ウレタ
ン樹脂、ナイロン樹脂、アクリル樹脂等があげられ、こ
れらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。なか
でも、耐摩耗性の点で、ウレタン樹脂が好適に用いられ
る。
【0027】上記図1および図2に示した本発明の導電
性ロールは、例えば、つぎのようにして製造することが
できる。すなわち、まず、上記ベースゴム層2の必須形
成材料である液状ゴム(A)、特定のマイクロカプセル
(B)、導電剤(C)およびその他の材料を準備し、こ
れらを混練機を用いて混練する。ついで、図3(イ)に
示すように、下蓋5を外嵌した円筒状金型6の中空部に
軸体1をセットし、上記円筒状金型6と軸体1との空隙
部の半分位まで上記ベースゴム層2形成材料を注型した
後、上蓋7を外嵌する。ついで、これを加熱して、図3
(ロ)に示すように、上記(B)中の発泡剤を発泡させ
て(B)からなる中空体4を形成するとともに、上記液
状ゴム(A)を架橋して、ベースゴム層2中に上記中空
体4を分散形成させる。その後、図3(ハ)に示すよう
に、脱型して、軸体1の外周面にベースゴム層2が形成
されてなるベースロールを製造する。
【0028】つぎに、上記表層3形成用の各材料を準備
し、これらをロール等の混練機を用いて混練し、この混
合物に有機溶剤を加えて混合、攪拌することにより、表
層3形成材料(コーティング液)を作製する。これを上
記ベースゴム層2の外周面に刷毛等を用いて塗布した
後、所定の条件で乾燥、加熱処理を行い、ベースゴム層
2の外周面に表層3を形成する。このようにして、軸体
1の外周面にベースゴム層2が形成され、さらにその外
周面に表層3が形成されてなる導電性ロールを得ること
ができる(図1,図2参照)。
【0029】上記表層3形成材料(コーティング液)の
塗布方法としては、特に限定はなく、例えば、ディッピ
ング法、スプレーコーティング法、ロールコート法等が
あげられる。
【0030】上記ベースゴム層2中に分散形成される中
空体4の平均粒径は、30〜100μmの範囲が好まし
く、特に好ましくは50〜70μmである。すなわち、
30μm未満であると、硬度が高くなり、逆に100μ
mを超えると、セルが大きく、ロール表面の凹凸が大き
くなるからである。また、上記中空体4の形状としては
球状が好ましいが、楕円状であっても差し支えない。な
お、中空体4の形状が真球状ではなく、楕円状や偏平状
等のように一律に粒径が定まらない場合には、その最長
径と最短径の単純平均値を平均粒径とする。
【0031】本発明の導電性ロールは、現像ロールに好
適であるが、必ずしも現像ロールに限定するものではな
く、転写ロール、帯電ロール等にも適用することができ
る。なお、本発明の導電性ロールは、図1,図2に示し
たような2層構造に限定されるものではなく、適宜の数
の層が形成される。例えば、上記ベースゴム層2と表層
3の間に、抵抗調整層を設けることも可能である。上記
抵抗調整層の形成材料としては、例えば、ウレタン樹
脂、ナイロン樹脂、アクリル−ニトリルゴム(NB
R)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ニトリル
ゴム等があげられる。
【0032】本発明の導電性ロールにおいて、各層の厚
みは、導電性ロールの用途に応じて適宜に決定される。
例えば、現像ロールとして用いる場合、ベースゴム層2
の厚みは、0.5〜10mmの範囲に設定することが好
ましく、特に好ましくは3〜6mmである。また、表層
3の厚みは、通常、3〜100μmの範囲に設定され、
好ましくは5〜30μmである。
【0033】本発明の導電性ロールは、全体硬度がアス
カーC硬度で10〜80°の範囲に設定されていること
が好ましく、特に好ましくは20〜70°である。ま
た、本発明の導電性ロールは、表面硬度がMD−1硬度
で3〜60°の範囲に設定されていることが好ましく、
特に好ましくは5〜50°である。
【0034】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0035】
【実施例1】まず、導電性を有する液状シリコーンゴム
(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、X−34−
387 A/B)〔粘度15万cps/20℃〕100
部と、マイクロバルーン(発泡剤:イソペンタン、壁
膜:ポリアクリロニトリル系樹脂)4部を、前述の方法
に従い混練した。ついで、下蓋を外嵌した円筒状金型の
中空部に軸体となる芯金(直径8mm、SUS304
製)をセットし、上記円筒状金型と軸体との空隙部の半
分位まで上記混練物を注型した後、上蓋を外嵌した〔図
3(イ)参照〕。そして、円筒状金型ごとオーブンに入
れて加熱し、上記マイクロバルーン中の発泡剤を発泡さ
せて中空体を形成するとともに上記液状シリコーンゴム
を架橋し、ベースゴム層中に中空体を分散形成させた
〔図3(ロ)参照〕。その後、脱型して、芯金の外周面
に厚み4mmのベースゴム層が形成されてなるベースロ
ールを製造した〔図3(ハ)参照〕。
【0036】
【実施例2】液状ブタジエンゴム(日本石油社製、B−
3000)〔粘度5000cps/20℃〕100部
と、マイクロバルーン(発泡剤:イソペンタン、壁膜:
ポリアクリロニトリル系樹脂)4部と、可塑剤(出光興
産社製、PW−150)30部と、アセチレンブラック
(灰分:0.01重量%)10部を混練し、これにヒド
ロシリル化触媒(塩化白金酸)0.01部と、ヒドロシ
リル架橋剤10部を加えたものを用いた以外は、実施例
1と同様にして、ベースロールを製造した。
【0037】
【実施例3】実施例1の液状シリコーンゴムに代えて、
導電性を有する液状シリコーンゴム(東レ・ダウコーニ
ング・シリコーン社製、X−34−956−3A/B)
〔粘度15万cps/20℃〕を用いた。それ以外は、
実施例1と同様にして、ベースロールを製造した。
【0038】
【実施例4】マイクロバルーンの配合割合を8部に変更
した。それ以外は、実施例3と同様にして、ベースロー
ルを製造した。
【0039】
【実施例5】マイクロバルーンの配合割合を1部に変更
した。それ以外は、実施例1と同様にして、ベースロー
ルを製造した。
【0040】
【実施例6】マイクロバルーンの配合割合を15部に変
更した。それ以外は、実施例1と同様にして、ベースロ
ールを製造した。
【0041】
【比較例1】マイクロバルーンを用いない以外は、実施
例1と同様にして、ベースロールを製造した。
【0042】
【比較例2】マイクロバルーンを用いない以外は、実施
例3と同様にして、ベースロールを製造した。
【0043】
【比較例3】マイクロバルーンを用いない以外は、実施
例2と同様にして、ベースロールを製造した。
【0044】このようにして得られた実施例品および比
較例品のベースロールを用いて、下記の基準に従い、各
特性について比較評価を行った。これらの結果を、後記
の表1に併せて示した。
【0045】〔熱膨張率〕注型前の混合物の体積を、架
橋後脱型したものの体積で割った値を熱膨張率とした。
【0046】〔全体硬度〕上記ベースロールの全体の硬
度を、アスカーC硬度計(高分子計器社製)を用いて測
定した。
【0047】〔表面硬度〕上記ベースロールの表面の硬
度を、マイクロゴム硬度計MD−1型(高分子計器社
製)を用いて測定した。
【0048】〔電気抵抗のばらつき〕上記ベースロール
の電気抵抗をJIS K 6911に記載の方法に準じ
て測定し、その最大値と最小値の差を電気抵抗のばらつ
きとして桁で表示した。電気抵抗のばらつきが1桁以下
であれば、電気抵抗のばらつきが小さく、略均一であ
る。
【0049】
【表1】
【0050】上記表1の結果から、実施例品のベースロ
ールは、低硬度で、電気抵抗のばらつきが小さく、電気
抵抗の均一化が図られていることがわかる。また、膨張
倍率が2倍程度であるため、その分、液状ゴムの使用量
を減らすことができ、低コスト化を図ることができる。
【0051】これに対して、比較例品のベースロール
は、電気抵抗のばらつきが大きく、電気抵抗が不均一で
あることがわかる。また、特定のマイクロカプセルを用
いていないため、その分、液状ゴムの使用量が多くな
り、コストが高くなる。
【0052】
【発明の効果】以上のように、本発明の導電性ロールの
製法は、ベースゴム層の必須形成材料として上記(A)
〜(C)を用い、これらを加熱して上記(B)中の発泡
剤を発泡させ(B)からなる中空体を形成させるととも
に上記(A)を架橋させ、ベースゴム層中に上記中空体
を分散形成するものである。このように、上記ベースゴ
ム層中に中空体を分散形成させると、熱による導電剤
(C)の移動を抑制することができ、電気抵抗のばらつ
きが小さくなり、電気抵抗の均一化を図ることができ
る。また、ベースゴム層の表面近傍に中空体が分散して
いるため、上記中空体の影響により表面硬度が小さくな
り、低硬度化を図ることができ、特に現像ロールに用い
る場合は、トナーのストレス緩和に有効である。加え
て、上記特定のマイクロカプセル(B)の使用量を調整
することにより、体積が2〜3倍に膨張するため、その
分、液状ゴム(A)の使用量が少なくなり、低コスト化
を図ることができる。したがって、特に高価なシリコー
ンゴムを用いる場合にはコストの削減が顕著である。し
かも、上記特定のマイクロカプセル(B)は、発泡剤が
熱可塑性樹脂からなる壁膜(シェル)に覆われているた
め、発泡剤の発泡によってセル破れが生じることもな
い。
【0053】そして、上記ベースゴム層の外周に抵抗調
整層を形成すると、使用用途に応じて種々の電気抵抗に
制御することができる。
【0054】また、最外層が表層により形成されている
と、トナー搬送性、帯電性、離型性、耐摩耗性を任意に
調節することができ、近年のプリンターの高画質化、ロ
ングライフ化要求に容易に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の導電性ロールの一例を示す断面図であ
る。
【図2】本発明の導電性ロールの一例を示す断面図であ
る。
【図3】本発明の導電性ロールの製法の一例を模式的に
示した断面図であって、(イ)は金型内に混練物を注型
した状態を示す断面図、(ロ)はベースゴム層中の中空
体の分散状態を示す断面図、(ハ)は脱型した状態を示
す断面図である。
【符号の説明】
1 軸体 2 ベースゴム層 3 表層 4 中空体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 武田 一広 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600番地 東海ゴム工業株式会社内 (72)発明者 山口 直樹 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600番地 東海ゴム工業株式会社内 (72)発明者 岩代 二朗 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600番地 東海ゴム工業株式会社内 Fターム(参考) 2H003 CC05 2H032 AA05 BA15 2H077 AD02 AD06 FA12 FA21 FA25 3J103 AA02 AA14 AA23 BA41 EA02 EA11 FA15 GA02 GA52 GA57 GA58 GA60 GA74 HA04 HA12 HA18 HA20 HA41 HA53

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸体の外周面に形成されるベースゴム層
    の必須形成材料として下記の(A)〜(C)を準備し、
    これらを軸体をセットした型内に注型し、ついで加熱し
    て上記(B)中の発泡剤を発泡させ(B)からなる中空
    体を形成させるとともに上記(A)を架橋させ、ベース
    ゴム層中に上記中空体を分散形成させた後、脱型するこ
    とを特徴とする導電性ロールの製法。 (A)液状ゴム。 (B)熱可塑性樹脂からなる壁膜内に発泡剤が内包され
    てなるマイクロカプセル。 (C)導電剤。
  2. 【請求項2】 必須形成材料(A)である液状ゴムの粘
    度が150万cps/20℃以下に設定されている請求
    項1記載の導電性ロールの製法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の製法によって得
    られたことを特徴とする導電性ロール。
  4. 【請求項4】 ベースゴム層の外周に抵抗調整層が形成
    されている請求項3記載の導電性ロール。
  5. 【請求項5】 最外層が表層により形成されている請求
    項3または4記載の導電性ロール。
JP9023999A 1999-03-30 1999-03-30 導電性ロールの製法およびそれによって得られた導電性ロール Withdrawn JP2000283149A (ja)

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